
| ユーザー事例 |
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エグゼクティブフロアにAironetによる
高速インターネット接続サービスを提供し、
さらなる顧客サービスの充実を図る
[目次]
- ◆ [利用客向けのサービスとしてのインターネット接続サービス]
- ◆ [利用客の利便性を追求し無線LANを導入]
- ◆ [利便性とセキュリティ性の高さでシスコのAironetを採用]
- ◆ [Aironetが変革するホテルサービスの今後]
ホテル業界は競争が激しく、他のホテルとは違う、あるいは先陣を切るサービスを顧客に提供できなければ生き残るのは難しい。そんなホテル業界のなかで、新しいことに積極的に挑戦する気風を持つリーガロイヤルホテルが、2002年4月末にザ・プレジデンシャルタワーズの改装を行った。それにともないザ・プレジデンシャルタワーズの23・24階の2フロアで無線LANによるインターネット接続の無料サービスを開始した。顧客サービスの充実を重視するリーガロイヤルホテルの無線LANの導入事例をレポートする。
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| 利用客向けのサービスとしてのインターネット接続サービス |
リーガロイヤルホテルは地元財界や有力企業からの出資によって作られた大阪でもっとも歴史のあるホテルだ。国内外のVIP、皇室の方などが宿泊するホテルとして、迎賓館の役割も担ってきた。部屋数は約1000室あり、出張で来阪するビジネスマンやユニバーサル・スタジオ・ジャパンに遊びにくる人々も多く宿泊する、多目的なホテルとして営業を行っている。
そうしたホテルが今後も新規利用客を増やし、またリピーターとしてホテルを積極的に利用してもらうためには、さまざまなサービスを展開していかなければならない。そのためのサービスのひとつとして、リーガロイヤルホテルはエグゼクティブフロアの2フロアに、無線LANによるインターネット接続サービスを加えたのである。
「お客様のニーズを先取りし、新しいサービスを導入するのがホテルの責務です。今の時点で一般的とは言えない無線LANの導入は、もしかしたら少し早いのかもしれません。しかし、タイミングが悪いとは思っていません。国際会議などネットワークを利用するようなイベントが行われる際、インフラが整備されたホテルならば多くのお客様をお迎えできる可能性が生まれますから」とリーガロイヤルホテルの常務取締役中里宏氏は語る。
常務取締役
中里宏氏
この無線LANによるインターネットサービスには3つのパターンがある。そのひとつは規格にあった無線LANカードとPCを利用客自身が持ち込んだ場合で、そのまま無線LANの使用が可能となる。2つ目は、PCは持ち込みだが無線LANカードを持っていないという場合だ。そのような利用客には、無線LANカードの無料貸し出しを行っている。ドライバーソフトはCD-ROMかフロッピー、PCMCIAタイプのフラッシュメモリーで用意されており、使い方についてもホテル側でレクチャーをしてくれる。さらに、PCを持ち込んでいない場合でも台数は限定されるが無線LANカードとノートPCを無料で借りることができる。
ザ・プレジデンシャルタワーズの23階・24階では、客室内で無線LANによるインターネット接続ができる
「これまでのところ、パソコンを含めた貸し出しは無線LANサービス利用者の1割もいらっしゃいません。予想以上にご自分のPCを持ち込まれるお客様が多いようです。無線LAN接続ができるということをお知りになり、わざわざこのザ・プレジデンシャルタワーズの2フロアを指定してこられたお客様もいらっしゃいました」とリーガロイヤルホテル情報システム部部長の中村吉弘氏は語る。
情報システム部部長
中村吉弘氏
このサービスを受けられるのは、現在のところザ・プレジデンシャルタワーズの23階から27階に宿泊する顧客であり、客室内で無線LANによるインターネット接続ができるのは23階と24階に限られている。ただし、23階と24階以外のフロアでも各部屋でダイヤルアップによるインターネット接続は行える。 もっとも宿泊客がホテルの部屋でインターネット接続サービスを受けることができるのは昨今、特別めずらしいことではない。しかし、リーガロイヤルホテルではザ・プレジデンシャルタワーズの23階に設けられたラウンジやライブラリー、小会議室といった、いわゆるオープンスペース内のどこであっても簡単にインターネット接続を行えるようにしているのだ。利用者の自由度を高めること――、それがリーガロイヤルホテルならではの特徴なのである。
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| 利用客の利便性を追求し無線LANを導入 |
リーガロイヤルホテルでは、7年ほど前から電話回線によるダイヤルアップ方式で全室にインターネット接続サービスを導入している。しかし、技術の進歩によって接続速度が向上するようになると、LANでなければ多くの利用客に高速インターネット接続の利便を図るのが困難となってきた。また、電話回線による高速通信の技術が確立され、2000年4月、ホテルに隣接して国際会議場がオープンしたことに合わせ、ホテル全体のうち100室の客室は電話回線による高速インターネット接続を行えるようになった。
こうした背景を受け、より早くより使い勝手のいいLANによるネットワークの導入が検討された。しかし、1000室もの客室があるホテルにLAN回線を敷設することは、費用面でも膨大なものになる上、ホテルの営業をつづけながら大がかりな工事を実施しなければならない難しさもある。
その後、ザ・プレジデンシャルタワーズの23階と24階のエクゼクティブフロアの改装を行うという話が持ち上がった。客室自体の改装はもちろん、23階に専用フロントを設け、ラウンジやライブラリー、小規模な会議室など合わせて280m²のオープンスペースを作ることになったのだ。そこで、オープンスペースでもインターネット接続サービスを提供するというアイディアが検討された。例えば、会議室での打合せの最中にインターネット上で資料を探したり、メールで送られた資料をスクリーンに映し出したり、ラウンジで食事をしているときでもメールを見ることができる――、そのような環境を顧客に提供したいと考えたのである。
