WAN インターフェイス カード

第 2 世代 1 ポートおよび 2 ポート T1/E1 マルチフレックス トランク音声/WAN インターフェイス カード

データ シート





第 2 世代 1 ポートおよび 2 ポート T1/E1 マルチフレックス トランク音声/WAN インターフェイス カード


第 2 世代 1 ポートおよび 2 ポート T1/E1 マルチフレックス トランク音声/WAN インターフェイス カードは、データ/音声/データの統合アプリケーションおよび音声アプリケーションをサポートし、柔軟性の高いマルチサービス ソリューションを提供します。これを利用することで、データのみ、またはチャネライズド データ/音声の環境からパケット音声ソリューションへの移行が容易になると同時に、構成、管理、およびスペア部品を簡素化できます。


はじめに

第 2 世代 1 ポートおよび 2 ポート T1/E1 マルチフレックス トランク音声/WAN インターフェイス カード(MFT VWIC2)は、Cisco 1721(データ専用)、1751、1760 モジュラ アクセス ルータ、Cisco 2600XM マルチサービス ルータ、Cisco 2691 マルチサービス プラットフォーム、Cisco 3662 Telco Versatile DCN Access Platform、Cisco 3725、3745 マルチサービス ルータ、または Cisco ISR 1841(データ専用)、2801、2811、2821、2851、3825、3845 に搭載し、データおよび音声アプリケーションをサポートします。Cisco MFT VWIC2 は、WAN インターフェイス カード(WIC)と 音声インターフェイス カード(VIC)の機能を組み合わせて多様な用途に対応することにより、卓越した柔軟性、多様性、および投資の保護を実現しています。MFT VWIC2 はパケット音声アプリケーションで再利用できるため、データおよび音声の段階的な統合を行う場合でも、T1/E1 WAN インターフェイスへのそれまでの投資を保護することができます。図1 は、2 ポート T1/E1 を搭載した MFT VWIC2 です。

図 1 2 ポート T1/E1 搭載 MFT VWIC2(製品番号:VWIC2-1MFT-T1/E1)

図 1 2 ポート T1/E1 搭載 MFT VWIC2(製品番号:VWIC2-1MFT-T1/E1)

MFT VWIC2 は、1 ポートおよび 2 ポート T1/E1 MFT VWIC に比べて、多くの面で改善されています。MFT VWIC2 には、Cisco MFT 専用エコー キャンセル(ECAN)モジュール(製品番号:EC-MFT-32 または EC-MFT-64)用のオンボード スロットがあり、要件の厳しいネットワークに対応した拡張エコー キャンセレーション機能が利用できます。T1/E1 MFT VWIC2 は T1 と E1 の両方をサポートしているため、 音声および WAN アプリケーションのいずれにおいても、T1、フラクショナル T1、E1、およびフラクショナル E1 に対応した柔軟な構成が可能になります。すべての MFT VWIC2 モジュールでドロップ & インサート多重化機能が利用できるため、サードパーティ製の高額な外部 CSU/DSU(チャネル サービス ユニット/データ サービス ユニット)やドロップ & インサート マルチプレクサを使用する必要がなくなります。2 ポート MFT VWIC2 では、ポートごとに個別のクロック ソースを利用して、データ アプリケーションのクロック設定ができます。この個別クロッキング機能は、音声アプリケーションまたは ATM/Voice Advanced Integration Module(AIM)(製品番号:AIM-ATM、AIM-VOICE-30、AIM-ATM-VOICE-30)ではサポートされていません。

MFT VWIC2 カードは、Cisco 1721、1751、1760、2600XM、2691、3662、3725、3745、および Cisco ISR 1841、2801、2811、2821、2851、3825、3845 アクセス ルータの WIC、VWIC、および高速 WIC(HWIC) スロットに装着できます。また、サポート対象のアクセス ルータを使用する場合には、デジタル T1/E1 パケット音声トランク ネットワーク モジュール(NM-HDV)、IP コミュニケーション高密度デジタル音声/FAX ネットワーク モジュール(NM-HDV2)、1 ポート T1/E1 IP コミュニケーション高密度デジタル音声ネットワーク モジュール(製品番号:NM-HDV2-1T1/E1)、2 ポート T1/E1 IP コミュニケーション高密度デジタル音声ネットワーク モジュール(製品番号:NM-HDV2-2T1/E1)、2 スロット IP コミュニケーション拡張音声/FAX ネットワーク モジュール(NM-HD-2VE)、2 WAN カード スロット ネットワーク モジュール(NM-2W)、1 10/100 イーサネット 1 4/16 トークン リング 2 WAN カード スロット NM(NM-1FE1R2W)、1 10/100 イーサネット 2 WAN カード スロット ネットワーク モジュール(NM-1FE2W-V2)、および 2 10/100 イーサネット 2 WAN カード スロット ネットワーク モジュール(製品番号:NM-2FE2W-V2)の VWIC または HWIC スロットでも使用できます。

