

Cisco 1600
市場概要
情報技術を戦略的に活用し、強い競争力を追及している企業は、多種多様な製品や急速に変化する技術に直面することが多くなってきています。このように、常に変化する環境では、スモール・オフィスは、柔軟で手頃なインターネット⁄イントラネット・アクセス・ソリューションが必要となります。また、こうしたスモール・オフィスは、データ保護ための先進のエンド・ツー・エンド・セキュリティや、データ、音声及び画像を統合するマルチメディア・アプリケーション活用のためのエンド・ツー・エンドのQOS(サービス品質)も必要です。更に、使用、展開、管理のしやすいアクセス・ソリューションも必要となります。
今までは、スモール・オフィスのインターネット⁄イントラネット・アクセスに対応する製品のほとんどが、大規模な環境のために設計されていて、多機能かつ高価であったり、あるいは家庭用に設計されていたため、スモール・オフィスが必要する重要な機能や柔軟性を持っていませんでした。柔軟性、エンド・ツー・エンドのセキュリティ、エンド・ツー・エンドのQOS(サービス品質)、低価格、使用、展開、管理のしやすさを提供する、スモール・オフィスに特化した製品が切望されていました。こうした要求に対応するため、シスコでは、次世代のインターネット⁄イントラネット・アクセス・ルータとしてCisco 1600シリーズを開発しました。
Figure 1 : The Cisco 1600 Series Router
モジュール構成による柔軟性と投資効果
Cisco 1600シリーズのルータにより、スモール・オフィスのEthernet LAN環境を、インターネットやISDN、非同期シリアル、または同期シリアル等、いくつかのワイド・エリア・ネットワーク(WAN)技術を使ってインタネットや企業イントラネットへつなぐことができます。Cisco 1600シリーズは、アプリケーションに応じた3つのモデルから構成されています。いずれのモデルにも、内蔵のEthernetポート、WANポート(Cisco1601/1603)とオプションでWANモジュールを追加できるスロットが1つずつあります。
- Cisco 1601:Ethernet 1ポート、シリアル 1ポート、WANスロット 1ポート
- Cisco 1603:Ethernet 1ポート、ISDN BRI(S/Tインタフェース)1ポート、WANスロット 1ポート
- Cisco 1605R: Ethernet 2ポート、WANスロット 1ポート
Figure 2 : Rear View of Cisco 1600 Series Router with WAN Interface Card and Flash Memory PC Card
お客様のWAN要件の変更や、サービス・プロバイダの条件や価格の変動に対しても、WANインタフェース・カード・スロットにより、WANインタフェース・カード(WIC)の変更や追加が可能となります。このように、Cisco 1600シリーズは、このクラスの他のどの製品よりも、より大きな柔軟性を提供し、投資効果を維持します。
エンド・ツー・エンドのセキュリティ
Cisco 1600シリーズの幅広いエンド・ツー・エンド・セキュリティやデータ・プライバシ機能により、お客様のネットワークでエンドからエンドへ送られる情報の安全性は保証されます。セキュリティ機能には、ファイアウォール、ルータ⁄ルート認証、ロック&キー、バーチャル・プライベート・ネットワーク・トンネリング、40及び56ビットの暗号化*といった先進の機能が含まれ、これらはスモール・オフィス用のルータには通常ないものです。
エンド・ツー・エンドのQOS(サービス品質)
遠隔地教育、デスクトップ・ビデオ・コンファレンシングといった、同一ネットワーク上でデータ、音声及び画像を統合する、インタラクティブ(双方向)、かつ時間に敏感なアプリケーションが、新たに増えつつあります。この新しいタイプのトラフィックは、必要とされる情報すべてが必要な時に届くことを保証するため、帯域幅の保証や遅延保証等、エンド・ツー・エンドのQOS(サービス品質)を必要とします。Cisco 1600シリーズのルータには、リソース・リザベーション・プロトコル(RSVP)*、ウエイティド・フェア・キューイング(WFQ)、IPマルチキャスト(PIM)、AppleTalk SMRPマルチキャストといった、Cisco IOSのキーとなる機能があるので、スモール・オフィス用の他のルータが提供していない、エンド・ツー・エンドのQOS(サービス品質)やマルチメディア・サポートを提供することが可能となります。
インターネット⁄イントラネット・アクセスの拡張機能
