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IP Next-Generation Networks

シスコとサービスプロバイダーが目指す IP 次世代ネットワーク

シスコとサービスプロバイダーが目指す IP 次世代ネットワーク

「基本的な高速道路」から、付加価値の高い「個人専用有料道路」への移行

要約

競争が激化し収益への影響が強まるなか、サービスプロバイダー各社は IP ベースの次世代ネットワーク(IP NGN)への移行を加速しつつあります。サービスプロバイダーが必要としているものは、現行サービスの配信を改善するとともに、広帯域が必要な今後の新しいサービス向けにスケーラブルなフレームワークを提供する、先進的な統合型インフラストラクチャです。より高度なネットワーク インテリジェンス、統合機能、および柔軟性をもたらすソリューションは、通信事業者にとって短期間の救済策となるだけでなく、新しいビジネス チャンスを獲得する手段にもなります。

これらのソリューションは、サービスプロバイダーのネットワークだけでなくビジネス全体を広範囲にわたって変革する、Cisco_ IP NGN と呼ばれる大規模なビジョンの一部です。サービスプロバイダーは IP NGN によって、あらゆる顧客セグメントのニーズを効率的かつ経済的に満たすとともに、継続して収益をもたらすアプリケーション配信のための基盤を築くことができます。

Cisco IP NGN を段階的に開発していく過程には、アプリケーション対応型サービスを実現するサービス対応型ネットワークのためのインテリジェントなインフラストラクチャが必要となります。このインテリジェントな IP ベースの NGN があれば、あらゆる種類の接続を介して、高度かつ各個人に最適化されたマルチメディア サービスを提供する新たな機会がサービスプロバイダーにもたらされます。相互に作用する 3 つのレイヤ(アプリケーション、サービス、およびネットワーク)を統合するインテリジェント IP は、NGN のテクノロジー基盤となります。

基盤テクノロジーとしての Cisco IP パケット アーキテクチャを保有し、拡張 IP ベース ソリューションに主導的な立場で取り組んできた実績を持つシスコシステムズは、IP NGN に移行するサービスプロバイダーのためのベンダーおよびサポート パートナーとして最適です。サービスプロバイダーはシスコと手を結ぶことによって、ネットワーク ソリューション、実務上の経験、成功に不可欠な技術的サポートおよびマーケティング サポートといったメリットが得られます。シスコでは、概念のプラン作りから、ネットワーク設計、サービスの展開、さらにその先まで、NGN への移行の各手順をサポートしていきます。

業界リーダーとしての豊富な実績と経験により、シスコは、IP NGN への移行という重要な局面を迎えるサービスプロバイダーをサポートする、理想的なベンダーでありパートナーです。このホワイト ペーパーでは、IP NGN の概要を示すとともに、ネットワークだけでなくビジネスを変換するために、シスコがどのようにサービスプロバイダーを支援できるかについて説明します。

はじめに

IP NGN への移行が推進されている背景には、次のようにいくつかの重要な要件があります。

  • 最も重要な収入の増加、競争力のあるより強力な差別化、およびお客様のロイヤルティの向上に向けて新しい付加価値サービス(接続よりはるかに高い次元において)を提供する。
  • 運用コスト(OpEx)および資本コスト(CapEx)の無駄を省き、収益性を向上させる。
  • ネットワークおよびそのサービスの制御面を見直し、ビジネスをより強力に制御する。

つまり、従来のサービスは価格面でのプレッシャーが厳しく、新しいサービスにもその影響が及ぶ恐れがあります。サービスプロバイダーは、現行のサービスと今後の上質なサービスを継続してサポートするために、柔軟で永続性のある、経済的なインフラストラクチャを構築する必要があります。

たとえて言うなら、ブロードバンドへの投資から十分な収益を上げるため、通信事業者は、基本的な「高速道路」サービス構造から「有料道路」サービス構造へと移行する必要があります(図 1 を参照)。この有料道路には、単なる輸送手段を超えた役割が要求され、付加価値と個人対応によって、ユーザ エクスペリエンスを大きく改善しなければなりません。

