シスコ ユニファイド コンピューティング システム 導入事例
株式会社ケイ・オプティコム
数千台におよぶ社内端末を仮想デスクトップ環境へ移行先進性、安定性、信頼性に加えてサポートの充実度も評価してCisco Unified Computing System を採用 株式会社ケイ・オプティコム

関西一円に構築した信頼性の高い光ファイバー ネットワークを用いて、個人と法人それぞれに高速かつ高品質な通信サービスを提供しているケイ・オプティコムは、社内の業務端末(PC)のリプレースに際して仮想デスクトップを採用。安定性を重視し、さらに将来的な事業展開を見渡して先進的なインフラ構築に臨んだ同社は、インテル® Xeon® プロセッサーを搭載した Cisco Unified Computing System を選択した。運用開始から 1 年ほどが経過した現在、大きなトラブルはなく、今後への期待も高まっている。

経緯
Windows XP の延長サポート終了による
業務端末のリプレースが必要に

ケイ・オプティコムでは、メールや社内コミュニケーションに用いる情報系の端末、コールセンターで利用している業務系の端末がそれぞれ 2,000 台超という大規模な環境となっており、これらはすべて Windows XP を用いていた。2014 年 4 月に Windows XP の延長サポートが終了することを受けて全端末のリプレースが必要となった同社は、今後の運用コスト削減や事業展開を踏まえて検討を進め、すべて仮想デスクトップ基盤(VDI)に置き換えることを決断。その基盤となるサーバ システムに、インテル® Xeon® プロセッサーを搭載した Cisco Unified Computing System(Cisco UCS)を採用した。

経営本部 IT システムグループ IT インフラチームの福井希佳氏は、次のように話す。

「すべての端末を Windows 7 へ切り替えるべく、当初は仮想デスクトップではなく物理端末での交換や、Windows XP モードの利用も含めて検討しました。しかし、ユーザが個々に環境の切り替えを行う労力や切り替えの確実性、交換する端末のための配線やスペースが必要なことなどを考えると、仮想デスクトップが良いと判断しました。特に一番のポイントとして、業務系の端末を新基幹システムへ切り替える日に一晩でリプレースする必要があり、普通の方法ではダメだったわけです。

ただ、仮想デスクトップはこれまでに運用経験がなかったので、画面描画が既存ネットワークに影響を与えるか不安でしたし、コストやサイジングについても個別に検討を重ねる必要がありました。」

インフラ構築を担っている技術本部 技術システムグループ データセンターチームの野口貴史氏は、サーバ システムの選定について、社内でインフラを利用するユーザの立場となる IT インフラチームの要望を取り入れたいと考え、打ち合わせを重ねたと話す。

「一番の要望は、とにかく安定して稼働するものが良い、ということでした。ユーザ側の立場では、システムの上で利用するアプリケーションの開発や運用にできる限り注力したいので信頼できる基盤が欲しい、それが実現されるなら特にベンダーにこだわりはない、というのが最初の話でした。

一方、今回のプロジェクトを経て社内で培ったノウハウを基に、当社のサービスとしてお客様にもご提供できればと考えていて、その基盤となる仮想環境についても議論を重ねていました。実際に提供できるようになるまで数年かかると見込んだとき、数年後にも十分なパフォーマンスや信頼性、安定性を保てる先進的な製品を探していたのです。

長期的な展望を立てることができ、状況の変化にも柔軟に対応可能な製品として、ユニファイド ポートやサービス プロファイルをはじめとする Cisco UCS ならではの部分に魅力を感じたことが、今回の採用へとつながっていきました。」

プロセス
ベンダー検証済みの環境として導入
シスコの充実した対応も選定を後押し

今回同社は、仮想デスクトップの基盤となるサーバ システムを、FlexPod(シスコとネットアップの協業によるリファレンス アーキテクチャ)として導入している。野口氏は、これまで同社が利用してきた各社の製品に対する実績やノウハウを踏まえ、良い選択ができたと話す。

「シスコ製品は当社ネットワーク サービスで多数利用しており、ノウハウや運用実績は豊富でした。先々サービスを拡張していきたいという考えや、サーバ システムとネットワークの親和性を踏まえると、Cisco UCS は最も適していると言えましたね。また、ネットアップのストレージも同様に既存サービスでの実績がありました。今回、仮想環境は VMware のものになりましたが、それも含めてベンダー側で相互接続と運用性が担保されている環境を利用できるのは心強かったです。」