Cisco 1600シリーズは、スモール・オフィスのインターネット⁄イントラネット・アクセスを他に先駆けた独自の機能で向上させます。ネットワーク・アドレス・トランスレーション(NAT)により、サブネット・アドレスを登録することなく、プライベート・アドレスのネットワークをインターネット等の公に登録されたネットワークへアクセスさせることができます。これにより、ホストのナンバリングを再度行う必要がなくなり、同一のIPアドレス範囲を複数のイントラネットへ適応することが可能となります。また、IPXからIPへのゲートウエイにより、NetWare LAN上のすべてのユーザは、各NetWare/IPX PCにIPをインストールすることなく、インターネットへアクセスすることができます。NAT及びIPXからIPへのゲートウエイの機能とも、必要なIPアドレスは1つだけです。従って、アドレス・スペースを大切に使うことができます。更に、GREトンネリングにより、ネットワーク間のトラフィックをトンネルすることで、一般のインターネット上でバーチャル・プライベート・ネットワーク(VPN)やイントラネットをうまくつくることができます。
使いやすさと展開のしやすさ
Cisco 1600シリーズのルータは、プラグ&プレイのデバイスとして設計されています。従って、技術経験のない方でも、簡単で速やかにインストールすることができます。また、継続的な管理は中央部から行うことができます。中央部で、事前設定のソフトウエアをフラッシュ・メモリPCカード(以前はPCMCIAと呼ばれていた)へロードしてから、リモート・サイトへ送ることができます。従って、リモート・サイトでは、ユーザは単に、フラッシュ・カードを差し込んで、WAN、LAN及び電源ケーブルをプラグインするだけです。また、初期設定と監視用ソフトウエアであるClickStartにより、ユーザはウェブ・ブラウザ使って、簡単にCisco 1600のインストール及び設定を行うことができます。更に、AutoInstallにより、ソフトウエア・アップグレードや設定変更は、WANを介して中央部からダウンロードすることができます。
WAN最適化機能:運営費用の削減
ネットワーク運営のトータル費用の中で、多くの場合は、WANの費用が、アクセス・ルータの寿命を通じ最も大きな要素となっています。Cisco 1600シリーズは、このクラスで最高のWAN最適化機能を提供し、ダイアル・オン・デマンド・ルーティング、帯域幅オン・デマンド及びOSPFオン・デマンド・サーキット、スナップショット・ルーティング、圧縮、フィルタリング、スプーフィングといった機能で、WANの費用を削減します。
効率的なネットワーク管理と運営
Cisco 1600シリーズは、広範囲なプラットフォームやアプリケーションをサポートして、企業規模のデータ・ネットワークを監視、管理します。Windows 95、WindowsNT及びUNIXプラットフォームで動くCiscoWorksやCiscoViewアプリケーションにより、設定やセキュリティの管理、パフォーマンスや障害の監視、及びウェブ・ブラウザ⁄HTML管理において、先進の性能が実現できます。また、Cisco 1600シリーズは、SNMP、Telnetあるいはコンソール・ポートを介して中央管理が可能です。このように、使用及び展開のしやすさ、WANの最適化、ネットワーク管理といった上述の機能が結び付くことで、トータルとして最もコストのかからない運営(展開、管理及びWANコストの総和)が実現できます。
機能一覧
Cisco 1600シリーズは、3つのモデルから構成されており、各モデルがサポートするインタフェースは、以下のとおりです。
Table 1 Cisco 1600 Series and Supported Interfaces
| モデル |
Ethernet LAN |
WANポート |
オプションWANカード |
| Cisco 1601 |
1ポート
- 10BaseT (RJ45),AUI (DB-15)
|
シリアル、非同期及び同期
- 非同期:EIA/TIA-232
- 同期:EIA/TIA-232、V.35、X.21、EIA/TIA-449、EIA-530(60ピン・コネクタ)
|
- シリアル、非同期及び同期
- ISDN BRI "S/T"
- フラクショナルT1
|
| Cisco 1603 |
1ポート
- 10BaseT (RJ45),AUI (DB-15)
|
|
- シリアル、非同期及び同期
- BRI "S/T"-LL(専用線用)
- フラクショナルT1
|
| Cisco 1605-R |
2ポート
- 10BaseT (RJ45),AUI (DB-15)
- 10BaseT (RJ45)
|
|
- シリアル、非同期及び同期
- ISDN BRI "S/T"
- フラクショナルT1
|
モジュールのWANインタフェース・カード(WIC)
- モジュラWANインタフェース・カード(WIC)を追加するための外付けスロット 1
- 3つのタイプのWICが利用可能:シリアル(非同期及び同期)、ISDN BRI"S/T"、フラクショナルT1
- シリアルWICカード(WIC-1T)、ISDN WICおよびフラクショナルT1 WICはCisco 3600でもサポート。
シリアルインタフェース(Cisco 1601, シリアルWIC)のサポート範囲:
