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CiscoのRFC1490(SNA)

CiscoのRFC1490(SNA)


はじめに

シスコ社は1995年第1四半期に、自社のIOSTM(Internetworking Operating System)にRFC 1490(SNA)サポート機能を追加する計画である。RFC 1490 (SNA)サポート機能の追加により、Cisco IOSTMは、フレームリレーに移行す るSNAユーザにとって、業界で最も包括的かつ柔軟にRFC 1490をサポートでき るようになる。すなわち、SNAをIPカプセル化することにより3層でのフレーム リレーをサポートしメッシュ型トポロジーを実現できるようになる。さらに、RFC 1490準拠の2層フレームリレーをサポートすることによりスター型トポロジーも 実現できるようになる。スター型トポロジーのフレームリレーネットワークでは、 シスコ社がSNAを規定するRFC 1490をサポートすることにより、ルータ・ツー・ ルータ構成におけるオーバーヘッドが削減され、ルータ・ツー・コントローラ構成においてはRFC 1490準拠IBMコントローラと直接的な相互運用性を確保できる。

シスコ社のRFC 1490(SNA)サポート機能のメリット

  • 柔軟性が向上し、SNAからフレームリレーへの移行が実現する。
  • スター型トポロジーにおいては、フレームリレーを介してRSRBを サポートできる新たなカプセル化として、オーバーヘッドを低減する。
  • RFC 1490準拠IBM 通信制御装置との相互運用性がある。

フレームリレーを介したSNA

現在、フレームリレーはすでに定評のあるテクノロジーであり、パブリックフレ ームリレーサービスは広く普及している。専用SDLCリンクを基盤とするネット ワークを用いるSNAユーザにとって、フレームリレーへの移行はコスト削減ならびにSNAと他のプロトコルの統合を実現する手段となる。フレームリレーは 一般的には従量制であり、この魅力的な料金体系を使うと、ネットワークコス トの劇的な削減が可能である。さらに、フレームリレーを用いると複数の仮想 回線を、1つの物理アクセスリンクを介して多重化できるため、一般的なスタ ー型トポロジーのSDLCネットワークに必要な3745通信制御装置リンクの数を 低減できる。コストを削減でき、ネットワークを簡約化できることが、多くの 大規模SNAネットワークがフレームリレーへと移行する原因である。

RFC 1490

RFC 1490とは、フレームリレー仮想回線(VC)を介してマルチプロトコルプロトコルを伝送するフォーマットを定義する、IETF(インターネット技術特別 調査委員会)のRFCである。IBM社はRFC 1490を、3745通信制御装置などの同社のSNAコントローラにおいてインプリメントしている。フレームリレー のサポート機能が、1994年1月出荷開始のNCPバージョン7リリース1におい て3745に追加された。RFC 1490はインプリメンテーションのための大枠は 規定しているが、インプリメンテーションまたはRFC 1490自身の相互運用性は 規定していない。シスコ社のRFC 1490インプリメンテーションは、IBMコン トローラとの相互運用性を確保すべく開発が進められており、RFC 1490を用いたCiscoおよびIBMコントローラ間の互換性試験を実施し、動作を確認する計画である。

フレームリレーを介したSNA伝送のためのシスコ社の選択肢

シスコ社は、フレームリレー対応を実現した最初のルータベンダーであり、 フレームリレーを介したSNAをサポートした最初のベンダーでもあった。SNA に対応するRFC 1490サポート機能を新たに加えることにより、シスコ社は図1 に示すように、フレームリレーへ移行するSNAユーザにとって、業界で最も包括 なオプション群を提供する。


図1:シスコ社はフレームリレーを介してSNAをサポートする方法を3つ提供する。

シスコ社の現時点における、フレームリレーを介したSNAのサポート手法は、IP カプセル化を用いて3層で動作する。シスコ社のSNAを3層フレームリレーを 介してサポートする手法は高い可用性を実現する。ローカル肯定応答機能によって、フレームリレー輻輳に起因するSNAセッション損失が回避され、TCPは SNAパケットがフレームリレーネットワーク内でドロップされないことを保証す る。シスコ社の3層フレームリレーソリューションは、以下の機能も提供するた め、フレームリレーネットワークにおけるパフォーマンスを向上させる。

  • キャッシング。SNAおよびNetBIOSブロードキャストトラフィックを 削減する。
  • トラフィック優先度設定およびカスタムキューイング。ミッションク リティカルなSNAアプリケーションの応答時間を最適化する。
  • TCP/IPヘッダ圧縮。低速フレームリレーアクセスリンク上のバンド 幅を節約する。

最も重要な点は、3層フレームサポート機能は、高度なメッシュ型トポロジー で必要とされるPVCの数を最小限に抑えることによって、コストパフォーマ ンスの高い、スケーラブルな、any-to-any接続を実現することにある。フ レームリレーを介してIPを伝送することにより、サポート対象のプロトコル 数にかかわらず、ルータ・ツー・ルータ接続ごとに必要なPVCがたった1つ ですむ。

