モバイル インターネット

Cisco Service Provider Wi-Fi:ビジネス技術革新と収益生成のプラットフォーム

ソリューション概要





Cisco Service Provider Wi-Fi:ビジネス技術革新と収益生成のプラットフォーム



市場トレンド


通信事業者は、市場のトレンドに対応するため、ネットワーク インフラストラクチャ計画にスモール セル ソリューションを導入する必要に迫られています(図 1)。

図 1 スモール セル市場のトレンド

図 1 スモール セル市場のトレンド

  • シスコの調査では、2011 年から 2016 年の間にモバイル データ トラフィックが 18 倍になると予想されています。アナリストは、データ増大の 1 つの要因として、シグナリング トラフィックの爆発的な増加を挙げています。
  • このトラフィックの増大とともに、使用可能な新しいスペクトラムの欠如や、新しいマクロセル サイトを迅速かつコスト効率の高い方法で追加する困難さなども、通信事業者にとっての悩みの種です。この環境において、スモール セル ソリューションは非常に魅力的です。
  • 携帯デバイスにおける消費者サービスとビジネスサービスの境界線は、はっきりしていない状態です。スモール セルを使えば、第 3 世代と第 4 世代(3G と 4G)の携帯ネットワークと Wi-Fi 上においても、透過的にこれらのサービスを提供できます。
  • ワイヤレスの使用状況は、屋内へと移行しています。ネットワーク分析によれば、使用されるモバイルデータの大部分、80 % 近くが屋内およびノマディックであり、真の意味でモバイルなデータはそれほど多くありません。マクロ ネットワークは外出先での音声通信のために構築されました。スモール セル ネットワークは、現代のモバイル データ トラフィックのパターンに対応するように設計されています。
  • スモール セルは、ポリシー、ハイパー ロケーション、コンテキスト、アプリケーション、デバイス情報など、ネットワークに固有のインテリジェンスを活用し、新しい収益化の機会を提供します。企業はこの情報を使用して、充実したエクスペリエンス、ロケーションベースのコンテンツ、パーソナライズされたロイヤリティ プログラムなど、新しい方法で顧客に対応することができます。

通信事業者は、ライセンス技術と非ライセンス(Wi-Fi)技術の両方を利用して、この需要を満たそうとしています。関心が高まっているオプションの 1 つが Wi-Fi スマート セルです。Wi-Fi は、スマートフォン、タブレット、カメラ、ゲーム コンソールなど、ほぼすべてのパーソナル携帯デバイスで利用できます。また、Wi-Fi 技術は、日々、進化しています。堅牢なキャリアグレードの Wi-Fi ネットワークには、4G ネットワー クを凌ぐ能力があり、また安全です。次世代のホットスポットは、セルラー ローミングと同様の、透過性の高いローミングを提供します。スペクトラムの問題に対処するため、Wi-Fi では 680 MHz の新しいスペクトルが通信事業者に提供されます。

図 2 で示すように、Wi-Fi はまもなく有線のトラフィックを追い抜きます。Cisco Visual Networking Index™ (Cisco VNI™)によれば、2016 年までに、Wi-Fi ネットワークを介して配信される IP トラフィックは全体の 51 % に達し、セルラー ネットワークを介して配信されるモバイル データは約 10 % になります。

図 2 2016 年までの Wi-Fi トラフィックの増加

図 2 2016 年までの Wi-Fi トラフィックの増加


実際に、Wi-Fi は携帯事業者に大きな市場機会を創出しており、この機会を求めて競争も激化しています。その結果、プロバイダーは場所の確保とサービスの開始を急ぐため、このチャンスに乗り遅れまいとする競争が熾烈になっています。

このシナリオを踏まえ、シスコは、マス マーケットの導入に対応するキャリアグレードのソリューションである Cisco Service Provider Wi-Fi(SP Wi-Fi)によって、サービス プロバイダーが Wi-Fi のチャンスを捕える支援として、次の 4 つを提供します。

