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スイッチ型バックボーンLANテクノロジ:FDDIよりスイッチ型Fast Ethernetへの移行

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Catalyst 5000/5500シリーズ

スイッチ型バックボーンLANテクノロジ:FDDIよりスイッチ型Fast Ethernetへの移行


イントロダクション

スイッチ型Ethernetや共有型Fast Ethernetまたはスイッチ型Fast Ethernetにより、デスクトップにさらなる帯域を導入しようとする場合、バックボーンの容量も同様に増加させる必要があります。現在、カスタマーが利用している高速バックボーンは、通常は、共有型ファイバ分散データインタフェース(FDDI)になります。ユーザは、FDDIスイッチングを使用して共有型FDDIバックボーンをセグメント化することによりバックボーンの容量を増加させるか、またはスイッチ型Fast Ethernetの可能性に投資して既存の共有型FDDIを補足する、という選択をすることができます。この資料では、技術的な相違点を比較し、FDDIとFast Ethernetを使用したシナリオを示し、さまざまなバックボーントポロジにおいてこれら2つのテクノロジを利用した場合の長所と短所について対照していきます。

FDDIとFast Ethernetの比較

 FDDI⁄クッパー分散データインタフェース(CDDI)(ANSI X3T9.5)は、カテゴリ5の非シールドツイストペア線(UTP)、マルチモードファイバおよびシングルモードの光ファイバケーブルに対して、100 Mbpsの能力があります。FDDIは、ネットワークアクセス方式にトークンパッシングを採用しています。この方式をデュアルリングアーキテクチャと結合すると、FDDIは、自己回復機能を持ったLANテクノロジとなります。FDDIは、1つのリングに接続したシングルアタッチメントステーション(SAS)、および接続と冗長性のためのデュアルアタッチメントステーション(DAS)をサポートします。また、FDDIにはステーション管理(SMT)層があり、ここではLANをトラブルシュートするために設計された広範な統計を定義します。さらに、FDDIは、スループットに対して最大4500バイトのフレーム長をサポートします。フレームのフォーマットと長さが翻訳された後、データはEthernetおよびFast EthernetからFDDIを介してスイッチングまたはルーティングされます。FDDIには、デュアルフォルトトレラントリング、およびトラフィックロードの増加に対する低速性能低下、という優れた長所が2つあります。表1に、さまざまなネットワーク設計のシナリオでFDDIを利用する方法を示します。FDDIは高速のクライアント接続として使用することもできますが、ほとんどの場合、高速接続あるいは信頼性のある接続を確立することでその高いコストに対して生産性のある、サーバ接続や高速バックボーンに使用されてFast Ethernetまたは100BaseT(IEEE 802.3u)は、カテゴリ5のUTP、マルチモードおよびシングルモードの光ファイバケーブルに対して、100 Mbpsの能力があります。10 MbpsのEthernetと同様に、Fast Ethernetでは、共有型の環境に対して搬送波検知多重アクセス⁄衝突検出(CSMA/CD)ネットワークアクセス方式を採用しています。また、Fast Ethernetのテクノロジでは、Ethernetと同じフレームフォーマットとフレーム長(1518バイト)を使用しているため、LANワークステーションで実行している上位層プロトコル、アプリケーション、ネットワーキングソフトウェアを変更する必要はありません。10 Mbpsから100 MbpsでのEthernetのデータスイッチングでは、フレームを翻訳する必要がなく、遅延の短いメディアパフォーマンスが可能になります。Fast Ethernetは、安定性とスケーラビリティを提供する、標準のIEEE 802.3メディアアクセス制御・ iMAC)をFDDIの物理層で使用していますが、FDDIとは異なり、メディアを全二重で利用します。(FDDIは、事実上100 Mbpsのデータ速度を提供する、125 Mbpsの全二重シグナリングシステムを定義します。)現在では、Fast Ethernetのベンダのほとんどが全二重のマニュアル構成および自動構成をサポートしています。全二重のFast Ethernetテクノロジでは、同時両方向通信を提供することにより、最大200 Mbpsの帯域をサポートします。つまり、それぞれの方向での100 Mbpsの伝送が可能です。また、全二重モードは、2つのデータ端末装置(DTE)の間でマルチモードの光ファイバケーブルを使用している場合には、最大で2キロメートルの距離をサポートします。Fast Ethernetには優れた長所が2つあり、それは、FDDI/CDDIに対して低コストでハイパフォーマンスなソリューションであることと、従来の10 MbpsのEthernetからの統合が容易であることです。Fast Ethernetは、クライアント⁄サーバ接続のFDDI⁄CDDIにとってかわるものとして急速に広がりつつあります。その理由としては、その低いコストと高いスループットが挙げられます。また、スイッチ型Fast Ethernetは、バックボーンに必要なパフォーマンスプロファイルと冗長性を備えています。

