Cisco 2500 シリーズ ワイヤレス コントローラ

高等教育機関向け高密度無線 LAN デザイン ガイド

設計ガイド





高等教育機関向け高密度無線 LAN デザイン ガイド



目次


このガイドについて
関連文書
要約
はじめに
高等教育環境の WLAN の環境の特性
計画
設計ポイント 1:接続 1 本当たりの帯域幅要件を設定し、検証する
設計ポイント 2:カバレッジ エリアに必要な集約スループットを計算する
802.11 と拡張性:1 つのセルが提供する帯域幅
802.11n のデータ レートの信頼性
共通チャネル干渉の概要と、高密度 WLAN におけるその重要性
設計ポイント 3:高い最小データ レートを選択して、効率性の向上、 デューティ サイクルの低下をサポートし、
効果的にセルのサイズを削減する

高密度ワイヤレス設計における 2.4 GHz チャネルの再利用
高密度設計における 5 GHz チャネルの再利用
動的周波数選択と高密度設計
802.11n:20 MHz チャネルか、40 MHz チャネルか
2.4 GHz および 5 GHz 接続サポートの要件を評価する
設計ポイント 4:高密度環境には 5 GHz のサポートは不可欠なため、 サポートするチャネルの計画と
管理方法を決定する

必要なチャネルとセルの数を決定する
非 Wi-Fi 干渉と高密度ネットワーク
設計ポイント 5:動作中のスペクトル内すべてのエネルギーの理由を特定し、 管理して、そのすべてを
確実に活用する

アクセス ポイントの配置とカバレッジ戦略
高密度カバレッジに関する全方向性アンテナと指向性アンテナの比較
全方向性アンテナ
シスコの内部アンテナ付き屋内アクセス ポイント
指向性アンテナ
チャネルの再利用と指向性アンテナ
指向性アンテナとダウンチルトの使用
AP 配置のオプション
頭上
側面取り付け
前部と後部の取り付け

座席の下への取り付け
床下への取り付け
全体構成
Cisco Unified Wireless Network のベスト プラクティス
導入前のサイト インスペクションと検証
WLAN 設計ツール
キャリブレーション
インフラストラクチャの準備状況
SSID 割り当て
ワイヤレス LAN コントローラと機能固有の設定推奨事項
Transmit Power Control(TPC)アルゴリズム
Dynamic Channel Assignment(DCA)アルゴリズム
カバレッジ ホール検出アルゴリズム
全般:トラップに関するプロファイルのしきい値
まとめ
付録 A:世界各国で使用可能な 5 GHz チャネルの規制ドメイン別一覧



このガイドについて


この設計ガイドでは、大学キャンパスの高密度環境内に無線 LAN(WLAN)を設計、計画、および実装するためのエンジニアリングに関するガイドラインと実践的な技法を説明します。高密度とは、教室、講堂などのように、多数のユーザが集まって無線で接続して、アプリケーションを共有し、その他のネットワーク サービスを個々に使用する環境のことです。

この文書は、現在の Wi-Fi ネットワークを設計、導入、および保守するワイヤレス ネットワーク設計エンジニアを対象としています。Cisco® ネットワーキングのコンセプト、WLAN テクノロジーの基礎、および Cisco Unified Wireless Network(CUWN)の機能と構成に関する知識を有していることを前提としています。

関連文書


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Cisco Campus Wireless LAN Controller コンフィギュレーション設計ガイド [英語]

Wi-Fi 対応電話機およびタブレットに向けた Cisco Unified Wireless Network の最適化 (PDF - 358 KB)

802.11n:ミッション クリティカルなワイヤレス

要約


新たな種類のネットワーク デバイスとアプリケーションの急増により、機能と拡張性を WLAN に求める声は高まっています。ユーザ 1 人当たりのデバイス数と接続数は増え続け、現在では、大部分のユーザがメインのコンピューティング デバイスに加えて、他のスマート デバイスを少なくとも 1 台持っていることが普通になっています。ワイヤレス オペレータは、ワイヤレス ネットワークのデータ サービス需要増に懸命に取り組んでおり、ワイヤレス接続用の電子機器(Wi-Fi)を含む、代替のオフロード戦略の検討を迫られています。残念ながら、販売されているスマートフォンの大部分は 2.4 ギガヘルツ(GHz)でしか Wi-Fi をサポートしません。したがって、この最小セグメントの帯域幅を使用する製品を設計する Wi-Fi 設計者と管理者への重圧が急速に大きくなっています。この傾向は、2.4 GHz サービスを利用するユーザの密度の急増によって引き起こされています。一部の予測によると、リソースの奪い合いは始まったばかりということです。このようなすでに輻輳したスペクトルに対する需要の急増に加えて、多くの場合、新しいネットワーク デバイスは家庭で使用するように設計されています。このことは、公共のワイヤレス空間での最適な効率性の確保には適していません。

管理者が直面している課題は、かつては単純で広範なカバレッジが唯一の設計上の目標だったエリアでサービスのレベルが増え続けているということです。アクセス ポイント(AP)を追加するだけではサービスが拡張されないのです。この設計ガイドでは、管理者が高等教育環境に WLAN を導入する場合に直面する課題に注目し、現在の導入戦略の評価と変更、既存のリソースによるパフォーマンス向上、高密度環境でのネットワーク アクセシビリティの拡張に関する実践的な戦略と設計ガイドを提供します。

多数の場所から収集され、世界中の高密度ワイヤレス ネットワークの導入に使用されて成功を収めたベスト プラクティスについて説明します。このガイドでは、講堂のようなスペースでの大規模なネットワーク接続について主に説明していますが、記載された原則はその他のさまざまな共有ネットワーク環境の密度を高めるために必要なツールとなるでしょう。

はじめに


Wi-Fi ネットワークの速度と実装の容易さは大きく進歩しましたが、一般的に無線周波数(RF)の基本的な性質は変わっていません。狭い物理スペース内で WLAN にアクセスできるユーザ数を増やすことは、課題として残っています。Cisco Unified Wireless Network アーキテクチャを使用し、高いユーザ密度に適した、実証、実装、および保守が可能な WLAN 設計のための手順とプロセスについて、詳しく説明します。次のような一般的な手順が含まれます。

  • 計画:帯域幅、プロトコル、周波数、サービス レベル契約(SLA)など、アプリケーションとデバイスの要件を決定する。
  • 設計:密度、セル サイズ、アンテナ、カバレッジ、サイト調査の決定など。
  • 実装:設置、テスト、調整、ベースラインの設定など。
  • 最適化:モニタ、レポート、調整、SLA に関するベースラインの確認。
  • 運用:Cisco Wireless Control System(WCS)のモニタリングとトラブルシューティングのツール、キャパシティのモニタリングとレポートのツールなど。

高密度 Wi-Fi 設計の基になっている一般的なコンセプトは、多くの環境に当てはまります。ただし、ここに記載した内容とソリューションがすべての WLAN 設計シナリオに合うとは限りません。このガイドは、高密度クライアント環境向け WLAN 設計の課題について説明し、成功を収める戦略を提供して、エンジニアと管理者がそれらを理解し、有効な設計を明確に決定できるようにすることを目的としています。

高等教育環境の WLAN の環境の特性


高密度 WLAN 設計とは、通常のエンタープライズ環境(従来のカーペット敷きオフィス)よりも高いカバレッジが求められる密度でクライアントデバイスが配置される環境のことです。典型的なオフィス環境には信号減衰に対する屋内伝播の特性があります。ユーザ密度は設計で考慮すべき重要な要素です。使用可能な集約帯域幅が無線セル単位で配信され、ユーザ数およびそのセルを占有する接続特性(速度、デューティ サイクル、無線の種類、帯域、信号、S/N 比など)によって、ユーザ 1 人が使用できる帯域幅全体が決定されます。

典型的なオフィス環境(図 1)では約 232 〜 464 u(2,500 〜 5,000 平方フィート)、-67 デシベル ミリワット(dBm)カバレッジの信号、およびセル当たり 20 〜 30 人の最大ユーザ数を想定して、AP を設置します。これは、ユーザ 1 人当たり 11 u(120 平方フィート) の密度であり、最小信号は -67 dBm となります。

図 1 典型的なオフィスの WLAN

図 1 典型的なオフィスの WLAN


このような WLAN を計画し、導入する場合、通常、AP は会議室などのより高いユーザ密度が予想されるエリアに設置され、共有エリアは低いカバレッジにされます。このように、高密度エリアは事前計画の段階で予測できます。複数の会議室が集まって配置されていることが多いため、エリアの最大収容人数に合わせて設計することが最良です。たとえば、3 部屋の最大収容人数は 32 人なので、ユーザ密度はユーザ当たり 2.60 u(28 平方フィート)です(図 2)。

図 2 ユーザ密度の計算

図 2 ユーザ密度の計算


講堂などの高密度環境では、占有面積のユーザ密度が大幅に高くなります。一般的に、ユーザの座席は密集し、占有率が高くなっています。スペース全体の寸法は、AP 信号のフリー スペース パス損失を把握するためにしか役立ちません。通路、舞台、および演壇のスペースでは比較的人数が少なく、ユーザ密度はスペース全体に均等に分散していません。AP の RF の変動は、ユーザ レベルでの体感とは大きく異なります。AP は室内の見晴らしの良い場所に露出され、密集するユーザ デバイスの周囲には無線を減衰させる人体があります。

部屋の最大唯一の干渉源は、クライアントデバイス自体です。講堂に着席している各ユーザが手を伸ばして前の座席の背後に十分に届く距離が約 90 cm(3 フィート)で、座席の幅の平均は約 60 cm(24 インチ)です。このようにして高密度として定義される数値が算出されます。導入デバイス 1 台につき 1 平方メートル未満で、1 座席につき 1 台以上のデバイスの接続を前提としています。

図 3 座席と干渉

図 3 座席と干渉
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最終的に他の要素よりもクライアントデバイスに対する影響が大きいものは、同じ場所にある他のデバイスが引き起こす共通チャネルと隣接チャネルの干渉による S/N 比(信号対雑音比)の低下です。適切なシステム エンジニアリングを行うと、適切なスペースの再利用を最大限にすることで、この影響を最小限にできます。ただし、高密度環境全体で影響をなくすことはできません。スペースが密集し、混在した不良な無線や動作がセル内で大きく影響する可能性があるため、マージンの操作の重要性が高くなります。クライアントの動作はこのような条件下で大きく変化します。環境に基づいた傾向とイベントの種類も報告されています。特定のクライアントの混在や動作に関してできることは多くありません。設計の目標は、ネットワーク側を可能な限り強固にし、すべての変化の要素を制御し、理解することです。

高密度として認定された環境内には、使用例別に構築されたサブモデルも存在します。たとえば、公共の場所やスタジアムのような高密度環境では、ネットワーク上で同時にアクティブとなると予想されるユーザのパーセンテージを基に収容人数を計画します。高等教育環境には異なるモデルが存在します。普段の WLAN アクティビティが 1 つの使用例である一方、教授が講義中のアクティビティは 100 % まで大幅に増加する可能性があります。

計画


WLAN の設計プロセスを開始する方法は多数ありますが、一般的には、多数のユーザが重要な活動に参加する特定のエリアへの接続が求められることで開始されます。できることを把握するためには、まず必要なことと可能なことを理解する必要があります。通常は、接続を必要とする重要なアプリケーションがあります。このアプリケーションおよびネットワークで実行される他のアクティビティに対するスループットの要件を理解することで、設計者はユーザ 1 人当たりの帯域幅の目標を立てます。この数値に予測される接続数を掛けると、必要な帯域幅の集約値が算出されます。

接続 1 本当たりの必要な帯域幅は、その後の設計の決定に使用されます。

設計ポイント 1:接続 1 本当たりの帯域幅要件を設定し、検証する


ユーザ 1 人当たりが必要とする帯域幅の平均値を算出しましょう。表 1 に、高等教育環境で多く利用されるアプリケーションとその用途に対する公称スループット要件を示します。

