
| ユーザー事例 |
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ITとシスコ・ネットワーキングアカデミーを活用し、
高度情報化社会をリードする人材を育成
[目次]
- ◆ [高度情報化キャンパスを創造した立命館大学]
- ◆ [学生と教員にメリットをもたらすキャンパスのIT化]
- ◆ [キャンパス内の無線LANを支えるシスコのAironet]
- ◆ [高度情報化社会を支える人材育成のための教育をスタート]
立命館大学は「自由と清新」を建学の精神とし、常に先進的な大学教育を追求している。その一環として同大学では高度情報化キャンパスの創造と新たな教育・研究の展開を図るため、大規模な情報基盤整備を進めてきた。そして、第四期情報基盤整備ではキャンパス内のどこからでもアクセスできる無線LANネットワークを構築し、この4月から本格運用を開始した。立命館大学が構築したネットワーク、そしてシスコ・ネットワーキングアカデミーと大学教育の連携についてレポートする。
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| 高度情報化キャンパスを創造した立命館大学 |
情報のデジタル化やインターネットの普及などにより、世界は急激に情報化・グローバル化へと向かっている。社会構造の変化に適応し、世界レベルで活躍できる人材の輩出は各国にとって急務の課題であり、次世代の人材育成を担う大学教育への期待はますます大きなものとなっている。
2000年で創立100周年を迎えた立命館大学は、常に時代と社会の要請に応える大学教育を実践してきた。1960年代の高度経済成長期には経営学部と産業社会学部を開設。国際化が進む80年代には「国際化・情報化・人間化・開放化」の追求を掲げ、既存学部のリフレッシュを図る一方、理工学部に情報工学科を増設。さらに88年には西日本で初の国際関係学部を設置した。そしていま立命館大学は21世紀に社会が要請する人材育成を目指し、キャンパス内ネットワークを強化するとともに、情報リテラシー教育の充実を図っている。
同大学のキャンパス内ネットワークの整備は1994年にはじまった。その第一期情報基盤整備ではびわこ・くさつキャンパスの理工学部、衣笠キャンパスの政策科学部を中心とする情報システム環境を構築。翌1995年の第二期情報基盤整備では、人文・社系学部を加えた統合情報ネットワークを完成させている。また、スタジオやサテライト利用をはじめとするマルチメディア・ネットワークを展開し、多くの学生・教職員などが統合情報ネットワークを利用するための施設、設備の大幅な刷新・拡充を行った。1998年から1999年にかけては、第三期情報基盤整備を実施。オープン教室やラウンジを含めて4000台のパソコンを導入し、学生が自由に使える環境を整えた。
そして2003年、同大学は第四期情報基盤整備の一環として、びわこ・くさつキャンパス、衣笠キャンパスにシスコのAironetを導入し、無線LAN環境のさらなる拡充を図ったのである。従来は無線LANだけではなく、各教室やラウンジなどに敷設された情報コンセントによってネットワークにアクセスしていたが、今回の無線LANの整備によってネットワークの使い勝手は飛躍的に向上した。キャンパス内であれば、無線LANカードを装備したノートパソコンで、いつでもどこでもネットワークに接続できる環境が整ったのである。
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| 学生と教員にメリットをもたらすキャンパスのIT化 |
この一連の情報基盤整備を推進してきた総合情報センター情報システム課長の宗重信也氏は、キャンパス内の無線LAN化についてつぎのように語っている。
「2000年度後半、先行して国際関係学部の基本棟の全教室に無線LANを導入し、2001年度から国際関係学部の新入生には持ち運びが可能な軽量ノートパソコンと無線LANカードを推奨しました。実際には新入生の約9割が無線LAN対応のノートパソコンを持ち、その使い勝手の良さが大変好評でした。この実績を見て、2002年度には多くの学生が集まる図書館や学生ラウンジに、2003年度には全キャンパスに無線LANのエリアを拡大しました」
総合情報センター情報システム課長
宗重信也氏
各校舎のラウンジには情報コンセントも設置してあるが、それよりも無線LANを利用する学生が圧倒的に多いという。
「気が向いた場所でパソコンを開けばネットワークに接続できる無線LANの評判は上々です。学生が常に教室を移動し、彼らの多くが頻繁に学内LANにアクセスする大学にとって無線LANは情報環境として欠かせない設備だと思います。また情報コンセントの敷設に比べ、無線LANは設備投資を格段に低く抑えることもできます」
今回の第四期情報基盤整備のなかには、学内学術情報システムのネットワーク対応や各種学術オンラインデータベースを含めたさまざまなサービスのネットワーク化も含まれている。事務手続きや学生サービスに関しては、すべてのシラバスをオンライン化するとともに、受講登録もオンラインで登録できるようになっている。2003年度の実績では、全学生の3分の1に当たる1万人がオンラインで受講登録を行った。
また教職員に対してもネットワークサービスの充実を図り、事務手続きに関するバーチャル研究支援センターを起ち上げた。たとえば補助金の申請のための書式をオンライン上にアップしておき、教職員各人が研究内容などの情報をそこに入力することで申請に必要な書類を簡単に作成できるようにしている。
| キャンパス内の無線LANを支えるシスコのAironet |