MFT VWIC2 カードには 1 ポートおよび 2 ポートのバージョンが用意されています。これらの製品は、ネットワーク要件の変化に合わせて使用でき、再構成が可能であるため、次のような複数の用途に対応できます。

  • T1/E1 データ - 1 ポートおよび 2 ポート MFT VWIC2 の T1/E1 バージョンは WIC として動作し、T1、フラクショナル T1、E1(G.704 フレーミングを使用するストラクチャード G.703 を含む)、フラクショナル E1、およびストラクチャード E1(G.703)をサポートします。リモート管理を簡素化するために、MFT VWIC2 には完全管理型の DSU/CSU (T1 構成用)および完全管理型の DSU (E1 構成用)が統合されています。
  • E1/G.703 データ - 1 ポートおよび 2 ポート MFT VWIC2 の G.703 バージョンは WIC として動作し、T1、フラクショナル T1、E1(G.704 フレーミングを使用するストラクチャード G.703 を含む)、フラクショナル E1、および非ストラクチャード E1(G.703)をサポートします。リモート管理を簡素化するために、G.703 バージョンには完全管理型の DSU が統合されています。また、G.703 バージョンは T1/E1 バージョンのすべての機能をサポートしています。
  • T1/E1 パケット音声 - 1 ポートおよび 2 ポート VWIC2(音声および WAN)の T1/E1 バージョンは VIC として動作し、PBX(構内交換機)およびセントラル オフィスとの T1、フラクショナル T1、E1、およびフラクショナル E1 接続を提供することでパケット音声アプリケーションをサポートします。これにより、新しい各種サービスの実現と音声通話およびファックス料金の削減が可能になります。
  • データおよびパケット音声の同時サポート - MFT VWIC2 は、データと音声の両方を同時にサポートできるため、ネットワーク コンポーネントの複雑さを緩和すると同時にその数を削減できます。また、帯域効率に優れたパケット音声への移行も容易になります。
  • ドロップ & インサートによるデータおよびパケット音声の同時サポート - MFT VWIC2 は、統合 DSU/CSU を使うと T1/E1 ドロップ & インサート マルチプレクサとして使用できるため、Time Division Multiplexing(TDM; 時分割多重)音声(PBX)、IP 音声、およびデータを同一トランク上で効率的に統合することで、ネットワークの複雑さを緩和すると同時にセントラル オフィス ポートのコストを削減できます。Cisco 1721、1751、および 1760 では、単一の VWIC2 上の 2 つのポート間でドロップ & インサートがサポートされています。Cisco ISR 2800 および 3800 では、単一の VWIC2 上の 2 つのポート間、および異なる VWIC 上の 2 つのポート間でドロップ & インサートがサポートされています。

主な利点

ネットワーキング ライフサイクル コストの削減

  • データ専用からデータと音声の多重化およびパケット音声アプリケーションへのスムーズな移行を可能にします。
  • 複数の専用インターフェイスを使用する場合よりも、トレーニング、構成、管理、およびスペア部品が簡素化されます。
  • 投資を最大限に保護します。
  • 1 つのカードで T1 と E1 の両方をサポートしているため、ネットワーク構成とスペア部品を簡素化できます。
  • 多機能サポートにより、LAN 間ルーティング、データと音声の多重化、およびパケット音声に対応します。
  • Cisco 1700、3700、Cisco ISR 1800、2800、3800 シリーズ ルータ、一部の Cisco 2600、3600 シリーズ ルータ、および一部のネットワーク モジュール間でモジュールを共有できます(詳細は、表 1 を参照)。
  • ポートごとに個別のクロック ソースを利用してクロック設定できるため、構成の柔軟性が向上し、データ アプリケーション コストを削減できます。この機能は、音声アプリケーションまたは ATM/Voice Advanced Integration Module(AIM)(製品番号:AIM-ATM、AIM-VOICE-30、AIM-ATM-VOICE-30)ではサポートされていません。
  • バランス モードおよびアンバランス モードの E1 設定をサポートします。
  • 2.048 Mbps の帯域幅をすべて利用するために非ストラクチャード E1(G.703)をサポートしています(G.703 モデル)。
  • サードパーティ製の高額な外部 CSU/DSU、およびドロップ & インサート マルチプレクサを使用する必要がありません。
  • 要件の厳しいネットワーク条件に対応する Cisco MFT 専用 ECAN モジュールをオプションでサポートできます。
  • CiscoView や CiscoWorks などの単一の管理ツールを使用して、ルータ、CSU/DSU、またはドロップ & インサート マルチプレクサを管理できるため、リモート ネットワーク管理を簡素化できます。

