IP Next-Generation Networks

新たなクラスのモバイル サービスの促進

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新たなクラスのモバイル サービスの促進



世の中はモバイル化に向かって進んでいます。スマートフォンの著しい成長と、新しい Machine-to-Machine(M2M)とウェアラブル デバイスの登場により、シスコでは 2018 年までにパーソナライズ モバイル ネットワーク接続の数が 100 億に達し、モバイル トラフィックの年平均成長率(CAGR)は 61% になると予測しています。つまり、モバイル サービス プロバイダーにとって大きな収益機会となる、アプリケーションの新たな競争の場が現われています。同時に、ネットワークとビジネス、そして運用プロセスに対する新たな需要が生じることにもなります。このビジネス チャンスを収益化するためには、モバイル事業者は、各自のネットワークを再構築する以上の取り組みに着手しなければなりません。顧客へどのようにアプローチし、顧客が望む方法で新たなサービスを提供するにはどうしたら良いかを検討し直す必要があります。


Cisco® Evolved Services Platform (ESP) は、事業者にこの新たな形の利用のためのプラットフォームを提供します。これには、必要な柔軟性、拡張性、および最高レベルの自動化を実現することで、次世代の、パーソナライズされたコンシューマおよびビジネス向けモバイル サービスを提供することが含まれます。ネットワーク プログラマビリティ、エンドツーエンド サービスのオーケストレーション、オープン プラットフォームの機能を十分に活用することで、事業者は画期的な優れたモバイル サービスを開発、導入できます。また、サービスを市場へ迅速に投入し、同時に運用コストも大幅に削減できます。


市場の課題とビジネス チャンスを定義する


モバイル サービス プロバイダーはすでに、モビリティ、ビデオ、およびクラウドベースのアプリケーションの急増に伴い、ネットワーク アセットに対する需要の急激な増加に直面しています。顧客からの要求は高まるばかりです。顧客は、簡単で安全な、パーソナライズされたモバイル エクスペリエンスとトランザクションを、いつでもどこでも利用できることを期待しています。これを十分に提供できない場合、あらゆる面からの課題に直面することになります。従来の競合サービス プロバイダー、Google や Amazon などの大規模クラウド企業、そして機敏な振興企業が、新しく魅力的なモバイル エクスペリエンスやビジネス モデルを提供し、顧客のマインド シェアを奪おうとしています。クラウドベースのプラットフォームの拡大に伴い、モバイル サービスへの参入を阻む障壁はかつてなく低くなり、維持可能な競争優位性を築くことがこれまで以上に重要になっています。

アプリケーションとサービスがすべてをつなぐ、新しいビジネス チャンスの世界、Internet of Everything (IoE) の時代に突入しているのです。

  • 人:新しい、より有益な方法でつなぐ
  • プロセス:適切なタイミングで、適切な人とモノとの間で、適切な情報を交換する
  • データ:インサイト(知見)に基づき意思決定を強化する
  • モノ:相互に通信する数十億台のスマート デバイスとインターネットを介してつなぐ

このチャンスを捉え、あらゆる種類の接続を差別化し、新しいパーソナライズされた統合モバイル サービスを提供する上で、最も優位な立場にいるのがモバイル サービス プロバイダーです。とはいえ、これを実現するには、インフラストラクチャと運用のために、これまで想像もつかなかった規模と新たな要件に取り組む必要があります。そして、わずかなミスも許されない、ますます厳しい状況になっています。このような新しいサービスと機能を市場に投入するまでの期間を短縮し、かつコスト削減と運用効率の向上を実現する必要があります。

1 つの製品やテクノロジーだけでは、この難題に対処できません。サービスの俊敏性、収益性、運用効率性を新たなレベルへ引き上げるには、次の機能によってネットワークを大きく変える必要があります。

