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企業・官公庁向けユニファイドコミュニケーション

ユニファイド コミュニケーション:仮想コラボレーションによる環境維持の向上

ホワイトペーパー





ユニファイド コミュニケーション:仮想コラボレーションによる環境維持の向上



あらゆる業界で「グリーン IT」戦略が求められるようになってきました。気候変動への懸念とエネルギー コスト抑制の観点から、温室効果ガス排出量削減に取り組む企業が増えています。

企業がこのような行動をとるのには、はっきりとした理由があります。規制要件への対応や、投資家からのプレッシャーの増大、そしてより「グリーンな」製品を求める消費者層の増加です。エネルギー コストの上昇と共に、この課題はいっそうの緊急性を帯びてきました。環境への影響を減らすためにとられる対策の多くは、財務内容の改善にも役立ちます。気候変動とエネルギー コスト上昇への対策として企業がとる手段は、費用対効果が高く持続性のあるものでなければなりません。そして、これを実現するために IT は重要な役割を果たすことができます。

温室効果ガス排出量を削減する手段は、ビジネスにおける他の目標、たとえば生産性やビジネス俊敏性の向上、コスト削減、ブランド力の強化などにもつながると認識している企業が増えています。このような目標が達成されれば、世界的な市場における競争力を高めることができ、また組織を越えたチームワークの実現に寄与できると考えられているのです。

シスコは、環境に対する企業の取り組みに対して IT がさまざまな面で支援できると考えています。たとえば、企業に導入される製品やシステムを、ネットワークをプラットフォームとして組み合わせることで、電力消費を監視、計測、管理したり、柔軟かつコラボレーション型の業務プロセスを導入して出張を削減することができ、その結果、エネルギー効率を向上することができます。

このホワイト ペーパーは、今後数十年間のビジネス面と環境面双方の課題に戦略的に対応しようとするイノベーションとコラボレーションに対するアプローチについて論じています。テレワーク(在宅勤務)、あるいはモバイルを利用した働き方やバーチャル ミーティングなどの実用的な方策を取り上げます。また、ビジネスの成長が続いてもオフィス スペースの物理的な拡張を必ずしも必要としない、スペース利用の新しい考え方を紹介します。

21 世紀のビジネスにおけるコラボレーションの重要性

シスコが依頼して Economist Intelligence Unit が実施した調査1 によれば、効果的なコラボレーションをできるか否かが将来の成功を左右します。企業の機能が分散し、サプライ チェーンの複雑化が進んだ今日のグローバルな市場では、かつての物理的、文化的、組織的な境界はどれも崩壊しつつあります。急激に変化する環境の中で成功を収められるかどうかは、イノベーションを継続する力と企業の俊敏性のたゆみない向上にかかっています。

図 1 ビジネス、テクノロジー、環境の課題をコラボレーションによって解決

図 1 ビジネス、テクノロジー、環境の課題をコラボレーションによって解決

将来に向けたビジネス モデルの特徴は、グローバル、ネットワーク化、バーチャル(仮想)、そしてモバイルです。いつでもどこでもコミュニケーションは、グローバル化したバーチャル コラボレーションをさまざまな形で実現します。ユニファイド コミュニケーションによって、企業が「ビジネス プロセスやチーム ビルディングの方法論を革新する」といったこともその一例です。今日の企業に求められているのは、新たな環境課題に対しても、同様のイノベーティブな精神で取り組むことです。

ビジネス ベネフィットとカーボン ベネフィット

テクノロジーとビジネス プロセスの変化がもたらす経済的影響を測定するのは比較的容易ですが、環境への影響は、その精度の如何にかかわらず困難なものです。金銭的な投資回収率(ROI)の計算方法は誰もがよく知っています。しかし、炭素排出量削減の ROI の計算もそうであるとは限りません。ただし、この状況は変わりつつあります。