システム リソースの最大限の活用

  • サポート対象の Cisco 1700、2600、3600、3700、および Cisco ISR 1800、2800、3800 アクセス ルータの T1/E1 ポート密度を向上させます。単一のネットワーク モジュール スロットで最大 4 つの T1/E1 接続(統合 CSU/DSU を使用)、または単一の WIC スロットで最大 2 つの T1/E1 接続をサポートします。
  • 帯域効率の高いパケット音声への移行が容易なため、新規サービスの実現を可能にします。

データと音声の段階的な統合を行う場合でも、WAN インターフェイスへの投資を保護することができます。たとえば、MFT VWIC2 は、WAN インターフェイスのようなデータ専用の用途にも対応できるため、ドロップ & インサート マルチプレクサを使ってデータと音声を統合する際に再利用が可能になります。また、デジタル T1/E1 パケット音声トランク ネットワーク モジュール(NM-HDV)、2 スロット IP コミュニケーション拡張音声/FAX ネットワーク モジュール(NM-HD-2VE)、IP コミュニケーション高密度デジタル音声/FAX ネットワーク モジュール(NM-HDV2)、1 ポート T1/E1 IP コミュニケーション高密度デジタル音声ネットワーク モジュール(製品番号:NM-HDV2-1T1/E1)、および 2 ポート T1/E1 IP コミュニケーション高密度デジタル音声ネットワーク モジュール(製品番号:NM-HDV2-2T1/E1)に MFT VWIC2 を装着すると、パケット音声(Voice over IP [VoIP] または Voice over Frame Relay [VoFR])をサポートするように設定することもできます。


アプリケーション

パケット音声ソリューション:PBX とセントラル オフィスの接続

MFT VWIC2 はデジタル T1/E1 ポートを通じて、デジタル T1/E1 パケット音声トランク ネットワーク モジュール(NM-HDV)、2 スロット IP コミュニケーション拡張音声/FAX ネットワーク モジュール(NM-HD-2VE)、IP コミュニケーション高密度デジタル音声/FAX ネットワーク モジュール(NM-HDV2)、1 ポート T1/E1 IP コミュニケーション高密度デジタル音声ネットワーク モジュール(製品番号:NM-HDV2-1T1/E1)、2 ポート T1/E1 IP コミュニケーション高密度デジタル音声ネットワーク モジュール(製品番号:NM-HDV2-2T1/E1)、およびオンボード VIC/WIC/HWIC スロットを搭載したアクセス ルータに、PBX および PSTN(公衆交換電話網)接続を提供します。これらの NM-HDV、NM-HD-2VE、NM-HDV2、NM-HDV2-1T1/E1、NM-HDV2-2T1/E1、およびアクセス ルータは、H.323、Session Initiation Protocol(SIP)、Media Gateway Control Protocol(MGCP)、および Skinny Client Control Protocol(SCCP)ベースの VoIP、FRF.11 および FRF.12 ベースの VoFR と、ATM Adaptation Layer 5(AAL5; ATM アダプテーション レイヤ 5)ベースの Voice-over-ATM(VoATM)といった業界標準をサポートしています。

注:これらのパケット音声アプリケーション(VoIP、VoFR、または VoATM)を使用する場合は、適切な WIC が必要です。

パケット音声ソリューション:厳しいネットワーク条件に対応したエコー キャンセレーション

MFT VWIC2 には、32 チャネルまたは 64 チャネル Cisco MFT 専用 ECAN モジュール(製品番号:EC-MFT-32 または EC-MFT-64)用のオンボード スロットがあります(図 2)。これらのドータカードをオプションで使用すると、シスコの拡張 ITU-T G.168 ECAN 機能を実行する専用のハードウェア リソースが利用できます。専用 ECAN モジュールの処理リソースとメモリ リソースを利用すると、事前に定義された設定と 128 ミリ秒の拡張エコー テール バッファを備えるエコー キャンセラを設定できます。この機能を利用すると、厳しいネットワーク環境でも安定したエコー キャンセレーションを実現できます。専用 ECAN モジュールの 32 チャネルおよび 64 チャネル構成は、それぞれ Cisco MFT VWIC2 カードの 1 ポート構成および 2 ポート構成の要件に適合しています。