  • キャリアクラスを念頭に設計されたソリューション:Cisco SP Wi-Fi は、今日のモバイルデータユーザが必要とする規模と質を満たす、コスト効果の高いスモールセルのカバレッジと容量を提供することで、サービス プロバイダーのニーズに応えます。シスコはサービス プロバイダー Wi-Fi ネットワークを長年にわたって設計してきており、シスコの先進的な製品には、現実世界での展開に必要な設計ディテールに対する細心の気配りが反映されています。
  • ビジネス リスクを軽減する包括的な機能:Cisco SP Wi-Fi は単に技術を結集したものではありません。迅速で大規模な展開が可能なソリューションです。この技術アーキテクチャは、透明性、安全性、スケーラビリティ、管理性のすべてにおいて優れた機能を発揮します。このビジネス アーキテクチャによって、通信事業者は、シスコの専門知識を活用し、資金調達、展開、そして新しいサービスを迅速に開始することができます。
  • 比類のない Wi-Fi 専門知識:シスコは、世界で最も広く使用されている Wi-Fi アクセス ポイントを製造しており、その展開数は 1,500 万超にのぼります。シスコには、あらゆる顧客にさまざまな Wi-Fi ソリューションを提供してきた広範な経験があります。また、シスコは、携帯デバイスのビジネス サービスと消費者サービスの境界線があいまいな昨今において、ユーザ エクスペリエンスを簡略化し、日々、企業とサービス プロバイダーを支援しています。
  • 革新的な技術:シスコは、SP Wi-Fi ソリューションに組み込んだ Cisco Next Generation Hotspot で自動ローミングの課題に取り組み、Wi-Fi の技術革新を切り拓きます。Cisco CleanAir® と Self-Organizing Network(SON)技術により、加入者管理やセッション管理が簡略化されるなど、標準化されたモバイル パケットコア統合による信頼性と管理容易性が提供されます。シスコは、標準に基づくアプローチで顧客の問題を解決し、CleanAir 技術やゼロ タッチ プロビジョニングなどの技術革新で付加価値を提供します。コンテキスト認識型のロケーションベースの情報を持つシスコの「つながるモバイル体験」によって、サービス プロバイダーは顧客との関係を強化し、新しいビジネス サービスに新しい収益の機会をもたらすことができます。シスコのエンドツーエンドの Wi-Fi ソリューションは、今日のワイヤレス市場の機会を最大限活用するための理想的なインフラストラクチャです。

Cisco Service Provider Wi-Fi


シスコは、真の意味でキャリア グレードのエンドツーエンド Wi-Fi インフラストラクチャを提供します。オープン規格に基づいて構築されたこのインフラストラクチャは、何百万ものユーザによる劇的なトラフィックの増加にも対応できる優れた拡張性を持ち、エンドユーザに透明なモバイル体験を提供します。したがって、現在使用しているネットワークだけでなく、将来のネットワークでも安心して利用していただけます。Cisco Service Provider Wi-Fi は、統合スモール セル アーキテクチャの一部です(図 3)。

