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コンサルティング グループ企業が安全なプライベート クラウドにサービスを移行

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コンサルティング グループ企業が安全なプライベート クラウドにサービスを移行



Hay Group は、Unified Computing System でホストされた IPR International 社が提供する ZoneIT クラウドに、稼働中のアプリケーションを移行しました。


ビジネス上の課題


Hay Group は、人材能力の開発、より成果をあげられる組織づくり、および最高のパフォーマンスを実現するための動機づけを専門とする世界的なマネージメント コンサルティング企業です。世界 48 か国の 86 のオフィスに 2600 人以上の従業員を擁し、主要な業界の民間企業、公共団体、非営利団体等を顧客に持ちます。

Hay Group の収益の半分以上を占めるのが、報償戦略および福利厚生の最新リサーチを提供する Web ポータルを提供する加入者サービスです。これは、顧客企業が従業員の業績を最大限に高めるために使用するものです。これまで Hay Group では、このような Web ポータルおよび社内の業務アプリケーションに、マネージド サービス プロバイダーのデータセンター内にあるスタンドアロン型サーバを利用していました。また、加入者サービスを提供する Hay Group の 6 つの事業部門がそれぞれ独自のサーバ、ストレージ、ネットワークを持っていました。

Hay Group は、アプリケーションのホスト方法を変えることで顧客サービス レベルを向上させることができると判断しました。その理由の 1 つとして、顧客企業は人事情報を即時に利用できることを求めており、Hay Group の障害回復(DR; Disaster Recovery)能力に対してより興味を持つようになってきたことが挙げられます。「顧客企業に対する当社の価値を高めるために、信頼性と可用性を向上させることができる完全仮想化環境への移行を決断しました」と、Hay Group のグローバル最高情報責任者(CIO)、Robert Butler 氏は述べています。また Hay Group は、わずかなチャンスを逃すことがないように、事業部門を強化して新しい顧客サービスをすばやく導入できるようにしたいと考えていました。「従来のホスティング モデルでは、この柔軟性がありませんでした」と Butler 氏は言います。

そこで Hay Group は、異なる事業部門が同一のインフラストラクチャを共有しながら、それぞれの情報を個別のサーバ、ストレージ、ネットワークに保持できるプライベート クラウドを計画しました。

「Cisco UCS をベースとした IPR 社のプライベート クラウドにより、これまで利用していたスタンドアロン型サーバでは数週間かかっていた新しい Web ポータルの導入を、ほぼ即時に顧客企業に提供できるようになりました」
- Hay Group 最高情報責任者、Robert Butler 氏

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ソリューション


プライベート クラウド ホスティングに関する 5 社のマネージド サービス プロバイダーからの各提案を評価した結果、Hay Group は IPR International 社を選択しました。「2 か所の強固なデータセンターに、自動フェールオーバー機能を備えたセキュアなマルチテナント ホスティング環境を構築することを提案しました。Hay Group は当社初の IaaS(Infrastructure as a Service)の顧客となります」と、IPR International 社の最高経営責任者(CEO)、Michael Emmi 氏は述べています。

Hay Group と IPR 社は、Cisco Unified Computing System(UCS)上にプライベート クラウド サービスを構築することを決定しました。これにより、サーバ、ネットワーク、ストレージ アクセス、仮想化が、単一エンティティとして管理される緊密なシステムに統合されます。「Cisco Nexus 1000V スイッチは、この決定において重要な役割を果たしました。Cisco UCS サーバ ブレード間でさまざまな顧客サービスのセキュリティ プロファイルを移動させるときに、それらプロファイルを維持することができるからです」と Butler 氏は述べています。

Hay Group と IPR 社はシスコ アドバンスド サービスおよびシスコ ゴールド認定パートナーの Presidio Networked Solutions 社と協力して、予定より 1 週間早いわずか 3 か月で、プライベート クラウド インフラストラクチャを Cisco UCS 上に構築しました。「Cisco UCS でホストされた非常に可用性の高い、セキュアなマルチテナント環境を IPR が提供することで、Hay Group とそのお客様は、それぞれのアプリケーション、データベース、Web サイト、アクティブ ディレクトリ、その他ソフトウェア アプリケーションをこれまでどおりに管理できます」と Emmi 氏は言います。