ISDNインタフェース(Cisco 1603, ISDN WIC)のサポート範囲:
- ISDNスイッチド、セミパーマネント及びパーマネント接続
- PPP圧縮(4:1)と帯域幅オン・デマンドによる128kbpsまでのリンクに対する負荷バランス。これにより、512kbpsまでの効果的なスループットを実現。
Cisco 1600シリーズのモデルに共通の機能
- 1ポートのRJ45コネクタのコンソール・ポート
- フラッシュ・メモり・カード(付属)用外付けPCカード(PCMCIA)スロット 1
- IP、IPX及びAppleTalkのルーティングのオプション。(但し、AppleTalkは、非同期シリアル上ではサポートされません。)
- トランスペアレントブリッジング。(但し、非同期シリアル上ではサポートされません。)
- スイッチドWANサービスを介したダイアル・オン・デマンド・ルーティング
- セキュリティ機能:ファイアフォール、チャレンジ・ハンドシェイク・オーセンティケーション・プロトコル(CHAP)、パスワード・オーセンティケーション・プロトコル(PAP)、パケット・フィルタ、ロック&キー、拡張アクセス・リスト、ネットワーク・アドレス・トランスレーション*、40及び56ビットの暗号化*
- QOS(マルチメディア)サポート:RSVP*、ウエイティド・フェア・キューイング、IPマルチキャスト(PIM)、AppleTalk SMRP
- IPX及びSPXスプーフィング
- スナップショット・ルーティング
- 使用及び展開の平易化機能:ClickStart、AutoInstall、及び事前設定されたソフトウエアを格納するためのフラッシュ・メモリー・カードPC
- SNMP、Telnet、及びコンソール・ポートを介した、ネットワーク管理と監視
ソフトウエア・フィーチャ・セットの選択
Cisco 1600シリーズは、以下の表で示すとおり、4つのBASICフィーチャ・セットと4つのPLUSフィーチャ・セットを使用できます。PLUSフィーチャ・セットには、BASICフィーチャ・セットで提供されるすべての機能の他に、PLUSの表でリストされた機能が含まれています。
Basic Feature Set
Table 2 Protocols and Features Supported on Basic Feature Sets
| Category |
Basic Protocols/Features |
Basic Feature Sets |
|
|
|
|
|
IP |
IP/IPX |
IP/AT |
IP/IPX/AT |
| LAN |
Transparent bridging |
X |
X |
X |
X |
|
IP |
X |
X |
X |
X |
|
IPX, NetBIOS access lists, name caching |
--- |
X |
--- |
X |
|
AppleTalk phases 1 and 2 |
--- |
--- |
X |
X |
| WAN |
Leased lines, Frame Relay, Switched 56, SMDS, HDLC |
X |
X |
X |
X |
|
PPP, PPP compression |
X |
X |
X |
X |
|
Async, SLIP |
X |
X |
X1 |
X 1 |
|
X.25, X.25 PAD, LLC2, LAPB |
X |
X |
X |
X |
| IP Routing |
RIP, RIPv2, IGRP・(I., Enhanced IGRP,GRE |
X |
X |
X |
X |
|
IP-policy routing |
X |
X |
X |
X |
|
GRE tunneling |
X |
X |
X |
X |
| Other Routing |
IPX-RIP |
--- |
X |
--- |
X |
|
RTMP (AppleTalk) |
--- |
--- |
X |
X |
| Security |
PAP, CHAP, local password |
X |
X |
X |
X |
|
Firewall, Lock and Key, GRE tunneling |
X |
X |
X |
X |
| Quality of Service |
WFQ, custom queuing, priority queuing |
X |
X |
X |
X |
| WAN Optimization |
BOD, DDR |
X |
X |
X |
X |
|
IPX and SPX spoofing |
--- |
X |
--- |
X |
|
Snapshot routing |
X |
X |
X |
X |
| Ease of Use |
Web browser install (ClickStart) |
X |
X |
X |
X |
|