世界が炭素抑制へと向かう中で、企業は自らの排出量を正確に把握する必要に迫られることになります。温室効果ガス排出量削減に向けた規制枠組み作りにおいては、ヨーロッパが世界で最も進んでいますが、米国でもいくつかの州が温室効果ガス排出量の規制への動きを見せています。また、カナダのブリティッシュコロンビア州は、2008 年度予算で北米初の炭素税導入を発表しました。

このような発展は、厳しさを増す市民の関心に裏打ちされています。「2007 Cone Consumer Environmental Survey」によれば、米国国民の 93% が、企業は環境保護支援に責任を持つべきだと考えています。また、85% は、普段購入している製品のメーカーが社会的責任に反する行動を取っていることがわかったときは他社の製品への乗り換えを検討するとしています。

シスコ ユニファイド コミュニケーションとコラボレーションの価値

シスコは、将来のビジネス課題に取り組むにあたっては、環境に優しい手法を中心に据える必要があると考えます。「グリーン ビジネス」というテーマは、仕事とコミュニケーションの新しいモデルを作り出すうえで重要な役割を果たします。このテーマはコラボレーションと並んで、生産性、俊敏性、イノベーションの促進の鍵となるでしょう。また、ビジネスの継続性とコンプライアンス遵守を確実なものとするための効果的なリスク マネジメントについても、重要性が高まりつつあります。

企業がこのような要請に速やかに応えるにあたって、ユニファイド コミュニケーションのテクノロジーが貢献できる重要な分野は 3 つあります。いかに出張を減らすか、いかにテレワークを実現して通勤を減らすか、そしていかにオフィス スペースを有効活用するかです。この 3 つのどれにも、形は異なるものの、コラボレーション型コミュニケーションの適切な導入が寄与します。そして、これら全てが炭素排出量削減に大きく貢献できるのです。

いつでもどこでも、だから誰もが参加できる

従業員は、音声、ビデオ、データ、モビリティ ネットワークのアプリケーションとデバイスを組み合わせて、オフィス、会議室、ホテル、空港、倉庫、乗り物の中で使用します。シスコ ユニファイド コミュニケーションは、リアルタイムのコラボレーションを実現するテクノロジーです。時と場所を問わず、適切な形のコミュニケーションを可能にする柔軟性を持つため、使用するメディア、デバイス、オペレーティング システムの種類にかかわらず、誰もが参加できるのです。

ユニファイド コミュニケーションのテクノロジーを利用すれば、従業員どうしが、豊かで効果的な体験をもたらす、仮想的な対話を行うことができます。このようにして、新しく組織されたチームであっても、会議のために何度も出張する必要もなく、すぐに俊敏性と生産性を発揮できるようになります。最初は連絡を取り合うのに電話や音声会議が必要になるかもしれませんが、やがてたとえば、Web 会議を使って共同でドキュメントを作成したり、ビデオ会議を利用して生身の人間同士のより深い対話したり、といった多様な形のコミュニケーションが行われるようになるでしょう。

電子世界でチームの信頼を築く

このような豊かなコミュニケーションの形によって、より自然な環境が形成され、信頼感と一体感が育まれます。適切な視覚ツールが容易に利用できるようになれば、それぞれ異なる文化を持つメンバーどうしが短期間で連帯を深めることができます。たとえば、職業心理学を専門とする Pearn-Kandola がシスコの後援を受けて実施した調査によれば、人間のコミュニケーションの 60% 以上が言語以外の手段によるものです2。これは、コラボレーション テクノロジーにビデオを取り入れることの重要性を裏付けています。

シスコは、リッチメディアによる対話をビジネス コミュニケーションに組み込むプロセスを容易にするために、一般的に使用されているアプリケーションにシスコのソリューションを統合しました。インターフェイスは直感的であり、会議の手配、出席、管理が容易です。音声、ビデオ、あるいは Web を利用したコミュニケーションをその場で開始する場合も、スケジュールを設定して行う場合も簡単な操作で実現できます。メンバーの召集と参加は電話からでも、あるいはインスタント メッセージングやコミュニケーション クライアント、Web ブラウザや予定表からでも簡単に行うことができます。