同社の方針に基づき 2 拠点のデータセンターそれぞれに FlexPod 構成を導入して事業継続性(BCP)や災害対策(DR)の強化も図ることになった。十分なキャパシティを保てる構成にしたと福井氏は話す。

「2 拠点のデータセンターに仮想デスクトップ環境をそれぞれ独立した構成で動かし、均等にユーザを割り当てています。このように片方に支障が生じた場合でも半数のユーザは業務を継続でき、残った基盤には全体の 2 割をカバーする予備リソースを用意しているため、影響の出たユーザはアクセスを切り替えることで業務を継続できる設計にしています。災害時などは全社員が一斉にアクセスするものではないため、設備として十分であり、災害対策とコストとをうまく両立した構成だと考えています。」

Cisco UCS の採用にあたって、不安要素もなくはなかったと野口氏は話す。それを払拭できたのは、シスコの対応がとても充実していると感じられたからだという。

「今回のプロジェクト以前から、サーバ環境については社内でも検討していたのですが、その当時 Cisco UCS はまだ導入実績が少なかったんですね。実際に触れてみたい、検証してみたいと思い、シスコに問い合わせたところ、いろいろなトレーニングや情報提供など充実した対応を受けることができました。

製品として優れていても、実際に運用するユーザ側のリテラシーなどを踏まえると、きちんと運用していくための体制づくりやトレーニングの仕組みは大切だと思っています。シスコはネットワーク機器の分野で展開してきた豊富なサービスやトレーニング メニューを Cisco UCS にも提供していて、力を入れていることがよくわかりました。ベンダー資格もラインナップされており、運用担当者のモチベーション向上に役立ちました。」

本番導入の前には、1 つの FlexPod 構成をパイロット環境として導入し、半年ほどかけて実地検証を行っている。この間にユーザ環境の移行プロセスや、インフラとしての運用管理、メンテナンスの段取りなどを固めていった。2012 年下半期から順次本番として展開を進め、2013 年にはすべて移行を完了している。

効果〜今後
大きなトラブルはなく、運用効率も着実に向上
さまざまな利用シーンでメリットを享受

仮想デスクトップ基盤の運用は 2012 年後半から続いている。現在に至るまで大規模なトラブルは起きておらず、非常に安定していると野口氏は話す。時間の経過と共に、上手な運用の仕方もわかってきたという。

「要件としてはかなりミッション クリティカルなシステムを扱うことになり、当初は不安もありましたが、実際に運用を始めたら思っていた以上にトラブルはなく安定していますね。マイグレーションしながらメンテナンスするなどの対応もしやすいので、その点もメリットだと思います。

システム概要

※画像をクリックすると、大きな画面で表示されますpopup_icon

Cisco UCS のアラートは、本体のわずかな温度上昇といった細かなことでもしっかり出てきます。移行した最初の頃は重要度の判断がなかなかできず、運用側の煩雑さが増してしまいました。シスコとディスカッションしながら、システム運用のクリティカル度とアラートの内容やレベル感をすり合わせて、うまく対応できるように改善していけたのは良かったです。管理ツールの Cisco UCS Manager もバージョンが上がるにつれて、そのあたりの作業がやりやすくなりました。実際に運用しながら、ノウハウを溜めている感じです。」

端末を利用する社内ユーザの利便性も向上している。当初懸念していた既存ネットワークへの影響はなく、むしろ無線 LAN の収容効率が改善されたという嬉しい誤算もあり、ノート型端末を活用するケースは増えたとのこと。自由に移動し、会議などでも資料を都度プリント アウトする必要がなくなるなど、利用シーンに応じたメリットを実感していると福井氏は話す。

「コールセンターのオペレータは日によって座席が変わるのですが、以前はオペレータが業務効率を上げるために自分が使いやすい端末の設定(辞書設定やツールの環境など)をその都度やり直していました。しかし仮想デスクトップになり、ログインすればどの席でもすぐ自分の環境が再現されるので、業務効率が高まっています。顧客対応はスピードが重要ですから、ここは大きなポイントです。

また、社外利用の形態も変わりました。以前は外出先や自宅から、社内の自席の端末へリモート アクセスする形で利用していましたが、安定した基盤の元に端末の電源が切れる心配がなくなりました。」