図 3 シスコのスモール セル ソリューション

図 3 シスコのスモール セル ソリューション


Cisco SP Wi-Fi ソリューションには、以下が含まれます。

  • 屋外や地下鉄での展開に最適な Cisco Aironet® 1550 シリーズや、屋内用の Cisco Aironet 3600 シリーズ など、インテリジェント アクセス ポイントの包括的なポートフォリオ。シスコ製品の特徴は、干渉低減、リソース管理、帯域選択、ビデオ データの最適化など、重要なネットワーク機能をシリコン レベルで統合しています。
  • 重要なネットワーク管理、加入者管理、ポリシー制御のためのインテリジェント サービス クラウド (ISC)。これには、Cisco Wireless Controller、分析機能を内蔵する Cisco Mobility Services Engine、Cisco Intelligent Services Gateway(ISG)が含まれます。Cisco Intelligent Services Cloud では、何十万ものアクセス ポイントを持つネットワークを展開、運用、管理する柔軟性が提供されます。このネットワークを使用して収集・分析した場所やコンテキストの情報は、迅速に新しいサービス商品に変換できます。ISC の機能は、「ハング アンド ゴー」展開のためのゼロタッチ プロビジョニング、集中型の干渉低減、簡単なネットワーク保守のためのトラブルシューティング、マーケティング戦略やその他のコンテキストベースのコンテンツを配布するためのビジネス インテリジェンスなど、運用コストの削減と新しい収益源につながります。
  • 数々の賞に輝く Cisco ASR 5000 シリーズのモバイル パケット コアは、標準ベースの機能を提供するため、通信事業者は、Cisco Small Cell Gateway で、Wi-Fi、フェムト、マクロ ラジオ ネットワークを透明かつ安全に統合できます。Cisco ASR 5000 シリーズには、一般的な加入者管理、ポリシー、認証機能が含まれ、透明なサービス統合を Wi-Fi ユーザに提供します。Cisco Small Cell Gateway を支える Cisco ASR 5000 シリーズは、通信事業者が必要とするマルチ ベンダー相互運用性を提供します。

こうしたすべてのコンポーネントにおいて、シスコ製品、技術、ネットワークにおいて運用が統合され、直観的なユーザ エクスペリエンスをサポートする統合ネットワーク管理ソリューションである、Cisco Prime™ プラットフォームを使用できます。

インテリジェント アクセス ポートフォリオ


それでは、それぞれのソリューション コンポーネントとその利点について詳しく見ていきましょう(図 4 と図 5)。まず、シスコはどのようにして、スループットを最大化し、さまざまな条件下でのカバレッジを改善するために、ポートフォリオ内の各アクセス ポイントにインテリジェント ラジオ技術革新を組み込んでいるのでしょうか。

図 4 屋内インテリジェント アクセス ポイントのポートフォリオ

図 4 屋内インテリジェント アクセス ポイントのポートフォリオ


図 5 屋外インテリジェント アクセス ポイントのポートフォリオ

図 5 屋外インテリジェント アクセス ポイントのポートフォリオ


シスコは、屋内と屋外の両方のすべての展開ニーズを満たす、さまざまなインテリジェント Wi-Fi アクセス ポイントを提供します。Wi-Fi ネットワークの設計と展開に 10 年以上携わってきたシスコが、現在のポートフォリオで提供する精巧さは、何世代にもわたる開発がベースとなっています。私たちのアクセス ポイントには、シスコだけの重要な機能が含まれます。キャリアグレードの展開で違いを生み出す機能です。