  • ネットワークに対応しており、必要に応じて拡大および再割り当てが可能な、データセンターのコンピューティング リソースおよびストレージ リソースからなる仮想プール
  • 機能がセキュアで、仮想化および自動化されており、またサービス プロファイルを損なうことなく必要な場所へワークロードを移動することが可能な、データセンターとモバイル ネットワーク間の円滑な相互運用性
  • サービスのセットアップとティアダウンの時間を短縮および自動化し、新しいサービスをリアルタイムでプロビジョニングできるダイナミック オーケストレーション機能

多くのベンダーは、モバイル ネットワーク、データセンター、またはサービス オーケストレーションなど、ソリュー ション全体に対し部分的にしか取り 組んでいません。しかし、これからの 成功を決定付けるのは、全体的なア プローチで実施できる能力、つまりすべての要素を迅速かつシームレスに統合し、複数ベンダーからなる統合エコシステムでクラス最高の機能を組み合わせたオープン ネットワーク環境で実装することです。これにより、顧客がサービスを利用する方法に合わせてサービスを提供できます。


Cisco Evolved Services Platform


Cisco ESP は、サービスをリアルタイムで作成、自動化、プロビジョニングする、包括的な仮想化/オーケストレーション ソフトウェア プラットフォームです。Cisco ESP は、ビジネスが求めるものを、複数のドメインにわたるネットワーク アクションに自動的に変換します。また、顧客に合わせて必要に応じて再利用およびパーソナライズ可能なリソースの柔軟なプールから、事前にパッケージ化されたサービスを作成し、提供できます。Cisco ESP では、画期的な新しいモバイル サービスを迅速に公開できます。これにより、現行の運用モデルと比較して最大 45 % のコスト削減と最大 4 倍の新たな収益成長率を実現できます。

Cisco ESP は、Software-Defined Networking (SDN; ソフトウェア定義型ネットワーキング)、ネットワーク機能の仮想化 (NFV)、オープン API、および拡張オーケストレーション機能を使用して、柔軟なモジュール型サービス プラットフォームを作成します。Cisco ESP およびシスコの進化したプログラマブル ネットワーク (EPN) の物理および仮想インフラストラクチャのサービス提供機能により、パッケージ化された統合サービス モジュールを通じて新しいパーソナライズ サービスを迅速かつ自動的に導入できます。これらのモジュールは、パーソナライズ機能、セキュリティ、およびサービス レベル契約(SLA)を備えた、パッケージ化階層型ネットワーク サービスを提供します。顧客やユーザは、オンライン ポータルからマウスをクリックするだけで、これらを選択して有効化することができます。そのため、顧客が求める新たな方法で顧客にアプローチできます。また顧客は、Web の速度に合わせて自動的にプロビジョニングするセルフサービス プラットフォームを使用すれば、どこからでも、モバイル サービスを有効化およ びパーソナライズし、新しい仮想化マネージド サービスを追加することがで きます。