図 1 高速道路から有料道路への移行

図 1 高速道路から有料道路への移行
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サービスプロバイダーに対するシスコのビジョン

シスコは、サービスプロバイダー市場に対して包括的なビジョンを持っています。お客様とサービス、サービスとネットワーク、およびネットワーク同士を結びつけるには、インテリジェントで効率的かつ柔軟性のあるソリューションが必要です(図 2 を参照)。このビジョンでは、消費者、中堅・中小企業(SMB)、大企業、巨大な消費者集団といった、サービスプロバイダー市場のあらゆるセグメントを網羅しています。

一部の共通基準や必須項目はすべてのセグメントに適用されますが、各セグメントには固有の要件が存在することもシスコは理解しています。たとえば、消費者市場では、ゲーム、ネットワーク ベースのパーソナル ビデオ レコーダ、ビデオ オン デマンド(VoD)、 Wi-Fi ホーム ネットワーク、およびモビリティなどが成長分野です。SMB では、ホスティング、セキュリティなど、あらゆる種類のマネージド サービスの利用が増える傾向にあります。大企業では、レイヤ 2 およびレイヤ 3 の VPN、リモート アクセス、ストレージ、セキュリティ、イーサネット サービスの需要がこれからますます高まっていくと考えられます。通信事業者としては、巨大規模のアクセス、ローカルおよび長距離の音声、コロケーション、ピアリング、伝送、コンテンツ配信といったサービスからの収益を追及していきます。

図 2 サービスプロバイダーに対するシスコのビジョン

図 2 サービスプロバイダーに対するシスコのビジョン
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このような多岐にわたる市場に対応するために、サービスプロバイダーには、収益やお客様のロイヤルティを高めるさまざまな新しいサービスを提供できる単一のインフラストラクチャが必要です。統合されたマルチ サービス インフラストラクチャでは、複数の異種ネットワークを運用する場合に比べ、OpEx および CapEx の無駄がなくなります。しかし、マルチ サービス インフラストラクチャへの移行は、多くの通信事業者にとって難しい課題であるとシスコは認識しています。業界ではこの未来志向のネットワークを一般に「次世代ネットワーク(NGN)」と呼んでおり、NGN を現実化するための基盤テクノロジーが IP であることに異論の余地はありません。多くのベンダーが、NGN をサービスプロバイダーが求める非常に大規模な移行のなかの小さい部分のみを表す言葉として狭義に定義しているのに対して、シスコは、サービスプロバイダーが解決すべき広範囲な問題点に対応するために考えられた IP ベース NGN に対して、包括的な見解を持っています。

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IP NGN の定義:シスコの視点

シスコにとって、IP NGN はサービスプロバイダーのネットワークおよびビジネスの全面的な移行です。この移行は、ある段階に達したら終わり、というものではありません。サービスプロバイダーは、単に IP NGN を購入すれば良いというわけではないのです。通信事業者のビジネスとサービス計画のように、IP NGN は常に進化し、お客様の要望と新しいテクノロジーに適応していきます。この移行には以下の特質があります。

  • Cisco IP NGN は、音声サービスだけでなく、サービスプロバイダーが現在および今後提供するあらゆるサービスを網羅します。最大の成長が見込まれるのは、データやビデオなどのサービスであるということを理解しておくことが重要です。最初はサービス ポートフォリオの重要部分を現在の形式の音声サービスが占めますが、時間が経つにつれて、音声、ビデオ、データを含む上質な全メディア サービスが主流になるでしょう。
  • IP NGN への移行には、サービスプロバイダーのネットワーク全体が関係します。アクセス ネットワークの帯域幅だけでなく、ネットワーク全体で高品質な帯域幅を提供することも重要となります。
  • IP NGN は、1 つのネットワークを変えるだけではありません。すべてのサービスを配信できる単一のネットワークを作り出すものです。