コラボレーションの質を高めることも、シスコのビジョンである「ヒューマン ネットワーク」の中心的要素です。テクノロジーの活用によって、単純なやりとりから多面的なインタラクションまで、チームのコラボレーションを、職場、自宅、または移動中といった物理的な場所や状況に関係なく柔軟に実現できるようになります。目下の課題は、このようなコラボレーション テクノロジーが環境問題への対応をいかに効率的に実行できるか、ということです。

シスコ ユニファイド コミュニケーションは、固定、モバイル ネットワーク上の音声、ビデオ、データ、およびモバイルのアプリケーションを統合し、「人と人を繋ぐ」ソリューションです。人々の働く環境を問わず、メディアリッチなコラボレーションが可能になります。これらのアプリケーションはいずれもネットワークをプラットフォームとして使用し、競争力の強化し、意思決定を迅速化し、取引時間を短縮します。セキュリティが保証され、復元力とスケーラビリティを持つネットワークが、いつでも、どこからでも、誰でもが参加できる環境を提供します。

出張回数の削減

出張は、企業の温室効果ガス排出量のかなりの部分を占めています。ここでの「出張」は国内・海外を問わず、その目的は上層部の会議、販売会議、グループ研修、直接の意見交換など全てを含んでいます。ここでも、テクノロジーを活用することで、ビジネスを効果的に進める上で欠かせない、人と人とのふれあいは失うことなく、「物理的にその場所にいる」必要性を減らすことができます。

会議への出席のために飛行機、自動車、または列車で移動する代わりに、Cisco TelePresence とシスコ ユニファイド コミュニケーションのバーチャル会議ツールを使用すれば、温室効果ガス排出量を大幅に削減することができます。民間航空機でシカゴからニューヨークまで移動したときの温室効果ガス排出量が約 290 kg である3ことを考えると、環境への影響は甚大であるといえます。シスコのバーチャル会議ツールが持つ環境面での効果をさらに詳しく定量化するための分析は、現在も進められています。

Cisco TelePresence は、シスコ ユニファイド コミュニケーションのバーチャル会議ツールの中でも最も臨場感豊かなツールです。離れた場所にいる相手とも同じ空間を共有しているような、きわめて現実的な感覚を味わうことができます。コラボレーションの質が高まると同時に、飛行機での移動とそれに伴う温室効果ガス排出量を大幅に削減できます。

Cisco TelePresence は、高品質の音声、高解像度画像、および立体音響システムを組み合わせて、IP ネットワーク上で空間を共有するユニークな体験を実現するテクノロジーです。参加者が実物大で表示されるので、相手が同じ市内にいるか時差のある場所にいるかに関係なく、表情やジェスチャー、会話のニュアンスをはっきり読み取ることができます。設定や出席の操作は簡単で直感的にコントロールできるので、電話を掛けるのと同じぐらい簡単に会議を始めることができます。Cisco TelePresence を利用すれば直接顔を合わせているような親近感が得られるため、出張の必要性をなくすことができます。

ユーザの声

ユーザは、Cisco TelePresence を「飛行機による移動を減らす手段」であると捉えています。米国の Wachovia Securities シニア バイス プレジデント Jim Kittridge 氏はこう述べています。「距離を隔てた従業員どうしのコラボレーションやコミュニケーションの方法が大きく変わるでしょう。このテクノロジーのおかげで、あまり飛行機に乗らずに済むようになりました。我々のビジネスの進め方が大きく変わってしまったのです」

幅広いバーチャル コラボレーション ソリューション

組織階層のあらゆるレベルで出張を大幅に減らすことができるソリューションは、Cisco TelePresence だけではありません。音声会議や Web 会議、デスクトップ ビデオ、従来型の会議室用のビデオ会議など、すべてが大きな役割を果たします。ユーザは最適なツールに簡単に素早くアクセスできます。

