■ トロシステムズの概要 〜 ネットワークに特化したインテグレーションを提供
― トロシステムズの概要について教えてください。
当社の設立は2004年の6月になります。5年目の若い会社です。社員は15名ほどですが、ネットワークのインテグレートに特化したサービスや製品を提供しています。
― ネットワークインテグレートとは、具体的にどのような業務になるのでしょうか。
ネットワークインフラを構築する際のコンサルテーションから機器選定、回線の手配、そして構築後の運用やサポートなどが、当社の業務となります。
― トロシステムズの強みとはどんな所でしょうか。
当社の取引先は、新しいことに挑戦されている企業とか、ベンチャー企業がほとんどです。
そのため、新たなビジネスをいかに早くシステムを立ち上げられるかが勝負となるときもあります。そのような場合にも信頼性を損なうことなく、迅速に対応できるというのが当社の強みの一つです。
― そのような企業において、ネットワークに対する投資意欲は高まっているのですか。
もちろん企業によって千差万別ですが、やはり勢いのある企業やこれからビジネスを拡大していこうというお客様には、現在のビジネス環境だけでシステムやネットワークインフラへの投資を判断するのではなく、将来、ビジネスがどう拡大していくかを考えて、判断する必要があるということはお伝えしています。
■ シンプルな構成だからこそ信頼性と柔軟性を兼ね備えることができる
― トロシステムズではどのようにネットワークを活用されていますか。
当社は、社員15名程ですが、規模の大きな企業に負けないよう、顧客満足度を向上させるためには、機動力と柔軟性が必要となります。その礎となるのが、ネットワークインフラです。
そのため、自社のネットワークインフラも、お客様の見本となるようなものを目指して構築しています。
― ネットワークの構成を教えてください。
基本的には、ルータとスイッチ、無線LAN、ユニファイド コミュニケーション アプライアンス(Cisco Unified Communications 500 シリーズ:以下、UC500)という構成になっています。UC500では、IPフォンとビデオ通話、VPNゲートウェイを利用しています。
― 構成図を見ると、すごくシンプルですね。
ネットワークは複雑にしてもいいことはありません。第一に求められるのは信頼性ですから、シンプルなことはいいことです。
また、基本的な構成がシンプルであれば、柔軟に拡張することもできます。既存のネットワーク環境を利用しながら拡張しようとすると、どうしても複雑になってしまいますので。
■ 機動力のあるIPフォンが低コストで使えるようになった
― ユニファイド コミュニケーションの部分は、かなり先進的ですね。
以前は、このようなユニファイド コミュニケーションのシステムを構築しようとすると、ネットワークの構成が複雑になり、コストも高かったので、それなりの金額の投資が必要でした。
しかし、UC500のようなオールインワンタイプのユニファイド コミュニケーション アプライアンスが、低コストで利用できるようになり、状況は大きく変わりました。
― UC500をどのように利用しているのか詳しく教えてください。
以前は、電話交換機(PBX)で制御するビジネスフォンを使用していたのですが、UC500の導入にあわせて、すべてIPフォンに切り換えました。
― IPフォンの使い勝手はいかがですか。
違和感は特にありません。むしろ使い勝手は向上しています。
たとえば、IPフォンの液晶パネルはカスタマイズができますので、よく利用する連絡先名を登録・表示させておいて、指先でタッチするだけで、簡単に電話を掛けることができます。
また、留守番電話の機能も充実しています。以外に思われるかもしれませんが、当社のように小さな会社には、留守番電話の機能はとても便利です。
なぜなら、お客様からの電話を受けることができなかったり、鳴りっぱなしなったりするとトラブルになってしまうからです。
もちろん、会社に掛かってきた電話を携帯電話に転送するという方法もありましたが、結局、移動中で携帯電話にもつながらなかったり、携帯電話の留守番電話サービスを使用することになります。
このような解決策では、個人の携帯電話を使用しなければならなかったり、メッセージを録音するまでに時間が掛かったり、転送への通話料を負担しなければならなかったりなど、様々な問題点がありました。さらに、会社自体も怪しく見えてしまいます。
UC500では、内線番号ごとに留守番電話を使用することができ、メッセージの録音機能を作動させるまでの秒数を指定したり、個人ごとの案内メッセージも簡単に録音できます。
またメッセージが録音されると、PCの画面で確認することもできますので、社外で作業しているときにも、柔軟で迅速な対応ができるようになりました。
こういった電話の対応一つで、お客様からの信頼度も変わってきます。
■ ソフトフォンなら、電話機の導入コストを削減できる
― 外出先からもIPフォンを使用できるのですか。
社外からでも、PCからインターネットに接続できる環境があれば、 Cisco IP Communicatorというソフトフォンを利用して、内線通話だけでなく、お客様にも会社から電話を掛けることができます。
