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Cisco TelePresence の環境へのメリットを評価する

Cisco TelePresence の環境へのメリットを評価する

バーチャルミーティングによって温室効果ガス排出量を削減させるシスコ

Cisco TelePresence を設計するにあたり開発者が念頭においていたのは、自動車や飛行機での移動を減らし、それに伴い発生する二酸化炭素(CO2)やその他の温室効果ガス(GHG)が削減されるというメリットをこのテクノロジーに持たせることでした。TelePresence が社内で広く使われるようになった現在、シスコの従業員は物理的に同じ場所に集まらなくても、仮想的に会議が行えるようになりました。しかし、TelePresence の利用には電力消費が伴います。そこで、シスコでは、このことを考慮に入れた上で、TelePresenceが環境に与える影響が純粋にどの程度になるかを知ろうと考えました。

二酸化炭素換算(CO2e)での 温室効果ガス排出量を意味のある値として算出するのは複雑です。「CO2e の排出量を求めるにあたっては、自動車や飛行機での移動を回避することで削減された分と、TelePresence利用中の、システム本体およびネットワーク機器の電力消費に伴い発生する分の両方を考慮する必要があります」と述べるのはシスコ インターネットビジネスソリューションズグループ(IBSG)担当ソリューションマネージャ、Joel Barbierです。「移動を回避したことで削減された排出量が、TelePresence機器、とりわけプラズマディスプレイが電力を消費するために排出されることになる量により打ち消されないことを示す必要がありました」

シスコのIBSGは、環境コンサルティング会社と共同で、TelePresenceシステムの利用によって得られる CO2e の排出削減量を計算する方法を確立しました。この方法を、シスコのCEOである John Chambersの下で四半期ごとに行われる経営会議に適用して計算したところ、参加者が一堂に会する会議に代わってTelePresenceを利用することで非常に大きな環境メリットが得られることが示されました。

長時間のフライトなしで会議に参加する経営幹部

図 1. 従来の現地で参加する会議とTelePresenceを使ったバーチャルミーティングにおける排出量の計算に関わってくる要素

図 1. 従来の現地で参加する会議とTelePresenceを使ったバーチャルミーティングにおける排出量の計算に関わってくる要素
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従来、会議に出席する経営幹部は、数日間のこの会議に出席するため世界中から、カリフォルニア州サンノゼの本社に飛んでいました。しかし、2008年の 8月に行われた会議では、98人の参加者のうち 8人が所属拠点のオフィスに居たまま、Cisco TelePresence を利用して会議に参加しました(図 1)。

TelePresenceシステムを利用してリモートから会議に参加した幹部の所属拠点は、アメリカ国内の4 ヶ所に加え、インド、日本、イギリスにありました。サンノゼの会議室では、2 基のTelePresenceシステムが使用されました。接続は全て、TelePresence のマルチポイント(多拠点間)セッションとしてシスコのネットワークを通して行われました。各リモート拠点でのシステムの稼働時間は、4 日間の会議中、平均で 16 時間でした。

TelePresence を利用した場合、一度の会議で得られるメリット

アメリカでは、2006年の一人当たりの温室効果ガス排出量は CO2eで 23.5 トンでした。これに対し、TelePresenceが利用されたこの経営会議では、たった一度で、控えめに見積もっても 20 トン以上のCO2e 排出が抑えられたとされます。この値は、次のように計算されました。

  • リモート拠点の幹部が自動車や飛行機での移動を回避することで削減された排出量をベースとする。この計算には、業界で認められている TRX Airline Carbon Emissions Calculator が使われ、飛行機での移動距離(総マイル数)に基づき行われた。
  • TelePresence システムとネットワーク機器を稼動させるのに平均的に必要となる発電量と空調によって排出された量を減じる。
  • TelePresence やネットワーク機器の製造や設置、最終的な廃棄の過程で発生するとされる排出量の概算値を減じる。

「移動を回避したことで削減された排出量は Cisco TelePresenceシステムを利用することで発生する排出量をはるかに上回ることが新たに得られたデータにより証明されました」と述べるのは、シスコ エマージングテクノロジーズグループ担当シニアバイスプレジデント、Marthin DeBeer です。「結果的に、トータルでは環境へのメリットがあることがわかりました。これは、お客様にとって重要な検討材料となっていくことでしょう」

2008年 6月までに、シスコでは 12万回の TelePresence 会議がスケジュールされています。このうち2万回の会議では、従業員は移動に伴う時間やコスト削減、そして温室効果ガスの排出を回避できています。シスコ IT では、これによるGHG排出の削減量は 47000 トンにものぼると見積もっています。

シスコのグリーンイニシアティブの一環として

シスコは、事業活動に伴い排出される GHGを減らすことにより、エコロジカルフットプリントを改善するという大きな目標を立てました。この一環として、Cisco Carbon to Collaboration というイニシアティブがあります。これは、飛行機で移動する代わりに、シスコネットワーク上で稼動するCisco TelePresence などのバーチャルコラボレーションテクノロジーを利用することで、従業員の全体的な二酸化炭素排出量を減らそうというものです。

2008年末に予定されているパイロットプログラムでは、従業員は GHG排出量を自動的に計算するツールを使えるようになる予定です。これを使うと、計画している出張が環境に与える影響を計算することができるようになったり、TelePresence を使ったバーチャルミーティングに変更すべきかを判断したりできるようになります。このツールでは、業務に関連して排出されたGHGの量をレポートにすることも可能です。

Cisco TelePresenceを利用することで得られる排出削減量を確認するための2種類の計算ツールを顧客向けに提供することも計画されています。ひとつは、TelePresence が使われた特定の会議一回分について計算するもの、もうひとつは、Cisco TelePresenceに投資することにより環境への影響が長期的にどう変わるかを計算するものです。

 

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