データ シート
Cisco Application eXtension Platform(AXP)
テクノロジーによる従業員の生産性向上とコスト削減は、あらゆる規模の企業に共通する継続的な目標です。Cisco サービス統合型ルータ プラットフォームを使用すると、企業はオフィスのコミュニケーションやアプリケーションの統合といったニーズをコスト効率よく満たすことができます。このプラットフォームでは、データ、音声、セキュリティ、ワイヤレス LAN、スイッチング、およびビデオの各サービスを、今日および将来のビジネス ニーズに合わせてカスタマイズされた単一の統合型ネットワーク上で提供できます。
企業がブランチ オフィスの IT 環境の集中化と統合を進める中で、Cisco サービス統合型ルータはネットワーキング インフラストラクチャの統合および大幅な運用コスト削減に重要な役割を果たしています。Cisco® Application eXtension Platform(AXP)は、この取り組みを拡大するための強力かつ柔軟な環境を提供します。また、ホスティングやカスタム アプリケーションおよびネットワーク サービスの Cisco サービス統合型ルータへの統合を可能にします。AXP を使用することで、ISR が、完全な垂直型ソリューションを構築およびホストする強力な統合プラットフォームになります。
図 1 Cisco AXP
Cisco Application eXtension は、完全な統合ソリューションを実現することで、展開済みブランチ アプリケーションに対するエンド カスタマーの TCO 削減を促します。企業、マネージド サービス プロバイダー(MSP)、およびインテグレータは、以下のように AXP を活用できます。
- カスタム アプリケーションおよびサービスの ISR への統合
- 競合他社との差別化
- 完全なエンドツーエンドの統合シングルボックス ソリューションの提供
AXP の利点および展開モデルの詳細については、http://www.cisco.com/jp/go/axp/ にある AXP ホワイト ペーパーを参照してください。
製品概要
Cisco Application eXtension Platform(AXP)は、ISR 内に標準ベースの Linux ホスティング環境を提供し、サードパーティによるルータへのアプリケーションの統合を可能にします。緊密に統合された AXP 環境は、ルータを通じて構成および管理されます。この統合によって、エンドユーザからは、AXP アプリケーションはルータの拡張機能として認識されます。
図 2
AXP ソリューションの構成要素は、次のとおりです。
- アプリケーション ランタイム環境ネットワーク モジュール:アプリケーションをホストする専用リソースを提供します。
- Application eXtension Platform ホスティング環境:サードパーティのアプリケーションおよびサービスを安全にホスト、インストール、アップグレード、および管理するインフラストラクチャを提供します。
- IOS 統合 API:アプリケーションによるルータ機能の統合および活用を可能にします。
- ソフトウェア開発キット(SDK):認定カスタマー、認定パートナーによるアプリケーションおよびサービスの開発を可能にします。
- AXP パートナー プログラム:パートナーによる AXP ベース ソリューションの開発、展開、およびマーケティングを支援する資料、拡張テクニカル サポート、およびオンライン リソースを提供します。
アプリケーション ランタイム環境ネットワーク モジュール(APPRE)
アプリケーション ランタイム環境ネットワーク モジュール(APPRE)は、ISR ネットワーク モジュール上で動作し、アプリケーションがルータのパフォーマンスに影響を与えるのを防ぐ専用ハードウェア リソースを提供します。APPRE は、標準的な x86 ベースのプロセッサを使用して構築され、標準的な Linux ハードウェア向けに開発されたソリューションのための理想的な環境を提供します。
AXP アプリケーションをホストするために利用できる複数の APPRE モデルがあります。
Application eXtension Platform(AXP)
Application eXtension Platform(AXP)は、カスタム アプリケーションおよびサービスをホストするための Linux ベースの統合環境を提供します。AXP には、以下のような機能が含まれます。
- 堅牢なパッケージ機能、インストール機能、およびアップグレード機能。複数デバイスのソフトウェアの管理という複雑な処理がコア プラットフォームの機能としてサポートされています。 AXP は完全なアプライアンス機能を備えているので、アプリケーション開発者は、基になるインフラストラクチャを気にすることなく、アプリケーションに集中できます。
- 複数アプリケーションのサポート。AXP は、バーチャル インスタンス マネージャを利用して、複数アプリケーションおよびコンポーネントをホストすることができます。ホストするコンポーネントは、コンポーネントごとにインストール、アップグレード、および削除することができます。仮想インスタンス マネージャは、各アプリケーションまたはコンポーネントによって消費されるリソース(CPU、メモリ、ディスク)を分割および保証する機能を備えています。リソース制御に加えて、仮想インスタンス マネージャは、開発者によって完全に制御されたAXP 上に、分割されたサンドボックスを提供します。これにより、開発者は異なる Linux ディストリビューション用に作成されたカスタム ライブラリおよびバイナリを活用できます。
- 拡張性の高いコマンドライン インターフェイス(CLI)。AXP では、アプリケーションの管理および監視を行うカスタム CLI コマンドを追加することによって、シスコ モジュールのインターフェイスを拡張できます。サポートされるシスコ インターフェイスを拡張することで、エンドユーザに一貫性のある統合されたエクスペリエンスを提供できます。