なお、同社は Cisco UCS のサポートとして Cisco Smart Call Home※を利用している。システムのログ情報が自動的にシスコのサポート窓口へ送信(エスカレーション)され、ベンダー サポートと連携するので、障害対応の煩雑さが解消されると同時にサポート対応のスピードも向上しており、安心感につながっているとのこと。

今後は、社内で蓄積したノウハウを基に顧客へのサービス展開を図るという目標のほか、社内サーバも同じ基盤に統合を進めていると福井氏は話す。

「この基盤にサーバを載せない手はありません。クライアントもサーバもこの安定した基盤に載せてこそ、事業継続性や災害対策の強化を一貫して図れるというものです。」

野口氏は、Cisco UCS の導入によって先の展望を踏まえた基盤整備ができたと話す。

「当社は通信事業者として回線を提供していますので、回線のキャパシティについては自分たちで調達して、帯域を確保することができます。ただ、そこにつなぐサーバ側のインターフェイスが十分でなければ、実際の効果につながりません。Cisco UCS は、バックプレーンのフル 10G 対応をはじめ、将来回線をどんどん拡充しても対応できるだけの余裕があり、数年後にサービスを展開するときも第一線で使えるシステムだと感じています。これは非常に大きなポイントです。先を見据えた基盤の整備ができたので、これからすごくメリットがあると期待しています。」

※シスコのテクニカル サポート サービス Cisco Smart Net Total Care、SMARTNet 契約の付加機能。有効なサポート契約があれば無償で利用可能。契約形態が 24 時間でなくても、管理対象となるデバイスの健全性を継続的にモニタリングすることができる。潜在的な問題の早期検出を実現できるのが特徴。Smart Net Total Care 契約ではお客様機器の契約リスク、ライフサイクル リスク、セキュリティ リスクなどをシスコから積極的に通知する IBLM(インストール ベース ライフサイクル管理)も可能になり、お客様のネットワーク運用リスクを大幅に低減することが可能。



Intel、インテル、Intel ロゴ、Xeon、Xeon Inside は、アメリカ合衆国およびその他の国における Intel Corporation の商標です。

インテル® Xeon ® プロセッサー

インテル® Xeon®プロセッサー搭載
業界最高水準のパフォーマンスを実現
Cisco UCS

導入ソリューション、サービス

  • Cisco Unified Computing System B シリーズ(FlexPod 構成として導入)
  • Cisco Nexus 5500 シリーズ データセンター スイッチ

導入前の課題、検討事案

  • Windows XP の延長サポート終了に伴い、社内の業務端末(PC)のリプレースが必要となった。
  • 新基幹系システムのリリースと共に、業務端末を一晩で一斉に切り替えられる環境を必要としていた。
  • 将来的なサービス展開を踏まえ、数年経っても陳腐化しない、先進的なプラットフォームを探していた。

導入効果

  • 仮想デスクトップ環境への移行に苦労を要したが、現在では大きな問題はなくさまざまなシーンに有効活用している。
  • シスコとの連携、サポート プログラムの活用により、運用管理の効率化、ノウハウの蓄積が進んでいる。
  • 仮想デスクトップ環境を 2 拠点に構築して冗長化を図り、事業継続性や災害対策の強化も果たした。
経営本部IT システムグループIT インフラチーム福井 希佳様

経営本部
IT システムグループ
IT インフラチーム
福井 希佳様

技術本部技術システムグループデータセンターチーム野口 貴史様

技術本部
技術システムグループ
データセンターチーム
野口 貴史様

株式会社ケイ・オプティコム

株式会社ケイ・オプティコム

所在地
大阪市北区中之島 3 丁目 3 番 23 号
中之島ダイビル
設立
1988 年 4 月 2 日
資本金
330 億円
従業員数
1,254 名(2014 年 4 月 1 日現在)
URL
http://www.k-opti.com

関西電力 100% 出資の通信事業会社として 1988 年に設立。顧客の視点に立ち、「個人のお客様には豊かな暮らしを創造する、法人のお客様には快適なビジネス環境を創造する」を理念として、自社で保有する関西一円の光ネットワークを用いてインターネット、電話、テレビ、コンテンツ配信など総合的な情報通信事業を推進。日本だけでなく世界にも認められるような高付加価値なサービスをより多くの顧客に提供し、社会と共に発展、成長する「情報通信"創造"企業」を目指している。