Cisco Unified MeetingPlace と Cisco Unified MeetingPlace Express は、リッチメディア会議ソリューションです。離れた場所との会議を自然で効果的なものにすることができます。音声、ビデオ、および Web 会議の機能に、設定とコントロールのための先進的な機能が統合されており、多様な会議のニーズに応えると共に、他に類を見ない体験を実現します。ファイアウォールの内側のネットワーク上に展開され、企業の音声とデータのプライベート ネットワークおよびエンタープライズ アプリケーションと直接統合されます。

ユーザの声

70 万人を超える従業員を持つ U.S. Postal Service では、Cisco Unified MeetingPlace と統合型の音声/Web 会議を導入した結果、たびたび実施される研修への出席のために移動する回数が減少しました。「効果的なバーチャル会議ソリューションを導入することで、年間の交通費を 1,000 万ドル削減できる計算になります」と、USPS の高度コンピューティング環境プログラム マネージャー James Shipman 氏は述べています。

通勤のための移動の削減

U.S. Consumer Electronics Association の 1 週間のうち少なくとも 1 日在宅勤務している人を対象とした調査によれば、テレワークは、1 年間でガソリン 840 万ガロン(318 万キロリットル)、温室効果ガス排出量 1,400 万トンの削減に寄与します。この報告書の計算では、電力消費の節約量は年間 90 〜 140 億キロワット時に上ります。これは、米国の 100 万世帯が1年間に消費するエネルギーにほぼ匹敵します。

テレワーク(ネットワークを利用した在宅勤務)は 1990 年代以降、急速に増加しています。2006 年には、米国で約 2,900 万人が月に 1 日以上自宅で仕事をしています(被雇用者と自営業者の合計)4。これは、同年のヨーロッパでの実績の約 2 倍です。現在の見通しでは、ヨーロッパでは 2010 年に 約3,000万人となりますが、同時点で米国では約 1 億人に達すると考えられています。各国政府は以前から、混雑の緩和と排気ガスの削減による空気の清浄化と輸送システムの状況改善を期待しています。

シスコ ユニファイド コミュニケーションを利用すれば、遠隔地からでもオフィスにいるときと同様の効率で仕事が進められます。さまざまなコミュニケーション手段を活用して、会社のネットワークに安全にアクセスすることができます。このテクノロジーは、企業のキャンパス内または地域内の移動の削減にも貢献しており、その傾向は強まっています。特に、いくつもの拠点を持ち、それぞれが遠く離れている大企業の場合、テレワークが増えれば、オフィス施設を小さく、少なくすることが可能です。

WebEx は、対話型の会議、オンラインのセールス プレゼンテーション、オンライン トレーニング、リモート サポート、イベントのブロードキャストなどに利用できます。また、共有オンライン ワークスペースを設定して共同でドキュメントを作成することなども可能です。さまざまな作業環境における「オンデマンド」のオンライン コラボレーションを実現する WebEx は、チーム作業の柔軟性と応答性を格段に向上させます。

ユーザの声

WebEx は Sun Microsystems の Open Work Services Group による取り組みに貢献しました。従業員がいつでも、どこからでも仕事ができるようにすることで、コスト削減、生産性向上、および新たな機会の創出を図ることに成功しています。「今では、Sun の従業員の半数以上は固定のオフィスを持っていません」と Open Work Services Group のプログラム マネージャー Chris Saleh 氏は述べています。「WebEx のコラボレーション ツールは、遠く離れた人々を結び付けて生産性を向上させるために、私たちが必要としていたものです」

バーチャル コンタクト センターの増加も、ユニファイド コミュニケーションによるビジネス面と環境面双方に寄与する例といえます。エージェントを 1 か所に集める代わりに、地域に根ざした小型の施設あるいは自宅で勤務させることで、生産性が向上すると同時に、エージェントが仕事と生活のバランスをうまくとれるようになります。また、自動車通勤が減るか、まったく不要になります。同様に、コンタクト センター専用の不動産を持つ必要性も減ります。