たとえば、次のソリューションを提供できます。

  • コネクテッド シティの IoE ソリューション: 事前にパッケージ化されたモジュール型ソフトウェア、ハードウェア、およびサポート ソリューションを使用して、数千台のセンサーが接続されている大都市の交通カメラ、信号機、警告標識を管理できます。シスコは、バルセロナ(スペイン)のようなスマート シティを構築するための総合サービス オファリングを提供できます。これには、コンピューティング、ストレージ、ネットワークおよびデータセンターの設備、エンドツーエンド オーケストレーション、IoE アプリケーションおよび制御ソフトウェア、フルフィルメント ポータル、分析などの機能がすべて統合されており、Cisco ESP により導入できる状態になっています。
  • サービスとしてのモバイル セキュリティ: 企業顧客に対し、高品質のセキュアなモバイル アクセスをマネージド サービスとして提供できます。たとえば、自動車販売企業には、営業チームとサービス チームがタブレットやスマートフォンからオンライン上で、価格情報、部品、顧客のデータ システムに、Wi-Fi または Long Term Evolution(LTE)ネットワークを経由して、セキュリティで保護された状態でアクセスできるソリューションを提供できます。シスコは、すぐに導入可能な総合サービスを提供します。これには、販売企業の IT 部門がユーザを制御し管理するためのセルフサービス ポータルとワークフローや、ソリューションを提供するための物理インフラストラクチャと仮想インフラストラクチャなどが含まれます。また、仮想ファイアウォール、VPN、ワイヤレス コントローラ機能、およびこれらを Cisco ESP で管理および調整するソフトウェアも含まれます。
  • プレミアム モバイル ブロードバンド: 油田、鉱山、風力発電所、ソーラー パネル アレイなど、到達困難な場所でも、セキュアなローカル ブロードバンドを顧客に提供できます。また、プレミアム モバイル ブロードバンドを使用して、産業および経済のグローバルなフォーラムやスポーツ競技大会などの大規模なイベントをサポートすることもできます。シスコは、このような顧客に対し、プライベート LTE ネットワークを対象とした総合サービスを提供します。これには、仮想パケット コア、マクロ、およびスマートセル テクノロジー、Self-Organizing Network(SON)インテリジェンス、さらに、一貫性のあるサービスや認可スモール セルと未認可スモール セルの間でのシームレスなハンドオフを保証するポリシー ソフトウェアなどが含まれます。Cisco ESP は、顧客によるセルフサービスと、新しい仮想化モバイル ブロードバンド サービスのプロビジョニングの自動化を、コストを現行の導入環境より最大 43 % 削減して実現します。

ほとんどのサービス プロバイダーで現在使用されている環境では、こうしたモバイル サービスを提供するには、ハードウェア、管理ツール、ビジネス プロセスからなる複雑なシステムの運用を調整する必要があります。一般に、 1 つの新規サービスを導入するにあたり何カ月もの準備期間が必要になります。Cisco ESP の機能およびサービス モジュールでは、このようなエンドカスタマー ソリューションを数分間で準備できます。そして、ネットワークとデータセンター全体に柔軟に拡張し、有用なリアルタイム分析や長期分析を利用してオファリングを最適化することができます。従来のサービス提供に比べてはるかに少ない時間とコストで、これらすべてのビジネス チャンスや、さまざまな機会を収益化することが可能になりました。ネットワークをアプリケーションに取り込むことで、アプリケーションが向上し、コンシューマ エクスペリエンスが強化されます。


Cisco ESP の仕組み


Cisco ESP は、これらすべてを実現するため、ネットワークと運用の複雑さを解消しました。図 1 に示すように、以下で説明する重要な機能を提供します。

  • サービス ブローカー:この要素は、サービス プロバイダーのストアフロントとして機能し、ビジネスが求めるものを、カタログベースのサービスを作成し開始できる状態へと変換します。これにより、新しいモバイル サービスの、セルフサービスによる自動アクティベーションと配布が可能になります。
  • サービス プロファイル:このプラットフォームでは、サービス プロファイルを作成し、カスタマイズできます。これにより、オーケストレーション エンジンを介してリンクされた、サービス属性とポリシーの包括的なセットを提供できるようになります。その結果、パーソナライズ サービスの提供を自動化し、サービス提供にかかる時間を短縮できます。
  • オーケストレーション エンジン:このエンジンは、必要な場合にはいつでもどこでも、必要とされる物理および仮想インフラストラクチャ、リソース、機能すべての作成、モニタリング、品質保証を自動化します。オープン API を使用してアプリケーションをインフラストラクチャに接続し、すべてのサービスを提供するための共通ポリシーと統合型サブスクライバ管理フレームワークを提供します。本当の意味でオープンな API により、イノベーションを実現し、マルチベンダー ソリューションを統合および制御できるようになります。
  • 仮想機能のカタログ:仮想機能のカタログ 仮想化ネットワーク機能(VNF)とアプリケーション機能からなる、この拡張可能なモジュール型のセットは、サービス プロファイルにリンクしています。仮想化ネットワーク機能のメニューから選択して、カスタマイズ サービス オファリングを作成できます。これは、どこにでも導入でき、必要に応じて拡張も可能です。

