ルータ

Cisco 7200 および 7500 における VoIP/VoFR 集約およびタンデム PBX バイパス

注意: 本製品は既に生産⁄販売を終了しております。

Cisco 7200 および 7500 における VoIP/VoFR 集約およびタンデム PBX バイパス



概要

WAN(広域ネットワーク)接続性の新しいテクノロジおよび著しいコスト削減に続き、データ・ネットワーキング上の音声に革命が起こります。シスコの最新マルチチャネル WAN テクノロジ1 を導入した、Cisco 7200 および 7500 シリーズ・ルータのマルチサービス機能により、何百というリモート・サイトへのスケーラブルな音声、ビデオ、およびデータの接続が使用できます。

リモート・サイトへのマルチサービス接続を提供する統合的な部分は、サイト間で音声を交換する機能です。ベンダによっては、この音声コールの 1 つの場所から別の場所へのタンデム・スイッチングの実行を PBX に依存している VoFR/VoIP 製品もあります。しかし、ほとんどの通信管理者は、一般に 2 つの理由からタンデム・スイッチングは望ましくないと考えています。第 1 に、着呼を 1 つの回線で受け入れ、別の回線に切り替えるので、PBX 上の 2 つのトランクが占有されます。第 2 に、PBX 経由の VoIP/VoFR のタンデム・スイッチングにより、音声品質が低下する場合があります。PBX に入る音声は圧縮解除され、PBX から出る際には再圧縮される必要があります。

シスコの統合マルチサービス・アーキテクチャにより、VoFR/VoIP の呼は、従来のタンデム PBX スイッチをバイバスできます。シスコでは、このタンデム PBX バイパスをルータ内で実行し、貴重な PBX トランク回線の使用および複数の音声エンコーディングを回避します。これは、大規模 VoFR/VoIP ネットワークを展開する上で非常に効果的です。

本資料では、企業ネットワーク管理者向けに、音声およびデータをリモート・サイトからセントラル・サイトに集約し、従来の PBX をバイパスして、あるサイトから別のサイトへの音声の交換するマルチサービス機能の使用について、Cisco 7500 および 7200 ルータの活用方法を説明します。

マルチサービス・リモート・サイトの接続性

VoIP または VoFR コール向けのマルチサービスの集約およびタンデム PBX バイパスは、シスコのハイエンド・ルータに固有の機能ではありません。しかし、Cisco 7500 および 7200 では、その高いポート密度、マルチチャネル・インターフェース、および場合により何百ものリモート・サイトの接続に Cisco IOS(R) 機能を拡張する高性能により、リモート・サイトの集約における地位を確立しました。

シスコのマルチチャネル・ネットワーキング・テクノロジにより、何百というリモート・サイトをセントラル・サイトに接続する問題は単純化されます。マルチチャネル・インターフェースでは、組み込み CSU/DSU、多重化機能、およびフレーム・リレー・サポートにより、64kbps からメガビットの速度範囲のインターフェース・アダプタあたり合計 128 までの専用回線接続が提供されます(図 1)。リモート・サイトのパフォーマンスに対するニーズ、または料金の算出方法の変更に伴う WAN 接続速度は、ルータ上のソフトウェアの再コンフィギュレーション、およびテレコミュニケーション・キャリアへの連絡だけで変更されます。

Cisco 7200 および 7500 はどちらも、強力な Cisco IOS 機能およびサービス・パフォーマンスを提供する高性能 RISC プロセッシングに加え、シスコの最もスケーラブルなパケット交換方式テクノロジである Cisco Express Forwarding が利用されています。Cisco 7200 シリーズでは、単一プロセッサ・アーキテクチャでの、毎秒 10 万~30 万パケットの交換性能が処理されます。Cisco 7500 では、実績のある分散処理アーキテクチャにより最大毎秒 130 万パケットの性能を実現しています。


図 1:Cisco 7x00 によるリモート・サイトの相互接続

図 1:Cisco 7x00 によるリモート・サイトの相互接続
VoIP 集約およびタンデム PBX バイパス

Voice over IP(VoIP)は、レイヤ 1 またはレイヤ 2 の任意のインフラストラクチャで動作できるため、音声転送では最も柔軟な選択です。この柔軟性は、リモート・サイトが専用回線とフレーム・リレー・リンクの両方で相互接続される場合がある異種間環境において、特に重要です。