図 2 オプションの 64 チャネル MFT 専用 ECAN モジュール(製品番号:EC-MFT-64)を搭載した 2 ポート T1/E1 MFT VWIC2(製品番号:VWIC2-2MFT-T1/E1)

図 2 オプションの 64 チャネル MFT 専用 ECAN モジュール(製品番号:EC-MFT-64)を搭載した 2 ポート T1/E1 MFT VWIC2(製品番号:VWIC2-2MFT-T1/E1)

データ ソリューション:統合 DSU/CSU を備えた 1 ポートおよび 2 ポート T1/E1 WIC

MFT VWIC2 を使用すると、ルータ、T1/E1、およびフラクショナル T1/E1 シリアル インターフェイスの各機能を、完全管理型の DSU/CSU と統合できるため、ブランチオフィスの接続を簡素化できます。

MFT VWIC2 は、「データ専用」の WAN 接続で使用する場合、1 ポート T1/フラクショナル T1 DSU/CSU WAN インターフェイス カード(製品番号:WIC-1DSU-T1)と同様に、Cisco IOS® ソフトウェアの CLI(コマンドライン インターフェイス)によるループバック制御など、数多くの機能をサポートします。さらに、MFT VWIC2 には 2 ポートのバージョン(デュアル T1/E1 構成を含む)も用意されているため、Cisco 3700、Cisco ISR 1800、2800、3800 シリーズ、およびサポート対象の Cisco 1700、2600、3600 シリーズ アクセス ルータで WAN ポート密度を高めることができます。MFT VWIC2 の T1/E1 バージョンには、統合 DSU 機能(E1 構成用)および統合 CSU/DSU 機能(T1 構成用)が内蔵されているため、リモート ネットワーク管理が容易になります。

2 ポート MFT VWIC2 を使用すると、シスコシステムズのマルチサービス アクセス ルータの構成の柔軟性が向上し、単一ポートの T1/E1 WIC を 2 枚使用する必要がなくなります。単一の WIC または HWIC スロットの T1/E1 ポート密度が向上すると、2 ポート高速シリアル WAN インターフェイス カードまたは 2 ポート非同期/同期シリアル WAN インターフェイス カード(製品番号:WIC-2T または WIC-2A/S)によるローカル シリアル集約、あるいは 1 ポート ISDN BRI S/T WAN インターフェイス カード(製品番号:WIC-1B-S/T-V3)または 1 ポート ISDN(NT-1 内蔵)WAN インターフェイス カード(製品番号:WIC-1B-U-V2)による ISDN バックアップを利用するのに役立ちます。

MFT VWIC2 カードはチャネル化機能もサポートしているため、T1 または E1 サービスを複数のフラクショナル チャネル グループに分割できます。これにより、1 つの物理ポートで複数のサイトへの接続が可能になります。(注:このモードを使用する場合、各 WIC スロットでサポートできるポートは 1 つのみです)。

第 2 世代 1 ポートおよび 2 ポート G.703 マルチフレックス トランク音声/WAN インターフェイス カード(製品番号:VWIC2-1MFT-G703 および VWIC2-2MFT-G703)は、非ストラクチャード E1(G.703)だけでなく、他の MFT VWIC2 カードのすべての機能(ドロップ & インサートを含む)をサポートしています。2 ポート G.703 マルチフレックス トランク音声/WAN インターフェイス カードでは、一層柔軟な設定が可能で、一方のポートを非ストラクチャード E1(G.703)として使用し、もう一方のポートを標準的なフレーム E1 として使用することができます。

多重化データ/音声ソリューション:DSU/CSU を内蔵した 2 ポート T1/E1 ドロップ & インサート マルチプレクサ

1 ポートおよび 2 ポート MFT VWIC2 を使用すると、Cisco ISR 2800、3800 シリーズ、Cisco 3700、または一部の Cisco 2600、3600 シリーズ ルータで、ルータ、完全管理型のドロップ & インサート マルチプレクサ、および完全管理型の DSU/CSU の機能を統合できるため、ブランチオフィスの接続を簡素化することができます(ドロップ & インサート機能をサポートするために、1 ポート MFT VWIC2 を 2 枚使用することが可能です。2 つのポートが必要なため、一般的に 2 ポート MFT VWIC2 の方が適しています)。通常、ドロップ & インサート マルチプレクサはチャネル化(TDM)によって、セントラル オフィスへの単一の T1、フラクショナル T1、 E1 またはフラクショナル E1 接続に音声とデータを統合する場合に使用されます。1 つの回線を共有することにより、個別の物理回線を 2 本使用してセントラル オフィスと接続する場合に比べ、コストを大幅に削減することができます。ドロップ & インサート機能は、通常、T1 または E1 サービスで音声とデータを共有する場合に使用しますが、ビデオとデータ、またはデータとデータの共有にも使用できます。

