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Cisco 3800 シリーズ サービス統合型ルータ

WAN の最適化と Cisco ブランチ オフィス ルータの統合による、アプリケーション パフォーマンスの向上と TCO の削減

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WAN の最適化と Cisco ブランチ オフィス ルータの統合による、アプリケーション パフォーマンスの向上と TCO の削減


ブランチ オフィスの数はますます増えているので、ネットワーク管理者は遠隔地で堅牢なアプリケーション パフォーマンスを確保するのに役立つツールを必要としています。たとえば、調査会社の Nemertes Research が 2007 年 5 月に発表したブランチ オフィスに関する報告("Branch Office Best Practices")によると、ブランチ オフィスの数は 2007 年に 11% 増加する見込みで(前年比 8.9% 増)、新規雇用者の 9 割がブランチ オフィスに勤務しています。Nemertes によると、成長の要因は世界的な拡大、従業員の確保、買収/合併、コスト削減、環境に対する懸念などです。

一方、ブランチ オフィスのコミュニケーション要件は、コラボレーション アプリケーション、ビデオ、Web 2.0 テクノロジーを受け入れるために進化しています。このような発展も、ブランチ オフィスと WAN に高度なパフォーマンスが要求される原因となっています。

また、企業がデータ センターを統合する風潮は続いています。統合により、ブランチ オフィスの資産のほとんどはデータ センターに移ります。その一番の目的は、規制に準拠してセキュリティを集中管理し、企業のデータ資産に対する制御を強めることです。

データ センターへの統合が進む一方でブランチ オフィスが増えているということは、従業員が、比較的低速な WAN 経由で LAN ベースのビジネス アプリケーションにリモート アクセスすることがますます増えているということです。このようにアクセスされるアプリケーションには、マルチメディア機能を多用したり遅延の影響を受けやすいアプリケーションが増えているので、IT スタッフやネットワーキング スタッフはさらなる課題に直面しています。それは、リモート アプリケーションの応答時間を、データ センター内の企業のアプリケーション サーバのローカル ユーザが経験するのと同程度に保つというものです。WAN 接続されたリモート ユーザとは異なり、ローカル ユーザは数 MB の LAN 速度を利用でき、距離による遅延の影響を受けません。

ブランチ オフィスのパフォーマンス要件に対処する方法の 1 つは、WAN エクスペリエンスの最適化に特化したテクノロジーを、必要な他のブランチ オフィス ネットワーキング機能と共にシスコのサービス統合型ルータ プラットフォームに統合することです。サービス統合型ルータには、WAN 最適化を含むブランチ オフィス ネットワーキングに必要なあらゆる機能が 1 つのコンパクトな管理しやすいプラットフォームにパッケージ化されています。シスコの WAN 最適化サービスを Cisco サービス統合型ルータに組み込むことで、ブランチ オフィス数が増えている企業は、ネットワーキングの総所有コスト(TCO)を低く抑えることができます。

ルータの統合

Cisco サービス統合型ルータは、業界随一のブランチ オフィス ルーティング ソリューションに進化しました。リモート サイトに必要なあらゆるネットワーキング機能が単一デバイスに組み込まれています。

  • ローカル イーサネット スイッチング
  • ワイヤレス LAN コントローラ
  • WAN アクセス ルーティング(地上回線およびワイヤレス WAN と第 3 世代 [3G] 携帯電話)
  • 音声
  • セキュリティ
  • WAN 最適化

「WAN 最適化」とは、低速で遅延が発生しやすい WAN 経由で高速 LAN 用に作成されたアプリケーションにアクセスする場合にアプリケーションのパフォーマンスを高めるさまざまな機能の総称です。シスコのポートフォリオでは、Cisco Wide-Area Application Services(WAAS)に豊富な WAN 最適化機能が備わっています。WAAS には、高度なデータ冗長性の排除(DRE)、キャッシング、アプリケーション固有のプロトコル高速化、TCP フロー最適化(TFO)といった機能があります。これらは WAN のトラフィック負荷と輻輳を緩和することで、アプリケーションの応答時間を短縮します。これらの機能を実装するには、ルータ内に物理的に組み込まれたモジュールを使用する方法と、アプライアンスを論理的にルータに統合してルータと同じ場所に配置する方法があります。さらに、コンテンツ配信とキャッシングは、ユーザの応答時間が「ローカル」に感じられるように検証済みデータの伝送をブランチ オフィス内にとどめることで、クライアントのパフォーマンス向上にも役立ちます。