図 1. Cisco Evolved Services Platform

図 1.	Cisco Evolved Services Platform

これらの要素が連携することで、現在のネットワークとデータセンターの運用を妨げ、お客様の需要に応じて迅速に新しいモバイルのビジネス チャンスを収益化できない原因となっている障壁と複雑さが解消されます。

次世代プラットフォームを運用し、次の特長を持つ革新的なモバイル サービ スを提供できます。

  • オープン:Cisco ESP は、テクノロジーとビジネス パートナーからなるマルチベンダー エコシステムにおいて、クラス最高レベルの拡張可能な機能を柔軟に組み合わせ、パーソナライズ サービスのイノベーションおよび実現を促進します。
  • 拡張可能:モジュール型の機能と事前にパッケージ化されたエンドカスタマー サービスの包括的なセットにより、強力なツール セットが実現します。これにより、ビジネス ニーズに基づいてネットワークを最適化し、新しいサービスを作成、自動化できます。
  • 柔軟性:Cisco ESP は、既存のサービスを動的に拡張し、かつネットワーク資産とデータセンター資産を最適化します。これにより、必要に応じていつでもどこでも適切な機能を利用できます。

Cisco ESP は、作成するパーソナライズ サービス プロファイルに基づいて処理を行い、モバイル ネットワーク、モバイル スイッチング センター(MSC)およびモバイル データセンター インフラストラクチャにおいて、アクティブ サービス カタログからのプログラミングとプロビジョニングを自動化します。オープン API、SDN、および NFV ソフトウェアで構成される革新的なマルチベンダー エコシステムを使用して、さまざまな物理デバイスと仮想デバイスを対象としたサービスをプログラムできます。これらの機能により、Cisco ESP は、必要に応じてビジネスが求めるものを具体的なサービスにダイナミックに変換するプラットフォームを提供します。このため、必要とするビジネス モデルで市場チャンスに対応し、購入、導入、利用、管理が容易な新しいサービス オファリングを迅速に作成できます。


革新的なモバイル サービス


コンシューマと企業顧客は、アプリケーションやデバイスをどこで接続する場合でも、最適なパーソナライズされたユーザ エクスペリエンスを求めています。ただし、信頼できる高品質のサービスを提供すると同時に、収益を創出する独自のオファーを作成し、ネットワークを安全かつ管理可能な状態で維持することは、非常に難しい取り組みです。

Cisco ESP を活用するなら、新たな収益を創出し、かつネットワーク運用コストを削減する、さまざまな差別化モバイル サービスを企業やコンシューマに提供できます。これらのサービスは、ビジネスセントリック オファーとユーザセントリック オファーという 2 つのカテゴリに分類されます(表 1)。

Cisco ESP により、これらのオファリングの一部またはすべてをサポートし、独自のビジネス ニーズに合わせてカスタマイズし、迅速なセルフサービス提供のためにプロビジョニング プロセスとフルフィルメント プロセスを自動化することができます。したがって、新しいオファー(および新しい顧客)ごとにカスタム ソリューションを開発する代わりに、コンシューマまたは企業顧客が必要に応じてセルフサービス ポータルから選択してアクティベートできる、事前パッケージ ソリューションを作成できます。以下のセクションでは、こうしたモビリティ サービスのいくつかの例について詳しく説明します。