表 1 アプリケーション別の帯域幅要件

アプリケーションとその用途 公称スループット
Web:通常 500 Kbps
Web:講義中 1 Mbps
音声:通常 100 Kbps
音声:講義中 1 Mbps
オンデマンドまたはストリーミング ビデオ:通常 1 Mbps
オンデマンドまたはストリーミング ビデオ:講義中 2 〜 4 Mbps
印刷 1 Mbps
ファイル共有:普段 1 Mbps
ファイル共有:講義中 2 〜 8 Mbps
オンライン テスト 2 〜 4 Mbps
デバイスのバックアップ 10 〜 50 Mbps


すべてのケースで、対象となるアプリケーションをテストし、実際の帯域幅要件を検証することを強く推奨します。ソフトウェアの設計者はアプリケーションの要件を表すために平均値を 1 つだけ取り上げるように求められることが多いのですが、より正確な数値を作り上げるのは実際には多数のモードと導入の決定です。WLAN でサポートされるデバイスの代表的なサンプルでアプリケーションを検証することも重要です。また、すべてのブラウザとオペレーティング システムが同じ効率で動作するわけではありません。Microsoft Internet Explorer や Firefox を使用して Windows のラップトップでアプリケーションが 100 キロビット/秒(Kbps)で良好に動作しても、スマート フォンやタブレットに組み込まれたブラウザとオペレーティング システムを使用して表示する場合はさらに帯域幅が必要なことがあります。

接続 1 本当たりの必要な帯域幅スループットとアプリケーションがわかれば、この数値を使用して WLAN カバレッジ エリアに必要とされる集約帯域幅を決定できます。この数値を求めるには、最小許容帯域幅に WLAN カバレッジ エリアに予想される接続数を掛けます。これにより一連の手順に必要な目標帯域幅が算出されます。

設計ポイント 2:カバレッジ エリアに必要な集約スループットを計算する


もしこの設計ガイドがワイヤレス ネットワークではなく有線ネットワーク向けだとしたら、集約スループット要件の計算では集約キャパシティを使用可能なチャネル帯域幅で割ります。次に、チャネルの数を設定し、チャネルをスイッチに接続します。しかし、WLAN では、チャネルの速度はプロトコル、環境の条件、アダプタの動作帯域など、複数の要因の影響を受けます。集約スループットを計算する前に検討が必要なことがいくつかあります。

集約スループットの計算は、座席数ではなく接続数を基にします。セル当たりの接続数によって決定する合計スループットは、1 本の接続につき実現する数値であり、座席数で実現するものではありません。現在、大部分のユーザがメインのコンピューティング デバイス(スマートフォン、タブレット コンピュータ、ラップトップなど)と 2 台目のデバイス(スマートフォンなど)を持ち歩いています。高密度 WLAN で稼働する接続は通信時間とネットワーク リソースを消費するため、集約帯域幅の計算に組み入れる必要があります。デバイス接続数の増加は、以前の WLAN 設計が現在のオーバーサブスクリプションをもたらした大きな理由の 1 つです。

Wi-Fi は共有媒体です。非切り替え式のイーサネット セグメントと同様に、Wi-Fi は半二重接続として動作します。一度にチャネルを使用できるステーションは 1 つのみで、アップリンクとダウンリンクの両方が同じチャネルで稼働します。Wi-Fi 環境で使用される各チャネルやセルは、ハブへのイーサネット接続によく似た帯域幅の潜在的なユニットとなります。イーサネットでは、ブロードキャストとユーザのコリジョン ドメインを物理ポートに制限し、必要に応じてポート間にポイントツーポイント接続を作成し、全体のキャパシティを大幅に増やして、媒体の効率性を上げるスイッチング テクノロジーが開発されました。

また、ユーザとアプリケーションのバースト(トラフィック フローの不均一や変動)も想定して、多くの場合、アクセス レイヤ ネットワークはこのような差異に対応する 20:1 のオーバーサブスクリプションで設計されています。アプリケーションとエンド ユーザの予測利用率パターンを決定し、それに対応する必要もあります。アプリケーションには、ストリーミング マルチキャスト ビデオなどのようにこのオーバーサブスクリプション比を下げるものがある一方で、各セルの設計キャパシティの許容 SLA を決定するこの比率を上げるものもあります。

802.11 ワイヤレス ネットワークだけでなく、無線ネットワークは一般に、空気を媒体として信号を伝播させます。効率性には多くの進歩があったにもかかわらず、RF 信号の物理ブロードキャストとコリジョン ドメインを論理的に制限することや、同じスペクトルで動作している無線機のスペクトル フットプリントを分離することはできません。そのため、Wi-Fi の帯域計画では使用可能なスペクトルをオーバーラップしないチャネルのグループに分割します。1 つのチャネルを 1 つのセルに割り当てます。イーサネットの例では、1 つのセルは 1 つの連続コリジョン ドメインを表します。

AP に快適にアクセスできるユーザは何人でしょうか。数百人です。しかし、この質問は AP に正常にアソシエーションできるユーザ数ではなく、1 部屋に収容可能なユーザ数とすべきで、ユーザ当たりに許容される帯域幅のスループットを求める必要があります。

802.11 と拡張性:1 つのセルが提供する帯域幅


密集した多数のユーザに信頼性の高い一貫した帯域幅を提供するように 802.11 ネットワークを拡張するには、かなり理想的な条件下で WLAN の基本事項を確認することが重要です。いったんルールを理解すると、ルールを活用して利点を最大化する方法がわかります。

現実の WLAN でエンド ユーザにとって大事なことは、実際のアプリケーション スループットであり、信号の速度ではありません。データ レートとは、データ パケットが媒体上で伝送されるレートのことです。パケットには、パケットのアドレス指定と制御に必要な特定の量のオーバーヘッドが含まれています。アプリケーション スループットはオーバーヘッド内のペイロード データとして配信されます。表 2 に、良好な RF 条件下におけるプロトコル別の平均アプリケーション スループットを示します。

表 2 プロトコル別平均アプリケーション スループット

プロトコル スループット(Mbps)
802.11b 7.2
802.11b/g 混在 13
802.11g 25
802.11a 25
802.11n:HT20 1 空間ストリーム(1ss)変調および符号化方式 7(MCS7) 25
802.11n:HT20 2ss 変調および符号化方式 15(MCS15) 70
802.11n:HT40 2ss 変調および符号化方式 15(MCS15) 160


802.11n のデータ レートの信頼性


今日、多くのクライアントが 802.11n に対応しているため、高密度環境のスループットと効率性が向上しています。ただし、ほとんどの WLAN はクライアント プロトコルの混在をサポートすることになります。WLAN コントローラのグラフィカル ユーザ インターフェイス(GUI)または Cisco Wireless Control System のレポートを使用して、WLAN のクライアント混在環境の平均履歴を評価できます。この混在環境の履歴を計画に組み入れます。独自の WLAN でない限り、今後はほとんどの環境が多様なクライアントとプロトコルの混在に対処することになるでしょう。接続数のような他の要因は長期的に変化することが予想されるため、いくらかのバッファを設けて構築することが、長期的に円滑な結果を得るためのベスト プラクティスとなります。802.11n High Throughput(HT)レートの速度の優位性は明白であり、ユーザ数の増加と高速性を同じチャネルで実現して、設計の全体的な効率性とキャパシティを向上させます。図 4 に、一定のセルのクライアント プロトコル混在のキャパシティを示します。

図 4 セル内におけるワイヤレス クライアント プロトコル混在のパフォーマンス(802.11a/g/n データ レート)

図 4 セル内におけるワイヤレス クライアント プロトコル混在のパフォーマンス(802.11a/g/n データ レート)
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上のグラフは、HT20 変調および符号化方式 15(MCS15)2SS データ レートとレガシー 802.11a/g データ レートが 1 つの分離されたセル内でさまざまに混在している場合のスループット レートを示しています。この場合、802.11a と 802.11g は同じプロトコルで、帯域が異なり、等しいと見なされます。

  • すべての MCS15 クライアントまたはすべて 802.11a/g クライアントのどちらかの場合、スループットの差は 480 %。
  • 50:50 の混在の場合、レガシー スループットよりも 400 % 増加。
  • MCS15 クライアントを 25 % まで減らすと、300 % 増加。

この例では 30 本の接続を使用し、エンド ユーザまでのアプリケーション スループットは、すべてにレガシー接続を使用した場合は 833 Kbps、すべてに 802.11n 接続を使用した場合は 3.9 Mbps です。混在によりスループットが低下します。ユーザ密度や環境のノイズなど、他の可変要因は長期的に変化し、スループットにも影響すると考えられます。

表 3 に、レガシー データ レートを公称値として使用した、セルの帯域幅と接続当たり帯域幅の関係を示します。

表 3 ワイヤレス プロトコル別のデータ スループットとユーザ接続数

プロトコル データ レート(Mbps) 集約スループット(Mbps) 例となるユーザ数 ユーザ当たり平均スループット
802.11b 11 7.2 10 720 Kbps
802.11b 11 7.2 20 360 Kbps
802.11b 11 7.2 30 240 Kbps
802.11b/g 54 13 10 1.3 Mbps
802.11b/g 54 13 20 650 Kbps
802.11b/g 54 13 30 430 Kbps
802.11a 54 25 10 2.5 Mbps
802.11a 54 25 20 1.25 Mbps
802.11a 54 25 30 833 Kbps
802.11n MCS7 72 35 10 3.5 Mbps
802.11n MCS7 72 35 20 1.75 Mbps
802.11n MCS7 72 35 30 1.16 Mbps


802.11b と 802.11g 両方のトラフィックが混在したセルのスループット レートは、802.11b 単独の 2 倍よりも低く、802.11g 単独の約半分です。802.11n レートとレガシー 802.11a/g レートを比較した場合も同様の結果が見られます。802.11n が加わるまでは、Wi-Fi テクノロジーのすべての進歩は、エンコード テクノロジーによって段階的にもたらされてきました。802.11n はエンコードを変革し、20 MHz チャネルをボンディングし、使用可能なチャネル帯域幅を増やす流れを合理化しました。新しいテクノロジーの実装には、古いプロトコルと新しいプロトコルが共存できるメカニズムを提供することも必要です。このようなメカニズムでは、オーバーヘッドが増加するためチャネルの効率性全体が低下します。802.11b のモデムは 802.11g と音声通話するようには設計されていません。コリジョンを避けるために、802.11g が一定時間チャネルを必要とすることを 802.11b の無線機に通知する必要があります。

高密度環境では、最大スループットとアクセスの目標を達成するために使用可能なすべての効率化を行う必要があります。図 5 に、フレーム別の通信時間(チャネル使用率)、フレーム サイズ、およびデータ レートの関係を示します。

図 5 WLAN 内のフレーム別チャネル使用率、フレーム サイズ、およびデータ レート

図 5 WLAN 内のフレーム別チャネル使用率、フレーム サイズ、およびデータ レート
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上記の時間の単位はマイクロ秒(μs)です。グラフ上部の端では 2,048 バイトのパケットが 1 Mbps で伝送されると、通信時間は約 0.02 秒です。同時に送信できるパケットは 1 つのみで、パケットの伝送が速いほど、時間を効率的に使用できます。別な視点からこれを見ると、802.11b と 802.11g をサポートしながら帯域幅の目標を達成するには、より多くの無線機とセルと高度な分離技術を実装する必要があります。

理論的には、3 台の無線機を同じポールに取り付けて同じセルのオーバーラップしない 3 本のチャネルすべてにサービスを提供すると、セルの帯域幅は 2.4 GHz では 3 倍になり、5 GHz では 20 倍にもなります(図 6)。

図 6 1 つのセル内の 3 台の 2.4 GHz 無線機の合計キャパシティ

図 6 1 つのセル内の 3 台の 2.4 GHz 無線機の合計キャパシティ


5 GHz では、スペクトルが増えるため、理論的な 1 つのセルの帯域幅は大幅に増加します(図 7)。

現在の無線機の設計上、無線機は別の無線機のほぼ上に取り付けることができますが、それでは高密度の設計には適していません。結果的に、1 つのセルのカバレッジ エリアが同じになり、比較的狭い講堂でも必要なエリアがカバーされません。

