Cisco Wide Area Application Services (WAAS)ソフトウェア

アプリケーション アクセラレーションおよびブランチ オフィス インフラストラクチャ統合のためのシスコと EMC のソリューション

ソリューションの概要





アプリケーション アクセラレーションおよびブランチ オフィス インフラストラクチャ統合のためのシスコと EMC のソリューション


IT 企業は、リモート ユーザがローカル インフラストラクチャで享受しているサービス レベルを維持しつつ、コストがかさんで管理が面倒なブランチ オフィス サーバとストレージ インフラストラクチャを統合するという課題に直面しています。分散したファイル サーバをデータセンターに集中化することで、データの管理と保護は容易になりますが、WAN 環境でのファイル アクセス プロトコルの動作により、リモート オフィスのユーザに対するパフォーマンスは低下します。シスコと EMC は、Cisco® Wide Area Application Services(WAAS)テクノロジーと EMC の Celerra ストレージ テクノロジーを中核に据えたエンドツーエンドのインフラストラクチャ統合ソリューションを共同で提供しています。

課題

IT 企業では、分散した従業員の生産性に必要なサービス レベルを満たすために、会社全体にわたってファイル サーバ、Web サーバ、電子メール サーバ、その他のサーバを展開しています(図 1)。ストレージ要求が増加の一途をたどり、法令準拠が課されるのに伴って、IT 企業は分散型のインフラストラクチャを集中化するかそのまま維持するかという選択を迫られています。

コストのかかるサーバをリモート オフィスから除去するという考えは魅力的ですが、リモート ユーザがすべての重要情報に負荷の高い WAN 経由でアクセスするようになった場合に生じる問題を考慮しなければなりません。しかも、単にファイル サーバをデータセンターに統合するだけでは、多数のサーバの管理に伴うコストをなくすことはできません。ハードウェアと保守、オペレーティング システムの保守と更新プログラムの適用、ウイルス対策、およびデータ保護のコストはかかり続けます。

代表的な分散型 IT インフラストラクチャ

図 1 代表的な分散型 IT インフラストラクチャ
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IT 企業では、リモート オフィスのユーザに今と変わらないデータのアクセス性を提供し、ユーザと情報を隔てる WAN によって生じる課題に対処しながら、インフラストラクチャの統合を促進するソリューションを必要としています。シスコと EMC は、そうしたソリューションを生み出しました。

ソリューション

Cisco WAAS は、強力で透過的な WAN 最適化およびアプリケーション アクセラレーション機能を、使いやすく管理しやすいアプライアンスまたはルータ統合型ネットワーク モジュールで提供します。シスコはアプリケーション プロトコルと転送プロトコルが WAN 経由でやり取りする仕組みを完全に理解しているので、転送に TCP を使用するほぼすべてのアプリケーション プロトコルを最適化することができます。

EMC Celerra ファミリの Network-Attached-Storage(NAS; ネットワーク接続ストレージ)デバイスは、データ管理用の拡張可能なプラットフォームで、サーバ統合、コスト削減、および情報ライフサイクル管理のための基盤を形成します。スナップショット コピーやレプリケーション機能などの強力なデータ保護機能を備えた EMC の Celerra 製品は、IT 企業がコスト効率良く情報を管理するために必要なストレージ容量とツールを提供します。

Cisco WAAS と EMC Celerra を組み合わせて展開することで、IT 企業はリモート ユーザのパフォーマンスを低下させることなく、集中型のインフラストラクチャに付随するすべての利点を享受することができます。具体的には、次のような利点があります。

  • 展開、管理、および保護するサーバとストレージ インフラストラクチャのサイロ化を抑制する
  • サーバのライセンス、バックアップ ソフトウェア、およびデータ保護メディアへの支出が大幅に削減される
  • ビジネスの継続性および障害回復計画が簡素化される
  • Information Lifecycle Management(ILM; 情報ライフサイクル管理)を実装するためのデータ分類が容易になる


Cisco WAAS を EMC Celerra とともに展開することで、IT 企業は図 2 に示すように、データ管理およびアプリケーション サービス インフラストラクチャを単純化することができます。



図 2 Cisco WAAS と EMC Celerra によって単純化され、統合されたインフラストラクチャ

図 2 Cisco WAAS と EMC Celerra によって単純化され、統合されたインフラストラクチャ
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Cisco WAAS:WAN のアプリケーション プロトコルのパフォーマンス向上

