Cisco Unified Presence

Cisco Unified Presence Server 1.0

データ シート





Cisco Unified Presence Server 1.0


Cisco® Unified Presence Server は、シスコ ユニファイド コミュニケーションの環境を最大限に活用するために不可欠なコンポーネントです。Cisco Unified Presence Server は、特定の時点に電話などの通信デバイスを使用しているかどうかなど、ユーザのステータスに関する情報を収集します。また、Web コラボレーションやテレビ会議が有効になっているかどうかなど、ユーザの通信機能に関する情報も収集します。Cisco Unified Presence Server によってキャプチャされたユーザ情報を使用して、Cisco Unified Personal Communicator や Cisco Unified CallManager などのアプリケーションは、最も効果的なコラボレーティブ コミュニケーションを決定します。これにより、ユーザと社員のコミュニケーションがより効率化されて、生産性が向上します。

シスコ ユニファイド コミュニケーションにおける音声および IP コミュニケーションの製品およびアプリケーションは、コミュニケーションを円滑にし、ビジネス プロセスの短縮、適切なリソースの迅速な活用、および利益の拡大を可能にします。シスコ ユニファイド コミュニケーションの製品は、シスコ ビジネス コミュニケーション ソリューションに不可欠です。シスコ ビジネス コミュニケーション ソリューションは、ネットワーク インフラストラクチャ、セキュリティ、ネットワーク管理の各製品、無線接続、ライフサイクル サービスなどから構成されます。


製品概要

Cisco Unified Presence Server は、Session Initiation Protocol(SIP)テクノロジーを導入して、エンタープライズ環境で新しい音声サービスをサポートします。SIP は、さまざまな機能やサービスに適用されるセッションの確立および制御のためのコア セットを提供し、この機能を使うことで音声ネットワークを拡張できます。また、Cisco Unified Presence Server には、コア SIP のサポート以外にも、SIP for Instant Messaging and Presence Leveraging Extensions(SIMPLE)テクノロジーを利用した機能によって、Instant Messaging(IM)とプレゼンスの両方をサポートします。

Cisco Unified Presence Server は、SIP プレゼンス エンジンと SIP プロキシ機能で構成されます。プレゼンス エンジンは、ユーザのプレゼンスに関する情報(通話中、アイドル、不在、応対可能など)のほかに、ユーザの機能に関する情報(音声、ビデオ、IM、Web コラボレーションをサポート可能かどうかなど)を収集し、ユーザごとにデータをリポジトリに蓄積します。このリポジトリには、各ユーザが利用しているアプリケーションや機能を使ってアクセスします。独自のユーザ ルールおよびプライバシーを適用できるので、権限を持つアプリケーションとユーザのみがプレゼンス情報にアクセスするように設定できます。SIP プロキシ機能を使用すると、企業からプレゼンスと通常の SIP メッセージングの両方を、効率的かつ正確にルーティングできます。

Cisco Unified Presence Server は、さまざまなデスクトップ クライアントやアプリケーションと密接に統合されます。Cisco Unified Presence Server を使用すると、Cisco Unified Personal Communicator(シスコのエンタープライズ デスクトップ クライアント)は、クリック ツー ダイヤルの機能以外に、音声、ビデオ、および Web コラボレーションなどのさまざまな機能を実行できます。さらに、Cisco Unified Presence Server は、Cisco Unified CallManager に接続された Cisco Unified IP Phone にコア IM サービスも提供します。Cisco Unified Presence Server は、IBM Sametime や Microsoft Office Communicator などのエンタープライズ デスクトップ アプリケーションとの相互運用性もサポートしています。また、これらのデスクトップ アプリケーションが、Cisco Unified CallManager でサポートされている Cisco Unified IP Phone でも動作するようになります。


主な機能と利点

標準ベースの SIP および SIMPLE ネットワーク インターフェイス

Cisco Unified Presence Server は、SIP または SIMPLE に対応したすべてのアプリケーションとネットワークに、標準ベースのピアリング環境を提供します。実際には、Cisco Unified Presence Server に保存されているユーザ ステータスを、IETF 標準を使用して要求し、ステータスとプレゼンスを共有します。SIP および SIMPLE 標準は、受信したメッセージングを定義して、ステータス要求を開始および保存し、適切な応答を返します。導入されているサービスのニーズに応じて、Cisco Unified Presence Server はステータス情報を収集および配布できます。