図 7 1 つの 5 GHz セル内で 21 本のチャネルを使用する場合のキャパシティ

図 7 1 つの 5 GHz セル内で 21 本のチャネルを使用する場合のキャパシティ


データ レートは受信信号の強度と相関関係にあり、受信機における S/N 比を表しています。無線機は使用可能なリンクの条件に基づいて効率的な決定をするため、無線機を特定のデータ レートに制限することは実際的でも効率的でもありません。それ以外の静的環境では、すべてのクライアントが同じ反応をするとは限りません。受信機の感度、アンテナの構成、ドライバのバージョンなどの可変要因、および減衰物や反射物とのセル内の相対的な位置も、クライアントに及ぼす影響を変化させます。良好な無線効率をもたらす環境は、適切な設計によって実現できます。受信信号の平均強度が高くなるほど、S/N 比が向上し、データ レートが高速化します。

シスコの ClientLink テクノロジーは、レガシー 802.11 a/g OFDM(直交周波数分割多重方式)クライアントの信号の選択性を増やすことができます。レガシー クライアントは 802.11n クライアントで実現される効率性に対応しないため、我々の設計では最も効率性が低いクライアントとなっています。高密度ユーザ設計で ClientLink を使用すると、レートのシフトが必要なクライアントに対して AP がパケットごとに S/N 比を 3 〜 6 dB 向上できます。これにはネットワークの範囲とレートの均衡を向上させる全体的な効果があり、悪条件下でもレガシー クライアントがより高いデータ レートを維持できるようになります。このことは、高密度設計に対する優れた利点となります。「Cisco ClientLink:802.11n によるデバイスのパフォーマンスの最適化」という文書に、Cisco ClientLink テクノロジーの詳細が記載されています。

高密度導入では、チャネルを集約して合計の帯域幅を増やします。つまり、設計スペース内で AP を相互に近くなるように移動するということです。成功の鍵となる要素は、共通チャネル干渉(CCI)です。CCI は、使用可能な帯域幅を削減して、セルのキャパシティに影響を与えます。

共通チャネル干渉の概要と、高密度 WLAN におけるその重要性


CCI は、802.11 WLAN の動作とパフォーマンスを理解する上で欠かせないコンセプトです。CCI とは、同じチャネル上にある 802.11 デバイスから別の 802.11 デバイスの受信範囲に伝送すると、干渉が発生し、使用可能なスペクトルが減少し、パフォーマンスに影響するという現象です。CCI では、チャネルへのアクセスの遅延と伝送中のフレームを破損させる伝送のコリジョンが発生する可能性があります。図 8 に、同じチャネル上の AP が相互に干渉する状態を図解します。

図 8 共通チャネル干渉

図 8 共通チャネル干渉


802.11 ネットワークはコンテンション ベースであり、Clear Channel Assessment(CCA)メカニズムを使って媒体の状態を判断します(ビジーでは待機し、フリーでは送信する)。上の例では、このクライアントは両方の AP と通信できるため、パフォーマンスに影響を受けています。このクライアントに対して、2 台の AP のセルが結合するか、1 つのスーパー セルとして動作します。アップリンクについては、クライアントは両方の AP の伝送をビジー チャネルとして検出し、伝送できるようになるまで待機します。ダウンリンクではさらに悪く、一方の AP からの伝送は衝突し、再試行により媒体のコンテンションが増加し、データ レート全体が低下します。CCI の影響は AP のセルだけとは限りません。高密度環境では、クライアント自体がセル全体のサイズを増やす効果を及ぼします。

CCA は、受信しきい値に基づいて、アクティビティに必要な回線の状況を評価します。一般に -85 デシベル/ミリワット(dBm)をそのしきい値とするのが良い方法です。図 9 に、データ レートを基にしたカバレッジ モデルを示します。高いデータ レートでは遠くまで伝播しません。このモデルの距離が長く見えるのは、環境の減衰要素を前提とした屋内のモデルではなく、屋外のオープン スペースのモデルを使用して計算されているためです。大部分の高密度環境では、AP とクライアントの間に多数の壁はありません。

図 9 データ レートを基にした WLAN カバレッジ モデル

図 9 データ レートを基にした WLAN カバレッジ モデル


どのような Wi-Fi 設計でも、オーバーラップしないチャネルと、環境に自然存在する減衰(壁、天井、ファイル キャビネット、キューブ)を使用して、個々のセルを分離すると、CCI の影響を制限することができます。同じチャネルの 2 台の AP を直に隣り合わせに意図的に配置することはありません。通常の設計では、CCI が多く発生することなく、十分なカバレッジに対応できる環境と距離をカバーできます。しかし、高密度ネットワーク設計では、距離は制約され、伝播は良好なため、セルの結合とその結果としての CCI が発生する可能性は高くなります。

設計ポイント 3:高い最小データ レートを選択して、効率性の向上、デューティ サイクルの低下をサポートし、効果的にセルのサイズを削減する


CCI は高密度環境のチャネル集約で発生する問題であるばかりでなく、周囲のエリアの既存の導入環境についても留意すべき事項です。講堂と教室は同じ施設内にあることが多いため、全体の設計を考慮する必要があります。

シスコの「Voice over Wireless LAN 4.1 デザイン ガイド」は、CCI および Wi-Fi 実装のベスト プラクティスが記載された優れたリソースです。古い文書であるため、高密度 WLAN で見られるきわめて高い密度については説明されていません。

Cisco WCS とコントローラが共通チャネル干渉をモニタし、応答可能な AP を簡単に特定します。Cisco Radio Resource Management(RRM)アルゴリズムはネットワーク全体の一元化されたリソースであり、RF ネットワークの個々の AP を継続的に評価して、システム内の他のすべての AP との関係を判断します。これは、Over The Air(OTA)の測定と観察によって行われます。選択した AP の信号が他の AP にどの程度受信されているかがわかっていると、高密度 WLAN の導入を検討や計画する場合に便利です。Cisco WCS を使用すると、AP がチャネルとは関係なくどのくらい良く相互に通信できるかを評価できます。この情報はグラフィックとして表示され、AP が影響し合っていることが特定の地図に表示されるだけではなく、地図に存在しない他の AP が WLAN に及ぼす影響もわかります。

ワイヤレス LAN コントローラは AP の 2 つのリストを保持します。図 10 に、送信と受信(TX と RX)両方のネイバーを示します。選択した AP の信号が他の AP にどの程度受信されているか、また、選択した AP が他の AP の信号をどの程度受信しているかがわかります。このリストは、Wireless LAN Controller(WLC)Configuration Analyzer ツールを使用して表示でき、結果のネットワークを調整するのに使用できます。また、AP が発信元を検出するのと同じように RF 源を特定することもできます。この結果は OTA メトリックに基づき、予測的モデリングには基づいていないため、これらの値はアンテナと AP の組み合わせとは無関係です。

図 10 WLAN コントローラによって保持される AP の 2 つのリスト

図 10 WLAN コントローラによって保持される AP の 2 つのリスト


高密度ワイヤレス設計における 2.4 GHz チャネルの再利用


2.4 GHz には、分離可能なオーバーラップしないチャネルが 3 本存在します。2.4 GHz 信号の RF プロパティは 5 GHz 信号よりも範囲が広く、減衰が低くなります。高密度環境では、10,000 平方フィートのエリアに再利用できるクリーンなチャネルが 1 本しかないことがしばしばあります。このようなエリアでのチャネルの再利用は状況次第であり、注意深い高度な調査技法を使用せずには評価できません。結果は、帯域幅がまったく増加しないケースや少し増加するケースなどさまざまで、サイトによって異なります。このような課題に直面した場合は、高密度 RF 環境固有の高度なエンジニアリグ技法の経験を持つ専門家に相談してください。AP を追加すると、セル当たりのユーザ数を削減でき、スペースが空のときはカバレッジが広くなるように見える場合があります。しかし、いったんスペースが一杯になると、1 つの大きなスーパー セルが部屋をカバーし、帯域幅が制限され、すべての接続が散発的になります。

注: 2.4 GHz で 4 チャネルの計画を検討する前に、「2.4-GHz 802.11 WLAN に対するチャネル導入の問題点」でこの問題に関する優れた考察を参照してください。結論は、エッジで 2 本のチャネルがオーバーラップするよりも、2 台の AP が 1 本のチャネルを共有する方が良いということになります。2 台の AP が 1 本のチャネルを共有すると、相互の伝送を復調し、帯域幅を友好的に共有できます。2 本のチャネルがエッジでオーバーラップした場合、両方のチャネルに対してノイズとなり、コリジョン、再伝送、および S/N 比の低下が発生します。

さらに、チャネル 13 と 14 を有効にするなど、4 本のチャネルで帯域幅を使用する規制ドメイン内にある WLAN の場合、他のネットワークから十分分離されていないと、標準的な 1、6、11 モデルを使用した別のネットワークの実装によって干渉が大幅に増加する可能性があります。

2.4 GHz の接続を最大化する必要がある場合は、アンテナと配置の工夫によって伝播を物理的に制限することで、セルの帯域幅と効率性を高めることができます。これにはサイト固有のエンジニアリングと注意深い測定と設計が必要です。シスコ アドバンスド サービスと経験あるシスコ パートナーは、この種の設計を支援でき、大規模かつ複雑な環境で素晴らしい結果を達成してきました。ただし、予算や美観の理由からこの方法を選択できない場合もあります。このことについては、AP の配置のセクションで詳細に説明します。

高密度設計における 5 GHz チャネルの再利用


5 GHz は、2.4 GHz よりも、使用できるチャネルが多くなります。米国では 20 本、他の国では 5 〜 21 本のチャネルを受信できます。大部分の地域では、使用できるチャネルは 19 〜 21 本です。しかし、5 GHz チャネルのすべてが等しく作成されているわけではありません。帯域の一部についての最大電力の制限は懸念事項ではありませんが、動的周波数選択(DFS)チャネルには対処が必要な課題がいくつかあります。

動的周波数選択と高密度設計


DFS が実装され、AP とクライアントがレーダー デバイスとともに帯域を共有できるようになりました。DFS ではレーダーの検出方法と検出イベントでのアクションが詳細に規定されています。DFS チャネルで動作する AP は、まず 60 秒間チャネルをリッスンして、エネルギーを送る前にレーダーが存在するかどうか確認する必要があります。AP が DFS チャネル上で動作し、レーダー(本物または疑似)を検出した場合、DFS チャネル上の動作をシャット ダウンし、30 分間放棄した後で、チャネルが使用できるかどうかを再度評価する必要があります。

シスコの AP は DFS チャネルを業界で初めてサポートしました。ただし、クライアントによる DFS チャネルのサポートには一貫性がありません。クライアントデバイスにはレーダーを検出する機能がなく、DFS 対応 AP によって設定されたインフラストラクチャに依存します。現在、ほとんどのクライアントは 52 〜 64 のチャネルをサポートします。クライアントが 100 〜 140 のチャネルをサポートすると、受信が遅くなります。多くの場合、これはハードウェアによるものではなく、動作チャネルの範囲を決定するクライアント ドライバのバージョンによるものです。

クライアントのサポートは着実に増加し、現在まで Intel 5100 a/g/n、5300 a/g/n、および 6300 a/g/n のすべては 52 〜 64 および 100 〜 140 のチャネルで動作します。Cisco Cius、Apple iPad、および Cisco 7925 IP Phone も DFS チャネルの全範囲をサポートします。

一部のクライアントがサポートしないチャネルを使用すると、クライアントのカバレッジ ホールが発生する可能性があります。Cisco Unified Wireless Network のデフォルトでは 100 〜 140 のチャネルは無効ですが、拡張 UNII-2 チャネルを選択すると、DCA チャネルの選択を簡単に有効にできます。これを行う前に、サポートが必要なクライアントとドライバのインベントリを作成することを強く推奨します。

