この章では、Catalyst 3560 スイッチに IP バージョン 4(IPv4)ユニキャスト ルーティングを設定する方法について説明します。スタティック ルーティングおよび Routing Information Protocol(RIP)などの基本的なルーティング機能は、IP ベース イメージ(以前の Standard Multilayer Image [SMI; 標準マルチレイヤ イメージ])と IP サービス イメージ(以前の Enhanced Multilayer Image [EMI; 拡張マルチレイヤ イメージ])の両方で使用できます。高度なルーティング機能やその他のルーティング プロトコルを使用するには、IP サービス イメージをスイッチにインストールする必要があります。
IP ユニキャスト設定の詳細については、『 Cisco IOS IP Configuration Guide 』Release 12.2 を参照してください。この章で使用するコマンドの構文および使用方法については、次のコマンド リファレンスを参照してください。
- ・ 『 Cisco IOS IP Command Reference, Volume 1 of 3:Addressing and Services 』Release 12.2
- ・ 『 Cisco IOS IP Command Reference, Volume 2 of 3:Routing Protocols 』Release 12.2
- ・ 『 Cisco IOS IP Command Reference, Volume 3 of 3:Multicast 』Release 12.2
- ・ IP ルーティングの概要
- ・ ルーティングを設定する手順
- ・ IP アドレス指定の設定
- ・ IP ユニキャスト ルーティングのイネーブル化
- ・ RIP の設定
- ・ OSPF の設定
- ・ EIGRP の設定
- ・ BGP の設定
- ・ マルチ VRF CE の設定
- ・ プロトコル独立機能の設定
- ・ IP ネットワークのモニタおよびメンテナンス
IP ルーティングの概要
一部のネットワーク環境で、VLAN(仮想 LAN)は各ネットワークまたはサブネットワークに関連付けられています。IP ネットワークで、各サブネットワークは 1 つの VLAN に対応しています。VLAN を設定すると、ブロードキャスト ドメインのサイズを制御し、ローカル トラフィックをローカル内にとどめることができます。ただし、異なる VLAN 内のネットワーク デバイスが相互に通信するには、VLAN 間でトラフィックをルーティング(VLAN 間ルーティング)するレイヤ 3 デバイス(ルータ)が必要です。VLAN 間ルーティングでは、適切な宛先 VLAN にトラフィックをルーティングするため、1つまたは複数のルータを設定します。
図34-1 に基本的なルーティング トポロジを示します。スイッチ A は VLAN 10 内、スイッチ B は VLAN 20 内にあります。ルータには各 VLAN のインターフェイスが備わっています。
図34-1 ルーティング トポロジの例
VLAN 10 内のホスト A が VLAN 10 内のホスト B と通信する場合、ホスト A はホスト B 宛にアドレス指定されたパケットを送信します。スイッチ A はパケットをルータに送信せず、ホスト B に直接転送します。
ホスト A から VLAN 20 内のホスト C にパケットを送信する場合、スイッチ A はパケットをルータに転送し、ルータは VLAN 10 インターフェイスでトラフィックを受信します。ルータはルーティング テーブルを調べて正しい発信インターフェイスを判別し、VLAN 20 インターフェイスを経由してパケットをスイッチ B に送信します。スイッチ B はパケットを受信し、ホスト C に転送します。
ルーティング タイプ
ルータおよびレイヤ 3 スイッチは、次の 3 つの方法でパケットをルーティングできます。
デフォルト ルーティングとは、宛先がルータにとって不明であるトラフィックをデフォルトの出口または宛先に送信することです。
スタティック ユニキャスト ルーティングの場合、パケットは事前に設定されたポートから単一のパスを通り、ネットワークの内部または外部に転送されます。スタティック ルーティングは安全で、帯域幅をほとんど使用しません。ただし、リンク障害などのネットワークの変更には自動的に対応しないため、パケットが宛先に到達しないことがあります。ネットワークが拡大するにつれ、スタティック ルーティングの設定は煩雑になります。
ルータでは、トラフィックを転送する最適ルートを動的に計算するため、ダイナミック ルーティング プロトコルが使用されます。ダイナミック ルーティング プロトコルには次の 2 つのタイプがあります。
- ・ ディスタンス ベクタ プロトコルを使用するルータでは、ネットワーク リソースの距離の値を使用してルーティング テーブルを保持し、これらのテーブルをネイバに定期的に渡します。ディスタンス ベクタ プロトコルは 1 つまたは複数のメトリックを使用し、最適なルートを計算します。これらのプロトコルは、簡単に設定、使用できます。
- ・ リンクステート プロトコルを使用するルータでは、ルータ間の Link-State Advertisement(LSA; リンク ステート アドバタイズメント)の交換に基づき、ネットワーク トポロジに関する複雑なデータベースを保持します。LSA はネットワークのイベントによって起動され、コンバージェンス時間、またはこれらの変更への対応時間を短縮します。リンクステート プロトコルはトポロジの変更にすばやく対応しますが、ディスタンス ベクタ プロトコルよりも多くの帯域幅およびリソースが必要になります。
スイッチでサポートされているディスタンス ベクタ プロトコルは、RIP および Border Gateway Protocol(BGP)です。RIP は最適パスを決定するために単一の距離メトリック(コスト)を使用し、BGP はパス ベクタ メカニズムを追加します。また、Open Shortest Path First(OSPF)リンクステート プロトコル、および従来の Interior Gateway Routing Protocol(IGRP)にリンクステート ルーティング機能の一部を追加して効率化を図った Enhanced IGRP(EIGRP)もサポートされています。
ルーティングを設定する手順
スイッチ上で、IP ルーティングはデフォルトでディセーブルとなっています。ルーティングを行う前に、IP ルーティングをイネーブルにする必要があります。IP ルーティング コンフィギュレーションについては、『 Cisco IOS IP Configuration Guide 』Release 12.2 を参照してください。
以下の手順では、次に示すレイヤ 3 インターフェイスの 1 つを指定する必要があります。
- ・ ルーテッド ポート: no switchport インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用し、レイヤ 3 ポートとして設定された物理ポート
- ・ Switch Virtual Interface(SVI; スイッチ仮想インターフェイス): interface vlan vlan_id グローバル コンフィギュレーション コマンドによって作成された VLAN インターフェイス。デフォルトではレイヤ 3 インターフェイスです。
- ・ レイヤ 3 モードの EtherChannel ポート チャネル: interface port-channel port- channel-number グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用し、イーサネット インターフェイスをチャネル グループにバインドして作成されたポートチャネル論理インターフェイスです。詳細については、 レイヤ 3 EtherChannel の設定 を参照してください。
ルーティングが発生するすべてのレイヤ 3 インターフェイスに、IP アドレスを割り当てる必要があります。 ネットワーク インターフェイスへの IP アドレスの割り当て を参照してください。
- ・ VLAN インターフェイスをサポートするために、スイッチで VLAN を作成および設定し、レイヤ 2 インターフェイスに VLAN メンバーシップを割り当てます。詳細は、 第12章 「VLAN の設定」 を参照してください。
- ・ レイヤ 3 インターフェイスを設定します。
- ・ スイッチ上で IP ルーティングをイネーブルに設定します。
- ・ レイヤ 3 インターフェイスに IP アドレスを割り当てます。
- ・ 選択したルーティング プロトコルをスイッチ上でイネーブルにします。
- ・ ルーティング プロトコル パラメータを設定します(任意)。
IP アドレス指定の設定
IP ルーティングを設定するには、レイヤ3ネットワーク インターフェイスに IP アドレスを割り当ててインターフェイスをイネーブルにし、IP を使用するインターフェイスを経由してホストとの通信を許可する必要があります。ここでは、さまざまな IP アドレス機能の設定方法について説明します。IP アドレスをインターフェイスに割り当てる手順は必須ですが、その他の手順は任意です。
- ・ アドレス指定のデフォルト設定
- ・ ネットワーク インターフェイスへの IP アドレスの割り当て
- ・ アドレス解決方法の設定
- ・ IP ルーティングがディセーブルの場合のルーティング支援機能
- ・ ブロードキャスト パケットの処理方法の設定
- ・ IP アドレスのモニタおよびメンテナンス
アドレス指定のデフォルト設定
表34-1 に、アドレス指定のデフォルト設定を示します。
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Address Resolution Protocol(ARP; アドレス解決プロトコル)キャッシュに永続的なエントリはありません。 |
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ヘルパー アドレスが定義されているか、または UDP フラッディングが設定されている場合、デフォルト ポートでは UDP 転送がイネーブルとなります。 |
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ネットワーク インターフェイスへの IP アドレスの割り当て
IP アドレスは IP パケットの送信先を特定します。一部の IP アドレスは特殊な目的のために予約されていて、ホスト、サブネット、またはネットワーク アドレスには使用できません。RFC 1166 [Internet Numbers]には IP アドレスに関する公式の説明が記載されています。
インターフェイスには、1 つのプライマリ IP アドレスを設定できます。マスクは、IP アドレスのネットワーク番号を表すビットを特定します。マスクを使用してネットワークをサブネット化する場合、そのマスクをサブネット マスクと呼びます。割り当てられているネットワーク番号については、インターネット サービス プロバイダーにお問い合わせください。
IP アドレスおよびネットワーク マスクをレイヤ 3 インターフェイスに割り当てるには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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show interfaces
[
interface-id
] |
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サブネット ゼロの使用
サブネット アドレスがゼロであるサブネットを作成しないでください。同じアドレスを持つネットワークおよびサブネットがある場合に問題が発生することがあります。たとえば、ネットワーク 131.108.0.0 のサブネットが 255.255.255.0 の場合、サブネット ゼロは 131.108.0.0 と記述され、ネットワーク アドレスと同じとなってしまいます。
すべてが 1 のサブネット(131.108.255.0)は使用可能です。また、IP アドレス用にサブネット スペース全体が必要な場合は、サブネット ゼロの使用をイネーブルにできます(ただし推奨できません)。
サブネット ゼロをイネーブルにするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
デフォルトに戻して、サブネット ゼロの使用をディセーブルにするには、 no ip subnet-zero グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
クラスレス ルーティング
ルーティングを行うように設定されたスイッチで、クラスレス ルーティング動作はデフォルトでイネーブルとなっています。クラスレス ルーティングがイネーブルの場合、デフォルト ルートがないネットワークのサブネット宛パケットをルータが受信すると、ルータは最適なスーパーネット ルートにパケットを転送します。 スーパーネット は、単一の大規模アドレス スペースをシミュレートするために使用されるクラス C アドレス スペースの連続ブロックで構成されています。スーパーネットは、クラス B アドレス スペースの急速な枯渇を回避するために設計されました。
図34-2 では、クラスレス ルーティングがイネーブルとなっています。ホストがパケットを 128.20.4.1 に送信すると、ルータはパケットを廃棄せずに、最適なスーパーネット ルートに転送します。クラスレス ルーティングがディセーブルの場合、デフォルト ルートがないネットワークのサブネット宛パケットを受信したルータは、パケットを廃棄します。
図34-2 IP クラスレス ルーティングがイネーブルの場合
図34-3 では、ネットワーク 128.20.0.0 のルータはサブネット 128.20.1.0、128.20.2.0、128.20.3.0 に接続されています。ホストがパケットを 128.20.4.1 に送信した場合、ネットワークのデフォルト ルートが存在しないため、ルータはパケットを廃棄します。
図34-3 IP クラスレス ルーティングがディセーブルの場合
認識されないサブネット宛のパケットが最適なスーパーネット ルートに転送されないようにするには、クラスレス ルーティング動作をディセーブルにします。
クラスレス ルーティングをディセーブルにするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
デフォルトに戻して、デフォルト ルートがないネットワークのサブネット宛パケットが最適なスーパーネット ルートに転送されるようにするには、 ip classless グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
アドレス解決方法の設定
インターフェイス固有の IP 処理方法を制御するには、アドレス解決を行います。IP を使用するデバイスには、ローカル セグメントまたは LAN 上のデバイスを一意に定義するローカル アドレス(MAC[メディア アクセス制御]アドレス)と、デバイスが属するネットワークを特定するネットワーク アドレスがあります。
ローカルアドレス(MAC アドレス)は、パケット ヘッダーのデータ リンク層(レイヤ 2)セクションに格納されて、データ リンク(レイヤ 2)デバイスによって読み取られるため、データ リンク アドレスと呼ばれます。ソフトウェアがイーサネット上のデバイスと通信するには、デバイスの MAC アドレスを学習する必要があります。IP アドレスから MAC アドレスを学習するプロセスを、「 アドレス解決 」と呼びます。MAC アドレスから IP アドレスを学習するプロセスを、「 逆アドレス解決 」と呼びます。
- ・ ARP ― IP アドレスを MAC アドレスと関連付ける場合に使用します。ARP は IP アドレスを入力と解釈し、対応する MAC アドレスを学習します。次に、IP アドレス/MAC アドレスの関連を ARP キャッシュに格納し、すぐに取り出せるようにします。そのあと、IP データグラムがリンク レイヤ フレームにカプセル化され、ネットワークを通じて送信されます。イーサネット以外の IEEE 802 ネットワークにおける IP データグラムのカプセル化、および ARP 要求や応答については、Subnetwork Access Protocol(SNAP)で規定されています。
- ・ プロキシ ARP ― ルーティング テーブルを持たないホストで、他のネットワークまたはサブネット上のホストの MAC アドレスを学習できるようにします。スイッチ(ルータ)が送信元と異なるインターフェイス上のホストに宛てた ARP 要求を受信した場合、そのルータに他のインターフェイスを経由してそのホストに至るすべてのルートが格納されていれば、ルータは自身のローカル データ リンク アドレスを示すプロキシ ARP パケットを生成します。ARP 要求を送信したホストはルータにパケットを送信し、ルータはパケットを目的のホストに転送します。
スイッチでは、ARP と同様の機能(ローカル MAC アドレスでなく IP アドレスを要求する点を除く)を持つ Reverse Address Resolution Protocol(RARP)を使用することもできます。RARP を使用するには、ルータ インターフェイスと同じネットワーク セグメント上に RARP サーバを設置する必要があります。サーバを識別するには、 ip rarp-server address インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
RARP の詳細については、『 Cisco IOS Configuration Fundamentals Configuration Guide 』Release 12.2 を参照してください。
スタティック ARP キャッシュの定義