  • Cisco ClientLink は、革新的なラジオ リソース管理技術で、スループット、ネットワーク カバレッジ、全体的なシステム パフォーマンスを向上させるビーム形成を採用しています。Cisco ClientLink はまた、新しいタブレットやスマートフォンから従来型のデバイスまで、すべてのクライアントを最善のスループットで動作させ、混合クライアント ネットワークに関連する問題の解決を図ります。Cisco ClientLink は、パケットベースおよびクライアントベースでビームをリアルタイムで適応させます。これにより、パフォーマンスが最適化され、スループットが最大 65 % 向上して、携帯デバイスのバッテリ駆動時間が最大 35 % 節約できます。
  • Cisco CleanAir 技術は、Wi-Fi に関してこれまで通信事業者が直面してきた最大の課題、すなわち干渉の対応に取り組みます。非ライセンススペクトラムは、管理できて初めてキャリアグレードの資産となります。Cisco CleanAir 技術は、ワ イヤレス干渉の影響を自動的に低減し、ネットワークパフォーマンスを最適化し、トラブルシューティング費用を削減します。Cisco CleanAir 技術は、高度なスペクトラムインテリジェンスを使用して、電波を監視し、干渉を検出、特定、分類し、操作の警告を発し、問題を回避するためにネットワークを自動的に再設定します。Cisco CleanAir 技術はまた、ワイヤレスネットワーク上のデバイスと資産に関するリアルタイムおよび過去の情報を提供します。これにより、プロバイダーは、インテリジェント情報に基づいて、ポリシーを実施し、ネットワーク パフォーマンスを改善できます。CleanAir 技術による効率化の例として、ある通信事業者が CleanAir を使用した場合と使用しない場合を比較してテストしました。CleanAir を使用した場合、応答時間が 5 分の 1 減少し、UL 速度が倍増しました。これは、混雑する 2.4 GHz 帯域でも 3G ネットワークを上回る値でした。
    Cisco CleanAir 技術によって、リテール業界の顧客は非常に安全にクレジットカードを処理でき、医療関係の顧客は、ワイヤレスで患者ケアの効率性を向上させ、秘密保持が必要な医療データを安全に移動できます。また、企業や法人の顧客は、Wi-Fi 音声サービスを使用して、オフィスのセキュリティを向上させることができます。
  • Cisco BandSelect は、Apple iPhone 5 などの 5 GHz 対応クライアントを、混雑する 2.4 GHz チャネルか ら高い容量を持つ 5 GHz 帯域へ移動させることで、RF 使用率をさらに向上させ、より高いユーザ密度を サポートします。こうした高度な機能と Cisco SP Wi-Fi ソリューション全体は共に、今日の Wi-Fi 対応デ バイスのほとんどすべてをサポートする 802.11 規格に基づいています。独立した第三者機関のテストによれば、こうした技術革新により全体のネットワーク容量が 27 % 改善され、デバイス スループットは 65 % 向上します。もっとも重要なことは、こうした高いデータ転送速度が、少ない破棄パケット数で実現できるということです(Miercom Report 090112B を参照)。
  • Cisco VideoStream は、より高品質のエンドユーザ エクスペリエンスを実現するため、Wi-Fi によるビデ オ動画の配信を強化します。最も重要なのは、リアルタイムの動画サービスに VideoStream が帯域幅の効 率とセキュリティをもたらすことです。こうしたサービスに対しては、インタラクティブなマルチメディア コラボレーションとコミュニケーション ソリューションを使用する企業顧客からの高いニーズがあります。また、さまざまな高解像度動画コンテンツへの簡単なアクセスを期待する Cisco Connected Stadium Wi-Fi 顧客からの高いニーズもあります。

シスコ次世代ホットスポット


シスコの先進的な革新技術である「次世代ホットスポット」を紹介せずに、シスコのインテリジェント アクセス ポートフォリオの説明を終えるわけにはいきません。Wi-Fi を採用する際の大きな問題の 1 つは、アクセス ポイントの間を移動する際にシームレスな接続が確保できないことでした。ワイヤレス ネットワークの間を移動するときは、ほとんどの場合、ユーザは再度、認証を要求され、請求情報や加入者情報の再入力を求められることもありました。

ワイヤレス ビジネスの発展には、携帯電話を使用するときと同じような体験を顧客に提供する必要があります。すなわち、ある基地局から別の基地局に移ったことをユーザに気付かれることなく、中断のないサービスを提供しなければなりません。シスコは、Wi-Fi Alliance および Wireless Broadband Alliance の両団体と協力して、Wi-Fi 認定パスポートと呼ばれる新しい一連の規格の開発を先導しています。これはユーザに Wi-Fi での透明なモバイル体験を提供するためのものです。次世代ホットスポットのネットワークは、中断のないローミングを実現するため、Wi-Fi 認定パスポート規格の製品に基づいて構築されます。

また、シスコのインテリジェント アクセス ポートフォリオでは、シンプルなソフトウェア アップグレードで次世代ホットスポット機能を提供できます。シスコの次世代ホットスポットを使用すれば、通信事業者は自動的にセキュアなインターネット アクセスを提供できます。顧客は、Wi-Fi が提供する最良の体験を楽しむことができます。これには、ユーザが希望する Wi-Fi ネットワークの自動的な検出と選択、携帯デバイスに保存されたモバイル識別情報を使用してのパスワード入力の省略、高度な暗号化方式を活用したプライバシーの保護、携帯デバイスと Wi-Fi ネットワーク間の認証を要求することによる詐欺防止などが含まれます。Cisco SP Wi-Fi ソリューションには、最新の次世代ホットスポット機能が含まれています。

