ユーザー事例

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社、ワークスタイルの在り方を見直し、ビジュアル コミュニケーションの基盤を更改

社内のワークスタイル変革とコミュニケーションの活性化を支える
ビジュアル コミュニケーションの新たな基盤をシスコ ソリューションで統合的に構築
ワークスタイルへの浸透を促し、さらなる活用とコンテンツ拡充を目指す

伊藤忠テクノソリューションズ(略称:CTC)は、企業を取り巻く状況の変化を踏まえて、社内のワークスタイル改革を支えるコミュニケーション基盤を見直し、さらに効果を得られるものにしようと考えていた。その重要ポイントとなるビジュアル コミュニケーション ソリューションを検討した結果、ビデオ会議、映像コンテンツの蓄積、管理、配信をトータルに実現できるシスコのソリューションを採用。映像の高画質化、運用管理の効率化をはじめ、将来的にもさまざまなデバイスに対応できる優れた基盤を実現している。

導入の経緯
ワークスタイルの在り方を見直し、従前の課題解決に向けて
重点項目であるビジュアル コミュニケーション基盤を更改

CTC は、2004 年のオフィス移転を機に社内のワークスタイル改革を実現する「eWork」プロジェクトを推進している。それを支える情報システム基盤として、サーバ、メール、グループ ウェアなど業務に関する各種コラボレーション ツールの刷新にも取り組んできた。セキュリティと利便性の両立を図ってきたが、構築から年月が経ち、グローバル化や IT 技術の進歩など企業を取り巻く状況の変化を受けて、改めてワークスタイルの在り方を見直す機運が高まっていたという。

そこで、eWork をさらに発展させた新たな「eWork+(プラス)」に取り組む中で、コラボレーション ツールの強化を行うこととなった。そこで重視されたのが、リアルタイム/オンデマンド映像配信やビデオ会議の品質向上と効率化による、ビジュアル コミュニケーションの強化だった。

諸々の要件を満たすソリューションの検討を進めた結果、シスコの多地点接続装置(MCU)やコンテンツ マネジメント システム、配信ソリューション、ビデオ会議端末などをまとめて採用。ビジネス ビデオおよびコンテンツ デリバリー基盤として構築し、2012 年 4 月から運用を始めている。

情報システム部長の仙北谷 仁氏は、新たな基盤の構築に際して、導入効果を常に意識したと話す。

「仕様や機能は当然ですが、費用対効果や導入時の負担についても十分検討しています。これまで会議のための出張にかかっていた交通費、ビデオ会議で利用する回線の通信費など、社内で多くのコストがかかっていた部分を、新たな基盤の構築によってどこまで改善できるのかも、会社として非常に重要なポイントでした。」

同社は、国内、国外の拠点より経営層から現場のメンバーまでが同時に参加して、トップ メッセージの発信や最新ソリューション、導入事例などを共有する定例会(コンベンション)を毎月行っている。以前から映像コンテンツの配信や録画など活用を進めてきたが、現場レベルではなかなか浸透しない面もあったという。情報システム部の永田孝哉氏は、次のように話す。

「eWork ではセキュリティと利便性の両立を目指しましたが、実際はセキュリティと利便性のバランスが難しい面もあり、コミュニケーション ツールを十分に活用できていませんでした。そこを改善して、社内のコミュニケーションをより活性化するにはどのような基盤が必要なのかを考えながら、今回のプロジェクトを推進しました。eWork+ の“プラス”の部分には、そうした思いを込めています。」

具体的な機能面の課題について、情報システム部の細貝正之氏は次のようにまとめる。

「従来のビデオ会議システムでは、機器に付随した MCU 機能を使っていましたが、同時接続可能な拠点数が少ない(6 拠点)ことがネックでした。また、PC で作成した資料を映しても文字がつぶれて読めないなど、画質にも不満があったのです。今は自宅のテレビもフルHD画質のものが多いですから、その差はとても大きく感じられましたね。

機器の導入がかなり前なので、配信内容の録画も専用の PC を毎回アナログでつなぐ必要があるなど、使い勝手の面でも課題が多くなっており、これらをまとめて解決したいと思っていました。」

導入プロセス 1
オール シスコによる構築で、これまでの不満、課題を解決
コンテンツ管理の効率化、オンデマンド配信は大きなポイント

今回、同社は eWork+ におけるビジュアル コミュニケーションの基盤を、すべてシスコ ソリューションで構築している。その理由を、細貝氏は次のように話す。

「当社が求めていた要件(機能)を、実現できるのはシスコだったということです。機能ごとに各社の製品を導入するのではなく、トータルに基盤を整備することで、全体の品質や整合性を高い水準で保ち、万が一トラブルなどが起きても一元的な対応が受けられる点を評価しました。

