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社会貢献

2006年度ヘレン ケラー実践賞受賞

シスコシステムズ「ヘレン ケラー実践賞」を受賞

アクセシビリティへの取り組みが評価される

2006 年 5 月 22 日

コンピュータにログインして E メールを確認したり、ボイス メッセージにアクセスしたりすることは、多くの人々にとっては容易で自然な動作のうちに行える作業です。

しかし、そのような作業も、視覚障害や聴覚障害のある人たちにとっては、必ずしも容易ではありません。現在、世界人口のおよそ 20% の人々が何らかの障害を抱えているといわれています。シスコでは、世界中の人々の生活に好影響を与えるプログラムのひとつとして「シスコ アクセシビリティ イニシアチブ」を発案し、その導入と実践に、会社を挙げて時間・人材・エネルギーを捧げています。

アメリカ盲人協会がシスコを表彰

この度、シスコは、アメリカ盲人協会(AFB)から、栄誉ある「ヘレン ケラー実践賞」を受賞しました。この賞は、全盲もしくは視覚障害を持つ人々の生活向上のために努力した企業や個人の貢献を認め表彰するものです。シスコは、視覚障害を持つ人々のために、自社製品のアクセシビリティの向上・改善に取り組み、業界で指導的役割を果たしてきました。これが高く評価されました。

2003 年 シスコ アクセシビリティ イニシアチブ創設

シスコでは、2003 年にカリフォルニア州サンノゼの本社に、「アクセシビリティ イニシアチブ」を創設しました。職種を超えて集められた人材で専任チームを設け、そのチームが中心となって、イニシアチブの活動計画を立て、アクセシビリティ設計要件のプログラムを作成し、アクセシビリティに関する従業員研修や、アクセシビリティ設計、評価ラボなどを創設しました。

ドン ピッチフォードは、この「アクセシビリティ イニシアチブ」の共同創設者のひとりで、イニチアチブ全体の運営管理責任者を務めました。そのピッチフォードは、「障害のある人たちは、それぞれに苦難を抱えながら日々生活し働いています。このイニシアチブにおける私たちの目標はただひとつ。アクセシビリティに対する意識を向上させ、できるだけ多くの人々に働きかけて、製品やソリューションにアクセシビリティを取り込む努力することです」と述べています。

さらに、「アクセシビリティへの取り組みは、シスコの全従業員に影響を与えるばかりでなく、お客様の従業員にも好影響を与えるわけですから、ビジネスの成功を考える上からも、理にかなった取り組みだといえます」とも述べています。シスコの得意先のひとつでもある米国連邦政府は、製品にアクセシビリティ機能を備えることを義務付けています。ピッチフォードは、「これまで IT 業界では、製品やソリューションを、特に障害のない人々にとっての使いやすさだけで評価しがちでした。しかし、その問題が、お客様に当社の製品をご利用いただく上で妨げになっているのだとすれば、そのような問題は取り除く必要があると考えたのです」と語ります。

アクセシビリティを考慮した製品コンセプト

「アクセシビリティ イニシアチブ」に参加した、アクセシビリティの専門家 ケント バウチャーは、イニシアチブの重要性と、イニシアチブがお客様に与えた影響について、次のように述べています。「イニシアチブを創設した目的は、当社が提供する製品・ソリューション・Web サイト・ドキュメンテーションなどを、障害のある人たちも含め、すべての人々にアクセスしやすく、容易に使用できるものにするためのガイドラインを設けることにありました」。

イニシアチブには基本的な目標があります。バウチャーは、「シスコの製品をアクセシビリティに関する標準要件に準拠させる一方、シスコ製品のライフサイクルのすべての段階において、アクセシビリティを優先考慮事項とすること」 だとまとめています。

アクセシビリティの要件は、製品にあとから組み込むよりも、最初から考慮しておく方がはるかに容易であるため、シスコでは、アクセシビリティの要件を製品のコンセプト作りや設計・開発の段階から考慮して組み込んでいます。バウチャーは、「コンセプト作りから最終出荷まで、すべての段階でアクセシビリティについての検討が行われています。ポイントは、アクセシビリティの要件を製品開発の開始時点から必須仕様の一部として組み込んでいることにあります。あとから製品を改良するのは容易ではありませんし、費用もかかりますから。」と述べています。

製品の評価を行う「アクセシビリティ設計ラボ」と「評価スタジオ」

シスコは、2004 年 5 月、サンノゼの本社に、先進的な「アクセシビリティ設計ラボ」と「評価スタジオ」とを竣工しました。バウチャーはこう述べています。「これらの設備で、アクセシビリティの観点から製品評価を行い、従業員に研修を行います。そうすることで、アクセシビリティに関するベストプラクティスや、製品への組み込み方法がだれにでもわかるようになりました。シスコの従業員は、製品テストに積極的に参加しています。もちろん、障害をもった従業員も、製品管理者やエンジニアも参加しています。」

