この章では、アクセス ポイントに認証タイプを設定する方法について説明します。この章の内容は、次のとおりです。
認証タイプの概要
この項ではアクセス ポイントに設定できる認証タイプについて説明します。認証タイプはアクセス ポイントに設定する Service Set Identifier(SSID; サービス セット ID)に関連付けられます。同じアクセス ポイントで異なるタイプのクライアント デバイスを使用する場合は、複数の SSID を設定します。複数の SSID の設定手順の詳細は、第7章 「複数の SSID の設定」を参照してください。
無線クライアント デバイスがアクセス ポイントを介してネットワークで通信を行うには、Open または Shared キー認証を使用してアクセス ポイントから認証を得る必要があります。最大限のセキュリティを確保するために、クライアント デバイスは Media Access Control(MAC; メディア アクセス制御)アドレス認証または Extensible Authentication Protocol(EAP; 拡張認証プロトコル)認証を使用して、ネットワークからも認証を得る必要があります。これらの認証タイプではネットワーク上の認証サーバが使用されます。
アクセス ポイントは、複数の認証メカニズム(タイプ)を同時に使用することができます。次の項でそれぞれの認証タイプについて説明します。
- ・ アクセス ポイントに対する Open 認証
- ・ アクセス ポイントに対する Shared Key 認証
- ・ ネットワークに対する EAP 認証
- ・ ネットワークに対する MAC アドレス認証
- ・ MAC ベースの認証、EAP 認証、および Open 認証の組み合わせ
- ・ 認証されたクライアントの CCKM の利用
- ・ WPA キー管理の使用
アクセス ポイントに対する Open 認証
Open 認証では、すべてのデバイスに認証およびアクセス ポイントとの通信の試みを許可します。Open 認証を使用すると、すべての無線デバイスがアクセス ポイントから認証を受けられますが、デバイスが通信できるのは Wired Equivalent Privacy(WEP)キーがアクセス ポイントの WEP キーに一致する場合のみです。WEP を使用しないデバイスは WEP を使用しているアクセス ポイントに認証を試みません。Open 認証では、ネットワーク上の Remote Authentication Dial-In User Service(RADIUS)サーバは使用されません。
図11-1 は、認証を試みるデバイスと、Open 認証を使用しているアクセス ポイントとの認証シーケンスを示しています。この例では、デバイスの WEP キーがアクセス ポイントのキーと一致しないため、認証はできても、データを転送することができません。
図11-1 Open 認証のシーケンス
アクセス ポイントに対する Shared Key 認証
シスコでは、IEEE 802.11b 規格に準拠するために、Shared Key 認証も採用しています。ただし、Shared Key 認証にはセキュリティ上の弱点があるため、なるべく使用しないようにしてください。
Shared Key 認証では、アクセス ポイントが、アクセス ポイントとの通信を試みるすべてのデバイスに、暗号化されていないチャレンジ テキスト文字列を送信します。認証を求めるデバイスはチャレンジ テキストを暗号化して、アクセス ポイントに返送します。チャレンジ テキストが正しく暗号化されていれば、アクセス ポイントはそのデバイスに認証を許可します。暗号化されていない身元証明要求も暗号化された身元証明要求も、どちらも監視することができます。しかしそのために、アクセス ポイントは、暗号化前のテキストと暗号化後のテキストを比較して WEP キーを計算する不正侵入者の攻撃に対し、無防備な状態になります。このような弱点により、Shared Key 認証は Open 認証よりも安全性が劣る場合があります。Open 認証と同様に、Shared Key 認証ではネットワーク上の RADIUS サーバは使用されません。
図11-2 は、認証を試みるデバイスと、Shared Key 認証を使用しているアクセス ポイントとの認証シーケンスを示しています。この例では、デバイスの WEP キーがアクセス ポイントのキーと一致しているため、認証が成立し、通信が許可されます。
図11-2 Shared Key 認証のシーケンス
ネットワークに対する EAP 認証
この認証タイプは、無線ネットワークに最高レベルのセキュリティを提供します。EAP を使用して EAP 互換の RADIUS サーバと対話することにより、アクセス ポイントは、無線クライアント デバイスと RADIUS サーバが相互認証を行って動的なユニキャスト WEP キーを引き出す補助をします。RADIUS サーバはアクセス ポイントに WEP キーを送ります。アクセス ポイントはこのキーを、クライアントに対して送受信するすべてのユニキャスト データ信号に使用します。さらに、アクセス ポイントはブロードキャスト WEP キー(アクセス ポイントの WEP キー スロット 1 に入力されたキー)をクライアントのユニキャスト キーとともに暗号化して、クライアントに送信します。
