WAN インターフェイス カード

Cisco 統合 V.92 モデム WAN インターフェイス カード

データ シート





Cisco 統合 V.92 モデム WAN インターフェイス カード


定評あるモジュラ型ルータ プラットフォーム Cisco® 2600XM、2691、3700、および Cisco ISR(Integrated Services Router)1800、2800、3800 シリーズでは、1 ポートおよび 2 ポート アナログ モデム WAN インターフェイス カード(WIC; 製品番号 WIC-1AM-V2 および WIC-2AM-V2)を使用できます。新しいバージョンのカードによって、これらのルータ用に用意されている WIC の種類がさらに拡がります(図 1)。このインターフェイス カードは、リモート ルータの管理、非同期 DDR(Dial-on-Demand Routing; ダイヤル オンデマンド ルーティング)およびダイヤル バックアップ、ダイヤルアウトおよびファックスアウト モデム アクセス、低密度 RAS(Remote-Access-Server)サービスのための費用効果の高い基本電話サービス接続を実現します。Cisco 2600XM、2691、3700、および Cisco ISR 1800、2800、3800 シリーズ ルータは、Cisco IOS® ソフトウェアが実現する差別化サービスと組み合わせることで、卓越したスケーラビリティ、柔軟性、投資保護を実現します。

図 1 Cisco 2600XM、2691、3700、および Cisco ISR 1800、2800、3800 シリーズ プラットフォーム用 1 ポートおよび 2 ポート アナログ モデム WIC

図 1 Cisco 2600XM、2691、3700、および Cisco ISR 1800、2800、3800 シリーズ プラットフォーム用 1 ポートおよび 2 ポート アナログ モデム WIC

どちらのカードも、基本電話サービスの接続に使用される 2 つの RJ-11 コネクタを備えています。2 ポート カードは、1 ポートを標準電話回線に接続し、もう一方のポートを、モデムがアイドル状態のときに使用するアナログ電話に接続します。


主な利点

Cisco 2600XM、2691、3700、および Cisco ISR 1800、2800、3800 に搭載することで、これらのインターフェイス カードは次の機能を提供します。

  • 導入および管理の容易な統合ソリューション
  • リモート管理機能の強化
  • 専用回線または ISDN に代わる費用有効な接続機能
  • 重要な WAN リンクのためのオンデマンド ダイヤル バックアップ

主な機能

Cisco 2600XM、2691、3700、および Cisco ISR 1800、2800、3800 は、新しい統合アナログ モデム WIC を搭載することで、今日の市場で最も優れた柔軟性、スケーラビリティ、および管理性を備えた電話ダイヤル アクセス ソリューションを実現します。

  • 内蔵アナログ モデムのダイヤルアップ機能 - 内蔵モデムにより、リモート ルータのセットアップが簡素化されます。外部電源やケーブルを別に用意する必要はなく、すべてシャーシに装備されています。
  • 最大 56 K(V.92 仕様)の速度のサポート - デジタル エンドポイントにダイヤルアウトする場合、この機能により、データ転送速度が最大になるため、ファイル転送、Web アクセス、および E メールのダウンロードの高速化が可能になります。
  • Cisco IOS ダイヤル アクセス ソフトウェア - Cisco IOS ソフトウェアにより、リモート ルータ管理およびダイヤル バックアップについて、次のような幅広い機能が提供されます。
    • LAN ベースのダイヤルアウトおよびファックスアウトのためのリバース Telnet のサポート
    • PPP(ポイントツーポイント プロトコル)、MLPPP(Multilink PPP; マルチリンク PPP)、および SLIP(Serial Line Internet Protocol; シリアル ライン インターネット プロトコル)
    • TACACS+、RADIUS、および PPP パスワード セキュリティ
    • IPX(Internetwork Packet Exchange)、TCP/IP(Transmission Control Protocol/IP)、ARA(AppleTalk Remote Access)、および ATCP(AppleTalk Control Protocol)の自動認識