シスコ社のSNA対応RFC 1490サポート機能は2層で動作して、2つの異なる アプリケーションを機能させる。1つは、RFC 1490がフレームリレーを介し てRSRBに代わるカプセル化手法となることである。もう1つは、RFC 1490 準拠IBMコントローラとの直接接続を実現することである。図2に、シスコ社 のSNA対応RFC 1490サポート機能の2つのアプリケーションを示す。


図2:シスコ社のSNA対応RFC 1490サポート機能は、FEPへの直接接続およびルータ間の新たなカプセル化を実現する。

RFC 1490を介するRSRB

RFC 1490内でRSRBをカプセル化することにより、IPカプセル化に伴うオー バーヘッドを発生させずに、スター型トポロジーにおいてフレームリレーを介 してRSRBを機能させることができる。専用回線ネットワークにおけるポイン ト・ツー・ポイント・リンクを実現するカプセル化手段としてHDLCと酷似し ているが、RFC 1490にカプセル化されたRSRBは、フレームリレーネットワ ークにおいてスター型トポロジーを実現するための新たな手段である。HDLC、FST、 TCP、およびLANカプセル化と同様に、RFC 1490を介するRSRBは、さまざ まなユーザネットワークのニーズに応えるための、シスコ社の多様な選択肢を 例証するものである。Ciscoルータ間でRFC 1490を用いてフレームリレーを 介したRSRBを実現すると、IPカプセル化オーバーヘッドを不要にし、かつブ ロードキャスト削減、SRBホップカウント削減などのRSRBの機能の恩恵も受 けることができる。RSRBを対象とするRFC 1490カプセル化機能は、スター 型トポロジーにおけるn対1接続において非常に有益な機能である。このよう な接続形態では、RSRBを対象とするRFC 1490カプセル化機能を用いれば、 ルータからの各SNAリンクセッションを実現するのに、1つのPVCしか必要と しない。このため、RFC 1490が通信制御装置に直接接続する場合よりもはる かにPVCの必要数が少なくなる。メッシュ型トポロジーでのany-to-any接続 を実現するには、IPカプセル化を用いてRSRBをインプリメントする方が拡張 性が向上する。図3を参照のこと。


図3:フレームリレーを介した多対1接続では、RFC 1490カプセル化を用いたRSRBがオーバーヘッドを削減させ、かつブロードキャスト削減、SRBホップカウント削減などのRSRB主要機能を実現する。フレームリレーを介したany-to-any接続では、IPカプセル化を用いたRSRBが、すべてのRSRB機能を実現し、拡張性を最大限に高める。

RFC 1490によるIBM 通信制御装置への直接接続

シスコ社のRFC 1490サポート機能を用いて、ブランチのCiscoアクセスルータ とホストサイトのフレームリレー通信制御装置との直接的な相互運用性を確保 できる。このアプリケーションでは、Cisco RFC 1490が、SDLC、トンネン リング、またはEthernetを介して接続しているダウンストリームSNA PU2.0 またはPU2.1装置を、フレームリレーを介してRFC 1490準拠通信制御装置に 直接接続させる。Cisco RFC 1490を用いてこうした構成をサポートできるこ とのメリットの1つは、ユーザが既存の3174コントローラをアップグレード したり、フレームリレーをサポートするべくアップグレードできない旧式の3274 コントローラを置換するコストを削減できることである。だが短所としては、RFC 1490による通信制御装置への直接接続は、ルータからのSNAリンクセッション ダウンストリームごとに1つのPVCを必要とするため、固定的なフレームリ レーコストを著しく増大させることである。LANが導入されているリモート サイトでは、シスコ社のフレームリレーサポート機能によって、異なるPVC を用いるLANおよびSNAトラフィックに1つのフレームリレーアクセスリン クを共用させることができる。シスコ社のフレームリレーサポートを用いな ければ、ユーザはリモートサイトごとに2つのフレームリレーアクセスリン クの料金を払わなければならない。

フレームリレーを介してSNAを柔軟にサポート

フレームリレーを介してSNAを実現する選択肢を3つ提供することにより、 シスコ社はユーザにSNAからフレームリレーへの最も柔軟な移行ソリューシ ョンを提供している。また、フレームリレーを介したシスコ社のSNA機能を 用いれば、ユーザは既存のネットワーク全体に選べるフレームリレーオプシ ョンは1つに限らない。ユーザは自社のネットワーク設計およびコスト要件 に最適なオプションを組み合わせて使用できる。すなわち、必要に応じて、 フレームリレーを介してRFC 1490およびIPを併用できる。下表では3つの オプションの機能を比較している。

表1:フレームリレーを介したSNAを実現するシスコ社のオプション機能比較

発売予定時期

SNA対応RFC 1490サポート機能は、1995年第1四半期にCisco IOSフレーム リレーインプリメンテーションに追加される計画であり、Cisco 2500シリー ズ、4000シリーズ、AccessPro PCカード、7000シリーズ、およびAGS+上 で使用できる計画である。フレームリレーサポート機能は、Cisco 2500シリー ズ、4000シリーズ、およびAccessPro PCカードのすべてのIOS機能セット ならびに7000シリーズおよびAGS+のパケット交換ソフトウェアオプション に搭載される。

 

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