アクセス ポイントとクライアント デバイスで EAP を有効にすると、ネットワークに対する認証は、図11-3 に示す順序で実行されます。
図11-3 EAP 認証のシーケンス
図11-3 の手順 1 〜 9 では、有線 LAN 上の無線クライアント デバイスと RADIUS サーバが 802.1x および EAP を使用して、アクセス ポイント経由で相互認証を実行します。RADIUS サーバは、認証身元証明要求をクライアントに送信します。クライアントはユーザが入力したパスワードを一方向暗号化し、認証身元証明要求に対する応答を生成して RADIUS サーバに送信します。RADIUS サーバは、サーバ自体のユーザ データベースの情報から独自の応答を生成し、それをクライアントからの応答と比較します。RADIUS サーバがクライアントを認証すると、同じ処理が逆方向から繰り返され、今度はクライアントが RADIUS サーバを認証します。
相互認証が終了すると、RADIUS サーバとクライアントは、クライアントに固有の、クライアントに適切なレベルのネットワーク アクセスを提供する WEP キーを決定します。これにより、有線のスイッチド セグメントのセキュリティ レベルは、デスクトップのレベルに近づきます。クライアントはこのキーをロードして、ログオン セッションでの使用に備えます。
ログオン セッションでは、RADIUS サーバがセッション キーと呼ばれる WEP キーを暗号化して、有線 LAN 経由でアクセス ポイントに送信します。アクセス ポイントは、セッション キーを使用してブロードキャスト キーを暗号化し、クライアントに送信します。クライアントは、送信されてきたキーを、セッション キーを使用して復号化します。クライアントとアクセス ポイントは WEP を有効にし、セッション キーとブロードキャスト WEP キーを残りのセッションの間、すべての通信に対して使用します。
EAP 認証には複数のタイプがありますが、アクセス ポイントはどのタイプについても同じように機能します。アクセス ポイントは、無線クライアント デバイスと RADIUS サーバ間の認証メッセージを中継します。アクセス ポイントで EAP を設定する方法については、SSID への認証タイプの割り当てを参照してください。
ネットワークに対する MAC アドレス認証
アクセス ポイントは、無線クライアント デバイスの MAC アドレスをネットワーク上の RADIUS サーバに中継します。サーバはそのアドレスを、許可された MAC アドレスのリストと照らし合わせます。MAC アドレスは不正侵入者でも偽造できるため、MAC ベースの認証は EAP 認証より安全性が劣ります。ただし、EAP 機能を持たないクライアント デバイスにとって、MAC ベースの認証は 1 つの代替認証手段となります。MAC ベースの認証を有効にする方法については、SSID への認証タイプの割り当てを参照してください。
図11-4 は、MAC ベース認証のシーケンスを示しています。
図11-4 MAC ベースの認証のシーケンス
MAC ベースの認証、EAP 認証、および Open 認証の組み合わせ
MAC ベースの認証と EAP 認証を組み合わせてクライアント デバイスを認証するように、アクセス ポイントを設定できます。この機能を有効にした場合、まず、802.11 Open 認証を使用してアクセス ポイントにアソシエートするクライアント デバイスが MAC 認証を行います。MAC 認証が成功すると、クライアント デバイスはネットワークに接続されます。MAC 認証が失敗すると、EAP 認証が実行されます。このような認証の組み合わせの設定方法については、SSID への認証タイプの割り当てを参照してください。
認証されたクライアントの CCKM の利用
Cisco Centralized Key Management(CCKM)を使うと、認証されたクライアント デバイスは、1 つのアクセス ポイントから別のアクセス ポイントへ、再アソシエーションの際にほとんど遅延することなくローミングできます。ネットワーク上のアクセス ポイントは、Wireless Domain Services(WDS; 無線ドメイン サービス)を提供し、サブネット上の CCKM 対応クライアント デバイスに対してセキュリティ クレデンシャルのキャッシュを生成します。WDS アクセス ポイントのクレデンシャル キャッシュにより、CCKM 対応クライアント デバイスが新しいアクセス ポイントにローミングする際に発生する再アソシエーションに要する時間が大幅に短縮されます。クライアント デバイスがローミングする場合、WDS のアクセス ポイントはクライアントのセキュリティ認証を新しいアクセス ポイントに転送し、再アソシエーション プロセスは、ローミングするクライアントと新しいアクセス ポイント間での 2 つのパケット交換だけになります。ローミングするクライアントは非常にすばやく再アソシエートするので、音声やその他の時間に敏感なアプリケーションにおける遅延はほぼなくなります。アクセス ポイントで CCKM を有効にする方法については、SSID への認証タイプの割り当てを参照してください。無線 LAN 上における WDS アクセス ポイントの設定方法の詳細は、アクセス ポイントを潜在的な WDS デバイスとして設定するを参照してください。
