シスコ ユニファイド コンピューティング システム 導入事例
株式会社すかいらーく
グループ各社の業務システムを統合する新たなプラットフォームを Cisco UCS で構築長期的な展望の下で、可用性、信頼性を高める 株式会社すかいらーく

「ガスト」「ジョナサン」「バーミヤン」「夢庵」など多彩な外食チェーンを展開しているすかいらーくは、経営基盤の強化に向けた取り組みの 1 つとして、グループ各社が個別に構築していた業務システムを統合し、可用性や信頼性をさらに高めようとしている。長期的な展望に基づき、グループ全体のシステム運用を支える新たなプラットフォームの構築を決断した同社は、シンプルかつ先進的なアーキテクチャを備え、拡張性にも優れたソリューションとして、インテル® Xeon® プロセッサーを搭載した Cisco Unified Computing System (Cisco UCS) を採用した。

経緯
複雑化していた業務システムの整理統合に向けて
シンプルな新しいプラットフォームの構築を決断

すかいらーくは、2007 年 10 月まではカンパニー制度で運営しており、グループ各社が業務システムを個別に構築し保有していた。そのため、グループ全体を俯瞰した場合、システム構成が複雑化して相互の連携も行いにくいという課題を抱えていた。現在はカンパニー制度を解消し経営を統合しているが、業務システムに関しては当時の状況が引き継がれた格好になっていた。そこで経営基盤と同様に業務システムも統合し、運用やコストの効率化、可用性や信頼性の向上を図るべく、新たなプラットフォームの構築を決断。2014 年にプロジェクトを立ち上げ、2015 年の本番環境のリリースに向けて作業を進めている。このプラットフォームに、同社はブレード サーバの Cisco UCS B シリーズとデータセンター スイッチの Cisco Nexus 7018 を採用した。

コーポレートサポート本部 情報システムグループの岡本兵衛氏は、今回の経緯を次のように話す。

「過去、カンパニー制度の時代に導入されたシステムはベンダーも異なっていて、可用性の維持、バックアップ、セキュリティ管理などもすべて個別に運用されていました。ネットワークも複雑で、互いに連携する際もいろいろ難しい面があったのです。そこで、システムを一元化し、シンプルかつ堅牢にすることが不可欠と考え、今回のプロジェクトを立ち上げました。入り組んだ状態を改善し、シンプルなアーキテクチャの下で整理して、可用性を高めることが大きな狙いです。また、データセンターも分かれていたので、今回の統合によってコストを抑えることができると考えました。」

同社の業務システムは、バック オフィスの業務だけでなく、全国の外食チェーン店に設置されているPOS 端末を通じた売上の集計、来店者が利用するクレジット カードの決済、各店舗からの発注業務など顧客サービスに直結するものも含まれている。加工した食材の提供など生産管理に関する業務もすべて担っており、堅牢なシステムにすることは重要と岡本氏は続ける。

「 2012 年に店舗系のシステムを刷新した際に不具合が生じて、各店舗の業務に影響が及んでしまうことがありました。そこで、インフラやアプリケーションの問題点を洗い出し、できることをひとつひとつ着実に進めてきたのです。

今回のプロジェクトはその流れを汲むものであり、当社のすべてのシステムを新しいプラットフォームに載せ直すことにしています。だからこそ、シンプルな設計で、高い信頼性、可用性、拡張性、セキュリティといったポイントを重視してソリューションの選定を行いました。」

プロセス1
シンプルなアーキテクチャ、保守体制などを評価
Cisco UCS は「優れたネットワーク デバイス」

同社が新たなプラットフォームに Cisco UCS を選択したのは、アーキテクチャがシンプルであること、シスコのサポート体制がしっかりしていることなどを評価したからと岡本氏は話す。以前にこうしたシステムについて調べたことがあり、それ以降シンプルなアーキテクチャに注目していたという。

「2009 年に Cisco UCS が発表されたとき、そのアーキテクチャはシンプルで、以前検討したものとよく似ているという印象を持ったのです。かつて注目した製品は非常に特化したもので、コストやサポートの面で難しいと感じたのですが、シスコという会社の事業規模やサポート体制を踏まえると Cisco UCS なら安心して導入できると考えました。

今はネットワークがなければサーバはその役割を十分果たせませんから、かつてのようにサーバが主体だった時代とは立場が入れ替わっています。ネットワークを中心とした基本設計がなされていることも Cisco UCS を採用した理由の 1 つですね。私は、Cisco UCS を優れたネットワーク デバイスとして捉えています。