24 のサーバ ブレードを擁する 3 台の Cisco UCS シャーシがデラウェア州ウィルミントンにある IPR 社の実稼働データセンターに配置され、別の 3 台がペンシルバニア州レディングの DR 施設に設置されています。Hay Group および IPR 社のそれぞれ権限を持つ担当者は、Cisco UCS Manager を使用してサービス プロファイルを作成し、それらをネットワーク上のサーバ ブレードに数回のクリックで割り当てることができます。「Cisco UCS Manager はとても使いやすく、アクセス可能になった翌日には当社のネットワーク運用チームが Cisco UCS サーバの設定を開始していました」と Butler 氏は言います。2 台の Cisco UCS 6100 シリーズ ファブリック インターコネクトにより、1 回の配線ですべてのサーバ ブレードをデータ ネットワークおよびストレージに接続することができ、Hay Group やその他のテナントは遅延や配線コストをかけることなく新しいサーバを追加できます。

Presidio 社およびシスコ アドバンスド サービスが設計と実装サービスを提供し、Hay Group はネットワーク上の既存の仮想マシンと約 70 台の新しい仮想マシンを、IPR 社のプライベート クラウド「ZoneIT」に移行しました。実稼働環境および DR 環境でアプリケーション パフォーマンスをテストし、DR フェールオーバーを実施した後、Hay Group は DNS エントリを変更するだけで新しいクラウド環境への移行を完了しました。顧客企業は移行中も Hay Group のサービスにアクセスすることができ、移行後は欧州の顧客企業から Web ポータルのパフォーマンスが 80% も向上したと報告されています。

現在、クライアント Web ポータル、Microsoft Exchange、Microsoft SharePoint、人事システム、金融システム、ファイルおよびプリント サービスなどを含む Hay Group の 415 台のアプリケーション サーバは、すべて IPR 社の ZoneIT プライベート クラウドに置かれています。IPR 社は複数のシスコ テクノロジーを利用して、各テナントのアプリケーションとデータを分離しています。

導入の効果


アベイラビリティの向上

IPR 社のクラウド プラットフォームはシスコ ソリューションによって完全に冗長化されているため、Hay Group は可用性に対して業界最高レベルの SLA を提供できます。データセンターに障害が発生しても、IPR 社あるいは Hay Group が顧客企業の Web アクセスを中断することなく、他方のセンターにすばやくフェールオーバーできます。「テストでは、アプリケーション環境全体を実稼働データセンターから DR データセンターにフェールオーバーするのに、 30 分もかかりませんでした」と IPR International 社のストラテジック アカウント ディレクタ、Marcia Wasserman 氏は述べています。

顧客企業は定期保守中も情報へのアクセスを継続できます。たとえば、Hay Group がファームウェアをアップグレードするとき、管理者は数回のクリックでサービス プロファイルを適用して利用可能なブレードをプロビジョニングし、そこにある仮想マシンを一時的に移動させてから、アップグレードしたブレードに戻すことができます。顧客にダウンタイムはありません。

俊敏性の向上

クラウドにより Hay Group は、新しいサービスを顧客企業に提供するためのデータの収集、集約、ステージング、クリーニングが容易になり、高い俊敏性を手に入れました。「Cisco UCS をベースとした IPR 社のプライベート クラウドで、これまでスタンドアロン型サーバをプロビジョニングしていたときには数週間かかっていた新しい Web ポータルの導入を、数分で顧客企業に提供できるようになりました」と Butler 氏は述べています。

「Hay Group とそのお客様は、それぞれのアプリケーション、データベース、Web サイト、アクティブ ディレクトリ、その他ソフトウェア アプリケーションの管理をこれまでどおり継続できると同時に、IPR は Cisco UCS でホストされた非常に可用性の高い、セキュアなマルチテナント環境を提供できます」
- IPR International 社の最高経営責任者、Michael Emmi 氏