バウチャーは、さらに、「障害のある人たちと話し合うことが重要です。すべての人々が容易に使用できる製品を作るためにはどうしたらよいのか、それを知る必要がありますから。障害のある人たちに実際に製品を使ってもらい、どのように改善すればよいか、実地にアドバイスをもらえるのは、本当にありがたいことです。問題の解決策はといえば、意外にも、操作ボタンに色を着けたり色を変えたり、パネルの鮮明さを高めたり判読しやすくするためにバックライトを追加したりするといった、わけないことだったりするものです」とも述べています。

「たとえば、Cisco CallManager の音声技術には、管理者側からもユーザ側からもアクセスできるようにしてありました。しかし、実際に視覚障害のある人に製品をテストしてもらうと、製品の使いやすい部分とそうでない部分があることがわかりました。使いにくい部分をはっきりと認知し、その問題点にフォーカスして製品改良を行うことで、たった一度の製品リリース(CallManager 5.0)により、アクセシビリティ上の問題点の 90% を解決するにいたりました。」

アクセシビリティグループは、企業買収によって新たにシスコブランドになった製品や OEM により他社ブランドで提供される製品についても気を配っています。「私たちは、常にアクセシビリティのことを念頭において、シスコが供給するすべての製品のアクセシビリティを向上する方法を絶え間なく探し続けているのです」とバウチャーは付け足しました。

また、アクセシビリティチームは、シスコの営業担当者に対して役に立つ情報を提供しています。バウチャーは、「私たちはアクセシビリティの観点から、営業担当者に留意すべき事柄を伝えています。そうすることで、お客様によりよいソリューションを提供できるのです。すべての製品がアクセシビリティ対応を完了しているわけではありません。しかし、未対応製品の場合でも、あらかじめお客様に未対応点や問題点をお伝えし納得しておいていただくことができます」とも述べています。

従業員の意識を高める研修

シスコでは、従業員のアクセシビリティに対する意識を向上させるために、「アクセシビリティ アカデミー」という、総合的なオンライン トレーニングを開発し実施しています。バウチャーは、「従業員には、製品やソリューションにアクセシビリティを組み込むことの必要性を意識させています。自分たちが仕事をする上でも、障害のある人たちのことを意識し、考慮するよう呼びかけています。大半の人々は、ふだんはアクセシビリティについて考えていないものですが、この研修を受ければ、障害のある人々が抱えている問題を理解するのに役立ちます。そして、アクセシビリティや、どうしたらそうした問題に解決策を提供できるかということを、全従業員が考え始めるのです」と語りました。

バウチャーは、ヘレン ケラー実践賞の受賞は、シスコが収めた数々の素晴らしい業績のひとつに挙げられるとし、感謝の意を表しました。「お客様の視点から見ても、シスコはたくさんの人々の生活に好い影響を与えていると考えていただけるものと思います。」 AFB も、アクセシビリティチームとの緊密な連携を通じて、ガイダンス・製品評価・アドバイスなどをくださり、当社がすべての人々が難なく利用できる製品を作る能力を獲得するためにご協力いただきました。

アクセシビリティ イニシアチブによる影響

アクセシビリティ イニシアチブは、シスコの製品サイクルの各段階において重要な役割を果たしているだけではありません。バウチャーは、アクセシビリティ プログラムが開始されて以来、従業員に新たな意気込みを感じるようになったと言います。「会社が人々の生活の質を向上させるための努力を続けているという事実は、従業員として誇りに思えるのでしょう。従業員がアクセシビリティ プログラムについて知ると、自分たち自身が人々の生活によい影響を与えているのだということを認識し、素晴らしい、やり甲斐のある仕事をしていると感じるのです。喜ばしいことです」。

シスコの社長兼 CEO のジョン チェンバーズは、「当社の目標は、人々の能力にかかわりなく、仕事・生活・遊び・学習方法に革新的変化を与えることにあります。だれかが取り残されるような事態は、私たちの目指すところではありません」と述べています。

こうした様々な取り組みにより、シスコが開発したり提唱したりするあらゆる製品・ソリューションや標準・規制に、アクセシビリティ要件が組み込まれています。チェンバーズは、「私たちには、製品やサービスを障害のある人も容易に使用できるものにする責任があります。その責任は、シスコの従業員すべてが担うべきもので、実行すべきことです。アクセシビリティは、すでに私たちの仕事の根幹に根付いています。」と続けています。


テリー ティム モース
※ テリー ティム モースは、ワシントン州シアトル在住のフリー ジャーナリストです。


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