このようなインターフェイスの実装によって、シスコ パートナーがシスコ ユニファイド コミュニケーション ユーザ用に構築した多数の付加価値サービスを相互運用させるための標準的な方法が提供されます。

Cisco Unified Personal Communicator のネットワーク インターフェイス

Cisco Unified Presence Server を使用することで、Cisco Unified Personal Communicator のコア機能のサポート、ユーザのステータスや機能などの個人データおよび個別のルールの設定と保存が可能になります。また、Cisco Unified Personal Communicator から電話を操作したり、クリック ツー ダイヤル サービスを監視することもできるようになります。安全性の高い環境により、ユーザのパスワードからネットワーク接続情報や個人の電話帳まで、この個人情報の整合性が確保されます。

IP Phone Messenger のネットワーク インターフェイス

Cisco Unified Presence Server に付属する Cisco IP Phone Messenger サービスは、プレゼンスに対応した電話帳を備えた IM クライアントを Cisco Unified IP Phone に提供します。リアルタイムのコラボレーション機能により、電話のユーザは PC の前にいなくても、社員のプレゼンス ステータスを即座に確認できます(図 1)。また、短いテキスト メッセージを送受信することもできます。メッセージの多くは、語句や文章のリストから選択できるため、電話機のキーパッドにメッセージを入力する手間を省けます(図 2)。メッセージの受信者は、メッセージに応答するか、あるいは Dial ソフトキーを押すことにより、コール バックできます。番号を調べたりダイヤルする必要はありません(図 3)。

図 1 Cisco IP Phone Messenger の電話帳

図 1 Cisco IP Phone Messenger の電話帳

図 2 作成済みのメッセージの選択

図 2 作成済みのメッセージの選択

図 3 Cisco Unified IP Phone でのインスタント メッセージの受信

図 3 Cisco Unified IP Phone でのインスタント メッセージの受信

Cisco IP Phone Messenger クライアントの機能は、次のとおりです。

  • Skinny Client Control Protocol(SCCP)モードでの Cisco Unified IP Phone 7905G、7911G、7912G、7920、7940G、7941G、7941G-GE、7960G、7961G、7961G-GE、7970G、および 7971G の各モデルのサポート、SIP モードでの Cisco Unified IP Phone 7911G、7941G、7941G-GE、7961G、7961G-GE、7970G、および 7971G の各モデルのサポート
  • 応対可能、通話中、通話中(割り込み可能)、着信拒否、外出中、休暇、ログオフ表示、または応対不可の各ユーザ ステータスを手動で設定
  • Cisco Unified Personal Communicator を使用している場合、電話機のアクティビティと PC のアクティビティに基づいて、プレゼンス ステータスを表示する電話帳(ユーザごとに最大 100 件設定可能)
  • 警報音と画面表示(電話機のメッセージ ウェイティング インジケータ ライトの点滅)によって、電話機のディスプレイに表示されるインスタント メッセージの受信機能
  • 1 つのボタンでインスタント メッセージの送信者にコール バック
  • 受信したインスタント メッセージの表示と消去機能
  • インスタント メッセージの作成または応答用の設定済みのメッセージ

Microsoft Office Communicator との相互運用性

Cisco Unified Presence Server を使用すると、Microsoft デスクトップ環境のユーザは、Cisco Unified CallManager に接続された Cisco Unified IP Phone と相互運用できます。Cisco Unified Presence Server は、Microsoft Office Communicator のクリック ツー ダイヤルおよび電話機のモニタ機能と、関連するすべての機能をサポートしています。このモニタ機能は、Cisco Unified Presence Server で Microsoft Office Communicator 機能を有効化し、Microsoft Office Communicator の使用を希望するユーザを識別することで可能になります(Microsoft Office Communicator でサポートされるすべての要件と機能のリストについては、Microsoft の仕様を参照してください)。


製品のアーキテクチャと機能

ソフトウェア構造

Cisco Unified Presence Server は、Cisco Unified CallManager 5.0 と同じプラットフォーム インフラストラクチャを使用し、Cisco Unified CallManager 5.0 と共通のアプライアンス モデルが適用されます。Cisco Unified Presence Server アプライアンスは 1 つのソフトウェア エンティティで、GUI(グラフィカル ユーザ インターフェイス)を使用した管理機能へのアクセスが可能であり、他のシスコ製品と同様の CLI(コマンドライン インターフェイス)で初期設定とインストールが実行できます。情報の取得は、Cisco AVVID Extensible Markup Language(XML)や Simple Object Access Protocol(SOAP)などの標準インターフェイスを使用して行われます。