さらに、ドロップ & インサート機能を統合することにより、TDM スイッチングのメンテナンス中に Cisco IOS ソフトウェアのリロードが可能になるため、システムのアベイラビリティを向上させることができます。

図 3 データおよび TDM 音声間で T1/FT1 または E1/FE1 サービスを共有するドロップ & インサート

図 3 データおよび TDM 音声間で T1/FT1 または E1/FE1 サービスを共有するドロップ & インサート

ここでは、最大 10 の同時コールのサポートが必要な PBX(T1 インターフェイスを搭載)の場合を考えます。T1 サービス(1.544 Mbps)には 24 個の DS-0 チャネルが含まれるため、ルータからのデータ通信用に 14 個の DS-0 チャネル(896 kbps の帯域幅)が残ります(14 × 64 kbps)。PBX コールに割り当てる DS-0 チャネル数とルータのデータ通信に使用する残りのチャネル数は自由に設定できます(スタティックな設定が必要で、ダイナミックな設定は不可)。E1 サービスの場合は、音声とルータのデータ間で 30 個の DS-0 チャネルを使用できます。

この例では、2 ポート T1/E1 MFT VWIC2 の一方のポートを PBX に接続し、もう一方のポートをセントラル オフィスに接続します。PBX から接続された 10 個の DS-0 チャネルは「セントラル オフィス ポート」に TDM スイッチング処理されます。このスイッチング処理は、MFT VWIC2 で実行されます。この TDM スイッチングは柔軟に設定できるため、「PBX ポート」の DS-0 チャネルをセントラル オフィス ポートの同一タイム スロットを使用する DS-0 チャネルにマッピングする必要はありません。MFT VWIC2 のセントラル オフィス ポート上にある残りの 14 個の DS-0 チャネルは、ルータ内の VWIC2 のバックプレーン コネクタを経由して単一の集約チャネル グループとして終端されます。この 14 個の DS-0 チャネルをチャネル化サービスとしてルータで個別に割り当てることはできませんが、複数のチャネル グループに分割することは可能です。

ドロップ & インサート機能は、すべての MFT VWIC2 に実装されています。「ドロップ & インサート」という用語は、通常、ルータのデータ(または別のデータ デバイスから送信されるデータ)を音声コールと多重化する場合に使用します。「ドロップ & インサート」は「デジタル クロスコネクト」と呼ぶ方が一般的です。Cisco 2600、3700 および Cisco ISR 2811、2821、2851、3800 アクセス ルータで、デジタル T1/E1 パケット音声トランク ネットワーク モジュール(NM-HDV)、2 スロット IP コミュニケーション拡張音声/FAX ネットワーク モジュール(NM-HD-2VE)、IP コミュニケーション高密度デジタル音声/FAX ネットワーク モジュール(NM-HDV2)、1 ポート T1/E1 IP コミュニケーション高密度デジタル音声ネットワーク モジュール(製品番号:NM-HDV2-1T1/E1)、および 2 ポート T1/E1 IP コミュニケーション高密度デジタル音声ネットワーク モジュール(製品番号:NM-HDV2-2T1/E1)に MFT VWIC2 を装着した場合、MFT VWIC2 は音声チャネルのデジタル クロスコネクトのみをサポートします。たとえば、PBX から MFT VWIC2 の PBX ポートに至る単一の T1 接続は、パケット音声(VoIP など)用のデジタル T1/E1 パケット音声トランク ネットワーク モジュール(NM-HDV)に割り当てられる DS-0 チャネルと、MFT VWIC2 のセントラル オフィス ポートに対して TDM スイッチング処理され、標準的な回線交換された音声接続用に使用される DS-0 チャネルに分割されます。

アナログ クロスコネクト ソリューション

TDM DS0 チャネルをアナログ音声ポートとクロスコネクトすると、アナログ クロスコネクト ソリューションを実現できます。この機能は、Cisco 1760、Cisco ISR 2800、および Cisco ISR 3800 シリーズ ルータでサポートされます。また、両方のポートが同一ネットワーク モジュール上にある場合には、サポート対象の Cisco 2600 および 3700 アクセス ルータでもサポートされます。

