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ジョン チェンバーズ(会長兼CEO)とフランク・カルデローニ(CFO)が語る、2009年会計年度第3四半期の業績

  * 当資料は、米国で発表されたニュースリリースの抄訳です。

2009年5月6日

シスコは、2009年会計年度第3四半期の業績発表を行いました。会長兼CEO(最高経営責任者)のジョン・チェンバーズとCFO(最高財務責任者)のフランク・カルデローニは、シスコの業績とビジネスの見通しについて、次のように語りました。

今期の業績はいかがでしたか。

ジョン・チェンバーズ: 今期を締めくくるにあたって、シスコは確固とした財政状態を維持するとともに、製品とビジネスモデルの両方でイノベーションの原動力を発揮できており、シスコが今後も市場におけるリーダーシップを拡大していくことができるのは間違いないと思います。

今期の業績について簡単にご紹介しましょう。

売上高は、前年比17パーセント減の82億ドルでした。 今期のキャッシュフローは20億ドルで、現金および投資総額は336億ドルでした。また、シスコは今期12億ドルの株を買い戻しました。

製品の受注対出荷比は約1となりました。

顧客部門別事業については、公共部門が最も影響が少なくすみましたが、それでも受注高は全体で12パーセント減となりました。連邦、州および地方を含む米国の公共部門は、1桁台半ばの受注減となりました。日本およびアジア太平洋地域の公共部門はいずれも好調で、それぞれ12パーセント、20パーセントの受注増となりました。

他の顧客部門では、エンタープライズ部門とサービスプロバイダー部門の受注高が、世界全体でそれぞれ前年比27パーセント減、33パーセント減となりました。コンシューマ部門の受注高は、前年比で19パーセント減でした。コマーシャル部門の受注高は、31パーセント減でした。

次に、受注高を地域別で見ますと、前年比で次のような結果となりました。日本の受注高は今期、前年比で約20パーセント減となりました。米国の今期の受注高は、前年比で約22パーセント減でした。アジア太平洋地域の受注高は、前年比で27パーセント減でした。欧州市場全体では、今期、前年比約28パーセント減となりました。エマージング市場は、前年比で31パーセント減でした。

シスコは、この不景気をどのように切り抜け、景気回復に備えているのですか。

ジョン・チェンバーズ: 景気回復がいつになるのかは誰にもわかりませんが、シスコは今年、いずれ必ず訪れる景気回復に向けて積極的に備えるとともに、新たな機会にリソースを割り当てるにあたって、引き続き財務管理を厳しく行う方針です。

不況に対するシスコの戦略および対策は、非常に大きな成果を上げています。また、このような試練は過去20年の間に4度にわたってありましたが、シスコにはそれらを乗り切った首脳陣が控えており、それが大きな強みとなっています。

過去に経験したどの不況においても、シスコは常に困難な時代をうまく乗り切り、お客様の支出におけるシェアを拡大するとともに、隣接市場への参入を積極的に行ってきました。その結果、変化に乗じて、同業他社よりも有利なポジションに立つことができたのです。例えば、前回の不況時にも、この戦略が功を奏し、戦略的投資によって、アドバンスト テクノロジー部門や、「カウンシル」、「ボード」、「ワーキング グループ」からなる新しい組織体制が誕生しました。

ビジョン、他社とは異なる戦略、執行力という点で、シスコは業界内でも非常に良いポジションにあると思います。インターネットの次のフェーズを迎えようとしている今、成長と生産性向上の中心となるのが、ネットワークに対応したWeb 2.0テクノロジーが実現するコラボレーションです。我々が90年代の初期に採用し、先ほど申し上げたように、その後の10年間の原動力となった戦略と同様の戦略を、この先の10年にわたって実行していきたいと考えています。

世界経済の厳しい時代ではありますが、今期を振り返って、どのような点に満足されていますか。

ジョン・チェンバーズ: 今期はシスコ史上、最も革新的で運用効率のよい四半期だったといえるかもしれません。革新と執行はこれまで以上に広範囲におよび、かつてない成果を上げることができ、製品発表、テクノロジー アーキテクチャ、ビジネス アーキテクチャともに、お客様の心を捉えることができました。また、ネットワーク対応のWeb 2.0テクノロジーが実現するコラボレーションをあらゆることに次々と導入してまいりました。

