Cisco 7200 シリーズ ルータ
小規模 POP 専用回線を集約するルータ
[目次]
- ◆[はじめに]
- ◆[アプリケーションの柔軟性とモジュール性]
- ◆[コンパクトな形状]
- ◆[信頼性]
- ◆[WAN 集約サービス]
- ◆[Quality of Service Enforcement(QoS)の適用]
- ◆[アクセス レート制御]
- ◆[バーチャル プライベート ネットワーク エッジ サービス]
- ◆[マルチプロトコル ラベル スイッチング サービス]
- ◆[広範囲の管理性]
- ◆[要約]
| はじめに |
サービス プロバイダーは、さまざまな地域に広く分散する潜在的なお客様へ、経済的で多彩な WAN 集約サービスを提供していくという難しい問題に直面しています。
Cisco 7200 シリーズ ルータは、他に類をみない数多くの機能と、柔軟性および信頼性を兼ね備えています。小規模の Point -of-Presence(POP)環境への配備には、非常に費用効果の高い優れたルータです。
小規模 POP で Cisco 7200 を利用する主な利点は次のとおりです。
- 収益を最大限に引き出す非常に幅広いサービス
- 最大の接続性と密度オプションにより柔軟な配備が可能
- 「企業の成長に合わせて構成する」コンパクトな形状
| アプリケーションの柔軟性とモジュール性 |
多種多様なサービス、接続および密度オプションで、Cisco 7200 は、サービス・プロバイダーのために柔軟性のある展開を、ご提供します。
Cisco 7200 では次のサービスを利用できます。
- Quality of service(QoS)
- ブロードバンド集約
- Multiprotocol Label Switching(MPLS; マルチプロトコル ラベル スイッチング)、MPLS virtual private networking(MPLS VPN; バーチャル プライベート ネットワーキング)、MPLS QoS、MPLS トラフィック エンジニアリング
- WAN エッジ サービス: マルチキャスト、ポリシー ルーティング、Virtual LAN(VLAN; バーチャル LAN) サポート、NetFlow、Cisco IOS (R) NBAR(Network-Based Application Recognition)
- セキュリティ サービス: Network Address Translation(NAT; ネットワーク アドレス変換)、Access Control List(ACL; アクセス コントロール リスト)、VPN 用ハードウェア暗号化。
- 音声/映像/データの統合
Cisco 7200 は、速度範囲が subT1/E1 から OC-12 までの WAN インターフェイスのほか、イーサネット、高速イーサネット、ギガビット イーサネットなどの LAN インターフェイスを含む 60 以上のインターフェイスをサポートしています。この幅広い接続性オプションにより、柔軟性、スケーラビリティが提供されるため、シャーシの交換を必要とせずに変化するニーズに対応できます。
Cisco 7200 で使用されるポート アダプタは、Cisco 7100、7200、7400、7500 シリーズ ルータおよび Cisco 7600 インターネット ルータ用の FlexWAN モジュールに共通のものです。 この共通のポート アダプタ ファミリにより、スペアの在庫管理が簡素化され、ポート アダプタへの投資が節約されるため、運用コストを削減できます。
プロセッサ、入力/出力 (I/O) コントローラ、ポート アダプタ、電源の完全モジュール化に加え、メモリ モジュール性を備えた Cisco 7200 を利用すると、サービス プロバイダーは、費用のかかるシャーシを交換せずに、ソリューションのパフォーマンスを継続的にアップグレードできます。
| コンパクトな形状 |
Cisco 7200 は、省スペースで経済的な 4 個または 6 個の拡張スロット付き 3 ラック ユニット(3RU)に収納されています。 Cisco 7200 は、コンパクトで柔軟な形状により、1 つのラックで、充分な範囲の密度を実装できるため、サービス プロバイダーは、高額な共同スペースを節約できます。
| 信頼性 |
