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メリケンパークホテル
全館利用可能なインターネット接続サービスを導入し、
利用客に「快適空間」を提供


[目次]
[自由度を高めるため無線LANを選定]
[工事時間やコスト面での負担の少ない無線LANシステム]
[高いレベルのセキュリティを確保するAironet]

 神戸メリケンパークオリエンタルホテルは、メリケンパークの最先端に位置するリゾートホテルだ。客室にはテラスが設けられ、どの部屋からでも神戸港が一望できる。その神戸メリケンパークオリエンタルホテルが利用客へのさらなるサービスの向上を図るため、今年7月15日から館内のどこででもワイヤレスで利用できるインターネット接続サービスを開始した。神戸メリケンパークオリエンタルホテルがAironetで構築した無線LANの事例を見てみよう。

メリケンパークホテル

自由度を高めるため無線LANを選定
 現在、ホテル業界の熾烈な闘いを生き抜くため、各ホテルは利用客に対してさまざまな新サービスを提供している。その中でもっとも時代に即し、かつインパクトのあるサービスがインターネット接続サービスといえよう。しかし、すでに稼働しているホテル内にネットワークシステムを構築するのは難しい。そこで、各部屋に設置されている電話回線を使用するVDSLか、設置工事が最小限で済む無線LANがその選択肢となる。
 神戸メリケンパークオリエンタルホテルには当初から全客室、全フロアでの制限のないネットワーク接続を実現するというコンセプトがあった。どこででも自由に接続可能ということであれば当然、無線LANが考えられる。また、全客室にVDSLを導入するとなるとかなりのコストがかかる。コスト面から見ても無線LANの導入は有効だった。だが、無線LANの導入にはひとつの懸念があった。無線LANはホテルでの採用実例が少ないため、コストに見合う成果を得られるかどうかの見極めが難しい。しかし、先進性、アピール度なども考慮した結果、最終的に社長の決断によって無線LANの採用が決まったのである。
 神戸メリケンパークオリエンタルホテルではリゾートで訪れる利用客に加え、新たにビジネスユースの顧客拡大に取り組んでいる。確かにインターネット接続サービスの導入は、その取り組みの一環でもある。しかしそれ以前に、ホテルが利用客に提供するサービスの将来像を見据えたうえでの決断だったと神戸メリケンパークオリエンタルホテル代表取締役社長の能川弘文氏は語っている。
「当ホテルはお客様に快適な空間をご提供することと暖かな接客が理念です。これまで、『快適な空間』というものは建物や客室の造りなど、いわゆるハードに依存してきました。しかし、お客様に『快適な空間』をご提供するためには、時代に即した満足度の高いブロードバンド環境が不可欠になるだろうと考えたのです」

代表取締役社長能川弘文氏
       
代表取締役社長
能川弘文氏

 無線LANによるインターネット接続サービスを開始してからは、ロビーやラウンジでノート型PCを開き、ネットに接続している利用客を目にするようになったという。また、会議などのビジネスユースの利用客も確実に増えはじめている。 従来のホテルのネットワーク接続サービスは、基本的に宿泊客だけに対するものだった。ところが、神戸メリケンパークオリエンタルホテルは、無線LANの導入にあたりホテルの宿泊客だけではなく、ロビーやレストランの利用客にもネットワークを無料開放している。ネットワークに接続するためにはIDとパスワードが必要だが、それはフロントに問い合わせれば教えてくれる。
 宿泊客には無線LANカードやPCの貸し出しも行っている。無線LANカードのみの貸し出しは一泊1000円、無線LANカードが内蔵されたノート型PCの貸し出しは一泊2000円となっている。リゾート型のホテルということで、PCやネットワーク接続に不慣れな利用客も想定し、簡単に、かつ確実に接続できるよう分かりやすいマニュアルも用意した。また、ネットワーク専任のコンシェルジュはおかず、全従業員に徹底した教育を行っている。つまり、いずれの従業員でも利用客からの問い合わせに素早く応対できる体制を作り上げたのである。これは、暖かな接客を理念とする神戸メリケンパークオリエンタルホテルの姿勢を強く表したものといえるだろう。

客室など館内のどこででもワイヤレスでインターネット接続ができる 客室など館内のどこででもワイヤレスでインターネット接続ができる
客室など館内のどこででもワイヤレスでインターネット接続ができる
客室など館内のどこででもワイヤレスでインターネット接続ができる
神戸オリエンタルパークオリエンタルホテルではロビー、テラス、客室など館内のどこででもワイヤレスでインターネット接続ができる