表 1. ビジネスセントリック オファーとユーザセントリック オファー

ビジネスセントリック オファー ユーザセントリック オファー
プレミアム モバイル ブロードバンド:リモート ロケーションにセキュアなプライベート モバイル データ サービスを提供します 段階型価格設定プラン:顧客が各自のニーズに応じた適切なデータ プランを選択できます
M2M オファリング:センサー、接続している産業機器、その他のスマート デバイスを接続および管理できます 輻輳認識コンテンツ:ダイナミック ネットワーク トラフィック動作に基づいてユーザ エクスペリエンスを最適化します
サービスとしてのセキュリティ:企業顧客にプレミアム モバイル セキュリティ サービスを提供します アプリケーションベースのプラン:特定のアプリケーションにリンクしたモバイル プランを提供します
サービスとしてのモビリティ:モバイル デバイスと企業のモバイル アクセスを管理します 「ハッピーアワー」プラン:特定の時間内の利用を無料化または割引きます
ロケーション ベースの施設オファー:ユーザの特定のロケーションに合わせて調整されたサービスを提供します 「フリーミアム(Freemium)」サービス:基本使用量の無料提供など
デュアルペルソナ プラン:1 台のデバイスで複数のデータ プランと課金に対応します(業務での使用と個人使用など) スポンサー付きデータ サービス:ユーザが特定のアプリケーションを使用する場合や特定のロケーションから接続する場合に、第三者がデータ通信料を支払うことができるサービス
モバイル ターゲット広告:ユーザ プロファイルにマッピングされたモバイル広告を提供します ロケーションベースの広告:ユーザのロケーションに基づいてモバイル広告を表示します
マルチデバイス プラン:データ共有プランに複数のモバイル デバイスを組み込むプラン モバイル ビデオ最適化:高画質のビデオ エクスペリエンスを保証します
スモール セル ネットワークの拡張:建築物、コンクリート製立体駐車場など、無線アクセスが制限されているエリアに、認可されたセルラー ネットワークを拡張します サービス バンドル:複数のサービス(ケーブル テレビ、インターネット、モバイル)を 1 つのオファーにまとめて提供します
  顧客ロイヤルティ プラン:既存の顧客に対し、無料使用や割引などのインセンティブを提供します


ロケーションベースの施設オファー


スポーツ、エンターテイメント、公共施設および企業施設は、モバイル エクスペリエンスにより顧客と企業取引を獲得することを検討しています。コンシューマ、乗客、訪問客、患者は皆、関連する情報にどこからでも迅速かつ容易にアクセスできることを求めています。

ツールを組み合わせてデバイス ロケーション、RF スペクトルの利用、干渉源を関連付けることで、企業顧客とコンシューマ顧客に対し、施設内で高品質のモバイル エクスペリエンスを提供できます。同時に、これらのロケーションベースのサービスは、ユーザに対するオンサイト分析、オンライン分析、およびソーシャル分析に基づいてさらなる収益の機会を創出します。

シスコはモジュール型のツール スイートを提供します。これらのツールを、カスタマイズ サービス ポータルと共にパッケージ化および統合することで、次のような機能を提供できます。

  • インテリジェント Wi-Fi 向けCiscoc© コネクテッド モバイル エクスペリエンス (CMX)。CMX により、企業やサービス プロバイダーはパーソナライズ モバイル サービスを適切なタイミングに適切な場所で提供できます。
  • Ciscoc© ワイヤレス侵入防御システム (wIPS)。ワイヤレスの脅威、不正なワイヤレス デバイス、サービス妨害(DoS)攻撃に対するネットワーク防御を強固にし、ワイヤレス ユーザとネットワークのセキュリティを強化します。
  • Ciscoc© Policy Suite による詳細なポリシー管理
  • リアルタイム分析によって得られる、ネットワークとユーザの振る舞いに関する詳細な情報
  • 自動ワークフローおよびカタログ ベースのサービスのブローカー機能。これにより、複数ドメインにわたる新しいサービスの作成と開始にかかる時間を短縮できます。

Cisco ESP は、これらのソリューションと機能を統合および調整し、ネットワークで仮想化機能を使用して、ロケーションベースの施設オファーを提供します。この施設オファーは、必要に応じて数分間でプロビジョニングおよび拡張することができます。したがって、仮想化インフラストラクチャにおいて、新しい対話型アプリケーションとパーソナライズ エクスペリエンスを迅速に開発し収益化できます(図 2)。

