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東京農工大学、Cisco UCS で教育研究用情報システムのサーバ仮想化と VDI 環境を導入

教育研究用情報システムにサーバ仮想化/ VDI 環境を導入Cisco UCS によって省電力、スペース効率の向上を達成し、今後の変化に対応できる柔軟なインフラを整備 国立大学法人 東京農工大学

「持続発展可能な社会の実現」を目指す国立大学法人 東京農工大学では、以前から省電力化とシステムの効率化に取り組んでいる。現在運用中の全学生、教職員が利用する教育研究用情報システムでは、仮想化技術を積極的に取り入れ、いっそうの効率化を果たしている。その基盤として採用されたシスコのコンピューティング アーキテクチャ Cisco Unified Computing System は、導入時から現在に至るまで順調に稼働し、その信頼性や効率性を高く評価されている。

導入の経緯〜導入プロセス
仮想化と VDI の導入で効率化を促進することが目標
構築ベンダーのトータルな提案で Cisco UCS を採用


東京農工大学は、2011 年 2 月から、教育、研究、学術情報基盤の中心となる教育研究用情報システムにおいて Cisco Unified Computing System(以下 Cisco UCS)を中核とした新システム環境を運用している。4 シャーシ、31 ブレード構成の Cisco UCS は、当初個別に構築予定だった各システムを統合集約し、学生が利用する 530 台の演習用端末および図書館用端末の仮想デスクトップ(VDI)化を支える基盤となっている。メール システムは構築ベンダーのクラウド サービスを用いながら、学内ICT インフラは仮想化により効率化を推進し、前年比約 33 % の省電力化、スペース効率改善を達成している。

総合情報メディアセンターの辻澤隆彦氏は、導入当時の状況を次のように話す。

「以前は端末のネットブート環境、各サブシステム、学科/研究室システムなど、物理サーバが分散していて、運用管理だけでなく消費電力や設置スペースも効率的ではありませんでした。新システムでは、学生のPCの所持率が高くなっていることから、持ち込み PC への対応や場所を意識しないデスクトップ環境の利用を念頭に演習端末のVMware ViewによるVDI化を決めました。また、省電力、省スペースの実現も大きな目標だったのです。今後 5 年間運用していくプラットフォームとして、さまざまな状況に対応できるよう、仮想化技術を活用しています。

Cisco UCS の採用は、構築ベンダーから大学固有のシステムのCisco UCSによるプライベート クラウド構築と、メール システムのパブリック クラウド化を含めたトータルな提案をいただいたことが契機となりました。」

新システムでは、3 次元 CAD アプリケーションの利用、センターの紹介動画の視聴という学内の要望があり、高い処理能力が要求されていた。 構築ベンダーおよびシスコの検証施設(CPOC : Cisco Customer Proof of Concept)にて、VDI での利用に必要な要件を満たしていることを事前に確認し、予定通り稼働を開始できたとのこと。総合情報メディアセンターの瀬川大勝氏は、次のように話す。

「ネットブートを用いた前システムのときは、端末の立ち上げ時間が遅いといわれていましたが、現在の VDI 環境では利用者からの不満の声は挙がっておらず、支障なく使えています。」

システム構成図

※画像をクリックすると、大きな画面で表示されますpopup_icon


導入効果〜今後の展開
電力の約 33% 削減とスペース効率は当初の目標を確実に達成
今後はクラウド系サービスを含め適材適所の運用が課題に

1 年以上の運用を経て、パブリック クラウドを利用したメール システムを除いて、サーバ ルームの消費電力は前システムと比べ約 33 %の削減を達成。ラックの総数は変わらないが、実装機器がほぼ半減したことで 1 ラックあたりの空間に余裕が生まれ、メンテナンスのしやすさや冷却効率の向上も図られている。

サーバ仮想化、VDI の基盤としてもトラブル フリーであり、瀬川氏は Cisco UCS の信頼性の高さを評価している。

「良い意味で存在を感じさせない、縁の下の力持ちとして実力を発揮していますね。導入、設置、運用と一連のプロセスの中で、トラブルやハードウェアの故障は一度もありませんでした。難しいチューニングなども必要なく、安定稼動していることは、非常に大きなポイントです。パッチ適用などでキャンパス間を行き来することはネットブート環境の時から減っていましたが、今回の仮想化で数百台の端末の状態がリモートで確認できることを含め、よりコントロールしやすくなったのは大きな進歩ですね。」

Cisco UCS の導入後、仮想化や VDI の利用状況について、他大学からの問い合わせや見学が増えたという。日々の運用を通じてわかってきたことや新たな課題も踏まえ、辻澤氏は今後の展開を次のように話す。

「これから仮想化や VDI 化に取り組む場合、利用するアプリケーションや導入後の運用コストを含めて、総合的に状況を捉え、冷静に見極めることが重要だと思います。ライセンスの管理を明確化するなど、いくつか課題もありますが、今後は持ち込み PC による演習用端末環境の展開を本格化させることを考えています。また、事務系システムやアプリケーションのクラウド化も検討中です。」

国立大学法人 東京農工大学

国立大学法人 東京農工大学
国立大学法人 東京農工大学
所在地
東京都府中市晴見町 3-8-1(本部)
東京都小金井市中町 2-24-16
(工学府・工学部/小金井キャンパス)
東京都府中市幸町 3-5-8
(農学府・農学部/府中キャンパス)
設立
1874 年(明治 7 年)
学生数
5,816 人(2012 年 5 月 1 日時点)
URL
http://www.tuat.ac.jp/

Intel、インテル、Intel ロゴ、Xeon、Xeon Inside は、アメリカ合衆国およびその他の国における Intel Corporation の商標です。

導入ソリューション

  • Cisco Unified Computing System(Cisco UCS)
  • Cisco ASA 5500 シリーズ 
  • 適応型セキュリティ アプライアンス
  • Cisco Secure Access Control System(ACS)
  • Cisco Catalyst シリーズ スイッチ
  • Cisco MDS シリーズ スイッチ
  • VMware vSphere
  • VMware View
  • EMC Celerra NS-480

導入前の課題、検討事案

  • 教育、インターネット情報、統合管理運用、図書館、その他のサブシステムなど、個別に構築予定だった各種システムのサーバを仮想化して集約し、運用管理、消費電力、設置スペースのさらなる効率化を考えていた。
  • 学生の演習用 PC 端末を仮想デスクトップ(VDI)化して、利用環境の統一を図ろうとしていた。

導入効果

  • ハードウェアのトラブルはなく、非常に安定しており、信頼性の高い環境となっている。
  • 仮想化の促進により、端末の状態確認をはじめ、柔軟な対応がさらに行いやすくなった。
  • 前システム比で消費電力を約 33% 削減し、設置機器数も半減した。
東京農工大学 総合情報メディアセンター 教授 工学博士辻澤 隆彦 様

東京農工大学
総合情報メディアセンター 教授
工学博士
辻澤 隆彦 様

東京農工大学 総合情報メディアセンター瀬川 大勝 様

東京農工大学
総合情報メディアセンター
瀬川 大勝 様