シスコが提供している IP NGN により、サービスプロバイダーは、図 3 に示す機能と利点をさまざまなエンド カスタマー(すべての市場セグメントの)に提供できるようになります。

図 3 シスコの IP ベース次世代ネットワーク

図 3 シスコの IP ベース次世代ネットワーク
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IP NGN は、先進的なサービスおよびコンテンツを作成するためのプラットフォームとしての役割も果たせなければなりません。また、広範囲にわたる既存サービスを効率よくサポートするために、柔軟かつサービス アウェアである必要があります。

このビジョンは、IP NGN に関する ITU の概念と非常に近いものです。ITU では、IP NGN の基本特性を次のように定めています。

  • あらゆる種類のメディアでのあらゆる種類のサービスである
  • ネットワークからサービスを切り離すことで、ネットワークの種類によってサービスが定義されたり限定されたりしないようにする
  • 複数のネットワークを 1 つのネットワークに統合する
  • サービスプロバイダーに柔軟性を与えるオープン インターフェイスである
  • 汎用性の高いモビリティにより、エンド ユーザは場所を選ばずサービスにアクセスできる
  • エンド ツー エンドの Quality of Service(QoS)

サービスプロバイダーによっては別の用語を使用している場合もありますが、どのサービスプロバイダーでも ITU とほぼ同じ基本概念を抱いています。たとえば AT&T 社は、「Concept of One, Concept of Zero」イニシアティブを通じて NGN のビジョンを展開しています。同様に British Telecom(BT)社は、NGN を「21 世紀のネットワーク(21CN)」と位置付けています。

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これからのサービス:現在の IP NGN ビジョンを現実のものへ

IP NGN は、今まさに進化の過渡期を迎えています。サービスやアプリケーションは、いつでもどこでも、双方向で利用可能になります。各ユーザが好みのデバイスを使用してコンテンツにアクセスし、他のユーザと通信する方法が、インテリジェントな IP NGN によって具体的にどのように拡充されるかについて、シスコは次のようなビジョンを想定しています。

  • 自宅で - 離れたところから自宅を監視し、セキュリティを確認できます。 また、さまざまな家庭用システムを制御したり、子供の様子を見たりできます。 サービス技術者が離れた場所から家庭用機器を診断し、ソフトウェアの修正版をアップロードできます。
  • 職場で - デスクトップでのビデオ会議が一般的になります。 職場だけでなく世界中でアプリケーションの持ち運びが可能になり、音声、データ、またはビデオ セッションに影響をほとんど与えずに、あるデバイスから別のデバイスへの切り替えが可能になります。
  • 配信ルートで - 配信は、リアルタイムのパッケージ トラッキング、受け取りのリアルタイム レコード、リアルタイムのキャパシティ プランニングを利用して、動的にスケジューリングされます。
  • 店頭で - 顧客の興味に合わせて商品宣伝が行われ、無線周波数認識デバイスにより、リアルタイムの在庫補充と速やかな精算が可能になります。
  • 医院で - 医師はテレロボティックスを利用して手術を行い、患者搬送中でも患者の情報にリアルタイムでアクセスできます。
  • 遊びで - ホーム エンターテインメントの域を越え、国や地域を越えてリアルタイムでゲームを楽しめるようになります。

こういったサービスは、すでに実現可能な範囲にあり、そのうちのいくつかは数年以内に利用できるかもしれません。また、France Telecom 社の Innovation Gallery、NTT DoCoMo 社の Vision 2010、Vodafone 社の Future Vision などのイニシアティブに見られるように、主要サービスプロバイダーは、この種のサービスを構想しています。

