データセンター ユーザ事例

山陽特殊製鋼、Cisco UCS を活用して社内PC をシンクライアント化

ユーザ事例





山陽特殊製鋼、Cisco UCS を活用して社内PC をシンクライアント化


山陽特殊製鋼株式会社



情報セキュリティ対策の強化と利便性を両立すべく社内PCをシンクライアント化
効率的な運用、柔軟な増強に対応できる UCS の利点を発揮


シスコ ユニファイド コンピューティング システム導入事例

導入ソリューション

  • Cisco Unified Computing System(UCS)

導入前の課題、検討事案

  • 情報セキュリティ対策の一環として社内 PC のシンクライアント化を進めることとなり、運用や増強が容易な高性能サーバ環境が必要になった
  • サーバ仮想化の検証を通して、ネットワーク構成の複雑化、煩雑化を避けることが今後の運用に不可欠と考えていた

導入効果

  • 従来と同様のオフィスワークが行える業務環境を実現し、ユーザからも高評価を得ている。
  • サーバ側のネットワーク設定、運用管理が効率化し、今後の増強にもスムーズに対応できる基盤を実現した。

世界に名立たる特殊鋼メーカーの山陽特殊製鋼は、今後の海外展開強化や国内基盤の整備を踏まえ、情報セキュリティ対策の強化と利便性を両立するために社内 PC のシンクライアント化を進めている。仮想化環境を含めたネットワーク設定の複雑化という課題を解消し、効率的な運用管理と柔軟な増強が可能なサーバ製品を求めていた同社は、シスコの新ソリューションであるCisco Unified Computing System を採用した。

導入のきっかけ―社内 PC のシンクライアント化に適したサーバ設備を模索
高度な製造技術を持ち国内外からの信頼も厚い山陽特殊製鋼は、情報セキュリティ対策の一貫として社内 PC のシンクライアント化を推進。その中核となるサーバ設備の導入にあたっては、それまで運用していたブレードサーバと仮想化環境の組み合わせで課題となっていたネットワーク設定の複雑化、煩雑化を解消し、運用や増強が容易かつ柔軟に行えることを重要視した。求めるソリューションを探す中でシスコの Cisco Unified Computing System に着目し、採用を決めた。

シスコを選んだ理由―UCS の設計思想と自社ニーズが適合。“シスコのサーバ”への関心も
今回、シスコを選んだ理由としては、

  • 仮想化環境のネットワーク設定など、自社で課題としていた要件を解決できる製品と判断したこと
  • 必要なパフォーマンスを発揮でき、今後の増強にもスムーズに対応できるとわかったこと
  • シスコが出したサーバ製品として関心があったこと

が挙げられる。

導入プロセス―予想以上にスムーズで、目立ったトラブルはなし
シスコのサーバ製品という、いわゆる“初物”であることへの不安も多少あったが、実際はほとんどトラブルなく、非常にスムーズに導入できた。

導入効果―従来と変わらない業務環境を実現し、端末のパフォーマンスも安定

  • さまざまなオフィス業務をこなせる従来と同様の環境を整えることができ、従来よりもパフォーマンスが向上した例も見られる。
  • 出張先であっても社内と同じ環境が安全に利用できる点を評価されている。

今後の展開―社内 PC のシンクライアント化を引き続き推進。工場操業用 PC の入れ替えも検討

  • 2010 年度の 100 台に続き、2011 年度で 500 台の社内PCをシンクライアント環境へ移行させる予定。その際には UCS の増強も実施。
  • オフィスユースの PC に加え、工場で運用している PC のシンクライアント化も検討中。

導入の経緯
情報セキュリティ対策の一環でシンクライアント化を推進 その中核となるサーバとして UCS の採用を決める

山陽特殊製鋼株式会社 システム企画室 管理グループ マネージャー 宮 雅士 様

山陽特殊製鋼株式会社
システム企画室 管理グループ
マネージャー 宮 雅士 様

サントクコンピュータサービス株式会社 システム技術部 技術管理グループ 係長 土井 永年 様

サントクコンピュータサービス株式会社
システム技術部 技術管理グループ
係長 土井 永年 様

極めて高い製造技術を持つ特殊鋼メーカーとして、国内、海外を問わず優れた評価を得ている山陽特殊製鋼は、情報セキュリティ対策の一環として社内 PC のシンクライアント化を進めている。オフィスで利用している約 600 台の PC について、まず 100 台を 2010 年度にリプレースし、続いて 500 台を 2011 年度中に移行予定という。