Cisco WAAS は、堅牢で強力なアプリケーション アクセラレーションおよび WAN 最適化プラットフォームとして、WAN 環境におけるアプリケーション プロトコルのパフォーマンスを向上させます。図 3 に示す Cisco Wide Area Application Engine(WAE)ハードウェア プラットフォームを Cisco WAAS ソフトウェアとともに会社全体の各ブランチ ロケーションに配置することで、IT 企業は WAN リソースを使用するアプリケーションのパフォーマンスを高めると同時に、WAN リソースの使用量を削減することができます。

図 3 Cisco WAE ハードウェア

図 3 Cisco WAE ハードウェア

Cisco WAAS には、次のようなさまざまな最適化機能が備わっています。

  • アプリケーション固有のアクセラレーション:Cisco WAAS は、Microsoft Common Internet File System(CIFS)プロトコルの遅延緩和やオブジェクト キャッシングなどの最適化を実現し、プロトコルの作業負荷をローカルで安全に処理するとともに、検証済みの一元的にロックされたオブジェクトを提供します。
  • 高度なネットワーク圧縮:Cisco WAAS Data Redundancy Elimination(DRE)は、送受信される TCP トラフィックを監視して、アプリケーション プロトコルと無関係なデータ フロー内の冗長パターンを特定し、伝送から冗長性を有効に取り除きます。これにより、5 から 500 倍の圧縮(アプリケーションとプロトコルに依存)が可能です。持続的なコネクション型の Lempel-Ziv(LZ)圧縮と組み合わせることで、Cisco WAAS は帯域幅の使用量を大幅に減らし、アプリケーションの遅延までも緩和します。
  • 転送の最適化:Cisco WAAS Transport Flow Optimization(TFO)は、WAN 環境における TCP の動作を強化し、特にパケット損失が著しい環境でアプリケーションのスループットと効率を改善します。


また、Cisco WAAS は、市場のあらゆるアプリケーション アクセラレーションや WAN 最適化ソリューションの中で最も低い運用コストを実現します。

  • デバイスの自動検出:ネットワーク インターセプションを設定すると、Cisco WAAS を実行する Cisco WAE デバイスは互いを自動的に検出します。管理者はデバイスを設定して、通信と最適化が可能なデバイスを指定する必要がありません。
  • 完全な透過性:Cisco WAAS は、クライアント ワークステーション、サーバ、およびネットワークに対して透過的です。シスコは、Quality of Service(QoS)、NetFlow、アクセス リスト、ファイアウォール ポリシーなど、ネットワークの機能設定で IT 企業が行ってきた投資を保護します。
  • スケーラブルで安全性の高い集中管理:Cisco WAAS Central Manager は、安全性の高いプロトコルを通じてネットワーク内のすべての Cisco WAE アプライアンスと通信し、最大 3,000 ノードを管理することができます。また、可用性の高い方法で展開し、ダウンタイムが許されない環境をサポートすることもできます。


EMC Celerra データ管理ソリューション

EMC Celerra は、IP ストレージとデータ管理に適した、柔軟でスケーラブルかつ拡張性のあるプラットフォームを提供します(図 4)。CLARiiON CX ディスク ストレージを基にした統合システムとして構成しても、EMC Storage Area Network(SAN; ストレージ エリア ネットワーク)に接続されたゲートウェイとして構成しても、EMC Celerra プラットフォームを使用すると、管理者はサーバ統合と ILM を通じてコストを制御することができます。

図 4 EMC Celerra IP ストレージ ファミリ

図 4 EMC Celerra IP ストレージ ファミリ
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EMC Celerra には、次のようなデータ ストレージ管理機能が備わっています。

  • 実績あるアーキテクチャのスケーラビリティ:EMC Celerra は CLARiiON CX ハードウェア アーキテクチャを利用して、スケーラビリティと耐障害性を実現しています。最大 112 TB のストレージ容量をサポートする Celerra ファミリは、ファイバ チャネル ドライブ ベイと Advanced-Technology-Attachment(ATA)ドライブ ベイの混在環境をサポートしており、単体の管理しやすいデバイス内で階層型のストレージ容量を実現できます。
  • サーバ統合:EMC Celerra には、サーバ統合を容易にする一連のサービスが用意されています。Celerra Virtual Data Movers では、統合を単純化するために 1 つの物理システムを複数の仮想サーバに見せることができます。
  • 統一されたデータ管理スイート:EMC SnapSure を使用すると、管理者はストレージ効率の良い、特定時点の実稼働環境ファイル システムのコピーを作成し、オンライン データの保護と柔軟性を促進することができます。Celerra Replicator は、地理的に離れた EMC Celerra デバイス間でファイル システムを非同期にレプリケートし、障害回復を可能にします。