Cisco Unified Presence Server 1.0 は、Cisco Media Convergence Server(MCS)7825、7835、または 7845 にロードして、スタンドアロン アプリケーションとして実行します。Cisco Unified Presence Server 1.0 は、同じハードウェア上で他のシスコ アプリケーションと共存させることはできません。

サービサビリティ

Cisco Unified Presence Server は、Cisco Unified CallManager 5.0 と同じソフトウェア インフラストラクチャおよびハードウェアで実行されるため、同じサービサビリティを利用します。さらに、Cisco Unified Presence Server は、次の機能も備えています。

  • アラーム - プレゼンス エンジンと SIP プロキシ コンポーネントは、さまざまな障害例や予期しない動作に対応したアラームを装備し、IP Phone Messenger サービスは、異常を識別するためのアラームを備えています。
  • パフォーマンス カウンタ - プレゼンス エンジンと SIP プロキシ コンポーネントをサポートし、Cisco Unified Presence Server を介して送信された実際のサブスクリプション、通知、登録、およびインスタント メッセージの数などのメトリックを追跡するためのオブジェクトとカウンタが定義されています。
  • デバッグおよびトレース ユーティリティ - 特定のトレース データを記録、デバッグ、および分析するための System Diagnostic Interface(SDI)トレース機能がサポートされています。
  • サービス アクティベーション - Cisco Unified Presence Server のすべてのコンポーネントとサービスを起動、停止、および再起動できます。コンフィギュレーション エージェントなどのコア ネットワーク コンポーネントは、システムのブート時に自動的に起動されますが、プレゼンス エンジンや SIP プロキシなどの機能は、手動のアクティベーションによって起動する必要があります。
  • モニタリング - Real Time Monitoring Tool(RTMT)は、すべてのアラームに関する情報以外に、トレースとデバッグに関する情報も提供します。

セキュリティ

Cisco Unified Presence Server 1.0 のセキュリティ モジュールは、内部環境のセキュリティ以外に、Cisco Unified CallManager、Cisco Unified Personal Communicator、および外部アプリケーション間の外部セキュリティにも対応します。セキュリティ モジュールの機能は、次のとおりです。

  • プラットフォームのセキュリティ - Cisco Unified Presence Server および Cisco Unified CallManager 5.0 内の共通インフラストラクチャに対して定義されるアプライアンス モデルには、プラットフォームにアクセスするための Secure Shell(SSH)Protocol/Secure File Transport Protocol(SFTP)以外に、管理アプリケーションにアクセスするための HTTPS も含まれています。
  • 内部アプリケーションのセキュリティ - Cisco Security Agent は、基本的なアプリケーション セキュリティの一部として Cisco Unified Presence Server をサポートしています。
  • IP シグナリングと伝送のセキュリティ - Transport Layer Security(TLS)および IP Security(IPSec)によってサポートされます。

管理インターフェイス

サポートされている管理機能は、次のとおりです。

  • システム データとデフォルトのエンドユーザ データをプロビジョニングするためのシステム管理者 GUI
  • エンドユーザを作成するための Bulk Administration Tool
  • エンドユーザ サービス データをプロビジョニングするためのエンドユーザ GUI

SIP および SIMPLE のプレゼンス機能

サポートされているプレゼンス機能は、次のとおりです。

  • SIMPLE コア機能(RFC 2778 および 2779)
  • プレゼンスのサブスクライブ
  • プレゼンスの通知
  • プレゼンスの公開
  • ウォッチャー情報とウォッチャー情報テンプレート パッケージ
  • プレゼンス イベント パッケージ
  • 登録イベント パッケージ
  • リソース リスト サブスクリプション
  • プレゼンス データ情報の形式と拡張子
  • 豊富なプレゼンス拡張機能

SIP プロキシの機能

サポートされている SIP メッセージのプロキシの機能は、次のとおりです。

  • SIP コア プロキシ機能(RFC 3261)
  • IM ルーティング
  • メソッドベースとイベントベースのルーティング
  • Domain Name System Service Record Capabilities(DNS SRV)
  • アサートされたアイデンティティ
  • 転送表示