図11-5 は、CCKM を使用した再アソシエーション プロセスを示しています。
図11-5 CCKM を使用したクライアント再アソシエーション
WPA キー管理の使用
Wi-Fi Protected Access(WPA)は、既存および将来の無線 LAN システムのデータ保護とアクセス制御の水準を大幅に向上させる、標準規格に基づく相互運用性のあるセキュリティ拡張です。WPA は、現在策定中の IEEE 802.11i 規格のサブセットで、この規格と互換性があります。WPA では、データ保護に Temporal Key Integrity Protocol(TKIP)を使用し、認証済みキー管理に 802.1X を使用しています。
WPA キー管理は、2 つの相互排他的な管理タイプである WPA および WPA-Pre-shared key(WPA-PSK)をサポートしています。クライアントと認証サーバは、WPA を使用してキーを管理し、EAP 認証方式で相互認証を行い、Pairwise Master Key(PMK)を生成します。サーバは WPA を使用し、PMK を動的に生成してアクセス ポイントに渡します。ただし、そのためには、WPA-PSK を使用してクライアントとアクセス ポイントの両方で事前共有キーを設定し、事前共有キーが PMK として使用されるように設定してください。
アクセス ポイントで WPA キー管理を設定する方法については、SSID への認証タイプの割り当てを参照してください。
図11-6 は、WPA キー管理プロセスを示しています。
図11-6 WPA キー管理プロセス
WPA、CCKM、CKIP、および WPA-TKIP のソフトウェアおよびファームウェア要件
表11-1 は、アクセス ポイントと Cisco Aironet クライアント デバイスが WPA および CCKM キー管理、Cisco Key Integrity Protocol(CKIP)および WPA-TKIP 暗号化プロトコルをサポートする際に要求されるファームウェアとソフトウェアの要件を示しています。
表11-1 に挙げたセキュリティの組み合わせをサポートするには、Cisco Aironet アクセス ポイントおよび Cisco Aironet クライアント デバイスで、次のバージョンのソフトウェアとファームウェアを実行する必要があります。
- ・ アクセス ポイント:Cisco IOS Release 12.2(13)JA 以降
- ・ 340、350、および CB20A クライアント デバイス:次のコンポーネントを含むインストール ウィザード バージョン 1.2
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サードパーティ製ホスト サプリカント 1 の要/不要 |
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不要 2 |
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Cisco Aironet クライアント デバイスのセキュリティ設定の詳細は、『Cisco Aironet 340, 350, and CB20A Wireless LAN Client Adapters Installation and Configuration Guide for Windows』を参照してください。次のリンクをクリックすると、『Cisco Aironet 340, 350, and CB20A Wireless LAN Client Adapters Installation and Configuration Guide for Windows』を参照できます。
http://www.cisco.com/en/US/products/hw/wireless/ps4555/products_installation_and_configuration_guides_list.html
認証タイプの設定
この項では、認証タイプを設定する方法について説明します。認証タイプはアクセス ポイントの SSID に割り当てます。複数の SSID の設定の詳細は、第7章 「複数の SSID の設定」を参照してください。この項では、次の項目を取り上げます。
SSID への認証タイプの割り当て
特権 EXEC モードから、次の手順に従って SSID に認証タイプを設定します。
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SSID を作成し、新しい SSID の SSID 設定モードを入力します。SSID には、最大 32 文字の英数字を使用できます。SSID では、大文字と小文字が区別されます。 |
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authentication open |
(オプション)この SSID の認証タイプを Open に設定します。Open 認証では、すべてのデバイスに認証およびアクセス ポイントとの通信の試みを許可します。
クライアント デバイスが MAC 認証か EAP 認証を使用してネットワークに接続するのを許可する場合は、alternate キーワードを使用します。いずれかの認証を得たクライアントはネットワークとの接続を許可されます。