表 1 MFT VWIC2 のプラットフォーム サポートおよび Cisco IOS ソフトウェア リリースの最小要件

VWIC2-1MFT-T1/E1 VWIC2-2MFT-T1/E1 VWIC2-1MFT-G703 VWIC2-2MFT-G703
Cisco 1721、1751、および 1760 の WIC/VWIC スロット 12.3(14)T 12.3(14)T 12.3(14)T 12.3(14)T
Cisco 1751 および 1760 の VIC スロット **** 12.3(14)T 12.3(14)T 12.3(14)T 12.3(14)T
Cisco 2600 シャーシの WIC スロット - - - -
Cisco 2600(音声対応またはデータ専用ネットワーク モジュールを搭載) - - - -
Cisco 2600XM シャーシの WIC スロット 12.3(14)T *** 12.3(14)T *** 12.3(14)T *** 12.3(14)T ***
Cisco 2600XM(音声対応またはデータ専用ネットワーク モジュールを搭載) 12.3(14)T 12.3(14)T 12.3(14)T * 12.3(14)T **
Cisco 2691 シャーシの WIC スロット 12.3(14)T *** 12.3(14)T *** 12.3(14)T *** 12.3(14)T ***
Cisco 2691(音声対応またはデータ専用ネットワーク モジュールを搭載) 12.3(14)T 12.3(14)T 12.3(14)T * 12.3(14)T **
Cisco 3620、3640A、および 3660 シャーシの WIC スロット - - - -
Cisco 3620、3640A、および 3660(音声対応またはデータ専用ネットワーク モジュールを搭載) - - - -
Cisco 3662 Telco Versatile DCN Access Platform(音声対応およびデータ専用ネットワーク モジュールを搭載) 12.3(14)T *** 12.3(14)T *** 12.3(14)T * *** 12.3(14)T ** ***
Cisco 3700 シャーシの WIC スロット 12.3(14)T *** 12.3(14)T *** 12.3(14)T *** 12.3(14)T ***
Cisco 3700(音声対応またはデータ専用ネットワーク モジュールを搭載) 12.3(14)T 12.3(14)T 12.3(14)T * 12.3(14)T **
Cisco ISR 2800 シャーシの HWIC スロット 12.3(14)T 12.3(14)T 12.3(14)T 12.3(14)T
Cisco ISR 2800(音声対応またはデータ専用ネットワーク モジュールを搭載) 12.3(14)T 12.3(14)T 12.3(14)T * 12.3(14)T **
Cisco ISR 3800 シャーシの HWIC スロット 12.3(14)T 12.3(14)T 12.3(14)T 12.3(14)T
Cisco ISR 3800(音声対応またはデータ専用ネットワーク モジュールを搭載) 12.3(14)T 12.3(14)T 12.3(14)T * 12.3(14)T **


* VWIC2-1MFT-G703 は NM-HDV および NM-HD-2VE ではサポートされません。
** VWIC2-2MFT-G703 は NM-HD-2VE ではサポートされません。
*** 音声を使用する場合は、AIM-VOICE-30 または AIM-ATM-VOICE-30 モジュールが必要です。
**** Cisco 1751 および 1760 の VIC スロットのみでの音声アプリケーション サポートです。

ネットワーク モジュールのまとめ

音声対応ネットワーク モジュール:デジタル T1/E1 パケット音声トランク ネットワーク モジュール(NM-HDV)、2 スロット IP コミュニケーション拡張音声/FAX ネットワーク モジュール(NM-HD-2VE)、IP コミュニケーション高密度デジタル音声/FAX ネットワーク モジュール(NM-HDV2)、1 ポート T1/E1 IP コミュニケーション高密度デジタル音声ネットワーク モジュール(製品番号:NM-HDV2-1T1/E1)、および 2 ポート T1/E1 IP コミュニケーション高密度デジタル音声ネットワーク モジュール(製品番号:NM-HDV2-2T1/E1)
データ専用ネットワーク モジュール:2 WAN カード スロット ネットワーク モジュール(NM-2W)、1 10/100 イーサネット 1 4/16 トークン リング 2 WAN カード スロット NM(NM-1FE1R2W)、1 10/100 イーサネット 2 WAN カード スロット ネットワーク モジュール(NM-1FE2W-V2)、および 2 10/100 イーサネット 2 WAN カード スロット ネットワーク モジュール(NM-2FE2W-V2)

