この章では、Catalyst 3560 スイッチに Remote Network Monitoring(RMON)を設定する方法について説明します。
RMON は、RMON 準拠のコンソール システムとネットワーク プローブ間で交換可能な一連の統計情報と機能を定義した標準モニタリング仕様です。RMON によって、総合的なネットワーク障害診断、プランニング、パフォーマンス チューニングに関する情報が得られます。
- ・ RMON の概要
- ・ RMON の設定
- ・ RMON ステータスの表示
RMON の概要
RMON は、各種のネットワーク エージェントおよびコンソール システムがネットワーク モニタリング データを交換できるようにするための、Internet Engineering Task Force(IETF)標準モニタリング仕様です。 図28-1 のように、RMON 機能をスイッチの SNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)エージェントと組み合わせて使用することによって、接続されているすべての LAN セグメント上のスイッチ間で流れるすべてのトラフィックをモニタできます。
図28-1 リモート モニタリングの例
スイッチは次の RMON グループ(RFC 1757 で定義)をサポートしています。
- ・ 統計情報(RMON グループ 1) ― インターフェイス上のイーサネットの統計情報(スイッチ タイプとサポートされているインターフェイスに応じて、ファスト イーサネットやギガビット イーサネット統計情報など)を収集します。
- ・ 履歴(RMON グループ 2) ― 指定されたポーリング間隔で、イーサネット ポート上(スイッチ タイプおよびサポートされるインターフェイスに応じた、ファスト イーサネットおよびギガビット イーサネット統計情報を含む)の統計情報グループの履歴を収集します。
- ・ アラーム(RMON グループ 3) ― 指定された期間、特定の MIB(管理情報ベース)オブジェクトをモニタし、指定された値(上限しきい値)でアラームを発生し、別の値(下限しきい値)でアラームをリセットします。アラームはイベントと組み合わせて使用できます。アラームがイベントを発生させ、イベントによってログ エントリまたは SNMP トラップが生成されるようにできます。
- ・ イベント(RMON グループ 9) ― アラームによってイベントが発生したときのアクションを指定します。アクションは、ログ エントリまたは SNMP トラップを生成できます。
このソフトウェア リリースがサポートするスイッチは、RMON データの処理にハードウェア カウンタを使用するので、モニタが効率的になり、処理能力はほとんど必要ありません。
RMON の設定
- ・ RMON のデフォルト設定
- ・ RMON アラームおよびイベントの設定 (必須)
- ・ インターフェイス上でのグループ履歴統計情報の収集 (任意)
- ・ インターフェイス上でのイーサネット グループ統計情報の収集 (任意)
RMON のデフォルト設定
RMON はデフォルトでディセーブルです。アラームまたはイベントは設定されていません。
RMON アラームおよびイベントの設定
スイッチを RMON 対応として設定するには、CLI(コマンドライン インターフェイス)または SNMP 準拠の Network Management Station(NMS; ネットワーク管理ステーション)を使用します。NMS 上で汎用 RMON コンソール アプリケーションを使用し、RMON のネットワーク管理機能を利用することを推奨します。RMON MIB オブジェクトにアクセスするために、スイッチ上で SNMP を設定することも必要です。詳細は、 第30章 「SNMP の設定」 を参照してください。
RMON アラームおよびイベントをイネーブルにするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。この手順は必須です。
アラームをディセーブルにするには、設定した各アラームに対して、 no rmon alarm number グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。設定したすべてのアラームを一度にディセーブルにすることはできません。イベントをディセーブルにするには、 no rmon event number グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。アラームおよびイベントの詳細および相互作用については、RFC 1757 を参照してください。
任意の MIB オブジェクトにアラームを設定できます。次の例では、 rmon alarm コマンドを使用して、RMON アラーム番号 10 を設定します。このアラームは、ディセーブルにされないかぎり、20 秒ごとに 1 度の間隔で MIB 変数 ifEntry.20.1 をモニタし、変数の上下の変動をチェックします。 ifEntry.20.1 値で MIB カウンタが 100000 から 100015 になるなど、15 以上増加すると、アラームが発生します。そのアラームによってさらにイベント番号 1 が発生します。イベント番号 1 は、 rmon event コマンドで設定されています。使用できるイベントは、ログ エントリまたは SNMP トラップです。 ifEntry.20.1 値の変化が 0 の場合、アラームはリセットされ、再び発生が可能になります。
Switch(config)# rmon alarm 10 ifEntry.20.1 20 delta rising-threshold 15 1 falling-threshold 0 owner jjohnson
次に、 rmon event コマンドを使用して RMON イベント番号 1 を作成する例を示します。このイベントは High ifOutErrors と定義され、アラームによってイベントが発生したときに、ログ エントリが生成されます。ユーザ jjones が、このコマンドによってイベント テーブルに作成される行を所有します。次の例の場合も、イベント発生時に SNMP トラップが生成されます。
Switch(config)# rmon event 1 log trap eventtrap description "High ifOutErrors" owner jjones
インターフェイス上でのグループ履歴統計情報の収集
収集情報を表示するには、最初に RMON アラームおよびイベントを設定する必要があります。
インターフェイス上でグループ履歴統計情報を収集するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。この手順は任意です。
|
rmon collection history index [ buckets bucket-number ] [ interval seconds ] [ owner ownername ] |
||
履歴収集をディセーブルにするには、 no rmon collection history index インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
インターフェイス上でのイーサネット グループ統計情報の収集
インターフェイス上でイーサネット統計グループを収集するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。この手順は任意です。
イーサネット統計グループの収集をディセーブルにするには、 no rmon collection stats index インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、所有者 root の RMON 統計情報を収集する例を示します。
Switch(config)# interface gigabitethernet0/1
Switch(config-if)# rmon collection stats 2 owner root
RMON ステータスの表示
RMON ステータスを表示するには、 表28-1 の特権 EXEC コマンドを 1 つまたは複数使用します。
表示されている各フィールドの情報については、『 Cisco IOS Configuration Fundamentals Command Reference 』Release 12.2 の「System Management Commands」を参照してください。