私は常にお客様の声に注意深く耳を傾けています。お客様には生産性、生活水準、世界的競争力のプラットフォームとなる次世代のインテリジェント ネットワークに対してご理解いただくとともに、多くの場合、実際にコミットいただくなど、今期の活動に対するお客様からのフィードバックは、さまざまな点で重要な意味を持ち、本当の意味で転機になったと思います。

組織改革によって、運用の効率化をどのように実現されたのですか。

ジョン・チェンバーズ: 「カウンシル」、「ボード」、「ワーキング グループ」からなるシスコの新しい組織体制は、非常に効率よく運営されています。このような組織体制によって、迅速化、拡張、柔軟性、迅速な反復が可能になりました。迅速化、拡張、反復について例を挙げてみますと、シスコは新たに3つの隣接市場(仮想医療、安全・危機管理、スマート コミュニティ)への参入を果たし、部門を越えて取り組む優先課題および隣接市場の数は計29となりました。

新しい組織体制によって実現が可能になった事例をいくつか上げてみましょう。

  • 仮想化は、まずデータセンターから、その後ホーム環境にいたるまで、シスコが3月にUnified Computing Systemの発表時に描いた現実そのものとなりました。データセンター市場は今大きな変化を迎えており、ネットワーキング、コンピューティング、ストレージ、ソフトウェアといったテクノロジーの統合が始まり、新たな形での競争が始まっています。
    このような市場の変化で最も注目すべき点は、クラウド コンピューティングなどのテクノロジー アーキテクチャによって実現される新しいビジネスモデルが誕生したこと、コストと複雑さの軽減とビジネス アジリティの向上というお客様の最大のニーズにようやく応えることのできるチャンスが生まれたことです。お客様の多くは、将来のデータセンターを制するのはネットワークだと考えていらっしゃいます。この点からも、次の市場の変化をリードすることができるのは、やはりシスコ以外にないと考えています。
  • インターネット革命の第2フェーズは、急速に広まりつつあります。ご存知のとおり、第1フェーズは、オンラインでの注文やインターネット経由でのカスタマー サポートの提供などが可能となった時代で、シスコはまず自社内での導入を進め、その後の10年で各業界への普及を図りました。一部のお客様にとってはまだ理論上のことでしかありませんが、数字はもはや疑いようのない事実であり、最前線を行くお客様は、その影響を初めて明確に理解されつつあるようです。
  • 出張の新たなビジネスモデル:私を例にご紹介しようと思いますが、皆さんに考えていただきたいのは、この考え方がいかにシスコの社員ひとりひとりに行き渡り、お客様にも広がっているかということ、また、人々は将来どのような働き方をするようになるのかということです。今年が明けてから最初の90日の間に、私は262社のお客様を訪問しました。物理的にも世界を2周しましたが、このうち約200社への訪問は、TelePresenceを利用してバーチャルに行いました。これらは、初めてのミーティングとなる場合が多く、「Fortune Global 100」に名を連ねる企業の上層経営陣や国家の首脳陣を前に、このテクノロジーを利用してプレゼンテーションを行うことが日常的になってきました。現在シスコでは、週に平均4,700件のTelePresenceセッションを行っており、出張費の予算を年間ランレート7億5,000万ドルから年間ランレート3億5,000万ドルにまで永続的に削減することができました。
  • ビデオ アーキテクチャ:この数年で、シスコはLinksysブランドによって、まずネットワークド ホーム分野でリーダーシップを拡大しました。その後、Scientific Atlantaブランドでホーム ビデオ エンターテイメント市場への参入を果たし、次いで今年、Consumer Electronic Showで、あらゆるデバイス間で音楽を一元管理するメディア ハブなどの分野への参入を発表しました。そして最近、シスコはPure Digital社、Flip社の買収を発表し、ネットワークド ビデオ戦略をコンシューマのホーム環境全体に大幅に拡大しようとしています。ただ、誤解しないでいただきたいのは、シスコはエンタープライズ ビジネス向けにエンドツーエンドのビデオ アーキテクチャを開発しているように、ホーム環境向けについても、エンドツーエンドのビデオ アーキテクチャを開発する方針だということです。
  • スマート グリッドや完全グリーン化構想については、将来的なビジネス ポテンシャルについてはもちろん、思想、執行力、パートナーシップの点でシスコがリーダーシップをとっているということにお気づきでない方が多いかもしれません。シスコは、この6ヶ月足らずの間に、カテゴリーやアーキテクチャの考え方で世界をリードするような重要なソリューションの提供に向けて行動を起こしました。その代表的な事例が、7週間前にGE、Florida Power Light、シスコが発表した「Energy Smart Miami」です。
  • スマートなコネクテッド コミュニティ:地球規模で官民のパートナーシップを築くことにより、シスコは、スマート グリッド、グリーン化構想、安全・危機管理、輸送、インテリジェント ビルディング、電子政府、医療、教育など、あらゆる分野でネットワークド アーキテクチャを活用する未来の都市像を作り上げ、そのモデルを示しました。例えば、シスコは先月、アン仁川市長をはじめとする韓国の指導陣、ならびにソウル郊外に建設される新しい仁川経済都市の主要開発業者であるGale Internationalと共同で、コネクテッド アーキテクチャを発表しました。シスコは、世界中の他の企業や国々とも、同様の戦略を推し進めています。
  • スポーツとエンターテイメント:皆さん驚かれるかもしれませんが、家庭用ビデオ エンターテイメントの分野とサービスプロバイダー戦略において、シスコが長期的に取り組もうとしているのが、ファン エクスペリエンスの変革です。まず、スポーツ スタジアムの変革に取り組み、その後、ホーム環境にも展開していく方針です。今期に開催されたミーティングでは、メジャーリーグ、バスケットボール、サッカー、ホッケーなど、42のプロスポーツ チームとコミッショナーレベルを中心とする代表者の皆様にご参加いただきました。