Intelligent Services Cloud が提供する「つながるモバイル体験」


シスコの次世代ホットスポットは、セキュアで透明な Wi-Fi 体験の開始点ですが、シスコは Cisco Intelligent Services Cloud が提供する「つながるモバイル体験」でこれを一歩先に進めます。Wi-Fi によるセキュアなモビリティを提供するには、データセンターからモバイルコア、そしてネットワークエッジとアクセス ポイントまで、包括的で自動化されたセキュリティおよび管理機能を確保するという、総合的なアプローチが必要です。Cisco ISC は、ネットワーク管理、分析、ポリシー制御、セキュリティを提供し、Cisco SP Wi-Fi ソリューション とアクセスのみの製品との差別化を図ります(図 6)。

図 6 シスコの Wi-Fi ソリューション

図 6 シスコの Wi-Fi ソリューション


  • 最初のクラウド機能は、Cisco Prime です。他に類を見ないこのプラットフォームによって、有線、ワイヤレス、およびセキュリティポリシーの管理が 1 つのソリューションに統合され、トラブルシューティングの迅速化とネットワーク運用の効率化を実現できます。デバイス、ネットワーク、場所に関係なく、エンドポイントの接続がすべて可視化されます。自動化されたワイヤレス設定と管理の機能が、ネットワーク管理センターにおける完全な可視性と制御を提供します。
  • 次は、Cisco 8500 シリーズ Wireless Controller でワイヤレスネットワークをコスト効率の良い形で管理および確保する機能です。Cisco Wireless Controller は、Cisco Aironet のインテリジェントなアクセス ポイント、Cisco Prime、Cisco 3300シリーズ Mobility Services Engine(MSE)の間でリアルタイムの通信を提供します。統合された Cisco CleanAir技術は、自己回復と自己組織化が可能なワイヤレス ネットワークを作成するためのフォレンジックスおよびポリシー実施機能で、802.11n のパフォーマンスを保護します。このコントローラは、何千ものアクセス ポイントを管理するための拡張が可能で、集約されたセキュリティ ポリシー、侵入防止システム(IPS)機能、改善されたサービス品質(QoS)のための RF 管理を提供します。
  • Intelligent Services Cloud の次の 2 つの要素では、ソリューションに利益をもたらすエンジンの役割を担います。Cisco 3300シリーズ MSE では、有線およびワイヤレス ネットワークにおいて、集約型の拡張可能なモビリティ サービスが提供されます。Cisco MSE は、モバイル アプリケーションとサービスの簡単な統合を実現し、オープン API をサポートします。アプリケーション開発者は、ネットワーク上のロケーション、コンテキスト、デバイスなどの情報を活用して、小売、医療、サービス、運輸などの分野で新しいサービスを提供する、マルチメディア アプリケーションを作成できます。可能性は無限です。
  • 通信事業者は、Cisco Prime 向けの Cisco SP Wi-Fi Service Manager により、包括的なネットワーク制御、サービスの差別化、詳細なパケット検査の機能を活用できるようになります。この Cisco Service Manager により、ネットワークが最適化されるだけでなく、大量のモバイルデータをとコスト効果の高い方法でオフロードできます。また、自動加入者証明や認証、加入者アクセス制御を行う自己ブランドの Web ポータル、ポリシールールに基づく階層化されたサービスなど、付加価値サービスも迅速に展開できます。
  • クラウドの機能の最後を締めくくるのは、Cisco Intelligent Services Gateway(ISG)を備えた Cisco ASR 1000 シリーズです。Cisco ISG は、アイデンティティ管理、ダイナミックな帯域幅制御、顧客に自身の設定の変更を許可する自己管理プロビジョニングをサポートすることで、ユーザ エクスペリエンスを充実させます。Cisco ISG では、加入者が誰で、どこにいて、どのレベルのサービスに支払ったかなどに基づいてポリシーを提供することで、差別化およびパーソナライズされたサービスを提供できます。サービス プロバイダーは、こうした機能を組み合わせて、新しいサービス計画を迅速に定義して提供し、管理の簡略化や市場投入までの時間短縮に加え、市場のセグメント化による収益の増加や、階層化されたパーソナライズかつインタラクティブなサービスによる顧客満足度の向上、運用コスト削減などを実現できます。