クライアント デバイスが Open 認証か EAP 認証を使用してアソシエートおよび認証されるのを許可する場合は、optional キーワードを使用します。この設定は、特殊なクライアント アクセシビリティを必要とするサービス プロバイダーが主に使用します。
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authentication shared |
(オプション)SSID の認証タイプを Shared Key に設定します。
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(オプション)SSID の認証タイプを Network-EAP に設定します。EAP を使用して EAP 互換の RADIUS サーバと対話することにより、アクセス ポイントは、無線クライアント デバイスと RADIUS サーバが相互認証を行って動的なユニキャスト WEP キーを引き出す補助をします。ただし、アクセス ポイントはすべてのクライアント デバイスに対して EAP 認証を強制しません。 |
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(オプション)SSID の認証タイプを WPA または CCKM、あるいはその両方に設定します。optional キーワードを指定すると、WPA または CCKM クライアント以外のクライアント デバイスもこの SSID を使用できます。optional キーワードを指定しないと、WPA または CCKM クライアント デバイスのみがこの SSID を使用できます。 SSID の CCKM 機能を有効にするには、Network-EAP 認証も有効にする必要があります。SSID で CCKM と Network EAP が有効化されている場合は、LEAP、EAP-FAST、PEAP/GTC、MSPEAP、EAP-TLS および EAP-FAST を使用するクライアント デバイスで SSID を使用した認証を実行できます。 また、SSID の WPA 機能を有効にするには、Open 認証または Network-EAP 認証、あるいはその両方を有効にする必要があります。
CCKM およびサブネット コンテキスト マネージャを使うように無線 LAN を設定する方法の詳細は、第12章 「WDS、高速安全ローミング、無線管理、およびWireless Intrusion Detection Services の設定」を参照してください。 |
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SSID を無効にする場合、または SSID 機能を無効にする場合は、SSID コマンドの no フォームを使用します。
次の例では、SSID batman の認証タイプを、CCKM 認証済みキー管理を使用した Network-EAP に設定します。batman SSID を使用するクライアント デバイスは、adam サーバ リストを使って認証します。認証後、CCKM 対応クライアントは CCKM を使って迅速に再アソシエートできます。
ap1200(config-if)# ssid batman
ap1200(config-ssid)# authentication network-eap adam
ap1200(config-ssid)# authentication key-management cckm optional
ap1200(config)# interface dot11radio 0
ap1200(config-if)# ssid batman
WPA 移行モードの設定
WPA 移行モードにより、次に挙げるタイプのクライアント デバイスを、同じ SSID を使用してアクセス ポイントにアソシエートさせることができます。
- ・ TKIP と認証済みキー管理に対応した WPA クライアント
- ・ 認証済みキー管理には対応しているが TKIP には対応していない 802.1X-2001 クライアント(従来の LEAP クライアント、TLS を使うクライアントなど)
- ・ TKIP にも認証済みキー管理にも対応してない静的 WEP クライアント
これら 3 つのタイプすべてのクライアントが同じ SSID を使用してアソシエートする場合、SSID 用のマルチキャスト暗号スイートは WEP でなければなりません。最初の 2 つのタイプのクライアントのみが同じ SSID を使用する場合、マルチキャスト キーは動的でもかまいませんが、静的 WEP クライアントが SSID を使用する場合、キーは静的でなければなりません。アクセス ポイントは自動的に静的グループ キーおよび動的グループ キー間を切り替えて、アソシエートされているクライアント デバイスに対応することができます。同じ SSID で 3 つのすべてのタイプのクライアントをサポートするには、キー スロット 2 または 3 に静的キーを設定する必要があります。
WPA 移行モードに SSID を設定するには、次の設定を行います。
次の例では、WPA 移行モードに移行するために SSID を設定します。
ap1200(config-if)# ssid migrate
ap1200(config-if)# encryption mode cipher tkip wep128