コスト削減

以前のプラットフォームでは 10 〜 15 台の仮想マシンをサポートしていましたが、Cisco UCS サーバ ブレードの 72 GB RAM では 35 台サポートできるため、サーバの数が少なくて済むようになりました。さらに、すべての事業部門のアプリケーションとデータをクラウドでホスティングすることで、1 つの事業部門専用の DR インフラストラクチャを構築するコストとほぼ同額で、6 つの事業部門すべてに DR サイトを提供することが可能になりました。

Hay Group は、ケーブルおよびスイッチ ポートのコストも減らしました。これまで、36 台の VMware ESX サーバに 216 本、65 台の従来式ラックマウント型 Web サーバに 324 本のケーブルが使用されていました。現在では、24 基の Cisco UCS サーバ ブレードにすべてのサーバが統合され、そこからデータ ネットワークおよび SAN に接続しているので、2 台の Cisco UCS 6100 ファブリック インターコネクトに使用しているケーブルは 12 本のみです。「Cisco UCS によってケーブルは 540 本から 12 本に、つまり 44 分の 1 になりました」と Butler 氏は述べています。「また、Cisco UCS 6100 ファブリック インターコネクトによって、新しい仮想マシンをストレージ エリア ネットワークに接続するためのホスト バス アダプタとファイバ チャンネル スイッチを追加購入する必要もなくなり、コスト削減につながったと同時にトラブルシューティングもシンプルになりました。」

運用効率

Cisco UCS プラットフォームにより、IPR 社はプライベート クラウド サービスを Hay Group およびその顧客に効率的に提供できるようになりました。「Cisco UCS Manager サービス プロファイルは、スペア用ハードウェアが少なくて済むため、継続的なコスト削減につながります」と Wasserman 氏は言います。「ブレードに障害が発生しても、Cisco UCS Manager サービス プロファイルを使用すれば、クリック数回で別の利用可能なブレードを同じように構成できるからです。」

次のステップ


このプロジェクトの成功に基づき、Hay Group は仮想化が可能なすべてのサーバをプライベート クラウドに移行することを会社の方針としました。世界各地域の処理センターでホストされている 250 台の物理サーバから開始する予定です。

また Hay Group は、IPR 社の ZoneIT プライベート クラウドを使用して仮想化デスクトップをホストすることも計画しています。Cisco UCS B440 M1 ブレードには 4 つのソケットがあり、「1 つのブレードでより多くの仮想化デスクトップをサポートできる、経済的な設計になっています」と Butler 氏は述べています。

技術の実装


Cisco UCS は、IPR 社の 2 か所のデータセンターにそれぞれある 3 台のシャーシから構成されています。これらシャーシは 72 GB の RAM を搭載した Cisco UCS B200 M1 および B250 M1 ブレード サーバの組み合わせを含んでおり、すべて Intel Xeon 5540 プロセッサを使用しています。

IPR 社の 2 か所のデータセンターにある Cisco UCS および Cisco Nexus スイッチは、仮想マシンの VLAN ナンバリングおよび IP アドレスを含め、まったく同じに構成されています。Cisco Nexus スイッチと Cisco ASA 適応型セキュリティ アプライアンスを含むすべてのシスコ デバイスは、双方のデータセンターにハイ アベイラビリティ ペアとして実装されています。「DNS とネットワーク ポインティングを変更するだけで、2 か所のデータセンター間でアプリケーションを簡単に移動できます」と Butler 氏は言います。

IPR 社は異なる通信事業者をまたがった地理的に分散した高速プライベート ファイバ ネットワークを構築し、2 か所のデータセンター施設を 65 ミリ秒以内で同期した状態に維持しています。パブリック ネットワークからのトラフィックは、Cisco ACE アプリケーション コントロール エンジンによって負荷分散されて、IPR 社が Hay Group の仕様に合わせて構成した Cisco スイッチおよびファイアウォールを介して転送されるようになっています。

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