さらに、アプリケーション固有の レイヤ 7 プロトコル プロキシを導入することで、クライアント/サーバ間のプロトコル メッセージを WAAS モジュールによってローカルに処理できるようになります。プロキシがない状態では、Microsoft Common Internet File System(CIFS)のようなアプリケーションを WAN 経由で実行すると、数千ものメッセージング ラウンドトリップが発生し、プロセスに遅延が発生してパフォーマンスが低下していましたが、プロキシを導入することでこの状態が緩和されます。

パフォーマンスの向上に加えて、WAN のトラフィックの負荷を軽減し、ラウンドトリップ プロトコル メッセージの数を削減することで、VoIP など、ビジネスにとって重要な新しいアプリケーション トラフィックに対応できる容量が解放され、追加の WAN 帯域幅への投資を先送りできる場合もあります。シスコの多くのお客様が Cisco WAAS を導入することで、VoIP の実装を正当化したり、既存の VoIP 品質を高めることに成功しています。Cisco WAAS によって WAN 上の輻輳は緩和されます。ルータは VoIP トラフィックを識別し、他のバルク トラフィック タイプを圧縮および転送してでも、ビジネスに重要なものとして VoIP トラフィックを優先させます(図 1 を参照)。

図 1 利用可能な帯域幅リソースの競合緩和やネットワークベースのエンドツーエンド QoS の適合により、Cisco WAAS がエンタープライズ VoIP 展開を促進

図 1 利用可能な帯域幅リソースの競合緩和やネットワークベースのエンドツーエンド QoS の適合により、Cisco WAAS がエンタープライズ VoIP 展開を促進

Cisco WAAS と Cisco IOS ソフトウェア

Cisco WAAS モジュールは、説明したさまざまな WAN 最適化サービスを採用し、レイヤ 3 パフォーマンス最適化、監視、QoS といった Cisco IOS® ソフトウェアに組み込まれたネットワーク サービスと緊密に連携して機能します。Cisco IOS ソフトウェアは、サービス統合型ルータ上で稼働するルータ オペレーティング システムです。Cisco WAAS モジュールには専用のハードウェア、ソフトウェア、および処理リソースがあるので、共通の筐体に組み込まれた他のネットワーキング機能の動作やパフォーマンスを損なうことはありません。

サービス統合型ルータに最初から組み込まれている Cisco IOS ソフトウェア ツールの中には、アプリケーションを認識して最適なインターネット ルートをインテリジェントに選択する、Cisco パフォーマンス ルーティングという機能があります。エンタープライズ WAN の状況が急速に変化する中で、特定のアプリケーションにとっては、セキュリティがより強く、コストがより低く、遅延がより小さく、優先順位(QoS)がより高いリンクにルーティングされることが最適であるというシナリオも生まれます。Cisco IOS ソフトウェアベースのパフォーマンス ルーティング エンジンにより、こういった柔軟なルーティングが促進されます。ルート(パス)最適化を適用できるのは、2 つ以上のアクセス接続で構成されるサイトです。標準的なルーティング アルゴリズムで適用される基準は、最短パスであることです。パフォーマンス ルーティングでは、遅延、パケット損失、リンク利用率、到達可能性、スループット、リンク コストに関するリアルタイムのデータを相関させることによって、最短パス以外の変数にも基づいて最適ルートが動的に選択されます(図 2 を参照)。

図 2 Cisco WAAS と Cisco パフォーマンス ルーティングが高度な Cisco IOS ソフトウェア機能と連携してブランチ オフィスにとって最適な WAN エクスペリエンスを実現

図 2 Cisco WAAS と Cisco パフォーマンス ルーティングが高度な Cisco IOS ソフトウェア機能と連携してブランチ オフィスにとって最適な WAN エクスペリエンスを実現


高度なパフォーマンス監視、ネットワーク アカウンティング(NetFlow)、および透過的な WAN 最適化の機能を使用することで、管理者はネットワーク上でトラフィックがどうなっているかを詳細に把握でき、ネットワークは最適なパフォーマンスで応答できます。

さらに、ディープ パケット インスペクションや関連するトラフィックの分類、および Cisco IOS ソフトウェアに組み込まれた QoS ツールを使用することで、ネットワーク管理者は特定のトラフィック フローが特定の方法で動作するように処理を割り当てることができます。たとえば、特定のクラスのアプリケーション トラフィック(音声セッションや Citrix セッションなど)には常に一定以上の帯域幅を保証するように処理を割り当てたり、特定のアプリケーションやプロトコル(ピアツーピア トラフィックなど)が消費できる WAN 帯域幅の上限を設定したりすることが考えられます。