お客様の事務所に出向いて機器のメンテナンス作業などを行う場合、ワイヤレスのハンズフリーヘッドセットを利用して、社内のエンジニアとIPフォンをつなぎっぱなしにして連絡を取りながら、作業することもあります。
もちろん通話料も掛かりませんし、必要な数字やコマンドなどを画面で確認しながら作業できるので、とても便利です。
― ソフトフォンの使い勝手はいかがですか。
慣れの問題もあるかと思いますが、頻繁に電話を使用するのであれば、電話機のほうが現状は使いやすいかもしれません。しかし、ソフトフォンだからといって、何かができないとか、難しいとかいうことはありません。
当社のお客様では、電話を使用する頻度が少ないエンジニアには、ソフトフォンを利用してもらうようにしたケースもあります。その分、電話機の導入コストを削減でき、机も広くなります。新しく先進的なもののほうが、かえって喜ばれることもあるようです。
利用シーンや目的に合わせて、机の上に固定で使用しておく電話機やソフトフォン、さらには無線で使用するワイヤレスフォンなどを自由に使い分けることができるようになったのはすばらしいことで、業務の効率アップにつながるはずです。
■ ビデオ通話の「高い」「コマ落」は大きな誤解
― ビデオ通話も利用されているということですが。
Cisco Unified Video Advantage(ソフトウェア&カメラ)を利用してビデオ通話も利用しています。
相手の様子や資料などを確認しながら話ができるので、コミュニケーションがスムーズになります。
―(実際のビデオ通話の様子を見ながら)動きもとてもスムーズで、きれいですね。
みなさんそう言います。やはりビデオ通話というと、高価な装置が必要だと思っていたり、安いものだとコマ落ちして「カクカク」した動きになってしまうと思われているようです。もちろん、音声の品質も問題ありません。
高価で専門的なシステムには及ばないかもしれませんが、低コストで高品質なビデオ通話システムを構築できるので、当社でも、在宅での勤務やサポートの作業などに応用できないかと考えています。
■ iPhoneからも社内システムにアクセスできる
― それでは、VPNについても教えてください。
UC500を経由して、外出先や自宅からでも社内ネットワークへアクセスできるようになっているので、社内にいるのと同じように、メールを利用したり、社内サーバに保管してあるドキュメントや資料などを見ることができます。
PCはもちろんですが、アップル社のiPhoneからもVPNで接続できるようにしています。
― UC500をフル活用されていますね。
現時点で、これだけの環境をすべて用意されている企業は少ないかもしれませんが、UC500を導入しておけば、いつでもこのような環境を導入することができます。
また、UC500の機能はこれだけではなく、無線LANやルータとしても使用できますので、中小企業がネットワークを構築する際には、最適なネットワーク機器だと思います。
■ UC500は新しいワークスタイルを切り開く
― UC500の導入効果をまとめていただけますか。
UC500を導入することで機動力や対応力が向上し、オフィスのデスクに縛られずに仕事ができるようになり、本当に助かっています。
このような環境を整備していけば、こちらの都合ではなく、これまで以上にお客様を機軸とした営業活動やサポート業務を実践できるので、サービスレベルや顧客満足度が向上することは間違いありません。
一方、従業員が自分のライフスタイルに合わせて、自由な環境で働くことで、生産性も向上し、優秀な人材を確保するためのアピールにもなります。
― 在宅勤務などはすでに実践されているのですか。
まだ実験的な段階で、完全な形ではありませんが、いろいろと試しています。
在宅勤務だけでなく、毎日、決まった時間に出勤しなくても済むようになれば、社員が増えてもオフィススペースを最小限に抑えることもできのではないかと考えています。
■ 企業規模に関係なく、競争力を向上できるような製品を
― シスコへの今後の期待をお聞かせください。
以前は、シスコ製品というと、私たちのようにネットワークの専門家でも、敷居が高いと感じていました。大きな投資ができる企業が使う製品だと。しかし、 UC500のようにオールインワンで、コストも手頃な製品が出てきており、そのような先入観は取り払った方がいいと思います。
また、IPフォンだけを見ても、仮にビジネスフォンと同程度の導入コストであれば、IPフォンのほうが遊べます。「遊べる」というのは、自由度や拡張性が高く、それぞれのビジネススタイルに合わせて柔軟な対応ができるということです。
ビジネスや会社の規模にかかわらず、こういった戦略的な投資をして、ビジネスチャンスを広げていくことに挑戦するべきなのではないでしょうか。これは、ネットワークをインテグレートする立場からも、同じスモールビジネスを経営する立場からも言えることです。
当社は、シスコ製品を提供しており、すでにご紹介した通り、ネットワークもシスコ製品で構成しています。その分、シスコ製品の品質の高さや信頼性は、だれよりも知っているつもりです。これからも、その品質と信頼性を保ちながら、競争力を向上できるような製品を提供してくれることを望んでいます。
トロシステムズ様、本日はお忙しい中、
貴重なお話をありがとうございました。