Cisco 7200 は、サービス プロバイダーの POP にてミッション クリティカルなアプリケーションの処理に必要な信頼性を備えています。 Cisco 7200 は、二重化電源 (AC/DC)、ポート アダプタの OIR (on-line insertion and removal; ホットスワップ) をサポートしているため、サービスを中断せずに、インターフェイスの追加、削除、交換が行えます。 PC フラッシュ メモリ カードにより、ソフトウェア イメージや構成ファイルをバックアップとして保存できます。 Cisco 7200 は Cisco IOS の Hot Standby Router Protocol(HSRP; ホット スタンバイ ルータ プロトコル)をサポートしているため、システムやリンクに障害が発生した場合、バックアップ ルータへの迅速なカットオーバーが可能です。
Cisco 7200 は 段階的に機能するアラーム システムを備えているため、オペレータはシステムがシャットダウンする前に修正措置を講じることができます。 Cisco 7200 は、保守の容易さを目的に設計されているため、ほとんどのコンポーネントを現場で交換できます。
| WAN 集約サービス |
WAN 集約は、アクセス ルータにより、サービス プロバイダー のお客様専用回線をトランク回線に集約して、サービス プロバイダーのバックボーンまたはインターネットにアクセスするサービスです。 効果的な集約ルータは、多くの比較的低速な専用回線のインターフェイスに、高度なスループット パフォーマンスを提供すると同時に、低速接続の QoS のようにハイタッチで価値あるネットワークサービスを提供します。
Cisco 7200 を利用すると、サービス プロバイダーは小規模 POP で低速から中速の WAN 接続を必要とする加入者に、コスト面で有利なサポートを提供できます。 WAN 環境において、Cisco 7200 は、ポートあたりのコストを低く抑え、適切なリンク管理に不可欠な機能を備えているほか、高密度のシリアル インターフェイスおよびチャネライズド インターフェイスを提供しています。
| Quality of Service Enforcement(QoS)の適用 |
次世代ネットワークでは、ネットワーク トラフィックに対して、QoS 基準を適用する機能がきわめて重要になります。 企業やサービスプロバイダーの流れは、音声、ビデオ、データなどのマルチサービスやミッションクリティカルなアプリケーションを一つのネットワーク上に統合する方向にあるため、トラフィックのフローや配送を管理する機能はより重要性を増しています。 企業がネットワーク サービスを、サービス プロバイダーへアウトソーシングを進める中、今後は、QoS 機能を備え、オンデマンドの帯域幅集約アプリケーションや、タイム センシティブな情報配信アプリケーションのパフォーマンス維持に不可欠な帯域幅を提供するサービス プロバイダーがますます求められるようになります。 QoS をお客様トラフィックに適用する機能は、Service Level Agreement(SLA; サービス レベル契約)の遵守やネットワーク パフォーマンスの維持にきわめて重要です。 また、高度な QoS 機能をサポートすることにより、サービス プロバイダーは非常に優れた製品やサービス バンドルを生み出すことができます。 さらに、QoS 技術を効果的に利用した場合、ネットワーク リンクを効率的に利用して、WAN 全体のコストを削減できます。
The Cisco 7200 は洗練された QoS 機能を提供し、ネットワーク パフォーマンスを確実なものにします。 主な QoS 機能は次のとおりです。
DiffServ および IP 優先順位- DiffServ および IP 優先順位は、パケット ヘッダー内の IP 優先順位ビットまたは DiffServe Code Point(DSCP; DiffServe コードポイント)を基に、異なるサービス向けのパケットをマーキングして、データ フローに QoS を提供するデータ管理技術です。 従来の IP 優先順位機能では、IP ヘッダー内の Type of Service (ToS) フィールドの 3 ビットを使用して、利用可能なサービス レベルを 8 つ作成し、その内の 6 レベルが使用されていました。 新しい DSCP メカニズムでは、このフィールドの 6 ビットを使用して、 64 の異なるマーキングを提供しています。
- トラフィック ポリシングおよびトラフィック シェーピングのサービスでは、特定のアプリケーションが利用できる帯域幅を制限します。 たとえば、File Transfer Protocol(FTP; ファイル転送プロトコル)を 1 Mbps に制限できます。 ポリシング レートを超えるトラフィックをすべてドロップしたり、より低クラスのサービス向けに IP 優先順位や DSCP の値を変更したりできます。 ポリシングおよびシェーピングの違いは、ポリシングが過剰トラフィックを単にドロップするのに対し、シェーピングは過剰パケットを緩衝し、帯域幅が利用可能なときに特定のレートで送り出すことにあります。 トラフィック シェーピングは、フレーム リレー ネットワークによって提供される輻輳情報に応答することもできます。
