シスコ VSR(Very Short Reach)
OC-192/STM-64 インターフェース:ネットワーク Intra-POP 相互接続の
最適化
シスコシステムズは、主なコンポーネントおよびシステム・ベンダと協力して、ルータ、スイッチおよび DWDM(Dense Wave Division Multiplexing)システムの VSR-1 相互接続(300m 未満)に適した、最初の実用的な規格である、OIF 認定の 10 Gbps 同期光ネットワーク⁄同期デジタル階層(SONET/SDH)インターフェース、光インターネットワーキング・フォーラム - VSR(Very Short Reach)(OIF-VSR)-01.0(VSR-1)を開発しました。このインターフェースは、1.25 Gbps x 12 チャネル・パラレル光リンクで、トランシーバ 850nm VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser および CMOS(Complimentary Metal Oxide Semiconductor Serializer-Deserializer)(SERDES)ギガビット・イーサネット(GE)テクノロジーにおける最近の発展を利用し、非常に低コストの OC-192/STM-64 intraoffice(intra-POP)相互接続を提供します。サービス・プロバイダは、この費用有効の高い相互接続ソリューションを利用して、よりスケーラブルなデータ・ネットワーク・アーキテクチャを設計できます。
| はじめに |
ネットワーク・サービス・プロバイダの主な目的は、質の高い、有益なサービスを提供することです。回線交換データおよび音声などの従来のサービスのサポートを続ける一方、関連コンテントが豊富なアプリケーションの QoS(Quality of Service)要件を満たす、主に IP トラフィックなどのデータの急激な成長に対応するために、サービス・プロバイダは、最も費用有効で適切なテクノロジーを利用しながら、スケーラブルなネットワーク・アーキテクチャを設計する必要があります。この点においては、サービス・プロバイダは、一般的に、IP ルータ(レイヤ 3)、SONET、ATM、また、さらに最近では、波長スイッチ(レイヤ 2)および転送システム(レイヤ 1)に分類されるさまざまなネットワーク要素を利用します。さらに、ネットワークは、通常、アクセス、メトロポリタン・アクセス・ネットワーク(MAN)および国際コード(ワイド・エリア・ネットワーク [WAN])に編成されます。このアーキテクチャは、地方の MAN(現在、OC-12、Gigabit Ethernet または OC-48)を介して、POP(Point Of Presence)とも呼ばれ、対応する MAN セントラル・オフィス(CO)への低帯域幅アクセス(カスタマ)トラフィック(通常、DS1/T1、DS3、Fast Ethernet および OC-3)の集約を可能にします。最高帯域幅コア WAN 転送ネットワーク(現在、OC-48 または OC-192)を介した、他の POP との各 POP の相互接続(またはピアリング)により、結果として、すべてのエンド・ユーザの完全なインターネットワーキングが提供されます。
図 1 に、一般的な POP アーキテクチャを示します。これは、DWDM 端末および波長ルーティング OXC(Optical Cross-Connect)システムを介して、WAN 転送ネットワークに接続されるコア(バックボーンまたはピアリング)ルータおよびスイッチに接続されている、いくつもの集約(またはエッジ)スイッチおよびルータで構成されています。このアーキテクチャには、コア・ルータおよび光転送機器を相互接続する複数の高帯域幅が含まれます。
図 1:一般的な POP アーキテクチャ

増加する帯域幅への要求に対応するため、これらのリンクの光インターフェースの速度は、3 年未満で 155 Mbps(OC-3/STM-1)~ 2.5 Gbps(OC-48/STM-16)に増加し、現在では 10 Gbps(OC-192/STM-64)に達しています。これと同時に、これらの機器すべては、通常、物理的に同じビル内に配置されていますので、これらのリンクのほとんどの距離は、300m 未満です。サービス・プロバイダ、AT&T によると、75 % を超えるオフィス内相互接続は、実際、100m 未満の距離です。したがって、費用有効で、最適な VSR intra-POP 相互接続を提供し、従来のシリアル OC-192 のコストを削減する、標準の 10 Gbps(OC-192)光インターフェースは、データ・ネットワーク・アーキテクチャにとって非常に理想的な部分になっています。
広域で長距離の伝送用に設計された、SONET/SDH シリアル OC-192/STM-64 は、最近まで、10 Gbps インターフェースの唯一の規格でした。これらは、従来の高速で、狭線幅(よく冷却される)の大きなフォーム・ファクタレーザの高価なトランシーバに基づいています。
同じ場所にある機器間での低コスト相互接続の要件に対応するため、OIF(Optical Internetworking Forum)は、いくつかのソリューションを評価していました。この結果、2 つの VSR-1 OC-192 インターフェース実装協定が公式に採用されました。VSR-1 は、12 マルチモード光ファイバの 850-nm レーザをそれぞれ 1.25 Gbps で使用します(最長 300m)。OIF-VSR-02.0(VSR-2)は、シングルモード光ファイバの 1310-nm レーザを 10 Gbps で使用します(最長 600m)。
VSR-1 は、パラレル光ファイバを使用し、Shortest Reaches での費用がかなり削減されます。VSR-2 は、設置されたシングル・モード光ファイバを使用できるという長所がある、シリアル・ソリューションです。しかし、経済的には、Short-Reach テクノロジーと同等であると期待されます。
既存のシングル・モード光ファイバを使用したいという強い要求がある intra-POP 相互接続では、Short-Reach は、最も実用的なソリューションです。これは、VSR-2 が、コスト面で Short-Reach 機器よりも非常に優れているというわけではないからです。しかし、ほとんどの intra-POP では、マルチモード・リボン光ファイバを使用できるので、経済的に非常に優れているという点から、VSR-1 もインターフェースとして考慮できます。この White Paper では、VSR-1 のアプリケーションについて説明します。
| VSR-1 ソリューション |
図 2 に、実用的な Cisco VSR-1 モジュールを示します。
図 2:Cisco OC-192 VSR-1 モジュール

