この章では、Web ブラウザ インターフェイスを使用して、アクセス ポイントに MAC アドレス、IP、および Ethertype フィルタを設定し、管理する方法について説明します。この章の内容は、次のとおりです。
フィルタの概要
プロトコル フィルタ(IP プロトコル、IP ポート、および Ethertype)は、アクセス ポイントのイーサネット ポートや無線ポートを経由した特定のプロトコルの使用を許可または禁止するために使用します。プロトコル フィルタは個別に、または複数をまとめて設定することができます。無線クライアント デバイス、または有線 LAN 上のユーザ、あるいはその両方について、プロトコルをフィルタできます。たとえば、アクセス ポイントの無線ポートに Simple Network Management Protocol(SNMP; 簡易ネットワーク管理プロトコル)フィルタを適用すると、無線クライアント デバイスはアクセス ポイントで SNMP を使用できなくなります。しかし、有線 LAN からの SNMP アクセスはブロックされません。
IP アドレス フィルタや MAC アドレス フィルタによって、特定の MAC アドレスに対して送受信されるユニキャストおよびマルチキャスト パケットの転送が許可または禁止されます。指定以外のすべてのアドレスにトラフィックを転送するフィルタを作成することも、指定以外のすべてのアドレスへのトラフィックを排除するフィルタを作成することもできます。
フィルタの設定には、Web ブラウザ インターフェイスを使用するか、または Command-Line Interface(CLI; コマンドライン インターフェイス)にコマンドを入力します。
CLI を使用したフィルタの設定
CLI コマンドを使用してフィルタを設定するには、Access Control Lists(ACL; アクセス コントロール リスト)とブリッジ グループを使用します。これらの概念に関する説明や、実装手順については、以下の資料を参照してください。
-
・ 『
Cisco IOS Bridging and IBM Networking Configuration Guide, Release 12.4
』。次のリンクをクリックすると、「Configuring Transparent Bridging」の章を参照できます。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/software/ios122/122cgcr/fibm_c/bcfpart1/bcftb.htm -
・ 『
Catalyst 4908G-L3 Cisco IOS Release 12.0(10)W5(18e) Software Feature and Configuration Guide
』。次のリンクをクリックすると、「Command Reference」の章を参照できます。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/l3sw/4908g_l3/ios_12/10w518e/config/cmd_ref.htm
Web ブラウザ インターフェイスを使ったフィルタの設定
この項では、Web ブラウザ インターフェイスを使用してフィルタを設定し、有効化する方法について説明します。フィルタを設定し有効化する手順は次の 2 つに分かれます。
次の項では 3 種類のフィルタの設定および有効化について説明します。
MAC アドレス フィルタの設定と有効化
MAC アドレス フィルタによって、特定の MAC アドレスに対して送受信されるユニキャストおよびマルチキャスト パケットの転送が許可または禁止されます。指定以外のすべての MAC アドレスにトラフィックを転送するフィルタを作成することも、指定以外のすべての MAC アドレスへのトラフィックを排除するフィルタを作成することもできます。作成したフィルタはイーサネット ポートと無線ポートのどちらか、または両方に適用できます。また、受信パケットか送信パケット、または両方に適用することも可能です。
MAC Address Filters ページを使用して、アクセス ポイントの MAC アドレス フィルタを作成します。図16-1 は MAC Address Filters ページを示しています。
図16-1 MAC Address Filters ページ
次のリンク パスに従って、Address Filters ページを表示します。
- 1. ナビゲーション バーの Services をクリックします。
- 2. Services ページ リストで Filters をクリックします。
- 3. Apply Filters ページで、ページの最上部にある MAC Address Filters タブをクリックします。
MAC アドレス フィルタの作成
MAC アドレス フィルタを作成する手順は、次のとおりです。
ステップ 2 新規 MAC アドレス フィルタを作成する場合、Create/Edit Filter Index メニューで <NEW>(デフォルト)が選択されていることを確認します。フィルタを編集するには、Create/Edit Filter Index メニューからフィルタ番号を選択します。
ステップ 3 Filter Index フィールドに、700 〜 799 までの数字を使ってフィルタ名を入力します。ここで指定した数字により、このフィルタのアクセス コントロール リスト(ACL)が作成されます。