表1 FDDIおよびFast Ethernetを使用したネットワーク設計のシナリオ

ネットワーク・デザインのシナリオ FDDI/CDDI Fast Ethernet
High-speed Client Connectivity _ _
High-speed Server Connectivity _ _
High-speed Uplink for Inter-switch Communication or to Switch of Switches" _ _
High-speed Uplink for Switch to Router Communication _ _
High-speed VLAN Trunking _ _
High-speed Backbone _ _

バックボーンに対して重要な事柄


  • パフォーマンスの維持
    共有型バックボーンの環境では、FDDIのデータスループットのパフォーマンスの維持は、共有型Fast Ethernetよりも優れています。FDDIリング上のエンドステーションの数が増えても、パフォーマンスは低下しないでしょう。FDDIのトークンパッシング方式は、トラフィックを全帯域の90 %に維持することができます。一方、共有型Fast Ethernetではセグメント上でユーザ数が増加すると、コリジョンの増加によりパフォーマンスが低下します。ネットワーク管理者は、共有型Fast Ethernetネットワークが30 %から40 %のトラフィック率を維持するようにする必要があります(バーストの限界は帯域の90 %)。しかし、現在のアーキテクチャは、共有型ネットワークから除去され、高帯域のスイッチ型ネットワークに移行されるでしょう。

    スイッチ型バックボーンの環境では、Fast Ethernetは全二重モードで両方向の100 Mbpsのデータスループットをサポートし、FDDIのデータスループットの2倍のパフォーマンスが可能になるため、FDDIよりもFast Ethernetの方が有利になります。さらに、EthernetまたはFast EternetからFDDIへのスイッチングではフレームの翻訳が必要であり、それは遅延や待ち時間の長さに関係してきます。EthernetからFast Ethernetへのスイッチングでは、このような問題は発生しません。スイッチ型バックボーン環境でパフォーマンスの維持のためのトラフィック率の維持は、スイッチのバスのアービトレーション方式やバックプレーンの容量により決まります。共有型LANテクノロジのために設計されたネットワークアクセス方式を比較して、スイッチ型の環境でのFast EthernetとFDDIを評価しても意味はありません。Catalyst 5000スイッチは、Data Communicationsのテスト(Data Communications, 8/96, "100BaseT: Enterprise Switching Without the Wait," http://www.data.com/Lab_Tests/100BaseT_Enterprise_Switching.html)に参加し、その結果、Fast Ethernetのポートは100 Mbpsのデータスループットパフォーマンスを維持できることが示されました。100 Mbpsの全二重は公的にはテストされていませんが、Fast Ethernetリンクで200Mbps全二重を確かめるために、シスコ社ではそれぞれのCatalyst 5000スイッチにおいて継続してテストを行っています。