Cisco VSR-1 テクノロジーは、最長 300m で同じセントラル・オフィス内に常駐する光ネットワーク要素の相互接続における低コストのソリューションです。Cisco VSR-1 インターフェースは、本来 Gigabit Ethernet 用に開発された、低コスト VCSEL および 1.25 Gbps CMOS SERDES での最近のテクノロジーの向上を利用して、現在の OC-192 SONET シリアル・ソリューションと比較して、コスト、消費電力が非常に低いオフィス内相互接続のソリューションを提供しています。
図 3 に、OC-192 インターフェース・テクノロジーのコスト傾向を示します。また、この図では、コスト力のあるシリアル OC-192 インターフェースが 2003 年 までに開発されないという現在の業界予測を前提としています。その間、OC-192 VSR-1 テクノロジーにより、サービス・プロバイダは、シリアル・テクノロジーの開発を待ちながら、十分なコスト削減を実現できます。さらに、同じ VSR-1 フレームワークにより、近い将来必要となる、低コスト・オフィス内相互接続の基礎が 40 GB 以上で提供されます。
図 3:OC-192 インターフェース・テクノロジーのコスト傾向

| テクノロジーの概要 |
図 4 に、VSR-1 両方向インターフェースの機能的なブロック・ダイアグラムを示します。このインターフェースは、標準 16x622 Mbps 出力 SONET フレーマ・インターフェースと 12x1.25 Gbps パラレル光リンク間でのマッピングを行う低コスト、低電力消費の IC(Integrated Circuit)コンバータ、標準の Multicast Transaction Protocol MTP/MPO コネクタを介して 12 光ファイバ・リボンに接続される、1 レーザ・アレイ・トランスミッタおよび 12 検出器アレイ・レシーバの 3 つのコンポーネントで構成されています。VSR-1 リンクは、それぞれ 1.25 Gbps の Gigabit Ethernet 速度で機能する、12 低コスト 850nm レーザのアレイを利用します。このシグナルは、6.25 オm マルチモード光ファイバ(MMF)の 12 光ファイバ・リボンを介して最長 300m で転送されます。
図 4:VSR-1 両方向インターフェース

| 光インターフェース |
全二重物理レイヤ電子光インターフェースが定義されています。光リンク仕様は、パラレル・コンポーネント技術による設計制限に合わすために修正されたファイバおよびコネクタ仕様を除いた、ギガビット・イーサネット規格および対応するギガビット・イーサネット光リンク・モデルを使用します。データ・チャネルごとのリンク電力バジェットおよびペナルティを表 1 にまとめます。表 1 は、4 つの(0.5dB 損失)コネクタのあるシステムの 300m の最大保証リンク距離を示しています。
表 1:VSR-1 光仕様
| パラメータ | 仕様 |
|---|---|
|
ファイバ |
62.5 オm MM ファイバ |
|
光ファイバ・ケーブルの最大減衰 |
3.75 dB/km |
|
最小モード帯域幅 |
400 MHz.km |
|
リンク電力バジェット |
6.0 dB |
|
最大コネクタ数 |
4 |
|
最大コネクタ・ロス(1 コネクタあたり) |
0.5 dB |
|
最小操作範囲 |
2-300 m |
|
リンク電力バジェットの未割り当てマージン |
0.60 dB |
図 5 に示すように、Gigabit Ethernet テクノロジーを応用するため、IC コンバータにより、OC-192 フレームの標準の 00pin MSA コネクタ出力がパラレル光リンクにマッピングされ、検出の展開後に再構成されます。
図 5:図式のコンバータ IC