ステップ 4 Add MAC Address フィールドに MAC アドレスを入力します。アドレスは、たとえば、0005.9a39.2110 のように、ピリオドを使って、4 つの英数字からなる 3 つのグループに分けて入力します。
ステップ 5 Mask 入力フィールドには、フィルタが MAC アドレスに対して左から右にチェックするビット数を入力します。たとえば、MAC アドレスと正確に一致させる(すべてのビットをチェックする)には、0000.0000.0000 と入力します。先頭 4 バイトだけをチェックするには、0.0.FFFF と入力します。
ステップ 6 Action メニューから Forward または Block を選択します。
ステップ 7 Add をクリックします。追加した MAC アドレスが Filters Classes フィールドに表示されます。Filters Classes リストから MAC アドレスを削除するには、そのアドレスを選択して Delete Class をクリックします。
ステップ 8 このフィルタにさらにアドレスを追加するには、ステップ 4 からステップ 7 を繰り返します。
ステップ 9 Default Action メニューから Forward All または Block All を選択します。このフィルタのデフォルト アクションは、フィルタに含まれる少なくとも 1 つのアドレスのアクションの逆である必要があります。たとえば、複数のアドレスを入力したときに、これらのアドレスすべてに対するアクションとして Block を選択した場合、フィルタのデフォルト アクションには Forward All を選択する必要があります。
ステップ 10 Apply をクリックします。このフィルタはアクセス ポイントに保存されますが、Apply Filters ページで適用するまで有効化されません。
ステップ 11 Apply Filters タブをクリックして、Apply Filters ページに戻ります。図16-2 は Apply Filters ページを示しています。
図16-2 Apply Filters ページ
ステップ 12 MAC ドロップダウン メニューの 1 つから、フィルタ番号を選択します。フィルタはイーサネット ポートと無線ポートのどちらか、または両方に適用できます。また、受信パケットか送信パケット、または両方に適用することも可能です。
ステップ 13 Apply をクリックします。選択したポートで、このフィルタが有効化されます。
クライアントがただちにフィルタされない場合は、System Configuration ページの Reload をクリックして、アクセス ポイントを再起動します。System Configuration ページを表示するには、タスク メニューの System Software をクリックしてから、System Configuration をクリックします。
MAC アドレス ACL を使用したアクセス ポイントへのクライアント アソシエーションの許可と禁止
MAC アドレス ACL を使用して、アクセス ポイントへのクライアント アソシエーションを許可または禁止することができます。インターフェイスを通過するトラフィックをフィルタする代わりに、ACL を使用して、アクセス ポイントの無線とのアソシエーションをフィルタします。
ACL を使用して、アクセス ポイントの無線へのアソシエーションをフィルタする手順は、次のとおりです。
ステップ 2 Security をクリックして、Security Summary ページを表示します。図16-3 は Security Summary ページを示しています。
図16-3 Security Summary ページ
ステップ 3 Advanced Security をクリックして、Advanced Security: MAC Address Authentication ページを表示します。図16-4 は、MAC Address Authentication ページを示しています。
図16-4 Advanced Security:MAC Address Authentication ページ
ステップ 4 Association Access List タブをクリックして、Association Access List ページを表示します。図16-5 は Association Access List ページを示しています。
図16-5 Association Access List ページ
ステップ 5 ドロップダウン メニューから、必要な MAC アドレス ACL を選択します。
CLI の設定例
次の例は、MAC アドレス ACL を使用したアクセス ポイントへのクライアント アソシエーションの許可と禁止に記載された手順と同じ機能を果たす CLI コマンドを示しています。
AP(config)# dot11 association access-list 777
この例では、アクセス リスト 777 にリストされている MAC アドレスを持つクライアント デバイスだけが、アクセス ポイントへのアソシエートを許可されています。その他の MAC アドレスはすべて、アソシエーションがブロックされます。
この例で使用されているコマンドの詳細は、『Cisco Aironet アクセス ポイント/ブリッジ Cisco IOS コマンド リファレンス』を参照してください。
IP フィルタの設定と有効化