- Class-based Weighted Fair Queuing (CBWFQ; クラスベースド均等化キューイング)は、特定のトラフィック クラス、たとえば、音声または Enterprise Resource Planning (ERP; エンタープライズ リソース プランニング)など、遅延に影響を受けやすいアプリケーションに一定の帯域幅を保証しつつ、ネットワーク内の他のすべてのトラフィックに公平なサービスを提供するメカニズムです。 CBWFQ を利用した場合、1 つのクラスに割り当てた帯域幅は、輻輳時にそのクラスが利用できる最小の帯域幅となります。
- 輻輳回避技術では、共通ネットワークの障害時の輻輳を予測し、回避するために、ネットワーク トラフィックの負荷を監視します。 ランダム早期検出が行われずに、出力キューが満杯になると、パケットは輻輳が排除されるまでドロップされます。 Class-based Weighted Random Early Detection (CBWRED; クラス ベースド 重み付けランダム早期検出)は、Transmission Control Protocol (TCP; 転送制御プロトコル)の輻輳制御メカニズムを活用し、リンクが完全に輻輳状態になる前にパケットをランダムにドロップします。 これにより、すべてのホストから一度にパケットをドロップするという問題を回避しつつ、一時的にパケット送信をスローダウンするよう信号を送ることができます。 重み付け RED は、低優先度フローのパケットを最初にドロップし、重要性の低いデータの輻輳により高優先度のフローが滞ることのないようにします。
- Network-Based Application Recognition(NBAR) は、 TCP または User Datagram Protocol (UDP; ユーザ データグラム プロトコル)のポート番号をダイナミックに割り当てる Web ベース アプリケーションやクライアント/サーバ アプリケーションなど、幅広く多彩なアプリケーョンを認識する新しい分類エンジンです。 NBAR を使用することにより、 Cisco 7200 はネットワークを通過するデータの種類をインテリジェントに識別できます。 アプリケーションが一度認識されると、ネットワークによって、そのアプリケーションに固有の QoS サービスが呼び出されます。
| アクセス レート制御 |
お客様が自社の WAN へのサービスを追加し、既存のサービスをますます洗練させ、インターネットの力を活用する手段をさらに発展、進化させると、サービス プロバイダー ネットワークへの接続をこれまで以上に高速化することが求められます。 しかし、お客様が複数の DS0 から DS1 速度への移行や、DS1 から複数の DS1 または DS3 への移行を行うにつれ、お客様とサービス プロバイダーの双方にスケーリングの問題が浮上します。 この問題は、DS1 (1.544 Mbps) および DS3 (44.736 Mbps) のパフォーマンス ギャップにより生じます。 また、このパフォーマンス ギャップの増加率は非常に大きいため、多くのお客様にとって、ギャップをなくすことは、コストパフォーマンスが良くなく、適切なことではありません。 このギャップをなくすため、この問題に正反対のアプローチをする 2 つの技術が Cisco 7200 上に、開発および配備されました。 Multilink Point-to-Point Protocol (PPP; ポイント ツー ポイント プロトコル)とサブレート DS3 です。
Multilink PPP- Multilink PPP を利用すると、2 つ以上の DS1 (E1) 回線をつなぎ合わせて、単一の DS1 (E1) よりも大きい帯域幅を持つ「バーチャル回線」を提供できます。 高性能の Multilink PPP を使用することにより、DS1 から複数の DS1 (または 1 つの E1 から複数の E1)に発展させることができます。 業界標準プロトコル (RFC 1990) には、パケットの単一ストリームをいくつかのパラレル リンクに分散し、そのストリームを受信側で再構成するために必要なプロトコルとプロシージャが示されています。
- Cisco 7200 で Multilink PPP を使用すると、DS1 または E1 を 10 個組み合わせて、単一の DS1 または E1 の最高 10 倍の速度を実現するパラレル パスにリンクできます。
