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ジョン チェンバーズ(会長兼 CEO)とフランク・カルデローニ(CFO)が語る、2010年会計年度第1四半期の業績

  * 当資料は、米国で発表されたニュースリリースの抄訳です。

2009年11月4日

シスコ(本社:カリフォルニア州サンノゼ、NASDAQ:CSCO、以下シスコ)は、2010 年度第 1 四半期の業績発表を行いました。会長兼 CEO(最高経営責任者)のジョン チェンバーズとCFO(最高財務責任者)のフランク・カルデローニは、シスコの業績とビジネスの見通しについて次のように語りました。

今期の業績はいかがでしたか。

ジョン チェンバーズ: まず財務的な観点から見ると、今期は世界経済が厳しい状態のなか、予測と比較してかなり良好な結果であったと言えます。ほとんどの財務指標が予測を超えるか、または予測値の上限に近い数字となりました。

売上高は前年同期比約 13% 減の 90 億ドルですが、予測していた 15 〜 17% 減よりも大幅に良好な数字を示しています。

第 1 四半期の営業活動によるキャッシュ フローは約 15 億ドルで、また、株式買戻し計画のもとで、今期中に 18 億ドルの株式を買い戻しました。

製品の受注対出荷比は 1 を超えました。

サービス部門は引き続き他の部門より好調で、売上高は前年同期比約 7% 増となっています。

まだ改善の余地はありますが、第 1 四半期の財務結果には非常に満足しています。

2010 年会計年度第 1 四半期の好調な業績について、特に留意すべき特徴はありますか。

ジョン チェンバーズ: そうですね。第 1 四半期の業績が好調であるとみなしている要因としてまず挙げられるのは、2009 年会計年度第 4 四半期から 2010 年会計年度第 1 四半期にかけて、ほとんどすべての財務結果が、経済が正常な状態にあった過去 5 年間、つまり 2004 年会計年度から 2008 年会計年度の第 1 四半期の数字を超えているか、または上限に近い値となっている点です。

つまり、第 4 四半期から第 1 四半期にかけての成長率が、経済が正常であった時期と比べても良好なのです。このような財務指標には、前期比の製品受注高や製品売上高、受注対出荷比などが含まれます。非 GAAP ベースの製品売上総利益、営業利益、純利益、1 株当たりの利益も同様です。これらの指標値はいずれも、2009 年会計年度第 4 四半期から 2010 年会計年度第 1 四半期にかけて、前期比プラス成長となっています。

第 2 のポイントは、2009 年会計年度第 4 四半期と 2010 年会計年度第 1 四半期には類似した売上傾向が見られ、前期比の伸びが 6% になっている点です。同様に、前年比の売上傾向も上向きです。第 4 四半期には前年同期比の伸び率がマイナス 18% でしたが、第 1 四半期にはマイナス約 13% に改善しました。

しかし、前期比の製品受注高を見るとさらに面白いことがわかります。今期は、経済が正常であった過去 5 年間(2004 〜 2008 年会計年度)の第 1 四半期と非常に近く、1 桁台前半〜半ばのマイナス成長となっています。

3 つ目は、世界のほとんどの地域で、経済回復の兆しが明確に現れ始めていることです。経済の見通しは明るくなりつつあり、また、組織構造やビジネス モデルを通じて堅実に経営戦略を実行した成果として、シスコは 30 以上の隣接市場に新規参入する一方で、営業経費は前年比 10% 減、従業員数も削減しています。

2010 年会計年度第 1 四半期の結果は、特に米国において、通常時の前期比の受注パターンに沿ったものとなり、好調な受注から考えても、回復の第一段階が進行中であると思われます。景気回復とそれによる雇用の創出がこのまま順調に続くかどうかはまだわかりませんが、シスコは景気を強気にみて決断や投資を行っています。もちろん予測と異なれば軌道修正します。

顧客部門や地域によって違いはありますか。

ジョン チェンバーズ: 全体的には、サービス プロバイダー部門、エンタープライズ部門、行政部門のお客様に対するテクノロジー パートナー、ビジネス パートナーとしてのシスコのポジションは、順調に拡大しています。

