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Cisco ONS 15454

シスコの Multiservice over SONET/SDH 製品への移行と戦略

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シスコの Multiservice over SONET/SDH 製品への移行と戦略

White Paper


シスコの Multiservice over SONET/SDH
 製品への移行と戦略


今日の経済環境では、Interexchange Carrier(IXC; 長距離通信事業者)、Independent Local Exchange Carrier(ILEC; 既存地域電話会社)、Post, Telephone, and Telegraph(PTT; 郵便、電話、電信)会社や Competitive Local Exchange Carrier(CLEC; 競争的地域通信事業者)、CATV 事業者のすべてが、減少傾向にある音声の収益基盤に代わる収益性の高い新しいサービスを模索しています。シスコシステムズでは、そのようなサービスを創造するためには Cisco Transport Manager および Cisco Transport Controller などのプロビジョニング システム、イーサネットおよびファイバ チャネルなど新しいサービス インターフェイス、Generalized Multiprotocol Label Switching(GMPLS; 次世代マルチプロトコル ラベル スイッチング)など新しいコントロール プレーンの機能を統合していくことが必要であると確信しています。これらはすべて、標準的な SONET および SDH サービス ネットワークによって提供されるものです。シスコでは、これらの新しいテクノロジーのすべてを、シスコ ONS オプティカル プラットフォーム上の Multiservice over SONET/SDH(MSOS)のイニシアチブとして投入しています。

シスコシステムズでは、MSOS を通じて SONET/SDH プラットフォームによるパケット ベース サービスの重要性について、市場での認知度を高めようとしています。新たなサービスを創造するために、通信事業者はネットワークに送り込まれるイーサネット パケットと IP パケットを調べる必要があります。それらのパケットに対応するアプリケーションを確認し、SONET/SDH チャネルに優先順位付けし、さらにカスタマーが選択したアプリケーションに該当するサービスのレベルに基づいて課金しなければなりません。たとえば、100 Mbps の Ethernet Private Line(イーサネット専用回線)1 回線のサポートのためにリング上に OC-3 帯域幅を予約する代わりに、レイヤ 2 または 3 のスイッチングと Quality-of-Service(QoS)を使用することにより、プロバイダーでは、保証レートと最大レートが規定された専用線サービスを提供することと、各カスタマーが得られる保証レートをイーサネット ポートのレートより低くして多数のカスタマーに OC-3 チャネルを分割することが可能になります。この方法によって、通信事業者は、使用可能な帯域幅をはるかに多くのカスタマーに対して利用できるようになります。

MSOS の先進性には数々の技術革新が埋め込まれています。まず、Resilient Packet Ring(RPR)テクノロジーの定義を明確にすることが重要です。このためには、シスコの現行の Ethernet-over-SONET および Ethernet-over-SDH 製品がサポートする RPR と、標準が制定された場合にサポートされる IEEE 802.17 仕様による RPR との違いを示します。帯域幅の連結に関しては、Real Concatenation(RCAT)と Extended Concatenation(ECAT)のどちらもが、今日シスコが出荷する各種の Ethernet-over-SONET/SDH インターフェイスでサポートされています。Virtual Concatenation (VCAT) は、ネットワーク効率の一層の向上のために、将来の製品でサポートされる予定です。Link Capacity Adjustment Scheme(LCAS)標準についても同様です。

さらに、MSOS 製品の方向性として取り組むものが、先進の QoS 機能に対する要求です。パケットを分類し、その分類に基づいてパケットをキューに入れて、それを Synchronous Transport Signal(STS; 同期転送信号)チャネルに効率的にスケジュールする機能は、持続的な収益を生み出し維持するサービスを有効にするために必要です。

イーサネット パケットを SONET/SDH ペイロードにカプセル化するためのさまざまな方式が、業界内で検討されています。Cisco MSOS 戦略では、イーサネットおよび Storage Area Network(SAN; ストレージ エリア ネットワーク)の拡張サービスの両方に、単一のカプセル化方式を提供すると同時に、サービス プロバイダーのネットワークに存在するトランスポート コンポーネントとレイヤ 2 および 3 デバイスとの相互運用を実現することに焦点を当てています。これは、Generic-Framing-Procedure(GFP)の成果を使用することで達成されます。

最後に、MSOS 戦略で強調されるものは、User-Network Interface(UNI; ユーザネットワーク インターフェイス)シグナリング プロトコルを使用するシグナリング ベースの回線プロビジョニングの必要性と、標準ベースの Unified Control Plane (UCP) および GMPLS シグナリングの採用に関するシスコの先見性です。

シスコでは、製品提供の展開に従って、3 つの指針で MSOS アーキテクチャの機能を拡張して行く予定です。第 1 に、シスコでは、トランスポート ネットワークのリングを集束するレイヤと同様に、お客様のアクセス ポイントで運用される製品に同一の機能を拡張する予定です。すべてのノードに同一のパケット処理を提供することで、シスコはサービス プロバイダーがパケット ベースのサービスを提供する際のコストを劇的に削減できるようにします。 に、シスコでは、インテリジェントな Dense Wavelength-Division Multiplexing(DWDM; 高密度波長分割多重)テクノロジーの開発を行い、インターフェイスおよびリングの元来のキャパシティを増大させます。最後に、シスコでは、ファイバ チャネル、コンテンツ、セキュリティ サービスなどの新しいサービスをサポートするインターフェイスを、すべてのプラットフォームに提供する予定です。

次に、シスコの MSOS 戦略を実現する製品とアプリケーションについて考察します。この文書では、まず Cisco ONS 15454 Multiservice Provisioning Platform(MSPP; マルチサービス プロビジョニング プラットフォーム)に向けた現行のイーサネット製品について考察した後、スケーラブルで高速な信頼性の高いデータ サービスをただちに提供するための、それらの製品の適用方法を説明します。現実の 3 つのサービス アプリケーション(イーサネット専用線、VPN サービスおよびインターネット アクセス)を定義して、Cisco ONS 15454 イーサネット製品ポートフォリオの特長、利点、機能およびアプリケーションについての繰り返しを補助します。Cisco の MSOS 製品への移行計画は、後ほど概説します。このために、シスコがメトロ オプティカル イーサネット市場での革新を続けるに従って、サービス プロバイダーのネットワーク インフラストラクチャが進化し、連続的に合理化されるようすを示します。

まず、TDM サービスの提供に使用される、代表的な SONET/SDH ネットワークのベースライン システム設計が確立されます。このベースライン モデルは、新しいデータ サービスの導入に伴うネットワーク上のアーキテクチャ変更をわかりやすくするために、この文書全体を通して使用されます。

Cisco ONS 15454 MSPP の簡単な概要と、SONET/SDH リング アーキテクチャおよびそれに関連した保護スキームについての考察は、本書の最後にある「付録 A」を参照してください。

「付録 B」では、シスコの Ethernet-over-SONET/SDH ラインカードの対比図を提供しています。

従来の SONET/SDH リング ベース ネットワークの概要

従来の北米でのサービス プロバイダーのネットワークは、一般的に OC-48 または OC-192 のどちらかのレートで配備されたバックボーン SONET リングを基盤としています。その他の国々でも、同様のリング ベースのインフラストラクチャが存在し、SDH 標準に準拠しています。簡略化のために、この文書では SONET/SDH ネットワークが同様の設計になるものと想定します。したがって、この文書では、一般的に SONET リングの用語(Unidirectional Path Switched Ring[UPSR; 単方向パス スイッチ型リング]、Bidirectional Line Switch Ring[BLSR; 双方向ライン スイッチ型リング])と、帯域幅のサイズ表現(STS-n、OC-n)を使用していますが、これで SONET ネットワークと SDH ネットワークの両方を参照することを意図しています。

Cisco ONS 15454 プラットフォームは、SONET ネットワーク用の ANSI 準拠のバージョンと、SDH ネットワーク用の ETSI 準拠のバージョンの両方で使用できます。Cisco ONS 15454 プラットフォーム向けの、現在使用可能な MSOS 製品と将来の MSOS 製品は、すべて、ANSI シェルフまたは ETSI シェルフのどちらでの運用も可能な設計です。