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IP NGN への移行:3 種類の統合

統合は IP NGN の中心であり、アプリケーションの統合、サービスの統合、ネットワークの統合という基本的な 3 つの方法で実現されています(図 4 を参照)。

  • アプリケーションの統合 - 通信事業者は、単一ブロードバンド インフラストラクチャで、新しい IP の音声、ビデオ、およびデータ アプリケーションの統合が可能になり、収益を高めることができます。アプリケーションの統合により、音声、ビデオ、データという個別サービスではなく、これらすべてを統合した効果的な新規サービスであるビデオ会議などの「マルチメディア サービス」への扉が開かれます。こういったサービスをはじめ、その他の革新的な付加価値サービスは、あらゆるブロードバンド接続を介して配信が可能です。収益およびポートフォリオの差別化という面で、サービスプロバイダーの持つ可能性は大きく広がります。
  • サービスの統合 - Cisco IP NGN によって、エンド ユーザはどのアクセス ネットワーク経由でもサービスを利用できるようになります。たとえば、職場で利用可能なサービスは、無線 LAN、ブロードバンド接続、または携帯電話ネットワーク経由でも利用可能になります。これらのアクセス ネットワークは、ユーザの移動に合わせて、可能なかぎり最も効果的かつコスト効率のよい方法で、サービスおよび接続状態を透過的に伝送することができます。このような「サービスの機動性」により、通信事業者とエンド ユーザの関係が強まり、顧客の定着率が向上します。
  • ネットワークの統合 - 統合型ネットワークを作り上げることは、多くの通信事業者がすでに取り組んでいる目標であり、複数のサービス固有ネットワークを撤廃したり、ネットワーク内の複数レイヤを削減したりといった努力を続けています。単一ネットワークで既存サービスおよび新規サービスをすべてサポートできる「多彩なサービス、1 つのネットワーク」モデルにより、サービスプロバイダーの TCO は大幅に削減できます。
図 4 Cisco IP NGN による各分野の統合

図 4 Cisco IP NGN による各分野の統合
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それぞれのサービスプロバイダーは、独自の方法で統合段階に優先順位をつけています。たとえば、多くのモバイル事業者はサービスの統合に重点を置いている一方で、CATV 事業者は、音声、ビデオ、およびデータ サービスを単一接続で配信できるように、アプリケーションの統合に力を入れています。

どのような優先順位で統合を行うにしても、サービスプロバイダーにとって IP NGN への移行が緊急の課題となっている要因は、ビジネスの成功のためということです。極めて単純なことながら、サービスプロバイダーは、持続可能な収益性を生み出すためにサービス配信費用を抑える一方で、収入と利益を増加させていく必要があります。この目的を達成するためには、ますますお客様中心にサービスを提供していかなければなりません。これらのサービスには、インテリジェントなインフラストラクチャが必要です。サービスプロバイダーは需要に合わせて、このようなインフラストラクチャの構築を今から開始する必要があります。


Cisco IP NGN アーキテクチャ:各部分の寄せ集めではなく、全体としてより大きなものを達成

Cisco IP NGN アーキテクチャは、付加価値のある上質で個人対応のマルチメディア サービスをサポートします(図 5 を参照)。サービスプロバイダーがこれらのサービスを提供するには、基本的な「高速道路」タイプのサービス構造から、より価値の高い、個人対応の「有料道路」構造への移行をサポートするサービス コントロール フレームワークが必要です。この移行により、サービスプロバイダーには、マルチサービス ネットワークを持続可能な競争力を持つインテリジェント インフラストラクチャに転換するというこれまでにない機会がもたらされます。

図 5 Cisco IP NGN アーキテクチャ

図 5 Cisco IP NGN アーキテクチャ
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Cisco IP NGN アーキテクチャは、次の 3 つのレイヤで構成されます。


アプリケーション レイヤ

コンピュータを電話として使用したり、電話を Web ブラウジングに使用するように、エンド デバイスの機能が拡張されています。モバイル対応の広範囲に及ぶ音声、ビデオ、およびデータ サービスを、さまざまなデバイスで利用できます。「移動時のトリプル プレー」と呼ばれるこれらのサービスは、コミュニケーションからエンターテイメントまで広範囲にわたります。たとえば携帯電話の場合、従来の音声関連サービスに加えて、ビデオ クリップのダウンロードと表示、写真の撮影と共有、音楽ファイルの再生、E メールの管理などが可能です。もう 1 つの例として家庭向けブロードバンドが挙げられます。当初、家庭向けブロードバンドは高速インターネット アクセスを提供する目的で開発されましたが、現在では Voice over IP(VoIP)、テレビおよびビデオ配信、VoD、音楽配信、ホーム セキュリティ ビデオなどといった多くのサービスの基盤となっています(図 6 を参照)。

