Cisco ASR 1000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータ

Cisco ASR 1000 シリーズ ルート プロセッサ

Q&A





Cisco ASR 1000 シリーズ ルート プロセッサ



Q. Cisco® ASR 1000 シリーズ ルート プロセッサとは何ですか?

A. Cisco ASR 1000 シリーズ アグリゲーション サービス ルータ用のルート プロセッサです。現在、Cisco ASR 1000 シリーズ用の 2 つのルート プロセッサ、ASR1000-RP1(RP1)および ASR1000-RP2(RP2)が提供されています。詳細については、Cisco ASR 1000 シリーズ ルート プロセッサのデータ シート
http://www.cisco.com/web/JP/product/hs/routers/asr1000/prodlit/asr1000rp_ds.html)を参照してください。

Q. Cisco ASR 1000 シリーズ ルート プロセッサの主な機能は何ですか?

A. Cisco ASR 1000 シリーズ ルート プロセッサには次の役割があります。

  • フォワーディング情報の作成および Cisco ASR 1000 シリーズ エンベデッド サービス プロセッサ(ESP)への情報の配布
  • Cisco Unified Border Element(SP エディション)(セッション ボーダー コントローラ(SBC)とも呼ばれる)のセッションのセットアップとティアダウン、および音声ストリームとビデオ ストリームのセッションごとのポリシー適用
  • ステートフル ファイアウォール ポリシーの設定および ESP への配布のためのポータルの提供
  • IP Security(IPSec)の認証、暗号化方式、および暗号化キー(インターネット キー エクスチェンジ(IKE))のネゴシエーションと管理
  • 電源投入時またはオペレータ コマンドにより、インストールされているすべてのラインカードにオペレーティング システム ソフトウェアのシステム イメージをロード
  • 冗長 Cisco IOS® XE ソフトウェア、ルート プロセッサ、および ESP コンポーネントのダイナミック ステートを同期
  • ハイアベイラビリティ フェールオーバーの実行による冗長性ソリューションの実現
  • ルータの設定および管理用に、アウトオブバンド システム コンソールと補助ポート、USB、およびイーサネット ポートを提供
  • Cisco IOS ソフトウェアで致命的な障害が発生した際に、オペレーティング システム カーネルを通じたシステムへの直接アクセスを提供
  • システム コンポーネント(ラインカード、電源、ファンなど)の電力と温度の監視および管理

Q. Cisco ASR 1000 シリーズ ルート プロセッサに固有の物理特性を教えてください。

A. このルート プロセッサは、現場交換可能なハードディスク ドライブ、組み込み型 Building Integrated Timing Source(BITS)タイミング、1 個のユニバーサル シリアル バス(USB)、および 1 個の専用(10/100BASE-T)管理ポートを装備しています。また、現在の稼動状況を表示する LED インジケータ ランプも装備しています。

Q. Cisco ASR 1000 シリーズ ルート プロセッサに装備されている LED の種類と色の意味を教えてください。

A. 表 1 はルート プロセッサの LED を示しています。

表 1. Cisco ASR 1000 シリーズ RP1 の LED

LED 機能
ラベル
色または状態 意味(デフォルト = オフ)
電源
PWR
すべての電源レールが仕様範囲内の場合は緑
ステータス
STAT
Cisco IOS® ソフトウェアがブートされた場合は緑
BootROM が正しくロードされた場合は黄
システム障害の場合は赤
電源投入時にオン、ソフトウェアによってオフ
アクティブ
ACTV
ルート プロセッサがアクティブな場合に点灯
スタンバイ
STBY
スタンバイ ルート プロセッサがアクティブな場合に点灯
クリティカル
CRIT
クリティカル アラーム インジケータ
電源投入時にオン、ソフトウェアによってオフ
メジャー
MAJ
メジャー アラーム インジケータ
マイナー
MIN
オレンジ マイナー アラーム インジケータ
10/100/1000 RJ-45 インターフェイス
LINK
緑(点滅なし) アクティビティのないリンク
緑(点滅) アクティビティのあるリンク
オフ リンクなし
内蔵コンパクト フラッシュ(BootFlash)
BF
緑(点滅) アクティビティ インジケータ
オフ アクティビティなし
外部 USB コンパクト フラッシュ
USB
緑(点滅) アクティビティ インジケータ
オフ アクティビティなし
内蔵ハード ドライブ
HD
緑(点滅) アクティビティ インジケータ
オフ アクティビティなし
BITS インターフェイス
CARRIER
オフ サービス停止または未設定
インフレームまたは正しく機能中
オレンジ 障害またはループ状態