シンクライアント環境は仮想 PC として構築しており、中核となるサーバには高い処理能力はもとより、拡張の容易さ、運用の柔軟さ、そしてネットワーク設定のしやすさが求められた。そこで採用されたのが、シスコのサーバソリューション「Cisco Unified Computing System(UCS)」である。

山陽特殊製鋼株式会社 システム企画室の宮負士氏は、UCS 導入の経緯を次のように話す。
「PC のシンクライアント化に着手する前にサーバの仮想化も検証を行っており、2009 年から運用しています。ただ、そこで利用していたブレードサーバと仮想化環境の組み合わせではネットワーク関係の設定が複雑で、目に見えない部分にかかる負担やコストが大きくなっているという課題がありました。シンクライアント化によってサーバ統合よりもはるかに多いネットワークを集約するとき、これでは運用に支障を来すと考えて打開策を探すことになり、そこでシスコの UCS に注目したのです。

ネットワーク ベンダーとして知られているシスコがサーバ製品を出したということにも興味を持ち、詳しく話を聞いたところ、弊社がやろうとしていることと UCS の設計思想が合っていると考え、採用を決めました。」

実際のシステム構築と運用を担っているサントクコンピュータサービス株式会社 システム技術部の土井永年氏は、次のように補足する。

「それまでのブレードサーバによる仮想化環境では、外に出ているケーブルは 4 本でしたが、内部ではブレードとシャーシの物理的な接続に加えて仮想化環境間の論理接続が膨大な量になっていて、全体の構成を把握するのが困難だったんですね。システムを停止させずに今後の拡張や設定変更を行うのは難しいと認識していたので、この課題を解決したいと社内でも話していました。

UCS の仕様を見て、我々が課題としていたことを解決できる、非常にいい機能を持ったものだとわかりましたので、シンクライアント環境はこれで構築しようとなったわけです。」

導入プロセス
新ジャンルの製品だが、ほぼトラブルなしで導入を完了 優れた仕様のおかげで当初の課題を解決

シスコ ユニファイド コンピューティング システム導入事例

UCS はシスコとして初めてのサーバ製品ということもあり、初期のトラブルに多少の不安はあったという。しかし実際にはトラブルはほとんどなく、UCS 上で実行させる仮想化環境やアプリケーションの問題に随時対応するのが主だったと宮侮≠ヘ話す。

「どのベンダーでもそうですが、新しい製品をリリースした後は、どうしてもトラブルが起こりがちです。今回は、これまでのシスコからすると別ジャンルの製品なので、少々不安はありましたが、拍子抜けしてしまうほど何も起こらず、構築から稼動までスムーズに進みました。開発やリリースにあたって、相当練られたものなのだろうという印象を持ちました。」

ネットワーク関係の設定をはじめ、当初懸念として挙がっていた部分もほぼ解消されていると土井氏は話す。

「ネットワークの設定をプロファイルとして保持するなど、UCS ならではの部分を理解する必要はありますが、増設や拡張、設定など運用における考え方はとてもしっかりしていると感じています。ハードウェアの増設や故障時の入れ替えに関わる物理的な機構もよく考えられていますね。サーバの設定や内部構成がブラックボックス化してしまうという懸念はありませんでした。」

なお、シンクライアント端末は当初予定していたものを実環境で動かしたところ、画面描画のパフォーマンスが不十分とわかり、別の機種に変更することになったという。この点について、土井氏は次のように話す。

「原因は、端末側で実装している画面転送のプロトコルでした。一般にシンクライアントというとどれも同じと思われていますが、実際にはいろいろ異なる部分があり、それが構築や運用に影響するとわかったのは勉強になりました。」