DFS チャネルが WLAN で使用されていた場合、その WLAN 内での DFS チャネルの適合性は確実です。以前に DFS チャネルを有効にしたことがない場合、チャネルを有効にする前に、シスコの機器を使用して DFS チャネルを調査し、レーダーを検出するかモニタすることを推奨します。高等教育環境内の公共の場所および他の場所では、現状ではクライアントがサポートしないため拡張 UNII-2 チャネルの使用を避けることを推奨することが多々あります。基本の UNII-2 チャネルに対応するクライアントは増えており、これらのチャネルは検討すべきですが、クライアントの機能の継続的なモニタリングが必要です。

802.11n:20 MHz チャネルか、40 MHz チャネルか


802.11n では 2 本の 20 MHz チャネルをボンディングすることで、40 MHz チャネルとして動作できるため、スループットが大幅に向上します。ただし、これはバースト モード送信専用に予約されています。これは 5 GHz のみで行うのが実践的です。2.4 GHz はすでに使用可能なチャネル数で制限されているためです。チャネル ボンディングの計画(使用可能な DFS チャネルを使用すると、米国では 9)を使用してスループットの目標を満たし、WLAN の目標を達成するのに十分な 5 GHz チャネルがある場合は、チャネル ボンディングを検討してください。5 GHz チャネルの再利用が強制されている場合、厳密に 20 MHz チャネルを使用し、CCI による効率性の損失を防止すると、より一貫性の高い結果が得られます。

2.4 GHz および 5 GHz 接続サポートの要件を評価する


高密度設計において重要な課題は、クライアント ベースに対応するために必要なチャネル数を帯域ごとに決めることです。これは難しい問題です。デュアル バンド対応クライアントでも、より速い 5 GHz 帯域を選択するとは限らないからです。2.4 GHz では帯域幅が制限されるため、目標を達成するためには 5 GHz に依存する必要があります。

デュアル バンド アダプタは、かなりの間、大部分のラップトップに搭載されてきました。すべてのラップトップがデュアル バンド クライアントだとは言いきれませんが、多くのラップトップはデュアル バンド クライアントです。デュアル バンド クライアントというだけでは、2.4 GHz よりも 5 GHz が選択されるとは保証されません。Microsoft Windows オペレーティング システムのデフォルトでは、Wi-Fi チャネル検索を 5 GHz チャネル 36 で開始し、クライアントが対応するすべての 5 GHz チャネルを続けて検索するように設定されています。5 GHz の AP が見つからないと、2.4 GHz のチャネル 1 から引き続き検索されます。Windows のデフォルトを変更するか、ユーザがサード パーティ Wi-Fi ユーティリティを選択してスペクトルを 2.4 GHz に設定しない限り、クライアント無線機は最初に 5 GHz AP に対してアソシエーションを試行します。Apple Computer の最新リリース Atheros と Broadcom チップセットもまた最初に 5 GHz を検索します。

Cisco BandSelect 機能では、インフラストラクチャでこの種のクライアント接続選択を最適化できます。この機能は、可能な場合は、干渉源が格段に軽い傾向がある 5 GHz スペクトル チャネルにデバイスが接続するようにします。チャネルの選択が向上することで、帯域幅の課題が解消します。

タブレット コンピュータとスマートフォンは、驚異的なスピードで市場を拡大しています。現在出荷されているスマートフォンの大半は 2.4 GHz のみで動作します。スマートフォンの多くは 802.11n クライアントですが、そのほとんどは複数入力複数出力(MIMO)ではなく単数入力単数出力(SISO)を実装しています。SISO デバイスは MCS7 データ レート(54 Mbps)のみをサポートします。

設計ポイント 4:高密度環境には 5 GHz のサポートは不可欠なため、サポートするチャネルの計画と管理方法を決定する


シスコのワイヤレス ネットワークで WLAN に対する特定のクライアント混在を評価するには、Cisco Wireless Control System のレポート機能を使用するか、WLAN コントローラの接続ログを確認します。

必要なチャネルとセルの数を決定する


サンプルの高密度 WLAN プロジェクトには、300 ユーザを同時にサポートする 300 Mbps の接続を維持する設計が含まれています。最適な条件下では、802.11g と 802.11a のデータ レートは 25 Mbps スループットとなります。ただし、高密度環境では S/N 比は最適な環境よりも低くなります。使用するのに適した数値は 20 Mbps スループットです。表 4 に、20 Mbps/セルと 20 Mbps/チャネルをスループット値として使用したクイック リファレンスを示します。5 GHz を厳密に見て、このポイントにチャネルの再利用がないことを前提にすると、15 本のチャネルと 15 個のセルを使用して、ユーザ当たり 1 Mbps を簡単にサポートできることは明白です。

表 4 チャネル数、接続数、および集約帯域幅(Mbps 単位)のリファレンス ガイド

チャネル数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
集約帯域幅 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 220
接続数 600               0.27 0.30 0.33 0.37
500             0.28 0.32 0.36 0.40 0.44
400         0.25 0.30 0.35 0.40 0.45 0.50 0.55
300       0.27 0.33 0.40 0.47 0.53 0.60 0.67 0.73
200   0.20 0.30 0.40 0.50 0.60 0.70 0.80 0.90 1.00 1.10
100   0.40 0.60 0.80 1.00 1.20 1.40 1.60 1.80 2.00 2.20
90   0.44 0.67 0.89 1.11 1.33 1.56 1.78 2.00 2.22 2.44
80   0.50 0.75 1.00 1.25 1.50 1.75 2.00 2.25 2.50 2.75
70   0.57 0.86 1.14 1.43 1.71 2.00 2.29 2.57 2.86 3.14
60   0.67 1.00 1.33 1.67 2.00 2.33 2.67 3.00 3.33 3.67
50   0.80 1.20 0.04 2.00 2.40 2.80 3.20 3.60 4.00 4.40
40 0.02 1.00 1.50 2.00 2.50 3.00 3.50 4.00 4.50 5.00 5.50
30 0.67 1.33 2.00 2.67 3.33 4.00 4.67 5.33 6.00 6.67 7.33
20 1.00 2.00 3.00 4.00 5.00 6.00 7.00 8.00 9.00 10.00 11.00
10 2 4 6 8 10 12 14 16 18.00 20.00  
集約帯域幅 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 220
チャネル数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
チャネル数 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21  
集約帯域幅 240 260 280 300 320 340 360 380 400 420
接続数 600 0.40 0.43 0.47 0.50 0.53 0.57 0.60 0.63 0.67 0.70
500 0.48 0.52 0.56 0.60 0.64 0.68 0.72 0.76 0.80 0.84
400 0.60 0.65 0.70 0.75 0.80 0.85 0.90 0.95 1.00 1.05
300 0.80 0.87 0.93 1.00 1.07 1.13 1.20 1.27 1.33 1.40
200 1.20 1.30 1.40 1.50 1.60 1.70 1.80 1.90 2.00 2.10
100 2.40 2.60 2.80 3.00 3.20 3.40 3.60 3.80 4.00 4.20
90 2.67 2.89 3.11 3.33 3.56 3.78 4.00 4.22 4.44 4.67
80 3.00 3.25 3.50 3.75 4.00 4.25 4.50 4.75 5.00 5.25
70 3.43 3.71 4.00 4.29 4.57 4.86 5.14 5.43 5.71 6.00
60 4.00 4.33 4.67 5.00 5.33 5.67 6.00 6.33 6.67 7.00
50 4.80 5.20 5.60 6.00 6.40 6.80 7.20 7.60 8.00 8.40
40 6.00 6.50 7.00 7.50 8.00 8.50 9.00 9.50 10.00 10.50
30 8.00 8.67 9.33 10.00 10.67 11.33 12.00 12.67 13.33 14.00
20 12.00 13.00 14.00 0.00 16.00 17:00 18.00 19.00 20.00  
10                    
集約帯域幅 240 260 280 300 320 340 360 380 400 420
チャネル数 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21


DFS チャネルが使用されず、15 本のチャネルが必要な場合、DFS 以外の 9 本のチャネルを使用し、そのうちの 6 本を再利用します。セルは、すべて互いに分離して CCI が使用可能な帯域幅を奪うのを防止します。

非 Wi-Fi 干渉と高密度ネットワーク


高密度ネットワークにおける非 Wi-Fi 干渉の重要な役割は、この時点で明確にする必要があります。同じ環境で非 Wi-Fi 干渉が動作していると、高密度 WLAN の安定性にリスクが生じます。非 Wi-Fi 干渉は、管理対象外の Wi

802.11 規格のドラフトの段階では、Wi-Fi ネットワークの急増が、同じ周波数帯域を使用するライセンス所有ユーザに干渉を発生させるのではないかという大きな懸念がありました。このような懸念により、Wi-Fi は「礼儀正しく」設計され、そこで動作していることを検出した他のほとんどすべてのものに対して帯域を提供します。20 年経った今、多くのコンシューマ デバイスが ISM バンド(産業、科学、および医療用の帯域)を Wi-Fi と共有しています。課題となるのは、これらのデバイスは Wi-Fi デバイスと同じ電力制限の下で動作しますが、Wi-Fi トラフィックに帯域を提供するよう義務付けられておらず、通常は帯域を提供しないことです。したがって、正常な Wi-Fi 動作に関する問題が発生します。Wi-Fi モデムはエネルギーを次のようにしか分類できないためです。

  • Wi-Fi(検出されたエネルギーが復調可能な場合)
  • ノイズ(他のすべてのエネルギーは「ノイズ」と見なされる)

非 Wi-Fi 干渉の影響は、その Wi-Fi ネットワーク動作に対する影響と対数的な関係にあります。Wi-Fi ネットワークの使用率が高くなるほど、非 Wi-Fi エネルギーの破壊度は増します。つまり、干渉が存在し、ネットワークの使用率がわずかである場合(たとえば、スペクトル内で十分なデューティ サイクルが使用できる場合)、非 Wi-Fi エネルギーの存在は目立たないほどです。両方がスペクトルを共有できる余裕があります。しかし、Wi-Fi ネットワークの使用率が高くなると、非 Wi-Fi 干渉が少しであっても影響が顕著に現れます。

このため、シスコは CleanAir を作成しました。CleanAir は、システムレベル、予防的モニタリング、レポート、および軽減のメカニズムを CUWN 用のコア システム リソースとして提供します。高密度 WLAN は使用可能なスペクトルのすべてを活用するように設計されています。比較的無害な非 Wi-Fi 干渉源が消費しているスペクトルでさえ、高密度環境には大きな影響を及ぼします。高密度ネットワークの適切な動作に必要な帯域幅を提供するためには、干渉を特定し、管理し、排除する必要があります。

詳細については、Cisco CleanAir を参照してください。

設計ポイント 5:動作中のスペクトル内すべてのエネルギーの理由を特定し、管理して、そのすべてを確実に活用する


クライアント デューティ サイクル

ここまでの説明では、同じ部屋のすべてのクライアントが同時に帯域幅を求めて競い合う使用例を中心としていました。この使用例では、部屋のユーザが同時にリソースにアクセスして待ち行列を作成します。しかし、イベントやスポーツ競技場などの場所で気ままに使用できるようにリソースやインターネットへのアクセスを提供することを設計要件とする場合も多くあります。この種のイベントの計画作成とサイジングは、かなり異なり、予想されるクライアント デューティ サイクルを基にします。

たとえば、スポーツ イベントでは、イベント中を通して、ユビキタスでインスタントなアクセスが必要な場所があります。一般に、チケット販売、ベンダーの売店、スタッフおよびマスコミ用のエリアには、最も多いアクセスが必要です。これらのうち、マスコミ用のエリアは競技場そのものの中で高レベルなキャパシティが必要な唯一のエリアです。イベントに参加しているファンについては、同時に WLAN でアクティブになるのは 1 % にすぎません。休憩時間中に発生するピークは、経験上、20 〜 30 % と定義されています。競技中は、WLAN にアクセスするファンはほとんどいません。ただし、ビデオのリプレイ、インスタント統計、および座席から売店への注文などのアプリケーションが普通になると、これは変化します。