EMC Celerra は、次のように運用コストを削減する役目も果たします。

  • 簡単な Web ベースの管理:EMC Celerra Manager は、高度な機能を簡単に実行できる使いやすい Web ベースのインターフェイスです。1 つのコンソールから単体の NAS デバイスを管理することも、NAS デバイスのネットワーク全体を管理することもできます。ウィザード、直感的な GUI、その他の拡張機能が NAS 環境の監視と管理に役立ちます。
  • 仮想ファイル システム テクノロジー:EMC Celerra では、革新的な仮想ファイル システム テクノロジーによってストレージ プロビジョニングから複雑さが取り除かれており、複数のファイル システムを容易に管理できるようになっています。マウスをクリックするだけで実行できる EMC Celerra Automated Volume Management(AVM)ソフトウェアのボリュームおよびファイル システム設定を利用して、環境を特定の作業負荷に合わせて簡単に最適化することができます。仮想プロビジョニングでは、仮想ファイル システムまたは Internet Small Computer System Interface(iSCSI)の Logical Unit Number(LUN)内でちょうど必要なストレージ容量を容易に割り当てることができ、必要に応じて容量が自動的に拡大します。


成功に向けたパートナーシップ

シスコと EMC は、Cisco WAAS および EMC Celerra 製品で幅広い相互運用性テストを実施しました。この一連のテストでは、IT 企業が分散したサーバをデータセンターに安全に統合しつつ、データの整合性やセキュリティを損なわずにパフォーマンス期待値を維持できるように努めています。テストには、Microsoft Windows for UNIX 環境の CIFS など、関連プロトコルの次のようなすべての側面が含まれます。

  • ファイル サーバとドメインのセキュリティ、ユーザ認証、およびユーザ許可の維持
  • ディスク クォータを含む、ストレージ管理機能の維持
  • 古いデータが提供されないようにするための、データの一貫性と並列性の確認
  • シングルユーザおよびマルチユーザのシナリオでのプロトコル正当性のサポートの検証
  • スケーラビリティ、冗長性、およびフェールオーバーのテスト
  • 重い負荷がかかってもシステムが正常に動作することを確認するパフォーマンス ストレス テスト


シスコと EMC は、Cisco WAAS および EMC Celerra ソリューションを共同でサポートします。さらに、Remote-Office Assessment and Migration(ROAM)サービスも連携して提供します。ROAM サービスでは、リモート オフィスのデータを分析および評価し、データ セットを分類、区別して、Cisco WAAS 最適化フレームワークを通じてデータセンターの Celerra NAS デバイスにデータを移行できるようにします。

まとめ

Cisco WAAS は、強力で透過的な WAN 最適化およびファイル サービス アクセラレーション機能を、使いやすく管理しやすいアプライアンスまたはルータ統合型ネットワーク モジュールで提供します。EMC Celerra NAS プラットフォームは、スケーラビリティ、復元力、および効率化されたストレージ管理を実現し、管理を容易にします。この 2 つを組み合わせることで、IT 企業は高額なサーバ、自由に移動できないストレージ、バックアップ ハードウェアとソフトウェア、およびコストのかかるソフトウェア ライセンスをなくして、リモート オフィスのインフラストラクチャを統合することができます。統合ネットワークに移行すると、IT 企業は効率的なストレージ管理による運用上のメリットを得ることができます。保護すべきデータの場所が減り、保護された単一のコピーがデータセンターに置かれるために、バックアップと復元のポリシーが単純化されます。障害回復、ビジネスの継続性、および法令準拠を、課題ではなく現実のものとすることができます。

関連情報

Cisco WAAS の詳細については、http://www.cisco.com/jp/go/waas を参照してください。

EMC Celerra NAS IP ストレージ プラットフォームの詳細については、EMC の営業担当者にお問い合わせいただくか、http://japan.emc.com/products/networked/ip/popup_icon を参照してください。