Cisco ESP により、モバイル事業者および施設所有者はこれらのソリューションから創出されるビジネス価値を共有でき、4 年以内にプラスの ROI を達成し、35 % の年平均成長率(CAGR)を実現できる新たなビジネス モデルが実現します。

図 2. ロケーションベースの施設オファー

図 2.	ロケーションベースの施設オファー


IoE:サービスとしての M2M


IoE は、人、プロセス、データ、モノをつなぐことで、ネットワークによるつながりを、今まで以上に関連性の高い価値あるものへと変え、類のないビジネス チャンスを提供します。同時に、M2M テクノロジーの迅速な導入に伴いデバイスの数は急増しており、このようなデバイスの多様性、データ、複雑さ、脆弱性は、従来の IT のあり方を大きく変えます。

モバイル ネットワークは、これらの課題に対応する上で重要な役割を果たします。仮想モバイル ネットワークにアプリケーション インテリジェンスと自動データ プロセスを組み込むことで、ネットワークは絶えず激しく動くデータの流れから適切なデータを自動的に選択できます。インテリジェント ポリシーに基づいて、保持するデータと破棄するデータの優先順位を付けることができるようになります。これにより、大量のデータを継続的にクラウドに送信することなく、ローカル アプリケーションとデバイスが自動的に処理を実行できるようにします。これらの機能は、企業、コネクテッド シティ、輸送車両、エネルギー業界の顧客などにとって、M2M における大きな収益機会となります。Cisco ESP は、このような機能を活用して収益化を行うためのフレームワークを提供します。

Cisco ESP は、次世代 M2M サービスを提供するために必要なあらゆる要素(Cisco Virtualized Packet Core (QvPC)、 Cisco Service Bus (QSB)、 Cisco SON SuiteCisco Policy Suite など)を統合します(図 3)。ソリューションの Self-Organizing Network(SON)テクノロジー、Access Network Discovery and Selection Function(ANDSF)、およびポリシー ソフトウェア モジュールにより、一貫した最高品質のサービスと、認可スモールセルと未認可スモール セル間のシームレスなハンドオフを実現できます。さらに Cisco ESP により、Cisco EPN 上でこれらの機能を仮想ネットワーク機能(VNF)として、マクロ セルおよびスモール セル インフラストラクチャに最適であり、柔軟かつ自動的に拡張可能な形式で調整できます。

シスコの高度なリアルタイム ネットワーク インテリジェンスと、Cisco ESP により実現するネットワーク サービス オーケストレーション、VNF 管理、M2M コントロール、分析機能を組み合わせることで、新しい M2M アプリケーションとサービスを迅速に開発し収益化できます。また、Cisco ESP ではこれらの機能の管理、プロビジョニング、およびオーケストレーションが自動化されるため、導入が容易になり、導入に伴うコストが削減されます。

これらの機能は複製可能であるため、セグメントごとにスタンドアロンのカスタム ソリューションを開発するのではなく、複数の市場や顧客(コネクテッド シティ、車両、エネルギー アプリケーションなど)の間で仮想化リソースと機能を共有できます。運用の複雑さを緩和し、アセットの利用を最適化し、より少ないツールで複数の市場へ向けたサービスを提供できるようにすることで、従来のアプローチに比べコストを最大 47 % 削減できます。

図 3. サービスとしての M2M

図 3.	サービスとしての M2M


モバイル ビデオ最適化


コンシューマは、場所や時間を問わず、あらゆるタイプのビデオ コンテンツを高画質で自由かつ柔軟に閲覧できることを望んでいます。この増大する市場のニーズにおいて収益化を図るには、Cisco Services Platform (QSP)、仮想ディープ パケット インスペクション(DPI)、Cisco Identity Services Engine (ISE)、シスコのビデオ最適化機能を利用して、ダイナミックかつ魅力的なビデオ サービスを加入者に提供します(図 4)。

