「SDN」とは「手段」である

「手段の目的化」はよく起こる

「目的達成のための手段が、目的そのものになっていた」

多くの企業や組織において、この「手段の目的化」は、課題解決に取り組むときによく指摘される問題の 1 つです。何のために取り組んでいるのかがはっきりしなくなり、いつしか取り組みを続けること自体が目的になってしまった(形骸化してしまった)という経験はないでしょうか?

システム開発をはじめとする IT の分野でも、同じことはよく起こっています。

  • パフォーマンスを上げる
  • 仮想化する
  • SaaS にする …

これまでのプロジェクトを振り返ったとき、思い当たる節がある人は少なくないはずです。

「SDN」に振り回されていませんか?

今、同じ状況に陥りがちなのが、SDN に関する取り組みです。

SDN(Software-Defined Network)は、多数の物理的な機器で構成されるネットワークを、SDN コントローラを通じてソフトウェアで制御することにより、機器自体の設定や通信経路の設定の自動化、利用目的に応じたネットワーク構成の迅速化などを実現します。

固定的な構成に縛られてきた従来のネットワークから、サーバ仮想化やソーシャル、モビリティの普及をはじめとする環境の変化に柔軟に対応できる新たなネットワークへ進化を促すものとして、IT 業界におけるここ数年の注目キーワードに取り上げられ続けています。

「今が旬だから(予算もあるので)、とりあえず SDN にする。
使い方は後からついてくる」

このようなアプローチもないとは言えませんが、SDN にすれば今のネットワークが抱えている問題がすべて霧散するわけではありません。

「SDN をどのように使うのか」
「ゆくゆくは実現したいことは何か」
を意識し、具体化に向けて取り組みを進めることが重要です。

SDN は魔法の杖ではなく、ビジネスの基盤となった IT システムを構成する要素であり、目的達成のためのアプローチの 1 つなのですから。

「自動化して、どうするのか?」
「どのような効果を期待するのか?」

自動化や迅速化の先にある目的、ビジョンを明確にすることをお勧めします。

「SDN」はユーザのために

SDN の本分は、自動化や迅速化によって
ユーザがやりたいことを
即座に行える、
使いやすい(高機能な)ネットワークを、
シンプルかつ安全に実現する

ことにあると言えます。

ですから、利用者の視点で見てみると、「SDN は手段である」ということが、よりわかりやすくなります。

まずは、日々ネットワークを運用管理している IT 管理者です。

自動化や迅速化によって
負担の大きかった業務プロセスを劇的に改善し、
より生産性の高い仕事に割く時間を
増やすことができるようになります。

次に、ビジネス基盤としてネットワークを使っている従業員や職員の場合です。

難しい設定や手順を覚える必要はなくなり、いつでも安全かつ快適に、適切なデバイスで社内リソースへアクセスできる、ビデオ会議をいつでも安定した品質で開催してコラボレーションできる、といった具合に、ネットワークのことを意識しなくても日々の業務をスムーズに行えるようになります。

働きやすいと実感できる環境を実現することは、従業員や職員の満足度を高め、所属する企業や組織への意識を高めます。SDN はワークスタイル改革などの身近な取り組みを支え、企業の価値を高める手段とも言えます。

さらに、顧客に提供しているサービスの基盤に SDN の手法を当てはめれば、サービス提供者は新たな機能やサービスを速やかに実装できるようになり、タイミングを逃さない迅速なビジネス展開が可能になります。利用者である顧客は、新たなサービスの提供や機能の改善がスピーディになされることに好感を持ち、高い満足度を示すでしょう。 サービスや企業の知名度を高め、ブランド価値の向上を実現する手段として、SDN は非常に有用と言えるのです。

SDN は、企業や組織が持つ目的、ビジョンに迅速に対応する IT インフラストラクチャを実現する「手段」です。

そして、シスコは豊富なソリューションと 卓越した技術力、サポート力で、 SDN に取り組むあらゆる人たちを支えます。