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エンタープライズ キャンパス

シスコ キャンパス ソリューションを展開するコンコルディア大学

導入事例





シスコ キャンパス ソリューションを展開するコンコルディア大学


ネットワークの急成長と、ネットワーク セキュリティに関する懸念の増加に直面し、より信頼性が高くメンテナンスしやすいネットワークの実装が待望されるなか、コンコルディア大学はネットワーキングの問題を解決するためにシスコを選択しました。そして導入されたのが、リソースを保護し、投資効果を最大化し、ニーズに応じて成長するシスコ エンタープライズ キャンパス ネットワークです。

概要




コンコルディア大学
  • カナダ・ケベック州モントリオールの大規模な都市型大学
  • 1974 年創立、約 8 km 離れた 2 つのキャンパスを保有
  • 学生数 30,000 人以上、教職員数約 4,000 人




ビジネス上の課題

  • 大学の急成長にネットワークが対応しきれなかった
  • 設定の誤りによってネットワークが停止することがあり、トラブルシューティングが困難
  • 電子メールと Web ポータルの大量トラフィックを処理しきれない
  • 近々、3 棟の新しいビルにネットワーク サポートが必要になる
  • プロジェクトの資金を自己調達する必要がある




ネットワーク ソリューション

  • シスコ エンタープライズ キャンパス ソリューション(耐障害性を持つインフラストラクチャ、統合型セキュリティ、ワイヤレス LAN、IP テレフォニーなど)




ビジネス上の利点

  • 保護:統合型ネットワークによって有線およびワイヤレスの音声とデータの各コミュニケーションのセキュリティが確保される キャンパス内の建物に設置した監視用の IP ビデオ カメラによって、盗難が減少
  • 最適化:ワイヤレス LAN によってモバイル コンピューティング ラボを実現 年間の電話代が 140 万ドルから 11 万 7,000 ドルに減少
  • 成長:有線およびワイヤレスの音声ネットワークとデータ ネットワークを新しい棟に拡張中 E ラーニング プログラムの確立により学生登録数の増加が期待できる


コンコルディア大学は、ケベック州モントリオールにある大規模な都市型大学です。1974 年に創立されたこの大学には、約 8 km の距離を隔てて 2 つのキャンパスがあり、キャンパス間はファイバ ネットワークで接続されています。サー ジョージ ウィリアムズ キャンパスはモントリオールの中心地に位置し、ロヨラ キャンパスはモントリオール西端の住宅地にあります。学生数は 30,000 人を超え、教職員は約 4,000 人です。世界中から学生が集まるこの大学は、カナダで最もアクセス性に優れた大学を目指して取り組みを続けています。

課題

1990 年代後半から 2002 年にかけて、コンコルディア大学の学生数は急増しました。大学にとっては喜ばしいことである一方、ネットワークにとってはそうではありませんでした。

接続のニーズの急増に対応するためにネットワークは急速に拡張されましたが、許可を受けて設置されたものも、そうでないものもあり、大学全体にわたる計画立案や追跡を行う時間はほとんどありませんでした。この結果、安全性に問題がある機器や、互換性のない機器までもがネットワークで使われているという状態になりました。

ネットワークの耐障害性や冗長性は、理想的な状態であるとは言えませんでした。正式な手続きを取らずに導入されたさまざまなデバイスやワイヤレス機器が混在していたため、設定の誤りによるネットワークの停止がたびたび発生していました。多くのワイヤリング クローゼットではデバイスがデイジー チェーン接続で数珠繋ぎになっていたので、トラブルシューティングは容易ではありませんでした。コンコルディア大学の IITS 担当理事、Andrew McAusland 氏はある出来事について次のように述べています。「1 つの建物全体のネットワークが破綻したことがありました。基本的なサービスはかなり早く復旧したのですが、完全復旧までには 2 日かかりました」

電子メール システムのアカウント数は 80,000 を超え、さまざまな難題を抱えていました。さらに、最近ではアカウント数 50,000 もの Web ポータルを導入しており、75 棟の建物すべてをカバーするワイヤレス ネットワークも展開しています。

需要の増加に既存のネットワークが対処できないことは、すぐに明らかになりました。まして、近々完成予定の 3 棟の大きな建物はサポートできそうにありませんでした。大学は、ネットワーク インフラストラクチャの徹底的な見直しが必要であることを理解しました。しかし、これほどの巨大プロジェクトには相当の資金が必要です。そして、公的教育機関に十分な資金はありません。

そこで、コンコルディア大学は次のような目標を設定しました。

  • 資金の自己調達で導入可能なソリューションを見つける
  • デバイスや電力の障害に対してネットワークが耐性を持つことを保証する
  • ユーザに対する制約をあまり増やさずにセキュリティを強化する
  • キャンパス内のどこからでもネットワークにアクセスできるようにする
  • 生産性サービスを向上する
  • ネットワーク メンテナンスの効率を高める
  • 既存のインフラストラクチャをできるだけ再利用することで、現在の投資を保護する