Q. 10/100/1000BASE-T 管理インターフェイス上でルーティング プロトコルはサポートされますか?

A. はい、管理インターフェイスはルーティング プロトコルをサポートしています。ただし、管理インターフェイスは管理目的で使用されるものであるため、パケット フォワーディングは制限されています。

Q. Cisco ASR 1000 シリーズ ルート プロセッサはどのようなタイミング ソースをサポートしますか?

A. タイミング情報はルート プロセッサの BITS インターフェイスまたは時分割多重(TDM)ベースの Cisco ASR 1000 シリーズ共有ポート アダプタ(SPA)を通じて受け取ることができます。

メモリ

Q. Cisco ASR 1000 シリーズ RP1 の DRAM メモリ オプションについて教えてください。

A. 1 GB または 2 GB の Double Data Rate 2(DDR2)ミニデュアル インライン メモリ モジュール(DIMM)を 2 つ使用して、合計 2 GB または 4 GB のメモリを構成できます。4 GB DRAM を現場でアップグレード可能なスペアとして注文する場合の製品番号は M-ASR1K-RP1-4GB= です。Cisco ASR 1002 ルータ シャーシは統合型 RP1 を装備しています。Cisco ASR 1002 ルータには 2 つのバージョンがあります。Cisco ASR 1002 には 2 GB DRAM、メモリを拡張した Cisco ASR 1002-EM には 4 GB DRAM が搭載されています。

Q. Cisco ASR 1000 シリーズ RP2 の DRAM メモリ オプションについて教えてください。

A. 2 GB または 4 GB の Synchronous Dynamic RAM(SDRAM)を 4 つ使用して、合計 8 GB または 16 GB のメモリを構成できます。16 GB DRAM を現場でアップグレード可能なスペアとして注文する場合の製品番号は M-ASR1K-RP2-16GB= です。

Q. Cisco ASR 1000 シリーズ ルート プロセッサの eUSB メモリ オプションについて教えてください。

A. このルート プロセッサは 1 GB の eUSB モジュールをサポートします。

ソフトウェア サポート

Q. Cisco ASR 1000 シリーズ ルート プロセッサはどの Cisco IOS ソフトウェア リリースをサポートしますか?

A. Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.2SR をベースとする Cisco IOS XE ソフトウェアを実行します。

Q. Cisco IOS XE ソフトウェアのコマンドライン インターフェイス(CLI)コマンドは、他の Cisco IOS ソフトウェア リリースの CLI コマンドと同じですか?

A. はい、Cisco IOS XE ソフトウェアのユーザ インターフェイスは、標準的な Cisco IOS ソフトウェアと同じです。

Q. Cisco ASR 1000 シリーズ RP1 の最初の Cisco IOS XE ソフトウェア リリースについて教えてください。

A. Cisco ASR 1000 シリーズ RP1 の最初のソフトウェア リリースは、Cisco IOS ソフトウェア リリース 2.1.0 です。

Q. Cisco ASR 1000 シリーズ RP2 の最初の Cisco IOS XE ソフトウェア リリースについて教えてください。

A. Cisco ASR 1000 シリーズ RP2 の最初のソフトウェア リリースは、Cisco IOS ソフトウェア リリース 2.3.0 です。

Q. Cisco IOS XE ソフトウェアの命名方式を教えてください。

A. Cisco IOS XE ソフトウェアは以下の命名方式を使用します。

X.Y.Z

意味:
X = メジャー リリース
Y = リリース バージョン
Z = リビルド

これにより、リリース 1 は 2.1.0、リリース 1 の最初のリビルドは 2.1.1、リリース 1 の 2 番目のリビルドは 2.1.2 となります。

Q. Cisco IOS XE ソフトウェアのリリース スケジュールを教えてください。

A. 新しい機能を含む新しいリリース バージョンは 4 ヵ月ごとに提供される予定です。リリース バージョンごとに、品質面の問題に対応して新機能は含まない 2 つのリビルドが提供されます。最初のリビルド リリースは、リリース バージョンの出荷から 2 ヵ月後に利用可能になります。2 回目のリビルド リリースは、リリース バージョンの出荷から 4 ヵ月後に利用可能になります。重要な問題(たとえば、Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)によって特定されるような問題)を解決するためのリビルドは、必要に応じて導入されます。