IP フィルタ(IP アドレス、IP プロトコル、および IP ポート)は、アクセス ポイントのイーサネット ポートや無線ポートを経由した特定のプロトコルの使用を許可または禁止するために使用します。また、IP アドレス フィルタを使用して、特定の IP アドレスとの間で送受信されるユニキャスト パケットやマルチキャスト パケットの転送を許可または禁止することができます。指定以外のすべてのアドレスにトラフィックを転送するフィルタを作成することも、指定以外のすべてのアドレスへのトラフィックを排除するフィルタを作成することもできます。IP フィルタ方法の 1 つ、2 つ、または 3 つの要素をすべて含むフィルタを作成できます。作成したフィルタはイーサネット ポートと無線ポートのどちらか、または両方に適用できます。また、受信パケットか送信パケット、または両方に適用することも可能です。
IP Filters ページを使用して、アクセス ポイントの IP フィルタを作成します。図16-6 は IP Filters ページを示しています。
図16-6 IP Filters ページ
IP Filters ページは、次のリンク パスに従って表示します。
- 1. ナビゲーション バーの Services をクリックします。
- 2. Services ページ リストで Filters をクリックします。
- 3. Apply Filters ページで、ページの最上部にある IP Filters タブをクリックします。
IP フィルタの作成
ステップ 2 新規フィルタを作成する場合、Create/Edit Filter Index メニューで <NEW>(デフォルト)が選択されていることを確認します。既存のフィルタを編集するには、Create/Edit Filter Index メニューからフィルタ名を選択します。
ステップ 3 Filter Name フィールドに、新しいフィルタにつける、わかりやすい名前を入力します。
ステップ 4 フィルタのデフォルト アクションとして、Default Action メニューから Forward All または Block All を選択します。このフィルタのデフォルト アクションは、フィルタに含まれる少なくとも 1 つのアドレスのアクションの逆である必要があります。たとえば、IP アドレス、IP プロトコル、IP ポートに適用されるフィルタを作成し、これらすべてに対するアクションとして Block を選択した場合、フィルタのデフォルト アクションには Forward All を選択する必要があります。
ステップ 5 IP アドレスをフィルタリングするには、IP Address フィールドにアドレスを入力します。
ステップ 6 Mask フィールドに、この IP アドレスで使用するマスクを入力します。このマスクは、たとえば、112.334.556.778 のように、ピリオドを使って、文字のグループに分けて入力します。マスクに 255.255.255.255 を指定した場合、このアクセス ポイントはすべての IP アドレスを受け付けるようになります。0.0.0.0 を指定した場合、IP Address フィールドに入力した IP アドレスと完全に一致するアドレスが検索されます。このフィールドに入力したマスクは、CLI に入力したマスクと同様の動作をします。
ステップ 7 Action メニューから Forward または Block を選択します。
ステップ 8 Add をクリックします。追加したアドレスが Filters Classes フィールドに表示されます。Filters Classes リストからアドレスを削除するには、そのアドレスを選択して Delete Class をクリックします。このフィルタにさらにアドレスを追加するには、ステップ 5 からステップ 8 を繰り返します。
フィルタに IP プロトコルや IP ポート要素を追加する必要がない場合は、ステップ 15 にスキップして、アクセス ポイントにフィルタを保存します。
ステップ 9 IP プロトコルをフィルタリングするには、IP Protocol ドロップダウン メニューから共通プロトコルのいずれかを 1 つ選択するか、Custom ラジオ ボタンを選択して、既存の ACL 番号を Custom フィールドに入力します。ACL 番号は 0 〜 255 の範囲で入力します。IP プロトコルと対応する識別番号の一覧については、付録A 「プロトコル フィルタ」 を参照してください。
ステップ 10 Action メニューから Forward または Block を選択します。
ステップ 11 Add をクリックします。追加したプロトコルが Filters Classes フィールドに表示されます。Filters Classes リストからプロトコルを削除するには、そのプロトコルを選択して Delete Class をクリックします。このフィルタにさらにプロトコルを追加するには、ステップ 9 からステップ 11 の手順を繰り返します。
フィルタに IP ポート要素を追加する必要がない場合は、ステップ 15 にスキップして、アクセス ポイントにフィルタを保存します。
ステップ 12 TCP、または UDP ポート プロトコルをフィルタリングするには、TCP Port、または UDP Port ドロップダウン メニューから共通ポート プロトコルのいずれかを 1 つ選択するか、Custom ラジオ ボタンを選択して、既存のプロトコル番号を Custom フィールドのいずれかに入力します。プロトコル番号は 0 〜 65535 の範囲で入力します。IP ポート プロトコルと対応する識別番号の一覧については、付録A 「プロトコル フィルタ」 を参照してください。