しかし、オープンスペースにインターネット用の接続口を数多く敷設するわけにはいかない。特にラウンジやライブラリーは利用客がどの場所でも使える形にしたい。こうしたさまざまな問題を勘案した結果、リーガロイヤルホテルが選択した最良の方法、それが無線LANだった。
ラウンジやライブラリー、小規模な会議室などのオープンスペースでも無線LANによるインターネット接続が可能となっている
| 利便性とセキュリティ性の高さでシスコのAironetを採用 |
無線LANの敷設を検討するにあたっては、ホテルならではの構造上の特徴が懸念された。
「部屋と部屋との間には防音性の高い壁があり、さらに24階のフィットネススペースの壁には鉛の板を入れています。また、廊下を含めて入りくんだレイアウトになっているなど、建物の構造上隅々まで無線を行きわたらせるには、アクセスポイントが通常よりはるかに多く必要なのではないかという危惧がありました。しかし、シスコとともにテストを行った結果、予想より少ない数で済み、しかもアクセスポイントとアクセスポイントの繋ぎ換えの部分もまったく問題なく、安心してAironetを採用することができました」と中里氏は語っている。
インターネット接続サービスを顧客に提供する際、あるエリアではサービスを利用できないということがあってはならない。そのため、徹底したテストが行われた。条件の悪い場合を想定し、オープンスペースから陰になっている隅々までも無線の到達試験を行った。また、どんな状況でもつながることを確認するために、移動しながらのテストも実施した。その結果、アクセスポイントは1フロアに対して4ヵ所ですむことが分かったのである。
ただし、接続の自由度を上げるということは、無線の傍受や割り込みなどの危険をはらむ。利便性が高くてもセキュリティが弱いのでは、公共性の高いホテル内で使うわけにはいかない。その点、シスコのAironetは同一アクセス環境内にあるクライアント同士の通信を無効にするシスコ独自のPSPFという技術を採用しており、セキュリティ性能が非常に高い。このPSPFはデータをアップリンクだけに制限する技術で、他クライアントからデータを盗み見られてしまう「クライアント間アタック」を防ぐのに非常に有効であるため、公共性の高い場所での無線LANには欠かせない技術だ。Aironetのセキュリティ性の高さも採用の大きなポイントになったわけである。
また、リーガロイヤルホテルの場合、電話回線はそのまま使用するという方法をとった。その際、Aironetを含むネットワークが電話回線と馴染まなかったり、電波障害や干渉があってはいけない。そこで、既存のインフラを構築した通信会社とも重ねてミーティング、検証と徹底した事前調査を行っている。
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無線LANと有線LANを併用してネットワークを構築している
| Aironetが変革するホテルサービスの今後 |
Aironetの採用が決まった要因としては、こうした性能の高さととともに接続手順の簡便さがある。Aironetは特殊な設定が必要なく、他社の無線LANカードでも接続が可能であるため、利便性が非常に優れている。さらに世界中から来訪する利用客にシスコブランドが大きな信頼を得ていることも高い評価につながった。また、こうした技術的な面と同時に評価を得られたのが、トラステッドアドバイザーとしての立場である。
「シスコには検証試験や配線、セキュリティ対策はもちろんのこと、従業員に対するネットワークの教育にまで携わってもらいました。また、われわれの疑問に対して素早く的確なレスポンスをいただけ、とても助かりました」と中里氏は語ってくれた。
2002年4月末から無線LANによるインターネット接続サービスを開始したわけだが、その反響の高さは予想以上だったと中村氏は言う。
「無線LANはザ・プレジデンシャルタワーズのさまざまなサービスの一部として採用したわけですが、マスコミの反応は無線LAN採用という部分にスポットを当てたものが多く、それに対するお客様からの反応も数多くありました。今後は無線LANが当ホテルで使えることを国内外に積極的にPRして、お客様の拡大につなげられたらと考えています」
現在はザ・プレジデンシャルタワーズの23階と24階のみの導入ではあるが、ロビーや宴会場、レストランなどへの導入、グループホテルへの展開も利用状況を見ながら検討していく予定だ。また、従業員の業務用端末にも無線LANとVPNを導入し、さらなる顧客サービス向上を図ることも考えられるという。さらに大勢の宿泊客が来訪したときの臨時チェックインカウンター開設や、コンベンション事務局の業務に無線LANを活用していくことなど可能性は大きく広がっている。これらのサービスは配線の取り回しや利用機器の数を気にすることなく、機器の設置や撤去を素早く行える無線LANならではの使い方といえるだろう。
客室へのインターネット接続サービスのために導入した無線LANが、ホテルの業務形態までもを変革していこうとしている。その変革の先陣を切るリーガロイヤルホテルをシスコはこれからもトラステッドアドバイザーとして支えつづけていく
リーガロイヤルホテル(株式会社ロイヤルホテル) 1932年設立。大阪でもっとも歴史のあるホテルであるとともに、迎賓館の役割も担う。987室の客室、21店のレストラン、バー、ラウンジのほか、宴会場、ヘルスクラブなどを兼ね備えた多目的なシティーホテルとして営業。2002年4月、ザ・プレジデンシャルタワーズの改装と同時に、23・24階の2フロアで無線LANによるインターネット接続の無料サービスを開始した。 〒530-0005 大阪市北区中之島5-3-68
TEL:06-6448-1121/FAX:06-6448-4414
更新日:2002年8月21日
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