- 中間の速度を得る第 2 の方法は、 DS3 で開始してから、減速することです。 MLPPP によって、いくつかの DS1 回線を組み合わせて DS1 と DS3 の中間速度を達成する代わりに、 DS3 インターフェイスをサブレートする場合、 DS3 の帯域幅を制限します。
- Cisco 7200 では、パケットが DS3 を超えると有効になるアダプタを使用して、サブレート DS3 をサポートします。 すでに配備された個々のクリアー チャネル DS3 回線の速度は、DS3 の 1 Mbps から DS3 の最高 44.736-Mbps までの範囲で構成できます。
- サブレート DS3 を配備すると、柔軟性がさらに強化されます。 DS3 回線の準備が整えば、サービス プロバイダーは、リンクの各終端で、ソフトウェアを使用してラインカードを再構成するだけでお客様のアクセス レートをアップグレードできます。
| バーチャル プライベート ネットワーク エッジ サービス |
Virtual Private Networks(VPN; バーチャル プライベート ネットワーク)の配備は、企業のお客様がインターネットおよびサービス プロバイダーのネットワークを積極的に活用して、コストを削減し、ネットワークの接続を拡張するにつれ、急速にそのスペースを拡大しています。
IP Security(IPSec; IP セキュリティ)VPN を利用すると、サービス プロバイダーは Customer Premises Equipment(CPE; 顧客構内装置)と POP 間など、2 つのエンドポイント間に安全で暗号化された、レイヤ 2 トンネルを構築できます。 Cisco 7200 では、暗号化モジュールを装備して、IPSec VPN 内のトラフィック フローの暗号化または複合化をハードウェアで促進することができます。 これにより、サービス プロバイダーは VPN サービスを企業のお客様に提供できるようになり、企業には新たな収益の機会が提供されます。
| マルチプロトコル ラベル スイッチング サービス |
Cisco 7200 の業界をリードする MPLS のサポートは、小規模 POP スペースの重要な機能です。 このサポート機能により、Cisco 7200 は、サービス プロバイダーのエッジにおいて、トラフィックがサービス プロバイダーのネットワークに到達する際、必要な MPLS ラベルを適用するという重要な役割を果たすようになります。 MPLS 内に組み込まれた QoS 機能を利用して、Cisco 7200 はサービス プロバイダーのコア ネットワーク全体にまたがるお客様 ネットワークとの間に安全な MPLS VPN 接続を作成し、お客様 ネットワークの各終端で送受信の双方向に QoS を有効化できます。
| 広範囲の管理性 |
Cisco 7200 は、シスコのスケーラブルで、キャリア クラスの統合要素管理フレームワーク、Cisco Element Management Framework(EMF)と統合できます。このフレームワークは、サービス プロバイダーが共通の管理システムから複数のルーティング技術をサポートできるように設計されています。 Cisco EMF はアカウンティング、構成、障害、パフォーマンスの情報を共通のフレームワークに集約してネットワーク管理プロセスを簡素化します。 オープン スタンダードに基づく Cisco EMF を、サードパーティおよび各社独自のシステムと統合して、サービス プロバイダーの既存の Operations Support System(OSS; 業務サポートシステム)を拡張すれば、レガシー システムからの段階的な移行が実現します。
Cisco Service Connection Manager(SCM)は、簡素化された ATM および レイヤ 2 と 3 の IP サービスを Cisco 7200 に提供します。Cisco SCM を利用すると、サービス プロバイダーおよび企業は、簡単、迅速、かつ経済的に複雑なインターネット アクセス ネットワークを配備し、適切に管理できるようになります。
| 要約 |
Cisco 7200 は、豊富な機能と柔軟性を持つ、スケーラブルで、コストパフォーマンスの高い製品で、サービス プロバイダーが、小規模 POP の要件を満たせるよう支援いたします。 Cisco 7200 は、比較的に低速ないくつかのリンクをサービス プロバイダーのコア ネットワークに集約しながら、これらのリンクへのサービスを同時に提供するなど WAN を集約する環境において最適なソリューションです。
| 更新日:2002 年 4 月 9 日 |
