Cisco RF Switch を使った高速フェールオーバー スイッチングとハイアベイラビリティ
[目次]
MSO(Multiple System Operator)の VoIP(Voice-over-IP)市場への参入にともない、ブロードバンド ケーブル IP サービスのハイアベイラビリティ(サービスが年中無休(「24x7」)で提供されること)が要件になりつつあります。Cisco RF Switch は、Cisco uBR10012 シリーズ ユニバーサル ブロードバンド ルータとともに動作することで、完全に冗長化された DOCSISTM (Data-Over-Cable Service Interface Specifications)システムを実現します。ケーブル サービス プロバイダーは DOSSIS を利用することで、PacketCableTM システムのアベイラビリティを達成し、サービスの中断を最小限に抑え、オペレーションを簡素化できます。Cisco uBR10012 と HFC(Hybrid Fiber-Coaxial)ケーブル プラントの両方に接続する、コンパクトな 3 RU の Cisco RF Switch は、250 以上の接続をサポートしており、DOCSIS、EuroDOCSIS、または PacketCable のハイパフォーマンスで高密度なアプリケーションにふさわしい新しいレベルのネットワーク冗長化を実現します。
Cisco RF Switch は、シスコ社最新のハイアベイラビリティ N+1 ソリューション セットの 1 製品です。Cisco RF Switch を Cisco uBR10012 と組み合せて使用することで、外部アップコンバータなどのシングル ポイント障害を発生させることなく、完全冗長の CMTS(Cable Modem Termination System; ケーブルモデム終端システム)が実現します。Cisco RF Switch は、Cisco uBR10012 とケーブルプラントをインターフェイスする 250 以上 MCX タイプのコネクタを使用して、密度を最大にします。Cisco RF Switch には、無線周波(RF; Radio Frequency)のコンバイナ/スプリッタ、RF スイッチ ロジック、RF スイッチ ドライバが含まれます。Cisco RF Switch は、アップストリーム スイッチ モジュール 10 枚、ダウンストリーム スイッチ モジュール 3 枚、イーサネット コントローラ モジュール 1 枚、AC または DC 電源 1 個および色分けされた、事前終端されたケーブル配線を提供します。
図 1:Cisco RF Switch

Cisco RF Switch を利用すると、CATV 事業者は、柔軟性とスケーラビリティを得ることができます。外部スイッチがあるため、Cisco uBR10012 ミッドプレーンには、サポート可能な最大コネクタ数(Cisco ユニバーサル ブロードバンド ルータのラインカードのポート密度に基づく)、組み合せ可能なラインカードのタイプ(DOCSIS、EuroDOCSIS、または拡張スペクトル管理機能など)に関する設計上の制約がなくなります。CATV 事業者は、アップグレードや実稼働を開始する前に、ラインカードの事前装備や、ノード結合/分割の構成を行うことができるため、キャパシティ プロビジョニングやラインカードのアップグレードは簡素化されます。また、ダウンタイムやサービス中断も最小限になります(特にサービスの拡張時)。
Cisco RF Switch は 14 枚のモジュールで構成されており、各モジュールがケーブル ラインカードの 1 ポートに相当します。各スイッチ モジュールには、7 つの動作中(「アクティブ」)入力に加え、1 つの保護(「スタンバイ」)入力と 7 つの保護出力が含まれます。入力は Cisco uBR10012 から Cisco RF Switch への接続、出力は Cisco RF Switch から HFC プラントへの接続を指します。Cisco RF Switch は、アップストリーム ポートの個別切り替えをサポートしています。ラインカードにはそれぞれ 8 つのチャネル入力/出力があります。2 つのスタンバイ ポートは、4 つの「チャネル/各スタンバイ ポート」か、8 つの「チャネル/1 スタンバイ」のいずれかで提供されます。
Cisco RF Switch は、Cisco uBR10012 と Cisco IOS(R) ソフトウェア リリース 12.2(4)XF1 との連動によってホットスタンバイ 1+1 冗長機能セットを拡張し、N+1 冗長化をサポートしています。シャーシ内ラインカードの冗長性は、動作中のラインカードから保護ラインカードまでの、構成およびステート情報の共有化によりサポートされています。動作中のラインカードが故障した場合は、保護ラインカードがデータおよび音声トラフィックに関するタスクを引き継ぎます。HCCP(Hot-Standby Connection-to-Connection Protocol; ホットスタンバイ接続間プロトコル)は、必要なすべての DOCSIS または EuroDOCSIS ステート情報を保持します。たとえば SID(Service Identifier; サービス識別子)、サービス フロー、および MAC(メディア アクセス コントロール)と IP に関する情報などです。これらの情報があれば、スタンバイ ラインカードを必要な時にアクティブ カードへと完全に切り替えることができます。HCCP は、以下を自動的に検出します。