WLAN ユーザと状況の要件を観察し、理解することは、妥当な設計目標の作成に役立ちます。1 部屋に 500 人のユーザがいて同時に 1 つのリソースへアクセスする必要がある場合の課題は、1,000 または 1,500 人のユーザがワイヤレス ネットワークをたまに使用する場合とは異なっています。ユーザのパターンが時間とともに変化する可能性があることにも注意してください。このような変化は、ユーザ当たりのネットワーク クライアント数の増加とともに見られます。ワイヤレス エンジニアは、ネットワーク アクセスをモニタし、有益な統計を保持することで、大学キャンパス内のユーザの傾向を熟知できます。Cisco WCS、Cisco Network Control System(NCS)などの適切な管理プラットフォームは、予防的な方法でネットワークをリアル タイムに管理し、傾向をモニタするために不可欠です。

アクセス ポイントの配置とカバレッジ戦略


多くの場合、アクセスと美観は高密度環境の大きな課題の 1 つとなります。大きな会議室が印象的なのは、そのサイズと、環境の美観に多くの労力が費やされているためです。特定のスペースを設計するための最高の方法は、適格なサイト調査を実施することです。AP を取り付けた後は、物理的な調整がさらに複雑になるため、設置時にテストを実施し、設計で定義したとおりのカバレッジが実現していることを確認することが最も良い方法です。

AP は短期間に急速に進歩を遂げました。外部アンテナ機能付き AP を使用する予定ならば、その AP 用のアンテナを使用することも重要です。MIMO や 802.11n の AP が適切に動作するには、MIMO アンテナが必要です。たとえ HT レートが期待されなくても、アンテナと無線機は 1 つのシステムであり、システムはこれらの要素をすべて備えた状態で稼働するように設計されています。アンテナとパターンの情報の概要については、「アンテナ パターンとその意味」を参照してください。

高密度カバレッジに関する全方向性アンテナと指向性アンテナの比較


導入環境の天井に AP や指向性アンテナを直接取り付けることは、建物の所有者の承諾を得られない場合があります。この場合の解決方法はいくつかあり、環境と制限事項に応じて、複数の方法を組み合わせて使用することができます。

特定のスペースを高密度 WLAN 用に設計するための最良の方法は、積極的にサイト調査を実施して AP の最適な取り付け方法と場所を確認することです。サイトの調査によって、そのスペースで可能なことが明らかになり、そこから有効な設計が導き出されます。何らかの制限事項によって最適な配置を変更する場合は、もう一度調査を実施する必要があります。そのスペースの最終的なスループットが変わっている可能性があるためです。環境と要件によって指向性アンテナの使用が必要になった場合、設置場所によっては、AP の設置後の物理的な調整はさらに複雑になります。したがって、設置の結果として予想されるカバレッジを確認できるように、AP の設置時にテストを実施することが最も良い方法です。

全方向性アンテナ


2.4 GHz または 5 GHz でチャネルの再利用が不要で、小さなサイズの講堂(平均 6 m 未満)の天井に AP を取り付ける場合、AP に低ゲイン全方向性 MIMO アンテナを接続して使用することを推奨します。全方向性アンテナを使用することで天井から床までのカバレッジが向上し、クライアントから送受信されるパケットが、受信アンテナに到達する前に何らかの物体(通常は壁や天井)に跳ね返る可能性が低下します。これによりマルチパス干渉の可能性が低くなります。

関連して、高ゲインと低ゲインの全方向性アンテナの違いを検討する必要があります。

  • 高ゲイン全方向性アンテナの使用は避ける。この種のアンテナはセルのサイズと帯域幅を共有するユーザ数を増加させます。一般に、全方向性アンテナの設計でゲインを高くすることは、水平ビーム幅が広くなり、垂直ビーム幅が狭くなることを意味します。この効果は、天井が高くなるほど顕著になります。
  • 低ゲイン全方向性アンテナは水平カバレッジが狭い。低ゲイン全方向性アンテナは、講堂内の床のカバレッジが高ゲイン アンテナよりも狭くなります。したがって、小さなチャネルと狭い床面積を目標とする環境に対応し、カバレッジ エリア内のユーザ数を制限し、クライアントベース共通チャネル干渉を効果的に管理します。低ゲイン アンテナでは信号の品質も向上します。

シスコの内部アンテナ付き屋内アクセス ポイント


シスコの内部アンテナ付き AP(表 6)には、一貫した RF を配信するための最適化されたカバレッジ パターンがあります。現在出荷されているすべての AP のカバレッジ パターンは、天井への取り付けに最適化されていますが、壁面、座席の下、または床下に取り付けた場合にも良好に動作します。

表 5 Cisco Aironet 1040、1140、および 3500i シリーズ統合型アンテナ

注: 以下のデバイスでは同じ統合型アンテナを使用していますが、AP-1040 のみは帯域ごとに 2 つの素子があります。

Cisco Aironet 1040、1140、3500i シリーズ(アンテナ内蔵)
Cisco Aironet 1040、1140、3500i シリーズ(アンテナ内蔵)
2.4 GHz、4 dBi 水平面内放射パターン 5 GHz、3 dBi 水平面内放射パターン 2.4 GHz、4 dBi 垂直面内放射パターン 5 GHz、3 dBi 垂直面内放射パターン
2.4 GHz、4 dBi 水平面内放射パターン
5 GHz、3 dBi 水平面内放射パターン
2.4 GHz、4 dBi 垂直面内放射パターン
5 GHz、3 dBi 垂直面内放射パターン
周波数の範囲
  • 2.4 〜 2.5 GHz
  • 5.15 〜 5.85 GHz
ゲイン
  • 2.4 GHz:4 dBi
  • 5 GHz:3 dBi
偏波 リニア、垂直
水平 3 dB ビーム幅 全方向性
垂直 3 dB ビーム幅 2.4 GHz = 120 度、5 GHz = 120 度
アンテナ コネクタ 内蔵
取り付け方式 内蔵
アンテナの種類 全方向性


表 7 に、Cisco 802.11n シリーズ AP 向け MIMO 低ゲイン全方向性アンテナのオプションを示します。

Cisco Aironet 1250、1260、または 3500e シリーズ AP には外部全方向性アンテナのオプションがいくつかあり、設置の選択肢が広がり、さまざまな美観要件を満たすことができます。詳細については、「Cisco Aironet アンテナ リファレンス ガイド」を参照してください。

表 6 Cisco 802.11n シリーズ AP 向け全方向性アンテナのオプション

802.11n 対応無線機を使用するかどうかは、現在の高密度環境用の設計では基本的な考慮事項です。すでに述べた利点、特に混在環境における利点は、高密度導入に役に立ちます。

製品 ID 説明 製品 ゲイン
AIR-ANT2452V-R 2.4 GHz 5.2 dBi ダイバーシティ ピラー マウント アンテナ、RP 2.4 GHz 5.2 dBi ダイバーシティ ピラー マウント アンテナ、RP 5.2 dBi
AIR-ANT2451NV-R 2.4 GHz 3 dBi/5 GHz 4 dBi 802.11n デュアル バンド全方向性アンテナ 2.4 GHz 3 dBi/5 GHz 4 dBi 802.11n デュアル バンド全方向性アンテナ 3 dBi/4 dBi
AIR-ANT2430V-R 2.4 GHz 全方向性 3 dBi、3 素子天井取り付け 2.4 GHz 全方向性 3 dBi、3 素子天井取り付け 3 dBi
AIR-ANT5140V-R 5 GHz 全方向性 4 dBi、3 素子天井取り付け 5 GHz 全方向性 4 dBi、3 素子天井取り付け 4 dBi
AIR-ANT2422SDW-R 2.4 GHz 2.2 dBi ショート ホワイト ダイポール アンテナ、数量 1 2.4 GHz 2.2 dBi ショート ホワイト ダイポール アンテナ、数量 1 2.2 dBi
AIR-ANT5135SDW-R 5 GHz 3.5 dBi ショート ホワイト ダイポール アンテナ、数量 1 5 GHz 3.5 dBi ショート ホワイト ダイポール アンテナ、数量  1 3.5 dBi
AIR-ANT2440NV-R 2.4 GHz 4 dBi 802.11n 全方向性壁面取り付け式アンテナ 2.4 GHz 4 dBi 802.11n 全方向性壁面取り付け式アンテナ 4 dBi
AIR-ANT5140NV-R 5 GHz 4 dBi 802.11n 全方向性壁面取り付け式アンテナ 5 GHz 4 dBi 802.11n 全方向性壁面取り付け式アンテナ 4 dBi


指向性アンテナ


全方向性アンテナを厳密に使用しても、高密度環境の課題を解決できるとは限りません。同じフロア スペース内で WLAN のチャネルの再利用が必要な場合、または屋内または屋外の競技場などの標準的ではないエリアにカバレッジが必要な場合は、設計に使用できる取り付けの選択肢が限定されることがあります。したがって、全方向性アンテナでは不十分な難しい環境に、指向性アンテナのカバレッジ パターンの方が適していることがあります。

指向性アンテナを環境に使用する必要がある場合、設計と実装は両方とも複雑になります。しかし、優れた結果が得られるということにも注目してください。

チャネルの再利用と指向性アンテナ


天井が 7.6 m(25 フィート)よりも高い講堂の天井に取り付ける場合は、次のような特徴がある、高ゲイン指向性パッチ アンテナまたは八木 MIMO アンテナを使用することを推奨します。

  • アンテナを真下の方向に向け、天井またはキャットウォークに取り付けると、天井から床までのカバレッジが向上します。これにより、AP の直下のカバレッジのセルが小さくなり、隣り合うセルとのチャネル分離が向上しながら、カバーされるクライアントの方向の電力レベルと感度を維持できます。
  • 天井が高く、天井に近付くことができない広い場所のカバレッジを提供します。カバレッジ ゾーンの側面または後部から中間の地点に指向性アンテナを配置し、ダウンチルトを使用すると、困難な環境でカバレッジ ゾーンを制御でき、設置の選択肢が向上します。
  • カバレッジのローブまたはビームが狭くなり、セルが小さくなるため、2.4 GHz と 5 GHz のどちらでもセルとチャネルの数が一般的な部屋に対応し、セルの分離が向上し、CCI が減少します。このことは、帯域全体のチャネル再利用を必要とする設計ソリューションの環境に不可欠です。

指向性アンテナは、全方向性アンテナと同様に、水平平面と垂直平面の 3 dB ビーム幅別に分類されます。しかし、通常、指向性アンテナは全方向性として分類されているアンテナよりもはるかに高いゲインを持ちます。たとえば、AIR-ANT2460NP-R アンテナ(表 7)は 80 度の 3 dB 水平ビーム幅と 75 度の垂直平面を持ちます。このことは、AP とアンテナを周囲のエネルギーから分離し、意図するゾーンのカバレッジを向上させるうえできわめて有益です。

表 7 6 dBi パッチ、3 素子壁面取り付け

6 dBi パッチ、3 素子壁面取り付け AIR-ANT2460NP-R
6 dBi パッチ、3 素子壁面取り付け AIR-ANT2460NP-R
アンテナ A の放射パターン
アンテナ B の放射パターン
アンテナ C の放射パターン
アンテナ A の放射パターン
アンテナ B の放射パターン
アンテナ C の放射パターン
周波数の範囲 2402 〜 2484 MHz
VSWR 2.1
ゲイン 6 dBi
偏波 リニア
水平 3 dB ビーム幅 80 度
垂直 3 dB ビーム幅 75 度
アンテナ コネクタ (3) RP-TNC オス
ケーブル長 91.4 cm(36 インチ)プレナム定格
寸法 14.7 cm X 28.6 cm X 2.9 cm(5.8 インチ X 11.25 インチ X 1.13 インチ)
取り付け方式 壁面取り付け


前後比(FTB)も、指向性アンテナの仕様で一般的に提供される測定値です。ゲインはある方向で増加すると、他の方向では減少します。FTB から、アンテナの対象カバレッジの反対方向にどれくらいの量が分離されるかがわかります。ANT-2460NP-R の FTB は、通常 8 dBi です。平均的な耐力壁の密度と組み合わせると、FTB は、反対方向に放出されるリークまたは反対方向から受けるリークの最小値と等しくなります。

