Ciscoルータには新たにQLLC(Qualified Logical Link Contorl)変換機能 が加わり、SNA装置に専用のX.25ソフトウェアおよびハードウェアを搭載し なくてもSNAデータをX.25ネットワーク上で伝送できるようになった。シス コ社のIOSTM(Internetworking Operating System)が、X.25 QLLCデー タのLANまたはSDLCへの変換を実現する。この変換機能によって、X.25バッ クボーンのパフォーマンスが向上し、コストが削減され、従来のSNAネット ワークを新しいLANインターネットワークに統合することが容易になる。
QLLCとは、X.25を介してSNAデータを伝送するときに使用されるリンクプロト コルである。一般的には、IBMプラットフォーム上に搭載される専用のX.25ソ フトウェアまたはハードウェアにおいてQLLCがインプリメントされる。IBM 通信制御装置がX.25を介してSNA装置にアクセスするには、NPSI(NCP Packet Switching Interface)という通信制御装置のソフトウェアパッケージが必要 である。なお、NPSIには毎月ライセンス料がかかる。NPSIの構成や、障害発生 時の問題判別が難しいうえ、NCP Token Ringインタフェースと比べて速度が 遅い。
SNA/X.25パフォーマンスの向上とコストの削減
シスコ社のQLLC変換機能を用いると、通信制御装置内にNPSIを搭載しなくて もリモートSNA装置がX.25を介して通信制御装置にアクセスできるようになる。 図1に示すように、通信制御装置サイトのCiscoルータがQLLCデータをLANデ ータに変換してから、このデータを通信制御装置に渡す。SNA装置は、Token Ring を用いて接続しているように通信制御装置には認識されるため、NPSIが不要 となる。このため、ネットワークパフォーマンスが向上するだけでなく、構成 が簡約化され、毎月必要だったNPSIライセンスフィーが不要となるためコス トが削減される。
図1:QLLC変換:ローカル
ネットワーク統合
またシスコ社のQLLC変換機能を用いると、図2に示すように、リモートSDLC 接続およびLAN接続装置がX.25ネットワークを介して通信制御装置にアクセス できるようになる。X.25ネットワークと通信制御装置との間にはルータが不要 であり、リモートSNA装置にX.25ソフトウェアおよびハードウェアを搭載する 必要がない。リモートサイトのCiscoルータはSDLCまたはLANフレームをQLLC に変換し、このデータをX.25ネットワークを介して直接通信制御装置まで伝送する。
QLLC相互運用性
シスコ社のQLLC変換機能がリモートルータ内で使用される場合には、通信制御 装置に搭載されているNPSIのQLLCインプリメンテーションと相互運用性を持 つため、リモートルータがX.25を介して直接NPSI QLLCリンクに接続できる ようになる。受注受付けおよび発売時期
QLLC変換機能は、本発表直後から受注を受け付け、IOSリリース10.2(1)を搭載 した製品としての出荷が可能である。QLLC変換を動作するには、Cisco AccessPro PCカード、Cisco 2500シリーズルータ、Cisco 4000シリーズルータではIOSTM Enterprise機能セットが必要であり、Cisco AGS+およびCisco 7000シリー ズルータではブリッジングとパケット交換ソフトウェアの両オプションが必要 である。
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