ARP および他のアドレス解決プロトコルを使用すると、IP アドレスと MAC アドレス間を動的にマッピングできます。ほとんどのホストでは動的なアドレス解決がサポートされているため、通常の場合、スタティック ARP キャッシュ エントリを指定する必要はありません。スタティック ARP キャッシュ エントリを定義する必要がある場合は、グローバルに定義できます。グローバルに定義すると、IP アドレスを MAC アドレスに変換するために使用される永続的なエントリを、ARP キャッシュに確保できます。また、指定された IP アドレスがスイッチに属する場合と同じ方法で、スイッチが ARP 要求に応答するように指定することもできます。ARP エントリを永続的なエントリにしない場合は、ARP エントリのタイムアウト期間を指定できます。
IP アドレスと MAC アドレスの間でスタティック マッピングを行うには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ARP キャッシュ内で IP アドレスを MAC(ハードウェア)アドレスにグローバルに関連付け、次に示すカプセル化タイプのいずれかを指定します。 |
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(任意)ARP キャッシュ エントリがキャッシュに保持される期間を設定します。デフォルトは 14400 秒(4 時間)です。指定できる範囲は 0 〜 2147483 秒です。 |
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ARP キャッシュからエントリを削除するには、 no arp ip-address hardware-address type グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。ARP キャッシュから非スタティック エントリをすべて削除するには、 clear arp-cache 特権 EXEC コマンドを使用します。
ARP カプセル化の設定
IP インターフェイスでは、イーサネット ARP 形式の ARP カプセル化( arpa キーワードで表される)がデフォルトでイネーブルに設定されています。ネットワークの必要性に応じて、カプセル化方法を SNAP に変更できます。
ARP カプセル化タイプを指定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
カプセル化タイプをディセーブルにするには、 no arp arpa または no arp snap インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
プロキシ ARP のイネーブル化
デフォルトでは、プロキシ ARP が使用されます。ホストが他のネットワークまたはサブネット上のホストの MAC アドレスを学習できるようにするためです。
ディセーブルになっているプロキシ ARP をイネーブルにするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
インターフェイスでプロキシ ARP をディセーブルにするには、 no ip proxy-arp インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
IP ルーティングがディセーブルの場合のルーティング支援機能
次のメカニズムを使用することで、スイッチは IP ルーティングがイネーブルでない場合、別のネットワークへのルートを取得できます。
- ・ プロキシ ARP
- ・ デフォルト ゲートウェイ
- ・ IRDP
プロキシ ARP
プロキシ ARP は、他のルートを取得する場合の最も一般的な方法です。プロキシ ARP を使用すると、ルーティング情報を持たないイーサネット ホストと、他のネットワークまたはサブネット上のホストとの通信が可能になります。このホストでは、すべてのホストが同じローカルイーサネット上にあり、ARP を使用して MAC アドレスを学習すると想定されています。送信元と異なるネットワーク上にあるホストに宛てた ARP 要求を受信したスイッチは、そのホストへの最適なルートがあるかどうかを調べます。最適ルートがある場合、スイッチはスイッチ自身のイーサネット MAC アドレスが格納された ARP 応答パケットを送信します。要求の送信元ホストはパケットをスイッチに送信し、スイッチは目的のホストにパケットを転送します。プロキシ ARPは、すべてのネットワークをローカルな場合と同様に処理し、IP アドレスごとに ARP 処理を実行します。
プロキシ ARP は、デフォルトでイネーブルに設定されています。ディセーブル化されたプロキシ ARP をイネーブルにするには、 プロキシ ARP のイネーブル化 を参照してください。プロキシ ARPは、他のルータでサポートされているかぎり有効です。
デフォルト ゲートウェイ
ルートを特定するもう 1 つの方法は、デフォルト ルータ、つまりデフォルト ゲートウェイを定義する方法です。ローカルでないすべてのパケットはこのルータに送信されます。このルータは適切なルーティングを行う、または IP Control Message Protocol(ICMP)リダイレクト メッセージを返信するという方法で、ホストが使用するローカル ルータを定義します。スイッチはリダイレクト メッセージをキャッシュに格納し、各パケットをできるだけ効率的に転送します。この方法には、デフォルト ルータがダウンした場合、または使用できなくなった場合に、検出が不可能となる制限があります。
IP ルーティングがディセーブルの場合にデフォルト ゲートウェイ(ルータ)を定義するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
この機能をディセーブルにするには、 no ip default-gateway グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
IRDP
ルータ ディスカバリを使用すると、スイッチは IRDP を使用し、他のネットワークへのルートを動的に取得します。ホストは IRDP を使用し、ルータを特定します。クライアントとして動作しているスイッチは、ルータ ディスカバリ パケットを生成します。ホストとして動作しているスイッチは、ルータ ディスカバリ パケットを受信します。スイッチは RIP ルーティングの更新を受信し、この情報からルータの場所を推測することもできます。実際のところ、ルーティング デバイスによって送信されたルーティング テーブルは、スイッチに格納されません。どのシステムがデータを送信しているのかが記録されるだけです。IRDP を使用する利点は、プライオリティと、パケットが受信されなくなってからデバイスがダウンしているとみなされるまでの期間をルータごとに両方指定できることです。
検出された各デバイスは、デフォルト ルータの候補となります。現在のデフォルト ルータがダウンしたと宣言された場合、または再送信が多すぎて TCP 接続がタイムアウトになりつつある場合、プライオリティが上位のルータが検出されると、最も高いプライオリティを持つ新しいルータが選択されます。
インターフェイスで IRDP ルーティングを行う場合は、インターフェイスで IRDP 処理をイネーブルにしてください。IRDP 処理をイネーブルにすると、デフォルトのパラメータが適用されます。これらのパラメータを変更することもできます。
インターフェイス上で IRDP をイネーブルにして設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
maxadvertinterval 値を変更すると、 holdtime 値および minadvertinterval 値も変更されます。最初に maxadvertinterval 値を変更し、次に holdtime 値または minadvertinterval 値のいずれかを手動で変更することが重要です。
IRDP ルーティングをディセーブルにするには、 no ip irdp インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
ブロードキャスト パケットの処理方法の設定
IP インターフェイス アドレスを設定したあとで、ルーティングをイネーブルにしたり、1つまたは複数のルーティング プロトコルを設定したり、ネットワーク ブロードキャストへのスイッチの応答方法を設定したりできます。ブロードキャストは、物理ネットワーク上のすべてのホスト宛のデータ パケットです。2 種類のブロードキャストがサポートされています。
- ・ 指定ブロードキャスト パケット ― 特定のネットワークまたは一連のネットワークに送信されます。指定ブロードキャスト アドレスには、ネットワークまたはサブネット フィールドが含まれます。
- ・ フラッディング ブロードキャスト パケット ― すべてのネットワークに送信されます。
ルータはローカル ケーブル長を制限して、ブロードキャスト ストームを防ぎます。ブリッジ(インテリジェントなブリッジを含む)はレイヤ 2 デバイスであるため、ブロードキャストはすべてのネットワーク セグメントに転送され、ブロードキャスト ストームが伝播します。ブロードキャスト ストーム問題を解決する最善の方法は、ネットワーク上で単一のブロードキャスト アドレス方式を使用することです。最新の IP 実装機能ではほとんどの場合、アドレスをブロードキャスト アドレスとして使用するように設定できます。スイッチをはじめ、多数の実装機能では、ブロードキャスト メッセージを転送するためのアドレス方式が複数サポートされています。
これらの方式をイネーブルにするには、次に示す作業を実行します。
- ・ 指定ブロードキャストから物理ブロードキャストへの変換のイネーブル化
- ・ UDP ブロードキャスト パケットおよびプロトコルの転送
- ・ IP ブロードキャスト アドレスの確立
- ・ IP ブロードキャストのフラッディング
指定ブロードキャストから物理ブロードキャストへの変換のイネーブル化
デフォルトでは、IP 指定ブロードキャストが廃棄されるため、転送されることはありません。IP 指定ブロードキャストが廃棄されると、ルータが DoS 攻撃にさらされる危険が少なくなります。
ブロードキャストが物理(MAC レイヤ)ブロードキャストになるインターフェイスでは、IP 指定ブロードキャストの転送をイネーブルにできます。 ip forward-protocol グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用し、設定されたプロトコルのみを転送できます。
転送するブロードキャストを制御するアクセス リストを指定できます。アクセス リストを指定すると、アクセス リストで許可されている IP パケットのみが、指定ブロードキャストから物理ブロードキャストに変換できるようになります。アクセス リストの詳細については、 第31章 「ACL によるネットワーク セキュリティの設定」 を参照してください。
インターフェイス上で IP 指定ブロードキャストの転送をイネーブルにするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
指定ブロードキャストから物理ブロードキャストへの変換をディセーブルにするには、 no ip directed-broadcast インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。プロトコルまたはポートを削除するには、 no ip forward-protocol グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
UDP ブロードキャスト パケットおよびプロトコルの転送
UDP は IP のホスト間レイヤ プロトコルで、TCP と同様です。UDP はオーバーヘッドが少ない、コネクションレスのセッションを 2 つのエンド システム間に提供しますが、受信されたデータグラムの確認応答は行いません。場合に応じてネットワーク ホストは UDP ブロードキャストを使用し、アドレス、コンフィギュレーション、名前に関する情報を検索します。このようなホストが、サーバを含まないネットワーク セグメント上にある場合、通常 UDP ブロードキャストは転送されません。この状況を改善するには、特定のクラスのブロードキャストをヘルパー アドレスに転送するように、ルータのインターフェイスを設定します。インターフェイスごとに、複数のヘルパー アドレスを使用できます。
UDP 宛先ポートを指定し、転送される UDP サービスを制御できます。複数の UDP プロトコルを指定することもできます。旧式のディスクレス Sun ワークステーションおよびネットワーク セキュリティ プロトコル SDNS で使用される Network Disk(ND)プロトコルも指定できます。
ヘルパー アドレスがインターフェイスに定義されている場合、デフォルトでは UDP と ND の両方の転送がイネーブルになっています。『 Cisco IOS IP Command Reference, Volume 1 of 3: Addressing and Services 』 Release 12.2 の ip forward-protocol インターフェイス コンフィギュレーション コマンドの説明には、UDP ポートを指定しない場合にデフォルトで転送されるポートがリストされています。
UDP ブロードキャストの転送を設定するときにUDPポートを指定しないと、ルータは BOOTP 転送エージェントとして動作するように設定されます。BOOTP パケットは Dynamic Host Configuration Protocol(DHCP)情報を伝達します。
インターフェイスで UDP ブロードキャスト パケットの転送をイネーブルにし、宛先アドレスを指定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
特定アドレスへのブロードキャスト パケットの転送をディセーブルにするには、 no ip helper-address インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。プロトコルまたはポートを削除するには、 no ip forward-protocol グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
IP ブロードキャスト アドレスの確立
最も一般的な(デフォルトの)IP ブロードキャスト アドレスは、すべて 1 で構成されているアドレスです(255.255.255.255)。ただし、任意の形式の IP ブロードキャスト アドレスを生成するようにスイッチを設定することもできます。
インターフェイス上で IP ブロードキャスト アドレスを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
デフォルトの IP ブロードキャスト アドレスに戻すには、 no ip broadcast-address インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
IP ブロードキャストのフラッディング
IP ブロードキャストをインターネットワーク全体に、制御可能な方法でフラッディングできるようにするには、ブリッジング STP で作成されたデータベースを使用します。この機能を使用すると、ループを回避することもできます。この機能を使用できるようにするには、フラッディングが行われるインターフェイスごとにブリッジングを設定する必要があります。ブリッジングが設定されていないインターフェイス上でも、ブロードキャストを受信できます。ただし、ブリッジングが設定されていないインターフェイスでは、受信したブロードキャストが転送されません。また、異なるインターフェイスで受信されたブロードキャストを送信する場合、このインターフェイスは使用されません。
IP ヘルパー アドレスのメカニズムを使用して単一のネットワーク アドレスに転送されるパケットを、フラッディングできます。各ネットワーク セグメントには、パケットのコピーが 1 つのみ送信されます。
フラッディングを行う場合、パケットは次の条件を満たす必要があります(これらの条件は、IP ヘルパー アドレスを使用してパケットを転送するときの条件と同じです)。
- ・ パケットは MAC レベルのブロードキャストでなければなりません。
- ・ パケットは IP レベルのブロードキャストでなければなりません。
- ・ パケットは Trivial File Transfer Protocol(TFTP; 簡易ファイル転送プロトコル)、Domain Name System(DNS; ドメイン ネーム システム)、Time、NetBIOS、ND、または BOOTP パケット、または ip forward-protocol udp グローバル コンフィギュレーション コマンドで指定された UDP でなければなりません。
- ・ パケットの Time To Live(TTL)値は 2 以上でなければなりません。
フラッディングされた UDP データグラムには、出力インターフェイスで ip broadcast-address インターフェイス コンフィギュレーション コマンドによって指定された宛先アドレスを設定します。宛先アドレスを、任意のアドレスに設定できます。このため、データグラムがネットワーク内を伝播するにつれ、宛先アドレスが変更されることもあります。送信元アドレスは変更されません。TTL 値が減ります。
フラッディングされた UDP データグラムがインターフェイスから送信されると(場合によっては宛先アドレスが変更される)、データグラムは通常の IP 出力ルーチンに渡されます。このため、出力インターフェイスにアクセス リストがある場合、データグラムはその影響を受けます。
ブリッジング スパニングツリー データベースを使用し、UDP データグラムをフラッディングするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
IP ブロードキャストのフラッディングをディセーブルにするには、 no ip forward-protocol spanning-tree グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
スイッチでは、パケットの大部分がハードウェアで転送され、スイッチの CPU を経由しません。CPU に送信されるパケットの場合は、ターボフラッディングを使用し、スパニングツリーベースの UDP フラッディングを約 4 〜 5 倍高速化します。この機能は、ARP カプセル化用に設定されたイーサネット インターフェイスでサポートされています。