音声は、リアルタイム・プロトコル(RTP)を使用して IP パケットとして転送されるため、リモート・サイトのリンクを通じて QoS を拡張できる任意のルータにより、音声パケットを「交換」できます。次の図(図 2)では、Cisco 2600 ルータは、ダイヤルされた番号を IP アドレスへ変換する処理を行い、音声および制御パケットをセントラル・サイトの Cisco 7200 に転送します。電話「A」から別の支店にある電話「B」の番号がダイヤルされると、セントラル・サイトのルータでは、ネットワーク内のすべての PBX がバイパスされ、音声および制御はその支店のサイトにある音声ゲートウェイ、ここでは Cisco 3600 ルータに転送されます。「A」からの発呼がダイヤル・プラン以外の場合、音声パケットは、最初にセントラル・サイトの Cisco 7200 に転送されてから、セントラル・サイトにある音声ゲートウェイ経由で PSTN に転送されます。


図 2:Cisco 7x00 における VoIP タンデム・スイッチング

図 2:Cisco 7x00 における VoIP タンデム・スイッチング
VoFR 集約およびタンデム PBX バイパス

フレーム・リレーのリンクでは、音声およびビデオ向けの高品質レベルのサービスは、新しい FRF.11 および FRF.12 規格により提供されます。この規格は、すでに Cisco 7200 でサポートされ、Cisco 7500 でも使用できるよう計画されているため、リモート・サイトの Cisco 2600、3600、および 3810 プラットフォームに対して、セントラル・サイトの VoFR 集約として機能できます。

大量のデータ・パケットからの許容できない長い遅延の発生を予防するため、低 CIR フレーム・リレー・リンク経由でセントラル・サイトに接続するリモート・サイトには、FRF.12 分割が必要です。これを実現するには、セントラル・サイトのルータおよびリモート・サイトのルータにより FRF.12 がサポートされる必要があります。Cisco 7200 の FRF.12 サポートにより、リンクの各端にミラー・イメージ・ルータを設置する必要なしに、セントラル・サイトを大量のリモート・サイト接続に拡張できます(図 3)。


図 3:Cisco 7200 上での FRF.12 とリンクの統合

図 3:Cisco 7200 上での FRF.12 とリンクの統合

FRF.11 は、音声コールを終端しないルータには必要ありません。しかし、これは、VoFR の呼をネットワーク内でタンデム・スイッチングするため、リモートサイトからの PVC は、FRF.11 対応ルータで終端される必要があることを意味します。コロケーションされていないゲートウェイを実装するネットワークでは、追加の PVC が必要な場合があります。音声は多くの場合、別の PVC 上で同一リンクを 2 回通過する必要があるため、これによりネットワークは複雑になり、ネットワーク効率が低下します。

図 4 に示すように、Cisco 7200 の FRF.11 サポートにより、FRF.11 サブチャネル・アドレスを把握でき、ある PVC から別の PVC へ音声発呼をタンデム・スイッチングできます。これにより、この呼が Cisco 7200 および Cisco 2600/3600/3810 ゲートウェイ間のリンクを 2 回通過する必要が解消されます。余分なフレーム・リレー PVC は不要で、コロケーションされた Cisco 3600 によりトラフィックが終端されます。


図 4:Cisco 7200 における VoFR タンデム・スイッチングの無効化

図 4:Cisco 7200 における VoFR タンデム・スイッチングの無効化
まとめ

Cisco 7200 および 7500 は、その性能、密度、および柔軟性により、企業 WAN(広域ネットワーク)のデータ接続に最適なルータとなっています。これらのプラットフォームに新しい音声およびマルチサービス機能が追加されるにつれ、そのセントラル・サイト集約ルータとしての位置付けは、VoIP および VoFR 集約機能とタンデム PBX バイパス機能を含む範囲まで拡大されます。


1 Cisco White Paper:『Multichannel WAN Aggregation in the Enterprise』、Christian Suder 著、1998 年 3 月 17 日
更新日:2001 年 8 月 27 日