Cisco 10000 シリーズ インターネット ルータ

Cisco 10000エッジ・サービス・ルータにおけるParallel eXpress Forwarding


注意:本製品は既に生産/販売を終了しております。

 

Cisco 10000
エッジ・サービス・ルータにおけるParallel eXpress Forwarding





Cisco 10000 エッジ・サービス・ルータ(ESR)は、すべての接続上で IP サービスを可能にしても、多数の専用回線接続にきわめて高いスループットを提供する、Parallel eXpress Forwarding(PXF)という新しい高度な処理テクノロジーにより強化されています。本資料では、PXF テクノロジーがどう機能するか、そしてインターネット・サービス・プロバイダ(ISP)のトラフィック集約にどんな影響を与えるかについて説明します。

PXF テクノロジーは、Cisco 10000 ESR パフォーマンス・ルーティング・エンジン(PRE)で実現されます。PRE では、Cisco 10000 ESR Layer 3 機能のすべてが担当されます。PRE は、次の 2 種類の処理要素から構成されます(図 1)。

  • ルート・プロセッサ(Route Processor)。ルーティング・プロトコルを実行し、ルート更新計算を行い、SNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)エージェントやコマンド・ライン・インターフェース(CLI)などの制御プレーン機能を扱います。
  • 転送パス。ルータを流れるすべてのパケットでパケット転送アルゴリズムを実行します。

図 1:パフォーマンス・ルーティング・エンジン

図 1:パフォーマンス・ルーティング・エンジン

PRE のルート処理および転送パス要素には、次の補完機能があります。

  • 転送パスでは、比較的単純なアルゴリズムがすべてのパケットに対して最速で実行され、全体的な高いスループットが提供されます。PXF は、PRE 転送パスで実行されます。
  • ルート・プロセッサでは、転送パスの初期化および管理に必要な複雑な制御プレーン・アルゴリズムが実行されます。

これら 2 つの機能クラスを別々の処理パスに割り当てることにより、パケット・スループットおよび機能設定の柔軟性の間に可能な限り最もよいバランスが得られます。

PRE ルート・プロセッサ

PRE ルート・プロセッサは、転送パスへのいくつかの特別なインターフェースが搭載された従来型の高速マイクロプロセッサです。

  • 高速ダイレクト・メモリ・アクセス(DMA)チャネルは、転送パスとルート・プロセッサ間でのパケットの受け渡しに提供されます。転送パスでは処理されないルート更新などのパケットは、このリンクを介してルート・プロセッサに送られます。
  • 同様に、ルート・プロセッサでは、ライン・カードに伝送する転送パスに送ることにより、パケットが送信されます。

また、ルート・プロセッサでは、eXpress マイクロ・コントローラ XMC で使用されるすべての状態情報へのアクセスがメモリ・マッピングされています。ルート・プロセッサは、XMC により使用される表およびリストの構成を行います。ルート・プロセッサには、フラッシュ・メモリ、構成ファイル格納用の NVRAM、およびネットワーク管理のイーサネット接続など、標準の Cisco IOS(R) 機能が搭載されています。この親しみのある環境により、既存の Cisco IOS ベースのルータから新規 Cisco 10000 ESR プラットフォームへの移行は、簡単になっています。

PRE 転送パス

Cisco 10000 ESR 転送パスは、パケット処理機能における将来の成長に十分に対応できる柔軟性を備え、高い転送レートを提供する、ハードウェアとマイクロコード・プロセッサの独自の組み合わせで構成されます。拡張 PXF テクノロジーは、転送パスで実現され、Cisco 10000 ESR での高度な性能の基礎となっています。

転送パスは、PXF ネットワーク・プロセッサと呼ばれる Cisco マルチプロセッサ ASIC ペアの周りに集中します。各 PXF ネットワーク・プロセッサは、複数パイプラインとして配置された 16 のマイクロコード・プロセッサで構成される、パケット処理パイプラインを提供します。

各パイプラインは、収縮(4x8)配列で配置される 8 つのマイクロコントローラで構成されます。この配列では、各マイクロプロセッサにより、その結果が近くの下位プロセッサに効率的に送られます。4 つの並列パイプラインが使用され、スループットがさらに向上します。