    バックボーンのLANサーバを100 Mbpsにアップグレードする場合には、FDDIおよびFast Ethernetについて考慮する必要があります。FDDIはFast Ethernetよりも大きなフレームサイズ(最大4500バイト)でデータを転送する能力があるため、共有型の環境内のFDDI上の2つのサーバ間で大きなファイルを転送する目的においてはデータスループットは良好です。しかし、クライアント⁄サーバのネットワークでの平均IPフレームは、200から256バイトになります。さらに、クライアントがEthernet上にある場合には、フレームはEthernetの最大フレームサイズを上回ることは決してありません。このようなケースでは、Fast Ethernetサーバは、FDDIと同レベルのデータスループットを提供し、待ち時間はFDDIよりも短くなります。Fast Ethernet LANのサーバが専用のスイッチ型Fast Ethernetポート上で全二重モードを使用している場合には、長期的に見て、追加の帯域により小さいサイズのフレームは打ち消されます(最大1518バイト)。Data Communicationsのテストでは、64バイトのフレームを扱う際、100BaseTアダプタは使用可能帯域の58 %をデータに使用することが示されています。別のスペクトルでは、100BaseTアダプタは使用可能帯域の99 %(実質的にはワイヤ速度)を使用して1500バイトのフレームを伝送しているため、ユーザ、サーバ、またはアプリケーションは200 Mbpsのスループットを実現できたことになります。1996年のSpring COMDEXでは、Xpoint Technologies社およびCompaq Computer社が、Windows NTベースのBusBIOSおよびXpoint社のDisk-to-LANアクセラレーションを使用して、Compaq社のProliant 5000サーバで、マルチプルXpointデュアルポートFast Ethernetアダプタを装備した標準プロトコル制御情報(PCI)バスを介して、ギガバイト⁄秒の入出力(I/O)エンタプライズサーバのデモンストレーションを行いました。Fast Ethernetは、サーバテクノロジの発展とともにスケーラブルなパフォーマンスを提供するでしょう。

    ディスクドライブサーバ、マルチメディアサーバ、ピアツーピアステーション、そしてクライアント接続ではなくバックボーン接続で100BaseTを装備した場合には、クライアント⁄サーバのアプリケーションが読み書きの対称トラフィックを第一に伝送するため、飛躍的なパフォーマンスの向上を実感することができるでしょう。また、トラフィックが単一方向の場合でも、全二重によりコリジョンが排除され、ユーザは200 Mbpsの速度と予想応答時間を得ることができます。Fast Ethernetは、複数のクライアントが伝送と受信を同時に行うことができる多重スレッド化をサポートするような、これからのオペレーティングシステムに対してスケーラビリティを提供します。

  • フォルトトレラント
    共有型バックボーンの環境では、FDDIのフォルトトレラント機能の方がFast Ethernetのものよりも優れています。FDDIでは、全てのステーションにデュアルリングが接続されています。通常の状態では、1つのリングのみがアクティブになっています。アクティブになっているリングまたは1次リングが障害を起こした場合、2次リングが使用され、接続を維持するためにダウン時間は発生しません。ネットワークは、SMTプロトコルの効力により自己回復します。SMTプロトコルは、1次リングで障害が起きたことを判断し、直ちに(またはほとんど直ちに)バックアップリングを使用するのです。 冗長性を得るためにFDDI/CDDIリングの両方にアクセスするには、FDDI/CDDIデバイスを、FDDI/CDDIに対して「デュアルホーミング」接続する必要があります。FDDIネットワークでは、物理メディアまたはネットワークのハブで障害が起きる可能性があります。FDDIのハブが障害を起こした場合、ネットワークは折り返します。障害が発生した場合の新しいトポロジによって距離制限が破られないように、ネットワークの初期設計には注意が必要です。

    共有型バックボーンの環境では、Fast Ethernetは、クライアント、サーバ、スイッチ、ルータを含むそれぞれのステーション間に2つ以上のリンクを使用することで、バックアップ接続を提供することができます。これらのリンクは、1つがアクティブになり、その他はIEEE 802.ldまたはスパニングツリープロトコル(STP)により定められたスタンバイモードまたはバックアップモードになります。(STPはEthernetネットワーク内でのループの発生を防止します。)バックアップリンクは、アクティブリンクが障害を起こしたときにSTPによって起動されます。障害時にバックアップリンクへの切替えにかかる時間(デフォルトのSTPパラメータおよびスパニングツリーの大きさにより異なる)は、通常20秒から40秒(デフォルトの遅延)になり、この時間はネットワークを調整することで短くすることができます。即時に回復させるためには、フォルトトレラントFast Ethernetトランシーバがリンク上で使用されます。フォルトトレラントトランシーバは、ネットワークに接続されているFast Ethernetデバイスのリンクを、2つの物理接続に分割します。トランシーバのモニタは両方ともハードウェア的にネットワーク接続されているため、アクティブリンクからバックアップリンクへの切替え処理が即時に行われます。フォルトトレラントトランシーバは、クライアント、サーバ、およびバックボーンリンクで使用することができ、ここでは、ネットワーク管理者が必要とするSTPよりも速い回復が可能になります。(フォルトトレラントトランシーバの利用については、トポロジのセクションを参照してください。)