この現象がキャンパス環境で利点として使用できる例を示します。現在、大部分のキャンパスは一定レベルのユビキタス カバレッジを達成しているため、HD WLAN の設計要件では、ワイヤレス ネットワークの少なくとも一部を別のカバレッジ ゾーンと共有することになります。一般的に、純粋なカバレッジに設計した場合、データ レートを低くするとカバレッジを最大化できます(セル サイズが大きくなります)。これは、対象カバレッジ ゾーンには十分ですが、低いデータ レートを除外するように注意深くセル サイズを設計した HD カバレッジ ゾーンには悪影響を及ぼします。通常のカバレッジ ゾーンを設計し直すと、適切なカバレッジが得られ、カバレッジ ゾーン間の結合量を削減できます(図 11)。

図 11 指向性パッチ アンテナを使用した境界カバレッジ ゾーン管理の例

図 11 指向性パッチ アンテナを使用した境界カバレッジ ゾーン管理の例


表 8 に、Cisco 802.11n シリーズ AP 向け MIMO 指向性アンテナ製品を示します。

表 8 Cisco 802.11n シリーズ AP 向け MIMO 指向性アンテナのオプション

製品 ID 水平/垂直平面の説明 製品 ゲイン
AIR-ANT2460NP-R 2.4 GHz 80 度/75 度 MIMO 指向性パッチ AIR-ANT2460NP-R 6 dBi
AIR-ANT5160NP-R 5 GHz 65 度/65 度 MIMO 指向性パッチ AIR-ANT5160NP-R 6 dBi
AIR-ANT2410Y-R 2.4 GHz 55 度/47 度、単一素子の八木(1 個、3 個必要) AIR-ANT2410Y-R 10 dBi
AIR-ANT25137NP-R デュアルバンド 2.4 GHz 36 度/36 度、5 GHz 55 度/48 度 MIMO 指向性パッチ* AP 3502P が必要 AIR-ANT25137NP-R 13/7 dBi


指向性アンテナとダウンチルトの使用


講堂でよく直面する課題は、2.4 GHz で一度に使用できるチャネルよりも多くの帯域幅を提供する必要が生じることです。指向性アンテナは、適切に配置、取り付け、および調整すると、セル間を分離できます。指向性アンテナを使用することの特長の 1 つに、機械的ダウンチルトのコンセプトがあります。ダウンチルトでは、アンテナを下方に調整して、形成されるカバレッジ パターンを変更します。

カバレッジ パターンを調整するには、取り付ける高さまたは機械的ダウンチルトの角度を変更します(図 12)。

図 12 ダウンチルトによる指向性アンテナの調整

図 12 ダウンチルトによる指向性アンテナの調整


上記の式の値は次のとおりです。

  • H = アンテナの高さ
  • A = ダウンチルトの角度
  • BW = アンテナの 3 dB 水平ビーム幅

アンテナのダウンチルトを調整すると、カバレッジ ゾーン内の特定のエリアに対して「ダイヤル イン」や WLAN カバレッジの追加が可能になります。AP と RF エネルギーは、照明器具からの光と同じように動作します。天井に裸電球を 1 個付けて倉庫全体を照らすことはできますが、結果的に一部のエリアは暗くなります。ただし、照明器具が複数あり、そのうちの一部がより高い明度パターンで広い場所を照らすと、全体が明るくなります。RF は目に見えないため、カバレッジを測定し、適切に調整するには、カバレッジを測定するツールが必要です。一般的に最初の取り付けで行うことは、アンテナを設置するたびに、その下のエリアを歩き、受信信号強度表示(RSSI)のレベルに基づいてカバレッジの要件に合うようにアンテナを調節してパターンを変更することだけです。アンテナは送信と同じように信号を受信します。一貫性のある測定値とツールを使用して、慎重に測定と調整を行うことで、良い結果が得られます。追加の調整は、RRM による電力しきい値調整で管理できます。いずれの場合も、すべてを取り付けた後にサイト調査をすべて実施して、結果と計画を比較する必要があります。

アンテナの指向性によって全体のゲインと供給される電力が増加します。控えめなゲイン(4 〜 8 dBi)は、RRM によって簡単に管理できます。

AP 配置のオプション


頭上


均等なカバレッジを得るための最も一般的な方法は、クライアントの真上に AP を均等に配置することです。目立たない方法で AP を頭上に取り付ける方法は複数あります。AP を室内に設置することは美観の面であまり歓迎されませんが、内部アンテナ付き AP はさまざまな面にフラッシュ マウントできる、部屋の美観への影響が少ないオプションです。フラッシュ マウント アンテナはあまり目立ちません。外部アンテナを使用するとコストが増加し、取り付けがやや複雑になりますが、最終的に十分な密度で部屋全体をカバーし、美観の要件を満たすことができれば、有効なオプションとなります。外部アンテナを組み込むことを選択すると、指向性アンテナを使用して RF セルを形成する多数のオプションを検討できます。指向性アンテナを頭上に使用すると、狭いスペースで 2.4 GHz のチャネルを再利用できます。天井の高さとアンテナの選択によってセルの境界が決定されるため、測定が必要になります。

図 13 では、部屋は約 836 u(9,000 平方フィート)で、内部アンテナを使用して AP の 5 GHz チャネル 9 本と 2.4 GHz のチャネル 3 本を快適に提供していることを前提としています。全方向性の外部アンテナを使用しても、結果はほぼ同じになります。5 GHz で全方向性アンテナを使用し、2.4 GHz で指向性アンテナを使用すると、このスペース内にさらに 1 〜 3 本の 2.4 GHz チャネルを追加できます。クライアントをより均等に分散させ、クリアントの CCI が低下すると、スループットが大幅に向上します。いくらかのキャパシティが追加されますが、セル間の CCI を解消できる程度です。また、これは天井の高さ、アンテナ パターン、2.4 GHz の電力レベルに依存します。

図 13 AP 9 台の WLAN 導入

図 13 AP 9 台の WLAN 導入


大学の講堂の天井の高さは、通常の教室環境よりもはるかに高い可能性があります。通常の天井の高さは 2.5 〜 3.5 m(8 〜 12 フィート)程度ですが、講堂は 6 m(20 フィート)以上になる場合があります。天井の高さを設計で考慮しておかないと、クライアントがある場所での RF レベルに影響します。シスコの AP は RF 管理を一元化するため、AP 間のネイバー関係が互いに影響を与えることはありません。ただし、AP 間の距離がクライアントとの距離よりも近い場合は、しきい値の調整が必要です。通常、Transmit Power Control(TPC)しきい値を 3 〜 8 dB 調整すると、床での快適なレベルまで電力が十分増加します。これは全体の設置を偏らせる一時的な調整です。この方法で良好な結果を達成できます。指向性アンテナをこの方法で使用すると、通常、アンテナによる追加ゲインが高い天井によるパス損失を相殺します。ただし、非常に高い天井(9 m、30 フィート以上)の場合は、選択したアンテナによっては、TPC の調整が必要になります。

天井の上に上がってケーブルを設置できない、天井に何も付けられないように部屋全体が設計されている、大きな天窓があるといったように、頭上への取り付けを選択できない場合には、他にも取り付け方法があります。

側面取り付け


部屋の寸法によっては、側面から部屋全体をカバーすることができます。部屋の幅がセル 2 つのカバレッジよりも広い場合(各セルが部屋の半分をカバーするという前提)、指向性アンテナを使用し、機械的ダウンチルトで無線機ごとに部屋の個々のセクションをカバーする必要があります。広い部屋では通路が座席セクションを分割するため、このスペースをセルがオーバーラップするエリアとして設計できます。機械的ダウンチルトと指向性アンテナによってこれを行う場合、アンテナを高く取り付けるほどセルは広くなります。良好な結果を得るには、アンテナを壁面の 2.5 m(8 フィート)の高さ、30 〜 60 度のダウンチルトで取り付けます。

前部と後部の取り付け


部屋の前部と後部は、通常、部屋の端とユーザとの間にオープン スペースができるエリアです。劇場形式の部屋の場合は、壇や舞台の下や前、および正面の天井に取り付け位置を探してください。どちらの場所にも AP を配置できます。低い位置または床の近くに AIR-ANT2460NP-R などのアンテナを水平 80 度、垂直 75 度にして最初の数列をカバーします (このうちの 2 つでほぼ 180 度のカバレッジと、2.4 GHz のチャネル 2 本が実現します)。5 GHz については、AIR-ANT5160NP-R を水平と垂直 65 度で使用します。追加の AP は、部屋の天井近くに、AIR-ANT25137NP-R を垂直と水平 55 度で使用して最初の数列の後ろのセクションをカバーします(55 度、3 〜 4 本のチャネル)。このパターンは部屋の後部からも繰り返すことができ、境界部分では多くのチャネルが提供されます。

図 14 では、床に近い、低い位置に取り付けられた AP のセルではユーザを介して伝播の距離減衰が発生します。AP は天井の近くにも取り付けられ、機械的ダウンチルトによりセル サイズを調整しています。

図 14 床から低い位置に取り付けられた AP

図 14 床から低い位置に取り付けられた AP



部屋の柱、バルコニーなどの構造は、部屋の中に自然な影を作ります。通常の密度では、そのような構造に AP を追加して、影に入っているユーザを確実にカバーする必要があります。高密度の設置では、この構造を逆に使用して、この効果を最大化するように設計し、別のチャネルで埋めることで、チャネルの再利用を向上させることができます。

座席の下への取り付け


ユーザの下からカバーすることは、広い高密度エリアをカバーするのに適した方法の 1 つです。この方法には 2 つの利点があります。第 1 に、ユーザ自身が信号を減衰します(したがって、他のオープンな方法よりも多くの AP がチャネルの再利用に対応できます)。第 2 に、一般的に AP を隠す優れた方法となります。この方法を成功させるには、いくつかの実験を実施して取り付け場所の伝播特性を評価する必要があります。座席またはデスクの下に取り付ける場合、取り付けオプションの開放性に応じて、セルに対する減衰は 6 〜 20 dB になります。

金属製の椅子の足やデスクの部品は、AP のアンテナと相互に作用し、放射パターンを変えることに注意してください。適切なツールを使用して取り付け位置の結果を調査してから、最終的な設置場所を決定する必要があります。これを行うには、部屋の代表的なセクションを選択し、最低 4 台(それ以上が好ましい)の AP を一時的に配置します。複数の取り付けオプションを分析すると、最終決定に役立つ比較データが得られます。

十分な減衰と有効なパターンが提供されるソリューションを選択する必要があります。この種の取り付けでは影があることは問題になりません。影が一貫しており、他のセルによってカバーされる場合は有益なことがあります。この作業は大変そうですが、時間をかけるに値する結果が得られます。一般的に、この種の設置には、内部アンテナ付き AP の使用を推奨します。AP のアンテナを上と下の両方に向けて実験をします。電力レベルはあまり気にしないでください。空の部屋は、通常の設置と比較すると、電力レベルは一般的にきわめて高く見えます。最終テストとして、部屋の一部(座席エリアの 25 %)を選択し、ユーザがいる状態で測定します。これを行う際は、テスト用の Service Set Identifier(SSID)を使用して、ライブ ユーザがアクセスできないようにします。この段階で評価するのは配置であり、ユーザのスループットではありません。CCI とカバレッジ パターンを調べて、設計の有効性を評価します。

床下への取り付け


放射がユーザを通過するように AP を床下に取り付けると、減衰は大きくなります。理論上、この方法は機能し、特定の環境ではより多くのピコ セルが形成されます。ただし、経験上では、この方法が実用的と証明された施設の数はわずかです。床下への取り付けは、オプションとして無視すべきではなく、調査が必要です。まれに、床下への取り付けが設計にきわめて有益な、実行可能なオプションとなることがあります。床の RF 密度と使用可能なアクセスは、限定的な要素です。プレストレスト コンクリートの床または補強材を多く含む床は、一般的には適していません。床材の反射の可能性および他の構造体のどこに反射するかを検討することも重要です。