PXF ネットワーク・プロセッサの 32 のプロセッサは、それぞれがパケット処理に最適な、独立した高性能のプロセッサです。XMC と呼ばれる各プロセッサによって、パケット処理タスクを効率的に実行するように設計された多様な特殊命令が、高度な二重命令発行の実行ユニットに提供されます。パケット処理のほか、XMC は、レジスタ・ファイルおよびタイマなどのさまざまなオンチップ・リソースにアクセスできます。また、非常に大きなオフチップ・メモリへのアクセスを共有し、ルーティング・テーブルやパケット・キューなどの状態情報を格納できます。


図 2:Cisco 10000 ESR 転送パス・プロセッサ配列

図 2:Cisco 10000 ESR 転送パス・プロセッサ配列

図 2 に示したプロセッサの配列では、ハードウェア、マイクロコードおよび IOS ソフトウェア・リソースが組み合わせられ、Cisco 10000 の高度なハイタッチ機能処理が提供されます。プロセッサ・パイプラインにおけるマイクロコントローラへの機能の正確な割り当ては、完全に柔軟であり、将来の製品リリースで新しい機能が追加されるにつれて変化しつづけます。しかし、PXF エンジンの 8 つの段階で、いくつかの機能がどう配分されるかを、図 2 に示します。

PXF ネットワーク・プロセッサ・アーキテクチャにより、32 の独立したプロセッサはすべて、効率的にパケット単位機能処理を動作し、実質的な機能処理を可能にしながら、同時に高いスループットを提供します。PRE のパケット処理を集中化することにより、Cisco 10000 ESR アーキテクチャでは、ライン・カードのスペースが解放され、これにより、高いインターフェース密度を可能にしながら、Network Equipment Building Standards(NEBS)に合うコンパクトな伝送機器のフォーム・ファクタが保持されます。

PXF テクノロジー

Cisco PXF は、強力な新しいマイクロプロセッサ・テクノロジーで、これにより実現される転送性能では、1 秒あたり約数百万ものパケットを転送できます。PXF は、豊富な機能セット、高速で大容量のスイッチング機能を組み合わせ、マルチプロトコル・ラベル・スイッチング(MPLS)、仮想施設網(VPN)、およびサービスの差別化などの、新しいサービスの展開を可能にする重要なコンポーネントとなっています。PXF では、Cisco Express Forwarding(CEF)で導入されている、緊急 IP ルックアップおよび転送アルゴリズムが使用されています。その一方で、並列アーキテクチャの実装により、拡張機能および高速な性能が提供されます。スループットが最大になるように設計された PXF では、スループットへの影響を最小限に抑える、高度な IP サービス機能がサポートされます。PXF 転送エンジンでは、並列処理およびパイプライン技術の組み合わせが、CEF アルゴリズムに適用され、多様で複雑なサービスやオペレーションが効率的に処理されます。PXF では、より高速のスループットと最適な柔軟性を実現するため、高度なリプログラマブル ASIC テクノロジーを使用して、CEF の先進性に最も効果的な実装が組み合わされます。次に説明する、転送情報ベース(FIB)の実装および Cisco IOS(R) ネットワーク・サービスのサポート機能があります。

PXF スイッチング

CEF などの FIB ベース・スイッチングのパラダイムは、デマンド・キャッシング(またはルート・キャッシュ)スキームに通常伴う問題やオーバヘッドを解消します。これらのモデルは、トラフィックの全体量が多く、短期間のフローによる、大半のインターネットおよび巨大企業のネットワーク環境には、余り適していません。CEF で導入されるスイッチング・モデルは、トポロジによる宛先の分配およびネットワークの動的な変更が急速に増加する環境に、より適します。CEF と同様に、PXF は、IP ルーティング・テーブルの内容全体をミラーリングする FIB を宛先スイッチング決定に使用することにより、連続するキャッシュ処理による潜在的なオーバヘッドを回避します。FIB エントリとルーティング・テーブルのプリフィックス間には 1 対 1 の対応があるので、ルート・キャッシュを保持する必要はありません。これにより、特に、トラフィック・パターンがダイナミックな、大規模で複雑なネットワークにおいて、パフォーマンス、スケーラビリティ、ネットワークの障害許容力および機能に関して非常に大きな利点があります。