ap1200(config-if)# encryption key 3 size 128 12345678901234567890123456 transmit-key
ap1200(config-ssid)# authentication open
ap1200(config-ssid)# authentication network-eap adam
ap1200(config-ssid)# authentication key-management wpa optional
ap1200(config-ssid)# wpa-psk ascii batmobile65
ap1200(config)# interface dot11radio 0
ap1200(config-if)# ssid migrate
追加の WPA の設定
2 つのオプションの設定を使ってアクセス ポイントで事前共有キーを設定し、グループ キーの更新頻度を調整します。
事前共有キーの設定
802.1X ベースの認証が利用できない無線 LAN 上で WPA をサポートするには、アクセス ポイントで事前共有キーを設定する必要があります。事前共有キーを ASCII 文字または 16 進数として入力できます。キーを ASCII 文字として入力する場合は、8 〜 63 文字を入力します。アクセス ポイントはこのキーを、Password-based Cryptography Standard(RFC2898)に記載されているプロセスを使用して展開します。キーを 16 進数として入力する場合は、64 桁 の 16 進数を入力する必要があります。
グループ キー更新の設定
WPA プロセスの最後の段階で、アクセス ポイントは認証されたクライアント デバイスにグループ キーを配布します。次のオプションの設定を使って、クライアントのアソシエーションとアソシエーション解除をベースにして、グループ キーを変更、配布するようにアクセス ポイントを設定できます。
- ・ membership-termination :アクセスポイントは、任意の認証されたデバイスがアクセス ポイントからアソシエーションを解除するときに、新しいグループ キーを生成、配布します。この機能は、アソシエートされているデバイスに対してグループ キーを秘匿しますが、ネットワーク上のクライアントがアクセス ポイント間を頻繁にローミングする場合、オーバーヘッド トラフィックを生む可能性があります。
- ・ Capability change:アクセス ポイントは、最後の非キー管理(静的 WEP)クライアントがアソシエーションを解除されたときに、動的グループ キーを生成、配布します。また、最初の非キー管理(静的 WEP)クライアントが認証するときに、静的に設定された WEP キーを配布します。WPA 移行モードでは、アクセス ポイントにアソシエートしている静的 WEP クライアントが存在しない場合は、この機能により、キー管理が可能なクライアントのセキュリティが大幅に向上します。
特権 EXEC モードから、次の手順に従って、WPA 事前共有キーとグループ キー更新オプションを設定します。
次の例は、WPA および静的 WEP を使用するクライアント用の事前共有キーを、グループ キー更新オプションとともに設定する方法を示しています。
ap(config-ssid)# wpa-psk ascii batmobile65
ap(config)# interface dot11radio 0
ap(config)# broadcast-key vlan 87 membership-termination capability-change
MAC 認証キャッシングの設定
無線 LAN 上の MAC 認証クライアントが頻繁にローミングする場合、アクセス ポイント上で MAC 認証キャッシュを有効にすることができます。MAC 認証キャッシングを使用すると、アクセス ポイントは認証サーバに要求を送信することなく MAC アドレス キャッシュ内のデバイスを認証するので、オーバーヘッドが軽減されます。クライアント デバイスが認証サーバに対して MAC 認証を実行すると、アクセス ポイントがクライアントの MAC アドレスをキャッシュに追加します。
特権 EXEC モードから、次の手順に従って MAC 認証キャッシングを有効にします。
MAC 認証キャッシングを無効にするには、dot11 aaa mac-authen filter-cache コマンドの no フォームを使用します。次の例は、タイムアウトを 1 時間に設定して MAC 認証キャッシングを有効にする方法を示しています。
ap(config)# dot11 aaa mac-authen filter-cache timeout 3600
認証のホールドオフ、タイムアウト、間隔の設定
特権 EXEC モードから、次の手順に従って、アクセス ポイントを介して認証を行うクライアント デバイスにホールドオフ時間、再認証間隔、認証タイムアウトを設定します。
値をデフォルトに戻すには、各コマンドの no フォームを使用します。
802.1X サプリカントの EAP 方式プロファイルの作成と適用
