統合ネットワークの利用による新規事業のコスト削減

単一のネットワーク上に音声およびデータ通信を統合すると、IT 管理の簡素化とコストの削減が可能になります。


次のステップ

統合ネットワークの実現に着手することは、新規事業を立ち上げる程には困難な作業ではありません。ただし、優れたネットワークを実現するには、優れたビジネス プランを構築する場合と同様に、効果的な戦略と現実的な計算が必要になります。

20 年前に電話システムなしで事業をスタートすることはありませんでした。また、10 年前にコンピュータなしで事業をスタートすることはありませんでした。今事業をスタートする企業に必須のコミュニケーション ツールは何でしょうか。電話、コンピュータ、インターネット アクセス、E メール、業務アプリケーション、またはワイヤレス アクセスでしょうか。すべてのコミュニケーション ツールを単一のネットワークに統合すれば、簡単に判断できます。

コミュニケーションの統合

IP コミュニケーション テクノロジーのさまざまな機能によって、音声通信とデータ通信に個別のネットワークを設計、導入、および管理しなければならない時代は終わりつつあります。

「今では、音声とデータで個別のシステムを使用する必要はありません。同一のネットワーク上で音声とデータを統合するテクノロジーが存在しているため、単一のシステムの利用、運用管理コストの抑制、および変更作業の軽減が可能です。最初からシステムを構築する場合は、このようなテクノロジーを利用するのが合理的です」と、統合ネットワークを専門的に扱うシスコのプレミアム認定パートナーである NetLogic 社 CEO の Lance Reid 氏は述べています。

統合ネットワークは、1 + 1 が 1 になる新しいテクノロジー スタイルです。統合ネットワークを利用すると、次の 2 つの側面からコストを抑制できます。

  • 導入するネットワーク インフラストラクチャが 2 つではなく 1 つで済むため、設備コストが削減されます。
  • IT スタッフやリセラーは 1 つのネットワークをサポートするだけで済むため、運用コストが削減されます。

コスト分析:初期投資と将来のコスト

コミュニケーション ソリューションを評価する際には、次の事項を考慮する必要があります。

  • 統合ネットワーク(ルータ、スイッチ、ソフトウェア、単一の配線インフラストラクチャ、および IP フォンなどを含む)と音声とデータとを個別のネットワーク(ルータ、スイッチ、ソフトウェア、2 つの配線インフラストラクチャ、従来型の電話、および電話サービスと PBX [構内交換機] システム/Centrex サービスなどを含む)で実現する場合の初期投資コストを比較します。統合ネットワークのコストの方がはるかに低くなると考えられます。
  • 継続的なシステム管理コスト(ユーザのコンピュータや電話機の移設、追加、および変更などの保守およびネットワーク管理作業)を比較します。IP コミュニケーションの場合、ユーザの追加や移設は IP フォンをネットワークにつなぐだけで済むため、コストは掛かりません。従来型の PBX システムの場合、変更を行うたびに電話会社による配線の変更が必要でコストが掛かります。
  • 統合ネットワークの管理をマネージドサービス プロバイダーにアウトソースして、人件費や設備投資の一部を削減することを検討してみてください。IT やテレフォニーを担当するスタッフの少ない小規模な企業の場合は特に高い費用対効果が得られる可能性があります。
  • 企業の成長軌跡を予測します。ビジネスが拡大し始めるとどうなるか。競合他社が IP 対応の顧客管理などの VoIP アプリケーションを使用して競争上の優位性を高めるとどうなるか。統合システムを使用すると、2 つの個別システムを使用する場合よりもアップグレードが容易になります。

「今すぐ IP フォンを導入する必要がない場合でも、将来的に IP フォンをサポートできる機器を導入すべきです。スイッチやルータを導入する際には、これらの機器が将来必要になる可能性がある拡張機能をサポートしていることを確認しておく必要があります」と、Reid 氏は述べています。

用途とアプリケーションの評価

統合ネットワークの Return On Investment(ROI; 投資回収率)を評価する場合、その用途が問題になります。VoIP アプリケーションは幅広い業務で利用できるようになっているため、業務の効率化による生産性の向上が最も一般的な答えになります。たとえば、企業が E メール、ファックス、およびボイス メールで重要なメッセージを受け取っている場合は、ユニファイド メッセージング アプリケーションを使用すると、社員が社内にいるか出先にいるかに関係なく、社員の生産性を向上させることができます。個人のメッセージ(E メール、ファックス、および音声)はすべて 1 つの受信ボックスに表示されるため、社員はすべてのメッセージを一度に表示して、必要なメッセージを選んで内容を確認し、好みの媒体を利用して応答できます。

音声ファイルとデータ ファイルを 1 つのフォルダに保管すると、営業社員や数多くの問い合わせ、共同作業、および資料を扱う社員の業務効率を大幅に向上させることができます。

社員が会社のネットワークにワイヤレス接続できるようになると、社員の業務効率がさらに向上するのではないでしょうか。ワイヤレス ネットワーキングは倉庫管理、医療、および建設分野だけでなく、営業社員やフィールドサービス技術者にとっても重要なアプリケーションになりつつあります。ワイヤレス ネットワーキングは、統合ネットワークを新しく導入する際に追加機能として導入することもできます。