データ シート
Cisco IPICS サーバ ソフトウェアの機能
製品概要
Cisco® IPICS 製品およびアプリケーションは、Push-to-Talk(PTT)無線システムおよびデバイス(携帯電話、IP フォン、PSTN [公衆交換電話網] 電話、PC クライアントなど)間で、コスト効率に優れた包括的な通信の相互運用性を実現します。実績ある IP 標準に基づく Cisco IPICS は、ユビキタス IP ネットワークを利用して従来の通信ネットワークの到達範囲を拡張するだけでなく、E メール、ポケットベル、および Short Message Service(SMS)による通知機能も提供します。Cisco IPICS を使用すると、公的機関や企業はインテリジェントな方法でリソースの適用を行って業務を合理化し、通常時と緊急時の両方のイベントに迅速に対応できます。
Cisco IPICS サーバ ソフトウェアは、Cisco IPICS システムの基盤として機能します。IP 標準に基づく Cisco IPICS サーバ ソフトウェアは、Push-to-Talk(PTT)ネットワーク、Land-Mobile-Radio(LMR; 業務用無線)ネットワーク、IP ネットワーク、および従来のネットワーク間で PTT サービスを提供することで、ただの無線の操作性ではなく、シンプルでスケーラビリティの高い包括的な通信の相互運用性を実現します。
Cisco IPICS サーバは、リソース、メディア、および情報を編成する Web ベースのインテリジェントなリソース管理アプリケーションを装備しています。日常的な業務または救命活動かに関係なく、各機関のスタッフは、無線チャネル、バーチャル トーク グループ(VTG)、ユーザなどのリソースを重要な通信に適用します。Cisco IPICS サーバと Cisco IPICS Policy Engine を組み合わせて使用することで、組織は、トーク グループの確立やユーザ通知など、標準操作手順を定義するポリシーを作成して、1 回のクリックまたは事前定義されたタイミングでそのポリシーをアクティブ化できます。
Cisco IPICS サーバは、指揮車、本社、ブランチ オフィス、またはオペレーション センターに導入可能な、実績のある信頼性の高いハードウェア プラットフォームである Cisco 7800 シリーズ Media Convergence Server にインストールします。
連邦、州、および地方の公的安全機関と企業では、Cisco IPICS を使用して、さまざまな PTT システムをその他の音声通信システムに統合し、有効性、柔軟性、および運用効率を向上して、意思決定を高速化します。
製品の詳細
Cisco IPICS は、さまざまなスタッフが実行するロールに基づいて設計されています。Cisco IPICS サーバのユーザ インターフェイスは、以下のロールを実行するユーザ用に各種機能を提供しています。
- システム管理者:システム管理者はインターフェイスを使用して、サーバとその機能の設定、PC クライアントと IP フォン クライアントのライセンス管理、およびその他の管理タスクを実行します。
- Cisco IPICS Operational Views(Ops Views)管理者:Ops Views 管理者は、操作ビューのアクティビティを管理および監視します。
- オペレータ:運用マネージャは、ユーザ ロールとアクセス権限の定義、事前定義された VTG の確立、VTG のアクティブ化とユーザ通知に使用する標準操作手順を自動化するためのポリシーの設定を行います。
- ディスパッチャ:ディスパッチャは Web ベースのインシデント管理アプリケーションを使用して、日常の業務時とイベント発生時におけるリソースの配信を指示および調整します(図 1)。リソースには、ユーザ、チャネル、および VTG があります。ディスパッチャはリソースを組み合わせて VTG を作成し、インシデントのエスカレートまたはエスカレート解除に合わせて、リソースを迅速に追加または削除できます。Cisco IPICS Policy Engine を使用すると、ディスパッチャは、1 回クリックするだけで、事前定義されたスケジュールまたはオンデマンドに従って、バーチャル トーク グループの確立と通知に使用する定義済みポリシーをアクティブ化できます。
- ユーザ:ユーザには、ディスパッチャが編成したリソースが提供されます。ユーザはプロファイルと通信設定を更新して、最新バージョンの Cisco IPICS PMC Client をダウンロードします。必要に応じて、ユーザはシステム管理者、オペレータ、およびディスパッチャになることが許可されます。

図 1 VTG に割り当てられた参加者とリソースを表示する Cisco IPICS サーバの管理コンソール
※ 画像をクリックすると、大きく表示されます。
ソリューションの概要