表 2 MFT VWIC2 カードの機能比較

製品番号 ポート数 T1 サポート E1 サポート 非ストラクチャード E1(G.703)サポート データ サポート WIC モード 音声サポート VIC モード ドロップ & インサート多重化
VWIC2-1MFT-T1/E1 1 × *
VWIC2-2MFT-T1/E1 2 ×
VWIC2-1MFT-G703 1 *
VWIC2-2MFT-G703 2


* 複数の HWIC スロットを持つサポート対象プラットフォームでは、最低 2 つの MFT VWIC がドロップ & インサートをサポートするために必要です。1 ポート MFT VWIC2 カードを Cisco 1721、1751、および 1760 で使用する場合、ドロップ & インサートはサポートされません。


仕様

表 3 MFT VWIC2 カードの製品番号と説明

製品番号 説明
VWIC2-1MFT-T1/E1 1 ポート T1/E1 マルチフレックス トランク音声/WAN インターフェイス カード
VWIC2-2MFT-T1/E1 2 ポート T1/E1 マルチフレックス トランク音声/WAN インターフェイス カード
VWIC2-1MFT-G703 1 ポート G.703 マルチフレックス トランク音声/WAN インターフェイス カード
VWIC2-2MFT-G703 2 ポート G.703 マルチフレックス トランク音声/WAN インターフェイス カード


Cisco IOS ソフトウェア リリースおよび Cisco IOS ソフトウェア フィーチャ セット ライセンスの要件

プラットフォーム サポートについては表 1 を参照してください。MFT VWIC2 は、Cisco IOS ソフトウェア リリース 12.3(14)T で最初にサポートされ、今後、12.4(1) メインライン リリースで提供される予定です。データ アプリケーションを使用するには IP Base フィーチャ セット ライセンスが最低限必要で、音声アプリケーションを使用するには IP Voice フィーチャ セット ライセンスが最低限必要となります。

データ機能

  • T1/E1 またはフラクショナル T1/E1 ネットワーク インターフェイス
  • 64 kbps × n または 56 kbps × n(非チャネル化データ レート)(T1:n = 1 ~ 24、E1:n = 1 ~ 31)
  • ANSI T1.403 および AT&T Publication 62411 などの標準に準拠

ネットワーク インターフェイス仕様

表 4 T1 ネットワーク インターフェイス仕様

項目 説明
送信ビット レート 1.544 Mbps ± 50 bps/32 ppm
受信ビット レート 1.544 Mbps ± 50 bps/32 ppm
ライン コード Alternate-mark-inversion(AMI)、Binary 8-Zero Substitution(B8ZS; バイナリ 8 ゼロ置換)
AMI Ones Density 56-kbps × n チャネルに適用
フレーミング フォーマット D4(Super Frame [SF; スーパー フレーム])および Extended Super Frame(ESF; 拡張スーパー フレーム)
出力レベル(LBO [回線ビルドアウト]) 0、-7.5、または -15 dB
入力レベル +1 dB0 ~ -24 dB0
Data Terminal Equipment(DTE; データ端末装置)インターフェイス(WIC モード) フラクショナル サービス
DTE インターフェイス(VIC モード) G.704 またはストラクチャード
Data Communications Equipment(DCE; データ通信装置)インターフェイス G.704 またはストラクチャード


表 5 E1 ネットワーク インターフェイスの仕様

項目 説明
送信ビット レート 2.048 Mbps ± 100 bps/50 ppm
受信ビット レート 2.048 Mbps ± 100 bps/50 ppm
データ レート 各 E1 ポートあたり 1.984 Mbps(フレーム モード)
クロッキング 内部およびループ(ネットワークから回復)
E1 国別ビット 固定(設定不可)
符号化 High-Density Bipolar Three(HDB3)
DTE インターフェイス(WIC モード) フラクショナル サービス
DTE インターフェイス(VIC モード) G.704 またはストラクチャード
DCE インターフェイス G.704 またはストラクチャード


寸法(高さ×幅×奥行)

MFT VWIC2:2.1 × 7.9 × 12.2 cm(0.8 × 3.1 × 4.8 インチ)

重量

  • 1 ポート VWIC2-1MFT-T1/E:57 g(0.125 ポンド)
  • 2 ポート VWIC2-2MFT-T1/E1:62 g(0.137 ポンド)