世界全体で、製品総受注高を前年同期比 1 桁台後半のマイナス成長に抑えることができました。2009 年会計年度第 4 四半期の製品総受注高は、前年同期比 20% 台前半のマイナス成長でしたから、大きく改善したと言えます。

まず、米国について言えば、2009 年度第 4 四半期に前年同期比約 20% 減であった受注高が、2010 年度第 1 四半期は前年同期比横ばいとなり、大きく好転しています。

牽引したのはエンタープライズ部門で、前年同期比 30 ポイント以上もの変化を示しました。第 4 四半期の受注高は前年同期比 20% 台のマイナス成長でしたが、今期は約 10% のプラス成長に転換しました。

米国の公共部門も前年同期比 1 桁台後半の成長を示して引き続き好調でしたが、サービス プロバイダー部門はまだ、前年同期比 1 桁台後半のマイナス成長です。しかし、サービス プロバイダー部門はこれでもかなり改善したと言えます。2009 年度第 4 四半期には前年同期比の減少率が 30% を超えていました。コマーシャル部門は、2009年度第 4 四半期には前年同期比 20% 台半ばのマイナス成長でしたが、今期は 1 桁台半ばのマイナス成長に抑えられ、回復の兆しがみられます。

地域別、顧客部門別に見て、今期の好調を牽引したのは米国であるといえますが、日本、アジア太平洋、欧州の一部も堅調でした。一方、中国とインドを除く新興市場はまだ厳しい状況にあります。

次に、日本は引き続き堅調な回復を示し、前年同期比の受注高は 1 桁台半ばの成長率となりました。エンタープライズ、公共、サービス プロバイダーの各部門ともバランスよく伸びています。最も好調だったのは公共部門で、前年同期比の受注の伸びが 40% を超えました。コマーシャル部門は引き続き厳しい状態で、前年同期比 10% 台半ばのマイナス成長でした。

アジア太平洋地域全体では、1 桁台前半のマイナス成長でしたが、公共部門は前年同期比 30% 以上の成長を示しました。他の部門は 1 桁台半ばから 10% 台半ばのマイナス成長です。

アジアの一部の国を除く新興市場は、まだ回復基調になく、前年同期比の受注高は全体で 20% 台後半のマイナス成長となっており、すべての顧客部門が同様の状況です。

欧州については、受注高が前年同期比 10% 台前半のマイナスに抑えられたことは、率直に申し上げて嬉しい驚きでした。公共部門の前年同期比減少率が 1 桁台前半で、その他の主要部門は 10% 台前半〜半ばのマイナス成長でした。

今後どのような隣接市場に力を入れていく計画ですか。

ジョン チェンバーズ: 力を入れて取り組んでいきたい隣接市場は、仮想化ビデオコラボレーションの 3 つです。

1. 仮想化:データセンター向け製品については、Nexus 5000 および 7000 ファミリが牽引役になると見ています。どちらも第 1 四半期に、受注高と売上高が前年同期比 3 桁増となりました。前期に Nexus 7000 の顧客数は 250 増え、合計顧客数は 1,000 を超えています。Unified Computing System も市場で歓迎され、受注や導入が順調に進んでいます。

シスコは 11 月 3 日、シスコと EMCVMware とともに、連合組織 Virtual Computing Environment を設立したことを発表しました。これによってシスコのお客様の IT 活用方法は飛躍的に進歩します。産業界では、現在のデータセンターから次世代データセンターへの移行、そしてプライベート クラウドの普及が進みつつあります。「サービスとしての IT」が現実のものになろうとしているのです。

こうした産業界の傾向を考えれば、この発表は、開発、サービス、そしてパートナーの能力開発に関するまったく新しいレベルのコラボレーションを実現するものと言えます。これにより、ネットワーク、コンピューティング、ストレージ、セキュリティ、管理テクノロジーの最高の組み合わせとエンドツーエンドのベンダー アカウンタビリティを実現する、業界初の完全な統合 IT が可能となります。この発表が示すように、シスコは、仮想化やプライベート クラウドのインフラに関連した市場の変化を取り込むことに力を注いでいます。