全体構成


合計 2415 u(26,000 平方フィート)の 2 部屋への高密度 WLAN の導入を検討します(図 15)。部屋 A は 1,450 席で、部屋 B は 1,500 席です。両方の部屋は 2 重のエア ギャップで分割され、良好な RF 減衰が提供されています。設計の目標は、25 % のデューティ サイクルを前提として、参加者全体のカバレッジを提供することです。中心となるのは 2.4 GHz カバレッジです。ほとんどすべての PDA および一部のタブレット モデルにとって不可欠なリソースであるためです。5 GHz は高密度な部屋で同様の利点があり、部屋 B は AP とクライアント間の伝播距離が全体的に短いため、5 GHz ユーザにとっての快適性が向上します。

図 15 2 部屋の高密度 WLAN

図 15 2 部屋の高密度 WLAN


部屋 A には合計 6 台の AP を導入しました。指向性アンテナ付き AP 2 台を側面で使用し、内部アンテナ付き AP 2 台を前部に配置し、内部アンテナ付き AP 1 台を部屋の後部に配置し、内部アンテナ付き AP 1 台を床に取り付けて部屋の柱の後ろの影になる部分をカバーしています。電力レベルを 11 dBm に設定すると、部屋のカバレッジ レベルは良好な結果を得ました。最小データ レートは 9 Mbps に設定されています。BandSelect と Cisco ClientLink は有効化されています。

部屋 B には合計 12 台の AP を導入しました。8 台は部屋の座席の下に配置されています。2 台の AP が後部に、2 台の AP が部屋の前部にあります。電力レベルは 5 dBm まで削減されました。最小データ レートは 12 Mbps に維持され、BandSelect と Cisco ClientLink は有効化されています。

このような導入の結果、各部屋のユーザ エクスペリエンスは大きく異なりました。

  • 部屋 A では、クライアントが AP 6 台のすべてに均等に分散されませんでした。部屋の入口付近の AP にクライアントの多数が留まっていることはクライアントがローミングしなかったことを示しています。パフォーマンスは中程度ですが、ユーザからの苦情はありませんでした。
  • 部屋 B では、部屋内のすべての AP に負荷がバランス良く分散していました。部屋とネットワーク上のスループットが示すように、パフォーマンスは大幅に向上しました。

2 部屋のデューティ サイクルを同じ期間で確認すると、部屋 A と部屋 B の間の RF の状態は大きく異なっていました。10 分間の測定で、部屋 A のチャネル 6 と 11 のデューティ サイクルの平均は 100 % に近く、チャネル 1 は 100 % の急増が見られました(図 16)。

図 16 部屋 A のデューティ サイクル結果

図 16 部屋 A のデューティ サイクル結果


部屋 B の 10 分間の測定では、チャネル 1、6、および 11 のデューティ サイクルの平均は 50 % で、短時間 70% に急増しました(図 17)。

図 17 部屋 B のデューティ サイクル結果

図 17 部屋 B のデューティ サイクル結果


デューティ サイクルは実際の RF 使用率を測定したもので、特定の周波数に関する送信がアクティブな時間の割合です。チャネルの使用率は異なり、通常は RF デューティ サイクルよりも高い値です。これは、Wi-Fi チャネル全体の可用性を示すためにプロトコル タイマーをメトリックに追加しているためです。Contention Window Minimum(CW_min)、Network Allocation Vector(NAV)、および CCA High Times をすべて追加することで、Wi-Fi ステーションがチャネルにアクセスできない時間の割合が示されます。以前に説明したように、Wi-Fi はコンテンション ベースであり、信号が CCA しきい値を超えているときは、ステーションがチャネルにアクセスできません。100 % の RF デューティ サイクルは適正な状態ではありません。この場合、その原因はスペクトルが非効率的に使用されていることです。

図 18 〜 19 の物理レイヤからのスペクトル表示は、Cisco Spectrum Expert と CleanAir を使用して、各部屋の中央にある AP をモニタして取得しました。

図 18 部屋 A のスペクトル表示

図 18 部屋 A のスペクトル表示


図 19 部屋 B のスペクトル表示

図 19 部屋 B のスペクトル表示


部屋 A については、ディスプレイの左下の掃引周波数のメモリは赤レベルの -39 dBm に設定されており、部屋 B については、-50 dBm に調整されています。信号は、部屋 A の方がかなり高レベルでした。部屋 A の方がチャネル数が少なく、AP がクライアントから遠いため、クライアントの電力が上昇しました。電力の上昇とチャネル数の減少がほぼ同じスペースで発生したことで、ノイズが増加し、使用可能なスペクトル全体の低下が速くなりました。

高密度 WLAN 設計においては、AP の増加と電力の減少はスペクトル効率の向上を意味します。スペクトル効率の向上は高速化を促し、同じ相関負荷に要する伝送時間や、リカバリと再伝送、またはオーバーヘッドに費やす通信時間を短縮します。

AP とクライアントが相互に近くなるほど、スペクトル効率は高くなります。アーキテクチャの要件により AP とクライアントが一定の距離をおいて稼働する必要がある場合、指向性アンテナを使用するとセルの分離が向上し、送信に必要な電力が双方向で削減されます。

大部分の高密度設計で最も多い失敗は、AP やチャネルの数が不十分なことです。2 番目に多い失敗の原因は、スペース内の AP とチャネルが多すぎて、チャネルの分離がうまくいかないことです。

Cisco Unified Wireless Network のベスト プラクティス


以降のセクションでは、考慮すべき基本的な設計の決定事項とそれらが重要な理由について説明します。推奨事項の一部は、レガシー設計では実現できませんのでご注意ください。高密度 WLAN 設計をサポートするために強く推奨するポイントです。市場とテクノロジーは急速な進化を続けており、推奨事項も進化しています。

このセクションの情報は、この文書の他の箇所で説明したキャンパスおよび WLAN 導入の推奨設計ガイドに替わるものではありません。高密度設計に固有の考慮事項の一部を集めたものです。地域のシスコ営業チームやシスコ パートナーは、特定の WLAN 設計の目標と要件に関する疑問点に最も良くお答えできます。

導入前のサイト インスペクションと検証


WLAN を導入する前に、以下に基づいてサイトを評価する必要があります。

RF 干渉

  • 対象のサイトでは、既存の WLAN が同じ RF ネットワークの一部として存在している場合がある。
  • 既存の RF ネットワークの一部ではない WLAN が近くに存在している場合がある。
  • 電子レンジ、監視カメラなどの非 Wi-Fi 干渉源が、近くに存在している場合がある。
  • Bluetooth が存在している可能性が高い。
  • WCS と WLAN コントローラによって CCI の状態を正確に把握する。
  • Cisco CleanAir の詳細な干渉分析と、24 時間の常時モニタを活用する。

サイト調査

  • マルチパスの可能性および AP とアンテナの配置オプションについて、サイトを目視で調査する。
  • 適切な調査ツールを使用してサイトを歩くことを強く推奨する。AirMagnet Surveyor などの Live RF ツールを使用すると、RF 伝播とアクティブなデータ送信の機能や、範囲とデータ レート カバレッジを評価できる。

WLAN 設計ツール


高密度 WLAN の導入は課題の多いプロジェクトですが、このようなネットワークの導入は増加しています。何が配置されているかを知ることと、現在のスペクトルを使用することは、不可欠な手順です。設置場所でスペクトルの方向を知ることは、きわめて重要です。WLAN の動作は時間とともに変化する傾向があるため、環境の保守においても、定期的な観察と随時のトラブルシューティングが必要です。管理上の懸念事項の大部分は、Cisco WCS を実装すると解消できますが、計画および導入時のサイト調査の重要性は、いくら強調しても足りません。良いツールと正確な評価の必要性は、導入の密度に伴って大きくなります。高密度 WLAN では、干渉と使用可能なスペクトルの差はほんのわずかです。

Cisco WCS バージョン 7.0 MR1 には、Ekahau Site Survey 5.1 および AirMagnet/Fluke Survey Pro and Planner v 8.1 が両方とも統合されています。これらが統合されていることで、管理プラットフォームと調査ツール間の情報の処理と共有に関連する作業が不要になります。したがって、必要な時間と作業が削減され、ネットワークの計画とライフサイクル管理の精度を最大限に高めることができます。

キャリブレーション


ツールに関連して「キャリブレーション」という用語を使用する場合、通常、結果の精度を確保するために、特定の測定ツールの精度を基準信号と比較してテストおよび調整することが必要なことを指します。ワイヤレス ネットワーキングでは、大部分のツールは、ネットワーク アダプタに依存してサイト調査または特定の測定を実施します。ネットワーク アダプタはキャリブレーションをほとんど必要としません。ネットワーク アダプタは、物理レイヤのアセスメントについてさまざまなことを実行できます。ここでは、複数のソースから作成されたデータを比較して、それらが有用であり、正確であることを確認するために使用できるいくつかのベスト プラクティスを示します。

ラップトップで実行するツールの場合、使用するネットワーク アダプタがツール間および比較対象のデータ セット間で一貫していることを確認してください。つまり、調査に使用するすべてのラップトップが同じアダプタとドライバ ソフトウェアを装備している必要があります。異なるプラットフォームで同じアダプタと同じドライバ ソフトウェアを使用しても、異なる結果が出る可能性があります。通常、アンテナとアンテナの配置はプラットフォームの使用可能な物理的スペースから導き出され、設計の譲歩はプラットフォームによって異なります。このことは無線機の通信範囲に影響します。静的環境で異なるプラットフォームを比較してから調査を実施してください。

ベスト プラクティスには次のようなものがあります。

  • 調査機器に外部 USB アダプタを使用する。
  • 通常、アダプタに対してライセンスが供与され、プラットフォーム間で移動でき、測定ツールの一貫性を保つことができるソフトウェアを使用する。
  • デバイスの製造元またはツールの製造元にかかわらず、使用するすべてのツールで常に同じドライバ ソフトウェアを使用して、一定の環境で結果を測定する。
  • ドライバの更新時に、新しいドライバと古いドライバの結果を比較する。こうすると古いデータ セットの確認に役立ちます。
  • データ セットの収集時に、使用したアダプタ、プラットフォーム、およびドライバ ソフトウェアを記録する。こうすると、必要なときに簡単に詳細を確認できます。

インフラストラクチャの準備状況


有線 LAN では、WLAN エンドポイントのアプリケーションに不要なすべてのプロトコル トラフィックを削除します。有線 LAN は WLAN の Quality Of Service(QoS)設定を維持するように設計します。LAN は、認証トラフィックのバーストをサポートするように設計します。

SSID 割り当て


ユーザは異なる SSID を使用して各ユーザ セグメントに接続し、各 SSID はそれ自体の個々の VLAN に分離されます。このワイヤレス接続は、それぞれのワイヤレス認証プロトコルによって保護されています。表 9 に、大学で使用される SSID の例を示します。

表 9 大学キャンパスで使用される SSID

SSID ユーザ グループ
IT 内部の技術管理
Faculty 大学の職員
Student 学生
Guest 公共のインターネット ユーザおよびゲスト


注: 管理トラフィックが過剰になりパフォーマンスに悪影響を及ぼすことを避けるために、SSID の数は最小限に抑えます。各 SSID は個別のビーコン メッセージを必要とします。ビーコン メッセージは、最小の必須データ レートでブロードキャストされ、高密度設計でパフォーマンスに大きく影響する場合があります。

ワイヤレス LAN コントローラと機能固有の設定推奨事項


ここでは、高密度環境向けの固有の設定推奨事項とその機能をいくつか説明します。これは、特定の要件のリストではなく、個々の設定の詳細は異なる場合があります。

[WLANs] => [WLANs #n Advanced] タブ

  • [MFP Client Protection]:任意または無効。無効にすると、オーバーヘッドがわずかに低下します。
  • [Client load balancing]:有効
  • [Client BandSelect]:有効

[Wireless] => [Access Points] => [802.11a/b] => [Configure]

