エンタープライズ ネットワーク

グローバル ビジネス分析の業界リーダーが WAN ネットワークのコストを削減

ユーザ事例





グローバル ビジネス分析の業界リーダーが WAN ネットワークのコストを削減




SAS では、パフォーマンス ルーティングを使用して、コストを管理しながら、ビジネスに不可欠な通信の最高パフォーマンスを実現しています。


ビジネス上の課題


1976 年の設立以降、SAS は、ビジネス分析ソフトウェアとサービスのリーダーとして、革新を促進してパフォーマンスを向上する、実績のあるカスタマー ソリューションの提供に努めてきました。同社は、産業界の組織が、データの活用によって、複雑なビジネス問題の解決、目標達成に向けたパフォーマンスの適切な管理、成長の促進、変化への対応などを実現できるよう支援しています。

SAS は、世界中に 400 のオフィスを構え、118 ヶ国に顧客を抱える、まさにグローバルな組織です。サービスの提供や主要なビジネスの運営のために、同社は、本社を基盤とする通信ネットワークに依存しています。

「当社は、本社と多数のサイトを拠点に、パートナーとのインターネット接続を複数備えており、リモート アクセス VPN サービスも使用しています」と、SAS の IT 管理者である Steven Toy 氏は言います。「当社の目標は、送信方向のインターネット使用をコスト面で最適化し、使用率の低い接続を必要に応じて活用することでした。」

SAS では、通過する必要がある自律システムの数が最も少ないルートを選択することによってインターネット経由での最適なパスを選択する、Border Gateway Protocol(BGP; ボーダー ゲートウェイ プロトコル)を使用していました。BGP は一般的な規格ですが、その限界から、SAS にとっていくつかの課題が生じました。

「BGP を使って発信トラフィックのバランシングに対応しようとしましたが、ほぼ手作業であったうえに、発信トラフィックのバランシングをうまく処理できませんでした」と、Toy 氏は言います。「超過料金を支払って契約以上の帯域幅を使用していたこともあれば、当社のインターネット接続の限界近くになったこともありました。」

SAS が直面していたビジネス上の課題はコスト管理だけではありません。その VPN エンドポイントと本社の間における遅延の影響を受けやすいアプリケーションのパフォーマンスを向上する方法も模索していました。

ネットワーク ソリューション


コスト管理とネットワーク パフォーマンスの改善へのニーズに対応するため、SAS は、本社の WAN インフラストラクチャに Cisco® パフォーマンス ルーティング(PfR)を導入しました。Cisco PfR を使用すると、特定のアプリケーションのパフォーマンス要件を満たすパスをネットワークがインテリジェントに選択できるようになり、適切なリソースを選択して運用コストを削減できるようにもなります。SAS では、同社の既存のネットワークを使用して、スイッチやルータの Cisco IOS® ソフトウェアに組み込まれたインテリジェンスを利用することにより、最小限の追加コストで PfR を導入できました。

「シスコ機器への投資から始め、専用のマスター コントローラとして機能するルータを追加して、必要な PfR 機能のアクティベーションを行うだけで済みました」と、Toy 氏は言います。

Cisco PfR は、SAS を WAN に接続するボーダルータ(BR)、およびルータ上の Cisco IOS ソフトウェアでサポートされるマスター コントローラ アプリケーションで構成されます。ボーダルータは、トラフィックとパスの情報を収集してマスター コントローラに送信します。マスター コントローラは、同社が要求するサービス ポリシーを検出して適用します。SAS では、通信費全体を削減するために、出力側 WAN パスが回線コストに基づいてトラフィックをインテリジェントにロードバランシングして選択されるように Cisco PfR を設定しました。

「コストの最小化機能を活用しています」と、Toy 氏は言います。「当社では、各 ISP のコストを調査し、超過料金の支払いが開始される段階に到達するたびに、PfR によって自動的に使用率の低いプロバイダーにその追加分の帯域幅がオフロードされるように、PfR を構成しました。」

ネットワーク パフォーマンスの方がコストの最小化よりも重要である場合、SAS では、遅延の最小化に重点が置かれるように PfR を使用しています。

「パフォーマンスの低下が発生するよりは、優れたプロバイダーを利用するためにコストを支払う方が良い場合もあります。WebEx などの遅延の影響を受けやすいアプリケーションについては、特にそうです」と、Toy 氏は言います。「当社では、ネットワーク接続が最大レベルに達したときに、重要なトラフィックをオフロードする前に、他の種類のトラフィックをオフロードするように、優先順位を設定しています。ネットワーク全体の複数の場所にアクティブ プローブを設定し、コストよりも遅延の方が問題となるアプリケーションを識別しています。」

Cisco PfR は、最小限の構成で容易に導入できるように設計されています。SAS では、まず基本的な PfR 構成を構築して開始し、その後シスコ認定パートナーやその他の技術スタッフを投入して、ソリューションを改良し、完成させていきました。