もう 1 つは、MCU の選定です。検討時には各ベンダーから提案を受けましたが、MCU は旧Tandberg 社(現シスコ)の製品がほとんどでした。当社としても、外部との接続性やこれまでの実績などを評価しており、導入を考えていた製品でした。今回のプロジェクトと近い時期に、Tandberg 社の製品がシスコのソリューションとしてラインアップされることになったので、タイミングとしてもちょうど合致したというところです。」

採用したソリューションの中で、映像コンテンツの配信や管理を担う Cisco Enterprise Content Delivery System(ECDS)と Cisco Show and Share をまとめて導入するのは、アジア圏では同社が初めてとなる。永田氏は、これらで実現されるオンデマンド配信の重要性は高いと話す。

「ビデオ会議自体は、すでに多くの会社で導入されています。遠隔でも会議を開催できることはメリットですが、誰もが常にリアルタイムで参加できるかというと、そうではないケースのほうが多いでしょう。そこで、リアルタイムに参加できなかったユーザも空き時間に録画を視聴して情報共有ができるオンデマンドという要素がポイントになります。リアルタイムで中継した内容をいち早く蓄積、配信して、情報共有の時間差をできるだけ少なくできる仕組みを一緒に設けることが、ビジュアル コミュニケーションの活性化に不可欠だと思っています。」

導入プロセス 2
先進ソリューションの導入にシスコ アドバンスド サービスを活用
タイトなスケジュールながら、滞りなく構築を終える

実際の構築フェーズは2011 年 10 月頃から半年ほど。また、2012 年 4 月からの稼働に向けて、社内での端末切り替えや検証などを考慮した結果、実際の要件定義、設計、構築に充てられる期間は3か月ほどと、かなりタイトなスケジュールだった。そこで効果を発揮したのが、先進的なソリューションに対してメーカーならではの高度な知識とベストプラクティスに基づくシスコ アドバンスド サービスの設計/構築支援サービスだったと細貝氏は話す。

「ECDS と Show and Share はシスコとしても新しい製品で、当社も初めて触れるものだったので、若干不安もありました。アドバンスド サービスを利用したことで、設計〜構築〜運用のレクチャーや、各種資料の日本語化など、実際の作業がスムーズに進んだと思います。シスコ側の対応は非常にスピーディで、明確なロジックの下でてきぱきとプロジェクトを進めていただいたという印象です。

先進のソリューションであったため、日本人のプロジェクト マネージャやエンジニアに加えて、ビデオ関連はインド、ストリーミング関連は北米からサポートを受けました。それぞれの拠点とシスコの東京オフィスをテレプレゼンスで結び、設計要件の確認や、スキル トランスファーを実施しました。これもビジュアル コミュニケーションの効果を実感できる、よい機会だったと思います。」

導入効果〜今後の展開
接続拠点数の増加と画質向上で、よりスムーズに情報を共有
さまざまなデバイスとの連携やコンテンツの拡充が今後の目標

ビジュアル コミュニケーションの新たな基盤が整い、ビデオ会議の同時接続拠点数が大幅に増えたことで、毎月のコンベンションはより効率的に開催できるようになった。配信画質は HD 化され、情報量そのものも増えている。録画やオンデマンド配信の手間も少なくなったと細貝氏は話す。 

「最大 6 拠点だった以前の状態から、今回の基盤で最大 20 拠点まで拡大できたので、より多くの人が参加できるようになりました。配信内容の録画も、専用のサーバを設けてほぼ自動化され、利便性は大きく高まっています。会議を開催する拠点を問わず、録画と配信ができるようになったのもメリットです。

シスコにまとめてお願いしたことで、包括的なご提案をいただけました。当社のやりたいことを的確に実現できたのは何よりです。ECDS を含めた提案のタイミングも良かったですし、アドバンスド サービスの対応も評価しています。今後は、もっと当社の要件に合わせた深堀りの対応をお願いできるとうれしいですね。」

図1

※画像をクリックすると、大きな画面で表示されますpopup_icon

永田氏は、日々のワークスタイルの中に、eWork+ を活用したコミュニケーションを組み込んでいきたいと話す。

「当社は全国に拠点がありますので、同時接続数が増えたのは大きいですね。経営メッセージの発信と情報の共有をはじめ種々のコミュニケーションを、できるだけ多くの拠点でタイムラグを抑えつつ実現することは、企業力の向上という観点でも重要です。近年は海外拠点とのやり取りも増えているので、なおさらです。