アプリケーション

リモート ルータ管理

図 2 リモート ルータ管理

図 2 リモート ルータ管理
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このインターフェイス カードは、リモート ルータの設定および管理のためのダイヤルアップ アクセスに適しています(図 2)。このモデム WIC を使うことで、モデムをルータの AUX ポートに接続するのと同様に、内蔵デバイス経由でのアウトオブバンド管理が可能になります。1 ポートと 2 ポートのどちらの WIC も、回線状態に応じて最大 33.6 kbps の速度でコールを受信できます。

ダイヤル バックアップと非同期 DDR

図 3 ダイヤル バックアップと非同期

図 3 ダイヤル バックアップと非同期
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企業サイトやインターネットに接続するブランチ オフィスでは、安定した WAN アクセスが必要となる場合があります。プライマリ WAN リンクでは、DSL、フレーム リレー、ISDN、および専用線が一般的ですが、代替データ パスが必要になることもあります。WIC と Cisco 2600XM、2691、3700、および Cisco ISR 1800、2800、3800 を組み合わせることで、プライマリ WAN リンクを使用できないときに、自動的にバックアップ接続にダイヤルできます。また、モデム WIC を使用すると、プライマリ WAN リンクが過剰に使用されているときに、帯域幅を補足することもできます。1 回線の 56 K 接続では不十分な場合、MLPPP を使用して複数のモデム コールを集約できます。

インターネットまたは本社に WAN 経由でアクセスする際に、ダイヤルアップ接続しか使用できないお客様もいます。このように、ダイヤルアップ接続しか必要としない状況や設備では、統合モデム WIC を装備したシスコ ルータを使用することで、非同期 DDR を経由して WAN に接続できます。ダイヤル バックアップの場合と同様に、MLPPP を使用して複数のダイヤルアップ接続を 1 つのデータ ストリームに集約し、スループットを向上させることができます。

ダイヤルアウトおよびファックスアウト モデム アクセス

図 4 ダイヤルアウトおよびファックスアウト モデム アクセス期

図 4 ダイヤルアウトおよびファックスアウト モデム アクセス
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モデム WIC は RFC 2217 に準拠しており、LAN 接続のデバイスにダイヤルアウトおよびファックスアウト モデム機能を提供します(図 4)。推奨される「Advanced COM Port Redirection」ソフトウェア(http://www.tacticalsoftware.com から入手可能)を使用すると、PC の通信ポートに直接接続されたデバイスのようにモデム WIC を利用できます。このため、各 PC に専用の電話回線やモデムを用意しなくても、America Online、CompuServe などのサービス、およびリモートのファックス機にアクセスできます。

注: WIC にはファックス受信機能はありません。ファックスアウトのみをサポートしています。

低密度アナログ RAS アクセス

図 5 低密度アナログ RAS アクセス

図 5 低密度アナログ RAS アクセス

ダイヤルイン ユーザは、小型 RAS として機能するルータを利用することで、LAN へのダイヤルアップ アクセスが可能になります(図 5)。通常、ポート密度を最大化するために 2 ポート モデム WIC を使用しますが、1 ポート WIC も使用できます。1 台のシャーシに複数のモデム WIC を搭載するスケーラビリティ(Cisco 3845 では最大 12 枚、表 3 を参照)も備わっています。ダイヤルイン速度は、最大 33.6 kbps(V.34bis)です。MLPPP を使用すると、2 つ以上のコールを結合できるため、より高速の RAS もサポートできます。


