導入事例シスコ キャンパス ソリューションを展開するコンコルディア大学ネットワークの急成長と、ネットワーク セキュリティに関する懸念の増加に直面し、より信頼性が高くメンテナンスしやすいネットワークの実装が待望されるなか、コンコルディア大学はネットワーキングの問題を解決するためにシスコを選択しました。そして導入されたのが、リソースを保護し、投資効果を最大化し、ニーズに応じて成長するシスコ エンタープライズ キャンパス ネットワークです。 概要コンコルディア大学
ビジネス上の課題
ネットワーク ソリューション
ビジネス上の利点
コンコルディア大学は、ケベック州モントリオールにある大規模な都市型大学です。1974 年に創立されたこの大学には、約 8 km の距離を隔てて 2 つのキャンパスがあり、キャンパス間はファイバ ネットワークで接続されています。サー ジョージ ウィリアムズ キャンパスはモントリオールの中心地に位置し、ロヨラ キャンパスはモントリオール西端の住宅地にあります。学生数は 30,000 人を超え、教職員は約 4,000 人です。世界中から学生が集まるこの大学は、カナダで最もアクセス性に優れた大学を目指して取り組みを続けています。 課題1990 年代後半から 2002 年にかけて、コンコルディア大学の学生数は急増しました。大学にとっては喜ばしいことである一方、ネットワークにとってはそうではありませんでした。 接続のニーズの急増に対応するためにネットワークは急速に拡張されましたが、許可を受けて設置されたものも、そうでないものもあり、大学全体にわたる計画立案や追跡を行う時間はほとんどありませんでした。この結果、安全性に問題がある機器や、互換性のない機器までもがネットワークで使われているという状態になりました。 ネットワークの耐障害性や冗長性は、理想的な状態であるとは言えませんでした。正式な手続きを取らずに導入されたさまざまなデバイスやワイヤレス機器が混在していたため、設定の誤りによるネットワークの停止がたびたび発生していました。多くのワイヤリング クローゼットではデバイスがデイジー チェーン接続で数珠繋ぎになっていたので、トラブルシューティングは容易ではありませんでした。コンコルディア大学の IITS 担当理事、Andrew McAusland 氏はある出来事について次のように述べています。「1 つの建物全体のネットワークが破綻したことがありました。基本的なサービスはかなり早く復旧したのですが、完全復旧までには 2 日かかりました」 電子メール システムのアカウント数は 80,000 を超え、さまざまな難題を抱えていました。さらに、最近ではアカウント数 50,000 もの Web ポータルを導入しており、75 棟の建物すべてをカバーするワイヤレス ネットワークも展開しています。 需要の増加に既存のネットワークが対処できないことは、すぐに明らかになりました。まして、近々完成予定の 3 棟の大きな建物はサポートできそうにありませんでした。大学は、ネットワーク インフラストラクチャの徹底的な見直しが必要であることを理解しました。しかし、これほどの巨大プロジェクトには相当の資金が必要です。そして、公的教育機関に十分な資金はありません。 そこで、コンコルディア大学は次のような目標を設定しました。
ソリューションコンコルディア大学が経験していた問題のいくつかは、複数のベンダーからのポイント ソリューションを使用していたことに起因していました。シスコ エンタープライズ キャンパス ネットワークによるエンドツーエンド ソリューションなら、資金の問題を含めてすべて解決するでしょう。 コンコルディア大学が初めに、どのような方法でネットワークを刷新するかを模索していた頃、音声ネットワークの変更は検討されていませんでした。しかし、ソリューションの資金を自己調達するという決定に伴い、Voice over IP(VoIP)の可能性に注目が集まるようになりました。 それまでコンコルディア大学で使用されていたのは、Centrex システムです。このシステムには、年間約 140 万カナダドルの費用がかかっていました。その 1 年前、シスコはコンコルディア大学の CFO に VoIP への移行を提案していました。当時大学側は、そのような移行にはコスト効率の良さという利点があるにしても、時間がかかりすぎるし混乱を招きかねないと考えていました。しかし、ネットワークの見直しの一部として VoIP への移行を組み込むことで、投資を 4 年で回収できる、つまりソリューションの「資金の自己調達」が可能であることに気が付きました。 コンコルディア大学は、音声統合を含めたデータ ネットワークの再構築に関する提案依頼書を、さまざまな会社に送りました。見込みのありそうな回答は 6 社から寄せられました。6 社のうち、3 社の提案にシスコのインフラストラクチャが含まれていました。このときまで、コンコルディア大学はシスコをスイッチとルータの会社としてしか見ていませんでした。すでに大学のコア レイヤとディストリビューション レイヤにシスコ製デバイスがいくつか設置されており、キャンパス内にシスコのワイヤレス アクセス ポイントが点在していましたが、シスコがエンドツーエンドの「ソリューション」プロバイダーであるという認識は持っていませんでした。提案を評価し、システム インテグレータ各社の能力を査定した後、コンコルディア大学は、当時使っていた電話会社である Bell Canada 社によるシスコ製品ベースの提案を選択しました。 提案された新しいネットワークは、コンコルディア大学の目標のすべてに対処するものでした。その結果が、大学のリソースと通信を保護し、機器と人員への投資を最大限に活用し、大学のニーズに合わせた成長が可能なエンタープライズ キャンパスネットワークです。 ネットワークの耐障害性キャンパスのインフラストラクチャの設計は、次のように変更されました。