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工事時間やコスト面での負担の少ない無線LANシステム
 神戸メリケンパークオリエンタルホテルのネットワークシステムは、館外からは光ファイバーで引き込み、館内のネットワークを無線LANとする形式を取っている。現在、無線LANで構築されたシステムは利用客専用となっており、従業員の使用するネットワークとは完全に切り離されている。これは利用客の利便性を優先させるための措置だ。
 無線LANのアクセスポイントとしてシスコのAironet350を宿泊用客室フロア各階に6基ずつ設置した。設置場所は利用客の目に触れないスタッフエリアとなっている。スイッチにはCatalyst3524-PWR-XLを採用し、客室とオープンフロアのセグメントを分けている。また、ルータにはCisco 2621を、ホテルが貸し出す無線LANカードにはAIR-PCM352が使われている。

館外からは光ファイバーで引き込み、館内のネットワークを無線LANとしている同ホテルの構成図
館外からは光ファイバーで引き込み、館内のネットワークを無線LANとしている同ホテルの構成図

 工事に関しては宿泊客の迷惑にならないよう、チェックアウトタイムの12時からチェックインタイムの15時までとし、3階のロビーや4階の宴会場では利用客の少ない時間帯に集中的に工事を行った。AironetはインラインパワーオーバーEthernet対応のため、電源供給をスイッチで行える。このように配線が簡素化されていることも工事時間の短縮に役立った。
 また、試験に関しては製品単体のテストを事前に行い、敷設完了後に短時間で集中して稼動試験を行った。その結果、館内全域で問題なく動作することが確認された。しかし、場所によってユニットの干渉や到達距離が違うため、各ユニット出力調整は念入りに行われた。出力調整を自由に行えるというAironetならではの機能も、採用に至った理由のひとつといえる。

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高いレベルのセキュリティを確保するAironet
 もちろんシスコのAironetが選ばれた理由は他にもある。シスコのブランドイメージとそのバックボーンにある技術力の高さ、信頼性の高さだ。
「世界中の人がシスコの名前を知っていますので、海外からおみえになるお客様に安心感を与えることができ、それによりホテル自体に信頼感を持っていただけます。PCとの相性に関しても高く評価できますから、お客様がどのメーカーのPCを持ち込まれても安心してご使用いただくことができます。多くの国から、さまざまなお客様がご宿泊されるホテルですから、安心感と信頼感は何よりも大切なのです」とマーケティング営業部部長の松下麻理氏は語る。

マーケティング営業部部長松下麻理氏
       
マーケティング営業部
部長松下麻理氏

 Aironetのセキュリティも高く評価された。ホテルのような公共の場所では、セキュリティの確保は非常に大きな問題となる。AironetはPSPF(Public Secure Packet Forwarding)によってアップリンク接続のみが許され、クライアント間のアタックを防止することができる。さらにアクセスポイント自体もスイッチへのアクセス制限や複数階層に分けたログイン管理などによって、外部からの侵入を強固に防いでいる。無線LANで問題とされる通信傍受に関しても、AironetはIEEE802.1x+EAPへ拡張することができ、通信を暗号化しそれを一定時間ごとに変更することが可能だ。公共の場所であるがゆえに必要なセキュリティをAironetは高い次元で確立しているのである。

Aironetのセキュリティの高さも採用の大きなポイントとなった
Aironetのセキュリティの高さも採用の大きなポイントとなった Aironetのセキュリティの高さも採用の大きなポイントとなった

 今回のネットワーク構築により、神戸メリケンパークオリエンタルホテルのハード面の整備は完成を迎えた。だが、さらなるサービスの向上を追求するとともに、さまざまなコンテンツを制作・発信し、利用客の満足度を上げる必要があると能川氏は考えている。
「今までのホテルは宿泊や食事にご利用いただくなど、小さなエリア内でその役割を果たしてきました。しかし、これからは小さなエリアに限定されず、生活やビジネスに関わるさまざまな情報を発信していかなければなりません。ライフスタイルを含めた多彩な情報を発信できる場、あるいは情報の受信基地にもなれる場――、そのような役割を果たせるホテルになりたいと考えています」
 多くの情報が集まる公共の場であるからこそ、高レベルなセキュリティのもとで情報を安全に発信し、また受信できなければならない。神戸メリケンパークオリエンタルホテルの描くホテルの未来を、シスコは先端技術で支えつづけていく。

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神戸メリケンパークオリエンタルホテル
1995年7月15日オープン。メリケンパークの最先端に位置するリゾートホテルで、どの客室からも神戸港が一望できる。利用客へのさらなるサービスの向上を図るため、今年7月15日から館内のどこででもワイヤレスで利用できるインターネット接続サービスを開始した


兵庫県神戸市中央区波止場町5-6
TEL:078-325-8111
http://www.meriken-oh.co.jp/


return to top 更新日:2002年11月7日
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