従来のネットワークでは、複数のリングが主要なネットワーク トラフィック収集ポイントで収束され相互接続されます。この収集ポイントは、現業の通信事業者の局舎またはサービス POP(Point of Presence)、CATV 事業者のヘッドエンドとなります。バックボーン リングは、これらの収集ポイントを相互接続することから Interoffice Facility(IOF; 局間ファシリティ)リングと呼ばれることがあります。アクセス リングは、顧客宅内ロケーションまたはネットワークのセカンダリ分配ポイントの先に伸びる小規模なシステムです。これは、より規模の大きい IOF システムに「従属」しているといわれ、通常はレートの点でより小規模なものになります。TDM ベースのアーキテクチャでは、すべての従属リングの合計と、バックボーンに求められる総帯域幅は等しくなるという点が重要です。

アクセス リングのトラフィック フローは、一般的にハブアンドスポークの性質があり、ローカルの局舎に集め戻されます。UPSR アーキテクチャは、このような複数のポイントツーポイントのトラフィック フローに適しています。ただし、IOF リングでは、アクセス リング間の大量のトラフィックをサポートします。これにより、IOF リングのトラフィックは、ある局舎から別の局舎にメッシュで転送されます。BLSR アーキテクチャには帯域予約のための固有の潜在能力があるため、このような分散した「メッシュ」およびノード間のトラフィック アプリケーションに対して効果的に機能します。したがって、図 1 はベースライン システムのアーキテクチャを表しているものと想定します。


図 1
ベースライン システム

ベースライン システムには、それぞれが OC-12 の 2 つの従属メトロ リングがあり、OC-48 の IOF リングによって相互接続されています。このシステムには、3 人のカスタマーがいます。カスタマー A と B のサイトはメトロ リングにまたがっています。カスタマー C には 3 箇所のサイトがありますが、そのすべてが同一の従属リングによって相互接続されています。Cisco ONS 15454 MSPP により、すべての Add/Drop Multiplexing(ADM; アド/ドロップ多重化)機能が提供されているものと想定します。また、サービス POP ではルータ(Cisco 7600 シリーズ ルータ)によるインターネット アクセスが提供されていることに注目してください。ここで説明している SONET/SDH ネットワークとインターネット コアとの接続は、このルータによって確立されています。Cisco ONS 15454 とルータ間の現行の接続には、DSn インターフェイスまたは OC-n インターフェイスが使用できます。ここでは、データ インターフェイスが SONET/SDH プラットフォームにまだ追加されていないことに注意してください。

シスコの Ethernet-over-SONET/SDH 製品

Cisco ONS 15454 は次世代の SONET 市場を定義付け、さらに引き続き MSPP 革命を牽引します。Cisco ONS 15327 では、同一のテクノロジーをより小型化して提供することで、メトロ エッジに普及させるためのコスト効果をさらに高めることが可能になります。MSPP の導入前にはなかった、カスタマーに提供される重要なオプションの 1 つに、サービスの多様化があります。標準に準拠したキャリアクラスの SONET インフラストラクチャによる 10/100 およびギガビット イーサネット サービスを(現行の TDM サービスを提供するデータ インターフェイスに影響を与えることなく)提供できる能力により、サービス プロバイダーは収益をトップレベルにまで高める機会を手にします。同様に、お客様の企業では、高速データおよびコンテンツ配信業務を実施するための、より柔軟性の高いスケーラブルな転送メカニズムをただちに利用できます。また、長期運用におけるシナリオでは、業務操作の合理化および運用コストの低減を推し進めることができます。

SONET/SDH によるイーサネット サービスを統合することで、Cisco MSOS 戦略の第一歩が踏み出されました。SONET/SDH の信頼性は、もともと固有のもので、現場でも実証され、標準に準拠し、お客様でも受容されていますが、Cisco ONS 15454 を使用することでイーサネット サービスにまで拡張されます。この Cisco ONS 15454 MSPP を使用するデータ サービスは、UPSR、BLSR、リニア、非保護および Path-Protected Meshed Network(PPMN; パス プロテクション メッシュ ネットワーク)トポロジに渡る実装が可能です。さらに、これらのイーサネット サービスには、現在 DSn および OC-n 回線で行われているのと同様の方法で 50 ミリ秒での復旧が提供されます。

SONET/SDH 標準規格に準拠することで、Cisco ONS 15454 では、イーサネットの Remote Monitoring(RMON; リモート モニタリング)機能と、SONET/SDH パフォーマンス モニタリング機能が同時に提供されます。SONET パフォーマンス モニタリング機能により、サービス プロバイダーは既知の統計的数量によってネットワークを監視できます。イーサネット RMON では、サービス プロバイダーとそのカスタマーのどちらもが、RMON を使用したネットワークの監視が可能です。これにより、ネットワークのパケット側に関する優れた表示が得られます。

現行の Cisco ONS 15454 イーサネット製品の提供できるものを検討する前に、現行の Cisco ONS 15454 イーサネット 10/100/1000 ソリューションと、同シリーズの Cisco ONS 15327 データ カードに完全な互換性があることに注目することが重要です。このようにして、両方のプラットフォームを組み合わせることにより、リングでのデータ サービスが提供できます。

E シリーズ データ カード

Cisco ONS 15454 MSPP にて最初に提供されたイーサネット製品は、E シリーズでした。この製品グループは、2 枚のカードで構成されます。E100T-12 は、12 ポートの 10/100 であり、E1000-2 は、2 ポートのギガビット イーサネット ブレードです。ここでは、Cisco ONS 15454 E シリーズの製品に焦点を合わせて説明を行いますが、Cisco ONS 15327 用には 4 ポート の 10/100 E シリーズ カードもあります。このカードは、Cisco ONS 15454 カードと完全な互換性があるため、サービス プロバイダーはメトロ エッジを越えてイーサネット サービスを拡張することが可能になり、小規模なサイトをネットワークに統合する際の費用効果をさらに高めることができます。

E100T-12 カードでは、IEEE 802.3 および IEEE 802.3u に準拠した 12 ポートの 10/100 インターフェイスを、RJ-45 コネクタを介して提供しています。各インターフェイスでは、最大帯域幅がポートあたり 200 Mbps、カードあたり 2.4 Gbps の全二重方式での運用がサポートされています。さらに、12 のカスタマー側ポートのそれぞれで個別に自動検出(接続されたデバイスの速度検出)が行われ、10 Mbps または 100 Mbps のどちらでも自動的に適切な速度での接続が行われます。

E1000-2 は、2 ポートのギガビット イーサネット カードです。各ポートにはモジュラ型の Gigabit Interface Converters(GBIC; ギガビット インターフェイス コンバータ)の取り付けが可能です。E1000-2 カードでは、2 つの GBIC オプションが使用できます。使用できるオプションは、1000BASE-SX と 1000BASE-LX です。1000BASE-SX は、IEEE 準拠の GBIC であり、最長 550 m までの短距離の伝送に対応しています。伝送メディアはマルチモード ファイバであり、レーザーは 850 nm で照射されます。1000BASE-LX は、IEEE 準拠の GBIC であり、最長 5 km までの長距離アプリケーション向けに設計されていて、シングルモード ファイバを使用した波長 1320 nm での伝送が行われます。異なる 2 種類の GBIC が、単一の E1000-2 カードで使用できます。

E100T-12 カードと E1000-2 カードのどちらも、最大 512 の 802.1Q Virtual LAN(VLAN; 仮想 LAN)をサポートします。E シリーズ カードでは、802.1p 優先キューイングをサポートすることで、トラフィックの輻輳時に高優先順位のイーサネット トラフィックを最初にネットワークに転送します。