データおよび制御パスの分離

図 3 では、制御プレーン機能を転送プレーン機能から分離することにより、PXF により FIB モデルが強化されることを示します。また、PXF は、転送プレーン機能および性能において、さらに機能を拡張します。PXF アーキテクチャでは、ルーティング・プロトコル、シャーシおよびネットワーク管理、システム構成、エラー処理、ルータへのパケットのアドレス指定が、ルート・プロセッサにより行われます。すべての高速パケット処理は、新しいスイッチング・パスで実行され、その性能は、高度なマイクロプロセッサ・アーキテクチャを使用することにより非常に高速になります。


図 3:Cisco 10000 ESR 制御パスおよびデータ転送パス

図 3:Cisco 10000 ESR 制御パスおよびデータ転送パス
Cisco IOS ネットワーク・サービス・サポート

CEF と同様、PXF は、先進の Cisco IOS 機能と併用できます。このテクノロジーにより、性能と機能の両方が最適になります。バックボーン・ネットワークでは、PXF のすべての利点を柔軟に実現することにより、Cisco IOS ネットワーク・サービスが完全に補完されます。PXF でサポートされる機能を次に示します。

  • サービス・クラス(CoS)および QoS(サービス品質)- サービス細分化のための IP 優先順位ベース CoS/QoS ユーティリティ、WRED(加重ランダム早期検出)、CB/PQ-WFQ(クラスベース加重均等化キューイング)
  • Cisco IOS サブインターフェース・サポート - 最大伝送ユニット(MTU)、帯域幅、チャネル・グループ、カプセル化タイプなどのサブインターフェース構成ごとの柔軟性
  • マルチリンク・ポイントツーポイント・プロトコル(PPP)- n x T1 または E1 サービスのスケーラブルなサポート
  • IP および NetFlow アカウンティング - ネットワーク課金およびアカウンティング・アプリケーションの簡略化
  • IP マルチキャスト、VPN、MPLS トラフィック・エンジニアリング - システム全体での高優先順位トラフィックおよび低遅延を保護するキューイング技術、および新しいサービスの配置やネットワーク機能のよりよい制御を実現する新しいトラフィック・エンジニアリング・メカニズムのサポート
  • ポリシ・メカニズム - レートラベリングおよびシェーピング(専用アクセス・レート [CAR] など)、拡張および名前付きアクセス・リスト、ポリシ・ルーティング
PXF パフォーマンス

PXF テクノロジーは、既存のレイヤ 3 集約デバイスと比較して、パフォーマンスを飛躍的に向上する Cisco 10000 ESR の基盤です。このパフォーマンスの向上は、次に示すコンポーネントおよびメソッドを利用する分散アーキテクチャにより実現されます。