ネットワーク セキュリティセキュリティを強化するために、次のテクノロジーが使用されます。
ネットワークのアクセス可能性既存のワイヤレス ネットワークを拡張し、セキュリティで保護するために、次のことを行いました。
ネットワークの効率コンコルディア大学にとって、ネットワーク インフラストラクチャの再設計は、ネットワークの効率向上に向けた大きな一歩です。構築される巨大な階層型ネットワークを効率的にメンテナンスできるように、Cisco Works LAN Management Solution(LMS)が導入されました。LMS を使用することで、大学の IT 部門はすべてのネットワーク機器を追跡でき、ネットワーク トポロジ全体を管理できるので、将来の成長にも確実に対応できるようになります。 アプリケーションの生産性既存の Web ポータルの利便性を高めるために、Cisco CSS 11503 が追加されました。このデバイスによって、学生情報を保持する複数の Web サーバ間で負荷が分散されます。 資金の自己調達ソリューション全体において最も重要なことは、VoIP の導入をとおして資金の自己調達を可能にすることでした。当初、コンコルディア大学は 3,800 本の Centrex 回線を使用しており、回線 1 本当たりの月額費用は 28 カナダドル、年間では 120 万カナダドルでした。 大学の電話システムは、次のように変更されました。
試算では、VoIP への移行によるコスト節減の結果、4.1 年で新しいネットワークのコストを回収できることになりました。 プロセス既存のデータおよび電話ネットワークから新しい統合型ネットワークへ円滑に移行できるように、コンコルディア大学はシスコおよび Bell Canada と協力して、設計と実装の綿密な計画を立てました。
展開が開始されると、徹底的な検証とテストが実施されました。壁の電源コンセントと配線が適切に設置されているかどうかの検査が、オフィスの 1 つ 1 つで行われました。 「この大学のような分散したコミュニティでは、1 か所から通信を制御できるのは非常に助かります」 キャンパス間のファイバ ネットワークをはじめとする、ネットワーク インフラストラクチャ内の接続のテストが行われました。また、各 Cisco Unified IP Phone の動作が検証されました。 Cisco Unified IP Phone 全般に関するトレーニングは、Web を通じて実施されました。この Web にはシスコのサイトへのリンクがあり、展開の状況に関する情報を参照することも可能です。Cisco Unified IP Phone 連絡係として、175 の各部門から代表者が 1 人ずつ指名されました。連絡係の役割は、新しい電話機に関する質問を受け付ける「窓口」となることです。 新しいネットワークへの切り替えは 6 月に行われました。このときに、標準的な機能一式が電話機にプログラミングされ、各データ ポートが正しく接続できるかどうかのテストが実施され、UPS システムが導入されました。また、それまで保留にされていた、音声通信に関する要求の検討が行われました。 結果新しいネットワークでは、堅牢性、耐障害性、スケーラビリティ、セキュリティが大幅に強化されています。セキュリティ違反と電力供給の停止は減り、ネットワークのパフォーマンスは大きく向上しています。電子メールや大学の Web ポータルなどのサービスでは、ユーザによって生成される大量のトラフィックを楽に処理できるようになりました。 学生と教職員は、すべての教室と大学周辺のカフェなどで、セキュリティで保護されたワイヤレス通信を利用できるようになりました。さらに、当初は予期していなかったことですが、コストのかかる専用のコンピュータ ラボ スペースも不要になりました。ノート PC をカートに乗せて教室間を移動できるからです。 ワイヤリング クローゼットでケーブルとデバイスがクモの巣のように絡み合うことはなくなり、無許可の機器はすべて撤去されました。これにより、IT スタッフによるネットワーク管理とトラブルシューティングの効率が上がり、IT スタッフとユーザの生産性が向上しています。McAusland 氏によれば、問題の大部分はリモートで修復できるようになりました。 音声システムのコストは、大幅に削減されました。Centrex 回線の 90% 以上が撤去され、年間コストは 140 万カナダドルから 11 万 7,600 カナダドルに下がりました。追加、移動、変更のすべてを大学側で実行できるので、追加のコストも不要です。「実質的に、学内に電話会社を持っているようなものです」と McAusland 氏が語ります。新たな試算と、プロジェクトのコストが予想を下回ったことにより、新しいネットワークのコスト回収までの期間は 3.8 年となりました。 次のステップしっかりとしたネットワーク基盤を確立し、エンタープライズ キャンパス ネットワークのいくつもの利点を手にした今、コンコルディア大学はさらなる展開に乗り気です。全体的な次のステップは、ネットワークのカバー範囲とサービスを拡大することです。 コンコルディア大学は、次のことを計画しています。
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