Cisco IPICS サーバは Cisco IPICS のコンダクタであり、メディアと情報を制御するインテリジェントなリソース管理ツールとなっています。通信を簡素化し、応答時間を改善して、既存のネットワークと通信デバイスの機能を高めます。その他のコンポーネントには、Cisco IPICS Operational Views(Ops Views)、Cisco IPICS Policy Engine、Cisco IPICS Push-to-Talk Management Center(PMC)、Cisco Land Mobile Radio(LMR)ゲートウェイ、Router Media Service(RMS)、Cisco Unified IP Phone Client があります。
Cisco IPICS 製品シリーズは、あらゆる規模の組織に対応した、完全な統合型通信ソリューションの一部です(図 2)。オープン スタンダード、冗長性と耐障害性、セキュリティなど、IP ネットワーク固有の利点を継承しています。

図 2 Cisco IPICS ソリューション
※ 画像をクリックすると、大きく表示されます。
機能および利点
- 高度なインシデント管理:インシデント管理アプリケーションは、インシデントのエスカレートとエスカレート解除に合わせて、チャネルと VTG の管理およびリソースの追加と削除を行うための、使いやすいインターフェイスを備えています。
- ライセンス管理:管理者は Web ベースのインターフェイスを使用して、Cisco IPICS フィーチャ ライセンスとアップグレード サポートの管理または機能の追加を行います。組織はすべてのデバイスに Cisco PMC Client と Cisco IPICS Phone Client をインストールできますが、支払うのは、その時点で使用しているクライアント アプリケーションの最大数の分のみです。Cisco IPICS サーバは、ソフトウェア アップグレードにより、新しい機能とモジュールをサポートすることができます。
- ユーザ プロファイル管理:ユーザがシステムに追加されると、アクセス権限を定義するロール(システム管理者、Ops Views 管理者、オペレータ、ユーザ、またはディスパッチャ)が割り当てられます。ユーザ プロファイルはいつでも変更できます。
- Cisco IPICS PMC Client と Cisco IPICS Phone Client の集中管理:構成の変更、新しい情報やリソース、および権限の変更が発生すると、管理者はユーザのクライアント ソフトウェアをリモートから更新することができます。集中管理により、IT スタッフを現場に派遣してソフトウェアを更新するための時間とコストが節約され、バージョン管理と配布を簡素化して、サービスを迅速に変更できます。
- 監査証跡およびログ レポート:Cisco IPICS サーバは、分析、批評、およびトレーニングに対応した監査証跡を、コマンド、制御、および運用管理用に提供します。詳細なアクティビティ ロギングにより、管理者はユーザが行ったアクションの内容と時間を判別することができます。
- 強力で使いやすい Web インターフェイス:許可されたスタッフは、サポート対象の Web ブラウザとネットワーク接続を使用して、どこからでも Cisco IPICS サーバを使用できます。
- システム全体のステータスとサービサビリティ:Cisco IPICS サーバは、システムのステータスが一目でわかる Cisco IPICS Status Dashboard を備えています。スタッフは組み込みの診断ツールと、ローカルまたはオフサイトのリカバリを実行するための強力なデータベース アーカイブおよび取得ツールを使用して、システムの保守を行うことができます。MIB に関連付けられた SNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)など、標準のネットワーク管理ツールを使用してサーバを管理できます。
- 距離感のない展開サポート:Cisco IPICS サーバは、衛星ネットワークとその他の高遅延かつ低帯域幅のネットワークをサポートし、ローカル リソースの場合と同じように処理を実行します。
- セキュアな導入:Cisco IPICS サーバ アプリケーションのセキュリティ機能には、強化された Linux オペレーティング システム、強力なパスワード、パスワードの失効、および無効なログイン試行の最大数を超えるとユーザ アカウントがロックアウトされる機能などがあります。サーバにインストールされる Cisco Security Agent ソフトウェアは、セキュリティ違反の可能性のあるアプリケーションの異常な動作を検出します。
