シスコ ユニファイド コンピューティング システム 導入事例
株式会社ビデオリサーチ
優れた使いやすさを実現した新しい ASPサービスと国内最大規模の生活者調査データ「ACR/ex」提供サービスを支えるシステム基盤を Cisco UCS Bシリーズで構築 株式会社ビデオリサーチ

メディアやマーケティングに関するデータの提供、広告効果の測定、市場やネット調査など企業のマーケティング課題をトータルにサポートしているビデオリサーチは、創立 50周年を機に社内変革を実現すべく、さまざまな取り組みを行っている。その 1つとして各種調査データの提供と蓄積を担うシステム基盤の刷新を進めている同社は、構築ベンダーの提案を踏まえてインテル ® Xeon® プロセッサーを搭載した Cisco Unified Computing System (Cisco UCS)を採用。新たなシステム基盤を用いた ASP サービスとデータ提供サービスを 2014年からスタートしている。

経緯
調査データを利用する顧客へより付加価値を生み出すべく統一したシステム基盤の構築を決断

ビデオリサーチでは、これまで調査を実施する際に、顧客や調査に応じて都度システムやソフトウェアを構築、開発しており、ハードウェア、 OS、操作画面(インターフェイス)などはすべて異なる状況だった。個々のシステムとしては最適化が図られている面もあったが、全体としての統一は難しく、また調査データも各システム上にあるため分散してしまっていたという。創立 50周年を迎えることを機に、 2011年に社内変革を実現するためのプロジェクトを立ち上げた同社は、システム、調査業務の両面で認識していた課題を解決すべく、システム基盤の刷新を決断。 2012年から新たな基盤ならびにサービスの構築を進め、今後のデータ提供を担う新しい ASP サービス「VR-CIP」(ブイアールシップ)、国内最大規模で生活者の動向を捉える「ACR/ex」(エーシーアールエクス)の提供を 2014年 10月から開始した。このサービスを支えるソリューションとして、同社はサーバに Cisco UCS Bシリーズを採用。仮想化基盤に Microsoft Hyper-V、データベースに Microsoft SQL Serverを組み合わせている。

IT開発局局次長兼システム開発部長の篠原理恵子氏は、今回のシステム基盤刷新の経緯を次のよ
うに話す。

「調査会社としてデータは非常に重要ですから、そのデータを提供する基盤を変えることで付加価値を高めていく必要があると考えていました。そこで、創立 50周年の社内プロジェクトをきっかけに、新しいシステムを作ろうと提案したのが始まりです。

調査事業としても、今回提供を開始した ACR/exをはじめ、新たな取り組みを進めようとしていた時期で、そのためにシステムを変える必要があると意識が高まっていました。お客様からはデータを融合させることで生まれる付加価値というものを強く求められており、当社も開発サイクルの早期化や品質の向上を目指していたので、ちょうどよいタイミングだったと言えます。」IT開発局局次長兼システム統括部長の武藤二郎氏は、実施する調査ごとにシステムを構築してきた従来の手法に起因する課題を感じていたと話す。

「これまではお客様の PCにインストールするソフトとしてご提供するもの、サーバをお客様の事業所に設置してクライアントサーバ方式でご提供するものなど構成が多種多様で、またそれぞれが開発時点で最新の OSや製品を使っていたため、運用面でも大きな負荷となっていました。今回構築した VR-CIPはプライベートクラウドというほどの規模ではありませんが、時流としてクラウド系の運用ノウハウなどが中小規模でも使えるようになってきたところなので、ここで若干コストをかけても後の運用がスムーズになるのであれば、投資対効果として十分許容できると考えています。」調査業務局 ACR/ex調査部副部長の原田葉子氏は調査業務の視点から、従来のシステムに対する課題を次のように捉えていた。

「これまでは 1つひとつのサービスを年 1回調査して、年 1回データとしてご提供する形でした。それぞれの調査は別個に行われ、なかなか効率的にできず、またすべて異なるサンプルの人を調査対象としているのでデータとしてもシングルソースではなかったのです。お客様にご利用いただく際も各サービス別々で、提供形態もソフトウェアの操作の仕方も違うという状況で、有益に活用していただく際には課題はありました。当社としても、同じ人に対して複数の調査を行えば、もっとリッチな分析ができるのではないかと考えていましたね。」

プロセス
従来のブレードサーバの課題を解消しているソリューションとして Cisco UCS を評価

VR-CIPの基盤となるソリューションの選定は、同社の RFP(提案依頼書)に対する構築ベンダー各社の提案を踏まえて進められた。篠原氏は、安定性を強く意識していたと話す。

「今後、テレビ視聴率データも載せていくことを考慮し、 365日稼働させるシステムとして運用を安定させたいと思っていました。サービス(ソフトウェア)の品質を高めるためにも、ハードウェアの障害を極力抑え、より安定したものが必要という思いは強かったです。」武藤氏は、構築ベンダーから Cisco UCSを提案され、シスコとのやり取りも経て安心感を得られたと話す。

「これまでにも他社のブレードサーバを導入、運用してきて、ブレードサーバとしての課題が残っていると感じていましたが、その点をシスコに直接聞いたところ、こちらの懸念がかなり解消されていることがわかりました。突っ込みどころになりそうなことを質問しても、非常に適切な回答を速やかに出していただき、これなら大丈夫だろうと安心感を持ちましたね。ブレードシステムであるからには全体最適化できなければ意味がない部分があるので、そこをできると保証していただけたのは非常によかったです。全体としての設計は構築ベンダーにお任せすることで、良い結果になるだろうと期待していたところもあります。」

実際にシスコのオフィスを訪れて実機を見せてもらい、パフォーマンスも確認したとのこと。 Cisco UCSと Microsoft Hyper-V、SQL Serverの組み合わせは海外で多数の事例があり、実際に稼働しているところを見て納得できたと武藤氏は振り返る。