E シリーズ カードは、Cisco ONS 15454 の筐体にある 8 つの汎用スロットのどれにでも取り付け可能です。このデータ カードは、それぞれが最高 STS-12 のレートで Cisco ONS 15454 TDM のバックプレーンにアクセスできます。さらに、E シリーズ製品では、STS 帯域幅スケーリングをサポートしています。この概念を理解する最も簡単な方法は、E100T-12 を、TDM アーキテクチャにアクセスするための 12 個の STS-1 ポートにマップ可能な 12 個の 10/100 インターフェイスを前面パネルに持つ 24 ポートのデバイスであると考えることです。 同様に、E1000-2 は、2 個のギガビット イーサネットのカスタマー側インターフェイスと、12 個の STS-1 内部インターフェイスが装備された、14 ポートのデバイスと見なすことができます。論理ポートは、STS-1、STS-3c、STS-6c またはフルサイズの STS-12c(ポイントツーポイント アプリケーションのみ)の増分で作成することができます。図 2 では、E シリーズ カードに実装される帯域幅スケーリングの模式図を示します。


図 2
E シリーズの STS 帯域幅スケーリング

STS 帯域幅スケーリングによって、基本的な統計多重と、帯域幅での加入過多が可能になります。たとえば、ケーブル モデム ベースの家庭向け加入者サービスを提供する 2 件のカスタマーがいると想定します。一方は学区の CATV プロバイダーで、もう一方は地域の CATV プロバイダーです。どちらのカスタマーにもそれぞれに、バックボーン スイッチへの 100 Mbps インターフェイスと、ケーブル モデム終端デバイスが提供されています。時間帯によって要求に変動があるため、両方のカスタマーが同時に提供された帯域幅を完全に使用することはありません。このため、サービス プロバイダーは、両方のカスタマーからのトラフィックを、SONET バックボーン経由の単一の STS-3c 回線に割り当てるという選択が可能になります。(トラフィックは、IEEE 802.1Q タグによりポートの入力で論理的に分離されます)。

当初は、各 100 Mbps のカスタマー回線が、ネットワーク全体でフルサイズの OC-3c(155 Mbps)帯域幅を消費すると想定されていました。しかし、STS 帯域幅スケーリングでは、単一の OC-3c パイプが維持されているままです。これにより、サービス プロバイダーの収益性は向上します。サービス プロバイダーでは、設備投資に影響なく、追加のデータ サービスと TDM サービスを提供できるため、追加収益が得られるのです。DS1 サービスあたり月に 250 ドル、OC-3c の帯域幅は 84 本の DS1 回線と等価なため、このサービス プロバイダーには月に 21,000 ドルの収益増加が見込まれます。

E シリーズ製品ラインによってサポートされる 2 つの特定の Ethernet-over-SONET/SDH 構成は、ポイントツーポイントと共有パケット リングです。どちらの構成でも、BLSR、UPSR、またはリニア Automatic Protection Switching(APS; 自動保護スイッチング)ネットワーク トポロジでの実装が可能です。BLSR またはリニア APS によるポイントツーポイント構成では、完全な SONET スイッチング保護が提供されます。ポイントツーポイント回線では、回線にある終端地点が 2 箇所のみであるため、スパニング ツリーの必要はありません。これにより、ポイントツーポイント構成では 2 箇所のイーサネット終端地点間に簡単な回線作成が可能になります。これは、高容量カスタマー LAN の相互接続、インターネット トラフィックおよびモデム トラフィックの集約のために 10/100 Mbps のアクセス ドロップを提供しようとしているネットワーク事業者にとっての実行可能なオプションとなります。 このサービスは、一般的にイーサネット専用線と呼ばれています。

共有パケット リング構成では、トラフィックの統計多重を可能にしながら、レイヤ 2 の復元力という利点が得られます。この種の RPR アーキテクチャについては、『Ethernet Transport on the Cisco ONS 15454/327 Platform』という White Paper を参照してください。これには、E シリーズについての製品、システムおよび実装上の注意が記載されています。

G シリーズ データ カード

Cisco ONS 15454 が提供する次世代のデータ カードは、4 ポート ギガビット イーサネット カードの G1000-4 です。この製品によって、通信事業者は、SONET 回線と同じプロビジョニング、管理および課金ツールを使用して高速イーサネット サービスを提供することができます。また、同種のハイ アベイラビリティも保証されます。Cisco ONS 15327 には、2 ポートの G シリーズ カードも、出荷されています。

G シリーズ製品ラインでは、SONET または SDH ネットワーク経由でカプセル化したイーサネット フレームのレイヤ 1 転送を提供します。Cisco ONS 15454 プラットフォーム用の各 G シリーズ カードでは、カスタマー側インターフェイスに 4 つの GBIC スロットが備わっています。これには、E シリーズ ギガビット イーサネット カードでは提供していない 1000BASE-ZX のサポートも含まれます。この 4 スロットの間で GBIC の混在が可能です。このカードは、Cisco ONS 15454 の TDM バックプレーンに、最高 STS-48 のレートでアクセスします。STS 帯域幅スケーリングは、RCAT の場合 STS-1、-3c、-12c および -24c の増分で選択が可能です。同様に、ECAT の場合 STS-6c、-9c および -24c の増分で選択できます。これは、E シリーズ カードの 4 倍の最大集約アクセス レートになります。これにより、G シリーズ カードでは、4 つのポートの任意の 2 つのポートを STS-24c(1.2 Gbps)に設定できるため、回線レートでの設定、あるいはフルレートの 1000 Mbps ギガビット イーサネット サービス配信が可能になります。これは以前には利用できなかったサービスです。

このカードの入力ポートに到達するすべてのフレームは、イーサネット スイッチングの機能に影響されることなく、単に SONET ペイロードにマップされるだけなので、E シリーズによって提供されたポイントツーポイント構成に G シリーズを増設することが可能です。より厳密にいうと、純粋な物理層の転送機能により、Media Access Control(MAC; メディア アクセス制御)アドレッシング、VLAN トンネリングおよび IEEE 802.1p 優先順位パラメータを透過させることが可能です。これらは、以前は、一般的な E シリーズ ベースのネットワーク設計を実装する際に、注意が必要な設計上の考慮事項でした。さらに、イーサネット スイッチングは G シリーズ カード上では実行されないため、トランスポート設備全体にわた超低遅延が実現されます。

G シリーズ製品のその他の主な利点には、シスコのギガビット イーサチャネル® テクノロジー、あるいは IEEE 802.1ad リンク アグリゲーションが挙げられます。この機能により、サービス プロバイダーは、1 Gbps を超える速度でのポイントツーポイント接続を提供することができます。

ML シリーズの紹介

Cisco MSOS 戦略のその他の製品には、ML シリーズ製品ラインがあります。これは、間違いなく MSPP の将来性を実現するものです。単一の ML シリーズ カードを使用することで、プロバイダーは、レイヤ 2 またはレイヤ 3 のコントロール プレーンを使用するか、Cisco Transport Manager または Cisco Transport Controller を介してプロビジョニングされた回線のみを使用して、あらゆる種類のポイントツーポイント サービスまたはマルチポイント サービスの作成が可能になります。このカードでは、既存の Operations Support System(OSS; オペレーション サポート システム)を使用して管理できる、カスタマー トラフィックの複数レベルの優先順位付けがサポートされています。

ML シリーズでは、サービス プロバイダーと企業の区別なく、次の主な機能と利点が提供されます。

  • ML シリーズ カードでは、SONET/SDH プラットフォームで Cisco IOS® ソフトウェアを使用したパケット処理を可能にします。これによる利点は、保証された帯域幅およびピーク帯域幅という考えに添った新しいサービスを創造できることです。この機能は、サービス プロバイダーのビジネス モデルを本当の意味で改善します。
  • ML シリーズ カードにより、マルチポイント サービスを作り上げる機能が提供されます。これは、専用回線サービスおよびフレーム リレー サービスと同等のサービスを、プロバイダーが同じ伝送ネットワーク インフラストラクチャで展開できるということです。これにより、大幅なコスト削減が実現します。
  • ML シリーズには、企業ルータと共通のコード ベースが使用されています。この機能の利点は、企業ルータでの要件とサービス ネットワークの配信機能との間で、パケットのキューイングおよびスケジューリングに共通の方法を採用できることです。
  • ML シリーズ カードは、キャリア クラスのサービスを提供します。主な利点は、SONET/SDH の 50 ミリ秒の切替によって提供されるサービスの復元力です。
  • ML シリーズでは、Transaction Language One(TL-1)および Simple Network Management Protocol(SNMP; 簡易ネットワーク管理プロトコル)がサポートされています。主な利点は、既存のサービス プロバイダーのプロビジョニング システムの範囲内で、広範にサービスが作成できることです。さらに、パケット サービスは、Cisco Transport Manager または Cisco Transport Controller を使用して管理することができます。これにより、現行のビジネス プロセスの中断は最小限にとどめられます。