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2. ビデオ:ビデオは、次世代の新技術と生産性を実現するキラー アプリケーションであると考えています。この分野でのシスコの進歩を端的に表す例として、TelePresence の売上高の回復を挙げることができます。第 1 四半期に再び前年同期比 100% を超える成長率を回復しました。これは、社内だけでなくお客様やパートナーとの間において、ビデオがもたらす生産性や価値をシスコのお客様が真に理解された証拠だと言えます。

2010 年会計年度第 1 四半期に、シスコは、TelePresence による社内会議を 77,000 回実施しました。また、四半期の販売台数は過去最高の 570 システムを記録し、85 の新規顧客を獲得しました。最近、TelePresence 発売 3 周年を祝ったばかりですが、発売以降シスコは、427,000 回以上の社内会議で 50 万時間以上利用しています。これは膨大な数ですが、シスコのお客様もかなり利用していらっしゃるようです。現在、顧客数は約 500、システム販売数はほぼ 3,200 に到達しています。

ご存知かと思いますが、最近シスコは、ノルウェーの Tandberg 社、中国の Digital Video Networks 社、今年初めには米国の Pure Digital 社に関連した戦略的な発表を行いました。シスコはこの大きな市場変化のなかで有利なポジションにいると考えられます。通信とコラボレーションの変革において、中心的な役割を果たすのはネットワークだからです。

ビデオは芸術であると同時に技術であり、メディアネットは任意のネットワークを通じて任意のデバイスで任意のコンテンツにアクセスできるようにする、アーキテクチャ上のソリューションです。メディアネットには、トラフィックとユーザ エクスペリエンスを最適化するために、アスペクト比、ビット レート、ファイル フォーマットをリアルタイムで調整し、変更する機能があります。これは、シスコが強みを発揮できる分野であり、サービス プロバイダーやエンタープライズのお客様とともに、シスコはこのユニークな市場変化をチャンスとして生かすことができるポジションにいると考えています。

3. コラボレーション:今後、企業の成長、技術革新、生産性向上の推進役となるのは、コラボレーションだと考えています。業務は変化しつつあり、企業はさまざまな課題に対する新たな解決方法を模索しています。コラボレーションを推進しているお客様にとって重要なトレンドは、IT のコンシューマライゼーション、グローバル バリュー チェーン、ワーカー モビリティ、情報過多の 4 つを促進することです。シスコは、こうしたエクスペリエンスに取り組み、音声およびビデオによるリアルタイムな対話によってコラボレーション形態の変革を進めるため、この領域の新たな市場に参入しています。

ビデオに関して述べましたが、Tandberg 社を買収する目的は、ビデオを 300 億ドル強の広大なコラボレーション市場に統合するためでもあります。Tandberg 社を買収し、ビデオ エンドポイントの製品ラインを拡充することによって、シスコは、社内通信や企業間の通信の一部としてビデオを使うことへの関心を高めていきたいと考えています。

同様に、Starent 社に対するシスコの関心も、消費者や企業によるモバイル デバイス利用の急増を背景としています。モバイル デバイスはエンターテインメント、ソーシャル ネットワーキング、コラボレーション、事業の生産性向上など、新たな用途に革新的な方法で利用されつつあります。Starent Networks 社の買収を通じ、シスコはモバイル ユーザに高品質で多彩なマルチメディア エクスペリエンスを提供していきます。シスコと Starent 社は、急成長しているモバイル インターネットへの移行を加速し、ネットワークを、サービス プロバイダーが次世代のモバイル マルチメディア アプリケーションやサービスを開発し、提供し、収益を得ることができるようなプラットフォームにするという共通の目的を持っており、相互に補完的なテクノロジーと能力を備えています。

第 1 四半期の財務状況に関するフランク・カルデローニのコメント

今期の全体的な財務状況についてどのようにお考えですか。

フランク・カルデローニ: 2010 年会計年度第 1 四半期の財務結果には満足しています。ビジネス モデルに従って技術開発や運用の優先事項に着実に取り組むシスコの能力が、実証されたと感じています。

