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Cisco 7200シリーズ

Cisco 7200、7400、および 7500 シリーズ ルータでの Any Transport over MPLS

Cisco 7200、7400、および 7500 シリーズ ルータでの Any Transport over MPLS



[目次]
[はじめに]
[AToM の利点]
[Cisco 7200、7400、および 7500 での AToM の動作]
[サポートされる転送タイプ]
[Cisco 7200、7400、および 7500 における AToM の標準規格への準拠]

はじめに

サービス プロバイダーの多くは現在、回線ベースのインフラストラクチャを使用して、お客様にレイヤ 2 の転送サービスを提供し、レイヤ 2 の Virtual Private Network(VPN; バーチャル プライベート ネットワーク)を構築しています。 これらの転送サービスは、 ポイントツーポイントのデータリンク層での接続を使用して、ATM またはフレームリレーの仮想回線上に作成します。 これらのサービスのプロバイダーのお客様は、自分でレイヤ 3 ベースの専用のネットワークを構築して IP トラフィックを処理しています。 この方法では、レイヤ 2 とレイヤ 3 それぞれのネットワークが必要となり、メンテナンスのコストが高くなるほか、管理上の課題も発生します。

Any Transport over MPLS(AToM)は、IP または Multiprotocol Label Switching(MPLS; マルチプロトコル ラベル スイッチング)バックボーン上でレイヤ 2 トラフィックを転送するためのシスコのソリューションです。 AToM では、IP および MPLS バックボーンでレイヤ  2 とレイヤ 3 の両方のサービスを提供できるため、バックボーンの用途が広がります。 一連の AToM 製品では、Cisco 7200、7400、および 7500 の各シリーズのルータを使用することにより、イーサネット、フレームリレー、ATM、ポイントツーポイント プロトコル(PPP)、高レベル データリンク制御(HDLC)などのさまざまなタイプのレイヤ 2 フレームに対応できるため、パフォーマンス、機能、および帯域に対するお客様の多様な要件を満たすことができます。

AToM の利点

Cisco 7200、7400、および 7500 シリーズの AToM ソリューションは、次に示すようにお客様にさまざまな利点を提供します。

  • Cisco 7200、7400、および 7500 の各ルータを使用して構築した MPLS ネットワークのインフラストラクチャを、MPLS プロバイダー エッジのデバイス群として再利用することにより、既存および新規展開の MPLS ネットワークを拡張して、レイヤ 2 の新しい VPN サービスを提供できます。
  • ATM ベースのコア ネットワークのスケーラビリティを改善できます。 MPLS AToM では、プロバイダー エッジの任意のルータのペアを、単一の Label Switched Path(LSP; ラベル スイッチド パス)でリンクできるため、多数の仮想回線でリンクする必要がありません。 この単一の LSP は、ラベル スタッキングにより多数のエミュレート仮想回線のキャリアとして機能するため、スケーラビリティを向上できます。
  • ネットワークのエッジで Cisco 7200、7400、および 7500 ルータを使用することにより、従来の レイヤ 2 VPN から MPLS ベースの新しいレイヤ 2/3 VPN ネットワークに移行できます
  • Cisco 7200、7400、および 7500 ルータの同一のセットを使用することにより、レイヤ 2 およびレイヤ 3 VPN の統合ネットワークを構築できるため、サービス プロバイダーのインフラストラクチャおよびメンテナンスのコストを下げることができます
  • Quality of Service(QoS)およびトラフィック エンジニアリングと組み合わることにより、MPLS ネットワークのスケーラビリティおよび柔軟性を損なうことなく、仮想専用回線など、既存のレイヤ 2 サービス(ATM、フレームリレー)を模した収益性の高い新しいサービスを構築できます。
Cisco 7200、7400、および 7500 での AToM の動作

Cisco 7200、7400、および 7500 の AToM は、各プラットフォームで同様に機能します(図 1)。 レイヤ 2 の着信パケットは、MPLS フレームにカプセル化され、Label Distribution Protocol(LDP; ラベル配布プロトコル)ベースのシグナリング メカニズムによって示されたレイヤ 2 仮想回線を経由して、MPLS クラウド上に転送されます。 このレイヤ 2 仮想回線では、既存の MPLS LSP を使用して、MPLS コアにレイヤ 2 着信トラフィックをトンネリングします。 一般的な用語で説明すると、MPLS コアは、イーサネット スイッチやフレーム スイッチなどのレイヤ 2 デバイスとして機能します。


図 1:Cisco 7200/7400/7500 ベースの MPLS コアにおける AToM の動作

図 1:Cisco 7200/7400/7500 ベースの MPLS コアにおける AToM の動作

シスコの AToM は、2 つのプロバイダー エッジのデバイス(一般的には Cisco 7200、7500、または 7400 シリーズのルータ)間で、レイヤ 2 のトラフィックをポイントツーポイント(フェーズ 1:現在使用可能)およびポイントツーマルチポイント(フェーズ 2:今後のリリース)方式で転送する場合のインターネット標準に基づいて実装されます。