2009年会計年度第3四半期の財務状況に関するフランク・カルデローニのコメント

今期についてはどのような感想をお持ちですか。

フランク・カルデローニ: シスコはその財務力によって、景気の良し悪しに関係なく執行力を発揮することができているのだという思いは変わりません。ポートフォリオの多様化、イノベーションへの取り組み、運用の効率化、迅速な行動――これらによって、シスコは市場の変化をうまく乗り切っています。

今期はシスコにとって極めて堅調な四半期となりました。この結果は、景気が変動するなかで収益性を確保するとともに、お客様に本当の価値を提供することのできる製品やサービスを開発する能力がシスコにあることを示しています。

今期の業績について具体的に教えてください。

フランク・カルデローニ: 今期の総売上高は、前年比約17パーセント減の82億ドルでした。

サービスの総売上高は、各地域ともに堅調な伸びを見せ、前年比約9パーセント増の17億ドルとなりました。

経常収益による売上高は、今期、総売上高の約23パーセントを占めました。これに対し、前期は20パーセントでした。

製品の総売上高は、前年比約22パーセント減の64億ドルでした。これが、厳しいマクロ環境の結果であることは間違いありません。

スイッチング部門の売上高は、前年比20パーセント減の26億ドルでした。モジュラ型スイッチング部門の売上高は、前年比22パーセント減、固定スイッチング部門は前年比17パーセント減となりました。ルーティング部門の売上高は、前年比32パーセント減の14億ドルとなり、ハイエンド、ミッドレンジ、ローエンドの各部門はそれぞれ前年比36パーセント減、25パーセント減、23パーセント減となりました。

アドバンスト テクノロジー部門の総売上高は、前年比12パーセント減の21億ドルでした。アドバンスト テクノロジー部門では、ビデオ システムが前年比約5パーセント減、ユニファイド コミュニケーションが前年比約7パーセント減、セキュリティが前年比14パーセント減となりました。