この終端で、16 ビット x 622 Mbps LVDS(Low Voltage Differential Signal)は、IC の入力時にアレイされる 16 ビット・ワードで、8 および 10 ビットに符号化され DC 平衡型伝送が確立されると、10 データ・チャネルにバイト単位でストリップされます。このデータは、フレーム・チップの 622-MHz クロックの 2 倍で同期するソースであり、選択速度(1.244 Gbps+⁄-20 ppm)を設定します。さらに、受信側のチャネルのずれを修正(80ns 内部チャネル許容範囲内で)するため、各チャネのル最初の 3 つの SONET/SDH A1 バイトが、一意のフレーム・デリミタ 8 および 10 ビット・コア・ワードで上書きされます。
受信側で、個々のチャネルがアレイされ、A1 バイトが再挿入されます。次に、VSR-1 パラレル光リンクが、相互接続する SONET インターフェースに完全に透過的になるように、SONET フレームが再構成されます。
標準パラレル光コンポーネントを使って、使用可能な別の 2 つのチャネルを利用するため、IC コンバータは、光エラーを検出、および単一のチャネル障害を修正できるように設計されています。さらに特別に、10 データ・チャネル操作のビット単位の排他的論理和を実行して作成された保護チャネルは、チャネル 11 に転送され、一方でチャネル 12 は、各チャネルの 24 バイトの仮想ブロックを介して求められた多項式 CRC 16 を転送します。最後に、コンバータ IC でも、両極性、および光ファイバ・リボン・ケーブル・クロスオーバからの自動保護(検出と反転)が提供されます。
| 光ファイバおよびコネクタ |
光ファイバ・リボン・ケーブルは、それぞれが IEC 793-2(Corning's Infinicor CL1000 と同等)で指定された要件に一致する 12 のパラレル 62 MMF ファイバで構成されます。光コネクタは、12 MM ファイバ端末、および各接合の最大ロス 0.5 dB で MTP(MPO)を利用し、IEC(International Engineering Consortium)規格 1754.7 に準拠します。外部アクセス可能な伝送および受信光コネクションへの OC-192 VSR-1 インターフェースを使用する機器のコンポーネント端末では、雄コネクタが使用されます。
付録 A では、特定のリボン・ケーブルおよびコネクタ仕様についての詳細な分析を示します。また、サプライヤ、リード・タイム(6 ~ 8 週間)、およびファイバ・スコープ、整列された端末、クリーニング・ソリューションなどの付属機器についても説明します。
| 結論 |
シスコは、主なコンポーネントおよびシステム・ベンダと協力して、ルータ、スイッチおよび DWDM システムの VSR 相互接続(300m 未満)に適した、低コスト規格の OIF 認定ソリューションを提供する、最初の実用的な 10 Gbps SONET/SDH インターフェース、VSR-1 を開発しました。これは、トランシーバ(850nm VCSEL)および CMOS(SERDES)Gigabit Ethernet テクノロジーにおける最近の発展を応用する 12x1.25 Gbps チャネル・パラレル光リンクです。IP ネットワークは、IP トラフィック負荷の急激な増加に対応するため、10 Gbps まで拡大しています。VSR-1 は、10 Gbps 内部オフィス(intra-POP)相互接続の非常に低コストなソリューションを IP ネットワーク設計者に提供し、IP ネットワークの費用有効な拡張を実現しています。
| 付録 A:光ファイバおよびコネクタ仕様 |
光ファイバ・リボン・ケーブルは、12 のパラレル・ファイバで構成されています。各ファイバは、OIF2000.081、OIF2000.044 および OFC2001WS4 セッションに記されている例外を除き、IEC 793-2: 1992 Type A1b(62.5 オm マルチノード)に指定された要件を満たします。リボン・ケーブルのファイバ間における最大差のずれは 100 ps/m である必要があります。
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編集者の注:作成時には、OIF VSR-1 仕様の表 4 に示した要件を満たす標準化ファイバはありませんでした。多数のベンダが、これらの要件を満たす製品を求めていますが、標準化されるまで、指定することはできません。現在、1000BaseSX [2] オペレーションに 500m 伝送を確実に提供する 62.5 オm ファイバは、これらの要件を満たします。光リンク・バジェットを計算する場合、効率的なモデル帯域幅 400 Mhz/km を使用して、このファイバを記述していました。このファイバにより、指定された距離までのリンク・オペレーションが可能になります。 マルチモード・ファイバ特性のレーザ・ラウンチでの規格化は、現在 TIA FO2.2 において作業中です。詳細は、以下を参照してください。 (a)Draft FOTP 203:「Launched Power Distribution Measurement Procedure for Graded-Index Multimode Fiber Transmitters」 (b)Draft FOTP 204:「Measurement of Bandwidth on Multimode Fiber」 |
より適した光コネクタは、12 MM ファイバ端末の MTP(MPO)です。端末ケーブルの方向は、「調整済み」で、図 6 に示した IEC 規格 1754.7 に準拠しています。外部アクセス可能な伝送および受信光コネクションへの OC-192 VSR インターフェースを使用する機器のコンポーネント端末は、雄コネクタです。
注意 MTP 光コネクタには、雄および雌の両方があります。雌と雌のコネクションは可能ですが、コネクタ・ロス仕様を満たさない場合、このコネクションを避けるよう注意してください。
図 6:MTP コネクタ・インターフェース方向およびパラレル光リンク

| 更新日:2001 年 8 月 10 日 |