ソリューション

コンコルディア大学が経験していた問題のいくつかは、複数のベンダーからのポイント ソリューションを使用していたことに起因していました。シスコ エンタープライズ キャンパス ネットワークによるエンドツーエンド ソリューションなら、資金の問題を含めてすべて解決するでしょう。

コンコルディア大学が初めに、どのような方法でネットワークを刷新するかを模索していた頃、音声ネットワークの変更は検討されていませんでした。しかし、ソリューションの資金を自己調達するという決定に伴い、Voice over IP(VoIP)の可能性に注目が集まるようになりました。

それまでコンコルディア大学で使用されていたのは、Centrex システムです。このシステムには、年間約 140 万カナダドルの費用がかかっていました。その 1 年前、シスコはコンコルディア大学の CFO に VoIP への移行を提案していました。当時大学側は、そのような移行にはコスト効率の良さという利点があるにしても、時間がかかりすぎるし混乱を招きかねないと考えていました。しかし、ネットワークの見直しの一部として VoIP への移行を組み込むことで、投資を 4 年で回収できる、つまりソリューションの「資金の自己調達」が可能であることに気が付きました。

コンコルディア大学は、音声統合を含めたデータ ネットワークの再構築に関する提案依頼書を、さまざまな会社に送りました。見込みのありそうな回答は 6 社から寄せられました。6 社のうち、3 社の提案にシスコのインフラストラクチャが含まれていました。このときまで、コンコルディア大学はシスコをスイッチとルータの会社としてしか見ていませんでした。すでに大学のコア レイヤとディストリビューション レイヤにシスコ製デバイスがいくつか設置されており、キャンパス内にシスコのワイヤレス アクセス ポイントが点在していましたが、シスコがエンドツーエンドの「ソリューション」プロバイダーであるという認識は持っていませんでした。提案を評価し、システム インテグレータ各社の能力を査定した後、コンコルディア大学は、当時使っていた電話会社である Bell Canada 社によるシスコ製品ベースの提案を選択しました。

提案された新しいネットワークは、コンコルディア大学の目標のすべてに対処するものでした。その結果が、大学のリソースと通信を保護し、機器と人員への投資を最大限に活用し、大学のニーズに合わせた成長が可能なエンタープライズ キャンパスネットワークです。

ネットワークの耐障害性

キャンパスのインフラストラクチャの設計は、次のように変更されました。

  • 157 か所のワイヤリング クローゼットの 6,000 個のインライン電源ポート、および無停電電源システム(UPS)
  • 各ワイヤリング クローゼットと冗長レイヤ 3 ディストリビューション スイッチ(Cisco Catalyst® 3550-12G)を結ぶ完全冗長ギガビット リンク
  • 各ディストリビューション スイッチと冗長コア スイッチ(Cisco Catalyst 6500 シリーズ スイッチ)を結ぶ複数のギガビット リンク


ネットワーク セキュリティ

セキュリティを強化するために、次のテクノロジーが使用されます。

  • RADIUS 認証によってネットワーク装置へのアクセスを制御
  • 802.1X 認証によってワイヤレス ネットワークへのアクセスを制御
  • 冗長ファイアウォールによって、IP テレフォニー サーバなどの重要なサービスを保護


ネットワークのアクセス可能性

既存のワイヤレス ネットワークを拡張し、セキュリティで保護するために、次のことを行いました。

  • 200 個以上の Cisco Aironet® アクセス ポイントを設置し、公共エリアや教室からのアクセスを可能にする
  • Cisco Secure Access Control Server(ACS)を実装し、802.1X Cisco LEAP 認証を使用してユーザ ログインを検証する


ネットワークの効率

コンコルディア大学にとって、ネットワーク インフラストラクチャの再設計は、ネットワークの効率向上に向けた大きな一歩です。構築される巨大な階層型ネットワークを効率的にメンテナンスできるように、Cisco Works LAN Management Solution(LMS)が導入されました。LMS を使用することで、大学の IT 部門はすべてのネットワーク機器を追跡でき、ネットワーク トポロジ全体を管理できるので、将来の成長にも確実に対応できるようになります。

アプリケーションの生産性

既存の Web ポータルの利便性を高めるために、Cisco CSS 11503 が追加されました。このデバイスによって、学生情報を保持する複数の Web サーバ間で負荷が分散されます。

資金の自己調達

ソリューション全体において最も重要なことは、VoIP の導入をとおして資金の自己調達を可能にすることでした。当初、コンコルディア大学は 3,800 本の Centrex 回線を使用しており、回線 1 本当たりの月額費用は 28 カナダドル、年間では 120 万カナダドルでした。
さらに、回線の追加、移行、変更(大学という環境では頻繁に発生する)の費用が、年間 125,000 ~ 150,000 カナダドルにも上っていました。

大学の電話システムは、次のように変更されました。

  • Cisco Unified IP Phone 3,400 台(7910、7940、7960、および 7920 ワイヤレス IP Phone)
  • Cisco Unified Communications Manager サーバ 7 台
  • 着信を管理し「名前によるダイヤル」と内線転送を行うための Interactive Voice Response(IVR; 音声自動応答)と Automated Speech Recognition(ASR; 自動音声認識)ポート 96 個
  • 既存の Octel メッセージング システムと統合する Cisco VG248 アナログ電話ゲートウェイ
  • コール センターのニーズに備えた Cisco Unified Contact Center Express
  • PSTN アクセス用の Cisco Catalyst 6608 と T1 モジュール