- ソフトウェアまたはハードウェア障害(外部アップコンバータ障害を含む)
- ケーブル配線障害
- インターフェイスのシャットダウン
- ラインカードの Online Insertion and Removal(OIR; ホットスワップ)
- 手動切り替え
Cisco uBR10012 は、必要に応じて保護カードのアップストリーム/ダウンストリーム周波数をシームレスにスイッチする SNMP(Simple Network Management Protocol)メッセージを通じて、Cisco RF Switch および外部アップコンバータを制御します。また、Cisco RF Switch は SNMP イーサネット インターフェイスを装備しているため、オペレータは Cisco uBR10012 がなくてもこのユニットを制御できます。
表 1 ~ 3 に Cisco RF Switch の詳細を記述します。
表 1:Cisco RF Switch の機能と利点
| 機能 | 利点 |
|---|---|
| モジュールのホット スワップ機能を備えた前面パネルのサービス性 |
|
| 10 個のアップストリーム、3 個のダウンストリーム、および 1 個のブランク スロットを搭載した、モジュラのアップストリームおよびダウンストリーム キャパシティ |
|
| 完全に受動的な動作中のパス |
|
| アクティブ コンポーネントは保護パスにのみ存在 |
|
| 位置検出ラッチング リレー |
|
| 250 以上のコネクタを搭載した柔軟性のある外部設計 |
|
| N+1 冗長化 |
|
| 10BaseT イーサネット制御 |
|
ユニバーサル ブロードバンド ルータのラインカードと Cisco RF Switch を接続するというケーブル配線方式は、お客様の安全性要件および関連業界標準、政府規制を満足しています。N+1 冗長化ケーブル配線設計は、過失による切断を防ぐスレッド接続を使用した、1 方向の「安全な」インストレーションを活用するコネクタを装備しています。誤ったポートにコネクタを接続しても、Cisco RF Switch やラインカードは損傷を受けません。各ケーブル バンドルは最大 2 個のダウンストリームと最大 8 個のアップストリームのポート向けに設計されています。Cisco RF Switch は業界標準の Belden 1855A のケーブル配線を使用しており、他のラインカード用の隣接ケーブル バンドルに干渉しないコンパクトな設計になっています。Belden 1855A ケーブル配線は、サービス提供を容易にする整然とした配列および十分なスペース確保のための、Cisco uBR10012 アクセサリ キットに付属するケーブル管理用ブラケットを使って、きちんと整頓されています。
表 2:仕様
| 仕様 | 説明 |
|---|---|
| 入力電源要件 |
|
| 環境仕様 |
|
| ユニット制御 |
|
| コネクタ |
|
| 信頼性 |
|
| RF 要件 |
|
| 物理仕様 |
|
| 認定準拠 |
|
表 3:LED
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| ラインカード前面パネルの LED | |
|
LED#1 |
動作中/保護 1 の表示:緑/黄 |
|
LED#2 |
動作中/保護 2 の表示:緑/黄 |
|
LED#3 |
チャネル障害 1 の表示:オフ/黄 |
|
LED#4 |
チャネル障害 2 の表示:オフ/黄 |
| イーサネット コントローラ インジケータ | |
|
LINK |
オフ/緑 ― 10BaseT |
|
ACT(アクティビティ) |
緑点滅 ― 10BaseT |
|
SYS |
緑点滅 ― セルフテスト 緑 ― システム OK |
|
Rx |
緑点滅 ― シリアル ポート |
|
Tx |
緑点滅 ― シリアル ポート |
|
ERR |
オフ/緑 ― コマンド エラー |
| 電源 | |
|
オフ/オン |
オフ/緑 |
| イーサネットの制御可能/アクセス可能パラメータ |
- システムのシリアル番号
- 新しいソフトウェア リビジョンのダウンロード
- システム ボードのシリアル番号
- Cisco uBR10012 ユニバーサル ブロードバンド ルータの構成設定
- 個々のスイッチの位置
- スイッチの位置の問い合せ
- システム障害レポート
- Telnet
- TFTP(Trivial File Transfer Protocol)
- SNMP バージョン 1
| Cisco IOS ソフトウェア リリース |
ホットスタンバイ N+1 冗長化機能をサポートする最小限のソフトウェア リリースは、Cisco IOS リリース 12.2(4)XF1 です。
| 更新日:2002 年 8 月 8 日 |