シスコの次世代ホットスポットには、ユーザが別のアクセス ポイントに移動する際に、シームレスな Wi-Fi モビリティを提供することができます。これにより、さまざまな新しい種類のサービスや体験が可能になります。モバイル コンシェルジュ サービスがもたらす可能性を考えてみましょう。顧客が大規模な店舗や美術館などの公共スペースに足を踏み入れたとき、顧客の Wi-Fi 対応デバイスにアプリケーションを自動的にダウンロードする ことができます。次に、顧客が屋内スペース内を移動するたびに、パーソナライズされた地図、情報、特典、その他のサービスをデバイスにプッシュします(図 7 および 8)。

図 7 SP Wi-Fi による、パーソナライズされたロケーション ベースのサービス

図 7 SP Wi-Fi による、パーソナライズされたロケーション ベースのサービス


これは Wi-Fi によって行われるため、屋内で非常に良く機能するサービスです。また、包括的なビデオおよび音声機能を含めることもできます。Wi-Fi 認定パスポート規格では認証が必要ないため、顧客がショッピング センターやその他の屋内スペースを移動する際も、付加価値サービスは透明に統合されます。この規格に従い、Cisco SP Wi-Fi は、Wi-Fi ネットワークとローカル サービスをユーザの携帯デバイスに提供する、ネットワーク サービス検出機能を追加します。

図 8 分析を介したビジネス インテリジェンス

図 8 分析を介したビジネス インテリジェンス


Cisco SP Wi-Fi ソリューションには、Mobility Services Engine によって提供されるコンテキストとロケーション の分析を介してのビジネス インテリジェンスが含まれます。Wi-Fi ネットワークから収集されたデータは、価値の高い情報をリテール業者や施設管理者へ提供することができます。現在、こうした情報は、静的なセンサーを介して有料で取得しなければなりません。人々が施設内をどのように移動するのか、どこからやってきてどこに向かうのか、どのくらい施設内に留まるのか、時間帯によってどう異なるのか、これらはすべて、企業が十分な情報に基づく意思決定を行う際に役立ち、ネットワークへ接続されたモバイル体験から、人員の配置、商品や広告の配置、業務の合理化、商機損失の特定などが可能になります。

モバイル パケット コア


数々の賞に輝く Cisco ASR 5000 シリーズのモバイル パケット コアは、標準ベースの Cisco Small Cell Gateway を提供します。これにより、通信事業者は、Wi-Fi をネットワークに安全に統合でき、Wi-Fi、フェムトセル、3G および 4G ネットワークの間で透過的な切り替えを実現できます。ここでもシスコの経験が重要になります。Cisco ASR 5000 シリーズは、過去何年にもわたって、Wi-Fi 統合をモバイル パケット コアに提供しています。

Cisco ASR 5000 シリーズは共通のサービス制御ポイントとして動作し、2G、3G、4G、Wi-Fi ネットワーク上で 透過的なサービス統合とモビリティを提供することで、単一の加入者経験を実現します。Cisco ASR 5000 シリーズには、共通のサブスクライバ管理、ポリシー、認証機能が含まれるため、拡張可能なサービス統合を実現できます。シスコは、General Packet Radio Service Tunneling Protocol(GTP)規格や Proxy Mobile IPv6(PMIPv6)規格に基づく技術で革新的な開発を継続し、モビリティの透明性をさらに追及していきます。