効果的なテレワークは適切な移動削減ポリシーから

通勤の減少が温室効果ガス排出量削減に直結するとは限らないことにも注意してください。テレワークの環境面での効果は、その土地の気候や、企業のニーズと特性、地理、人口分布、移動パターン、公共輸送、および政策によって異なります。このため、シスコ ユニファイド コミュニケーションを使用するにあたって、スマートな移動削減ポリシーを策定する必要があります。在宅勤務が本当に二酸化炭素排出削減につながるようにするためです。通勤を減らした結果の排出量削減を上回るエネルギーが、自宅の冷暖房や照明のために使われていては意味がありません。

テレワークの直接的な利点として、業績とスタッフ定着率の向上、生産性の上昇、欠勤の減少などがあります。多くの従業員から、ストレスの減少などのプラスの効果が報告されています。また、テレワークによって不要になった通勤時間の一部または全体が仕事のために使われることがわかっています。現在では、環境への好影響の可能性もビジネス上の重要な利点の一つとみなすべきです。

テレワークの実現と二酸化炭素排出量削減に役立つソリューションは、単純な IP テレフォニーから始まり、ネットワークを介して社内リソースに安全にアクセスするためのテクノロジーが追加され、さらに音声、ビデオ、インスタント メッセージング、Web 会議、ボイスメール、プレゼンス情報へのアクセスが可能なユニファイド コミュニケーション クライアントへと発展していきます。このすべての機能を一つのマルチメディア インターフェイスに集めたのが、たとえば Cisco Unified Personal Communicator です。

このようなソリューションは、柔軟なオフィス環境でのチームワークだけでなく、オフィスと遠隔地の両方の従業員が混在するチームにも適しています。テレワークはこのように、さまざまなフレキシブルなチームの業務形態とそのまま組み合わせることができます。

Cisco Unified Personal Communicator は、使用頻度の高いコミュニケーション アプリケーションおよびサービスを一つにまとめた多機能のデスクトップ コンピュータ アプリケーションです。使いやすいインターフェイスを特徴としており、他の従業員が応答可能かどうか、およびどのような連絡方法を望んでいるかが表示されるので、人と人がコミュニケーションする際、双方の生産性が向上し、意思決定の時間が短縮されます。音声、ビデオ、インスタント メッセージング、ドキュメント共有、ボイスメール再生、ディレクトリの機能に一つのインターフェイスでアクセスでき、コラボレーションが促進されます。

ユーザの声

Meridian Energy は、従業員のために、地理的障壁の存在しない業務環境を作りたいと考えていました。また、移動を減らして二酸化炭素排出量を削減することも望んでいました。「私たちがコミュニケーション システムに求めていたのは、従業員がオフィス内を移動しても仕事ができること、出張の必要性を減らせること、そして運用時のエネルギー効率が高いことです」と、Meridian Energy の CIO、Rob Bolton 氏は述べています。「Meridian の新しいオフィス ビルには、五つ星グリーン ビル(ニュージーランド国内の格付け)として、生態学的に持続可能であるための開発計画があります。そのため、導入されるソリューションはこの厳しい要件を満たす必要があったのです」

オフィス空間の有効活用

ビル建造物のエネルギー消費量は、世界のエネルギー消費量の半分以上を占めると推定されています。また、多くの企業では、事業支出のうち、設備運用費は人件費に次いで大きな部分を占めています。オフィス空間を縮小することで、コストと温室効果ガス排出の両方を削減できる可能性は大きいのです。

コスト削減と温室効果ガス削減どちらにも、ビルのデザインと管理方法、さらにテレワーク、ホット デスキング(hot-desking)、ホテリング(hotelling)などの新しい働き方が寄与します。シスコが実施したあるパイロット プロジェクトでは、面積を 40% 縮小しながら、従業員の快適さ、満足度、生産性を向上することに成功しました。