スパニングツリーベースのフラッディングを向上させるには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します
この機能をディセーブルにするには、 no ip forward-protocol turbo-flood グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
IP アドレスのモニタおよびメンテナンス
特定のキャッシュ、テーブル、またはデータベースの内容が無効になる場合、または無効である可能性がある場合は、 clear 特権 EXEC コマンドを使用し、すべての内容を消去できます。 表34-2 に、内容を消去するために使用するコマンドを示します。
IP ルーティング テーブル、キャッシュ、データベースの内容、ノードへの到達可能性、ネットワーク内のパケットのルーティング経路など、特定の統計情報を表示できます。 表34-3 に、IP 統計情報を表示するために使用する特権 EXEC コマンドを示します。
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デフォルトのドメイン名、検索サービスの方式、サーバ ホスト名、およびキャッシュに格納されているホスト名とアドレスのリストを表示します。 |
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IP ユニキャスト ルーティングのイネーブル化
デフォルトで、スイッチはレイヤ 2 スイッチング モード、IP ルーティングはディセーブルとなっています。スイッチのレイヤ 3 機能を使用するには、IP ルーティングをイネーブルにする必要があります。
IP ルーティングをイネーブルにするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
ルーティングをディセーブルにするには、 no ip routing グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、ルーティング プロトコルとして RIP を使用し、IP ルーティングをイネーブルにする例を示します。
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Switch(config-router)# network 10.0.0.0
ここで、選択したルーティング プロトコルのパラメータを設定できます。具体的な手順は次のとおりです。
- ・ RIP の設定
- ・ OSPF の設定
- ・ EIGRP の設定
- ・ BGP の設定
- ・ プロトコル独立機能の設定 (任意)
RIP の設定
RIP は、小規模な同種ネットワーク間で使用するために作成された Interior Gateway Protocol(IGP; 内部ゲートウェイ プロトコル)です。RIP は、ブロードキャスト UDP データ パケットを使用してルーティング情報を交換するディスタンス ベクタ ルーティング プロトコルです。このプロトコルは RFC 1058 に文書化されています。RIP の詳細については、『 IP Routing Fundamentals 』(Cisco Press 刊)を参照してください。
スイッチは RIP を使用し、30 秒ごとにルーティング情報アップデート(アドバタイズメント)を送信します。180 秒以上を経過しても別のルータからアップデートがルータに届かない場合、該当するルータから送られたルートは使用不能としてマークされます。240 秒が経過してもアップデートが届かない場合、アップデートを行わないルータに関するすべてのルーティング テーブル エントリは削除されます。
RIP では、各ルートの値を評価するためにホップ カウントが使用されます。ホップ カウントは、ルート内で経由されるルータ数です。直接接続されているネットワークのホップ カウントは 0 です。ホップ カウントが 16 のネットワークに到達することはできません。このように範囲(0 〜 15)が狭いため、RIP は大規模ネットワークには適していません。
ルータにデフォルトのネットワーク パスが設定されている場合、RIP はルータを疑似ネットワーク 0.0.0.0 にリンクするルートをアドバタイズします。0.0.0.0 ネットワークは存在しません。RIP はデフォルトのルーティング機能を実行するためのネットワークとして、このネットワークを処理します。デフォルト ネットワークが RIP によって取得された場合、またはルータが最終ゲートウェイで、RIP がデフォルト メトリックによって設定されている場合、スイッチはデフォルト ネットワークをアドバタイズします。RIP は指定されたネットワーク内のインターフェイスにアップデートを送信します。インターフェイスのネットワークを指定しないと、RIP アップデート中にアドバタイズされません。
RIP のデフォルト設定
表34-4 に、RIP のデフォルト設定を示します。
基本的な RIP パラメータの設定
RIP を設定するには、ネットワークに対して RIP ルーティングをイネーブルにします。他のパラメータを設定することもできます。
RIP をイネーブルにして設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
RIP ルーティング プロセスをオフにするには、 no router rip グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
アクティブなルーティング プロトコル プロセスのパラメータと現在のステートを表示するには、 show ip protocols 特権 EXEC コマンドを使用します。RIP データベースのサマリー アドレス エントリを表示するには、 show ip rip database 特権 EXEC コマンドを使用します。
RIP 認証の設定
RIP バージョン 1 では、認証がサポートされていません。RIP バージョン 2 のパケットを送受信する場合は、インターフェイスで RIP 認証をイネーブルにできます。インターフェイスで使用できる一連の鍵は、キー チェーンによって決まります。キー チェーンが設定されていないと、デフォルトの場合でも認証は実行されません。 認証鍵の管理 に記載されている作業も実行してください。
RIP 認証がイネーブルであるインターフェイスでは、プレーン テキストと MD5 という 2 つの認証モードがサポートされています。デフォルトはプレーン テキストです。
インターフェイスに RIP 認証を設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
クリア テキスト認証に戻すには、 no ip rip authentication mode インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。認証を禁止するには、 no ip rip authentication key-chain インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
サマリー アドレスおよびスプリット ホライズンの設定
ブロードキャストタイプの IP ネットワークに接続され、ディスタンス ベクタ ルーティング プロトコルを使用するルータでは、通常ルーティング ループの発生を抑えるために、スプリット ホライズン メカニズムが使用されます。スプリット ホライズンは、ルートに関する情報がその情報の発信元であるインターフェイスで、ルータによってアドバタイズされないようにします。この機能を使用すると、通常の場合は複数のルータ間通信が最適化されます(特にリンクが壊れている場合)。
ダイヤルアップ クライアント用のネットワーク アクセス サーバで、サマライズされたローカルな IP アドレス プールをアドバタイズするように、RIP が動作しているインターフェイスを設定する場合は、 ip summary-address rip インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
サマライズされたローカル IP アドレスをアドバタイズし、インターフェイスのスプリット ホライズンをディセーブルにするようにインターフェイスを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
IP サマライズをディセーブルにするには、 no ip summary-address rip ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次の例では、主要ネットは 10.0.0.0 です。自動サマリー アドレス 10.0.0.0 はサマリー アドレス 10.2.0.0 によって上書きされるため、10.2.0.0 はインターフェイス ギガビット イーサネット ポート 2 からアドバタイズされますが、10.0.0.0 はアドバタイズされません。次の例では、インターフェイスがまだレイヤ 2 モード(デフォルト)の場合、 no switchport インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力してから、 ip address インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを入力する必要があります。
Switch(config-router)# interface gi0/2
Switch(config-if)# ip address 10.1.5.1 255.255.255.0
Switch(config-if)# ip summary-address rip 10.2.0.0 255.255.0.0
Switch(config-if)# no ip split-horizon
Switch(config-router)# network 10.0.0.0
Switch(config-router)# neighbor 2.2.2.2 peer-group mygroup
スプリット ホライズンの設定
ブロードキャストタイプの IP ネットワークに接続され、ディスタンス ベクタ ルーティング プロトコルを使用するルータでは、通常ルーティング ループの発生を抑えるために、スプリット ホライズン メカニズムが使用されます。スプリット ホライズンは、ルートに関する情報がその情報の発信元であるインターフェイスで、ルータによってアドバタイズされないようにします。この機能を使用すると、複数のルータ間通信が最適化されます(特にリンクが壊れている場合)。
インターフェイスでスプリット ホライズンをディセーブルにするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
スプリット ホライズン メカニズムをイネーブルにするには、 ip split-horizon インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
OSPF の設定
ここでは、OSPF の設定方法について簡単に説明します。OSPF コマンドの詳細については、『 Cisco IOS IP Command Reference, Volume 2 of 3: Routing Protocols 』Release 12.2 の「OSPF Commands」の章を参照してください。
OSPF は IP ネットワーク専用の IGP で、IP サブネット化、および外部から取得したルーティング情報のタグ付けをサポートしています。OSPF を使用するとパケット認証も可能になり、パケットを送受信するときに IP マルチキャストが使用されます。シスコの実装機能では、RFC1253 の OSPF MIB(管理情報ベース)がサポートされています。
シスコの実装機能は、次の主要機能を含む OSPF バージョン 2 仕様に準拠します。
- ・ スタブ エリアの定義がサポートされています。
- ・ 任意の IP ルーティング プロトコルによって取得されたルートは、別の IP ルーティング プロトコルに再配信されます。つまり、ドメイン内レベルで、OSPF は EIGRP および RIP によって取得したルートを取り込むことができます。OSPF ルートを RIP に伝達することもできます。
- ・ エリア内の近接ルータ間でのプレーン テキスト認証および MD5 認証がサポートされています。
- ・ 設定可能なルーティング インターフェイス パラメータには、インターフェイス出力コスト、再送信インターバル、インターフェイス送信遅延、ルータ プライオリティ、ルータの dead と hello インターバル、認証鍵などがあります。
- ・ 仮想リンクがサポートされています。
- ・ RFC 1587 に基づく Not-So-Stubby-Area(NSSA)がサポートされています。
通常、OSPF を使用するには、多くの内部ルータ、複数のエリアに接続された Area Border Router (ABR; エリア境界ルータ)、および Autonomous System Boundary Router (ASBR; 自律システム境界ルータ)間で調整する必要があります。最小設定では、すべてのデフォルト パラメータ値、エリアに割り当てられたインターフェイスが使用され、認証は行われません。環境をカスタマイズする場合は、すべてのルータの設定を調整する必要があります。
- ・ OSPF のデフォルト設定
- ・ 基本的な OSPF パラメータの設定
- ・ OSPF インターフェイスの設定
- ・ OSPF エリア パラメータの設定
- ・ その他の OSPF パラメータの設定
- ・ LSA グループ同期設定の変更
- ・ ループバック インターフェイスの設定
- ・ OSPF のモニタ
OSPF のデフォルト設定
表34-5 に、OSPF のデフォルト設定を示します。
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ディセーブル。イネーブルの場合、デフォルトのメトリック設定は 10 で、外部ルート タイプのデフォルトはタイプ 2 です。 |
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dist1(エリア内のすべてのルート):110 |
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NSF 1 認識 |
イネーブル 2 。レイヤ 3 スイッチでは、ハードウェアやソフトウェアの変更中に、近接する NSF 対応ルータからのパケットを転送し続けることができます。 |
OSPF NSF 認識
Cisco IOS Release 12.2(25)SE 以降では、IP サービス イメージで IPv4 の OSPF NSF 認識をサポートしています。近接ルータが NSF 対応で、レイヤ 3 スイッチでは、プライマリ RP に障害が発生してルータのバックアップ RP によって引き継がれる前に、または処理を中断させずにソフトウェア アップグレードを行うためにプライマリ RP を手動でリロードしている間、ルータからパケットを転送し続けます。
この機能をディセーブルにすることはできません。この機能の詳細については、次の URL の『 OSPF Nonstop Forwarding (NSF) Awareness Feature Guide 』を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/iosswrel/ps1839/products_white_paper09186a0080153edd.shtml
基本的な OSPF パラメータの設定
OSPF をイネーブルにするには、OSPF ルーティング プロセスを作成し、ルーティング プロセスに関連付ける IP アドレスの範囲を指定して、この範囲に関連付けるエリア ID を割り当てる必要があります。
OSPF をイネーブルにするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
OSPF ルーティング プロセスを終了するには、 no router ospf process-id グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、OSPF ルーティング プロセスを設定し、プロセス番号 109 を割り当てる例を示します。
Switch(config)# router ospf 109
Switch(config-router)# network 131.108.0.0 255.255.255.0 area 24
OSPF インターフェイスの設定
ip ospf インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用すると、インターフェイス固有の OSPF パラメータを変更できます。これらのパラメータを変更する必要はありませんが、一部のインターフェイス パラメータ(hello インターバル、dead インターバル、認証鍵など)については、接続されたネットワーク内のすべてのルータで統一性を維持する必要があります。これらのパラメータを変更した場合は、ネットワーク内のすべてのルータの値も同様に変更してください。
OSPF インターフェイス パラメータを変更にするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
設定されたパラメータ値を削除する場合、またはデフォルト値に戻す場合は、上記コマンドの no 形式を使用します。
OSPF エリア パラメータの設定
複数の OSPF エリア パラメータを設定することもできます。設定できるパラメータには、エリア、スタブ エリア、および NSSA への無許可アクセスをパスワードによって阻止する認証用パラメータがあります。 スタブ エリア に外部ルートに関する情報は送信されませんが、代わりに、Autonomous System(AS; 自律システム)外の宛先に対するデフォルトの外部ルートが、ABR によって生成されます。NSSA ではコアからそのエリアへ向かう LSA の一部がフラッディングされませんが、再配信することによって、エリア内の AS 外部ルートを取り込むことができます。