  • 制御プレーンおよび転送プレーン機能の分離 - 前述の項を参照。
  • 並列プロセッサの利用 - PXF では、プロセッサの並列配列を利用して、スイッチング・パスが高速化されます。ポリシ、CoS 機能、統計収集など、プロセッサに集中するタスクは、分割され、複数プロセッサの列に分散されます。
  • 分散メモリ・アクセス - このアーキテクチャでは、個々のメモリを各プロセッサに割り当て、メモリをプロセッサの各列にも割り当てられます。列ごとの配列で複数のメモリ・バンクを使用することにより、メモリ・アクセスが最適化されます。
  • 機能のモジュール化 - PXF では、データ構造がマルチプロセッサ配列に分散されます。分散されたタスク固有のメモリ・リソースでは、複雑なタスクを並列で処理できます。コードへの変更が、他の領域のパフォーマンスに悪影響を及ぼすなど、予想できない結果につながる場合がある単一プロセッサ・システムとは異なり、PXF アーキテクチャでは、タスクを独立して処理できます。たとえば、アクセス・コントロール・リスト(ACL)処理は、QoS 操作と同時に行うことができ、両方のタスクは、互いのパフォーマンスを低下することなく、効率的に実行されます。
  • 仮想インターフェース・インデックス付け - PXF スイッチング・メカニズムでは、プロセッサ間での接続およびセッション情報の通信に、仮想インターフェース・インデックス付けが使用されます。これにより、プロセッサ配列全体に効率的なパイプラインが形成されます。最初のインデックスは、プラットフォームへのフレームの入力に関する情報を基に計算されます。これらのインデックスは、次に、転送パスを介してすべてのパケット文脈のスイッチングを指定します。重要なことには、ルート・プロセッサでは、作成した転送パスにパケットが挿入されることがありますが、ルート・キャッシング・モデルのように、ストリームまたはフローの初期パケットを処理する必要はありません。CEF と同様に、PXF スイッチングは、トポロジ方式ですが、PXF は、CEF モデルの拡張版であり、これは PXF が、MAC ヘッダ情報の分類からさらに効率的な転送まで、パケット処理プロセスのより基本的なレベルで、スイッチングを実行するからです。
  • 緊急アルゴリズム - 緊急 IP ルックアップおよび転送アルゴリズム(FIB スイッチング)のほか、PXF では、ACL 処理の緊急アルゴリズム、IP および NetFlow 統計の蓄積、CAR および WRED 計算、入出力キュー・スケジューリングが一体化されます。

実際のパフォーマンスは、カスタマの固有のネットワーク構成に完全に依存しますが、Cisco 10000 ESR 開発チームでは、これらの実際の構成に対する広範なテストを行っています。たとえば、CAR、MPLS、統計収集、IP ロード・バランシング、アクセス・リスト、および WRED、QoS のすべてを実現した一般的な構成は、Cisco 10000 ESR では、約 2.6 Mpps スループットで動作しました。これらの IP サービスを実現した同様の構成で、従来のレイヤ 3 デバイスをテストしたところ、そのパフォーマンスは Cisco 10000 ESR の 1/10 でした。もちろん、すべてのプラットフォームの性能特性は、各カスタマに固有のネットワーク構成により異なりますが、IP サービスを実現した場合、Cisco 10000 により、卓越したパフォーマンスおよびスループットが提供されます。具体的な Cisco 10000 テスト構成およびパフォーマンスの結果についての詳細は、シスコ・アカウント・チームにお問い合わせください。

PXF のスケーラビリティおよび多用途

PXF スイッチングの基礎である並列処理アーキテクチャにより、完全な単一プロセッサ・ベースの転送スキームよりも PXF は本質的に拡張が容易になります。1980 年代の Cray スーパコンピュータから始まり、並列処理アーキテクチャは、より高い性能に拡張するための優れた方法であることが実証されています。PXF は、インターネットワーキング・デバイスにおける実際の並列処理を最初に実装したテクノロジーの 1 つであるだけでなく、IP ソフトウェア・サービスが PXF 並列処理パスへ分散される独自の方法でも、革命的といえます。

また、PXF は、拡張し、多数のインターフェースを処理します。プラットフォーム密度が高くなるにつれて、ルーティング機能も増加しますが、ルーティングと制御機能を分離することにより、インターフェースが増えても、性能レベルを維持できます。

マイクロプログラム PXF テクノロジーにより、新しい機能を利用するための修正が大幅に簡素化されます。完全なハードウェアまたは ASIC ベースのスイッチング・モデルとは異なり、PXF では、テクノロジーの改善または拡張に伴うコストおよび展開時間が最小限に抑えられます。

PXF テクノロジーの要約

Cisco 10000 ESR には、それぞれが、インターネットの急速な発展により生じる固有の問題に対応する、多くの新規テクノロジーの要素を持っています。表 1 に、Cisco 10000 ESR で開発されたテクノロジーをいくつか要約し、成長する ISP にとって特に関連する問題と結びつけて、これらのテクノロジー開発を説明します。