「VR-CIPに当社のサービスを集約していくことで、お客様の事業所に設置されていたサーバの運用はなくなります。ただ、当社では引き続き自社でシステムを保有し、運用していくので、今回導入する構成が実際に動いているところを見ることができて安心感がありましたし、納得しやすかったですね。ストレージはネットアップ製品を組み合わせていますが、シスコとは協業関係にありますし、 Cisco UCSとの接続は SAN 的な形態なので、その部分のスペックも信じられると思っていました。サーバとストレージで十分なパフォーマンスがあるとわかれば、あとはアプリケーション側の工夫やチューニングで対応していくのは当然と考えています。」

効果〜今後
安定したシステム基盤の下で新サービスも好評顧客や多様なデータをつなぐハブのような存在を目指す

構築ベンダーの適切なプロジェクトマネジメントも功を奏し、 VR-CIPと ACR/exは予定どおり 2014年 10月から提供を開始した。システムとしてのトラブルはほとんどなく、スムーズに運用されているとのこと。

グループ全体の業務を支える新たなプラットフォーム

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新データセンターとネットワーク構成概要

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VR-CIPは多彩な分析メニューを備え、視覚的でわかりやすい操作体系を実現しており、その上で各種サービスの展開も進められている。利用する顧客からも好評と原田氏は話す。

「シングルソースデータである ACR/exを中核として、共有している項目やデータを使いつつ、特化した部分を充実させる形で複数のサービスをパッケージとして展開しています。操作方法やメニュー構成がほぼ同じになり、操作性を含めて非常に好評です。 2014年 11月から 12月は、お客様の利用状況が前年比で 3〜 4倍ほどに増えていまして、当社でも驚いています。 ASP型のサービス基盤、シングルソースのデータを活かして派生サービスをどんどんご提供でき、お客様の要件に細かなところまで対応できるようになりました。これからビジネスの機会がさらに広がっていくでしょう。」

今回の VR-CIP構築ならびに ACR/exの提供は第 1フェーズとして位置づけられ、今後他の調査データの載せ替えを進めていくとのこと。第 2フェーズとしてテレビ視聴率データの移行を始めており、最終的には視聴率調査系の別システムもVR-CIPに統合していくことを目標としている。

武藤氏は、システム基盤の今後、そしてシスコへの要望を次のように話す。

「今回導入したソリューションには高い可能性を感じています。ハードウェア的な拡張は今後の話ですが、セキュリティの部分をはじめシステム構成が複雑化している部分を整理していく予定です。製品のライフサイクルを踏まえて、早めに構想を描けるような情報をご提供いただけると、インフラ設計の立場ではありがたいですね。今後も引き続き情報をご提供いただきながら、それを設計に反映させていきたいと思っています。」

篠原氏は、同社のサービス展開などを交え、次のように話す。

「当社の志として、 VR-CIPがメディア業界におけるハブのような位置づけになってほしい、お客様に毎日ログインして活用いただける重要な存在にしていきたいと思って開発しています。いわゆるメディアのお客様だけでなく、より広範な企業の皆様も広告の効果に興味をお持ちだと思いますので、そうした方々にも使っていただきたいですね。

今までは当社では調査した結果をデータとしてご提供してきましたが、これからは ACR/exのようにお客様個別の調査だけでなく、世の中にあるデータ、自分たちが持っていないデータもどんどん蓄積されて、つながっていくようになるでしょう。お客様同士をつなぐハブとしてはもちろん、データ同士を結び付けるハブとしても機能できるように、さらに発展させていきたいと考えています。」



Intel、インテル、Intel ロゴ、Xeon、Xeon Inside は、アメリカ合衆国およびその他の国における Intel Corporation の商標です。

インテル® Xeon ® プロセッサー

インテル® Xeon®プロセッサー搭載
業界最高水準のパフォーマンスを実現
Cisco UCS

導入ソリューション

  • Cisco Unified Computing System Bシリーズ
  • Microsoft Hyper-V
  • Microsoft SQL Server

導入前の課題、検討事案

  • 調査ごとにシステムを設計、構築しており、運用管理の負担が大きくなっていた。顧客側でも別個に操作、運用することになり、有益な活用を促す上で課題があった。
  • 調査データを載せていくシステム基盤として、サービスの品質を向上させるためにも、安定した運用を重視した。

導入効果

  • Cisco UCSと Microsoft製品の組み合わせにシステム環境を揃え、安定性に優れたシステム基盤を実現した。構築ベンダーの尽力もあり、ほぼトラブルなく運用している。
IT 開発局局次長 兼 システム開発部長篠原 理恵子様

IT 開発局
局次長 兼 システム開発部長
篠原 理恵子様

IT 開発局局次長 兼 システム統括部長武藤 二郎様

IT 開発局
局次長 兼 システム統括部長
武藤 二郎様

調査業務局ACR/ex 調査部副部長原田 葉子様

調査業務局
ACR/ex 調査部
副部長
原田 葉子様

株式会社ビデオリサーチ

株式会社ビデオリサーチ

本社所在地
東京都千代田区三番町 6 - 17
設立
1962 年 9 月 20 日
従業員数
426 名(2015 年 4 月現在)
URL
http://www.videor.co.jp/

広告媒体の評価目安となるテレビ視聴率の調査を行う国内資本の第三者機関として 1962 年に設立。現在はテレビ視聴率調査を核としたメディアリサーチ事業において主要マス媒体の業界標準データ整備に取り組む。加えて、多種多様な生活者に関する調査を行い、それらから得られたデータを多くの企業のマーケティングやコミュニケーション施策に有益な情報として提供している。