ルートのサマライズは、アドバタイズされたアドレスを、他のエリアでアドバタイズされる単一のサマリー ルートに統合することです。ネットワーク番号が連続する場合は、 area range ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用し、範囲内のすべてのネットワークを対象とするサマリー ルートをアドバタイズするように ABR を設定できます。
エリア パラメータを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
設定されたパラメータ値を削除する場合、またはデフォルト値に戻す場合は、上記コマンドの no 形式を使用します。
その他の OSPF パラメータの設定
ルータ コンフィギュレーション モードで、その他の OSPF パラメータを設定することもできます。
- ・ ルート サマライズ:他のプロトコルからのルートを再配信すると( ルート マップによるルーティング情報の再配信 を参照)、各ルートは外部 LSA 内で個別にアドバタイズされます。OSPF リンク ステート データベースのサイズを小さくするには、 summary-address ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用し、指定されたネットワーク アドレスおよびマスクに含まれる、再配信されたすべてのルートを単一のルータにアドバタイズします。
- ・ 仮想リンク:OSPF では、すべてのエリアがバックボーン エリアに接続されている必要があります。バックボーンが不連続である場合に仮想リンクを確立するには、2 つの ABR を仮想リンクのエンドポイントとして設定します。設定情報には、他の仮想エンドポイント(他のABR)の ID、および 2 つのルータに共通する非バックボーン リンク(通過エリア)などがあります。仮想リンクをスタブ エリアから設定することはできません。
- ・ デフォルト ルート:OSPF ルーティング ドメイン内へのルート再配信を設定すると、ルータは自動的に ASBR になります。ASBR を設定し、強制的に OSPF ルーティング ドメインにデフォルト ルートを生成できます。
- ・ すべての OSPF show 特権 EXEC コマンドで使用される Domain Name Server(DNS)名を使用すると、ルータ ID やネイバ ID を指定して表示する場合に比べ、ルータを簡単に特定できます。
- ・ デフォルト メトリック:OSPF は、インターフェイスの帯域幅に従ってインターフェイスの OSPF メトリックを計算します。メトリックは、帯域幅で分割された ref-bw として計算されます。ここでの ref のデフォルト値は 10 で、帯域幅( bw )は bandwidth インターフェイス コンフィギュレーション コマンドによって指定されます。大きな帯域幅を持つ複数のリンクの場合は、大きな数値を指定し、これらのリンクのコストを区別できます。
- ・ 管理距離は、ルーティング情報送信元の信頼性を表す数値です。0 〜 255 の整数を指定でき、値が大きいほど信頼性は低下します。管理距離が 255 の場合はルーティング情報送信元をまったく信頼できないため、無視する必要があります。OSPF では、エリア内のルート(エリア内)、別のエリアへのルート(エリア間)、および再配信によって取得した別のルーティング ドメインからのルート(外部)の 3 つの管理距離が使用されます。どの管理距離の値でも変更できます。
- ・ パッシブ インターフェイス:イーサネット上の 2 つのデバイス間のインターフェイスは 1 つのネットワーク セグメントしか表しません。このため、OSPF が送信側インターフェイスに hello パケットを送信しないようにするには、送信側デバイスをパッシブ インターフェイスに設定する必要があります。両方のデバイスは受信側インターフェイス宛の hello パケットを使用することで、相互の識別を可能にします。
- ・ ルート計算タイマー:OSPF がトポロジ変更を受信してから SPF 計算を開始するまでの遅延時間、および 2 つの SPF 計算の間のホールド タイムを設定できます。
- ・ ネイバ変更ログ:OSPF ネイバ ステートが変更されたときに Syslog メッセージを送信するようにルータを設定し、ルータの変更を詳細に表示できます。
上記の OSPF パラメータを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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(任意)1 つのサマリー ルートのみがアドバタイズされるように、再配信されたルートのアドレスおよび IP サブネット マスクを指定します。 |
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area area-id virtual-link router-id [ hello-interval seconds ] [ retransmit-interval seconds ] [ trans ] [[ authentication-key key ] | message-digest-key keyid md5 key ]] |
(任意)仮想リンクを確立し、パラメータを設定します。パラメータ定義については OSPF インターフェイスの設定 、仮想リンクのデフォルト設定については 表34-5 を参照してください。 |
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default-information originate [ always ] [ metric metric-value ] [ metric-type type-value ] [ route-map map-name ] |
(任意)強制的に OSPF ルーティング ドメインにデフォルト ルートを生成するように ASBR を設定します。パラメータはすべて任意です。 |
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distance ospf {[ inter-area dist1 ] [ inter-area dist2 ] [ external dist3 ]} |
(任意)OSPF の距離の値を変更します。各タイプのルートのデフォルト距離は 110 です。指定できる範囲は 1 〜 255 です。 |
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特定のルータの OSPF データベースに関連する情報のリストを表示します。キーワード オプションの一部については、 OSPF のモニタ を参照してください。 |
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LSA グループ同期設定の変更
OSPF LSA グループ同期設定機能を使用すると、OSPF LSA をグループ化し、リフレッシュ、チェックサム、エージング機能の同期を取って、ルータをより効率的に使用することが可能となります。デフォルトでこの機能はイネーブルとなっています。デフォルトの同期インターバルは 4 分間です。通常は、このパラメータを変更する必要はありません。最適なグループ同期インターバルは、ルータがリフレッシュ、チェックサム、エージングを行う LSA 数に反比例します。たとえば、データベース内に約 10000 個の LSA が格納されている場合は、同期設定インターバルを短くすると便利です。小さなデータベース(40 〜 100 LSA)を使用する場合は、同期インターバルを長くし、10 〜 20 分に設定してください。
OSPF LSA 同期を設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
デフォルト値に戻すには、 no timers lsa-group-pacing ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。
ループバック インターフェイスの設定
OSPF は、インターフェイスに設定されている最大の IP アドレスをルータ ID として使用します。このインターフェイスがダウンした場合、または削除された場合、OSPF プロセスは新しいルータ ID を再計算し、すべてのルーティング情報をそのルータのインターフェイスから再送信します。ループバック インターフェイスが IP アドレスによって設定されている場合、他のインターフェイスにより大きな IP アドレスがある場合でも、OSPF はこの IP アドレスをルータ ID として使用します。ループバック インターフェイスに障害は発生しないため、安定性は増大します。OSPF は他のインターフェイスよりもループバック インターフェイスを自動的に優先し、すべてのループバック インターフェイスの中で最大の IP アドレスを選択します。
ループバック インターフェイスを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
ループバック インターフェイスをディセーブルにするには、 no interface loopback 0 グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
OSPF のモニタ
IP ルーティング テーブル、キャッシュ、データベースの内容など、特定の統計情報を表示できます。
表34-6 に、統計情報を表示するために使用する特権 EXEC コマンドの一部を示します。 show ip ospf database 特権 EXEC コマンドのオプションおよび表示されるフィールドの詳細については、『 Cisco IOS IP Command Reference, Volume 2 of 3: Routing Protocols 』Release 12.2 の「OSPF Commands」の章を参照してください。
EIGRP の設定
EIGRP は IGRP のシスコ独自の拡張バージョンです。EIGRP は IGRP と同じディスタンス ベクタ アルゴリズムおよび距離情報を使用しますが、EIGRP では収束性および動作効率が大幅に改善されています。
コンバージェンス技術には、Diffusing Update Algorithm(DUAL)と呼ばれるアルゴリズムが採用されています。DUAL を使用すると、ルート計算の各段階でループが発生しなくなり、トポロジの変更に関連するすべてのデバイスを同時に同期できます。トポロジ変更の影響を受けないルータは、再計算から除外されます。
IP EIGRP を導入すると、ネットワークの幅が広がります。RIP の場合、ネットワークの最大幅は 15 ホップです。EIGRP メトリックは数千ホップをサポートするほど大きいため、ネットワークを拡張するときに問題となるのは、トランスポート レイヤのホップ カウンタのみです。IP パケットが 15 台のルータを経由し、宛先方向のネクスト ホップが EIGRP によって取得されている場合のみ、EIGRP は転送制御フィールドの値を増やします。RIP ルートを宛先へのネクスト ホップとして使用する場合、転送制御フィールドでは、通常どおり値が増加します。
- ・ 高速コンバージェンス
- ・ 差分更新 ― 宛先のステートが変更された場合、ルーティング テーブルの内容全体を送信する代わりに差分更新を行い、EIGRP パケットに必要な帯域幅を最小化します。
- ・ 低い CPU 使用率 ― 受信ごとに完全更新パケットを処理する必要がないため、CPU 使用率が低下します。
- ・ プロトコルに依存しない近接ディスカバリ メカニズム ― このメカニズムを使用し近接ルータに関する情報を取得します。
- ・ Variable-Length Subnet Mask(VLSM; 可変長サブネット マスク)
- ・ 任意のルート サマライズ
- ・ 大規模ネットワークへの対応
EIGRP には次に示す 4 つの基本コンポーネントがあります。
- ・ 近接ディスカバリおよび回復 ― 直接接続されたネットワーク上の他のルータに関する情報を動的に取得するために、ルータで使用されるプロセスです。ネイバが到達不能になる場合、または操作不能になった場合、ルータもこの情報を検出する必要があります。近接ディスカバリおよび回復は、サイズの小さな hello パケットを定期的に送信することにより、わずかなオーバーヘッドで実現されます。hello パケットが受信されているかぎり、Cisco ISO ソフトウェアは、ネイバが有効に機能していると学習します。このように判別された場合、近接ルータはルーティング情報を交換できます。
- ・ 信頼できるトランスポート プロトコル ― EIGRP パケットをすべてのネイバに確実に、順序どおりに配信します。マルチキャストおよびユニキャスト パケットが混在する送信もサポートされます。EIGRP パケットには確実に送信する必要があるものと、そうでないものがあります。効率を高めるために、必要な場合だけ信頼性が確保されます。たとえば、マルチキャスト機能があるマルチアクセス ネットワーク(イーサネットなど)では、すべてのネイバにそれぞれ hello パケットを確実に送信する必要はありません。したがって、EIGRP はパケットへの確認応答が不要であることを知らせる、レシーバー宛の情報をパケットに格納し、単一のマルチキャスト hello を送信します。他のタイプのパケット(アップデートなど)の場合は、確認応答(ACK パケット)を要求します。信頼性の高い伝送であれば、ペンディング中の未確認応答パケットがある場合、マルチキャスト パケットを迅速に送信できます。このため、リンク速度が変化する場合でも、コンバージェンス時間を短く保つことができます。
- ・ DUAL 有限状態マシン ― すべてのルート計算に関する決定プロセスを統合し、すべてのネイバによってアドバタイズされたすべてのルートを追跡します。DUAL は距離情報(メトリックともいう)を使用して、効率的な、ループのないパスを選択し、さらに DUAL は適切な後継ルータに基づいて、ルーティング テーブルに挿入するルートを選択します。後継ルータは、宛先への最小コスト パス(ルーティング ループに関連しないことが保証されている)を持つ、パケット転送に使用される近接ルータです。適切な後継ルータが存在しなくても、宛先にアドバタイズするネイバが存在する場合は再計算が行われ、この結果、新しい後継ルータが決定されます。ルートの再計算に要する時間によって、コンバージェンス時間が変わります。再計算はプロセッサに負荷がかかるため、必要でない場合は、再計算しないようにしてください。トポロジが変更されると、DUAL は適切な後継ルータの有無を調べます。適切な後継ルータが存在する場合は、それらを探して使用し、不要な再計算を回避します。
- ・ プロトコル依存モジュール ― ネットワーク レイヤ プロトコル特有の作業を行います。たとえば、IP EIGRP モジュールは、IP でカプセル化された EIGRP パケットを送受信します。このモジュールは、EIGRP パケットを解析し、受信した新しい情報を DUAL に通知する作業を行います。EIGRP は DUAL にルーティング決定を行うように要求しますが、結果は IP ルーティング テーブルに格納されます。EIGRP は、他の IP ルーティング プロトコルによって取得したルートの再配信も行います。
- ・ EIGRP のデフォルト設定
- ・ 基本的な EIGRP パラメータの設定
- ・ EIGRP インターフェイスの設定
- ・ EIGRP ルート認証の設定
- ・ EIGRP スタブ ルーティング
- ・ EIGRP のモニタおよびメンテナンス
EIGRP のデフォルト設定
表34-7 に、EIGRP のデフォルト設定を示します。
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デフォルト メトリックなしで再配信できるのは、接続されたルートおよびインターフェイスのスタティック ルートのみです。デフォルト メトリックは次のとおりです。 |
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低速のNonbroadcast Multiaccess(NBMA; 非ブロードキャスト マルチアクセス)ネットワークの場合:60秒、それ以外のネットワークの場合:5秒 |
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NSF 3 認識 |
イネーブル 4 。レイヤ 3 スイッチでは、ハードウェアやソフトウェアの変更中に、近接する NSF 対応ルータからのパケットを転送し続けることができます。 |
EIGRP ルーティング プロセスを作成するには、EIGRP をイネーブルにし、ネットワークを関連付ける必要があります。EIGRP は指定されたネットワーク内のインターフェイスにアップデートを送信します。インターフェイス ネットワークを指定しないと、どの EIGRP アップデートでもアドバタイズされません。
EIGRP NSF 認識
Cisco IOS Release 12.2(25)SEC 以降では、EIGRP NSF 認識機能が IP サービス イメージの IPv4 でサポートされています。近接ルータが NSF 対応である場合、レイヤ 3 スイッチでは、ルータに障害が発生してプライマリ RP がバックアップ RP によって引き継がれる間、または処理を中断させずにソフトウェア アップグレードを行うためにプライマリ RP を手動でリロードしている間、近接ルータからパケットを転送し続けます。
この機能をディセーブルにすることはできません。この機能の詳細については、次の URL の『
EIGRP Nonstop Forwarding (NSF) Awareness Feature Guide
』を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/iosswrel/ps1839/products_feature_guide09186a0080160010.html
基本的な EIGRP パラメータの設定
EIGRP を設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。ルーティング プロセスの設定は必須ですが、それ以外のステップは任意です。