並行してカメラ付きの IP フォンも導入しており、オフィスの場所にあまり依存せず会議を行える環境を整えています。ビデオ会議のための専用のスペースが空いていないと会議ができない、といった状況を解消することを意図しています。ビジュアル コミュニケーションを電話のように簡単に使えるようにして、ワークスタイルの中に自然と溶け込ませていくことが重要でしょう。

また、当社で率先して取り組み、体験していけば、同様の課題を抱えているお客様に、より具体的なご提案をしていく上でも役立つと思っています。」

今後は、現在行っている定例会の中継や配信に留まらず、現場からの情報発信やトレーニング、社内/社外セミナーの開催などにも活用していきたいとのこと。スマートフォンやタブレット端末との連携も含め、より積極的に展開していくつもりだと仙北谷氏は話す。

「リアルタイム配信は放送局のようなものなので、実施する度に非常に緊張感があります。海外拠点とのコミュニケーションも増えており、お客様や海外拠点も交えた会議で利用しますので、スムーズに運用することを常に意識しています。社内の拠点間だけでなく、今後は社外の取引先とのやり取り、オフショアやニアショアでの開発部門同士の打ち合わせなども、どんどん増えていくでしょう。今回構築した基盤の重要性が高まっていくのは間違いありません。シスコの協力を得ながら、安心して活用できるようにしていきたいですね。」

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
本社所在地
東京都千代田区霞が関 3-2-5 霞が関ビル
設立
1972 年 4 月 1 日
資本金
217 億 6,300 万円
URL
http://www.ctc-g.co.jp/

伊藤忠テクノソリューションズ(略称:CTC) は、フロント系基幹システムや大規模基盤システムの構築、さまざまな業務知識に基づくアプリケーション開発、さらにデータ センターを活用したアウトソーシング サービスなど、特定の業種、業務に強みを持つユニークで総合力を兼ね備えたソリューション プロバイダです。世界最先端の IT ベンダーとのリレーションによって培った確かな技術力と充実した運用・保守サポート体制による高い信頼性により、お客様の IT ライフ サイクルの全フェーズで最適なサービスを提供します。

このページの記載内容は 2013 年 2 月現在のものです。

導入ソリューション

  • ビデオ会議(エンドポイント)
    • Cisco TelePresence SX20 Quick Set
    • Cisco TelePresence PrecisionHD カメラ
    • Cisco TelePresence System EX シリーズ
    • Cisco TelePresence System Codec C40
  • ビデオ会議(配信/制御)
    • Cisco TelePresence MSE 8000
    • Cisco TelePresence Server MSE 8710
    • Cisco TelePresence MCU MSE 8510
    • Cisco TelePresence Content Server
    • Cisco TelePresence Management Suite
    • Cisco VCS※ Control
    • Cisco VCS※ Expressway
  • 管理/蓄積/オンデマンド配信
    • Cisco Digital Media Manager
    • Cisco Show and Share
    • Cisco Unified Computing System
    • Cisco Enterprise Content Delivery System (ECDS)
  • アドバンスド サービス
    • ユニファイド コミュニケーション設計/構築支援サービス

導入前の課題、検討事項

  • これまでのシステムではセキュリティと利便性のバランスが難しい面もあり、コミュニケーション ツールの十分な活用ができていない場面があった。
  • ビデオ会議の同時接続拠点数が少なく、多数の拠点に対する経営陣のメッセージ発信や情報共有が難しかった。
  • 配信する映像の画質が低く、参加者の表情や、映し出す資料の判読性が保てないなど、改善の必要があった。

導入効果

  • シスコ ソリューションによる統合的な構築で全体の品質と整合性を高水準で保ち、トラブル時の対応も一本化できる優れた環境を整えられた。
  • 同時接続拠点数が拡大し、より多くの拠点へ情報発信と共有をリアルタイムに行えるようになった。
  • 配信画質はすべて HD 対応可能となり、情報量が飛躍的に向上した。

* Video Communication Server

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
情報システム部
部長
仙北谷 仁 様

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
情報システム部
部長
仙北谷 仁 様

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
情報システム部
部長代行
永田 孝哉 様

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
情報システム部
部長代行
永田 孝哉 様

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
情報システム部
クライアントシステム課 
課長
細貝 正之 様

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
情報システム部
クライアントシステム課 
課長
細貝 正之 様