その他の製品の総売上高は、前年比36パーセント減の3億7,000万ドルでした。

総売上高は、すべての地域で前年を下回りました。四半期の売上高は、欧州市場と日本がマイナス14パーセント、アジア太平洋地域とエマージング マーケットがマイナス22パーセントとなりました。米国およびカナダ地域は15パーセント減でした。

利子およびその他の収入は今期、市場の金利の低下と今期初めの40億ドルの債券発行に伴う支払利息の増加によって、純利子収入が減少したことを受け、8,000万ドルとなりました。また、多様かつ質の高い現金および投資ポートフォリオは、金融市場の厳しい状況を考えると、引き続き順調だといえるでしょう。

GAAPベースの純利益は今期、13億ドルとなりました。これに対し、前年同期は18億ドルでした。

プロフォーマベースの純利益は今期、前年比24パーセント減の18億ドルとなりました。プロフォーマベースの純利益が売上に占める割合は21.5パーセントとなり、この市場においては順調な成果を上げることができたと思います。

GAAPベースの1株当たり利益は今期、完全希釈ベースで23セントとなりました。これに対し、前年同期は29セントでした。

プロフォーマベースの1株当たり利益は今期、完全希釈ベースで30セントとなりました。これに対し、前年同期は38セントであったため、前年比では21パーセント減となりました。

経営陣はシスコの強力な財務力をどのように活かし、イノベーションへの投資と社内における運用の効率化を図っているのですか。

フランク・カルデローニ: シスコのビジネスモデルは柔軟性があるため、新しいテクノロジーや隣接市場に対して積極的な投資を続けています。徹底したポートフォリオ管理によって、四半期の間に5つの戦略的最優先課題にリソースを再配分し、初のUnified Computingアーキテクチャの市場投入を果たしたほか、公共部門をはじめとする主要な顧客部門への投資を増やしました。

シスコでは、社内全体における運用の効率化と生産性の向上に引き続き取り組んでいます。今期に取り組んだコストおよび経費の抑制によって、ビジネス コストを抑えながら、開発と市場におけるリーダーシップを加速することが可能だと思われる分野への投資を引き続き行うことができました。今期は、出張費を前期の約50パーセントに削減し、購買力を最大限に活かすために調達活動を一元管理したほか、一部の基幹業務の効率化を図るなど、さまざまな対策を実行しました。その結果、今年度末までに年間ランレートで10億ドル以上の経費を削減するという目標を上回る勢いで、15億ドルという社内のストレッチ ターゲットに向けて順調に進んでいます。

運転資本については、キャッシュフローをうまく管理し、確固とした財政状態を維持するために必要な施策・戦略を実行することができたと自負しています。引き続き売上債権とサプライチェーンに重点を置き、在庫水準の継続的な見直しと最適化を図ることで、今期も良い結果を残すことができました。また、今期は40億ドルの債権発行を完了し、その一部を5億ドルの無担保債務の資金に充てました。

シスコの成功のカギを握ったのは何ですか。シスコの安定した財務力は、お客様に対してどのように活かされているのですか。

フランク・カルデローニ: 成功のカギとなったのは、お客様のニーズを重視したこと、そして、ポートフォリオの一部で保障期間を延長するなど、お客様と緊密に協力しながら独創的で差別化されたソリューションを開発することができたことだと思います。シスコのファイナンス部門(シスコキャピタル)は、お客様やチャネルパートナーの皆様に対し、引き続き売上や機会向上に役立つソリューションを提供しています。お客様には引き続き確実にご返済いただいておりますので、今のところポートフォリオの質に対する大きな影響はないと考えています。

シスコシステムズ合同会社について

シスコシステムズ合同会社は、米国シスコ(NASDAQ:CSCO)の日本法人です。シスコは、ビジネスの基盤となるインテリジェントなネットワーキングソリューションから、音声、映像、データ、ストレージ、セキュリティ、エンターテイメントをはじめとする新しい分野、そして、人々の仕事や生活、娯楽、学習のあり方を一変させることのできるネットワーク プラットフォームの提案を目指しています。 シスコの会社概要・詳細は以下のWebサイトでご参照頂けます。
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