試算では、VoIP への移行によるコスト節減の結果、4.1 年で新しいネットワークのコストを回収できることになりました。

プロセス

既存のデータおよび電話ネットワークから新しい統合型ネットワークへ円滑に移行できるように、コンコルディア大学はシスコおよび Bell Canada と協力して、設計と実装の綿密な計画を立てました。

  • まず、システム インテグレータのチームとそっくり同じチームを大学側でも編成しました。予算と発注処理、ネットワーク アーキテクチャ、システム管理、さらには広報とトレーニングなどのチームです。チームの編成を揃えることで、情報が確実に伝達されるようになり、プロジェクトにおけるコミュニケーションが大きく改善されました。
  • 次に、大学は VoIP の経験を持つフルタイムのコンサルタントを 1 人雇い、プロジェクトの内部的な管理に当たらせました。
  • さらに、大学の音声システムに対する追加、移動、および変更の要求はすべて 3 か月間凍結されることになりました。これにより、設計と実装チームは確固とした情報に基づいて(絶えず変わる目標を追うのではなく)作業を進めることができるようになりました。


展開が開始されると、徹底的な検証とテストが実施されました。壁の電源コンセントと配線が適切に設置されているかどうかの検査が、オフィスの 1 つ 1 つで行われました。

 

「この大学のような分散したコミュニティでは、1 か所から通信を制御できるのは非常に助かります」
Andrew McAusland 氏
IITS 担当理事
コンコルディア大学、カナダ・ケベック州モントリオール

キャンパス間のファイバ ネットワークをはじめとする、ネットワーク インフラストラクチャ内の接続のテストが行われました。また、各 Cisco Unified IP Phone の動作が検証されました。

Cisco Unified IP Phone 全般に関するトレーニングは、Web を通じて実施されました。この Web にはシスコのサイトへのリンクがあり、展開の状況に関する情報を参照することも可能です。Cisco Unified IP Phone 連絡係として、175 の各部門から代表者が 1 人ずつ指名されました。連絡係の役割は、新しい電話機に関する質問を受け付ける「窓口」となることです。

新しいネットワークへの切り替えは 6 月に行われました。このときに、標準的な機能一式が電話機にプログラミングされ、各データ ポートが正しく接続できるかどうかのテストが実施され、UPS システムが導入されました。また、それまで保留にされていた、音声通信に関する要求の検討が行われました。

結果

新しいネットワークでは、堅牢性、耐障害性、スケーラビリティ、セキュリティが大幅に強化されています。セキュリティ違反と電力供給の停止は減り、ネットワークのパフォーマンスは大きく向上しています。電子メールや大学の Web ポータルなどのサービスでは、ユーザによって生成される大量のトラフィックを楽に処理できるようになりました。

学生と教職員は、すべての教室と大学周辺のカフェなどで、セキュリティで保護されたワイヤレス通信を利用できるようになりました。さらに、当初は予期していなかったことですが、コストのかかる専用のコンピュータ ラボ スペースも不要になりました。ノート PC をカートに乗せて教室間を移動できるからです。

ワイヤリング クローゼットでケーブルとデバイスがクモの巣のように絡み合うことはなくなり、無許可の機器はすべて撤去されました。これにより、IT スタッフによるネットワーク管理とトラブルシューティングの効率が上がり、IT スタッフとユーザの生産性が向上しています。McAusland 氏によれば、問題の大部分はリモートで修復できるようになりました。

音声システムのコストは、大幅に削減されました。Centrex 回線の 90% 以上が撤去され、年間コストは 140 万カナダドルから 11 万 7,600 カナダドルに下がりました。追加、移動、変更のすべてを大学側で実行できるので、追加のコストも不要です。「実質的に、学内に電話会社を持っているようなものです」と McAusland 氏が語ります。新たな試算と、プロジェクトのコストが予想を下回ったことにより、新しいネットワークのコスト回収までの期間は 3.8 年となりました。

次のステップ

しっかりとしたネットワーク基盤を確立し、エンタープライズ キャンパス ネットワークのいくつもの利点を手にした今、コンコルディア大学はさらなる展開に乗り気です。全体的な次のステップは、ネットワークのカバー範囲とサービスを拡大することです。

コンコルディア大学は、次のことを計画しています。

  • ネットワーク アーキテクチャと IP テレフォニー サービスを、来年完成する新しい建物にも導入する。
  • 新しい建物の追加に伴い、ワイヤレス ネットワークを拡大してアクセス ポイントを 200 から 400 に増やす。
  • 802.1X 認証の導入をすべての(有線と無線)パブリック アクセス ポートに拡大する。
  • Cisco IP/TV ソリューションおよび IP ビデオ会議ソリューションを実装する。
  • IP/TV および IP ビデオ会議経由で配信する E ラーニング コンテンツを開発する。
  • IP Video Surveillance を追加して、大学キャンパスの物理的セキュリティを強化する。


 
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