ステップ 13 Action メニューから Forward または Block を選択します。
ステップ 14 Add をクリックします。追加したプロトコルが Filters Classes フィールドに表示されます。Filters Classes リストからプロトコルを削除するには、そのプロトコルを選択して Delete Class をクリックします。このフィルタにさらにプロトコルを追加するには、ステップ 12 からステップ 14 の手順を繰り返します。
ステップ 15 フィルタが完成したら、Apply をクリックします。このフィルタはアクセス ポイントに保存されますが、Apply Filters ページで適用するまで有効化されません。
ステップ 16 Apply Filters タブをクリックして、Apply Filters ページに戻ります。図16-7 は Apply Filters ページを示しています。
図16-7 Apply Filters ページ
ステップ 17 IP ドロップダウン メニューの 1 つから、フィルタ名を選択します。フィルタはイーサネット ポートと無線ポートのどちらか、または両方に適用できます。また、受信パケットか送信パケット、または両方に適用することも可能です。
ステップ 18 Apply をクリックします。選択したポートで、このフィルタが有効化されます。
Ethertype フィルタの設定と有効化
Ethertype フィルタは、アクセス ポイントのイーサネット ポートと無線ポートを経由した特定のプロトコルの使用を許可または禁止するために使用します。作成したフィルタは、イーサネット ポートと無線ポートのいずれかまたは両方、および受信パケットと送信パケットのいずれかまたは両方に適用できます。
Ethertype Filters ページを使用して、アクセス ポイントの Ethertype フィルタを作成します。図16-8 は Ethertype Filters ページを示しています。
図16-8 Ethertype Filters ページ
次のリンク パスに従って、Ethertype Filters ページを表示します。
- 1. ナビゲーション バーの Services をクリックします。
- 2. Services ページ リストで Filters をクリックします。
- 3. Apply Filters ページで、ページの最上部にある Ethertype Filters タブをクリックします。
Ethertype フィルタの作成
Ethertype フィルタを作成する手順は、次のとおりです。
ステップ 2 新規フィルタを作成する場合、Create/Edit Filter Index メニューで <NEW>(デフォルト)が選択されていることを確認します。既存のフィルタを編集するには、Create/Edit Filter Index メニューからフィルタ番号を選択します。
ステップ 3 Filter Index フィールドに、200 〜 299 までの数字を使ってフィルタ名を入力します。ここで指定した数字により、このフィルタのアクセス コントロール リスト(ACL)が作成されます。
ステップ 4 Add Ethertype フィールドに Ethertype 番号を入力します。プロトコルと対応する識別番号の一覧については、付録A 「プロトコル フィルタ」 を参照してください。
ステップ 5 Mask フィールドに、この Ethertype で使用するマスクを入力します。マスクに 0 を指定した場合、Ethertype との正確な一致が必要になります。
ステップ 6 Action メニューから Forward または Block を選択します。
ステップ 7 Add をクリックします。追加した Ethertype が Filters Classes フィールドに表示されます。Filters Classes リストから Ethertype を削除するには、そのアドレスを選択して Delete Class をクリックします。このフィルタにさらに Ethertype を追加するには、ステップ 4 からステップ 7 の手順を繰り返します。
ステップ 8 Default Action メニューから Forward All または Block All を選択します。このフィルタのデフォルト アクションは、フィルタに含まれる少なくとも 1 つの Ethertype のアクションの逆である必要があります。たとえば、複数の Ethertype を入力したときに、これらの Ethertype すべてに対するアクションとして Block を選択した場合、フィルタのデフォルト アクションには Forward All を選択する必要があります。
ステップ 9 Apply をクリックします。このフィルタはアクセス ポイントに保存されますが、Apply Filters ページで適用するまで有効化されません。
ステップ 10 Apply Filters タブをクリックして、Apply Filters ページに戻ります。図16-9 は Apply Filters ページを示しています。
図16-9 Apply Filters ページ
ステップ 11 Ethertype ドロップダウン メニューの 1 つから、フィルタ番号を選択します。フィルタはイーサネット ポートと無線ポートのどちらか、または両方に適用できます。また、受信パケットか送信パケット、または両方に適用することも可能です。
ステップ 12 Apply をクリックします。選択したポートで、このフィルタが有効化されます。