機能の概要

表 1 に、統合モデム WIC の機能と利点をまとめます。

表 1 統合 V.92 および V.44 モデム WIC の機能と利点

機能 利点
AUX ポートの互換性
  • 統合ソリューションにより、導入の簡素化とスペースの節約を実現
  • AUX ポートに接続された外部モデムの全機能を提供することで、利便性を実現
デジタル エンドポイントにダイヤルアウトする場合の、V.92(最大 56 K)および V.44 モデム仕様のサポート V.92 または V.44 を経由したデータ転送速度の最大化による、ファイル転送、Web アクセス、および E メールのダウンロードの高速化
ファックスアウト機能(最大速度 14.4 kbps) LAN 接続された PC からファックス機およびサーバにアクセス可能
MLPPP 同じ WIC 上のモデム、および同じシャーシ内の他のモデム WIC 上のモデムを利用した、接続速度の向上
プラットフォームの完全サポート Cisco 2600XM、2691、3700、および Cisco ISR 1800、2800、3800 ルータでモデム WIC をサポート
既存のシャーシへの組み込み Cisco 2600XM、2691、または 3700 シャーシの WIC スロット、または Cisco 2600XM、2691、または 3700 ルータ上のすべての互換ネットワーク モジュールに装着可能(詳細については表 3 を参照)
Cisco IOS ソフトウェアのサポート モデム WIC のサポート(メモリの増設は不要)
1 台のシャーシあたり最大 24 台のモデム (使用可能なスロット数以外には)使用できるモデム数の制限なし(詳細については表 3 を参照)
主要なモデム ベンダーとの互換性 AT&T、Hayes、Motorola、Microcom、Multitech、および USR モデムと互換性あり(他のモデム ベンダーとの互換性も見込まれるが、未確認)
ファックス ベンダーとの互換性 パナソニック社のファックス機と互換性あり(他のファックス ベンダーとの互換性も見込まれるが、未確認)
現行のアナログ モデムおよびデジタル モデム ネットワーク モジュールとの互換性 現行のアナログ モデム(NM-8AM-V2 および NM-16AM-V2)およびデジタル モデム(NM-xDM)との透過的な統合
専用線モード 専用線モードは非サポート
モデム ファームウェアのアップグレードへの対応 モデム ファームウェアのアップグレードをサポート



ネットワーク管理のサポート

1 ポートおよび 2 ポート アナログ モデム WIC には、次の設定方法およびネットワーク管理方法を使用できます。

  • CiscoWorks
  • Telnet およびコンソール ポートの CLI(コマンドライン インターフェイス)による設定

メモリおよびソフトウェアの要件

表 2 メモリおよびソフトウェアの要件

サポートされる Cisco IOS ソフトウェアの最小要件 Cisco ISR 1800 シリーズ Cisco 2600XM マルチサービス ルータ Cisco 2691 マルチサービス プラットフォーム Cisco ISR 2800 シリーズ Cisco 3700 シリーズ マルチサービス アクセス ルータ Cisco ISR 3800 シリーズ
WIC-1AM-V2、WIC-2AM-V2 12.4(3)、12.4(4)T 12.3.(16)、12.3(14)T、
12.4(3)、12.4(4)T
12.3(16)、12.3(14)T、
12.4(3)、12.4(4)T
12.4(3)、12.4(4)T 12.3(16)、12.3(14)T、
12.4(3)、12.4(4)T
12.4(3)、12.4(4)T


注: モデム WIC のサポートには、メモリの増設は不要です(フィーチャ セットごとのプラットフォームのメモリ要件については、Cisco IOS ソフトウェア リリース ノートを参照してください)。


シャーシあたりのモデム WAN インターフェイス カードの最大数

表 3 シャーシあたりのモデム WIC の最大数(ネットワーク モジュールなし)

プラットフォーム シャーシあたりのモデム WIC の最大数
Cisco ISR 1800 2
Cisco 2600XM 4
Cisco 2691 5
Cisco ISR 2800 4(Cisco ISR 2801 は 3)
Cisco 3725 7
Cisco 3745 11
Cisco ISR 3825 8
Cisco ISR 3845 12