図 6 消費者と企業が求める「あらゆるサービスをあらゆるデバイスに」

図 6 消費者と企業が求める「あらゆるサービスをあらゆるデバイスに」
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要件はシグナリング方式ごとに異なります。最近のシグナリング プロトコルの多くは IP 環境での使用を前提に設計されているので、遅延やパケット損失への対応力や許容性に優れています。ただし、大部分のネットワークでは、旧来のプロトコルや独自仕様のプロトコルが依然として使用されています。これらのプロトコルの多くは、ポイントツーポイント TDM 回線で動作するように設計された V.5.x に先行する独自仕様プロトコルであり、最悪の場合には、SONET/SDH に直接統合されています。言うまでもなく、遅延やジッタなどに関する要件が非常に厳しくなっています。TDM ベースの機器のモデルによっては、200 ms を超えるシグナリング接続の損失が許容されない場合があります。200 ms を超えるとシグナリング タイムアウトになり、該当する データリンク コントロール(DLC)ノードに接続していた加入者へのサービスが中断されます。

統合されたエンド デバイス向けのこのように柔軟でカスタマイズ可能なサービスにより、サービスプロバイダーに多くの新しい機会がもたらされ、それによって Average-Revenue-Per-User(ARPU)が大幅に増加します。提供するサービスが増えれば、ユーザが各種サービスのために複数のプロバイダーを検討する必要がなくなるので、ライバル社との差別化能力も強化され、顧客の定着率が向上します。

ただし、こういったすべての利点の代わりに、「あらゆるサービスをあらゆるデバイスに」という戦略を推進していけば、ネットワークへの要求もさらに高まっていきます。もはや専用ネットワークでのサービス提供は不可能となり、効率と収益性を最大化するには、すべてのサービスを共通ネットワークで配信する必要があります。結果として、ネットワーク全体に以下の特性が浸透する必要がでてきます。

  • 復元力 - スケーラビリティとアベイラビリティに関する要件の増大に対応します。
  • 統合力 - 現在および今後のサービスをすべて 1 つのネットワークで効率よく配信するための柔軟性をもたらします。
  • 適応力 - 新しいアプリケーションに対する需要と要件の変化に対応します。

最後に、ネットワークにはインテリジェンスが要求されます。これがなければ IP NGN への移行は実現できません。


サービス コントロール レイヤ

広範囲のデバイスに複数のアクセス手段でバラエティに富んだサービスを配信するということは、ネットワークがきめ細かい顧客情報にアクセスして処理できなければならないということです。たとえば、次のような問いへの回答が必要です。

  • 誰が:対象となるユーザは誰で、どのようなデバイスを使用し、どのサービスにアクセスを試みているか
  • 何を:ユーザが許可されているものは何か、サービス配信を指定するポリシーは何か、サービス配信が可能なタイムフレームは何か(たとえば、顧客がピーク時間にサービスへアクセスした場合、追加料金が発生するか)
  • どのように:ネットワークのリソースを動的に制御する方法は何か、ユーザごとおよび使用方法ごとに、サービスを監視し課金する方法は何か、ネットワークへの需要をどのようにして完全に認識できるか、リッチメディアの制御を提供するために、ネットワークがほかの通信事業者のネットワークとどのように相互作用しているか
  • どこで:ユーザが移動可能な範囲はどこか、ユーザとデバイスは現在どこに存在するか、サービスはどこに提供され、ほかのネットワークでそのセッションの維持は可能か