Wi-Fi エキスパートとのパートナーシップ


包括的な Wi-Fi サービスの提供には、アクセス ポイントにおける業界最先端の技術と、ソリューションを通しての強力なセキュリティ、パーソナライゼーション、そして管理の機能が必要です。世界中の大手サービスプロバイダーが、Cisco SP Wi-Fi ソリューションのキャリアグレードの機能を既に活用し始めています。1,500 万を超 える Wi-Fi アクセス ポイントを展開してきたシスコの Wi-Fi 専門知識は、他社の追随を許しません。世界で最も広く展開されているのはシスコのアクセス ポイントです。したがって、シスコには、あらゆる顧客にさまざまな Wi-Fi ソリューションを提供してきた比類のない経験の蓄積があります。

こうしたプロバイダーは、シスコのソリューションを使用して、航空機内 Wi-Fi、リテール ホットスポット、スタ ジアムや大規模施設のカバレッジ、広範なデータ オフロードなど、収益につながる新しいサービスを提供しています。シスコが提供する優れた利点の 1 つは、一般家庭、中小規模企業、大規模施設、地下鉄路線エリア全体など、顧客のニーズをすべて満たすソリューションを実装するために、単一の Wi-Fi アーキテクチャを使用する能力です。その結果、この単一の柔軟なアーキテクチャにより、さまざまなビジネスモデルを実装することが可能になります。

もちろん、最もわかりやすいオプションは、ビジネスや自宅の加入者に直接サービスを届けることです。どこにいても仕事ができるようにするサービスや、Wi-Fi を介して提供するビデオ動画ソリューションなどです。しかし、このプラットフォームを使用すれば、さまざまなビジネス パートナーを引き寄せることが可能です。通信事業者同士がパートナーとなり、ローミングやサービスのオフロードのために Wi-Fi ネットワークを使用できます。また、サービス プロバイダーは、さらに広い範囲の付加価値パートナーと協力し、パートナーのソリューションを、ワイヤレス ネットワークを介して提供するサービスに埋め込むことができます。たとえば、M2M(Machine-to-Machine)通信の提供、ターゲットを定めた広告機能の提供、アプリケーション エコシステムを通じてのサービスの提供などです。

収益機会からコスト削減機会に目を移すと、キャリアグレードの Wi-Fi は、ネットワークの展開と運用に関する全体的な経済性を改善できることがわかります。混雑の緩和とオフロードによる顧客体験の改善に加え、Cisco Internet Business Solutions Group(IBSG)によれば、通信事業者は、ネットワークのアーキテクチャと運用に Wi-Fi を選択的に組み入れることによって、ラジオ アクセス コストを(多くの場合)少なくとも 25 % 削減できます。これに加え、通信事業者は、すべてのワイヤレス サービスに単一の基盤を使用し、改善されたリソース使用率と投資収益率を活用することによって、大きな経済的利益を生み出すことができます。また、ポイント アンド クリック サービスの有効化やゼロタッチ展開などのシスコの管理技術革新により、運用コストはさらに削減されます。最後に、通信事業者は、サービス配信プラットフォームとして単一のアーキテクチャを使用することにより、モバイルと固定の両方の組織にまたがるベスト プラクティスを開発し、Wi-Fi による新たなチャンスを素早く活用する革新的なサービスを設計できます。

シスコは、Cisco SP Wi-Fi の技術的なアーキテクチャだけではなく、ビジネス アーキテクチャも提供しています。シスコが提供する包括的なエキスパート サービスにより、リスクを軽減し、計画と展開に関わる複雑さの多くを取り除き、サービスの提供を迅速化することができます。特にこの市場では、一番乗りを果たすことが、権利権、パートナーシップ、テリトリーの獲得に非常に重要であるため、通信事業者が競争に勝ち、高い市場シェアを獲得するにあたって、シスコのアプローチが決定的な差別化要因となりえます。シスコのアドバンスド サービス チームのメンバーは、この分野のエキスパートとして、迅速にワイヤレス サービスを提供できるよう、世界中の通信事業者を日々支援しています(図 9)。