表 1:Cisco 10000 ESR テクノロジー要約
要件 テクノロジー
帯域幅スケーラビリティ

高速バックプレーン相互接続により、シャーシを修正することなく、将来の帯域幅拡張が可能になります。

アベイラビリティ

冗長 PRE、ポイントツーポイント・バックプレーン・リンク、SONET APS、およびソフトウェア回復などのさまざまな拡張機能により、プラットフォームおよびネットワークのアベイラビリティが向上されます。

機能の柔軟性

マイクロコード・パケット転送パスにより、ハードウェアを置き換えることなく、パケット処理機能を発展できます。

Cisco IOS 互換性

Cisco IOS ルート・プロセッサにより、既存の Cisco IOS プラットフォームと一貫した、豊富な機能セットが提供されます。

プラットフォーム・スループット

マイクロコードおよびハードウェア支援転送により、中央集中型転送エンジンに高いスループットが提供されます。

インターフェース密度

中央集中型転送エンジンにより、コンパクトな NEBS フォーム・ファクタに準拠するプラットフォームにおいて、高いインターフェース密度が実現されます。

実際の実装という点で、PXF により、Cisco 10000 ESR は、お客様の収益に貢献するいくつかの拡張機能をサポートできます。これらの機能は、次の項で説明します。

コスト効率のよい中央集中型モジュールにおける分散並列処理アーキテクチャ

Cisco 10000 ESR の PRE における PXF テクノロジーは、従来の RISC 処理と次世代プログラマブル・ネットワーク・プロセッサを組み合わせて、IP サービスを実現し、費用効果が最も高く、パフォーマンスも最高なソリューションを提供する、分散処理アーキテクチャです。制御プレーンとデータ・プレーンを分けることにより、PRE モジュールは、効率的な処理および非常に高いスループットが組み合わされています。

各 PXF プロセッサは個別にプログラマブルであり、高いパフォーマンス・スループットで、特定のレイヤ 3 サービスをサポートできます。これにより、機能や性能面で、従来の設計と比べて 30 倍も向上されます。また、これらのネットワーク・プロセッサはプログラマブルなので、Cisco 10000 ESR では、ソフトウェア・ダウンロードを介して、新規サービスを追加または既存のサービスを拡張できます。

Cisco 10000 ESR の容量および機能をさらに向上するため、構成、管理およびプロセス・スイッチングなどの制御プレーンのアクティビティに MIPS RM7000 RISC プロセッサを使用して PRE を構成できます。PRE では、データおよび制御プレーン間でトラフィックを動的に分散することで、ISP カスタマが期待し要求するワイヤ速度の性能をサポートしながら、処理キャパシティが最大限効率的に利用され、コストが削減されます。

標準 Cisco IOS リリース 12.0S 機能および機能性

Cisco 10000 ESR PRE では、標準 Cisco IOS 12.0 システム・ソフトウェアがサポートされます。この Cisco IOS リリースでは、特に Tier 1 および Tier 2 ISP の要件を対象としており、コア IP ルーティング・プロトコル、構成、管理、セキュリティ、そして特定の ISP のニーズを満たすことを目的としたその他の標準機能の包括的なセットが含まれます。サポートされる機能には、Packet over SONET(自動保護スイッチング(APS))、物理トランスポート転送(QoS、WRED、WFQ など)、アクセス・コントロール・リスト(ACL)、MPLS トラフィック処理があります。また、これは標準 Cisco IOS リリースなので、お客様は、何年もにわたる Cisco IOS の開発、およびレイヤ 3 テクノロジーにおいてシスコのリーダーシップを確立した数々の機能を利用できます。

PXF ネットワーク・プロセッサは最新のテクノロジーです

1997 年当時、プロセッサ・テクノロジーが 18 か月ごとに倍になることを、またインターネットの成長率がその当時のフレームの 4 倍の処理速度を必要としていることをシスコが認識したとき、すべてが始まりました。その考えは、複数のプロセッサでチップを構成(つまり加速)し、お客様が、簡単なソフトウェア更新を行うことにより、新しい機能を追加できるよう、プログラマブルにすることでした。