注: 他のハードウェア制限の詳細については、プラットフォームのマニュアルを参照してください。Cisco 2600XM、2600、3700、および Cisco ISR 2800、3800 では、ネットワーク モジュール フォーム ファクタを利用した、高密度のモデム ソリューションもサポートされています。1 ポートおよび 2 ポート WIC とデジタル モデムの詳細については、次の URL を参照してください。


モデムの仕様

キャリア プロトコル

  • ITU V.92
  • ITU V.90
  • K56Flex
  • ITU V.23
  • Bell 103
  • ITU V.21
  • ITU V.22
  • Bell 212A
  • ITU V.22bis
  • ITU V.32
  • ITU V.32bis
  • V.34

エラー訂正リンク アクセス プロトコル

V.42 Link Access Procedure for Modems(LAPM; モデム用リンク アクセス手順)、MNP 2-4

圧縮プロトコル

V.44 および V.42bis(MNP-5 を含む)

ファックス プロトコル

  • ITU-T V.27ter
  • ITU-T V.29
  • ITU-T V.17
  • Point-of-sale(POS)設定のサポート
  • FAX Class 2
  • TIA/EIA-592 Class 2.0 および TIA/EIA-592 ドラフト SP- 2388 Class 2 Group III ファックス伝送(ITU-T V.33、V.17、V.29、V.27ter、および V.21 変調)

ハードウェアの仕様

表 4 に、統合モデム WIC のハードウェア仕様を示します。

表 4 WIC の仕様

仕様 データ
ハードウェアおよびプラットフォームの互換性 Cisco 2600XM、2691、3700、および Cisco ISR 1800、2800、3800 モデル
寸法(高さ×幅×奥行) 1.91 × 6.93 × 9.86 cm(75 × 3.08 × 4.38 インチ)
重量 68 g(2.4 オンス)
ネットワーク モジュールのサポート
  • Cisco 2600XM:NM-2W を経由
  • Cisco 2691:混在するモジュールを経由(NM-2W、NM-1FE2W-V2、および NM-2FE2W-V2)
  • Cisco 3700:コンボ モジュールを経由(NM-2W、NM-1FE2W-V2、および NM-2FE2W-V2)
  • Cisco ISR 3800:コンボ モジュールを経由(NM-2W、NM-1FE2W-V2、および NM-2FE2W-V2)
スループット 最大 56 kbps のダウンストリームと最大 33.6 kbps のアップストリーム、回線状態に依存
ポート RJ-11 ポート× 2(WIC [WIC-1AM] の 第 2 ポートは、モデムがアイドル状態のときに使用されるアナログ電話接続に利用可能)
ケーブル接続 1 つまたは 2 つの RJ-11 コネクタ
LED(モデムごと) SP(V.92、V90、または K56Flex の高速接続)、CN(キャリア検出)、および OH(オフフック)のステータス インジケータ
Network Equipment Building Standards(NEBS)準拠 Level 3、Types II および IV


機械、環境、および機関の認証に関する詳細情報については、Cisco 2600、3700、および Cisco ISR 1800、2800、3800 のデータ シートを参照してください。次の URL をご覧ください。


発注情報

表 5 製品番号

製品番号 説明
WIC-1AM-V2 1 ポート アナログ モデム WIC
WIC-1AM-V2= 1 ポート アナログ モデム WIC
WIC-2AM-V2 2 ポート アナログ モデム WIC
WIC-2AM-V2= 2 ポート アナログ モデム WIC



環境条件

動作温度:0 ~ 40°C(32 ~ 104°F)

保管温度:-20 ~ 65°C(-4 ~ 149°F)

相対湿度:動作時:10 ~ 85%(結露しないこと)、非動作時の安全基準:5 ~ 95%(結露しないこと)


Cisco 2600、3700、および Cisco ISR 1800、2800、3800 の電源

  • AC 入力電圧:100 ~ 240 VAC
  • DC 電圧(Cisco 2600、3600、および 3700)
  • 周波数:47 ~ 64 Hz

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