- パッケージ化された付加価値コンポーネントとプログラミング環境。AXP では、Linux がサポートしているあらゆるプログラミング テクノロジーを活用できます。統合を容易にするために、シスコは C、Python、Perl、および Java のアプリケーションを実装するためのパッケージ化された認定ライブラリを提供しています。
- セキュアなホスティング インフラストラクチャ。AXPは、シスコによる認定を受けたソフトウェアのみを許可し、不正なソフトウェアに対して防御します。シスコ認定パートナーだけが、AXP 上で動作するアプリケーションの作成することができます。これにより、すべての AXP ベースのソリューションで最高の品質と信頼性が保証されます。さらに、AXP インフラストラクチャでは、IOS と AXP アプリケーションの間に保護層を設け、誤動作したアプリケーションが IOS のセキュリティおよびパフォーマンスに影響を与えないようにしています。
IOS 統合 API
AXP は、ルータ内にホスティング プラットフォームを提供するだけでなく、一連の堅牢なアプリケーション プログラミング インターフェイス(API)によってアプリケーションのネットワークへの統合を可能にします。
- パケット モニタリング API:アプリケーションは、モニタリングや分析を目的として、ネットワーク上のパケットを選択的に監視できます。AXP を使用すると、専用のスパン ポートや複雑な配線は必要ありません。
- IOS 情報 API:この API を使用すると、アプリケーションはプログラムによってルータにクエリを実行し、現在の設定、統計情報、ルーティング情報などを取得できます。この API によって、IOS CLI および SNMP エージェントが利用可能なすべての情報にアクセスできます。
- イベント トリガー API:イベント トリガー API を使用すると、ルータ内で発生した変化またはイベントをアプリケーションに反映することができます。ルータ インターフェイスのフェールオーバー、一定のしきい値を超えたパケット損失、ルーティング テーブルの状態の変化などのイベントによって、アプリケーション イベントをトリガーできます。
- IOS 設定 API:この API を使用すると、アプリケーションによってルータの設定を動的に変更できます。モニタリング API、情報 API、およびイベント トリガー API と組み合わせて使用することで、アプリケーションによってルータの動作をリアルタイムで動的に変更できます。
- シリアル デバイス API:AXP によって、アプリケーションはルータのシリアル ポートと直接通信できます。これによって、ISR はレガシー デバイスおよび非標準デバイスとの接続をサポートすることができます。
ソフトウェア開発キット(SDK)
AXP ソフトウェア開発キット(SDK)には、ルータにアプリケーションをパッケージ、ホスト、および統合するために必要なすべてのツールが用意されています。SDK には次のような機能があります。
- サードパーティがインストール パッケージを作成するためのパッケージ ツール。インストール、アップグレード、依存関係管理、およびリカバリといった複雑な作業がすべて AXP パッケージ ツールキットの機能としてサポートされています。
- 開発者は、バンドルされたツールを使用して、アプリケーション、アドオン コンポーネント、および AXP インフラストラクチャ全体を含む単一のイメージを作成できます。ユーザは、1 つのイメージをダウンロードするだけで、最新バージョンのソフトウェアをインストールまたはアップグレードできます。
- RPM 変換ツールを使用すると、アプリケーション開発者は標準的な Linux コンポーネントを AXP に簡単にポートできます。
- 依存関係ツールは、開発者がアプリケーションに必要なライブラリおよび実行ファイルの欠落を特定するのに役立ちます。
- CLI 拡張 API には、カスタム アプリケーション コマンドによって AXP CLI を拡張するために必要なすべてのツールが用意されています。
- IOSパケット、情報、イベント、コンフィギュレーション、およびシリアルの各APIのヘッダー ファイルとソース コード。
- C/C++、Java、Perl、シェル スクリプトなどの複数のプログラミング言語のサポート。
- API の使用方法を示したサンプル ソース コード。
AXP パートナー プログラム
シスコ AXP 認定開発パートナー プログラムは、カスタマー、システム インテグレータ、サービス プロバイダー、および独立系ソフトウェア ベンダー(ISV)が、AXP ベースのアプリケーションやソリューションを開発および配布するために必要なテクニカル サポートおよびマーケティング サポートを提供します。このプログラムの目的は次のとおりです。
- パートナーまたはカスタマーによる新しい AXP アプリケーションの開発が成功するように、技術文書、SDK、開発者コミュニティのサポート、トレーニング、およびテクニカル サポートを通じた技術的支援を行う。
- 次の段階として、AXP アプリケーションの開発および販売を行うパートナーが成功するための適切なビジネス ケースおよびビジネス プランを支援する。
AXP パートナー プログラムは、Go To Market 戦略およびビジネスの可能性によって段階ごとにサポートします。
ハードウェア仕様
表 2 機能と利点
* 最小 IOS バージョンは、必要な IOS 統合機能によって異なる場合があります。ここに示したバージョンは、すべての機能および API をサポートするために必要なバージョンです。
発注情報
アプリケーション ランタイム エンジンのハードウェアは、通常、 ISR ルータのオプションまたはスペアとして機能します。
AXP の購入時に、ハードウェア オプション(APPRE)とソフトウェア オプション(AXP)の両方を選択する必要があります。