ネットワーク管理

Cisco QoS Device Managerリリース2.0

注意: 本製品は既に生産⁄販売を終了しております。



PDF GetAcro データシート

Cisco QoS Device Managerリリース2.0



[目次]
[デバイス指向からポリシー指向QoSへの移行]
[コンテンツネットワーキングのコンポーネントとしてのQDM]
[QDMの製品アーキテクチャ]
[NBARとのQDMの使用]
[QDM製品の特徴]
[サポートされるプラットフォームとシステム要件]
[ルータモデル]
[ワークステーションのオペレーティングシステム]
[Webブラウザのサポート]
[発注情報]

Cisco QoS Device Manager(QDM)2.0は、Webベースのネットワーク管理アプリケーションです。Ciscoルータに搭載された高度なIPベースQoS(Quality of Service)機能を構成および監視するための使いやすいグラフィカルユーザインタフェースを提供します。QDMバージョン1.0は、Cisco 7100、7200、および7500をはじめとするCisco 7000ファミリのルータをサポートしていました。QDM 2.0では、これに加えてCisco 2600と3600ファミリにもサポートが拡大しています。

 QDMは、自社のネットワークにQoS機能を初めて設定するユーザーを対象としています。このようなユーザーは、ネットワークのなかで最も重要なルータのQoS機能を設定および監視するための使いやすい管理アプリケーションを必要としています。Ciscoルータは、多くの場合、LAN環境とWAN環境との間の通信インタフェースとなっています。ここは、ネットワークトラフィックにおけるクリティカルな輻輳ポイントとなります。したがって、このようなトラフィック輻輳を効果的に管理し、エンドツーエンドのネットワークサービスを提供するためには、CiscoルータのQoSが適切に設定され、監視されている必要があります。

 QDMを使ってCiscoルータを構成および監視することによって、クリティカルなネットワークアプリケーションのパフォーマンスが、他のトラフィック状況に影響を受けなずに確保されるようにします。QDMを使えば、ネットワーク管理者は簡単かつ迅速にQoS機能を設定し、ルータを経由するネットワークトラフィックのパターンについてQoS設定がどのように影響するかを観察できます。

デバイス指向からポリシー指向QoSへの移行
 ネットワーク管理者はQDMを使って、WANとLANの両方でIPベースのQoSネットワーク環境の構築を開始できます。またQDMを使用することによって、Cisco IOS®ソフトウェアネットワークデバイスにおけるQoSメカニズムを学習することもできます。QDMの使ってQoS機能に関する知識と経験が増えてくると、ネットワーク管理者はネットワークデバイスごとにQoSを設定するのではなく、ネットワーク全体に一貫したQoSポリシーを設定すべきであると考えるかもしれません。その場合には、QDMによるデバイス指向の管理機能からQoS Policy Manager(QPM)によるポリシーベースのネットワーク全体に渡るQoS管理に変えることができます。ただし、QoSの展開戦略がデバイス指向であろうとポリシー指向であろうと、QDMによるデバイスレベルのQoSモニタ機能はネットワーク管理者にとって重要です。
return to top
コンテンツネットワーキングのコンポーネントとしてのQDM
 QDMは、シスコのコンテンツネットワーキングのアーキテクチャにおける、重要な管理コンポーネントです。シスコのコンテンツネットワーキングでは、ネットワークがインターネットベースのアプリケーションを動的に認識して分類し、それぞれのアプリケーションクラスにふさわしいネットワークサービスを使用できるようにします。これにより、エンドツーエンドのパフォーマンス、セキュリティ、およ可用性が向上します。このアーキテクチャには、次の3つの主要コンポーネントが含まれています。
  • 高いスループットと性能を高度なネットワークサービス機能と共に実現する、シスコのインテリジェントなネットワークデバイス
  • 各Ciscoデバイスでさまざまなネットワークサービス機能を実現するCisco IOSソフトウェア
  • ネットワークデバイスをポリシー制御によってネットワークシステムに統合するネットワーク管理アプリケーション
 シスコのコンテンツネットワーキングは、e-コマース、サプライチェーン管理、e-トレーニング、および生産性向上などのインターネットベースアプリケーションに必要とされる、インテリジェントなネットワークサービスの供給を実現します。
return to top
QDMの製品アーキテクチャ
 QDMは、WebベースのJavaアプリケーションで、ルータのフラッシュメモリ内に保存されます。QDMにアクセスするには、ルータに組み込まれたHTTPサーバ機能を有効にしておく必要があります。クライアントブラウザがルータに組み込まれたWebサーバに対して接続を行なうと、QDMアプリケーションがルータメニューのURLオプションとして表示されます。それをユーザーが選択すると、Java対応のクライアントブラウザにQDMが表示されます。クライアント側のWebブラウザとCiscoルータとの間の通信はHTTPセッションになっており、Cisco IOSコマンドラインインタフェース(CLI)のコマンド構文がベースになっています。QDMは、CLIコマンド構文を解析して、QoSの設定やルータの監視機能をグラフィカルにユーザーに表示します。