ML シリーズ イーサネット カードによって、Cisco ONS 15454 のデータ サービス機能が拡大されるため、サービス プロバイダーは既存の光トランスポート ネットワーク上で利用可能なデータ サービスを発展させることができます。ML シリーズは、2 枚のカードから構成されています。一方は、前面プレートに RJ-45 コネクタが取り付けられた 12 ポートの 10/100BASE-T モジュール(ML100T-12)、もう一方は、2 つのレセプタクル スロットを装備した 2 ポートのギガビット イーサネット モジュール(ML1000-2)です。このスロットは、業界標準の SFP オプティカル モジュール用です。これらの次世代カードは、12 のマルチサービス インターフェイス スロットのどこでも動作します。各カードでは、最大 2.4 Gbps の転送帯域幅を提供し、ソフトウェアによるプロビジョニングが可能な転送帯域幅は、50 Mbps からポートの最大回線レートまで、STS-1、STS-3c、STS-6c、STS-9c、STS-12c および STS-24c の増分で拡大できます。また、各サービス インターフェイスが最低 1 Mbps までの帯域保証をサポートするので、サービス プロバイダーは複数のカスタマーからのトラフィックを共有ネットワークの帯域幅に集約しながら、同一のプラットフォームから TDM サービスまたはオプティカル サービスの提供を続けることが可能です。

さらに、ML シリーズ カードは、柔軟性、容易な操作、ネットワーキングの互換性に向けた設計が行われています。これらのカードの追加機能は、次のとおりです。

  • 半二重または全二重動作の自動ネゴシエーション: セットアップ時間が最小化されます
  • 802.3x/z フロー制御: オーバーフローしたバッファからのパケット ドロップを低減します
  • ユーザによる選択が可能な転送帯域幅保護: 低コストの非保護回線をサポートする階層化サービスの提供を可能にします
  • 柔軟なネットワーキング アーキテクチャ: UPSR、BLSR、PPMN、リニアおよび非保護システムによる複数の共有パケット リングまたはポイントツーポイント機能がサポートされます
  • ジャイアント パケットおよびジャンボ パケット形式に対応: 多種多様なネットワーク機器の導入が可能になります
  • 802.1Q VLAN および Q-in-Q トンネリング: トラフィックの分離が提供され、エンドユーザ ネットワーク設定が容易になります
  • 802.1Q/p パケット形式に対応: 追加のネットワーキング設定が削減されます
  • ポート ミラーリング: 予防的メンテナンスやトラブルシューティングのためのネットワーク監視が可能になります
  • ファースト イーサチャネルおよびギガビット イーサチャネルのサポート: より高帯域幅のトランスポートサービスまたはプロテクション ポート インターフェイスが提供されます
  • 委託管理: 伝送およびデータ機能の管理およびプロビジョニングが、現在の方法手順と同様に実施できます

ML シリーズ カードについての詳細情報は、ML シリーズ製品の White Paper および ML シリーズ製品のデータ シートを参照してください。

Ethernet over SONET/SDH ベース アーキテクチャの提供

従来の通信事業者のネットワークが、SONET/SDH ベースのアーキテクチャに基盤を置いているという事実はすでに定着しています。さらに、転送帯域幅集約的なデータ通信を必要とするエンド カスタマーが急速に増加していることも知られています。このような「データ」サービスの要求に対応するために、プロバイダーはイーサネット サービスの提供を始めています。これにより、カスタマーには、容易な LAN 拡張と高帯域幅オプションが提供されます。これらのサービスは、DSn や OC-n などのすでに提供されていた従来の TDM 回線サービスを踏襲したものです。しかし、イーサネット サービスでは、ネットワークのスケーラビリティや効率化についてはほとんど提供するものがありません。収益性の高い広範囲のイーサネット サービスは、ATM またはフレーム リレー ネットワークと同様に、パケットの多重化および加入過多が、イーサネット スイッチング サービスの提供で可能になった場合にのみ展開できます。

イーサネット専用線サービス

前述のように、初期に導入されたメトロ経由のイーサネット ベースのサービス提供は、イーサネット サービスという形で存在していました。これを取り上げるのに際して、イーサネット サービスは、専用のポイントツーポイント イーサネット回線と定義できます。この回線は、メトロ ネットワーク全体に透過的に提供されています。透過性とは、カスタマーがサービス プロバイダー コアを意識することなく、イーサネット回線のエンドポイントのみを認識することを意味します。これは、カスタマーにとって発信元と宛先の間の「専用回線」が提供されているという意味で、TDM の世界での従来型 T1 および T3 専用回線サービスのようなものです。つまり、この専用回線は、他のカスタマーまたは他のサービス プロバイダーのトラフィックと共有されることはありません。

過去 2 年にわたって、イーサネット ベースのトランスペアレント LAN サービスの需要は着実に増加しているという認識があります。事実、DRW のアナリストの発表によると、メトロ イーサネットは、年間 230 億ドルに昇る専用回線、ATM およびフレーム リレーの市場を、すでに侵食し始めています。この利益については、いくつかの要素が関わっていると考えられます。このテクノロジーはよく知られており、さらに、比較的低いインターフェイスのコスト、ただちに使用できる機能、イーサネットの普遍性などが企業カスタマーの注意を引き付けました。企業カスタマーの大多数はすでにイーサネット LAN を各拠点で運用しており、その拠点間を相互接続するために、現在は専用回線サービスに依存しています。

その一方で、既存の光トランスポート インフラストラクチャによるイーサネット サービスの提供が可能になると、最小限の設備投資で、既存のサービス ベースにほとんど(あるいはまったく)影響を与えずにマルチサービスを提供することにより、サービス プロバイダーにはトップ レベルの収益を上げる機会がもたらされます。さらに、データ転送に SONET または SDH を使用すると、サービス プロバイダーは SONET/SDH 固有の復元力(50 ミリ秒以内の復旧)を活用できます。

Cisco ONS 15454 に関連する現行のイーサネット製品によって、サービス プロバイダーは、10 Mbps、100 Mbps またはギガビットのデータ レートで高速なポイントツーポイント接続を確立できるようになります。専用回線サービスは、2 箇所のカスタマー サイト間、またはカスタマー サイトとハブ設置場所との間に確立することができます。先に概要を示したベースラインのサービス プロバイダー アーキテクチャを使用して、図 3 では 1 つのアクセス リング全体にわたって専用回線接続が提供される仕組みを示しています。


図 3
イーサネット サービス

G シリーズ イーサネット カードは、Cisco ONS 15454 ノードの空きスロットのどこにでも取り付けできます。それぞれのカードがシェルフの TDM バックプレーンに STS-48 のレートでアクセスすることと、G シリーズの帯域幅スケーリングは STS-1、-3c、-6c、-9c、-12c、-24c、-48c の増分で設定できることに注意してください。最大回線レートのサービスでは、4 つのギガビット イーサネット ポートの内の 2 つを、それぞれ STS-24c「パイプ」に割り当てて回線の入力に使用することができます。出力、あるいは、この Cisco ONS 15454 に取り付けられた別の G シリーズ カードがある回線のもう一方の端にて終端する必要があります。回線レートでのサービスが、この例で示すようにプロビジョニングされていた場合、それぞれの G シリーズ カードで 2 本の専用回線がサポートされます。したがって、各リング ノードと POP ノードとの間で、回線レート、ギガビット イーサネット、専用回線が必要な場合には、インターネット アクセス ルータに接続するための POP にある Cisco ONS 15454 に 2 枚の G シリーズ カードが必要です。ただし、提供するサービス レートに基づいて、サービス プロバイダーがネットワーク バックエンドの帯域幅をスケールすることがあります。したがって、カスタマー境界ポイントは依然としてユビキタスなギガビット イーサネット インターフェイスに存在することになりますが、サービス プロバイダーは、そのポートからのすべての入トラフィックを 155 Mbps または 622 Mbps の TDM「パイプ」にマップします。