レイヤ 2 の着信フレームの、MPLS クラウド上への転送をサポートするため、Cisco 7200、7400、および 7500 シリーズのルータでは、MPLS クラウドが単なるレイヤ 2 デバイスであるかのように、お客様のレイヤ 2 フレームを転送するための、さまざまなルールが適用されます。 そのためには、レイヤ 2 の着信トラフィック(入力プロバイダー エッジ側)の一部の制御情報を、レイヤ 2 の発信トラフィック(出力プロバイダー エッジ側)に転送する必要があります。 この情報交換は、後述の項「Cisco 7200、7400、および 7500 における AToM の標準規格への準拠」で説明するさまざまなインターネット ドラフトで定義されるルールを使用して行われます。

つまり、MPLS クラウドは、レイヤ 2 のエミュレート デバイス(図 1)として機能します。 Cisco 7200、7400、および 7500 ベースの AToM サービスは、 よく知られている仮想専用回線に似ています。

サポートされる転送タイプ

Cisco 7200、7400、および 7500 の AToM では、レイヤ 2 の次のタイプのフレームおよびセルを、MPLS バックボーン上に送信できます。

  • イーサネット VLAN
  • フレームリレー
  • ATM Adaptation Layer 5(AAL5)
  • ATM セルリレー(単一セル)
  • PPP
  • HDLC

Cisco 7200、7400、および  7500 シリーズにおける AToM 展開の最初のフェーズでは、同種接続がサポートされます。 そのためには、 ネットワークの各終端の転送タイプを同一にする必要があります。 今後 AToM は、インターワーキング機能を提供することにより、一方の終端のフレームリレーを、もう一方の終端のイーサネット仮想 LAN(VLAN)に接続できるようにするなど、各終端ごとに異なる転送タイプを接続できるよう改良されます。

Cisco 7200、7400、および 7500 のこのサービスでサポートされるポート アダプタの詳細は、http://www.cisco.com/ を参照してください。

Cisco 7200、7400、および 7500 における AToM の標準規格への準拠

AToM テクノロジーは、次の Internet Engineering Task Force(IETF; インターネット技術特別調査委員会)草案文書に基づいています。

MPLS 上でのレイヤ 2 フレームの転送

http://search.ietf.org/internet-drafts/draft-martini-l2circuit-trans-mpls-xx.txtdraft-martini-l2circuit-trans-mpls-xx.txt


 MPLS でレイヤ 2 フレームを転送する場合のカプセル化方式

http://search.ietf.org/internet-drafts/draft-martini-l2circuit-encap-mpls-xx.txtdraft-martini-l2circuit-encap-mpls-xx.txt


レイヤ 2 VPN のアーキテクチャ

http://search.ietf.org/internet-drafts/draft-ietf-ppvpn-l2vpn-xx.txtdraft-ietf-ppvpn-l2vpn-xx.txt

Cisco 7200、7400、および 7500 シリーズの AToM テクノロジーで一般的に使用される用語を次に示します。

Any Transport over MPLS(AToM):MPLS バックボーン上でさまざまなタイプのフレームおよびセルを転送する一連の Cisco 製品の名称。

Label Switched Path(LSP; ラベル スイッチド パス):ある MPLS ルータから別の MPLS ルータへのパス。 パケットは LSP 経由で MPLS ルータ間で送信されます。 LSP は単一方向のパスです。 双方向のトラフィックを提供するには、それぞれの方向の LSP を設定します。 LSP は、通常のルーティング メカニズムで、または設定を行うことで確立できます。

Label imposition(ラベルインポジション):ラベルをパケットに添付すること。 ラベル インポジションはプロバイダー エッジ ルータで行います。 MPLS 上でのレイヤ 2 転送の場合は、このルータがパケットを受信し、MPLS カプセル化でカプセル化します。

Label disposition(ラベルディスポジション):ラベルをパケットから削除すること。 これはプロバイダー エッジ ルータで行います。 MPLS 上でのレイヤ 2 転送の場合は、このルータが MPLS カプセル化パケットを受信し、最終ラベルを削除したのち、レイヤ 2 Protocol Data Unit(PDU)を該当するインターフェイスに送出します。

Label Distribution Protocol(LDP; ラベル配布プロトコル):MPLS 対応のルータ同士が、パケットの転送に使用するラベル(アドレス)をネゴシエートするための標準プロトコル。

Virtual Circuit(仮想回線):2 つのネットワーク デバイス間の通信の信頼性を保証するために作成される論理接続。 仮想回線は、あるデバイスから別のデバイスへの双方向の論理パスがネットワーク上に存在することを意味します。


更新日:2002 年 7 月 2 日

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