機能をディセーブルにする場合、または設定をデフォルト値に戻す場合は、上記コマンドの no 形式を使用します。
EIGRP インターフェイスの設定
インターフェイスごとに、他の EIGRP パラメータを任意で設定できます。
EIGRP インターフェイスを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
機能をディセーブルにする場合、または設定をデフォルト値に戻す場合は、上記コマンドの no 形式を使用します。
EIGRP ルート認証の設定
EIGRP ルート認証を行うと、EIGRP ルーティング プロトコルからのルーティング アップデートに関する MD5 認証が可能になり、承認されていない送信元から無許可または問題のあるルーティング メッセージを受け取ることがなくなります。
認証をイネーブルにするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
機能をディセーブルにする場合、または設定をデフォルト値に戻す場合は、上記コマンドの no 形式を使用します。
EIGRP スタブ ルーティング
EIGRP スタブ ルーティング機能は、すべてのイメージで使用することができ、エンド ユーザの近くにルーテッド トラフィックを移動することでリソースの利用率を低減させます。
IP ベース イメージが稼働しているスイッチで、マルチ VRF CE と EIGRP スタブ ルーティングを同時に設定しようとする場合、この設定は許可されません。
EIGRP スタブ ルーティングを使用するネットワークでは、ユーザへの IP トラフィックの許可ルートのみが EIGRP スタブ ルーティングを設定しているスイッチを通過します。スイッチは、ユーザ インターフェイスとして設定されているインターフェイスまたは他のデバイスに接続されているインターフェイスにルーテッド トラフィックを送信します。
EIGRP スタブ ルーティングを使用しているときは、EIGRP を使用してスイッチのみをスタブとして設定するように、分散ルータおよびリモート ルータを設定する必要があります。指定したルートのみがスイッチから伝播されます。スイッチは、サマリー、接続ルート、およびルーティング アップデートに対するすべてのクエリーに応答します。
スタブ ステータスを通知するパケットを受信するネイバは、スタブ ルータのクエリーを実行せず、スタブ ピアを有するルータはそのピアのクエリーを実行しません。スタブ ルータは、分散ルータに依存してすべてのピアに適切なアップデートを送信します。
図34-4 では、スイッチ B が EIGRP スタブ ルータとして設定されています。スイッチ A および C は残りの WAN に接続されています。スイッチ B は接続ルート、スタティック ルート、および再配信ルートをスイッチ A およびスイッチ C にアドバタイズします。スイッチ B はスイッチ A から学習した、またはスイッチ A に提供したいずれのルートもアドバタイズしません。
図34-4 EIGRP スタブ ルータ設定
EIGRP スタブ ルーティングの詳細については、『 Cisco IOS IP Configuration Guide, Volume 2 of 3 』の「 Configuring EIGRP Stub Routing 」を参照してください。Release 12.2 の「OSPF Commands」の章を参照してください。
EIGRP のモニタおよびメンテナンス
近接テーブルからネイバを削除できます。さらに、各種 EIGRP ルーティング統計情報を表示することもできます。 表34-8 に、ネイバ削除および統計情報表示用の特権 EXEC コマンドを示します。表示されるフィールドの詳細については、『 Cisco IOS IP Command Reference, Volume 2 of 3: Routing Protocols 』Release 12.2 の「OSPF Commands」の章を参照してください。
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show ip eigrp topology [ autonomous-system-number ] | [[ ip-address ] mask ]] |
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BGP の設定
BGP は、Exterior Gateway Protocol(EGP; 外部ゲートウェイ プロトコル)です。AS 間で、ループの発生しないルーティング情報交換を保証するドメイン間ルーティング システムを設定するために使用されます。AS は、同じ管理下で動作して RIP や OSPF などの IGP を境界内で実行し、EGP を使用して相互接続されるルータで構成されます。BGP バージョン 4 は、インターネット内でドメイン間ルーティングを行うための標準 EGP です。このプロトコルは、RFC 1163、1267、および 1771 で定義されています。BGP の詳細については、『 Internet Routing Architectures 』(Cisco Press 刊)、および『 Cisco IP and IP Routing Configuration Guide 』の「Configuring BGP」を参照してください。
BGP コマンドおよびキーワードの詳細については、『 Cisco IOS IP Command Reference, Volume 2 of 3:Routing Protocols 』Release 12.2 の「IP Routing Protocols」を参照してください。表示されているにもかかわらずスイッチでサポートされない BGP コマンドについては、 付録C 「Cisco IOS Release 12.2(35)SE でサポートされていないコマンド」 を参照してください。
BGP アップデートを交換する場合、同じ AS に属するルータは Internal BGP (IBGP)を実行し、異なる AS に属するルータは External BGP (EBGP)を実行します。大部分のコンフィギュレーション コマンドは、EBGP と IBGP で同じですが、ルーティング アップデートが AS 間で交換されるか(EBGP)、または AS 内で交換されるか(IBGP)という点で異なります。 図34-5 に、EBGP と IBGP の両方が稼働するネットワークを示します。
図34-5 EBGP、IBGP、および複数の AS
外部 AS と情報を交換する前に、BGP は AS 内のルータ間で内部 BGP ピアリングを定義し、IGRP や OSPF など AS 内で稼働する IGP に BGP ルーティング情報を再配信して、AS 内のネットワークに到達することを確認します。
BGP ルーティング プロセスを実行するルータは、通常 BGP スピーカー と呼ばれます。BGP はトランスポート プロトコルとして TCP を使用します(特にポート 179)。ルーティング情報を交換するため相互に TCP 接続された 2 つの BGP スピーカーを、ピアまたは ネイバ と呼びます。 図34-5 では、ルータ A と B、ルータ B と C、およびルータ C と D がそれぞれ BGP ピアです。ルーティング情報は、宛先ネットワークへの完全パスを示す一連の AS 番号です。BGP はこの情報を使用し、ループのない AS マップを作成します。
- ・ ルータ A および B では EBGP が、ルータ B および C では IBGP が稼働しています。EBGP ピアは直接接続されていますが、IBGP ピアは直接接続されていないことに注意してください。IGP が稼働し、2 つのネイバが相互に到達するかぎり、IBGP ピアを直接接続する必要はありません。
- ・ AS 内のすべての BGP スピーカーは、相互にピア関係を確立する必要があります。つまり、AS 内の BGP スピーカーは、論理的な完全メッシュ型に接続する必要があります。BGP4 は、論理的な完全メッシュに関する要求を軽減する 2 つの技術( 連合 および ルート リフレクタ )を提供します。
- ・ AS 200 は AS 100 および AS 300 の中継 ASです。つまり、AS 200 は AS 100 と AS 300 間でパケットを転送するために使用されます。
BGP ピアは完全な BGP ルーティング テーブルを最初に交換し、差分更新のみを送信します。BGP ピアはキープアライブ メッセージ(接続が有効であることを確認)、および通知メッセージ(エラーまたは特殊条件に応答)を交換することもできます。
BGP の場合、各ルートはネットワーク番号、情報が通過した AS のリスト( AS パス )、および他の パス アトリビュート リストで構成されます。BGP システムの主な機能は、AS パスのリストに関する情報など、ネットワークの到達可能性情報を他の BGP システムと交換することです。この情報は、AS が接続されているかどうかを判別したり、ルーティング ループをプルーニングしたり、AS レベル ポリシー判断を行うために使用できます。
Cisco IOS が稼働しているルータまたはスイッチが IBGP ルートを選択または使用するのは、ネクストホップ ルータで使用可能なルートがあり、IGP から同期信号を受信している(IGP 同期がディセーブルの場合は除く)場合です。複数のルートが使用可能な場合、BGP は アトリビュート 値に基づいてパスを選択します。BGP アトリビュートの詳細については、 BGP 判断アトリビュートの設定 を参照してください。
BGP バージョン 4 では Classless Interdomain Routing(CIDR)がサポートされているため、集約ルートを作成して スーパーネット を構築し、ルーティング テーブルのサイズを削減できます。CIDR は、BGP 内部のネットワーク クラスの概念をエミュレートし、IP プレフィクスのアドバタイズをサポートします。
- ・ BGP のデフォルト設定
- ・ BGP ルーティングのイネーブル化
- ・ ルーティング ポリシー変更の管理
- ・ BGP 判断アトリビュートの設定
- ・ ルート マップによる BGP フィルタリングの設定
- ・ ネイバによる BGP フィルタリングの設定
- ・ BGP フィルタリング用のプレフィクス リストの設定
- ・ BGP コミュニティ フィルタリングの設定
- ・ BGP ネイバおよびピア グループの設定
- ・ 集約アドレスの設定
- ・ ルーティング ドメイン連合の設定
- ・ BGP ルート リフレクタの設定
- ・ ルート ダンピング化の設定
- ・ BGP のモニタおよびメンテナンス
BGP 設定の詳細については、『Cisco IOS IP Configuration Guide』Release 12.2 の「IP Routing Protocols」の「Configuring BGP」を参照してください。特定コマンドの詳細については、『 Cisco IOS IP Command Reference, Volume 2 of 3: Routing Protocol 』Release 12.2 の「OSPF Commands」の章を参照してください。
表示されているにもかかわらずスイッチでサポートされない BGP コマンドについては、 付録C 「Cisco IOS Release 12.2(35)SE でサポートされていないコマンド」 を参照してください。
BGP のデフォルト設定
表34-9 に、BGP の基本的なデフォルト設定を示します。すべての特性の詳細については、『 Cisco IOS IP Command Reference, Volume 2 of 3: Routing Protocols 』Release 12.2 の特定のコマンドを参照してください。
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ループバック インターフェイスに IP アドレスが設定されている場合は、ループバック インターフェイスの IP アドレス、またはルータの物理インターフェイスに対して設定された最大の IP アドレス |
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NSF 5 認識 |
ディセーブル 6 レイヤ 3 スイッチでは、ハードウェアやソフトウェアの変更中に、近接する NSF 対応ルータからのパケットを転送し続けることができます。 |
NSF 認識
Cisco IOS Release 12.2(25)SEC 以降では、BGP NSF 認識機能が IP サービス イメージの IPv4 でサポートされます。BGP ルーティングでこの機能をイネーブルにするには、グレースフル リスタートをイネーブルにする必要があります。近接ルータが NSF 対応で、この機能がイネーブルである場合、レイヤ 3 スイッチでは、ルータに障害が発生してプライマリ RP がバックアップ RP によって引き継がれる間、または処理を中断させずにソフトウェア アップグレードを行うためにプライマリ RP を手動でリロードしている間、近接ルータからパケットを転送し続けます。
詳細については、次の URL の『 BGP Nonstop Forwarding (NSF) Awareness Feature Guide 』を参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/products/sw/iosswrel/ps1839/products_feature_guide09186a008015fede.html
BGP ルーティングのイネーブル化
BGP ルーティングをイネーブルにするには、BGP ルーティング プロセスを確立し、ローカル ネットワークを定義します。BGP はネイバとの関係を完全に認識する必要があるため、BGP ネイバも指定する必要があります。
BGP は、内部および外部の 2 種類のネイバをサポートします。内部ネイバは同じ AS 内に、外部ネイバは異なる AS 内にあります。通常の場合、外部ネイバは相互に隣接し、1 つのサブネットを共有しますが、内部ネイバは同じ AS 内の任意の場所に存在します。
スイッチではプライベート AS 番号を使用できます。プライベート AS 番号は通常サービス プロバイダーによって割り当てられ、ルートが外部ネイバにアドバタイズされないシステムに設定されます。プライベート AS 番号の範囲は 64512 〜 65535 です。AS パスからプライベート AS 番号を削除するように外部ネイバを設定するには、 neighbor remove-private-as ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。この結果、外部ネイバにアップデートを渡すとき、AS パス内にプライベート AS 番号が含まれている場合は、これらの番号が削除されます。
AS が別の AS からさらに別の AS にトラフィックを渡す場合は、アドバタイズメント対象のルートに矛盾が存在しないことが重要です。BGP がルートをアドバタイズしてから、ネットワーク内のすべてのルータが IGP を通してルートを学習した場合、AS は一部のルータがルーティングできなかったトラフィックを受信することがあります。このような事態を避けるため、BGP は IGP が AS に情報を伝播し、BGP が IGP と 同期化 されるまで、待機する必要があります。同期化は、デフォルトでイネーブルに設定されています。AS が特定の AS から別の AS にトラフィックを渡さない場合、または AS 内のすべてのルータで BGP が稼働している場合は、同期化をディセーブルにし、IGP 内で伝送されるルート数を少なくして、BGP がより短時間で収束するようにします。
BGP ルーティングをイネーブルにして BGP ルーティング プロセスを確立し、ネイバを指定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
BGP AS を削除するには、 no router bgp autonomous-system グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。BGP テーブルからネットワークを削除するには、 no network network-number ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。ネイバを削除するには、 no neighbor { ip-address | peer-group-name } remote-as number ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。ネイバにアップデート内のプライベート AS 番号を追加するには、 no neighbor { ip-address | peer-group-name } remove-private-as ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。同期化を再度イネーブルにするには、 synchronization ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、 図34-5 に示されたルータ上で BGP を設定する例を示します。
Switch(config)# router bgp 100
Switch(config-router)# neighbor 129.213.1.1 remote-as 200
Switch(config)# router bgp 200
Switch(config-router)# neighbor 129.213.1.2 remote-as 100
Switch(config-router)# neighbor 175.220.1.2 remote-as 200
Switch(config)# router bgp 200
Switch(config-router)# neighbor 175.220.212.1 remote-as 200
Switch(config-router)# neighbor 192.208.10.1 remote-as 300