10/100 Mbps レートでの同様の専用回線サービスは、E100T-12 カードを介して可能となります。E および G シリーズを使用したネットワーク設計およびネットワーク構成の詳細情報については、個別の設計ガイドライン マニュアルを参照してください。

収益性の高いメトロ オプティカル イーサネットのマルチレイヤ サービスの有効化

現在、数社のベンダーが、Cisco ONS 15454 および ONS 15327 製品対応の G シリーズ製品と類似の方式で、イーサネット フレームを SONET/SDH 回線に静的にマップするシステムを提供しています。ただし、これらのベンダーには、マルチポイントのマルチ QoS パケット サービス ネットワークの設計に関しての経験がほとんどありません。しかし、これこそが、プロバイダーと企業が一様に、スケーラブルで、また継続的なビジネス モデルを可能にするような収益性の高いイーサネット サービスの提供を築き上げるために必要としているものなのです。シスコのレイヤ 1、2 および 3 のネットワーク全体に渡る経験は、競合他社以上のものを提供することができます。

従来型 SONET/SDH ネットワークによるイーサネットのストレートなマッピングを使用すると、特定ノードでアクセス可能な帯域幅の正確な総量を、プロバイダーが指定するための機能が不足します。これは、小規模な企業カスタマーの要求に対処するためにも、マルチテナントユニット(MTU)アプリケーションのためにも重要な機能です。Ethernet-over-SONET マッピング製品を使用すると、帯域幅はカスタマー側の場合、文字どおり 10、100 または 1000 Mbps でのみ指定可能であり、ネットワーク側では特定の n × STS-1 の増分での指定が可能です(前述のリストを参照)。

さらに、n × STS-1 が複数カスタマーの接続で共有されていると想定すると、サービス プロバイダーは各カスタマーのノードのアクセスを 10、100 または 1000 Mbps の最大帯域幅にのみ制限できます。 現実的には、他のノードのカスタマーがどれだけその帯域幅に同時にアクセスしているかによって、ノードが受信する帯域幅の総量は減少します。 また、サービス プロバイダーは、ノードに対して特定の量、たとえば 80 Mbps などを割り当てることはできません。最後に、サービス プロバイダーは、それぞれのカスタマーが享受する割り当て帯域幅のパーセンテージを制御することができません(つまり、あるカスタマーが帯域幅すべてを使用すると、残りのカスタマーには何も残らないことになります)。このようなレート制限機能によって、サービス プロバイダーはカスタマーが受信する帯域幅の総量を制御できるようになるため、カスタマーとの特定の service-level agreement(SLA; サービス レベル契約)に基づいて課金することができます。

だだし今日、Cisco Catalyst® 3550-12T などシスコのレイヤ 3 スイッチを、現行の Cisco ONS 15454 にマップされたデータ カードと組み合わせて使用すると、サービス プロバイダーでは、イーサネットのレート シェーピング エッジ機能、さらに SONET の転送インフラストラクチャの高信頼性(50 ミリ秒以下)の両方による利益を享受できます。

この Cisco Catalyst と Cisco ONS 15454 イーサネットを組み合わせたソリューションにより、イーサネットのレート シェーピング機能をノードに提供して、各ノードで個々のカスタマーに対するイーサネットのレート シェーピングが可能になります。図 4 に示すように、この構成によって、各ノードが使用できる共有 STS-1 または STS-12 の総量が指定できるようになります。たとえば、リング上に 3 つのノードがあり、STS-6 を共有していると想定します(STS-3c のアクセス帯域幅と、転送復元力のための STS-3c の予約帯域幅で 155 Mbps)。Cisco 7600 シリーズ ルータなど、シスコのレイヤ 2 またはレイヤ 3 デバイスをセントラル オフィスで使用すると、サービス プロバイダーが望む方法でカスタマーに帯域幅を割り当てることができます(たとえば、ノード 1 に 80 Mbps、ノード 2 に 50 Mbps、ノード 3 に 20 Mbps など)。


図 4
シスコのレイヤ 1、2 および 3 の専門知識を使用した、効果的なサービスの提供

Cisco ONS 15454 の ML シリーズ カードの導入により、カスタマーは、各種コストの削減、容易なプロビジョニング メカニズム、さらに 1 Mbps 未満の増分での SLA 提供の機能を含む統合ソリューションを利用できます。さらに、これらの SLA はコミットしたレートと、バースト レートまたはピーク レートのコンポーネントを両方とも設定することができるため、より効率的にネットワークをサポートして、ネットワーク インフラストラクチャ全体でサポートできるカスタマー数を最大限にします。

次は、シスコのマルチレイヤの専門知識を使用して、2 つの異なるデータ サービス(VPN サービスとインターネット アクセス)を提供する方法について説明します。これらの各データ サービス(すでに説明済のイーサネット専用線、それに VPN サービス、およびインターネット アクセス)は、Cisco ONS 15454 および 15327 製品ベースの SONET/SDH インフラストラクチャが配備された後に、追加的に提供することができます。このように、機器すべてのアップグレードは不要で、イーサネット サービスは、既存のサービスに影響を与えることなく追加的に提供することができます。

VPN サービス

VPN サービスはお客様の企業が所有する LAN の延長と見なすことができ、エンティティのそれぞれが地理的に分散したサイトからのすべての LAN がメトロポリタン ネットワーク経由で相互接続されるものです。したがって、サイト間の距離、それに付随するトポロジおよび相互接続を確立するために必要なすべての基盤となるテクノロジーは、すべてのサイトに渡る単一の LAN としての「ルック アンド フィール」を単に享受するカスタマーにとっては完全に透過的です。アーキテクチャの観点では、VPN サービスが提供するハブアンドスポークの設計は、POP ノードに戻る各リング ノード間のポイントツーポイント回線を作成することと同じです。

イーサネット専用線サービスと同様に、VPN サービスは回線レートで提供されます。ただし、高価な帯域幅コストと実際に必要な帯域幅の理由により、大多数のお客様ではレート制限サービスが選択されています。お客様の企業への最近の調査では、メトロ経由のイーサネット サービスの速度で最も需要が高かったのは、1 ~ 10 Mbps であることが示されました(おそらく、現在 DS1 を相互接続に使用している比較的小規模な企業)。これに続くのが 100 ~ 1000 Mbps のサービスです(現在の OC-n サービスに代わる、より費用効果の高いものを求めている大規模な企業)。

また、透過性により、エンド カスタマーは所有する内部ネットワークの設計またはレイヤ 2 VLAN 構成にいっさいの変更を加える必要がなくなります。ただし、サービス プロバイダーが透過性を維持しようとすると多くの場合 1 つの問題が持ち上がります。それは、エンド カスタマーによって確立された VLAN の範囲が重複する可能性があるということです。サービス プロバイダーのネットワーク内で、各カスタマーに固有の範囲の VLAN を割り当てることでこの問題は解決されますが、これでは IEEE 802.1Q でサポートされる最大 VLAN 数の 4096 がすぐに消費されてしまいます。