こうした疑問に答え、プロバイダーを支援していくため、シスコではテクノロジー パートナーとともにサービス エクスチェンジ フレームワークを開発中です。 このフレームワークにより、サービスプロバイダーは顧客アクセスとサービスの使用を管理できるようになります。しかも、展開できるアプリケーションの種類に制限がかかることはありません。特定のアクセス手段に依存しないオープンなフレームワークにより、多次元のアイデンティティ、ポリシー管理、動的なセッション管理、およびモビリティ管理といった機能が提供されます(図 7 を参照)。

図 7 サービス エクスチェンジ フレームワーク:有線/無線を統合したマルチメディア サービス コントロール

図 7 サービス エクスチェンジ フレームワーク:有線/無線を統合したマルチメディア サービス コントロール
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Service Exchange Framework は、ネットワーク オペレータが無制限のコンテンツ サービスのパフォーマンスと課金を識別、分類、保証できるようにするアプリケーション アウェアなサービス コントロール ポイントで、ブロードバンドとモバイル IP ネットワークを強化するものです。ワイヤ速度およびステートフル アプローチを利用することで、オペレータは、加入者個々のニーズに合わせてカスタマイズしたデータ サービスを多数取り揃え、利益を上げながら配信できるようになります。

「高速道路から有料道路へ」のサービス構造の移行で重要な役割を果たし、「移動時のトリプル プレー」を実現するオープンなサービス エクスチェンジ フレームワーク(図 8 を参照)は、サービスプロバイダーに次のようなメリットをもたらします。

  • サービスの拡充 - 均一料金から価値に基づいた収益モデルへと移行する手段を提供しながら、サービスプロバイダーが時間や場所に関係なく、新しい何層ものサービスをより簡単、安全、かつ経済的に配信できるようにします。
  • 効率性の向上 - アプリケーション トラフィックの最適化などのメカニズムを通じて、ネットワークのインテリジェンスを強化することにより、OpEx と CapEx を削減します。
  • 高度な制御 - アーキテクチャと追加サービスの発展に対応する柔軟でオープンな API を提供し、サービスプロバイダーのインフラストラクチャへの投資を保護しながら、これまで制御されていなかったネットワークの制御を支援します。

サービス エクスチェンジ フレームワーク:
IMS のサポートによる高度なサービス配信

P Multimedia Subsystem(IMS)は、Session Initiation Protocol(SIP)に基づく新しいマルチメディア サービス配信のための革新的なサービス配信規格およびフレームワークです。IMS 規格は当初はモバイル事業者向けに開発されましたが、ほかの標準化組織および業界フォーラムにも多くの要素が採用されて、各セグメント固有のバリエーションが存在しています。シスコは、IMS および IMS ベースの標準規格やサービスプロバイダー向けのプロトコルを策定しているすべての機関に活発に参加しています。モバイル通信事業者、回線プロバイダー、およびケーブル会社がこのような大きな転換を計画しようとすると、サービス配信およびネットワーキングに関して何が問題になるかをシスコは十分に理解しています。シスコの IP NGN およびサービス エクスチェンジ フレームワークは、IMS の簡素化および SIP アプリケーションの促進を支援します。プロバイダーのサービスすべてが SIP ベースというわけではないので、Cisco SEF は、通信事業者が IMS サービスおよび非 IMS サービスの両方を迅速かつ有益に展開できるように支援します。この包括的なサービス配信アプローチにより、プロバイダーは、幅広いサービス オプションの提供、ネットワーク効率の向上を実現し、ネットワーク、サービス、ビジネスに対する制御を改善できます。

図 8 移動時のトリプル プレーを実現するサービス エクスチェンジ オープン フレームワーク

図 8 移動時のトリプル プレーを実現するサービス エクスチェンジ オープン フレームワーク
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セキュアなネットワーク レイヤ