    スイッチ型バックボーンの環境では、FDDIデュアルアタッチメントステーション(DAS)はスイッチに対してバックアップパスを提供し、フォルトトレラントトランシーバを使用することによりFast Ethernetのデバイスに対して設定が行われます。また、フォルトトレラントトランシーバは全二重Fast Ethernetをサポートすることができるため、これらのリンクの帯域の容量と冗長性が結合され、FDDIよりも優れた機能性を得ることができます。別のシナリオとしては、付加価値バーチャルLAN(VLAN)およびSTP用のシスコ社のスイッチ間リンク(ISL)プロトコルを使用して、バックアップと付加容量の両方を提供する、複数のFast Ethernetリンクが挙げられます。 VLANは、スイッチのポートを論理的にグループ化するものであり、これにより、ブロードキャストをグループのエンドステーションのみに制限します。シスコ社のスイッチは独自の付加価値機能を提供し、スイッチ型Fast Ethernetリンクを、スイッチ、ルータ、サーバ間で最大1000 VLANのトラフィックを運ぶためのトランクとして構成することが可能です。複数のFast EthernetのISLトランクは、複数のVLANからのトラフィックを共用ロードするように構成することができます。あるトランクで障害が発生した場合には、そのトランクからのトラフィックは別のバックアップトランクで運ばれます。アクティブポートのハードウェアよりも受動ファイバケーブルの方が障害率はかなり低いため、このシナリオでは、トラフィックは同じスイッチ上のポートあるいは異なるスイッチ上のポートを通過することができます。この機能はFDDI DASではサポートされません。

  • 距離
    FDDIおよびFast Ethernet(100BaseFX)はどちらも、マルチモードファイバを最大2キロメートルまで、シングルモードファイバを最大32キロメートルまでサポートします。Fast Ethernetは、400メートルまでマルチモードファイバを半二重モードでサポートするため、最も遠いエンドステーションがコリジョンを検出することができます。リンク上に2個のデバイスしかない場合には、全二重モードを実行することができ、距離制限は2キロメートルになります。ファイバを利用したFast Ethernetは、長いケーブルでのサポートが必要な、ワイヤリングクロゼットとキャンパスビルディングの間で主に使用されています。

  • ネットワーク管理
    ほとんどのFDDIネットワークデバイスがFDDI SMTツールをサポートしているにもかかわらず、FDDI SMT管理の市場には、便利な管理アプリケーションがほとんどありません。逆に、Fast Ethernet用のリモート監視用(RMON)ツールのさまざまな装備に対しては、それに対応するさまざまなネットワーク管理アプリケーションが出回っています。

  • 価格

    表2 ネットワークインタフェースの通常価格
    デバイス・インタフェース FDDI/CDDI Fast Ethernet % FDDIとFEの価格差
    アダプタ (Single Interface-UTP) $1000 $150 666%
    アダプタ (DAS-UTP) $2000 N/A N/A
    スイッチ $8000 $1000 800%
    ルータ $18,000 $7000 257%
    冗長構成トランシーバ - $650 (UTP); $1000 (multimode fiber); $3500 (single-mode fiber) N/A

    2次またはバックアップのFast Ethernet接続(アダプタおよびスイッチポート)を追加するにしても、FDDI DASを使用するよりも安くすむことに注意してください。さらに、Fast Ethernetリンクは全二重にすることが可能です。また、現在ベンダは、Catalyst 5000スイッチ上で可能な50 Fast Etnernetポートにほぼ等しい、高密度ポートを使用したFDDIスイッチを持っていません。

    トポロジ

  • クライアント⁄サーバ
    FDDI/CDDIのクライアントおよびサーバは、FDDI/CDDIの集線装置(Cisco Workgroup Concentrator 1400)にシングル接続または「デュアルホーミング」接続することができます。図1に、物理接続を1つだけ提供するSASアダプタと、デュアル接続に対して2つの物理接続を提供するDASアダプタを示します。「デュアルホーミング」は、デュアルリングに接続した2つの集線装置を介して冗長性を提供します。DASアダプタはSASアダプタよりも高い値段で販売され、SAS FDDIアダプタはFast Ethernetアダプタよりも高い値段で販売されています。(表2を参照)