ML シリーズでサポートされる Q-in-Q は、サービス プロバイダーのインフラストラクチャに入って来るタグ付きパケットに再度タグ付けすることで VLAN 空間を拡張する技法です。サービス プロバイダーの発信元インターフェイスが、エンド ユーザからのイーサネット フレームを受信すると、そのフレームに第 2 レベルの 802.1Q タグが付けられます。場所は元のエンド ユーザの 802.1Q タグのすぐ前です。その後、サービス プロバイダーのネットワークでは、このフレームがメトロ ネットワークを通過する際には、この第 2 タグを使用します。ML シリーズの出力のインターフェイスでは、第 2 タグを削除してエンド カスタマーに元のフレームを渡します。これにより、別々のビジネス カスタマーからのトラフィックはサービス プロバイダーのネットワーク内では隔離されたままになり、サービス プロバイダーが各企業カスタマーのレイヤ 2 VLAN 構成に完全に透過的なサービスを提供できる、レイヤ 2 VPN が構築されます。

Q-in-Q により、規模の小さなネットワークには確固たるソリューションが提供されますが、VLAN ID の制限と IEEE 802.1d スパニング ツリー アルゴリズムの信頼性から、大規模なネットワークの要求を満たすためのスケーリングが困難になります。このため、Ethernet over MPLS(EoMPLS)など、別の新技術を導入する必要があります。この名前が意味するように、EoMPLS では、イーサネット フレームを MPLS ラベル スイッチド パスにカプセル化します。これにより、Multiprotocol Label Switching(MPLS; マルチプロトコル ラベル スイッチング)コアで、ネイティブ イーサネット フレームの転送が提供できるようになります。

図 5 では、前に説明したものと同じアクセス リングを示していますが、ここではカスタマー C の 3 箇所のメトロ サイト間に VPN サービスが提供されています。ML シリーズまたはエッジの Cisco Catalyst 3550 デバイスのどちらかによって、レート制限機能および Q-in-Q 機能が提供されます。Cisco 7600 シリーズでは、個別のポイントツーポイント接続を一緒に相互接続するために必要なレイヤ 3 機能を提供します。企業 C のすべてのサイトがアクセス ネットワークに配置されているために、個々のリンクが相互接続されるハブ サイトに戻る、ハブアンドスポーク設計を介した VPN サービスが可能になります。Q-in-Q は、オプションとして実装できます。ただし、企業 A および B には、サービス プロバイダーのコアを経由した他の企業サイトがあります。これらのカスタマーに VPN を提供するには、アクセスのための Q-in-Q とコア経由の EoMPLS を組み合わせることをお勧めします。


図 5

ML シリーズを装備した ONS 15454 によって提供される VPN サービス

インターネット アクセス

インターネット アクセスは、専用回線サービスのアーキテクチャに類似していますが、カスタマーの位置と、インターネットへの中央集中型アクセスを維持する POP との間に、すべてのインターネット アクセス回線があるという点が異なります。VPN サービスと同様に、インターネット アクセスは、通常、レート制限サービスです。メトロを経由する多量の回線レートの接続は、通常、サービス POP と Internet Service Provider(ISP; インターネット サービス プロバイダー)間で制限されるため、高速なインターネット アクセスは保証されません。このため、インターネット アクセス サービスが前述の イーサネット専用線サービスの物理トポロジに従うと考えると、VPN サービスの場合と同様に、ネットワーク エッジにおけるレイヤ 2 および 3 スイッチング機能にはレート制限機能が必要になります。

ML シリーズ製品のレイヤ 2、3 のスイッチングおよびルーティング機能は、あらゆるスイッチド イーサネット サービスのサポートに最適です。インターネット アクセスや IP サービスなどのアプリケーションでは、ML シリーズにはいくつかの利点があります。

まず、ML シリーズ カードでは、現在、Cisco Catalyst スイッチで使われている業界最先端の Cisco IOS ソフトウェアが利用できます。したがって、顧客宅内の外部スイッチを排除しても、サービス プロバイダーに提供される機能や、サービス プロバイダーが提供する機能は制限されません。実際、大部分のネットワーク技術者は Cisco IOS ソフトウェアが稼働しているシスコのルータ プラットフォームの操作のための十分なトレーニングをすでに受けているため、サービス プロバイダーがトレーニングに費やした費用は生かされます。SONET 側では、転送ネットワークの管理およびプロビジョニングに Cisco Transport Controller が継続して使用され、Cisco ONS 15454 ネットワーク全体に及ぶ転送帯域幅のセットアップには A-to-Z プロビジョニング ウィザードが使用されます。同様に、これによってプロバイダーのトレーニング コストが最小化されます。これは、このデータ サービスのプロビジョニングのすべてが、TDM 回線の確立と保全のために現在サービス プロバイダーの担当者がトレーニングされている内容と類似した方法で行われるためです。


図 6
ML シリーズ カードを使用したインターネット サービスおよび IP サービス

統合されたソリューションは、信頼性という利点からもサービス プロバイダーにアピールします。一般的に、ネットワークの各アクティブ デバイスが、シングル ポイント障害の原因となります。信頼性の高さにかかわらず、プラットフォームを排除することで、ネットワーク アーキテクチャ全体でのシングル ポイント障害は減少します。さらに重要なことは、統合化というアプローチによって、Cisco ONS 15454 の NEBS 準拠が ML シリーズ データ カードにまで拡張されることです。これにより、サービス プロバイダーは、所有のデータ プラットフォームが苛酷な条件下での運用のためにテストされ、保証されていることを確信できます。

サービス プロバイダーにとっての ML シリーズのもう 1 つのコスト上の利点が、ML シリーズに固有の統計多重機能によって提供されます。カスタマー エッジで、それぞれ 10 または 100 のユーザ インターフェイスが提供されている 12 のエンド カスタマーを想定します。さらに、これらの各加入者から、それぞれ 1 ~ 20 Mbps、平均ではそれぞれ 8 Mbps の SLA ベースのインターネット アクセス サービスの要求があるものと想定します。したがって、ネットワーク全体では 96 Mbps(12 のカスタマーが、それぞれ 8 Mbps)が必要となります。ML シリーズ カードを使用すると、プロバイダーは集約を進めて帯域幅利用率を最大化できます。この例では、さらに 2:1 の集約化が適切であると考えられます。これにより、プロバイダーは、これ以外の方法で必要となる 100 Mbps 近くの帯域幅の代わりに、50 Mbps 前後だけを確保すればよいことになります。この空いた帯域幅は、ネットワークをアップグレードすることなく、より多くのサービスや他のサービスに提供できることに注目してください。

これと同じ状況を、POP についても考えてみます。ML シリーズに固有の統計多重機能を使用すると、アクセス リング全体から集まるすべてのトラフィックが、さらに集約できます。これには、ヘッドエンドの Cisco ONS 15454 と Cisco 7600 シリーズ間で、より効率的にパックされた単一の接続が必要になります。これにより、通常 Cisco ONS 15454 と Cisco 7600 シリーズの間に要求される「肥大」接続数が削減されます。削減された接続に応じて、Cisco 7600 シリーズの高価な高速インターフェイスで必要となる設備投資が低減されます。

最後に、ML シリーズでは、いくつかのカプセル化方式がサポートされています。これにより、G シリーズ カード、コア ルータの Packet-over-SONET(POS)インターフェイス(たとえば、Cisco 12000 シリーズ)、Cisco Catalyst の POS インターフェイス(Cisco 7600 シリーズおよび Cisco Catalyst 6500 シリーズ)を相互運用するための独自の機能が提供されます。

要約

サービス プロバイダーが従来型 SONET または SDH インフラストラクチャによるデータ サービスの提供を始めるにあたり、それが成功するかどうかは次に示すいくつかの要因によって決まります。

  • 現行のサービス提供の減少を引き起こすことなく、データ サービスにどの程度競争力のある価格付けができるか
  • 既存の SONET または SDH インフラストラクチャを、どの程度効果的に活用できるか
  • 差別化したサービスの提供を、どの程度選択できるか
  • 新しいサービスのプロビジョニングとその運用後の管理で、どの程度、費用効果を高められるか