この項では、802.1X サプリカントに対応したオプションの EAP 方式リストの設定方法を説明します。EAP 方式プロファイルを設定すると、サプリカントで利用可能であっても、一部の EAP 方式に受信応答しないように設定できます。たとえば、RADIUS サーバが EAP-FAST および LEAP をサポートする場合に、特定の状況では、サーバによって安全性の高い方式ではなく LEAP が最初に採用されることがあります。優先される EAP 方式リストが定義されていない場合、サプリカントは LEAP をサポートしますが、サプリカントが強制的に EAP-FAST などの安全度の高い方式を採用するように設定したほうが有利です。
802.1X サプリカントの詳細は、クレデンシャル プロファイルの作成を参照してください。
EAP 方式プロファイルの作成
特権 EXEC モードから、次の手順に従って新しい EAP プロファイルを定義します。
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コマンドを無効にし、デフォルトに設定するには、コマンド no を使用します。
現在利用可能な(登録済み)EAP 方式を表示するには、コマンドshow eap registrations method を使用します。
既存の EAP セッションを表示するには、コマンドshow eap sessions を使用します。
ファースト イーサネット インターフェイスに対する EAP プロファイルの適用
この操作は一般にルート アクセス ポイントに適用されます。特権 EXEC モードから開始し、次の手順に従って EAP プロファイルをファースト イーサネット インターフェイスに適用します。
アップリンク SSID に対する EAP プロファイルの適用
この操作は一般にリピータ アクセス ポイントに適用されます。特権 EXEC モードから開始し、次の手順に従って EAP プロファイルをアップリンク SSID に適用します。
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無線インターフェイスのインターフェイス設定モードを開始します。 |
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アクセス ポイントとクライアント デバイスの認証タイプのマッチング
この項で説明する認証タイプを使用する場合は、アクセス ポイントの認証設定がアクセス ポイントにアソシエートするクライアント アダプタの認証設定に一致している必要があります。無線クライアント アダプタの認証タイプの設定手順の詳細は、『Cisco Aironet Wireless LAN Client Adapters Installation and Configuration Guide for Windows』を参照してください。アクセス ポイントに暗号スイートおよび WEP を設定する方法については、第10章 「暗号スイートと WEP の設定」を参照してください。
表11-2 は、各認証タイプで要求されるクライアントとアクセス ポイントの設定を示しています。
同様に、EAP-FAST を実行している Cisco Aironet 802.11a/b/g クライアント アダプタ(CB21AG および PI21AG)と EAP-FAST または LEAP を使用する Cisco Aironet 以外のクライアントの両方が同じ SSID を使用してアソシエートできるようにするには、その SSID を Network EAP 認証と Open 認証 + EAP の両方に対応するように設定することが必要な場合があります。
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WEP キーを作成し、Use Static WEP Keys と Shared Key Authentication を有効化 |
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WEP を設定して有効化し、SSID に対して Network-EAP を有効化 3 |
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EAP-FAST を有効化し、自動プロビジョニングを有効化または Protected Access Credential(PAC)ファイルをインポート |
WEP を設定して有効化し、SSID に対して Network-EAP を有効化 1 無線クライアントで EAP-FAST を使用する認証が設定されている場合は、Open 認証 + EAP も設定する必要があります。Open 認証 + EAP を設定しないと、次の GUI 警告メッセージが表示されます。
WARNING: CLI を使用している場合は、次の警告メッセージが表示されます。 SSID CONFIG WARNING:[SSID]:If radio clients are using EAP-FAST, AUTH OPEN with EAP should also be configured. |
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EAP-FAST および Wi-Fi Protected Access(WPA)を有効化し、自動プロビジョニングを有効化または PAC ファイルをインポート WPA アクセス ポイントと非 WPA アクセス ポイントの両方にクライアントをアソシエートできるようにするには、両方のアクセス ポイントに対して Allow Association を有効にします。 |