AutoInstall for leased line and Frame Relay |
X |
X |
X |
X |
| Management |
SNMP, Telnet, console port |
X |
X |
X |
X |
1:AppleTalkのルーティングとブリッジングは非同期インタフェースではサポートしていません。
PLUS Feature Sets--- Additional Features
Table 3 Additional Protocols and Features Supported on Plus Feature Sets
| Category |
Additional Protocols/Features in PLUS |
Plus
Feature Sets
|
|
|
|
|
|
IP |
IP/IPX |
IP/AT |
IP/IPX/AT |
| WAN |
Frame Relay SVC1 |
11.2 |
11.2 |
11.2 |
11.2 |
| IP Routing |
OSPF, on-demand OSPF, NHRP |
X |
X |
X |
X |
| Other Routing |
NetWare Link Services Protocol (NLSP) |
--- |
X |
--- |
X |
|
AppleTalk AURP, ATIP |
--- |
--- |
X |
X |
| Security |
Encryption (40- and 56-bit payload)1, 2 |
11.2 |
11.2 |
11.2 |
11.2 |
| Quality of Service |
RSVP1 |
11.2 |
11.2 |
11.2 |
11.2 |
|
IP multicast (Protocol Independent Multicast or PIM) |
X |
X |
X |
X |
|
AppleTalk SMRP (multicast) |
--- |
--- |
X |
X |
| Enhanced Access Internet/Intranet |
NAT1 |
11.2 |
11.2 |
11.2 |
11.2 |
|
IPeXchange IPX-IP gateway1 |
11.2 |
11.2 |
11.2 |
11.2 |
1:これらの機能は、1997年第一四半期にCisco IOSソフトウェアリリース11.2で提供されます。
2:暗号化機能は、1997年第一四半期に、Cisco IOSソフトウエア・リリース11.2で提供されます。暗号化の輸出制限に関しては、Cisco IOSソフトウエア・リリース11.2のドキュメントをご参照下さい。
Cisco 1600シリーズのポジショニング
スモール・オフィス向けのインターネット⁄イントラネット・アクセス・ルータであるCisco 1600シリーズは、実績あるCisco 1000シリーズを拡張し、低価格のまま、更に機能性と柔軟性をプラスしています。Cisco 1600シリーズは、Cisco 760/Cisco 1003とCisco 2500の間の製品として位置付けられます。
Figure 3 : Positioning of the Cisco 1600 Series
Cisco 760シリーズは、ダイアルアップの在宅勤務者や規模の小さいスモール・オフィス向けに設計された、ローコスト・ソリューションです。Cisco 760シリーズは、ISDN上のIPおよびブリッジングを提供します。一方、Cisco 1600シリーズは、ユーザ20人ぐらいまでのスモール・オフィスのために設計されています。このようなスモール・オフィスでのインターネット⁄イントラネット・アクセスには、Cisco 1600シリーズで追加された機能性と柔軟性が必要とされます。
Cisco 2500シリーズは、インターネット⁄イントラネット・アクセスの製品で提供されるスモール・オフィス向けの機能を拡張して、統合ハブ、10ポートまでのシリアル・ポート、デュアルLANポート(EthernetとToken Ring)といった機能を幅広く提供します。これにより、Cisco 2500シリーズは、大規模な企業のブランチ・オフィスで利用され、Cisco 1600シリーズを補完します。また、Cisco 2500シリーズは、VINES、DECnet、SNAのようなLANプロトコルもサポートしています。
出荷状況と機器認定
日本では、1996年11月より出荷しています。また、認定機器番号は下記のとおりです。
- Cisco1601,V.35(34pin*2) :N96-K079-0
- Cisco1603,WICについては、申請中。
*暗号化及びRSVP(サービス品質)機能は、1997年第一四半期に、Cisco IOSソフトウエア・リリース11.2に対応したCisco 1600で提供されます。暗号化の輸出制限に関しては、Cisco IOSソフトウエア・リリース11.2のドキュメントをご参照下さい。