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Cisco Systems, Inc. ®

46年ぶりの観測“神秘の天体ショー”を4K全天映像ライブ放送


世界初の試みである皆既日食の4K全天映像ライブ伝送に シスコのネットワークテクノロジーを提供

2009年7月22日、独立行政法人 情報通信研究機構(NICT)と超臨場感コミュニケーション産学官フォーラム(URCF)の共同プロジェクトとして、46年ぶりに日本で観測された皆既日食の超高精細全天映像のライブ伝送実験が行われました。シスコは、キャリア向けハイエンド ルーティング システムCisco CRS-1を使った仮想化ルータによる高速ルーティング、コンパクトな10GbE対応スイッチと、DWDMモジュールによる効率的なDWDM伝送、また、遠隔地間での円滑なコラボレーションを可能にするシスコのユニファイド コミュニケーション テクノロジーなどを提供し、世界初のイベントの成功に貢献しました*。

* シスコはURCFのメンバーである朝日放送を通じて本イベントに協力しました。

ビデオで観るイベント レポート
「神秘の天体ショー」を遠隔地で体験

 7月22日の皆既日食を日本で観測できたのは、奄美大島やトカラ列島をはじめとする一部の地域であり、数多くの人々が「神秘の天体ショー」を見るために、それらの地域を訪れました。しかし、現地に行けなくても遠く離れた国内の複数の場所で、皆既日食を体験することのできた人々がいました。奄美大島で撮影された皆既日食の様子がNICTが運用している研究開発テストベッドネットワーク(以下「JGN2plus」)を通じてライブ伝送され、超高精細映像で全天スクリーンに映し出されていたのです。46年前は決してできなかった、最先端テクノロジーによる世界初の試みでした。

ABCホール内に設置された全天ドームシアター

ABCホール内に設置された全天ドームシアター

ドーム内に映し出された奄美大島の全天映像

ドーム内に映し出された奄美大島の全天映像

 今回のプロジェクトでは、奄美大島の小学校の校庭に設置された魚眼レンズ付き高精細カメラからの全天映像(4K)が国内の4か所の会場(けいはんなプラザ、大阪ABCホール、つくばエキスポセンター、大阪市立科学館)にライブ配信されました。その中のひとつ、大阪ABCホール内のイベント会場には、奄美大島からの超高精細全天映像を投影するドーム型のスクリーンが設置され、また会場正面の大型平面スクリーンでは、次第に欠けていく太陽をアップで捉えたハイビジョン(2K)映像でのライブ中継も行われました。ドームのなかでは、奄美大島の様子が全天360度表示され、皆既日食を見るために集まった大勢の人々が、まるで奄美大島の小学校の校庭で現地の人たちと一緒に座って空を見上げているかような臨場感を体験できました。

 この日の奄美大島は曇りがちの天候で、残念ながら皆既日食の幻想的な姿をはっきりと確認することはできませんでした。しかし皆既日食が始まると共に西の空から闇が迫り、その後南の空に夕焼けのような輝きを残しながら空全体が暗くなり、次第に西から明るくなっていく様子は、はっきりと体感することができました。奄美大島から解説・実況を担当された和歌山大学の尾久土正己教授は、「現地で皆既日食を観測していると、あたかも宇宙の中にいるような、いわば神の視点を味わうことができます」と解説。「これまでの映像ではそのイメージが伝わりません。超高精細な全天映像によって、これまで表現できなかったことが表現できたと思います」と感想を述べていました。

イベント成功の要を担ったシスコのネットワークテクノロジー
Cisco CRS-1

 高精細な映像を安定的に伝送する上で、非常に重要な役割を果たしたのが、シスコが提供した複数のネットワーク製品群です。なかでも中核的な役割を果たしたのが、JGN2plus堂島アクセスポイントと朝日放送局内に設置されたシスコのキャリア向けハイエンド ルーティング システムCisco CRS-1です。4K映像を非圧縮で伝送するには、6.5Gbpsの高速ルーティングが必要となりますが、今回は4K映像の他に、ハイビジョン(2K)による日食の平面映像の伝送等も行われたため、さらに広い帯域が必要となりました。JGN2plusの堂島アクセスポイントと朝日放送の間のトラフィック量は入と出を合わせて25Gbpsに達していましたが、Cisco CRS-1はこの大容量のトラフィックを安定的に処理することに成功しました。

 また、今回、JGN2plus堂島アクセスポイントに設置されたCisco CRS-1では、SDR(Secure Domain Router)機能を使い、1つの筐体を2台の仮想化ルータとして使用しました。SDR機能は、1つの物理的なシステム上で、ルート プロセッサ、ラインカード、メモリなどのリソースを完全に分離し、複数の独立したルータとして動作させる機能です。仮想化ルータの技術を使って、このようなミッション クリティカルかつ大容量のトラフィックを問題なく処理できたということも、今回の実験での大きな成果のひとつと言えます。

 その他、トラフィックのハブとなった朝日放送および主要な配信拠点内には、シスコのコンパクトな10GbE対応スイッチCatalyst 3560Eおよび3750Eが複数台配置され、各拠点におけるトラフィック伝送において高いパフォーマンスを発揮しました。

Cisco Unified IP Phone 7985Gビデオフォンが現地とのコミュニケーションに貢献

Cisco Unified IP Phone 7985Gビデオフォンが現地とのコミュニケーションに貢献

 一方、トラフィックの伝送だけでなく、このような複雑なプロジェクトを円滑に実行するために欠かせないコラボレーションの領域においても、シスコは非常に大きな役割を演じました。今回の実験の主要拠点には、Cisco Unified IP Phone 7985Gビデオフォンが設置され、これらをIPネットワークで接続することで、音声と映像によるきめ細かいコミュニケーションが可能になったのです。またABCホールイベント会場前のシスコブースにもビデオフォンが設置され、イベント終了後、奄美大島にいる尾久土教授へのインタビューも行われました。

 ライブ伝送実験は午前中で終了しましたが、午後には収録された全天映像の一般向け上映会も行われました。一般公募によって選ばれた約100名の人々が、ABCホールで皆既日食の空を体感したのです。この映像を見た人々は口々に「空の変化が美しかった」「まるで現場にいるようだった」とコメントしていました。

「ネットワークの進化」がもたらすさらなる可能性

 今回のイベントで主導的な役割を果たされた朝日放送技師長の香取啓志氏は、今後の可能性として次のように述べています。「今後ネットワークが進化していくことによって、たとえば日本に居ながらにしてローマの街を歩いていく、ドームに座っていると周りが動いていって自分の好きな場所に行くことができる、そしてそこで好きな体験ができる、そのようなことが可能になるでしょう。」
また尾久土教授も、今後さらなる臨場感を追求したいと語っています。「今後は映像や音だけではなく、現場の温度や風までも再現し、五感で感じられるようにしたいですね。」

 この実験の成功は、超高精細映像の伝送がもたらす新たな可能性の一端を、具体的な形で私たちに示したといえます。このような技術を活用すれば、皆既日食だけではなく、オーロラなどの様々な自然現象や世界各地の世界遺産なども、現地に行くことなく体感できるようになるでしょう。臨場感の高い映像伝送は、遠隔地とのコミュニケーションのあり方も、根本から変える可能性もあります。ネットワークの進歩は私たちの体験に、大きな変革をもたらしつつあるのです。

関連リンク

  • シスコ メディアネット
  • Cisco CRS-1 キャリア ルーティング システム
  • Cisco Catalyst 3560E スイッチ
  • Cisco Catalyst 3750E スイッチ
  • Cisco Unified IP Phone 7985G

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