Cisco Connected Real Estate は、建物の様々な機能の管理を IP ネットワーク上で統合することで建物内部のエネルギー効率を最大化するソリューションです。一方、シスコ ユニファイド コミュニケーションのコラボレーション テクノロジーは、場所を問わず人やデータへのアクセスを可能にします。このようにして、一人一人の「帝国」であるオフィス空間を、ビジネス ニーズの変化に合わせてコラボレーション可能な「チーム空間」へと作りかえて、必要なスペースの総面積を縮小することができます。

目に見えないコスト

オフィス空間縮小の経済的効果には、賃借料や暖房、照明、電力の料金の削減などがあります。中長期的には、新しいオフィスの建設が環境に及ぼす副作用の回避という効果も考えられます。シスコは、100,000 平方フィート(約 9,300 平方メートル)の建物を新たに建設する場合の目に見えない環境コストを試算しました。面積が 40% 縮小されることでコンクリート 1,500 トン、鋼鉄 280 トン5、二酸化炭素排出量 2,850 トンが削減されることになります。この削減量は、自動車 560 台を 1 年間運転しなかったのと同等の効果を生み出します。

モビリティ

オフィス面積が縮小されると、多くの場合は従業員のモバイル化が進みます。客先訪問中、移動中、あるいは広いキャンパス内の移動中でも仕事ができるようにするためです。モバイルという仕事の形態を導入するにあたっては、コラボレーション促進のためのポリシーと同様のエネルギー節約目標を掲げて、環境面での目標達成の方向に合わせてテクノロジーを組み合わせるとよいでしょう。

IDC が最近実施した調査によれば、2011 年には全世界のモバイル ワーカーの数は 10 億人を超えます。これは、全世界の労働人口の約 30% に相当します。米国では、同じ時点で全労働者の 70% がモバイル ワーカーになっていると推測されています。「モバイル」の定義はさまざまですが、このような予測数値が実際に達成されるためには、モバイル化のポリシーとグリーン化の目標の組み合わせに注意する必要があります。従業員の物理的移動の増加が温室効果ガス排出量を押し上げることがないようにするためです6

ユーザの声

フランスの自動車メーカー Renault は、シスコの協力を得て、組織の柔軟性とモバイル性を高める新しい業務の形態の開発に取り組んでいます。テレワークを可能にすると共に、従来のオフィス環境を共有作業空間に作り変えるというものです。この計画では、パリ市内のオフィス ビル数棟を閉鎖することにより、年間 1 億 3,000 万ドルを節約し、Renault の二酸化炭素排出量も削減する予定です。

シスコはどのようにして排出量を削減しているか

シスコは、環境のための全社共通ポリシーを策定しています。持続可能なビジネス遂行と、成長および収益力を、費用対効果の高い方法をで両立させるためです。必然的に、IT エネルギー ポリシーに対しては 2 つの面からアプローチすることになります。1 つは現在の IT オペレーションにおける迅速な排出量削減、もう 1 つはサステイナビリティに関する目標の達成に向けてビジネス スタイルを変えていくためのソリューションの採用です。

現在のシスコは、エネルギー消費を削減するため、社内のオペレーションにおいて環境への配慮を重視しており、出張ポリシーおよび設備管理においてエネルギー節約に取り組んでいます。シスコはより「グリーン」なエネルギーを調達しています。二酸化炭素排出量削減の重要性が増す中で、シスコは成長および収益性の目標を排出量削減と完全に調和させるように取り組んでいます。

また、ユニファイド コミュニケーションに起因する直接エネルギー消費を削減するソリューションも提供しています。たとえば、シスコ サービス統合型ルータは、さまざまなデバイスを一つのプラットフォームに統合した製品ですが、これによってエネルギーおよび冷却のコストが 76% 以上削減されます。また、環境に対するお客様の取り組みを支援する具体的なステップも用意しています。たとえば、アップグレード時に古い機器を下取りする WWRL(World Wide Reverse Logistics)プログラムは、下取りした製品を安全に、責任を持ってリサイクルまたはスクラップ処分するためのプログラムです。