図 9 シスコ アドバンスド サービスを利用する利点

図 9 シスコ アドバンスド サービスを利用する利点


シスコ アドバンスド サービスは、確実に機能するプロセスを使用します。このプロセスは、技術的な議論ではなく、ビジネス上の議論から始まります。最初のステップは、Wi-Fi サービスの構想と定義です。このタスクには、市場、可能性のある付加価値パートナーシップ、競合他社の動向など、専門的な分析が必要です。ここから、どのサービスを提供するのか、また、こうしたサービスの販売から収益を上げるには何が必要なのかを識別して、確かなビジネス ケースを構築します。

次に、Assured Build と呼ばれるプロセスにより、詳細なインフラストラクチャ設計から、リモート、ラボ、および通信事業者施設でのサービスのデモに至るまで、すべてが提供されます。シスコは、この段階で、実装に向けたベスト プラクティスの確立とトレーニングに対して特に注力していきます。シスコでは、サービスの構築とテストを支援しながら、実装を迅速化するための包括的な概念実証も提供します。このプログラムにおいて、通信事業者は Cisco Cloud Connect を使用し、シスコがホストするデータ センターで実装された Wi-Fi コア機能について、試験運用と実稼働テストを行います。これは、テストと試験運用を行える非常にコスト効果の高い方法です。通信事業者は Wi-Fi アクセス ポイントを設置し、これを Cisco Cloud Connect にポイントするだけで、直ちにテストを開始できます。

シスコはまた、運用サービスと最適化サービスを提供します。これにより、継続的なアーキテクチャ上の設計レビューやセキュリティ監査など、ソリューションの品質が確保され、効率とコストが最適化されます。私たちは、エンドツーエンドのソリューション全体に対して単一の担当窓口を提供し、分かりやすく、総合的なサポートを提供します。このサポートは、具体的なサービス レベル アグリーメントに応じてカスタマイズされており、週 7 日間、1 日 24 時間体制で専門スタッフが待機しています。

シスコ キャピタルは、シスコの総合ソリューションの一部です。銀行や外部の金融機関に比べ、シスコの製品、サービス、顧客のビジネス要件を、より深く理解しています。シスコ キャピタルは、競争力と柔軟性の高い融資を提供する体制を整えています。シスコ キャピタルは、単なる金融企業ではなく、信頼できるビジネスパートナーであり、コンサルタントでもあります。顧客の継続的な成功を支える、最も利点の多い投資ソリューションを提供します。シスコ キャピタルは、さまざまなプログラムを用意し、すべてのハードウェア、ソフトウェア、サービスなど、エンドツーエンドのソリューションのすべての面で、資金調達を支援します。世界の 60 を超える国々で競争力の高い利率を提供しています。

まとめ


図10 には、シスコとのパートナーシップにより、今日の非ライセンス スモール セル機会をどのように活用できるかがまとめられています。

図 10 Cisco SP Wi-Fi で Wi-Fi のチャンスを捕える

図 10 Cisco SP Wi-Fi で Wi-Fi のチャンスを捕える


世界中の通信事業者が シスコを選択し、サービス プロバイダーの Wi-Fi 市場における巨大なチャンスをフルに利用しようとしています。シスコは、市場で唯一のキャリアグレードのエンドツーエンドソリューションを提供しています。通信事業者が、消費者環境とビジネス環境を移動しながら携帯デバイスを使用する顧客のニーズを満たせるよう、標準に基づいた透過的なモビリティと差別化されたユーザエクスペリエンスを提供して、皆様を支援します。

Cisco SP Wi-Fi は、市場の他のプラットフォームよりも高い柔軟性を実現します。そのため、通信事業者は、Wi-Fi のもたらす幅広いビジネスチャンスに対して、1 つのアーキテクチャによって対応することができ、柔軟なビジネス モデルを実装できるほか、効率性を向上させて収益性と生産性を高めることができます。さらに、Cisco SP Wi-Fi を使用した最適な実装手法によって、事業リスクの緩和と市場投入までの時間の短縮を実現し、どのようなフェーズであっても利用できるエキスパート サービスや融資を提供します。