診断

  • ANSI T1.403 Annex B/V.54 ループアップ/ダウン コード認識、ネットワーク ループバック、ユーザ起動のループバック、ネットワーク ペイロード ループバック、ローカル DTE ループバック、リモート ライン(コード:V.54、ループ アップ、およびループ ダウン)
  • ビット誤り率テスト(BERT)パターン:すべて 0、すべて 1、1:2、1:8、3:24、QRW、QRSS、63、511、2047、V.54/T1.403 annex B ビット パターン、および 2 つのユーザがプログラミングできる 24 ビット パターン
  • アラーム検出:Alarm Indication Signal(AIS; アラーム表示信号)、タイムスロット 16 AIS、リモートアラーム、遠端ブロック エラー(FEBE)、フレーム同期外れ(OOF)、Cyclic Redundancy Check(CRC; 巡回冗長検査)マルチフレーム OOF、シグナリング マルチフレーム OOF、フレームエラー、CRC エラー、ネットワーク信号損失(レッド アラーム)、ネットワーク フレーム損失、ネットワークからの受信(ブルー アラーム)(AIS)、ネットワーク パフォーマンス レポート/エラーカウンタ CRC からの受信(イエロー)、エラード セカンド(ES)、バースト ES、重大 ES、SF フレーミングの Ft および Fs フレーミング エラー、ESF フレーミングの FPS フレーミング エラー、15 分ごとに 24 時間の履歴を保存
  • オンボード プロセッサによるリアルタイムの Facility Data Link(FDL)メッセージング、インバンド コード検出および挿入、アラーム積算、パフォーマンス モニタリング
  • 設定可能な ANSI T1.403 または AT&T TR 54016 標準に基づく、FDL のフル サポートと FDL パフォーマンス モニタリング

DSU/CSU

  • DSX-1 ケーブル長を 0 ~ 655 フィートの範囲で段階的に選択可能(DSU モード)
  • 選択可能な DS-1 CSU 回線ビルドアウト:0、-7.5、および -15 dB

LED

  • CD(データ キャリア検知)- Telco リンク上での受信エラーを検出
  • LP(ループバック)- インターフェイスがループバック モードになっていることを検出
  • AL(アラーム)- アラーム状態を検出

表 6 ネットワーク管理機能

管理機能 説明
Telnet またはコンソール Cisco IOS ソフトウェアの CLI を使用したリモートおよびローカルでの設定、モニタリング、およびトラブルシューティング
Simple Network Management Protocol(SNMP; 簡易ネットワーク管理プロトコル)
  • 単一の SNMP エージェントでルータと DSU/CSU を管理。ルータ、DSU、および CSU は単一のネットワーク エンティティとして表示される
  • 標準 MIB(MIB II)
  • Cisco 統合 DSU/CSU MIB
  • RFC 1406 T1 MIB(アラーム検出およびレポート機能を含む)
SNMP トラップ アラームに応じて生成


環境仕様

  • 動作温度:0 ~ 40°C(32 ~ 104°F)
  • 保管温度:-25 ~ +70°C(-13 ~ 158°F)
  • 相対湿度:動作時:5 ~ 85%(結露しないこと)、非動作時:5 ~ 95%(結露しないこと)

適合規格

表 7 に、MFT VWIC2 の適合規格を示します。

表 7 MFT VWIC2 の適合規格

安全性 EMC イミュニティ EMC エミッション Network Equipment Building Standards(NEBS)
  • UL 60950
  • CAN/CSA C22.2 No. 60950
  • IEC 60950-1
  • EN 60950-1
  • AS/NZS 60950
  • EN55024(CISPR24)
  • EN61000-4-2
  • EN61000-4-3
  • EN41000-4-4
  • EN41000-4-5
  • EN41000-4-6
  • EN41000-4-8
  • EN41000-4-11
  • EN50082-1
  • EN61000-6-2
  • ITU-T K.21
  • CFR 47 Part 15、クラス B
  • ICES-003 クラス B
  • EN55022 クラス B
  • CISPR22 クラス B
  • AS/NZS 3548 クラス B
  • VCCI クラス B
  • EN 300386
  • EN61000-3-2
  • EN61000-3-3
  • GR-63
  • GR-1089 Type 1、3


ホモロゲーション

ホモロゲーションの要件は国およびインターフェイス タイプによって異なります。各国の承認状況については、次の URL を参照してください。http://tools.cisco.com/cse/prdapp/jsp/externalsearch.do?action=externalsearch&page=EXTERNAL_SEARCH&module=EXTERNAL_SEARCH

T1 適合規格(一部)

  • TIA-968-A
  • CS-03
  • Jate
  • ANSI T1.403

E1 適合規格(一部)

  • TBR4、TBR12、TBR13
  • ITU-T G.703、G.704、G.823、I.431
  • S016(オーストラリア)

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