シスコ・システムズの VP/GM である Lele Nardin は、「プロジェクトの開始当初、我々の処理速度の目標である、1,000 万パケット⁄秒は、当時の汎用プロセッサで実現される速度の 2 倍の速さでした。」と、語っています「会社全体が、こんな複雑なことが実現できるのかと疑っていました。」そして、作業チップが利用できるようになるまで、製品マネージャは、Cisco 製品にこのテクノロジーの採用を積極的に話そうともしませんでした。

成功への道

最初の ASIC(特定用途向け集積回路)メーカが、目的の性能レベルで作業チップを提供できなかった 2000 年の最悪の状態にもかかわらず、成功が得られました。Nardin は、次のように語っています。「我々のニーズを満たしてくれる ASIC ベンダはこの世界にはいないのではないかと心配していました。」ついに、18 か月後、チームは、2000 年 5 月に発表された Cisco 10000 ESR などのいくつかのシスコ製品に、PXF ネットワーク・プロセッサの最初の作業バージョンを導入しました。

PXF ネットワーク・プロセッサの成功は、業界に明らかな影響を与えました。シスコの Director of Technology Initiatives である Michel Langlois は、「現在、多数の企業がネットワーク・プロセッサに注目し始めていますが、我々は 1、2 年は先に進んでいます。」と、語っています。「チームの革新的なビジョンが、ネットワーク・パフォーマンスにおけるリーダとしての位置をシスコにもたらしただけでなく、リスクを負って開発したことで、数十億ドル以上の資金をテクノロジーの獲得に費やす必要性がなくなったのです」

「PXF ネットワーク・プロセッサは、当初から製品に結びつくものではなく、むしろ、1 つのアイデアとして開発を始めたため、シスコにとって固有のものとなっています。」と、Nardin は語っています。「我々は不可能なことに挑戦しましたが、成功すれば、このテクノロジーが多くのシスコ製品に利点をもたらすことはわかっていました。」

未来

PXF ネットワーク・プロセッサ・テクノロジーの計画には、性能の向上、製品コストの引き下げ、ソフトウェア開発環境の改善などがあります。意欲的なエンジニアのチームが、チップの将来のバージョン 2 種類に取り組んでおり、2000 年 12 月までに、4 倍の速さの 1 種類めのチップを完成できると考えています。



より高度なパフォーマンスに最適化した重要な IP サービス

Cisco 10000 ESR は、いくつもの専用回線を集約するだけではありません。拡張 Cisco PXF テクノロジーを使用することにより、Cisco 10000 ESR は、重要な IP サービスをすべての専用回線接続に適用できるので、ISP は重要なビジネス・サービスをそのエンド・ユーザに配置できます。Cisco 10000 ESR の重要な IP サービスは、パフォーマンスが最適化され、業界一の専用回線ポート密度、および高パフォーマンス IP サービスの両方における最高品質を ISP に提供します。これにより、ISP では、Cisco 10000 ESR シャーシでフル・キャパシティおよびスループットを維持しながら、トラフィック優先順位付け、権限付与、アクセス特権の管理などの新しいサービスを追加する際、カスタマに柔軟な提供ができます。高度な IP サービスが使用可能な、一貫した高いパフォーマンス・スループットにより、ISP は、新しいサービスを提供し、既存のサービスを差別化し、その専用回線製品全体の利益率を改善できます。また、標準 Cisco IOS システム・ソフトウェアを使用することにより、PRE は、新しいリリースが利用できるにつれ、新しく拡張された機能で定期的に更新されます。

終わりに

Cisco 10000 ESR の PXF ネットワーキング・テクノロジーにより、スケーラビリティおよび多様な IP サービスのサポートという 2 点における、今日の ISP ニーズを満たす拡張レイヤ 3 集約機能がサポートされます。PXF に現在サポートされているものよりも、多くのユーザにとってもっと重要なことは、この拡張テクノロジーがプログラマブルで、将来の要件に対応できる柔軟性が確実になることです。専用回線接続を集約し、プロセッサ集中 IP ソフトウェア・サービスを提供し、さらに、今日のインターネット市場のパフォーマンスおよびアベイラビリティ要件を満たすことができるのは、PXF テクノロジーを備えた Cisco 10000 ESR だけです。


更新日:2001 年 8 月 10 日

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