シスコのモジュール型ソフトウェア プラットフォームにより、これらのすべてのモバイル ビデオ最適化ソリューションを Cisco EPN の物理および仮想インフラストラクチャ全体へ導入する作業が容易になります。Cisco ESP のネットワーク サービス オーケストレーション機能を使用することで、ネットワークやデバイスを問わず、あらゆるタイプのコンテンツの取り込み、管理、配信を自動化および拡張できます。

従来のビデオ ソリューションでは、モバイル トラフィック制御、DPI、およびビデオ最適化のために、個別の管理が必要な複数の物理ネットワーク アプライアンスを、物理的に相互接続する必要がありました。シスコではこれらの機能を仮想化することで、Cisco ESP による拡張や調整が可能になります。これにより、高画質のビデオ エクスペリエンスをより簡単にコスト効率の高い方法で提供できます。リソースの共有プーリング、無線アクセス ネットワーク(RAN)の効率的な利用、そしてリアルタイム分析やポリシーにより実現する輻輳の緩和により、現在のアプライアンスベースの方式に比べ、TCO を最大 25 % 削減できます。

図 4. モバイル ビデオ最適化

図 4.	モバイル ビデオ最適化


サービスとしてのモバイル セキュリティ


職場環境のモバイル デバイス数の増加に伴い、多くの企業顧客は、モバイル ネットワーク経由でのビジネス資産へのアクセスを管理および制御し、安全なモバイル トランザクションを実現する新たなソリューションを探しています。このような企業は、社内でこのような機能を実装する場合に要する膨大な時間、コスト、運用作業を投入する代わりに、これらの機能をマネージド モバイル セキュリティ サービスとして提供できるモバイル事業者に、この作業を外注することを検討しています。

モバイル事業者は、仮想モバイル ネットワーク インフラストラクチャを通じてモバイル デバイスの包括的なアクセス制御、管理、およびセキュリティを提供できます(図 5)。シスコは、ファイアウォール、ネットワーク アドレス変換(NAT)、IPS 機能を実装するための仮想ソフトウェア ツールに加え、ネットワークへのアクセス時にすべてのモバイル接続が通過する自動サービス機能チェーンとして、Cisco Virtualized Packet Core と Cisco Services Platform を提供します。これらの機能はすべて、シスコ ネットワーク インフラストラクチャに物理要素または仮想要素として導入可能です。そのため、Cisco ESP によりこれらの機能を迅速かつ自動的にプロビジョニングおよび拡張し、マネージド モバイル セキュリティ サービスを提供することができます。

仮想モビリティおよびセキュリティ サービスのために Cisco ESP を使用することには、従来のマネージド サービスに比べて大きなメリットがあります。サービス導入時間の短縮、サービスのクロスセル、接続率の向上、大衆層の顧客の増加により、最大 15 % の収益増が見込まれます。また、サービス フルフィルメントの自動化、修復にかかる時間の短縮、保守コストの削減によって、運用コスト(OpEx)を最大 45 % 節減できます。

図 5. サービスとしてのモバイル セキュリティ

図 5.	サービスとしてのモバイル セキュリティ


ネットワーク機能の仮想化における収益化


ネットワーク機能の仮想化(NFV)は、通常はハードウェアに組み込まれているネットワーク機能を、標準コンピューティング プラットフォームでソフトウェアに実装するという構想であり、新たなビジネス モデルとクラウドベースのサービス オファリングを実現する上で欠かせない機能です。シスコは、各種の標準規格に準拠した NFV 開発方式を構想中であり、欧州通信規格協会(ETSI )、Internet Engineering Task Force(IETF)、Open Networking Forum(ONF)などさまざまな機関において産業連携を推進しています。

シスコは、あらゆるテクノロジー領域において幅広い VNF を開発しました。このような VNF の多くについては、前の項で説明した画期的な新しいモバイル サービスで解説されています。これらの VNF は Cisco EPN アーキテクチャに統合されています。これにより実現する柔軟なファブリックでは、サービス プロバイダー ネットワークとデータセンターで物理機能と仮想機能がリアルタイムにシフトできます。Cisco ESP は Cisco EPN と連携し、NFV の管理、オーケストレーション、サービス チェーニングを自動化します。これにより、ネットワークに内在する価値を活用できます。Cisco ESP では NFV のプロビジョニングと拡張を調整するフレームワークが提供されるので、サービス提供を必要に応じて効率的に自動化して、新たなビジネス価値を創出できます。