    図1 FDDIのクライアントおよびサーバ、SASおよびDASの接続

    Fast Ethernetのクライアントおよびサーバのアダプタは、さまざまなPC(業界標準拡張アーキテクチャ[EISA]およびPCI)、およびSPARCstation(SBus)で使用することができ、手頃な価格になっています。これらのアダプタのほとんどは10 Mbpsおよび100 Mbpsの速度をサポートし、Fast Ethernetの自動折衝機能および自動検知機能によりその速度が自動的に調整されます。また、ほとんどのFast Ethernetアダプタは、全二重をサポートします。全二重モードではコリジョンが除去されるため、ユーザは200 Mbpsのデータスループットを実現することができ、応答時間の予測が可能です。図2に、Fast Ethernet上のサーバ(Novell NetWare 3.x、4.x、Windows NT、UNIX)がFast Ethernet、FDDI、または10 Mbpsのスイッチ型Ethernetを介して接続されたクライアントに伝送する図を示します。クライアントおよびサーバの接続はすべて、安価なフォルトトレラントトランシーバを使用することで、FDDI/CDDIのような冗長リンクを持つことができます。これらのトランシーバを使用しても、価格はFDDI/CDDI DASアダプタの半分にしかなりません。通常、ユーザはFast Ethernetデバイスをこれらのフォルトトレラントトランシーバのポートの1つに接続し、トランシーバの残りの2つのポートを冗長性のためにスイッチに分割して接続します。フォルトトレラントトランシーバは、全二重をサポートし、これらは物理層のデバイスであるため、そのエンドステーションはシングルアドレスのデバイスとして扱われます。管理には、スイッチ管理アプリケーションを使用して、トランシーバを通してどのポートがエンドステーションからトラフィックを受信しているかを知ることができます。要約すると、Fast Ethernetの長所は、安価なフォルトトレラントトランシーバの使用により、FDDIでは実現できない冗長性と付加帯域の両方をサポートすることです。サーバおよびクライアントを共有型FDDIからスイッチ型Fast Ethernetへ移行することにより、最大限のデータスループットを得ることが可能です。

    図2 Fast Ethernetのクライアントおよびサーバのフォルトトレラント接続

    さらに高い帯域については、複数のFast EthernetリンクはバーチャルLAN(VLAN)およびSTP(図3を参照)を使用することにより、バックアップと付加容量の両方を提供することが可能です。Intel社およびXpoint Technologies社は、Fast Ethernetアダプタ、およびMicrosoft Windows NTとNetWareサーバでのVLAN用のシスコ社のスイッチ間リンクプロトコルのサポートをアナウンスしました。ネットワーク管理者はこれらのアダプタを使用して、スイッチファブリックから複数のVLANを介して共通サーバを共用することができます。もう1つのシナリオとして、Fast EthernetアダプタまたはデュアルポートのFast Ethernetアダプタを2つインストールし、それぞれのポートを別々のスイッチに接続することが挙げられます。オペレーティングシステムとVLAN機能の組合せにより、これらの2つのスイッチでは、スイッチファブリックへのトラフィックのロードを共用することができ、リンクの1つが障害を起こした場合、オペレーティングシステムが障害リンクからもう1つのリンクへトラフィックを移します。共有型FDDIからスイッチ型ISLを使用したFast Ethernetへサーバを移行することにより、ネットワーク設計の柔軟性とデータスループットを最大限に生かすことが可能です。

    図3 Fast Ethernetの共用ロードのサーバ接続


    LANスイッチ

    Ethernetスイッチは、FDDI/CDDIバックボーンに対してシングル接続または「デュアルホーミング」接続にすることができます。図4に、Cisco Workgroup FDDI Concentrators 1400を使用して相互接続されたCatalyst 1200および5000スイッチのグループを示します。ここでの利点は、異なるEthernetスイッチのワークグループに接続されたクライアントが、高速の相互通信を実現することができることです。また、スイッチにデュアルホーミングをインプリメントし、2つの集線装置に接続を分割することにより、さらに強力なフォルトトレラントを実現することが可能です。ネットワーク管理者は、マルチモードのファイバスパニングで2キロメートル、シングルモードのファイバスパニングで32キロメートルのFDDIを使用したキャンパス環境で、LANセグメントが相互接続されるという柔軟性を得るのです。