Q. Cisco IOS XE ソフトウェアの統合イメージとは何ですか?

A. Cisco IOS XE ソフトウェアでは、7 つのソフトウェア モジュールから構成される、モジュール型ソフトウェア設計が使用されています。各モジュールにより、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータ プラットフォームの異なるコンポーネントに対応する機能が利用可能になります。統合された 1 つの Cisco ASR 1000 ソフトウェア イメージ ファイルには、個々のモジュールが 7 つ含まれています。

Q. Cisco IOS XE ソフトウェア モジュールについて教えてください。

A. 表 2 に、Cisco IOS XE ソフトウェアを構成するモジュールを示します。

表 2. Cisco IOS XE ソフトウェア イメージ

イメージ イメージ名 目的
RPBase ASR1000rp<1 or 2>-rpbase.<ASR_RELEASE>.<IOS_VERSION>.<IOS_RELEASE>.pkg ルート プロセッサのオペレーティング システム ソフトウェアを提供します。
RPControl ASR1000rp<1 or 2>-rpcontrol.<ASR_RELEASE>.<IOS_VERSION>.<IOS_RELEASE>.pkg Cisco IOS ソフトウェアとプラットフォームの残りの部分とのインターフェイスとなるコントロール プレーンのプロセスを制御します。
RPAccess ASR1000rp<1 or 2>-rpaccess.<ASR_RELEASE>.<IOS_VERSION>.<IOS_RELEASE>.pkg (ルータ アクセスに必要なソフトウェア)暗号化サポートを含まない統合イメージにのみ含まれます(non-K9 バージョン)。
ASR1000rp<1 or 2>-rpaccessk9.<ASR_RELEASE>.<IOS_VERSION>.<IOS_RELEASE>.pkg (ルータ アクセスに必要なソフトウェア)制限付きのコンポーネント(Secure Socket Layer(SSL)、Secure Shell(SSH)プロトコル、およびその他のセキュリティ機能)を含みます(K9 バージョン)。統合イメージは輸出規制の対象となります。
RPIOS ASR1000rp<1 or 2>-rpios-ipbase.<ASR_RELEASE>.<IOS_VERSION>.<IOS_RELEASE>.pkg Cisco IOS ソフトウェア機能の保存および実行場所である Cisco IOS ソフトウェア カーネルを提供します。各統合イメージには、それぞれ異なる RPIOS が含まれます。
ASR1000rp<1 or 2>-rpios-ipbasek9.<ASR_RELEASE>.<IOS_VERSION>.<IOS_RELEASE>.pkg
ASR1000rp<1 or 2>-rpios-advipservicesk9.<ASR_RELEASE>.<IOS_VERSION>.<IOS_RELEASE>.pkg
ASR1000rp<1 or 2>-rpios-adventservicesk9.<ASR_RELEASE>.<IOS_VERSION>.<IOS_RELEASE>.pkg
ESPBase ASR1000rp<1 or 2>-espbase.<ASR_RELEASE>.<IOS_VERSION>.<IOS_RELEASE>.pkg ESP オペレーティング システム、制御プロセス、および ESP ソフトウェアを提供します。
SIPSPA ASR1000rp<1 or 2>-sipspa.<ASR_RELEASE>.<IOS_VERSION>.<IOS_RELEASE>.pkg SPA ドライバおよび関連する Field Programmable Device(FPD)イメージを提供します。
SIPBase ASR1000rp<1 or 2>-sipbase.<ASR_RELEASE>.<IOS_VERSION>.<IOS_RELEASE>.pkg SIP キャリアカード オペレーティング システムおよび制御プロセスを制御します。


Q. 個々の Cisco IOS XE ソフトウェア モジュールをブートする方が、統合イメージをブートするよりもメモリ消費が少なく時間も短いのはなぜですか?

A. Cisco ASR 1000 シリーズ ルータを個々のモジュールからブートすると、ソフトウェア イメージ コンテンツが必要に応じてルート プロセッサからメモリにコピーされます。したがって、節約した分のメモリを他のルータ プロセスが使用できるようになり、より効率的にブートできます。

Q. Cisco IOS XE ソフトウェアの統合イメージをブートすることの利点は何ですか?

A. 管理の容易さ、およびネットワーク Trivial File Transfer Protocol(TFTP)サーバ上に保管したイメージをブートできることです。

Q. Cisco IOS XE ソフトウェアを個々のモジュール モードでブートすることの利点は何ですか?

A. 個々のモジュール モードでシステムをブートすることの利点は、迅速なブート、ルート プロセッサのメモリの効率、および単一の Cisco ASR 1000 シリーズ ルート プロセッサを使用するソリューションの場合に、Cisco IOS ソフトウェア ルート プロセッサの In Service Software Upgrade(ISSU)サポートが提供されることです。