情報システム部門として IT システムの基盤や運用の設計は任されているので、Cisco UCS の採用にあたって社内から特に異論はありませんでした。経営陣に対しても、『新しいシステムはシンプルに作る』ことを一番のポイントとして説明し、理解を得られています。」

コーポレートサポート本部 情報システムグループの中島秀樹氏は、他社製品との比較を通して、Cisco UCS の優位性を感じたと話す。

「2013 年 10 月頃には新しいシステムの方向性がほぼ定まり、Cisco UCS の採用も決まりました。社内では他社のサーバとの比較をよく行っていて、Cisco UCS と似た機能を持つ製品も俎上に載っていましたが、ファブリック インターコネクトの拡張性をはじめ、Cisco UCS のほうが優れていると感じられる場面は多かったと思います。採用にあたって特に異論がなかったのは、こうした裏付けに因るところもありました。」

プロセス2
Cisco Nexus 7018 でネットワークの可用性を向上
拡張性を担保し、長期的な TCO 削減にも貢献

今回、同社がデータセンター スイッチの Cisco Nexus 7018 も採用したのは、システムの可用性とネットワーク速度の向上を果たすために必要なコンポーネントと判断したことに因る。可用性を高めるために、できるだけ障害ポイントを減らしたかったと岡本氏は話す。

「一般的な構成では、コア スイッチがあり、その下に多数のエッジ スイッチを配置していますが、これは障害ポイントの増加や通信速度の低下につながります。セキュリティを確保する上でもコントロールが難しく、このアーキテクチャではいけないと常々考えていました。

行き交うデータ量も多く、業務効率を高めるため、より高いレイテンシを求めて、LAN は 10Gb、WAN は 1Gb ネイティブで使えるようにしています。LAN については、将来 100GbE の使用を見込んで、光ファイバーケーブルはすべて低損失の MMF OM4 を採用しています。」

また岡本氏は、Cisco Nexus 7018 の導入は、長期的な視点で見れば TCO 削減にもつながると捉えている。

「スモール スタートで、後から足していけばよいと言われることがありますが、目の前のコストが下がっても、長期的な TCO で勝っているとは言えないケースは多々あります。後からエッジ スイッチを足すということは、そのたびに設計や各種作業が生じるわけです。そうした負担が積み重なっていくことのほうが、全体への影響は大きいと思っています。

実は、エッジ スイッチのコストと、Cisco Nexus 7018 に追加するライン カードのコストは大きく変わりません。シャーシ内部はバック プレーンで接続されますから、通信速度もワイヤ接続より 2 桁ほど違います。

グループ全体の業務を支える新たなプラットフォーム

グループ全体の業務を支える新たなプラットフォーム
※画像をクリックすると、大きな画面で表示されますpopup_icon

新データセンターとネットワーク構成概要

新データセンターとネットワーク構成概要
※画像をクリックすると、大きな画面で表示されますpopup_icon

最初に大きなシャーシを導入し、今後事業が大きくなっても堪えられるように、拡張部分をしっかり担保したうえで今回のシステムは設計しています。Cisco Nexus 7018 と Cisco UCS の組み合わせだと、光ケーブルが敷設済みのこともあり、当面ハードウェアを追加することなく、コマンドだけでネットワークの設定が完了します。」

今後
本番環境のリリースに向けて構築作業は順調に進展
シスコの継続的なサポートにも期待

同社は 2015 年中に本番環境をリリースし、その後業務システムの移行を順次進めていくとしている。機能試験、性能試験、そしてインフラ試験をしっかり行ったうえで本番環境をリリースできるよう鋭意作業中とのことで、移行期間は 4 〜 5 年ほどを見込んでいると岡本氏は話す。

「当社では、本番システムへのリリース前には、必ずリリース判定会議を行うのですが、今回のシステムではステージング環境、本番環境をすべて同じ構成にして、ステージング システムと本番システムの間でリリース手順が違うといったことが起こらないようにしています。過去に経験して困った部分をすべてカバーし、解決することを目指しました。また、これは J-SOX への対応をしっかり行ううえでも必要な環境となります。