温室効果ガス排出量削減を目的として数々の社内活動が実施されています。たとえば「Carbon to Collaboration(カーボンからコラボレーションへ)イニシアチブ」では、飛行機を使う出張による二酸化炭素排出量の 10% 以上の削減を目指しています。そして、ユニファイド コミュニケーションはこのような目標を達成する上で大きな役割を果たします。出張手配の前に、従業員はバーチャル会議の利用が可能かどうかの検討を求められます。シスコ ユニファイド コミュニケーションは、シスコの環境への取り組みに次のように貢献しています。

  • Cisco TelePresence によって出張が減り、8,000 万ドルを節約
    2008 年 1 月時点で、20 か国以上、約 60 都市のシスコの事業所に 170 セット以上の Cisco TelePresence が設置されています。全ユニットの平均利用率は、利用可能な時間全体のほぼ半分に達しました(1 日の就業時間を 10 時間とした場合)。Cisco TelePresence を使用して開催された会議の数は 62,415 件を超えています(会議時間 78,137 時間)。そのうち、10,316 件の Cisco TelePresence 会議では、参加者が出張を回避する一方で自由にコラボレーションすることができました。この結果、出張費だけで約 8,000 万ドルが節約されました。
  • 1 日あたり数千件のCisco Unified MeetingPlace と WebEx を使用した会議の開催
    従業員、パートナー、お客様が顔を合わせるためにシスコが Cisco Unified MeetingPlace と WebEx を使用して 2007 年に開催した会議の数は 200 万件近くになります。このようなバーチャル会議によって不要になった長距離/短距離出張については把握されていませんが、おそらく数十万 km に及び、シスコの二酸化炭素排出量削減に寄与しています。
  • Cisco Connected Workplace トライアルによりエネルギー効率の向上を証明
    作業環境を適切に設計することでスペースの節約、エネルギー効率の向上、温室効果ガス排出量の削減が可能であることを検証するために、シスコのサンノゼ キャンパスでテストを実施しました。従来型の設計の建物と再設計された建物を比較すると、再設計された建物ではエネルギー効率が推定 44% 向上し、従業員のために必要なスペースが 40% 縮小し、資材や機器の 1 人当たりの消費が 22% 減少しました。

まとめ

企業が将来の成功を手にするには、時差や文化の違いを越えてイノベーションを進めるために、柔軟なコラボレーション型の働き方を実現する方法を理解しておく必要があります。これは、個人と企業の振る舞いが大きく変わることを意味します。さまざまなコミュニケーション ツールを一体化したものを活用することにより、それぞれ離れた場所にいる、文化的にも多様なチームのメンバーどうしが、信頼を確立して効率を上げることが可能になります。

シスコ ユニファイド コミュニケーションは、このような変化を可能にするソリューションです。その変化が企業のビジネスと従業員にとって、そして環境にとって良い効果を挙げることに貢献します。環境への配慮を高めたビジネスへと転換していくために次世代のコラボレーションをどのようにして最大限に活用するかについては、シスコの営業担当までお問い合わせください。

1「Collaboration: Transforming The Way Business Works」(Economist Intelligence Unit、2007 年 4 月)
2「The Psychology of Effective Business Communications in Geographically Dispersed Teams 2006」(Human Productivity Lab 2006 Pearn-Kandola)
3TRX Airline Carbon Emissions Calculator による推計値
4「Telework Trendlines for 2006」(WorldatWork)
「京都議定書目標達成計画の進捗状況」によれば、日本では、2005 年に 674 万人、2010 年見通しで 1300 万人(総務省、2007 年 7 月)
5Davis Langdon 氏によるロンドン市の商業部門のコスト見積もり(2004 年 12 月)
6「Worldwide Mobile Worker Population 2007-2011 Forecast」(IDC、2007 年 12 月)

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