立命館大学の第四期情報基盤整備の中核となる無線LANには、シスコのAironetが採用された。アクセスポイントにはAP1200を全キャンパスで200台導入し、びわこ・くさつキャンパスにはCatalyst6500を2台とCatalyst4000を4台、イーサネットスイッチCatalyst2950を100台導入している。衣笠キャンパスでは同じくCatalyst6500を2台と4000を4台、2950を100台導入した。
従来キャンパス間はFDDI(Fiber-Distributed Data Interface)の100Mbpsのルータを使用していたが、今回はネットワークの発展性を考慮し、キャンパス間をつなぐルータとしてギガビット対応のCisco7204VXRを導入した。
びわこ・くさつキャンパスに設置されているシスコ機器。写真のようにキャンパス内にはAP1200が設置され、どこでもネットワークに接続できる無線LAN環境が構築されている
立命館大学のネットワークシステムはマルチベンダーで構築されている。大学側で特に機器の指定はせず、優れた内容と適正な価格を提示したベンダーを選定したという。そのなかでシスコ製品を採用した理由を宗重氏はつぎのように語ってくれた。
「学内の連絡網もメールで行なっているいま、ネットワークに障害が発生すると大学の授業や業務に多大な影響が出ます。ネットワーク構築時の機器選択でもっとも重視したのは安定性です。これまでさまざまなメーカーの機器を使ってネットワークの構築をしてきましたが、シスコの機器は安定性・信頼性の面で特に優れていました」
一連の情報基盤整備を通じ、立命館大学のネットワーク構築は完成を迎えた。今後はそのネットワークをいかに活用していくかが重要な問題となる。総合情報センター副センター長の小川均氏はネットワークの活用についてつぎのように語ってくれた。
総合情報センター副センター長
小川均氏
「たとえば病気など何らかの理由で授業を受けることのできなかった学生に対し、ネットワークによる遠隔講義を行うことも考えられます。また授業に関係する映画やビデオをIT化し、それを資料として学生が閲覧できるようにする。そうすることで学生が理解を深めるのを助け、授業の効率化を図ることもできるでしょう。今回の情報基盤整備の最終目標は大学における情報リテラシー教育の充実にあります。ネットワークを活用して多様なレベルの授業を提供することで、ネットワークやIT機器を学問・研究、また生活レベルでどのように活用していけばいいか、その具体的な指針を持てる人材を育成していきたいと考えています。それは、急激に情報化が進む社会において、世の中の動きについていくだけではなく、高度情報化社会をリードできる学生を育てるということです」
立命館大学のネットワーク概念図。安定性を第一に考慮し、基幹部分にはシスコ製品が導入された
| 高度情報化社会を支える人材育成のための教育をスタート |
同大学では高度情報化社会を担う人材を育てるための新しいカリキュラムも作成している。それが2004年春に新設される情報理工学部であり、シスコ・ネットワーキングアカデミーの導入である。
情報理工学部は、理工分野での情報に特化した学問を研究・学習する学部だ。現在言われている日本のIT関連の遅れは理学や工学の分野での遅れであり、ビジネスソリューションの遅れではない。つまり基礎技術なりITを展開するための技術や人材が不足しているがゆえの問題なのだ。その状況を変革するためにも理工分野の人材育成が重要であると立命館大学は考えたのである。
またシスコ・ネットワーキングアカデミーの導入は、大学と企業との連携プログラムの一環である。
「このプログラムは企業と大学が手を携え、在学中の学生をスキルの高い人材に育て上げることに意義があります。シスコ・ネットワーキングアカデミーは資格取得のためにあるわけではありません。ネットワークの基礎とITの理論や技術、管理までを学習できるカリキュラムです。情報理工学部では、そうした企業が持つカリキュラムと連携して資格取得や企業連携授業などをトータルのパッケージで考えていきます。また経営知識を養うためにMOTプログラムの導入も行なっています。学生と教員、企業が共同でプロジェクトを立ち上げ、そのプロジェクトのなかで学生がスタッフの一員として働くことにより実践教育の場を提供していきます。将来はシスコを含めたハードメーカーやソフトメーカーに複数連携してもらい、大きなプロジェクトを作って成果を上げていくつもりです」と情報理工学部設置委員会事務局長・理工学部情報学科教授の大久保英嗣氏は語ってくれた。
情報理工学部設置委員会事務局長
理工学部情報学科教授
大久保英嗣氏
設備だけではなく、それを動かすための人間育成こそがこれからの大学教育には求められている。社会の進展や学問の動向を的確に捉え、常に先進的で創造的な大学教育を実践する立命館大学をシスコはこれからもサポートしていく。
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立命館大学 1869(明治2)年、新しい時代を担う若者を育てるため、西園寺公望が私塾「立命館」を創設。1900(明治33)年には、文部大臣時代の西園寺の秘書であった中川小十郎が、その意志を引き継ぎ立命館大学の前身となる「私立京都法政学校」を設立する。2000年で100周年を迎えた。常に社会をリードする先進的で独創的な大学教育を実践。その一環として2003年の第四期情報基盤整備ではキャンパスのネットワーク環境の整備を行なった。
*本内容は取材時の状況に基づき作成されております。
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更新日:2003年6月13日
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