- 拡張性:Cisco IPICS Policy Engine、ダイヤル ポート、Cisco IPICS Operational Views などのモジュラ コンポーネントを追加することで、組織はいつでも Cisco IPICS サーバの機能を拡張できます。詳細については、製品のデータ シートを参照してください。
製品仕様
Cisco IPICS サーバのアップグレード パスは次のとおりです。
- Cisco IPICS リリース 1.0(2) + Cisco IPICS OS 1.0(3)
サポート対象の Web ブラウザのバージョンは、次のとおりです。
- Internet Explorer バージョン 6.0.2
サポート対象の Cisco Unified IP Phone のバージョンは、次のとおりです。
- Cisco Unified IP Phone 7940G 8.0(4) SCCP ロード
- Cisco Unified IP Phone 7941G 8.0(4) SCCP ロード
- Cisco Unified IP Phone 7960G 8.0(4) SCCP ロード
- Cisco Unified IP Phone 7961G 8.0(4) SCCP ロード
- Cisco Unified IP Phone 7970G 8.0(4) SCCP ロード
- Cisco Unified IP Phone 7971G 8.0(4) SCCP ロード
- Cisco Unified IP Phone 7920 3.01 SCCP ロード
- Cisco Unified IP Phone 7921G 1.0(1) SCCP ロード
サポート対象のオペレーティング システムとプラットフォームは、次のとおりです。
- Cisco IPICS オペレーティング システム 2.0(1)
- 次のコンポーネントを装備した Cisco IPICS サーバ 2.0(1):
- Cisco IPICS Administration Console バージョン 2.0(1)
- Cisco IPICS Web Application Server(Tomcat Server、バージョン 5.5)
- Cisco IPICS Java Application Server(Cisco IPICS Policy Engine、バージョン 3.1)
- Cisco IPICS Data Store(IBM Informix Dynamic Server、バージョン 10.00.UC3W5)
- Cisco Security Agent、バージョン 5.0.0.204
サポート対象の Cisco Media Convergence Server(MCS)は、次のとおりです。
- Cisco MCS 7825-H1-S31 および MCS 7825-H2-S31
- Cisco IPICS には 2 GB 以上のメモリが必要
- 2 基以上の 80 GB ハード ディスクが必要
- (BIOS では Redundant Array of Independent Disks [RAID] を無効にする必要があります)
- Cisco MCS 7845-H1-S31 および MCS 7845-H2-S31
- BIOS では RAID を有効または無効にすることが可能(ブート カーネルには RAID ドライバが含まれます)
- RAID が有効な場合は、2 基以上 の 72 GB ハード ディスクが必要
- RAID-1(ディスク ミラーリング)を構成する場合、実際に必要なハード ディスクの数は 4 つ(RAID-1 は OS の使用可能なハード ディスク領域のサイズを半減させます)
サポート対象の Cisco IPICS PMC ソフトウェアは、次のとおりです。
サポート対象の RMS ルータと Session Initiation Protocol(SIP)ゲートウェイは、次のとおりです。
- Cisco ISR 2811 サービス統合型ルータ
- Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.4(6)T6
- Cisco 3725 マルチサービス アクセス ルータ
- Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.4(6)T6
- Cisco ISR 3845 サービス統合型ルータ
- Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.4(6)T6
サポート対象のルータ インターフェイス カード(Cisco 2811、3725、および 3845)は、次のとおりです。
- Cisco 1 ポートおよび 2 ポート T1/E1 マルチフレックス トランク音声/WAN インターフェイス カード(製品番号 VWIC-2MFT-T1、VWIC-2MFT-T1-DI、VWIC2-2MFT-T1/E1、VWIC-2MFT-E1、および VWIC-2MFT-E1-DI)