Switch(config)# router bgp 300
Switch(config-router)# neighbor 192.208.10.2 remote-as 200
BGP ピアが稼働していることを確認するには、show ip bgp neighbors 特権 EXEC コマンドを使用します。次に、ルータ A にこのコマンドを実行した場合の出力例を示します。
BGP neighbor is 129.213.1.1, remote AS 200, external link
BGP version 4, remote router ID 175.220.212.1
BGP state = established, table version = 3, up for 0:10:59
Last read 0:00:29, hold time is 180, keepalive interval is 60 seconds
Minimum time between advertisement runs is 30 seconds
Received 2828 messages, 0 notifications, 0 in queue
Sent 2826 messages, 0 notifications, 0 in queue
Connections established 11; dropped 10
state = established 以外の情報が出力された場合、ピアは稼働していません。リモート ルータ ID は、ルータ(または最大のループバック インターフェイス)上の最大のIP アドレスです。テーブルが新規情報でアップデートされるたびに、テーブルのバージョン番号は増加します。継続的にテーブル バージョン番号が増加している場合は、ルートがフラッピングし、ルーティング アップデートが絶えず発生しています。
外部プロトコルの場合、 network ルータ コンフィギュレーション コマンドから IP ネットワークへの参照によって制御されるのは、アドバタイズされるネットワークのみです。これは、 network コマンドを使用してアップデートの送信先を指定する IGP(EIGRP など)と対照的です。
BGP 設定の詳細については、『 Cisco IOS IP Configuration Guide 』 Release 12.2 の「IP Routing Protocols」を参照してください。特定コマンドの詳細については、『 Cisco IOS IP Command Reference, Volume 2 of 3: Routing Protocol 』Release 12.2 の「OSPF Commands」の章を参照してください。表示されているにもかかわらずスイッチでサポートされない BGP コマンドについては、 付録C 「Cisco IOS Release 12.2(35)SE でサポートされていないコマンド」 を参照してください。
ルーティング ポリシー変更の管理
ピアのルーティング ポリシーには、着信または発信ルーティング テーブル アップデートに影響する可能性があるすべての設定が含まれます。BGP ネイバとして定義された 2 台のルータは、BGP 接続を形成し、ルーティング情報を交換します。このあとで BGP フィルタ、ウェイト、距離、バージョン、またはタイマーを変更する場合、または同様の設定変更を行う場合は、BGP セッションをリセットし、設定の変更を有効にする必要があります。
リセットには、ハード リセットとソフト リセットの 2 つのタイプがあります。Cisco IOS Release 12.1 以降では、事前に設定を行わなくても、ソフト リセットを使用できます。事前設定なしにソフト リセットを使用するには、両方の BGP ピアでソフト ルート リフレッシュ機能がサポートされていなければなりません。この機能は、ピアによって TCP セッションが確立されたときに送信される OPEN メッセージに格納されてアドバタイズされます。ソフト リセットを使用すると、BGP ルータ間でルート リフレッシュ要求およびルーティング情報を動的に交換したり、それぞれの発信ルーティング テーブルをあとで再アドバタイズできます。
- ・ ソフト リセットによってネイバから着信アップデートが生成された場合、このリセットは ダイナミック着信ソフト リセット といいます。
- ・ ソフト リセットによってネイバに一連のアップデートが送信された場合、このリセットは 発信ソフト リセット といいます。
ソフト着信リセットが発生すると、新規着信ポリシーが有効になります。ソフト発信リセットが発生すると、BGP セッションがリセットされずに、新規ローカル発信ポリシーが有効になります。発信ポリシーのリセット中に新しい一連のアップデートが送信されると、新規着信ポリシーも有効になる場合があります。
表34-10 に、ハード リセットとソフト リセットの利点および欠点を示します。
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ネイバから提供された BGP、IP、および Forwarding Information Base(FIB; 転送情報ベース)テーブルのプレフィクスが失われます。推奨しません。 |
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両方の BGP ルータでルート リフレッシュ機能をサポートする必要があります(Cisco IOS Release 12.1 以降)。 |
BGP ピアがルート リフレッシュ機能をサポートするかどうかを学習して、BGP セッションをリセットするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ネイバがルート リフレッシュ機能をサポートするかどうかを表示します。サポートされている場合は、ルータに関する次のメッセージが表示されます。 |
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(任意)指定された接続上で着信ルーティング テーブルをリセットするには、発信ソフト リセットを実行します。このコマンドは、ルート リフレッシュがサポートされている場合に使用してください。 |
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BGP 判断アトリビュートの設定
BGP スピーカーが複数の AS から受信したアップデートが、同じ宛先に対して異なるパスを示している場合、BGP スピーカーはその宛先に到達する最適パスを 1 つ選択する必要があります。選択されたパスは BGP ルーティング テーブルに格納され、ネイバに伝播されます。この判断は、アップデートに格納されているアトリビュート値、および BGP で設定可能な他の要因に基づいて行われます。
BGP ピアはネイバ AS からプレフィクスに対する 2 つの EBGP パスを学習するとき、最適パスを選択して IP ルーティング テーブルに挿入します。BGP マルチパス サポートがイネーブルで、同じネイバ AS から複数の EBGP パスを学習する場合、単一の最適パスの代わりに、複数のパスが IP ルーティング テーブルに格納されます。そのあと、パケット スイッチング中に、複数のパス間でパケット単位または宛先単位のロードバランシングが実行されます。 maximum-paths ルータ コンフィギュレーション コマンドは、許可されるパス数を制御します。
これらの要因により、BGP が最適パスを選択するためにアトリビュートを評価する順序が決まります。
- 1. パスで指定されているネクストホップが到達不能な場合、このアップデートは削除されます。BGP のネクストホップのアトリビュート(ソフトウェアによって自動判別される)は、宛先に到達するために使用されるネクストホップの IP アドレスです。EBGP の場合、通常このアドレスは neighbor remote-as ルータ コンフィギュレーション コマンドで指定されたネイバの IP アドレスです。ネクストホップの処理をディセーブルにするには、ルート マップまたは neighbor next-hop-self ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。
- 2. 最大ウェイトのパスを推奨します(シスコ独自のパラメータ)。ウェイト アトリビュートはルータにローカルであるため、ルーティング アップデートで伝播されません。デフォルトでは、ルータ送信元のパスに関するウェイト アトリビュートは 32768 で、それ以外のパスのウェイト アトリビュートは 0 です。最大ウェイトのルートを推奨します。ウェイトを設定するには、アクセス リスト、ルート マップ、または neighbor weight ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。
- 3. ローカル初期設定値が最大のルートを推奨します。ローカル初期設定はルーティング アップデートに含まれ、同じ AS 内のルータ間で交換されます。ローカル初期設定アトリビュートのデフォルト値は 100 です。ローカル初期設定を設定するには、 bgp default local-preference ルータ コンフィギュレーション コマンドまたはルート マップを使用します。
- 4. ローカル ルータ上で稼働する BGP から送信されたルートを推奨します。
- 5. AS パスが最短のルートを推奨します。
- 6. 送信元タイプが最小のルートを推奨します。内部ルートまたは IGP は、EGP によって学習されたルートよりも小さく、EGP で学習されたルートは、未知の送信元のルートまたは別の方法で学習されたルートよりも小さくなります。
- 7. 想定されるすべてのルートについてネイバ AS が同じである場合は、MED メトリック アトリビュートが最小のルートを推奨します。MED を設定するには、ルート マップまたは default-metric ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。IBGP ピアに送信されるアップデートには、MED が含まれます。
- 8. 内部(IBGP)パスより、外部(EBGP)パスを推奨します。
- 9. 最も近い IGP ネイバ(最小の IGP メトリック)を通って到達できるルートを推奨します。ルータは、AS 内の最短の内部パス(BGP のネクストホップへの最短パス)を使用し、宛先に到達するためです。
- 10. 次の条件にすべて該当する場合は、このパスのルートを IP ルーティング テーブルに挿入してください。
- ・ 最適ルートと目的のルートがともに外部ルートである
- ・ 最適ルートと目的のルートの両方が、同じネイバ AS からのルートである
- ・ maximum-paths がイネーブルである
- 11. マルチパスがイネーブルでない場合は、BGP ルータ ID の IP アドレスが最小であるルートを推奨します。通常、ルータ ID はルータ上の最大の IP アドレスまたはループバック(仮想)アドレスですが、実装に依存することがあります。
同じ判断アトリビュートを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
デフォルト ステートに戻すには、このコマンドの no 形式を使用します。
ルート マップによる BGP フィルタリングの設定
BGP 内でルート マップを使用すると、ルーティング情報を制御、変更したり、ルーティング ドメイン間でルートを再配信する条件を定義できます。ルート マップの詳細については、 ルート マップによるルーティング情報の再配信 を参照してください。各ルート マップには、ルート マップを識別する名前( マップ タグ )およびオプションのシーケンス番号が付いています。
ルート マップを使用してネクストホップ処理をディセーブルにするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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set ip next-hop ip-address [ ...ip-address ] [ peer-address ] |
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ルート マップを削除するには、 no route-map map-tag コマンドを使用します。ネクストホップ処理を再びイネーブルにするには、 no set ip next-hop ip-address コマンドを使用します。
ネイバによる BGP フィルタリングの設定
BGP アドバタイズメントをフィルタリングするには、 as-path access-list グローバル コンフィギュレーション コマンドや neighbor filter-list ルータ コンフィギュレーション コマンドなどの AS パス フィルタを使用します。 neighbor distribute-list ルータ コンフィギュレーション コマンドとアクセス リストを併用することもできます。distribute-list フィルタはネットワーク番号に適用されます。 distribute-list コマンドの詳細については、 ルーティング アップデートのアドバタイズメントおよび処理の制御 を参照してください。
ネイバ単位でルート マップを使用すると、アップデートをフィルタリングしたり、各アトリビュートを変更できます。ルート マップは、着信アップデートまたは発信アップデートのいずれかに適用できます。ルート マップを渡すルートのみが、アップデート内で送信または許可されます。着信および発信の両方のアップデートで、AS パス、コミュニティ、およびネットワーク番号に基づくマッチングがサポートされています。AS パスのマッチングには match as-path access-lis t ルート マップ コマンド、コミュニティに基づくマッチングには match community-list ルート マップ コマンド、ネットワークに基づくマッチングには ip access-list グローバル コンフィギュレーション コマンドが必要です。
ネイバ単位のルート マップを適用するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
ネイバからアクセス リストを削除するには、 no neighbor distribute-list コマンドを使用します。ネイバからルート マップを削除するには、 no neighbor route-map map-tag ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。
BGP AS パスに基づいて着信および発信の両方のアップデートにアクセス リスト フィルタを指定して、フィルタリングすることもできます。各フィルタは、正規表現に基づくアクセス リストです(正規表現の作成方法については、『 Cisco IOS Dial Technologies Command Reference 』Release 12.2 の付録「Regular Expressions」を参照してください)。この方法を使用するには、AS パスのアクセス リストを定義し、特定のネイバに対して送受信されるアップデートに適用します。
BGP パス フィルタリングを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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ip as-path access-list access-list-number { permit | deny } as-regular-expressions |
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neighbor { ip-address | peer-group name } filter-list { access-list-number | name } { in | out | weight weight } |
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BGP フィルタリング用のプレフィクス リストの設定
neighbor distribute-list ルータ コンフィギュレーション コマンドを含む多数の BGP ルート フィルタリング コマンドでは、アクセス リストの代わりにプレフィクス リストを使用できます。プレフィクス リストを使用すると、大規模リストのロードおよび検索パフォーマンスが改善し、差分更新がサポートされ、CLI(コマンドライン インターフェイス)設定が簡素化され、柔軟性が増すなどの利点が生じます。
プレフィクス リストによるフィルタリングでは、アクセス リストの照合の場合と同様に、プレフィクス リストに記載されたプレフィクスとルートのプレフィクスが照合されます。一致が存在する場合は、一致したルートが使用されます。プレフィクスが許可されるか、または拒否されるかは、次に示す規則に基づいて決定されます。
- ・ 空のプレフィクス リストはすべてのプレフィクスを許可します。
- ・ 指定されたプレフィクスがプレフィクス リスト内のどのエントリとも一致しない場合は、暗黙の拒否が使用されます。
- ・ 指定されたプレフィクスと一致するエントリがプレフィクス リスト内に複数存在する場合は、シーケンス番号が最小であるプレフィクス リスト エントリが識別されます。
デフォルトでは、シーケンス番号は自動生成され、5 ずつ増分します。シーケンス番号の自動生成をディセーブルにした場合は、エントリごとにシーケンス番号を指定する必要があります。シーケンス番号を指定する場合の増分値に制限はありません。増分値が 1 の場合は、このリストに追加エントリを挿入できません。増分値が大きい場合は、値がなくなることがあります。
コンフィギュレーション エントリを削除する場合は、シーケンス番号を指定する必要はありません。 show コマンドの出力には、シーケンス番号が含まれます。
コマンド内でプレフィクス リストを使用する場合は、あらかじめプレフィクス リストを設定しておく必要があります。プレフィクス リストを作成したり、プレフィクス リストにエントリを追加するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