Q. USB メモリ キーに保存してある Cisco IOS XE ソフトウェア イメージから直接ルータをブートすることはできますか?

A. はい。

Q. ルータのファイル システムの観点から、Cisco IOS XE ソフトウェアのブートにはどのような制約がありますか?

A. すべてのイメージ ファイルは、Cisco ASR 1000 シリーズ ルータのハード ディスク ドライブ、埋め込み USB(EUSB)、またはブートフラッシュのいずれかで、同じディレクトリに保存する必要があります。ファイル システム内に分散したイメージ ファイル、または USB メモリ キーからのイメージ ファイルのブートはサポートされていません。

Q. 単一の Cisco ASR 1000 シリーズ ルート プロセッサ システムの ISSU の要件を教えてください。

A. 要件は以下のとおりです。

  • Cisco ASR 1000 シリーズ RP1 には 4 GB の DRAM が必要です。
    • 注:Cisco ASR 1002 ルータには 2 つのバージョンがあります。4 GB DRAM をサポートするバージョンは Cisco ASR 1002-EM です。Cisco ASR 1002 は 2 GB DRAM のみをサポートします。
  • ISSU は、Cisco ASR 1000 シリーズの単一ルート プロセッサ システム構成の RPControl、RPSecurity、および RPIOS イメージでのみサポートされます。Cisco ASR 1000 シリーズの単一ルート プロセッサ システム構成で RPIOS モジュールを ISSU アップグレードするには、最初にルータをアクティブ/スタンバイ RPIOS プロセスでブートしておく必要があります。

Q. show memory コマンドを実行すると、Cisco ASR 1000 シリーズ ルート プロセッサではインストール済みメモリの 50 % 以下しか報告されません。インストールされているすべてのメモリがルート プロセッサで認識されないのはどうしてですか?

A. Cisco ASR 1000 シリーズ ルート プロセッサの場合、show memory コマンドは RPIOS プロセスに割り当てられているメモリのみを報告します。Cisco IOS XE ソフトウェア コマンドの show platform software memory を使用すると、プラットフォーム プロセスごとのメモリのブレークダウンを確認できます。

Q. Cisco IOS XE ソフトウェアの RPIOS プロセスで消費されるメモリ量が変わらないのはなぜですか?

A. Cisco IOS XE ソフトウェアの RPIOS プロセスには、起動時に一定量のメモリが事前に割り当てられます。RPIOS プロセスに割り当てられたメモリは減少することも増加することもなく、ルータ上のルーティング テーブルと転送テーブルの両方の管理に使用されます。

Q. ルータの設定により、Cisco ASR 1000 シリーズ ルート プロセッサの RPIOS プロセスに割り当てるメモリを増加または減少させることはできますか?

A. いいえ、できません。PRIOS メモリはブート時に事前割り当てされます。変更はできません。

Q. Cisco IOS XE ソフトウェアの RPIOS プロセスのデュアル モードの方がスタンドアロン モードよりもメモリ消費量が少ないのはどうしてですか?

A. Cisco IOS XE ソフトウェアは Cisco ASR 1000 RP1 メモリの約 50 % を RPIOS プロセス用に確保しています。RPIOS をデュアル モードで実行した場合、ソフトウェアは Cisco ASR 1000 ルート プロセッサのメモリの約 25 % を各 RPIOS プロセスに事前割り当てします。

Q. Cisco IOS XE ソフトウェア プロセスをデュアルで実行した場合、スケーラビリティにどのような影響がありますか?

A. Cisco IOS XE ソフトウェア プロセスをデュアルで実行した場合、サポートされるルーティング テーブルの最大数が約 50 % 減少します。

Q. Cisco ASR 1000 シリーズ ルート プロセッサではハイアベイラビリティ機能がサポートされていますか?

A. 4 GB の DRAM を搭載する Cisco ASR 1000 シリーズ RP1、および RP2 の両方で、RPIOS のハイアベイラビリティ機能がサポートされます。ルート プロセッサのハードウェアとソフトウェアによる完全なハイアベイラビリティ サポートは、ルート プロセッサのタイプが共通の Cisco ASR 1006 ルータ間でのみ使用できます。ASR1006 ハードウェアとソフトウェアによるハイアベイラビリティは、同じシステムにインストールされている RP1 と RP2 間ではサポートされません。