- シスコ高密度デジタル音声/ファックス ネットワーク モジュール(製品番号 NM-HDV2-2T1/E1)
Cisco MCS のパフォーマンスおよび容量のメトリックは、次のとおりです。
- Cisco MCS 7825-H1-S31(廃止)および MCS 7825-H2-S31
- データベースで最大 5000 ユーザを定義、最大 1000 の同時ユーザをサポート(PMC および Cisco IP Phone ユーザの任意の組み合わせ)
- 最大 40 のディスパッチャにより、VTG を 15 分ごとに同時に作成、アクティブ化、および非アクティブ化
- ディスパッチャは 1 分間隔でログインし、アクティブ化と非アクティブ化は約 800 〜 1000 秒ごとに実行
- 1 つの VTG に最大 25 ユーザ
- 最大 150 の VTG
- 最大 3000 チャネル
- 最大 100 のダイヤルイン/ダイヤルアウト ポート(註:サーバにダイヤル ポートを追加するたびに、サポートされる PMC ユーザの数が 10 ずつ減ります。この変化はシステム計画には影響しますが、ライセンス制限には反映されません)
ログインしている PMC ユーザの最大数と、ダイヤル ポートの最大数を同時に使用することはできません。
- Cisco MCS 7845-H1-S31(廃止)および MCS 7845-H2-S31
- データベースで最大 5000 ユーザを定義、最大 1500 の同時ユーザをサポート(PMC および Cisco IP Phone ユーザの任意の組み合わせ)
- 最大 60 のディスパッチャにより、VTG を 15 分ごとに同時に作成、アクティブ化、および非アクティブ化
- ディスパッチャは 1 分間隔でログインし、アクティブ化と非アクティブ化は約 800 〜 1000 秒ごとに実行
- 1 つの VTG に最大 35 ユーザ
- 最大 150 の VTG
- 最大 3000 チャネル
- 最大 150 のダイヤルイン/ダイヤルアウト ポート(註:サーバにダイヤル ポートを追加するたびに、サポートされる PMC ユーザの数が 10 ずつ減ります。この変化はシステム計画には影響しますが、ライセンス制限には反映されません)
ログインしている PMC ユーザの最大数と、ダイヤル ポートの最大数を同時に使用することはできません(ダイヤルイン/ダイヤルアウト ポートの注を参照)。
ライセンス情報
Cisco IPICS は、使用中のライセンスを管理する柔軟で使いやすい統合型のライセンスと、現在の機能および追加機能を拡張できるアップグレード メカニズムを備えています。
サポート対象のフィーチャ ライセンスは、次のとおりです。
- Cisco IPICS Operational Views のアクティブ化
- Cisco IPICS Policy Engine のアクティブ化
- 有効な無線/チャネル ポートの数
- 同時に使用する VTG の数
- 同時に使用するダイヤル ポートの数
- 同時に使用する Cisco IPICS PMC の数(アクティブなセッション数に基づく)
- 同時に使用する IP Phone Client の数(アクティブなセッション数に基づく)
発注情報
Cisco IPICS サーバ ソフトウェアは個別に購入することができます。基本ソフトウェアには、Cisco IPICS PMC Client のライセンス サポート、Cisco Unified IP Phone の Extensible Markup Language(XML; 拡張マークアップ言語)サポートによる PTT 機能、チャネル ポート、トーク グループ、および操作ビューが付属しています。Cisco IPICS PMC Client アプリケーションと Cisco Unified IP Phone 用の XML ベースの PTT 機能を設定および管理するには、Cisco IPICS サーバが必要です。お客様のニーズに応じて、追加のシート ライセンスまたは相互運用ポートを購入し、アップグレードとして追加できます。これにより、必要に応じて展開を拡張できます。
表 1 に、Cisco IPICS サーバの発注情報を示します。シスコ製品の購入方法の詳細は、「購入案内」を参照してください。ソフトウェアをダウンロードするには、Cisco Software Center にアクセスしてください。
表 1 発注情報
サービスおよびサポート
シスコとそのパートナーは、シスコのライフサイクル サービスの考え方を活用して、お客様のネットワークのビジネス価値と投資回収率を高める幅広いエンドツーエンドのサービスとサポートを提供しています。このアプローチでは、最小限必要なアクティビティをテクノロジーおよびネットワークの複雑さに基づいて定義することで、シスコのテクノロジーを正常に展開および運用し、ネットワークのライフサイクル全体でパフォーマンスを最適化できます。