IP NGN の基盤は、セキュアなネットワーク レイヤです。上下のレイヤに転送および相互接続要素を持つ、顧客要素、アクセス/アグリゲーション、インテリジェント IP/Multiprotocol Label Switching(MPLS)エッジ、およびマルチサービス コア コンポーネントで構成されるセキュアなネットワーク レイヤは、ほんの数年前に比べても飛躍的かつ根本的に変化しています(図 9 を参照)。IP/MPLS は、ネットワークの各セクションで統合されつつあります。エッジおよびコア領域は、それぞれがお互いの機能を利用しながら統合されており、サービスプロバイダーの効率を大いに高めています。顧客要素は、この資料で前述したエンド ユーザ デバイスであれ、企業のネットワーク ゲートウェイにあるルータであれ、同様に統合されつつあります。この統合を活用することで、サービスプロバイダーは高品質で新しいサービスをこれまで以上に提供できます。

図 9 Cisco IP NGN テクノロジー:セキュアなネットワーク レイヤの全域

図 9 Cisco IP NGN テクノロジー:セキュアなネットワーク レイヤの全域
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ただし、ネットワーク内のアクセス/アグリゲーションの領域だけは統合されていません。事実、ネットワークのこの領域は正反対の動きを見せ、拡大しつつあります。アクセス領域では、第三世代(3G)、Wi-Fi、イーサネット、ケーブルから、DSL、ATM、フレーム リレー、光ファイバ、時分割多重(TDM)まで、ますます多様なテクノロジーが利用されるようになっています。これらはますます増え続けており、何年も前からのアクセス テクノロジーが今でも現役で使用されています。顧客がサービスの受信用に選ぶアクセス テクノロジーに対応しなければならないので、このこともネットワークにおける新しい課題のひとつです。

もう 1 つの重要課題はセキュリティです。セキュリティはもはや望ましいオプションではなく、必須条件とみなされています。そのため、ネットワーク自体の内部障壁を越えてセキュリティを統合し、脆弱化を招くことなくサービスを配信できるようにする必要があります。

上記 2 つの課題においても、ネットワーク レイヤにおけるその他の課題においても、いずれにせよインテリジェンスが必要不可欠です。ネットワーク全体にインテリジェンスを完全に組み込むことで、サービスプロバイダーはビジネスのさらなる進化を可能にするプラットフォームを構築できます。

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シスコ:実績あるパートナーによる IP NGN への移行

各サービスプロバイダーは IP NGN への移行に着手するとき、サービス戦略およびネットワーク ソリューションについて、パートナーと協力する必要が生じます。そのようなパートナーとして、シスコはサービスプロバイダーとの関係に協力的なアプローチを提供します(図 10 を参照)。シスコは世界中の企業カスタマーと、さらに Linksys_ 社を通じて一般ユーザと強力な関係を築いています。シスコブランドとそれを支える経験豊かなプロフェッショナルを信頼する消費者や企業のニーズを、シスコは十分に理解しています。シスコは、この認識に基づく予防的な対応によって、サービスプロバイダーの成功に貢献します。

図 10 サービスプロバイダーを成功に導くシスコの包括的なサポート

図 10 サービスプロバイダーを成功に導くシスコの包括的なサポート
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シスコは、サービスプロバイダーに対して、完全なライフサイクル アプローチを採用しています。まず、サービスプロバイダーが行うサービスの設計、計画、開発、テスト、試行に関する戦略的構想の支援から始めます。シスコにはマーケティング リソースおよび専門知識もあるので、サービスの位置付けと販売、およびお客様のニーズに応じたサービス設計でもサービスプロバイダーを支援します。シスコが提供するこのレベルのサポートは、競合他社とは一線を画すものであるとともに、製品およびソリューションに採用されるテクノロジーを引き続き進化させるための知恵をシスコはここから得ています。

シスコは、国内外のさまざまな産業標準機関にかかわり、リーダーシップを発揮しながら、ルーティング、スイッチング、オプティカル トランスポート、セキュリティ、VoIP などの分野で革新的なテクノロジーを導入してきました。これらの革新的なテクノロジーとそのオープン スタンダード化に対してシスコが果たしてきた役割は、ネットワーク業界全体にとって有益であり、複雑なマルチベンダーのネットワークを簡単に相互運用できるようにしています。