今期も、シスコはその財務力を投資に活かして成長の機会を拡大しつつ、社内の生産性向上にも力を入れています。

第 1 四半期の主な財務結果を具体的に教えてください。

フランク・カルデローニ: 第 1 四半期の総売上高は前年同期比 13% 減の 90 億ドルでした。

サービスの総売上高は前年同期比約 7% 増の 18 億ドルになりました。

製品の総売上高は前年同期比約 17% 減の 72 億ドルです。

スイッチング部門の売上高は前年同期比 21% 減の 29 億ドルでした。モジュラ型スイッチングの売上高は前年同期比 19% 減でしたが、固定スイッチング部門の売上高は前年同期比 22% 減になりました。

ルーティング部門全体の売上高は前年同期比 17% 減の 16 億ドルとなり、ハイエンド、ミッドレンジ、ローエンドはそれぞれ前年同期比 15% 減、19% 減、20% 減でした。

アドバンスト テクノロジー部門の総売上高は前年同期比 15% 減の 23 億ドルです。ユニファイド コミュニケーション部門は約 10% 減、ビデオ システム部門は約 29% 減、セキュリティ部門は約 9% 減という結果になりました。

その他の製品の総売上高は、前年同期比 9% 増の 4 億 8,100 万ドルです。前年同期比でプラス成長となったのは、前会計年度後半に買収した Pure Digital 社の売上が加わったことと、TelePresence が前年同期と比べて大きく伸びたことによります。前年同期比での TelePresence の成長は、非常に嬉しく思っています。

前期比の総売上高は 6% 増となりました。

第 1 四半期における GAAP ベースでの純利益は 18 億ドルです。ちなみに、2009 年会計年度の同期の純利益は 22 億ドルでした。

非 GAAP ベースにおける第 1 四半期の純利益は、前年同期比 15% 減の 21 億ドルです。

GAAP ベースの 1 株当たりの利益は今期、完全希釈ベースで 30 セントになりました。2009 年会計年度の同期には 37 セントでした。

非 GAAP ベースの 1 株当たりの利益は今期、完全希釈ベースで 36 セントでした。2009 年会計年度の同期には 42 セントだったので、14% 減になります。

今期、シスコは株式買戻しプログラムのもとで、 18 億ドルの普通株を購入しました。1 株当たりの平均価格は 22.99 ドルで 7,600 万株買い戻したことになります。プレス リリースで発表したとおり、シスコの取締役会は買戻し計画への 100 億ドルの追加を承認しました。買戻しが承認されている株式の残高は、この追加分を含めて 131 億ドルです。

会計基準の変更によって売上高や利益に何か影響はありましたか。

フランク・カルデローニ: 第 1 四半期には、新会計問題審議部会(EITF)08-1 号および 09-3 号の2 つの新しい会計基準を適用しました。これらはシスコの収益認識に影響を及ぼしています。

財務会計基準審議会が第 1 四半期にこれらの基準を承認し、複合契約の会計処理に関して指針を提供したのは喜ばしいことです。

第 1 四半期には、新会計基準の影響として、売上高が約 5,000 万ドル増加し、1 株当たりの利益もわずかに上昇しました。

第 2 四半期の財務結果には大きな影響はないと考えています。新しい会計基準により、特にコラボレーション、TelePresence、セキュリティの製品およびソリューションにおいて、買収による取得製品も含めた新製品の投入や、それらに関連する発売戦略を実施した場合の会計処理が、改善されるだろうと予想しています。

シスコシステムズ合同会社について

シスコシステムズ合同会社は、米国シスコ(NASDAQ:CSCO)の日本法人です。シスコは、ビジネスの基盤となるインテリジェントなネットワーキングソリューションから、音声、映像、データ、ストレージ、セキュリティ、エンターテイメントをはじめとする新しい分野、そして、人々の仕事や生活、娯楽、学習のあり方を一変させることのできるネットワーク プラットフォームの提案を目指しています。 シスコの会社概要・詳細は以下のWebサイトでご参照頂けます。
<http://www.cisco.com/jp>

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