プレフィクス リストまたはそのエントリをすべて削除する場合は、 no ip prefix-list list-name グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。プレフィクス リストから特定のエントリを削除する場合は、 no ip prefix-list seq seq-value グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。シーケンス番号の自動生成をディセーブルにするには no ip prefix-list sequence number コマンドを、自動生成を再びイネーブルにするには ip prefix-list sequence number コマンドを使用します。プレフィクス リスト エントリのヒット数テーブルをクリアするには、 clear ip prefix-list 特権 EXEC コマンドを使用します。
BGP コミュニティ フィルタリングの設定
BGP コミュニティ フィルタリングは、COMMUNITIES アトリビュートの値に基づいてルーティング情報の配信を制御する BGP の方法の 1 つです。このアトリビュートによって、宛先はコミュニティにグループ化され、コミュニティに基づいてルーティング判断が適用されます。この方法を使用すると、ルーティング情報の配信制御を目的とする BGP スピーカーの設定が簡単になります。
コミュニティは、共通するいくつかのアトリビュートを共有する宛先のグループです。各宛先は複数のコミュニティに属します。AS 管理者は、宛先が属するコミュニティを定義できます。デフォルトでは、すべての宛先が一般的なインターネット コミュニティに属します。コミュニティは、過渡的でグローバルな、オプションの COMMUNITIES アトリビュート(1 〜4294967200)によって識別されます。事前に定義された既知のコミュニティの一部を、次に示します。
- ・ internet ― このルートをインターネット コミュニティにアドバタイズします。すべてのルータが所属します。
- ・ no-export ― EBGP ピアにこのルートをアドバタイズしません。
- ・ no-advertise ― どのピア(内部または外部)にもこのルートをアドバタイズしません。
- ・ local-as ― ローカルな AS 外部のピアにこのルートをアドバタイズしません。
コミュニティに基づき、他のネイバに許可、送信、配信するルーティング情報を制御できます。BGP スピーカーは、ルートを学習、アドバタイズ、または再配信するときに、ルートのコミュニティを設定、追加、または変更します。ルートを集約すると、作成された集約内の COMMUNITIES アトリビュートに、すべての初期ルートの全コミュニティが含まれます。
コミュニティ リストを使用すると、ルート マップの match ステートメントで使用されるコミュニティ グループを作成できます。さらに、アクセス リストの場合と同様、一連のコミュニティ リストを作成することもできます。ステートメントは一致が見つかるまでチェックされ、1 つのステートメントが満たされると、テストは終了します。
コミュニティに基づいて COMMUNITIES アトリビュートおよび match ステートメントを設定するには、 ルート マップによるルーティング情報の再配信 に記載されている match community-list および set community ルート マップ コンフィギュレーション コマンドを参照してください。
デフォルトでは、COMMUNITIES アトリビュートはネイバに送信されません。COMMUNITIES アトリビュートが特定の IP アドレスのネイバに送信されるように指定するには、 neighbor send-community ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。
コミュニティ リストを作成、適用するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
BGP ネイバおよびピア グループの設定
通常、BGP ネイバの多くは同じアップデート ポリシー(同じ発信ルート マップ、配信リスト、フィルタ リスト、アップデート送信元など)を使用して設定されます。アップデート ポリシーが同じネイバをピア グループにまとめると設定が簡単になり、アップデートの効率が高まります。多数のピアを設定した場合は、この方法を推奨します。
BGP ピア グループを設定するには、ピア グループを作成し、そこにオプションを割り当てて、ピア グループ メンバーとしてネイバを追加します。ピア グループを設定するには、 neighbor ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。デフォルトでは、ピア グループ メンバーは remote-as(設定されている場合)、version、update-source、out-route-map、out-filter-list、out-dist-list、minimum-advertisement-interval、next-hop-self など、ピア グループの設定オプションをすべて継承します。すべてのピア グループ メンバーは、ピア グループに対する変更を継承します。また、発信アップデートに影響しないオプションを無効にするように、メンバーを設定することもできます。
各ネイバに設定オプションを割り当てるには、ネイバの IP アドレスを使用し、次に示すルータ コンフィギュレーション コマンドのいずれかを指定します。ピア グループにオプションを割り当てるには、ピア グループ名を使用し、いずれかのコマンドを指定します。 neighbor shutdown ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用すると、すべての設定情報を削除せずに、BGP ピアまたはピア グループをディセーブルにできます。
BGP ピアを設定するには、特権 EXEC モードで次のコマンドを使用します。
既存の BGP ネイバまたはネイバ ピア グループをディセーブルにするには、 neighbor shutdown ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。ディセーブル化されている既存のネイバまたはネイバ ピア グループをイネーブルにするには、 no neighbor shutdown ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。
集約アドレスの設定
CIDR を使用すると、集約ルート(または スーパーネット )を作成して、ルーティング テーブルのサイズを最小化できます。BGP 内に集約ルートを設定するには、集約ルートを BGP に再配信するか、または BGP ルーティング テーブル内に集約エントリを作成します。BGP テーブル内に特定のエントリがさらに 1 つまたは複数存在する場合は、BGP テーブルに集約アドレスが追加されます。
ルーティング テーブル内に集約アドレスを作成するには、特権 EXEC モードで次のコマンドを使用します。
集約エントリを削除するには、 no aggregate-address address mask ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。オプションをデフォルト値に戻すには、キーワードを指定してコマンドを使用します。
ルーティング ドメイン連合の設定
IBGP メッシュを削減する方法の1つは、AS を複数のサブ AS に分割して、単一のASとして認識される単一の連合にグループ化することです。各 AS は内部で完全にメッシュ化されていて、同じ連合内の他の AS との間には数本の接続があります。異なる AS 内にあるピアでは EBGP セッションが使用されますが、ルーティング情報は IBGP ピアと同様な方法で交換されます。特に、ネクスト ホップ、MED、およびローカル初期設定情報が維持されるため、すべての AS で単一の IGP を使用できます。
BGP連合を設定するには、AS システム グループの AS 番号として機能する連合 ID を指定する必要があります。
BGP 連合を設定するには、特権 EXEC モードで次のコマンドを使用します。
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bgp confederation peers autonomous-system [ autonomous-system ...] |
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BGP ルート リフレクタの設定
BGP では、すべての IBGP スピーカーを完全メッシュ構造にする必要があります。外部ネイバからルートを受信したルータは、そのルートをすべての内部ネイバにアドバタイズする必要があります。ルーティング情報のループを防ぐには、すべての IBGP スピーカーを接続する必要があります。内部ネイバは、内部ネイバから取得されたルートを他の内部ネイバに送信しません。
ルート リフレクタを使用すると、取得されたルートをネイバに渡す場合に他の方法が使用されるため、すべての IBGP スピーカーを完全メッシュ構造にする必要はありません。IBGP ピアを ルート リフレクタ に設定すると、その IBGP ピアは IBGP によって取得されたルートを一連の IBGP ネイバに送信するようになります。ルート リフレクタの内部ピアには、 クライアント ピア と 非クライアント ピア (AS 内の他のすべてのルータ)の 2 つのグループがあります。ルート リフレクタは、これらの 2 つのグループ間でルートを反映させます。ルート リフレクタおよびそのクライアント ピアは、 クラスタ を形成します。非クライアント ピアは相互に完全メッシュ構造にする必要がありますが、クライアント ピアはその必要はありません。クラスタ内のクライアントは、そのクラスタ外の IBGP スピーカーと通信しません。
アドバタイズされたルートを受信したルート リフレクタは、ネイバに応じて、次のいずれかのアクションを実行します。
- ・ EBGP スピーカーからのルートをすべてのクライアントおよび非クライアント ピアにアドバタイズします。
- ・ 非クライアント ピアからのルートをすべてのクライアントにアドバタイズします。
- ・ クライアントからのルートをすべてのクライアントおよび非クライアント ピアにアドバタイズします。したがって、クライアントを完全メッシュ構造にする必要はありません。
通常、クライアントのクラスタにはルート リフレクタが1つあり、クラスタはルート リフレクタのルータ ID で識別されます。冗長性を高めて、シングル ポイントでの障害を回避するには、クラスタに複数のルート リフレクタを設定する必要があります。このように設定した場合は、ルート リフレクタが同じクラスタ内のルート リフレクタからのアップデートを認識できるように、クラスタ内のすべてのルート リフレクタに同じクラスタ ID(4 バイト)を設定する必要があります。クラスタを処理するすべてのルート リフレクタは完全メッシュ構造にし、一連の同一なクライアント ピアおよび非クライアント ピアを設定する必要があります。
ルート リフレクタおよびクライアントを設定するには、特権 EXEC モードで次のコマンドを使用します。
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neighbor ip-address | peer-group-name route-reflector-client |
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(任意)クライアント間のルート反映をディセーブルにします。デフォルトでは、ルート リフレクタ クライアントからのルートは、他のクライアントに反映されます。ただし、クライアントが完全メッシュ構造の場合、ルート リフレクタはルートをクライアントに反映させる必要がありません。 |
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ルート ダンピング化の設定
ルート フラップ ダンピング化は、インターネットワーク内でフラッピング ルートの伝播を最小化するためのBGP機能です。ルートがフラッピングとみなされるのは、ルートが使用可能、使用不可能、使用可能、使用不可能のように、状態が継続的に変化する場合です。ルート ダンピング化がイネーブルの場合は、フラッピングしているルートに penalty 値が割り当てられます。ルートの累積ペナルティが設定された制限値に到達すると、ルートが稼働している場合であっても、BGP はルートのアドバタイズメントを抑制します。 再使用限度 は、ペナルティと比較される設定可能な値です。ペナルティが再使用限度より小さくなると、起動中の抑制されたルートのアドバタイズメントが再開されます。
IBGP によって取得されたルートには、ダンピング化が適用されません。このポリシーにより、IBGP ピアのペナルティが AS 外部のルートよりも大きくなることはありません。
BGP ルート ダンピング化を設定するには、特権 EXEC モードで次のコマンドを使用します。
フラップ ダンピング化をディセーブルにするには、キーワードを指定しないで no bgp dampening ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。ダンピング係数をデフォルト値に戻すには、値を指定して no bgp dampening ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用します。
BGP のモニタおよびメンテナンス
特定のキャッシュ、テーブル、またはデータベースのすべての内容を削除できます。この作業は、特定の構造の内容が無効になる場合、または無効である疑いがある場合に必要となります。
BGP ルーティング テーブル、キャッシュ、データベースの内容など、特定の統計情報を表示できます。さらに、リソースの利用率を取得したり、ネットワーク問題を解決するための情報を使用することもできます。さらに、ノードの到達可能性に関する情報を表示し、デバイスのパケットが経由するネットワーク内のパスを検出することもできます。
表34-11 に、 BGP を消去および表示するために使用する特権 EXEC コマンドを示します。表示されるフィールドの詳細については、『 Cisco IOS IP Command Reference, Volume 2 of 3 』を参照してください。
また、 bgp log-neighbor changes ルータ コンフィギュレーション コマンドを使用し、BGP ネイバをリセット、起動、またはダウンさせるときに生成されるメッセージのロギングをイネーブルにすることもできます。
マルチ VRF CE の設定
Virtual Private Network(VPN; 仮想私設網)は、ISP バックボーン ネットワーク上でお客様にセキュアな帯域幅共有を提供します。VPN は、共通ルーティング テーブルを共有するサイトの集合です。カスタマー サイトは、1 つまたは複数のインターフェイスでサービスプロバイダー ネットワークに接続され、サービス プロバイダーは、VPN Routing/Forwarding(VRF)テーブルと呼ばれる VPN ルーティング テーブルと各インターフェイスを関連付けます。
Catalyst 3560 スイッチは、スイッチで IP サービスまたは拡張 IP サービス イメージが稼働中の場合に、Customer Edge(CE; カスタマー エッジ)デバイスの複数の VRF(マルチ VRF)インスタンスをサポートします(マルチ VRF CE)。IP ベース イメージをスイッチで稼働させようとしている場合、エラー メッセージが表示されます。サービス プロバイダーは、マルチ VRF CE により、重複する IP アドレスで複数の VPN をサポートできます。IP ベース イメージが稼働しているスイッチで、マルチ VRF CE と EIGRP スタブ ルーティングを同時に設定することは許可されていません。
- ・ マルチ VRF CE の概要
- ・ マルチ VRF CE のデフォルト設定
- ・ マルチ VRF CE の設定時の注意事項
- ・ VRF の設定
- ・ VPN ルーティング セッションの設定
- ・ BGP PE/CE ルーティング セッションの設定
- ・ マルチ VRF CE の設定例
- ・ マルチ VRF CE ステータスの表示
マルチ VRF CE の概要
マルチ VRF CE は、サービス プロバイダーが複数の VPN をサポートし、VPN 間で IP アドレスを重複して使用できるようにする機能です。マルチ VRF CE は入力インターフェイスを使用して、さまざまな VPN のルートを区別し、1 つまたは複数のレイヤ 3 インターフェイスと各 VRF を関連付けて仮想パケット転送テーブルを形成します。VRF 内のインターフェイスは、イーサネット ポートのように物理的なもの、または VLAN SVI のように論理的なものにもできますが、複数の VRF に属すことはできません。
- ・ お客様は、CE デバイスにより、1 つまたは複数の Provider Edge(PE; プロバイダー エッジ)ルータへのデータ リンクを介してサービス プロバイダー ネットワークにアクセスできます。CE デバイスは、サイトのローカル ルートをルータにアドバタイズし、リモート VPN ルートをそこから学習します。Catalyst 3560 スイッチは、CE にすることができます。
- ・ PE ルータは、スタティック ルーティング、または BGP、RIPv2、OSPF、EIGRP などのルーティング プロトコルを使用して、CE デバイスとルーティング情報を交換します。PE では、直接接続している VPN の VPN ルートのみを維持すればよく、すべてのサービスプロバイダー VPN ルートを維持する必要はありません。各 PE ルータは、直接接続しているサイトごとに VRF を維持します。すべてのサイトが同じ VPN に存在する場合は、PE ルータの複数のインターフェイスを 1 つの VRF に関連付けることができます。各 VPN は、指定された VRF にマッピングされます。PE ルータは、ローカル VPN ルートを CE から学習したあとで、IBGP を使用して別の PE ルータと VPN ルーティング情報を交換します。