TKIP を含む暗号スイートの選択、WEP の設定および有効化、SSID に対する Network-EAP および WPA の有効化
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暗号スイートを選択し、SSID に対して Network-EAP と CCKM を有効化
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暗号スイートを選択し、SSID に対して Open authentication と WPA を有効化(Open 認証に加えて、または Open 認証の代わりに Network-EAP 認証を有効にすることもできます)。
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暗号スイートを選択し、SSID に対して Open authentication と WPA を有効化(Open 認証に加えて、または Open 認証の代わりに Network-EAP 認証を有効にすることもできます)。事前共有キーを入力。
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Host Based EAP と Use Dynamic WEP Keys を有効化(ACU)、EAP タイプとして Enable network access control using IEEE 802.1X および Smart Card or other Certificate を選択(Windows 2000 Service Pack 3 または Windows XP) |
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EAP タイプとして Enable network access control using IEEE 802.1X および Smart Card or other Certificate を選択 |
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WEP キーを作成し、Host Based EAP と Use Static WEP Keys を有効化(ACU)、EAP タイプとして Enable network access control using IEEE 802.1X と MD5-Challenge を選択(Windows 2000 Service Pack 3 または Windows XP) |
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EAP タイプとして Enable network access control using IEEE 802.1X および MD5-Challenge を選択 |
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Host Based EAP と Use Dynamic WEP Keys を有効化(ACU)、EAP タイプとして Enable network access control using IEEE 802.1X および PEAP を選択(Windows 2000 Service Pack 3 または Windows XP) |
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EAP タイプとして Enable network access control using IEEE 802.1X および PEAP を選択 |
WEP を設定して有効化し、SSID に対して Require EAP と Open authentication を有効化 |
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Host Based EAP と Use Dynamic WEP Keys を有効化(ACU)、EAP タイプとして Enable network access control using IEEE 802.1X および SIM Authentication を選択(Windows 2000 Service Pack 3 または Windows XP) |
安全な暗号化の WEP を設定して有効化し、SSID に対して EAP と Open authentication を有効化 |
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EAP タイプとして Enable network access control using IEEE 802.1X および SIM 認証を選択 |
安全な暗号化の WEP を設定して有効化し、SSID に対して Require EAP と Open Authentication を有効化 |
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