    図4 スイッチ間デュアルホーミング設計のためのFDDI

    スイッチ型Fast Ethernetは、キャンパス環境(図5を参照)でのEthernetスイッチワークグループ、Fast Ethernetワークグループ、サーバ、およびクライアントを相互接続するためのバックボーンテクノロジとして、理想的です。クライアントのトラフィックは、Fast Ethernet接続を使用して、スイッチおよびルータに集められます。さらに、Fast Ethernetは、全二重で両方向の100 Mbpsのデータ伝送をサポートし、これはFDDIよりも優れたスループットパフォーマンスを提供します。スイッチとルータの距離が長くなるような場所では、ファイバFast Ethernetを使用してマルチモード接続で最大2キロメートル、シングルモードで最大32キロメートルをサポートすることができます。UTP接続およびファイバ接続は、どちらもフォルトトレラントトランシーバを使用することで、冗長性を提供することができます。FDDIスイッチ1つの価格で、高密度のFat Ethernetスイッチを2つ購入し、ポートとスイッチの両方に冗長性を持たせることができます。

    図5 ファイバFast Ethernetのバックボーン設計

    ネットワーク管理者は、Catalyst 5000スイッチの1つのFast Ethernetリンクを使用して、複数のVLANからトラフィックをサポートすることができます。Catalyst 5000スイッチでのSTPのインプリメンテーションはVLANベースになるため、そのパラメータは、Fast Ethernetのパラレルリンクを介したVLANトラフィックのロードを共用することができます。VLANトラフィックはリンク間で共用され、1つのリンクが障害を起こした場合には、STPが、残りのリンクがトラフィックをすべて伝送するように処置します。たとえば図6では、VLAN 1のトランクリンクはVLAN 2のためのバックアップリンクになります。VLAN 3およびVLAN 4のトランクリンクは、ロードを共用し、VLAN 1およびVLAN 2のトランクについて説明したのと同じ方法で、互いにバックアップしています。

    図6 ロード平衡化のためのFast Ethernetバックボーン設計


    Fast Eternetスイッチの購入にあたって、商品を選択するための重要な基準を以下に示します。
  • FDDI/CDDIインタフェースをサポートし、FDDIからFast Ethernetへ段階的に移行できる、Fast Ethernetスイッチを選ぶ。
  • スイッチのFast Ethernetポートが、自動折衝機能および自動検知機能を使用して10 Mbpsと100 Mbpsの速度を自動的にサポートする場合には、EthernetからFast Eternetへの移行は容易である。
  • より広い帯域のスループットを得るためには、EthernetおよびFast Ethernetインタフェースにおいて全二重をサポートするFast Ethernetを選ぶ。
  • スイッチ型Fast Ethernetバックボーンの環境でのトラフィック速度のパフォーマンスの維持は、Fast Ethernetスイッチのスループットの標準容量(1秒当たりのパケット総数など)により左右されることに注意する。データは、第三者の調査機関により独自に検証されたものが望ましい。
  • RMONツールで容易に管理することができ、ネットワーク管理アプリケーションの揃ったFast Ethernetスイッチを選ぶ。
  • 包括的にVLANをサポートし、既存のネットワークをギガビットのEthernetへ移行するための能力を持ち、これらのテクノロジを展開するにあたって信頼のできるベンダを選ぶ。

    要約

    経済的でハイパフォーマンスなバックボーンのテクノロジを模索中のユーザにとって、Fast Ethernetスイッチングへの移行は必然的なものでしょう。すでに多くのユーザが、バックボーンの輻輳に重点を置き、サーバあるいはスーパーサーバに帯域を提供するために、Fast Ethernetテクノロジに対して投資を行っています。さらに、Fast Ethernetでは、パワーユーザのためにデスクトップでの100 Mbpsを可能にします。 100BaseTおよび非同期転送モード(ATM)製品が市場に出回るようになれば、FDDIの売上げは急速に減少し、その後は販売済みのFDDIスイッチをサポートしていくだけになるであろう、と多くの業界アナリストが予測しています。また、デスクトップでのFDDIの採用はあまりにも高価であり、アップグレードも容易ではないであろうという意見が多く出されています。