これらすべての機能を連携させることで、リモート ユーザはローカル ユーザと同程度のアプリケーションの操作感を経験できるようになります。WCCPv2(Web Cache Communication Protocol Version 2)というテクノロジーによって Cisco IOS ソフトウェアの機能と Cisco WAAS のサービスが容易に同期化します。WCCP は、トラフィックをルータから WAAS モジュールへとリダイレクトし、その逆も行います。WAAS モジュールに障害が発生した場合、ステートフルなプロトコルである WCCP は接続性とユーザ セッションを維持するために、WAAS モジュールを迂回してトラフィックを直接 WAN に渡します。

前に述べたように、外部アプライアンスを使用してインライン モードで Cisco WAAS を導入すると、ルータの構成を変更せずに完全な WAN 最適化機能を利用できます。何らかの理由でこのアプライアンスが停止した場合、デフォルトではアップタイムを継続するために "fail-to-wire" モードに自動的に移行します。アプライアンスはトラフィックをルータに流し続けるだけで WAN 最適化機能は適用されませんが、セッションはアクティブであり続けます。

コストの削減

ネットワーキング機能がサービス統合型ルータに組み込まれることで、IT 組織の作業は、ブランチ オフィスごとに 1 台のデバイスを設置して管理するだけで済みます。この構成により、多大なコスト削減効果と機能が得られます。

  • Cisco WAAS と説明にあったその他のブランチ オフィス ネットワーキング テクノロジーをサポートする Cisco サービス統合型ルータは、容易に事前設定を行って各ブランチ オフィスに発送できます。この方式により、企業は IT スタッフの出張と設置に要するコストを削減できます。
  • WAN 最適化とルーティング ソリューションの統合により、すでにルータの管理インターフェイスを使い慣れているスタッフを訓練する必要が減ります。サービス統合型モジュール上の WAAS モジュールを構成および管理するには、Cisco IOS ソフトウェアのコマンドライン インターフェイス(CLI)を使用できます。また、Cisco WAAS グラフィカル管理インターフェイスから複数のサイトを監視および管理する高度機能も維持されます。
  • 統合により、サービスの透過性が高まります。Cisco WAAS 機能はトンネルを使用せずに展開されます。トンネルを使用すると、WAN 最適化エンドポイントを識別するために、送信者や受信者の送信元 IP アドレスや宛先 IP アドレス、および TCP ポート番号が変更されます。透過性は、シスコの重要な差別化要素です。エンタープライズ ネットワークを構築し直すことなく QoS やセキュリティの既存ポリシーを維持できるからです。また、透過的であることで、組織は個々のトラフィック フローを視覚的に把握し、個々のアプリケーションに対する WAN 最適化の純益を測定できます。
  • デバイスが統合されることで、管理するデバイスの数や、操作するユーザ インターフェイスの数が少なくなります。障害やエラーのトラブルシューティングは、統合型テクノロジーの方がオーバーレイ アプライアンスより簡単です。
  • サービス統合型ルータ プラットフォーム全体に対するサービス保証があります。その契約対象となるすべてのモジュールのソフトウェア アップグレードも含まれているので、管理が容易になり調達コストが削減されます。

まとめ

WAN 最適化とアプリケーション アクセラレーションは、今日の企業にとってますます必要性を増しています。企業は、増え続けるブランチ オフィスとリモート ユーザを抱えながら、法規制への準拠とコスト削減のためにアプリケーションとデータ ストレージ リソースの統合を進めています。ある調査によると、企業リソースの 70 〜 90 % は WAN 経由でリモート ユーザによってアクセスされています。ほとんどのアプリケーションは LAN 向けに設計されていますが、WAN は LAN プラットフォームよりも低速であり、距離が原因でネットワーキング エクスペリエンスに遅延が発生します。

しかし、WAN 最適化機能を利用すると、WAN のトラフィック負荷が軽減され、アプリケーション プロトコル メッセージのラウンドトリップが抑制され、重要なデータがキャッシュされることで、ブランチ オフィスでも LAN に接続しているのと同様のアプリケーション アクセスを実現できます。このような WAN 最適化機能(総称して Cisco WAAS)をブランチ オフィスの多機能サービス統合型ルータに直接組み込むことで、管理、トラブルシューティング、およびサポート契約の問題が簡素化されると同時に、設備投資コストの削減にもなります。

WAN 最適化をサービス統合型ルータに組み込むことで、運用とコストの両面から、構成、導入、運用中のメンテナンスが効率化および簡素化されます。

同様に重要なのが、Cisco IOS ソフトウェアと、Cisco サービス統合型ルータ モジュール内の WAAS サービスによって WAN のトラフィック負荷が軽減されることです。これにより、音声など、ビジネスにとって重要な新しいアプリケーション トラフィックに対応できる容量が解放されます。


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