Cisco Open Network Environment


Cisco Open Network Environment は、シスコの考える、オープンなプログラマブル ソフトウェア フレームワークの構想です。サービス プロバイダーがネットワークに潜在している価値を活用し、ビジネスの俊敏性を強化し、運用を簡素化できるようにしつつ、新たなビジネス モデルを実現し収益や利益を創出する基盤を築くためのフレームワークです。Cisco ESP と、その基盤となる Cisco EPN は、この論理ソフトウェア フレームワークに基づいています。Cisco ESP は、各種の標準規格に準拠した SDN、NFV、オープン API、および自動サービス プロビジョニング機能を採用しており、仮想ネットワークの価値を活用して革新的なアプリケーションを提供できるよう支援します。

Cisco Open Network Environment は、3 つの機能の層(Cisco EPN、Cisco ESP、およびエンドユーザ アプリケーション)からなります。Cisco ESP は、ネットワークをアプリケーションに取り込むポリシーおよび自動化プラットフォームを提供します(図 6)。

最上位のアプリケーション層はエンドユーザ アプリケーションとシステム アプリケーションを表します。これらのアプリケーションを使用して、コンシューマと企業顧客にビジネス価値を提供できます。Cisco ESP は、モジュール型オーケストレーション エンジンとして機能し、サービス提供を自動化するためのビジネス ロジックとポリシー アプリケーション ソフトウェア モジュールを提供し、同時にネットワーク資産とデータセンター資産の利用を最適化します。Cisco EPN は、柔軟性の高いファブリックにおいて物理および仮想ネットワークとデータセンターのインフラストラクチャを統合する基盤となる層です。

そして、標準化されたオープン API は、これらの階層間および階層全体で双方向のフィードバック ループを作成します。これにより、プログラミングが簡素化され、新しいアプリケーションとサービスの導入までの時間が短縮します。

Cisco Open Network Environment はオープン API をサポートしているため、イノベーションと差別化のプラットフォームとしてネットワークを活用できます。あらゆるベンダーから、標準ベースのテクノロジー、ソリューション、またはアプリケーションのクラス最高の機能を、自動オンデマンド サービス機能に組み込むことができます。

図 6. Cisco Open Network Environment

図 6.	Cisco Open Network Environment


シスコが選ばれる理由


Cisco ESP は、サービス プロバイダーがビジネス モデルを拡張し、新しいサービスを収益化するまでの時間を短縮するのに必要な機能を提供します。プラットフォームは次のとおりです。

  • 購入が簡単:Cisco ESP が提供する、サービス プロバイダーのニーズに合わせてパッケージ化された柔軟な購入モデルでは、顧客や加入者の望む方法でサービスを提供できます。
  • 導入が簡単:Cisco ESP に必要なツールはわずかです。また、完全にオープンなインターフェイスに基づいているため、マルチベンダー導入も可能です。
  • 販売が簡単:Cisco ESP の自動化およびオーケストレーション機能は、新しいサービスの作成を簡素化し、販売プロセスを速め、市場投入までの時間を短縮しながら、価値の高いパーソナライズ サービスによって収益をさらに増大させることができます。
  • 管理が簡単:サービス プロバイダーは、Cisco ESP を使用して、アプリケーションとサービスのワークロードをリソース間で動的にシフトし、コストを削減できます。

関連情報


詳細については、シスコ代理店までお問い合わせください。または、次のリソースを参照してください。

Cisco Evolved Programmable Network

Cisco Evolved Services Platform

Cisco Policy スイート

Cisco Services Bus

Cisco サービス プラットフォーム

Cisco SON Suite(Cisco SON スイート)