  • [11n Parameters]:ClientLink を有効にする。Clientlink は、レガシー クライアントに対するビームフォーミングを可能にする機能で、クライアントの S/N 比がレート シフトの必要性を示すとアクティブになります。これによりクライアントへのダウンストリームに 3 〜 6 dB 追加され、レート シフトが防止されます。
  • [RF Channel Assignment]:[Global] に設定
  • [TX Power Level Assignment]:[Global] に設定

[Wireless] => [Advanced] =>

  • [Load Balancing]:クライアント ウィンドウ サイズを環境に合わせて調整します。デフォルトは 5 です。30 〜 50 クライアントの予想される負荷レベルに合わせて増やす必要があります。最大拒否数は調整できますが、通常はデフォルトで十分です。SSID と WLAN 別に有効または無効にする必要があります。
  • [BandSelect]:[Acceptable Client RSSI] 以外については、デフォルト値で問題ありません。[Acceptable Client RSSI] は部屋の予想される電力レベルを反映するように設定します。これにより高密度エリア外のクライアントが待機中にモニタされることも回避されます。

[Wireless] => [802.11a/802.11b] => [Network]

[Network]:[Data Rates]

  • [Mandatory] = アソシエーションするには、クライアントでサポートされる必要があります。
  • [Supported] = 任意。クライアントは必要に応じてこのレートにシフトできます。
  • [Disabled] = 無線機でサポートされません。

推奨事項:サポートされるセルについて最小許容データ レートを設定します。目標クライアント速度として高い方のデータ レートを選択し、必須として設定します。1 番目の最小の必須レートは、ビーコンが送信される速度です。最高の必須レートは、マルチキャストがブロードキャストされる速度です。高密度 WLAN の設計では、18 または 24 Mbps の最小必須データ レートを使用します。

[Wireless] => [802.11a/802.11b] => [RRM]

RRM は、高密度 WLAN 内の電力とチャネルの両方の管理に使用します。これにより電力レベルとチャネルの選択が最適化されます。RRM は OTA 伝播と使用率のメトリックをモニタし、最適な帯域幅とパフォーマンスを得るように相互の表示に基づいてすべての AP を調整します。設定に関するすべての説明については、『WLC Configuration Guide』を参照してください。

次のような高密度 WLAN 導入に関する推奨事項が記載されています。

Transmit Power Control(TPC)アルゴリズム


  • 最小/最大電力には、無線機が使用できる最大および最小電力の限度を設定します。この設定は TPC の推奨事項よりも優先され、ローカル コントローラおよび関連する AP にのみ影響します。
  • TPC 電力しきい値は、セルの端における電力の調整に使用されます。デフォルトは -70 dBm です。設置の要件に合わせて調整します。天井が 7.6 m(25 フィート)よりも高い環境では、TPC 電力しきい値の調整が必要な場合があります。

Dynamic Channel Assignment(DCA)アルゴリズム


  • デフォルトで十分ですが次のような例外があります。
    • 外部の AP 干渉を防止してください。これにより、DCA は外部の AP が使用しているチャネルに対応し、その割り当てを回避しようと試行します。異なる RF グループの別のカバレッジ ゾーンの境界上にある場合、DCA を有効にしてください(デフォルト)。制御下にない他のネットワークが稼働している場合、DCA を無効にしてください。
    • DCA チャネルの感度(中程度がデフォルト)は、大部分のアプリケーションで適切に動作します。低く設定すると、チャネル変更の可能性がきわめて低くなります。高く設定すると、環境の変更に応じたチャネルの変更が促進されます。
    • 802.11a のみの環境でチャネルの幅が 20 MHz/40 MHz の場合、大部分の高密度環境は使用可能なチャネルが増加するという恩恵を受けます。ただし、ビデオなどの特定のアプリケーションは 40 MHz を効果的に利用します。
    • DCA チャネルの 100 〜 140 と 165 はデフォルトでは無効になっており、拡張 UNII-2 チャネルを有効にすることで 100 〜 140 を自動的に選択できるようになります。

カバレッジ ホール検出アルゴリズム


  • カバレッジしきい値の Data RSSI は、高密度カバレッジ エリアに必要な最小データ レートをサポートする最小許容 RSSI レベルに設定する必要があります。このように設定すると、しきい値を超えたクライアントのインスタンスがカバレッジ ホールによって報告されます。

注: クライアント例外レベルについては、デフォルト値で十分です。現実的なしきい値を有効にすると、しきい値を下回るクライアントの MAC アドレスが追跡され、報告されます。位置情報サービスが使用可能な場合、これを地図に表示できます。この機能は、最終的な導入のトラブルシューティングや異なる RF 機能を備えた新しい種類のクライアントを特定する場合に便利です。

全般:トラップに関するプロファイルのしきい値


  • 高密度カバレッジ ゾーンの予想レベルに対して、これらを調整してください。トラップが形成され、有意義なアラートが生成されます。

[Wireless] => [802.11a/802.11b] => [High Throughput (802.11n)]

  • サポートされるすべての MCS レートを使用して、両方の帯域に対して有効にします。

[Wireless] => [Media Stream]

上記のコマンドのすべてについて、WCS と AP およびコントローラのテンプレートを使用して変更と割り当てを行うことを強く推奨します。カバレッジ ゾーンと WLAN SSID 設定によって AP を分類する場合は、AP グループ機能を使用することも強く推奨します。

まとめ


高等教育環境における高密度 WLAN 導入で高いパフォーマンスを実現するには、ネットワークの導入前にネットワーク要件を十分に理解することが重要です。コンセプトを良く理解していれば、予期しない事態に対処するように設計を変更できます。

変化する要因に基づいて代替オプションを用意し、新たな要件や課題が発生しても、手法の柔軟性を保つことが大切です。たとえば、ほとんどの場所で美観は最も重視されるため、事前に美観に対する批判を予測して設計すると有益です。設計者が最適なソリューションと美観を損なわないソリューション(AP を隠すなど)のパフォーマンスの違いを理解すると、美観に対する批判に対して準備ができ、必要な場合は期待されるレベルを変更することができます。

この文書では、いくつかの設計エリアをコンセプトとして提示しました。過去のソリューションの経験に基づき、推奨値を例として提供しています。推奨値を出発点として扱うことで、強固なパフォーマンスが提供されます。パフォーマンスは設計者が制御できない状況に基づいて変化しますが、ここで紹介したコンセプトと制御を十分に理解することで、現実的に期待できるパフォーマンスを設計し、伝えることができます。

付録 A:世界各国で使用可能な 5 GHz チャネルの規制ドメイン別一覧


以下は、世界のシスコの規制ドメインで現在使用可能なチャネルです。A 地域のチャネル 120 から 132 までのステータスが変更されていることに注意してください。ターミナル ドップラー気象レーダーとの干渉によって、2009 年 10 月に規制が変更されました。2009 年 10 月より前に導入された AP はこれらのチャネルを使用できます。それ以降に導入された AP は対応しません。

チャネル 周波数
-A
-E
-P
-S
-C
-I
-K
-N
20/40 MHz
20/40 MHz
20/40 MHz
20 MHz
20 MHz
20 MHz
20 MHz
20/40 MHz
36 5180
対応
対応
対応
対応
非対応
対応
対応
対応
40 5200
対応
対応
対応
対応
非対応
対応
対応
対応
44 5220
対応
対応
対応
対応
非対応
対応
対応
対応
48 5240
対応
対応
対応
非対応
非対応
対応
対応
対応
52 5260
対応
対応
対応
非対応
非対応
対応
対応
対応
56 5280
対応
対応
対応
非対応
非対応
対応
対応
対応
60 5300
対応
対応
対応
非対応
非対応
対応
対応
対応
64 5320
対応
対応
対応
非対応
非対応
対応
対応
対応
100 5500
対応
対応
対応
非対応
非対応
非対応
対応
対応
104 5520
対応
対応
対応
非対応
非対応
非対応
対応
対応
108 5540
対応
対応
対応
非対応
非対応
非対応
対応
対応
112 5560
対応
対応
対応
非対応
非対応
非対応
対応
対応
116 5580
対応
対応
対応
非対応
非対応
非対応
対応
対応
120 5600
非対応
対応
対応
非対応
非対応
非対応
対応
非対応
124 5620
非対応
対応
対応
非対応
非対応
非対応
対応
非対応
128 5640
非対応
対応
対応
非対応
非対応
非対応
対応
非対応
132 5660
非対応
対応
対応
非対応
非対応
非対応
非対応
対応
136 5680
対応
対応
対応
非対応
非対応
非対応
非対応
対応
140 5700
対応
対応
対応
非対応
非対応
非対応
非対応
対応
149 5745
対応
非対応
非対応
対応
対応
対応
対応
対応
153 5765
対応
非対応
非対応
対応
対応
対応
対応
対応
157 5785
対応
非対応
非対応
対応
対応
対応
対応
対応
161 5805
対応
非対応
非対応
対応
対応
対応
対応
対応
165 5825
対応
非対応
非対応
対応
対応
対応
対応
対応
DFS あり合計
20
19
19
8
5
13
21
21
DFS なし合計
9
4
4
8
5
9
9
9


以下は、すべての AP および WLAN コントローラに関するシスコの規制ドメイン設定状況の国別リファレンスです。

国の設定

規制ドメイン 規制ドメイン
アルジェリア なし メキシコ -N
アルゼンチン なし モンテネグロ -E
オーストラリア -N ニュージーランド -N または -A
バーレーン -E ナイジェリア -E
ブラジル -t オマーン なし
ブルガリア -E パキスタン なし
カナダ -A パナマ -N
チリ -s パラグアイ -A
中国 -C ペルー -A
コロンビア -A フィリピン -A
コスタリカ -A プエルトリコ -A
クロアチア -E ルーマニア -E
ドミニカ共和国 -N ロシア連邦 -R
エクアドル -A サウジアラビア -E
エジプト -I セルビア -E
EU 諸国* -E シンガポール -s
香港 -N 南アフリカ -E
インド -N 台湾 -A
インドネシア なし タイ なし
イスラエル -I トルコ -I
日本 -P ウクライナ -E
カザフスタン なし アラブ首長国連邦 -C
クウェート なし アメリカ -A
韓国 -K ウルグアイ -A
マレーシア -C ベネズエラ なし
マケドニア -I ベトナム -E


* EU 諸国に属する国は、オーストリア、ベルギー、ギプロス、チェコ共和国、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ジブラルタル、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、アイルランド、イタリア、ラトビア、リヒテンシュタイン、リトアニア、ルクセンブルグ、マルタ、モナコ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、スイス、英国です。

要約と参考資料

シスコは、学生、教師、管理者、地域の CIO、および IT スタッフにとって大きな利点をもたらすエンドツーエンド アーキテクチャ ソリューションとコンポーネント ソリューションを独自に提供しています。個々の利点はボーダレス クラスルームとは異なりますが、その影響は教育コミュニティに変化を呼び起こし、学校と地域がコンプライアンス要件を満たしながら学生、親、教師、およびスタッフの安全性を確保できるようになります。

シスコは、ボーダレス クラスルームの開発と最適化、およびここで提示したソリューション、アプリケーション、およびインフラストラクチャを深く、広げることに取り組んでいます。

参考資料および問い合わせ先

シスコのボーダレス クラスルーム:connectedclass@cisco.com

シスコのボーダレス ネットワーク アーキテクチャ

シスコのエンタープライズ メディアネット アーキテクチャ

利用規約

このアーキテクチャ文書に含まれている情報は独自のものであり、Cisco Systems, Inc.(「シスコ」)の機密情報です。このアーキテクチャ文書は、受領者が評価を行う目的でのみ、要求した当事者に機密情報として提供されるものです。シスコの書面による許可なく、それ以外の目的に使用または開示してはなりません。

このアーキテクチャ文書は、契約の申し出として解釈されることはなく、解釈すべきでもありません。このアーキテクチャ文書に含まれる情報の一部は、開発中の将来のテクノロジーを参照している場合があります。そのような情報のすべては変更されることがあります。

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商標

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