本番環境の構築後は、システム間の連携をひも解いて、どのような影響が出てくるかも見極めながら、ナレッジを詰めつつ移行させていく予定です。移行中には 3,000 店舗に設置しているルータなど既存機器の刷新や保守の更新、Microsoft Windows Server 2003 の延長サポート終了といったこともあるので、そうした要件も鑑みながら当社として最も良い順番を考えて対応していきます。

これからの 5 年間は複雑化していたシステムを整理し、きれいにしていくための期間です。次の 5 年で 2サイクル目として、より良い最適化や BCP 対応に配慮したパブリック クラウドとのシームレスな連携などを検討していくことになるでしょう。」

まだ構築段階ではあるものの、Cisco UCS の安定性や信頼性はすでに実感していると中島氏は話す。Cisco UCS に対する期待も大きくなっているという。

「シスコという会社はとても堅実である一方、新しい規格などもすべてシスコから始まっていて、先進的な面も強く感じています。Cisco UCS を初めて見たときは、とうとうこの市場に参入してきたかと思いましたし、シェアも着実に伸びているので、当社としても期待しています。今回のプロジェクトでは構築ベンダーを介してご協力いただいていますが、大きなトラブルもなく、アーキテクチャとしても非常に安定しているのはさすがです。」

岡本氏もシスコの対応を評価しており、ユーザとして安心感を持って使っていけるよう、継続的な支援に期待している。

「シスコはネットワーク分野で長きにわたってナンバーワンの地位を築いている会社として、ユーザの視点に立った製品やソリューションをこれからも送り出してほしいですね。今回のプロジェクトではいろいろとお願いをしていますが、いつも迅速で、タイムリーな対応をいただいて助かっています。さまざまな支援があってこそ、こうしたシステムは成り立つものなので、これからも継続的なサポートをお願いできればと思います。」



Intel、インテル、Intel ロゴ、Xeon、Xeon Inside は、アメリカ合衆国およびその他の国における Intel Corporation の商標です。

インテル® Xeon ® プロセッサー

インテル® Xeon®プロセッサー搭載
業界最高水準のパフォーマンスを実現
Cisco UCS

導入ソリューション、サービス

  • Cisco Unified Computing System( Cisco UCS B200 M3/M4)
  • Cisco Nexus 7018 データセンター スイッチ
  • Cisco ASA 5585 セキュリティ アプライアンス

導入前の課題、検討事案

  • 過去カンパニー制を採用していた時代の業務システムが個別に存在し、構成が複雑化していた。
  • 可用性の維持やセキュリティ対応など、運用や管理の体制も異なっていた。
  • 高い生産性を求めるために、高速な最新 CPU と DDR4 メモリを搭載した Cisco UCS サーバ、SSD 搭載ストレージ、10GbE ネットワークの導入を決定した。

導入効果

  • Cisco UCS のシンプルかつ先進的なアーキテクチャにより、業務システムの可用性や信頼性を高められる。
  • Cisco Nexus 7018 も組み合わせ、今後の拡張性を担保した設計により、長期的な観点における TCO 削減にも貢献できる。
株式会社すかいらーくオフィサーコーポレートサポート本部情報システムグループ Deputy Director岡本 兵衛様

株式会社すかいらーく
オフィサー
コーポレートサポート本部
情報システムグループ
Deputy Director
岡本 兵衛様

株式会社すかいらーくコーポレートサポート本部情報システムグループIT 統合基盤チームリーダー中島 秀樹様

株式会社すかいらーく
コーポレートサポート本部
情報システムグループ
IT 統合基盤チーム
リーダー
中島 秀樹様

株式会社すかいらーく

株式会社すかいらーく

本社所在地
東京都武蔵野市西久保 1-25-8
設立
1962 年( 昭和 37 年) 4 月 4 日
従業員数
株式会社すかいらーく
正社員 4,368 名/クルー 83,093 名
すかいらーくグループ
正社員 5,625 名/クルー 90,798 名
( 平成 25 年 12 月末現在)
URL
http://www.skylark.co.jp/

日本におけるファミリー レストランの先駆けとして、1970 年に東京都府中市に「すかいらーく」 1 号店をオープン。以来、さまざまなブランドの開発に努め、常に変化するお客様のニーズに応えてきた。現在はすかいらーくグループとして「ガスト」などのテーブル レストランを含む約 3,000 店舗でフード ビジネスを展開し、年間 4 億人のお客様に「食」を通しておいしさ・安全・安心・快適さを提供している。