シスコでは、IP、イーサネットおよびファイバ チャネル テクノロジーのすべてを刷新することで、定評ある SONET/SDH ベースの Cisco ONS プラットフォームによる、収益性の高い新しいサービスの創造を可能にします。シスコの E シリーズおよび G シリーズは、専用回線のイーサネット サービスと高速接続を可能にします。さらに収益性の高いイーサネット サービスを確立するために、プロバイダーに必要なことは、ネットワークに送り込まれるイーサネット パケットおよび IP パケットを調べて、それらのパケットに対応するアプリケーションの識別と SONET/SDH チャネルへの優先順位付けを行い、カスタマーが選択したアプリケーションに対応するサービス レベルに基づいてカスタマーに課金することです。

この能力は、Cisco ONS 15454 SONET/SDH プラットフォーム用の ML シリーズ製品から始まる、Cisco MSOS 戦略によって提供されています。

サービス プロバイダーが Multiservice-over-SONET/SDH のサービス提供により成功を収めると、バックボーンの帯域幅容量を使い果たしてしまうという重大な分岐点に立つことになります。Cisco COMET 製品ポートフォリオによって、ネットワークのスケーリングは単純で、迅速で、簡単なことになります。表 1 では、各種の選択肢を概説します。それぞれの選択肢により、サービス プロバイダーは、ネットワークのスケーリングを続けて、収益性の高いデータ サービスの提供を拡充する機会を得ることになります。

表 1   ネットワークのスケーリング

方法  キャパシティの増加量  アップグレードに必要な機器   実装の容易さ(1:容易 ~ 5:煩雑)  既存のサービス提供への影響  コスト(1:最小 ~ 5:最大)  収益見通し 

1)保護チャネル アクセス(BLSR のみ)

2 倍

ソフトウェア R3.4 のみ。ハードウェアの必要なし

*

稼動中、影響を与えない 

$

$

2)リング速度の増強

4 倍

新規の光カードおよび XC-192(インストールしていない場合)

**

稼動中、影響を与えない 

$$

$$

3)メトロ DWDM の導入

必要に応じて最大 32 倍

Cisco ONS 15454 ITU 光カードと Cisco ONS 15216 フィルタ(エルビウム添加ファイバ増幅器(EDFA)、光 ADM(OADM)、光パフォーマンス モニタ(OPM)が場合によって必要)、または Cisco ONS 15252 や 15201 プラットフォーム

****

中断を伴う場合があるため、方法手順に厳密に従うこと

$$$$

$$$$

4)STS 帯域幅スケーリング

加入過多

なし。すべての E、G および ML シリーズ カードが利用可能

*

稼動中、影響を与えない。E シリーズを使用する場合は回線作成ルールに厳密に従うこと

なし

なし

5)統計多重

必要に応じて、加入過多 

ML シリーズ カードの配備

*

稼動中、影響を与えない 

$

$$$$



付録 A


Cisco ONS 15454 MSPP と SONET/SDH リング アーキテクチャ

Cisco ONS 15454 光ネットワーク システムは、光トランスポート ネットワークでの効率的な帯域幅の提供と管理を可能にします。SONET/SDH の add/drop multiplexer(ADM; アド/ドロップ多重化装置)の柔軟性により、サービス集約と、音声およびデータ トラフィックの高帯域幅転送が、単一のプラットフォームで提供されます。Cisco ONS 15454 では、ユーザによる容易なサービス管理と、サービスの中断を伴わない迅速なキャパシティ増加が可能です。Cisco ONS 15454 は、SONET 用に環境的強化が施された NEBS 準拠のシェルフ アセンブリです。これには、17 個のカード スロット、背面(ANSI)または前面(ETSI)のアクセス インターフェイス、ファン トレイ、前面パネルの LCD およびアラーム インジケータが装備されています。Cisco ONS 15454 では、従来の TDM および高速データ トラフィックが伝送されます。多様なカード設定により、必要に応じて差分帯域幅の増強が可能で、EC-1、DS1、E1、DS3、E3、E4、OC-3、STM-1、OC-12、STM-4、OC-48、STM-16、OC-192、STM-64 および 10/100/1000 イーサネットの速度がサポートされます。ワークステーションの Cisco ONS 15454 への接続には、直接接続、LAN 接続またはファイアウォールに準拠した接続が使用でき、さらに DCC 接続も可能です。統合化された Cisco ONS 15454 ソフトウェアのインターフェイスである Cisco Transport Controller により、カード レベル、ノード レベルおよびネットワーク レベルのプロビジョニングとトラブルシューティングが容易になります。

Cisco ONS 15454 では、すべての主要な SONET/SDH 保護スキームがサポートされています。これには、UPSR、BLSR、SNCP、MS-SPR、従属リング、リニア ADM がサポートする 1 + 1 保護と、混合構成が含まれます。また、PPMN の作成も可能です。

UPSR および SNCP リング

UPSR および SNCP リングは、クローズド ループの 2 ファイバトランスポート アーキテクチャです。このアーキテクチャでは、各サービスに二重のファイバ パスが提供されるため、ケーブルの切断や機器障害に耐えることができます。リング内のノードは、単一ペアの光ファイバを使用して接続されています。現用トラフィックはリング上を一方向に流れ、2 番目のファイバによって反対方向に流れる保護パスが提供されます。現用トラフィックのパスに問題が発生すると、受信ノードが反対方向から着信するパスに切り替えます。サービスは、同一リング上で発信および終端することも、サービス終端位置に転送するための隣接アクセス リングまたは局間リングに渡すこともできます。各トラフィック パスはリング全体を周回して伝送されるため、UPSR および SNCP リングは、トラフィックが 1 ~ 2 箇所に集中して広範囲に分散されないようなネットワークに最適です。図 A-1 では、基本的な UPSR および SNCP リングの構成を示します。ノード ID 0 によってノード ID 2 にシグナルが送信されると、現用シグナルは、ノード ID 1 を通過して現用トラフィック パスに伝送されます。同様に、同じシグナルがノード ID 3 を通過して保護トラフィック パスに送信されます。光ファイバの切断が発生した場合、ノード ID 2 ではアクティブな受信装置をノード ID 3 を通過して着信する保護シグナルに切り替えます。


図 A-1
UPSR および SNCP リングの構成

BLSR および MS-SPR

BLSR および MS-SPR では、リングに使用可能な帯域幅の半分を保護用に割り当てます。図 A-2 に示すように、2 ファイバ OC-48 BLSR および STM-16 MS-SPR の場合、STS 1 ~ 24/VC-4 の #1 ~ #8 が現用トラフィックに割り当てられ、STS 25 ~ 48/VC-4 の #9 ~ #16 が保護用に割り当てられます。あるファイバに断線が発生すると、現用トラフィックはもう一方のファイバの保護帯域幅(STS 25 ~ 48/VC-4 の #9 ~ #16)に切り替えられます。現用トラフィックは第 1 のファイバの STS 1 ~ 24/VC-4 の #1 ~ #8 で一方向に伝送され、第 2 のファイバの STS 1 ~ 24/VC-4 の #1 ~ #8 で反対方向に伝送されます。現用帯域幅および保護帯域幅は同じである必要があるため、OC-12/STM-4、OC-48/STM-16 および OC-192/STM-64 の BLSR または MS-SPR のみ作成可能です。BLSR および MS-SPR は、局間ネットワークやアクセス ネットワークなどの分散「メッシュ」およびノード間のトラフィック アプリケーションでうまく機能します。


図 A-2
BLSR および MS-SPR リングの構成

従属リング

UPSR、BLSR、SNCP リングおよび MS-SPR は、1 つの共有ノードを使用して別のリングに従属させることができます。このノードは、次に示すリングの組み合わせの内の 1 つでの終端および処理が可能です。

? 5 つの UPSR および SNCP リング

?4 つの UPSR および SNCP リングと 1 つの BLSR および MS-SPR

?3 つの UPSR および SNCP リングと 2 つの BLSR および MS-SPR

Cisco ONS 15454 による従属リングでは、必要となるノードおよびカードの数を減らすことができます。また、シェルフ間の外部配線を少なくすることもできます。図 A-3 では、複数の従属リングを持つ Cisco ONS 15454 を示します。