導入効果
従来と同じく多様な業務に対応できる環境を実現 導入前からの期待に応える

2010 年度にリプレースした 100 台のシンクライアントは、それまでと変わらない業務環境を実現しており、日々の利用にも特に支障はないとのこと。WAN を介して接続しているところでアプリケーションのレスポンスが向上した例もあるなど、全般に良好と土井氏は話す。 「思っていた以上に問題はなかったですね。シンクライアントへの移行よりも、これを機に OS をバージョンアップしているので、そちらへのフォローのほうが多いという状況です。」

現在利用しているユーザは、全部署、全拠点から選ばれており、各部署のIT推進役を中心に、実務でPCを多用する中堅層や管理職層が多い。すべての社内 PC を移行させる前に、いろいろな業務を試して課題を抽出する役割も担っているが、どのユーザからも高評価を得ていると宮侮≠ヘ話す。 「おおむね問題はなく、非常に便利だという声をいただいています。コールセンターのような定型業務ではなく、オフィスユースの PC の入れ替えとして、多様な業務を行う環境構築のモデルケースという意味合いもあり、対象は広く浅くという感じで設定しました。およそ想定できる業務範囲をカバーでき、今後に向けた課題も 8 割方見えている状況です。

出張先であっても社内と同じ環境が安全に利用できる点も評価していますね。導入前からの期待を裏切らない結果が出ていると思います。」

シスコ ユニファイド コンピューティング システム導入事例

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今後の展開
500 台のシンクライアント移行をまとめて展開
UCS の導入効果がより感じられることに期待

山陽特殊製鋼株式会社

山陽特殊製鋼株式会社
本社所在地 : 兵庫県姫路市飾磨区中島 3007
設  立: 1935 年 1 月 11 日
資 本 金: 201 億 8,268 万円(2011 年 3 月 31 日現在)

山陽特殊製鋼は、鋼中の不純物を極限まで低減させる高清浄度鋼製造技術をベースに、開発、品質、安定供給などの全ての面にわたって市場からの信頼を獲得する特殊鋼、「高信頼性鋼」を提供しています。
山陽特殊製鋼の「高信頼性鋼」は、高い信頼性が求められる自動車部品など、幅広い産業分野で活躍しています。特に、ベアリングなどに用いられる軸受鋼は、他社の追随を許さない品質水準を誇り、"軸受鋼の山陽"として世界をリードしています。
また、国内の特殊鋼専業メーカーとしては唯一、鋼管製造設備を保有し、軸受鋼、構造用鋼、ステンレス鋼や超合金などの継目無鋼管を製造しています。

2011 年度に移行を進める予定の 500 台については、段階的な作業ではなく、なるべく一気に展開したいと考えている。また、その後に、工場の操業で利用している約250台のPCの老朽更新にもシンクライアントを適用できないか検討中とのこと。

土井氏は、これからシンクライアントへの移行を進めていく中で、UCS の恩恵がより大きく感じられるようになるだろうと話す。
「現在は 100 台のリプレースということで最低限の構成にしていますが、次の 500 台を入れ替えるときにはサーバの増強も必須になります。そのときに、UCS を導入した効果が改めて出てくるでしょう。

また、保守や障害対応の面でも、シンクライアント化したことも合わせて効果が見えやすくなってくると思います。特に利用側においては、従来のようなハードの劣化が起こりにくいので、PC の耐用年数として一般的な 3 〜 4 年ほどが経過すれば、かなりの効果を実感できるようになると期待しています。」

最後に宮侮≠ヘ、これから進める 500 台のシンクライアントへの移行について、意気込みを語ってくれた。

「今回のプロジェクトは、弊社が海外への展開を強化していこうとするなかで、情報セキュリティ対策の強化を図り、国内基盤をより確かなものにするために大きな意味を持つものです。これから実施する 500 台の移行は、OS や機器のばらつきを抑えて統一化した状態で進めたいので、今年度はかなり力を入れてやりたいと思っています。

PC のリプレースだけでなく、UCS の優れた仕組みを生かして、サーバの仮想化など他の取り組みにもチャレンジしていきたいですね。」

山陽特殊製鋼株式会社

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