シスコが豊富なポートフォリオを通じて各システムの価値を提供することにより、サービスプロバイダーは、プラットフォームを柔軟に選択できます。シスコは、システム アーキテクチャ、シリコン製造、ソフトウェア サービスをインテリジェント ネットワークに結びつけ、これらのコンポーネントを複数の異なるプラットフォームで使用可能にしています。そのため、サービスプロバイダーはさまざまなシステムを組み合わせ、そのすべてを確実に連携させることができます。異なるプラットフォームで共通のコード、チップ、およびライン カードを使用することにより、急速な移行がもはや当然のこととなっている業界においても、サービスプロバイダーの投資を無駄にしません。

シスコのサービス コントロール フレームワークは、ネットワーク オペレータがコンテンツ サービスのパフォーマンスと課金を識別、分類、保証できるようにするアプリケーション アウェアなサービス コントロール ポイントで、ブロードバンドとモバイルIP ネットワークを強化するものです。この優れたワイヤ速度およびステートフル アーキテクチャを十分に活用することで、オペレータは、加入者個々のニーズに合わせてカスタマイズしたデータ サービスを多数取り揃え、利益を上げながら配信できるようになります。

現在の Cisco IP NGN ネットワークは、当初からこの目標を念頭に置いて構築されています。インテリジェントに動作するこのネットワークは、競合他社のソリューションよりも効率性、経済性、柔軟性に優れ、サービスプロバイダーとそのお客様により多くのメリットと投資の保護をもたらします。

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まとめ

サービス ポートフォリオを拡大するために、異なるオーバーレイ ネットワークを単に追加してもそれが長期的な収益の向上に結びつかないことを、サービスプロバイダーは理解しています。移行への最初のステップは、多くのサービスを配信できる共通のインフラストラクチャを構築することです。従来のサービスと新規サービスの両方をサポートし、サービスプロバイダーが OpEx を押さえながら収益性を上げることができるようにネットワークおよびビジネスの展開に着手できる点で、シスコの IP NGN に対するビジョンは、非常に説得力のあるものです。インテリジェント IP NGN インフラストラクチャへの移行は、お客様にはネットワークと対話できる総合的で新しい手段を、プロバイダーにはビジネス構築のより良い手段をそれぞれ提供します。

新しい IP サービスを収益性の高いサービスにするため、通信事業者は、多額のネットワーク投資を十分に活用し、新しい基準、プロトコル、課金モデル、またはコンテンツ タイプの分類にすばやく対応できる、アプリケーションや利用者に対応した柔軟なインフラストラクチャを必要としています。こうしたインフラストラクチャがなければ、サービスプロバイダーは予想もつかないほどの大規模なアップグレードという問題に直面することになります。

ネットワークの第一人者として、シスコは IP NGN への移行の各段階でソリューションを提供します。サービスプロバイダーを成功に導くシスコの戦略は、一貫性のある包括的なものです。その戦略に基づいて、サービスプロバイダーによる拡張性のある効率的なパケット ベース インフラストラクチャの構築を支援します。このインフラストラクチャにより、サービスプロバイダーは TCO を削減できるとともに、収益を高め、市場占有率を拡大する新規サービスを展開できます。また、シスコは、あらゆる規模の企業および消費者に精通し、良好な関係を築いているため、サービスに対する需要の拡大にも対応できます。さらに、サービスプロバイダーがビジネスを最適化するのに役立つ専門知識も提供します。

こういったライフサイクル パートナーシップ、インテリジェント ネットワーク、包括的なアプローチを活用すれば、サービス プロバイダーは、IP NGN に向けて、基本的な「高速道路」から付加価値の高い個人志向の「有料道路」への移行に、自信を持ってその 1 歩を踏み出すことができます。

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