図 A-3
複数の従属リングを持つ Cisco ONS 15454

パス プロテクション メッシュ ネットワーク

Cisco ONS 15454 のネットワークでは、オプションで PPMN をセットアップできます。これによって、基本的なリング構成による UPSR のプロテクション スキームを、いくつかの相互接続しているリングを持つメッシュ アーキテクチャにまで拡張します。一般的な UPSR プロテクションは、単一の UPSR 上で発信元ノードと着信ノードの間に別々の 2 つのルートを作成します。PPMN では、同一のリング上には配置されておらず、メッシュ接続のネットワークを介して 1 つにリンクされている発信元ノードと着信ノードに対して、これを行います。単一のリングに適用される場合には、PPMN は UPSR のように同一のパスを使用します。PPMN では、回線の発信元と宛先を、単一または複数のメッシュ リングを介して、2 つのダイバース パスで接続します。これら 2 つのルートによって、回線レベルの UPSR が形成されます。発信元では各ダイバース ルートでトラフィックを着信ノードに送信し、着信ノードではアクティブなルートを使用するかスタンバイ ルートに切り替えます。Cisco Transport Controller では、PPMN 経由の回線のルーティングを自動的に行うことができます。また、手動で回線のルーティングを行うことも可能です。図 A-4 では、PPMN の例を概説します。この例では、ノード 3 が発信元になり、ノード 9 が宛先となります。Cisco Transport Controller では、2 つのエンド ノード間の最短のルートとして、点線で示されたようにノード 8 とノード 7 をパス スルーすることが自動的に決定されます。クロス接続は、現用トラフィックのルートを提供するために、ノード 3、8、7 および 9 で自動的に作成されます。


図 A-4
パス プロテクション メッシュ ネットワーク

Cisco Transport Controller で [protected circuit] ボックスをチェックすると、PPMN によりノード 3 と 9 の間に第 2 の固有ルートが確立され、ノード 3、2、1、11 に破線で示したクロス接続が自動的に作成されます。プライマリ パスで信号障害が発生すると、トラフィックは 2 番目のパス、つまりプロテクション回線パスに切り替えられます。この例では、ノード 9 により、ノード 7 から着信するトラフィックが、ノード 11 から着信するトラフィックに切り替えられ、それから、サービスが再開されます。この切り替えは、50 ミリ秒以内に行われます。

SDH ネットワークの場合、リング型トポロジに提供される SNCP も、メッシュ ネットワークの ITU-T 標準で定義されています。回線の始点と終点の間にアクティブ パスおよびプロテクション パスを事前プロビジョニングするという原理は同じものです。着信ノードの選択機能により、SDH エラーとパフォーマンス バイト モニタリングに基づいて最高の信号品質を持つパスが選択されます。

付録 B


Cisco ONS 15454 対応 E、G および ML シリーズ カードの相互参照マトリックス

ONS 15454 ANSI イーサネット ソリューションの相互参照図

ONS 15454 イーサネット ソリューション  10/100 Mbps インターフェイス  ギガビット イーサネット インターフェイス  最小ソフトウェア リリース  802.1Q VLAN サーポート  802.1Q VLAN フィルタリング  Q-in-Q 階層型 VLAN  VLAN 変換 
E、G シリーズ

カードあたり 12 ポート 

カードあたり 2 ポート(GBIC:SX、LX)

10/100 の場合 R2.0、GbE カードの場合 R2.2

DCC 接続ネットワークあたり 509 VLAN

ポートおよび回線 VLAN フィルタリング

×: 最大フレーム サイズを超過する

×

G シリーズ

-

カードあたり 4 ポート(GBIC:SX、LX、ZX)

R3.2

VLAN はトンネルされる(終端されない)

VLAN はトンネルされる(フィルタリングなし) 

〇: VLAN はトンネルされる

×

ML シリーズ

カードあたり 12 ポート 

カードあたり 2 ポート(SFP:SX、LX、ZX)

R4.0

〇:4096 VLAN


ONS 15454 イーサネット ソリューション

 

最大フレーム サイズ

 

ブロードキャストおよびマルチキャストのサポート

 

スパニング ツリー

 

レート制限機能

 

レイヤ 3 スイッチング

 

専用 VC 回線サイズ: ポイントツーポイント

 

共有回線サイズ:
複数ポート/複数サイト

 
E、G シリーズ

1522 バイト(802.1Q フレーム)

×

〇:8 インスタンス

STS-1 レベルのレート制限(STS-1、3c、6c、12c の増分)

-

最大 STS-12c

STS-6c(1.2 Gbps スイッチ マトリックスによる帯域幅共有の有効化)

G シリーズ

9000 バイト(MTU)

〇: ポイントツーポイント回線のみサポート

×

STS-1 レベルのレート制限(STS-1、3c、6c、9c、12c、24c、48c の増分)

-

最大 STS-48c(ポート間プロビジョニング)

×:スイッチ マトリックスなし

ML シリーズ

9000 バイト(MTU)

RSTP および PVRSTP

ポート レベルのレート制限: 回線レートまで、1 Mbps の増分

最大 STS-24c

最大 STS-24c


ONS 15454 イーサネット ソリューション

 

SDH プロテクション(UPSR、2F および 4F BLSR、リニア)

 

E、G シリーズ カードでの回線終端

 

G シリーズ カードでの回線終端

 

ML シリーズ カードでの回線終端

 

POS インターフェイスでの回線終端

 
E、G シリーズ

×

×

×

G シリーズ

×

×

ML シリーズ

×


ONS 15454 ETSI イーサネット ソリューションの相互参照図

ONS 15454 イーサネット ソリューション  10/100 Mbps インターフェイス  ギガビット イーサネット インターフェイス  最小ソフトウェア リリース  802.1Q VLAN サーポート  802.1Q VLAN フィルタリング  Q-in-Q 階層型 VLAN  VLAN 変換 
E、G シリーズ

カードあたり 12 ポート

カードあたり 2 ポート(GBIC:SX、LX)

R3.3

DCC 接続ネットワークあたり 509 VLAN

ポートおよび回線 VLAN フィルタリング

×: 最大フレーム サイズを超過する

×

G シリーズ

-

カードあたり 4 ポート(GBIC:SX、LX、ZX)

R3.3

VLAN はトンネルされる(終端されない)

VLAN はトンネルされる(フィルタリングなし)

〇: VLAN はトンネルされる

×

ML シリーズ

カードあたり 12 ポート

カードあたり 2 ポート(SFP:SX、LX、ZX)

R4.0

〇:4096 VLAN


ONS 15454 イーサネット ソリューション

 

最大フレーム サイズ

 

ブロードキャストおよびマルチキャストのサポート

 

スパニング ツリー

 

レート制限機能

 

レイヤ 3 スイッチング

 

専用 VC 回線サイズ: ポイントツーポイント

 

共有回線サイズ:
複数ポート/複数サイト

 
E、G シリーズ

1522 バイト(802.1Q フレーム)

×

〇:8 インスタンス

(TCCi 上に常駐)

VC-4 レベルのレート制限:

VC-4 ~ VC-4-4c

-

最大 VC-4-4c

VC-4-2c(1.2 Gbps スイッチ マトリックスによる VC 共有の有効化)

G シリーズ

9000 バイト(MTU)

〇: ポイントツーポイント回線のみサポート

×

VC-4 レベルのレート制限:

VC-4 ~ VC-4-16c

-

最大 VC-4-16c(ポート間プロビジョニング)

×:スイッチ マトリックスなし

ML シリーズ

9000 バイト(MTU)

RSTP および PVRSTP

ポート レベルのレート制限: 回線レートまで、1 Mbps の増分

最大 VC-4-8c

最大 VC-4-8c


ONS 15454 イーサネット ソリューション

 

SDH プロテクション(UPSR、2F および 4F BLSR、リニア)

 

E、G シリーズ カードでの回線終端

 

G シリーズ カードでの回線終端

 

ML シリーズ カードでの回線終端

 

POS インターフェイスでの回線終端

 
E、G シリーズ

×

×

×

G シリーズ

×

×

ML シリーズ

×



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