- ・ CE デバイスに接続していないサービス プロバイダー ネットワークのルータは、プロバイダー ルータやコア ルータになります。
マルチ VRF CE では、複数のお客様が 1 つの CE を共有でき、CE と PE の間で 1 つの物理リンクのみが使用されます。共有 CE は、お客様ごとに別々の VRF テーブルを維持し、独自のルーティング テーブルに基づいて、お客様ごとにパケットをスイッチングまたはルーティングします。マルチ VRF CE は、制限付きの PE 機能を CE デバイスに拡張して、別々の VRF テーブルを維持し、VPN のプライバシおよびセキュリティを支店に拡張します。
図34-6 は、Catalyst 3560 スイッチを複数の仮想 CE として使用した設定を示しています。このシナリオは、中小企業など、VPN サービスの帯域幅要件の低いお客様に適しています。そのような場合、Catalyst 3560 スイッチではマルチ VRF CE のサポートが必要です。マルチ VRF CE はレイヤ 3 機能なので、VRF のそれぞれのインターフェイスはレイヤ 3 インターフェイスである必要があります。
図34-6 複数の仮想 CE として機能する Catalyst 3560 スイッチ
CE スイッチは、レイヤ 3 インターフェイスを VRF に追加するコマンドを受信すると、マルチ VRF CE 関連のデータ構造で VLAN ID と Policy Label(PL)の間に適切なマッピングを設定し、VLAN ID と PL を VLAN データベースに追加します。
マルチ VRF CE を設定すると、レイヤ 3 転送テーブルは、次の 2 つのセクションに概念的に分割されます。
- ・ マルチ VRF CE ルーティング セクションには、さまざまな VPN からのルートが含まれます。
- ・ グローバル ルーティング セクションには、インターネットなど、VPN 以外のネットワークへのルートが含まれます。
さまざまな VRF の VLAN ID はさまざまなポリシー ラベルにマッピングされ、処理中に VRF を区別するために使用されます。レイヤ 3 設定機能では、学習した新しい VPN ルートごとに、入力ポートの VLAN ID を使用してポリシー ラベルを取得し、マルチ VRF CE ルーティング セクションにポリシー ラベルおよび新しいルートを挿入します。ルーテッド ポートからパケットを受信した場合は、ポート内部 VLAN ID 番号が使用されます。SVI からパケットを受信した場合は、VLAN 番号が使用されます。
マルチ VRF CE 対応ネットワークのパケット転送処理は次のとおりです。
- ・ スイッチは、VPN からパケットを受信すると、入力ポリシー ラベル番号に基づいてルーティング テーブルを検索します。ルートが見つかると、スイッチはパケットを PE に転送します。
- ・ 入力 PE は、CE からパケットを受信すると、VRF 検索を実行します。ルートが見つかると、ルータは対応する MPLS ラベルをパケットに追加し、MPLS ネットワークに送信します。
- ・ 出力 PE は、ネットワークからパケットを受信すると、ラベルを除去してそのラベルを使用し、正しい VPN ルーティング テーブルを識別します。次に、通常のルート検索を実行します。ルートが見つかると、パケットを正しい隣接デバイスに転送します。
- ・ CE は、出力 PE からパケットを受信すると、入力ポリシー ラベルを使用して正しい VPN ルーティング テーブルを検索します。ルートが見つかると、パケットを VPN 内で転送します。
VRF を設定するには、VRF テーブルを作成し、VRF に関連するレイヤ 3 インターフェイスを指定します。次に、VPN、および CE と PE 間でルーティング プロトコルを設定します。プロバイダーのバックボーンで VPN ルーティング情報を配信する場合は、BGP が望ましいルーティング プロトコルです。マルチ VRF CE ネットワークには、次の 3 つの主要コンポーネントがあります。
- ・ VPN ルート ターゲット コミュニティ ― VPN コミュニティのその他すべてのメンバーのリスト。VPN コミュニティ メンバーごとに VPN ルート ターゲットを設定する必要があります。
- ・ VPN コミュニティ PE ルータのマルチプロトコル BGP ピアリング ― VPN コミュニティのすべてのメンバーに VRF 到達可能性情報を伝播します。VPN コミュニティのすべての PE ルータで BGP ピアリングを設定する必要があります。
- ・ VPN 転送 ― VPN サービスプロバイダー ネットワークを介し、全 VPN コミュニティ メンバー間で、全トラフィックを伝送します。
マルチ VRF CE のデフォルト設定
表34-12 に、VRF のデフォルト設定を示します。
マルチ VRF CE の設定時の注意事項
ネットワークに VRF を設定する場合は、以下に注意してください。
- ・ マルチ VRF CE を含むスイッチは複数のお客様によって共有され、各お客様には独自のルーティング テーブルがあります。
- ・ お客様は別々の VRF テーブルを使用するので、同じ IP アドレスを再利用できます。別々の VPN では IP アドレスの重複が許可されます。
- ・ マルチ VRF CE では、複数のお客様が、PE と CE の間で同じ物理リンクを共有できます。複数の VLAN を持つトランク ポートでは、パケットがお客様間で分離されます。それぞれのお客様には独自の VLAN があります。
- ・ マルチ VRF CE ではサポートされない MPLS-VRF 機能があります。ラベル交換、LDP 隣接関係、ラベル付きパケットはサポートされません。
- ・ PE ルータの場合、マルチ VRF CE の使用と複数の CE の使用に違いはありません。 図34-6 では、複数の仮想レイヤ 3 インターフェイスがマルチ VRF CE デバイスに接続されています。
- ・ スイッチでは、物理ポートか VLAN SVI、またはその両方の組み合わせを使用して、VRF を設定できます。SVI は、アクセス ポートまたはトランク ポートで接続できます。
- ・ お客様は、別のお客様と重複しないかぎり、複数の VLAN を使用できます。お客様の VLAN は、スイッチに保存されている適切なルーティング テーブルの識別に使用される特定のルーティング テーブル ID にマッピングされます。
- ・ Catalyst 3560 スイッチは、1 つのグローバル ネットワークおよび最大 26 の VRF をサポートします。
- ・ CE と PE の間では、ほとんどのルーティング プロトコル(BGP、OSPF、RIP、およびスタティック ルーティング)を使用できます。ただし、次の理由から External BGP(EBGP)を使用することを推奨します。
- − BGP では、複数の CE とのやり取りに複数のアルゴリズムを必要としません。
- − BGP は、さまざまな管理者によって稼働するシステム間でルーティング情報を渡すように設計されています。
- − BGP では、ルートのアトリビュートを CE に簡単に渡すことができます。
- ・ マルチ VRF CE は、パケットのスイッチング レートに影響しません。
- ・ VPN マルチキャストはサポートされません。
- ・ VRF を設定しない場合は、104 のポリシーを設定できます。
- ・ VRF を 1 つでも設定する場合は、41 のポリシーを設定できます。
- ・ 41 より多いポリシーを設定する場合は、VRF を設定できません。
- ・ VRF とプライベート VLAN は相互に排他的です。プライベート VLAN では VRF をイネーブルにすることはできません。同じように、VLAN インターフェイスで VRF が設定されている VLAN では、プライベート VLAN をイネーブルにはできません。
- ・ VRF と Policy-Based Routing(PBR; ポリシーベース ルーティング)は、スイッチ インターフェイス上で相互に排他的です。PBR がインターフェイスでイネーブルになっているときは、VRF をイネーブルにすることはできません。VRF がインターフェイスでイネーブルになっているときは、PBR をイネーブルにはできません。
VRF の設定
1 つまたは複数の VRF を設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。コマンドの完全な構文と使用方法については、このリリースのスイッチのコマンド リファレンス、および『 Cisco IOS Switching Services Command Reference 』Release 12.2 を参照してください。
VRF を削除してすべてのインターフェイスを削除するには、 no ip vrf vrf-name グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。VRF からあるインターフェイスを削除するには、 no ip vrf forwarding インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
VPN ルーティング セッションの設定
VPN 内のルーティングは、サポートされている任意のルーティング プロトコル(RIP、OSPF、EIGRP、BGP)、またはスタティック ルーティングで設定できます。ここで説明する設定は OSPF のものですが、その他のプロトコルでも手順は同じです。
VPN 内で OSPF を設定するには、特権 EXECモードで次の手順を実行します。
|
OSPF ルーティングをイネーブルにして VPN 転送テーブルを指定し、ルータ コンフィギュレーション モードを開始します。 |
||
VPN 転送テーブルと OSPF ルーティング プロセスの関連付けを解除するには、 no router ospf process-id vrf vrf-name グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
BGP PE/CE ルーティング セッションの設定
BGP PE/CE ルーティング セッションを設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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その他の BGP ルータに AS 番号を渡す BGP ルーティング プロセスを設定し、ルータ コンフィギュレーション モードを開始します。 |
||
BGP ルーティング プロセスを削除するには、 no router bgp autonomous-system-number グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。ルーティング特性を削除するには、コマンドにキーワードを指定してこのコマンドを使用します。
マルチ VRF CE の設定例
図34-7 は、 図34-6 と同じネットワークの物理接続を単純化した例です。VPN1、VPN2、およびグローバル ネットワークで使用されるプロトコルは OSPF です。CE/PE 接続には BGP が使用されます。図のあとに続く出力は、Catalyst 3560 スイッチを CE スイッチ A として設定する例、およびカスタマー スイッチ D と F の VRF 設定を示しています。CE スイッチ C とその他のカスタマー スイッチを設定するコマンドは含まれていませんが、内容は同じです。この例には、PE ルータとして動作する Catalyst 6000 スイッチまたは Catalyst 6500 スイッチのスイッチ A へのトラフィックを設定するコマンドも含まれています。
図34-7 マルチ VRF CE の設定例
スイッチ A の設定
スイッチ A では、ルーティングをイネーブルにして VRF を設定します。
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Switch(config-vrf)# route-target export 800:1
Switch(config-vrf)# route-target import 800:1
Switch(config-vrf)# route-target export 800:2
Switch(config-vrf)# route-target import 800:2
スイッチ A のループバックおよび物理インターフェイスを設定します。ギガビット イーサネット ポート 1 は PE へのトランク接続です。ファスト イーサネット ポート 8 と 11 は VPN に接続されます。
Switch(config)# interface loopback1
Switch(config-if)# ip vrf forwarding v11
Switch(config-if)# ip address 8.8.1.8 255.255.255.0
Switch(config)# interface loopback2
Switch(config-if)# ip vrf forwarding v12
Switch(config-if)# ip address 8.8.2.8 255.255.255.0
Switch(config)# interface gigabitethernet0/5
Switch(config-if)# switchport trunk encapsulation dot1q
Switch(config-if)# switchport mode trunk
Switch(config)# interface fastethernet0/8
Switch(config-if)# switchport access vlan 208
Switch(config)# interface fastethernet0/11
Switch(config-if)# switchport trunk encapsulation dot1q
Switch(config-if)# switchport mode trunk
スイッチ A で使用する VLAN を設定します。VLAN 10 は、CE と PE 間の VRF 11 によって使用されます。VLAN 20 は、CE と PE 間の VRF 12 によって使用されます。VLAN 118 と 208 は、それぞれスイッチ F とスイッチ D を含む VPN に使用されます。
Switch(config)# interface vlan10
Switch(config-if)# ip vrf forwarding v11
Switch(config)# interface vlan20
Switch(config-if)# ip vrf forwarding v12
Switch(config)# interface vlan118
Switch(config-if)# ip vrf forwarding v12
Switch(config)# interface vlan208
Switch(config-if)# ip vrf forwarding v11
Switch(config-if)# ip address 208.0.0.8 255.255.255.0
VPN1 と VPN2 で OSPF ルーティングを設定します。
Switch(config)# router ospf 1 vrf vl1
Switch(config-router)# redistribute bgp 800 subnets
Switch(config-router)# network 208.0.0.0 0.0.0.255 area 0
Switch(config)# router ospf 2 vrf vl2
Switch(config-router)# redistribute bgp 800 subnets
Switch(config-router)# network 118.0.0.0 0.0.0.255 area 0
Switch(config)# router bgp 800
Switch(config-router)# address-family ipv4 vrf vl2
Switch(config-router-af)# redistribute ospf 2 match internal
Switch(config-router-af)# neighbor 83.0.0.3 remote-as 100
Switch(config-router-af)# neighbor 83.0.0.3 activate
Switch(config-router-af)# network 8.8.2.0 mask 255.255.255.0
Switch(config-router)# address-family ipv4 vrf vl1
Switch(config-router-af)# redistribute ospf 1 match internal
Switch(config-router-af)# neighbor 38.0.0.3 remote-as 100
Switch(config-router-af)# neighbor 38.0.0.3 activate
Switch(config-router-af)# network 8.8.1.0 mask 255.255.255.0
スイッチ D の設定
スイッチ D は VPN 1 に属します。次のコマンドを使用して、スイッチ A への接続を設定します。
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
Switch(config)# interface fastethernet0/2
Switch(config-if)# no switchport
Switch(config-if)# ip address 208.0.0.20 255.255.255.0
Switch(config)# router ospf 101
Switch(config-router)# network 208.0.0.0 0.0.0.255 area 0