 QDMはJavaベースのアーキテクチャになっているので、サーバのインストールが必要なく、Webブラウザをサポートするどのワークステーションからも実行できます。これは、ネットワーク上のさまざまなワークステーションからQoS機能を監視しなければならないネットワーク管理者には最適なアーキテクチャです。中継を行なうサーバも存在しないため、QDMがルータから受け取る情報はリアルタイムかつ直接的なものとなります。さらにQDMは、ルータのCPUと使用メモリに最少限の負担しかかけません。後述するように、QDMはさまざまなWebブラウザとオペレーティングシステムで稼働します。

return to top
NBARとのQDMの使用

 QDMを使用してCiscoルータ上でのQoSトラフィッククラスを定義する際には、Cisco IOSフィーチャセットに組み込まれたNBAR(Network-Based Application Recognition)と呼ばれる高度なトラフィック分類機能が役立ちます。NBARは高度なパケット分類機能を持っており、特定のURL、MIMEタイプ、Citrixトラフィックなど、ネットワークトラフィックに関するレイヤ5とレイヤ6の詳細を特定できます。実際、NBARはデータグラムのなかの最大128バイトまでのデータ文字列をIPパケットのなかから特定するのに使用することができます。またNBARは、ルータを経由して送信されるネットワークトラフィックのプロトコルディスカバリにも便利です。NBARが機能するためには、CiscoルータがCEF(Cisco Express Forwarding)スイッチングをサポートするように設定する必要があります。

 QDMは、プロトコルディスカバリとQoSトラフィック分類の両方についてNBARを活用します。アプリケーションの多くでは、ユーザーネットワークのQoS分類ニーズを満たすため、QDMとNBARの組み合わせは不可欠のものとなっています。


return to top
QDM製品の特徴
  • 既存トラフィックパターンを分析(ベースライン)
    • リアルタイムのレポートにより、NBARプロトコルディスカバリから供給される統計値に基づき、アプリケーションタイプごとのネットワークトラフィックを示します。
  • QoSトラフィッククラスの定義
    • ウィザードによってQoSトラフィッククラスを定義できます。
    • トラフィックの分類は、ACL(アクセスコントロールリスト)、MACアドレス、IP precedenceの値、IP DSCP(Differentiated Service Code Points)、入力インタフェース、プロトコルタイプなど、複数の基準によって行なわれます。
    • 基本的ACLを作成して管理し、それをQoSトラフィッククラスの定義として利用できます。
    • NBARを使用してアプリケーションごとにトラフィックを分類できます。
    • 下流側デバイスによるQoS処理のためにパケットを色付けします。QDMのトラフィック分類には、IP precedenceやIP DSCPを含む規格ベースのマーキングスキームを使用しています。
  • QoS強制メカニズムの設定
    • インテリジェントなウィザードを使用して、各QoSトラフィッククラスに適用されるQoS強制メカニズムを簡単に設定できます。
    • VPNでのQoSサポートを設定できます。
    • 以下のQoS強制メカニズムをサポートします。  - 最低帯域幅を保証するCBWFQ(Class-based Weighted Fair Queuing)  - 低レイテンシキューイング  - トラフィックポリシーを使用したレート制限  - トラフィックシェーピングを使用した輻輳コントロール  - WRED(Weighted Random Early Detection)を使用した輻輳回避  - パケットのマーキングと色付け  - FBWFQ(Flow-Based Weighted Fair Queuing)を使用したフェアな帯域幅割り当て
  • QoSパフォーマンスの監視
    • ルータ内で設定されたQoSメカニズムによって帯域幅使用パターンにどのような効果があったかを監視できます。
    • 各QoSトラフィッククラスについて、内向きまたは外向きインタフェースのいずれにおいても、トラフィックビットレート、トラフィックパケットレート、パケットドロップレート、またはキューの深さを監視できます。
    • 特定のインタフェースについて、アプリケーションタイプごとの帯域幅使用状況のベースライン分析を行なうため、NBAR統計値を調べることができます。また、ルータのQoS設定によって得られた帯域幅割り当て状況を監視することもできます。
    • 10分から5日間までのさまざまな間隔でQoSの処理状況を監視できます。
    • QDMが収集したQoS統計値を出力あるいはエクスポートできます。
    • QDMによって作成されたQoS結果のグラフを出力あるいはエクスポートできます。
    • QoSのパフォーマンスを見るためのグラフテンプレート用HTMLブックマークを作成しておくことができます。

return to top
サポートされるプラットフォームとシステム要件
 QDMを使用するには、システムに以下の要件が必要になります。 ルータモデル
  • Cisco 7100または7200ルータ、あるいはVIP(Virtual Interface Processor)を搭載したCisco 7500ルータ
  • Cisco 2600または3600ルータ
  • ルータのフラッシュメモリに1.5 MB以上の空きスペース
  • Cisco IOSバージョン12.1(5)Tまたは12.1Eまたはそれ以上が稼動
ワークステーションのオペレーティングシステム
  • Solarisバージョン2.51、2.6、および2.7
  • Windows NT 4.0 Workstation
  • Windows 2000
  • Windows 95および98
  • Linux
Webブラウザのサポート
  • Netscape 4.5.1またはそれ以上
  • Microsoft Internet Explorer 5.0(Windowsクライアントのみ)
  • JavaまたはJavaScriptをサポートするWebブラウザ

return to top
発注情報
 QDMは次のいずれかの方法により無償で入手できます。
  • メンテナンス契約を締結しているユーザーはCisco.com(www.cisco.com)のソフトウェアセンターからダウンロードできます。
  • Cisco 7100、2600、または3600ファミリのルータを発注する際に、オプションとして一緒に発注してください。オプションとしてQDMを選択しておくと、構成の一部としてフラッシュメモリにロードされた状態で出荷されます。
return to top 更新日:2001年3月26日