各国語対応

Cisco Unified Presence Server 1.0 の最初のリリースでサポートされているのは、英語のみです。今後、ブルガリア語、カタロニア語、中国語(簡体字、香港、および台湾)、クロアチア語、チェコ語、デンマーク語、オランダ語、フランス語(ヨーロッパ)、フィンランド語、ドイツ語、ギリシャ語、ハンガリー語、イタリア語、日本語、韓国語、ノルウェー語、ポーランド語、ポルトガル語(ヨーロッパ、ブラジル)、ルーマニア語、ロシア語、スペイン語(ヨーロッパ)、セルビア語、スロバキア語、スロベニア語、およびスウェーデン語がサポートされる予定です。


製品仕様

表 1 に、製品仕様を示します。

表 1 製品仕様

仕様 説明
製品の互換性 Cisco MCS 7825、7835、または 7845 プラットフォーム
プロトコル SIP、SIMPLE、HTTPS、AXL/SOAP、SNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)、CLI、TLS、Quick Buffer Encoding(QBE)
接続 IP
機能 プレゼンス、SIP プロキシ、Cisco IP Phone Messenger、Cisco Unified Personal Communicator、Microsoft LCS 2005 との相互運用性
メモリ 2 GB 以上
信頼性とアベイラビリティ Cisco MCS 冗長プラットフォームによるハイ アベイラビリティ
プログラミング インターフェイス SIP、SIMPLE



システム容量

Cisco MCS プラットフォームには、Cisco Unified Presence Server ソフトウェアが必要です。表 2 に示すユーザ サポート レベルは、サービスと機能によって異なります。

表 2 システム容量

Cisco MCS プラットフォーム ユーザ サポート 冗長性モード(MCS × 2)
7825 1,000 2,000
7835 2,000 4,000
7845 5,000 10,000



発注情報

シスコ製品の購入方法の詳細は、シスコの代理店にお問い合わせいただくか、シスコの Web サイトを参照してください。

Cisco Unified Presence Server ソフトウェア

コア サービスのサポートを提供するには Cisco Unified Presence Server ソフトウェアが必要です。Cisco MCS 7825、7835、および 7845 プラットフォームで同一のソフトウェア製品番号が使用されます。

表 3 Cisco Unified Presence Server ソフトウェア

製品番号 説明
SW-UPS1.0-K9= UPS1.0 アプリケーション ソフトウェアのライセンス


Cisco Unified CallManager のデバイス ライセンス

Cisco Unified CallManager 内のプレゼンス対応ユーザには、デバイス ライセンスが 1 つ必要です(表 4 を参照)。

表 4 プレゼンス対応ユーザのデバイス ライセンス

製品番号 説明
LIC-CM-DL-10= CallManager デバイス ライセンス、10 ユニット
LIC-CM-DL-100= CallManager デバイス ライセンス、100 ユニット
LIC-CM-DL-500= CallManager デバイス ライセンス、500 ユニット
LIC-CM-DL-1000= CallManager デバイス ライセンス、1,000 ユニット
LIC-CM-DL-5000= CallManager デバイス ライセンス、5,000 ユニット
LIC-CM-DL-10000= CallManager デバイス ライセンス、10,000 ユニット
LIC-CM-DL-25000= CallManager デバイス ライセンス、25,000 ユニット
LIC-CM-DL-50000= CallManager デバイス ライセンス、50,000 ユニット
LIC-CM-DL-100000= CallManager デバイス ライセンス、100,000 ユニット
LIC-CM-DL-500000= CallManager デバイス ライセンス、500,000 ユニット



シスコ ユニファイド コミュニケーションのサービスおよびサポート

シスコシステムズとパートナーは、シスコのライフサイクル サービスの考え方を活用して、シスコ ユニファイド コミュニケーション システムをサポートするための幅広いエンドツーエンド サービスを提供しています。これらのサービスは、IP コミュニケーション ソリューションの構築、運用、および最適化に効果のある手法を基にしています。たとえば、早期段階に計画サービスおよび設計サービスを活用すると、厳しいスケジュール要件を満たすことができ、導入作業中のネットワークの停止を最小限に抑えます。運用サービスを使用すると、専門家の技術サポートによって通信の中断リスクを軽減できます。最適化サービスを使用すると、ソリューションのパフォーマンスが向上し、運用効率が高まります。シスコとそのパートナーは、耐障害性の高い統合型ネットワークの構築および維持に役立つシステムレベルのサービスおよびサポートを提供し、企業ニーズに対応しています。


関連情報

Cisco Unified Presence Server の詳細については、次の URL を参照してください。
http://www.cisco.com/jp/product/hs/iptel/ups/