「私たちはシスコのセールス エンジニアと緊密に連携しました。また、構成を調整するために、シスコの PfR チームとも協力しました」と、Toy 氏は言います。「要件の一部が当社固有であったため、導入を最適化するためにシスコの技術チームと連携できたことは大変助かりました。」

SAS は、Cisco PfR がパフォーマンスに基づくアプリケーション ルーティングの適用に有効なだけでなく、管理と維持が簡単であることも理解しています。

「ネットワークの問題やそれに関連するネットワークの停止は一度も発生していません。また、マスター コントローラはトラフィック フローに直接存在しないため、アップグレードの適用が必要となった場合でも簡単です」と、Toy 氏は言います。「アップグレード中の短時間、トラフィックがデフォルト設定に戻るだけです。」

「Cisco PfR が実際にもたらす利点は、さまざまな調整を手作業で行う必要なしに、ネットワーク設定を簡素化し、パフォーマンスを向上できることです。裏側では、PfR というフロント エンドなしでは導入が難しいと思われるような、ポリシーベース ルーティングなどのさまざまなテクノロジーが動作しています。シスコのソリューションには、そのようなあらゆる複雑さを最小化する、わかりやすいインターフェイスが用意されています。」
- Steven Toy、IT 管理者、SAS

導入の効果


Cisco PfR ソリューションにより、SAS は通信コストを削減できたため、その投資を迅速に回収できました。

「追加する必要があった主要コンポーネントは、マスター コントローラとして動作する専用の Cisco ルータでした」と、Toy 氏は言います。「そのデバイスのコストに対する ROI は、主要なインターネット事業者の 1 つに対する超過料金の削減に基づいて、約 2 ヶ月でした。それまで、BGP ベースのシステムでは、出力インターネット トラフィック用に 1 つのサービス プロバイダーを第一に選択し、その他のプロバイダーは非常に低い使用率でした。シスコのソリューションにより、このバランスが大幅に改善されています。1 つのプロバイダーだけを使用するのではなく、コスト効率の高い複数のプロバイダーを使用しており、費用も削減されました。」

コスト削減に加えて、SAS の IT チームでは、シスコのソリューションにより、ネットワーク トラフィックに対して細かな制御を迅速かつ簡単に適用できるようになると認識しています。

「Cisco PfR が実際にもたらす利点は、さまざまな調整を手作業で行う必要なしに、ネットワーク設定を簡素化し、パフォーマンスを向上できることです」と、Toy 氏は言います。「裏側では、PfR というフロント エンドなしでは導入が難しいと思われるような、ポリシーベース ルーティングなどのさまざまなテクノロジーが動作しています。シスコのソリューションには、そのようなあらゆる複雑さを最小化する、わかりやすいインターフェイスが用意されています。」

シスコのソリューションは特定のビジネス ニーズに合わせて簡単に調整できるため、SAS では、さまざまなネットワーク アプリケーションのパフォーマンスを管理するように、高いビジネスの俊敏性を活用することもできます。

「Cisco PfR は柔軟にカスタマイズ可能なので、異なるトラフィックを異なる方法で最適化することも、トラフィックの種類に応じて固有の構成を開発することもできます」と、Toy 氏は言います。「WebEx は一例であり、当社では、VPN エンドポイントと本社間の遅延の改善にも重点を置いています。」

特定のネットワーク アプリケーションのパフォーマンスが標準以下であるとエンド ユーザから報告を受けた場合に、SAS では、そのユーザのインターネット接続が最適となるようにすぐに変更を適用できます。

「特定の地域で遅延が大きいと訴える人がいた場合は、PfR を使って、そのようなアプリケーションやエンドポイントを PfR のパフォーマンス測定に追加し、何らかの改善をすぐに実施できます。」

SAS が組織全体のネットワーク トラフィックを分散および管理するうえで、シスコのソリューションは重要な役割を果たしています。

「PfR とインターネットの一般的な設計を使用する場合、軽快に利用できるインターネット回線が強く求められます」と、Toy 氏は言います。「それを実現する最善の方法は、大規模なアクセス回線に対してコミットを非常に小さくし、そのコミットを超えるバーストを許可することです。PfR を使用すると、このような、予期しないトラフィックによる悪影響を受けないよう十分余裕を持った環境を維持するコストを管理できます。」

次のステップ


Cisco PfR ソリューションは 1 年以上稼動しており、SAS では、世界中の他のサイトでの通信をより効率的にするために、ソリューションを拡張する方法の調査を開始しました。

「ロードバランシングしたい複数のインターネット接続がある大規模なサイトに PfR を追加することを検討しています」と、Toy 氏は言います。

導入したシスコ ソリューションの高い柔軟性から、SAS は、現在の要件だけでなく、今後何年も新しいサービスやアプリケーションに対応するために、シスコ テクノロジーへの投資を活用し続けることができると確信しています。

関連情報


Cisco PfR ソリューションの詳細については、http://www.cisco.com/jp/go/pfr/ を参照するか、シスコ認定の販売担当者にお問い合わせください。