この章では、Catalyst 3560スイッチで、VLAN Trunking Protocol(VTP; VLAN トランキング プロトコル)および VLAN データベースを使用して VLAN を管理する方法について説明します。
VTP の概要
VTP は、レイヤ 2 のメッセージ プロトコルであり、ネットワーク全体にわたって VLAN の追加、削除、名前の変更を管理することにより、VLAN 設定の整合性を維持します。VTP により、VLAN 名の重複、誤った VLAN タイプの指定、セキュリティ違反など、様々な問題を引き起こしかねない設定の誤りや矛盾が最小限に抑えられます。
VLAN を作成する前に、ネットワークで VTP を使用するかどうかを決定する必要があります。VTP を使用すると、1 台または複数のスイッチ上で中央集約的に設定変更を行い、その変更を自動的にネットワーク上の他のスイッチに伝達できます。VTP を使用しない場合、VLAN 情報を他のスイッチに送信することはできません。
VTP は、1 台のスイッチで行われた更新が VTP を介してドメイン内の他のスイッチに送信される環境で動作するように設計されています。VLAN データベースに対する複数の更新が同一ドメイン内のスイッチ上で同時に発生する環境の場合、VTP は適していません。VLAN データベースの不整合が生じます。
スイッチは 1005 の VLAN をサポートしますが、ルーテッド ポート、SVI、およびその他の設定済み機能の数によって、スイッチ ハードウェアの使用が左右されます。VTP が新しい VLAN をスイッチに通知し、スイッチが使用可能な最大限のハードウェア リソースをすでに使用している場合、スイッチはハードウェア リソース不足を伝えるメッセージを送信して、VLAN をシャットダウンします。 show vlan ユーザ EXEC コマンドの出力に、サスペンド ステートの VLAN が示されます。
VTP は標準範囲 VLAN(VLAN ID 1〜1005)だけを学習します。拡張範囲 VLAN(1005 を超える VLAN ID)は VTP ではサポートされず、VTP VLAN データベースにも格納されません。
- ・ VTP ドメイン
- ・ VTP モード
- ・ VTP アドバタイズ
- ・ VTP バージョン 2
- ・ VTP プルーニング
VTP ドメイン
VTP ドメイン(別名 VLAN 管理ドメイン)は、1 つのスイッチ、または同じ VTP ドメイン名を共有して同一管理下にある相互接続された複数のスイッチで構成されます。スイッチは、1 つの VTP ドメインにだけ所属できます。そのドメインに対してグローバル VLAN の設定を変更します。
デフォルトの設定では、トランク リンク(複数 VLAN のトラフィックを伝送するリンク)を介してドメインについてのアドバタイズを受信しないかぎり、またはユーザがドメイン名を設定しないかぎり、スイッチは VTP 非管理ドメイン ステートです。管理ドメイン名を指定するか学習するまでは、VTP サーバ上で VLAN を作成または変更できません。また、VLAN 情報はネットワークを介して伝播されません。
スイッチがトランク リンクを介して VTP アドバタイズを受信すると、スイッチは管理ドメイン名および VTP コンフィギュレーション リビジョン番号を継承します。そのあとスイッチは、別のドメイン名または古いコンフィギュレーション リビジョン番号が指定されたアドバタイズについては、すべて無視します。
VTP サーバ上の VLAN 設定を変更すると、その変更は VTP ドメイン内のすべてのスイッチに伝播されます。VTP アドバタイズは、ISL(スイッチ間リンク)、IEEE 802.1Q を含め、すべての IEEE トランク接続に送信されます。VTP は、複数の LAN タイプにわたり、固有の名前と内部インデックスの対応によって VLAN を動的にマッピングします。このマッピングにより、ネットワーク管理者がデバイスを管理するための作業負担が大幅に軽減されます。
VTP 透過モードでスイッチを設定した場合、VLAN の作成および変更は可能ですが、その変更はドメイン内の他のスイッチには送信されません。また、変更が作用するのは、個々のスイッチに限られます。ただし、スイッチがこのモードのときに設定を変更すると、変更内容がスイッチの実行コンフィギュレーションに保存されます。この変更はスイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに保存することもできます。
ドメイン名およびパスワードの設定時の注意事項については、 VTP 設定時の注意事項 を参照してください。
VTP モード
サポート対象のスイッチを、 表13-1 に示す VTP モードのいずれかに設定できます。
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VTP サーバ モードでは、VLAN の作成、変更、削除ができます。また、VTP ドメイン全体に対して他のコンフィギュレーション パラメータ(VTP バージョンなど)を指定できます。VTP サーバは、同一 VTP ドメイン内の他のスイッチに自身の VLAN 設定をアドバタイズし、トランク リンクを介して受信したアドバタイズに基づいて、自身の VLAN 設定を他のスイッチと同期させます。 VTP サーバ モードでは、VLAN 設定は NVRAM に保存されます。VTP サーバ モードがデフォルトの設定です。 |
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VTP クライアントは VTP サーバと同様に動作し、対応するトランクで VTP アップデートを送受信しますが、VTP クライアント上で VLAN の作成、変更、削除を行うことはできません。VLAN は、ドメインに含まれる、他のサーバ モードのスイッチで設定します。 |
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VTP トランスペアレント スイッチは、VTP に参加しません。VTP トランスペアレント スイッチは自身の VLAN 設定をアドバタイズせず、受信したアドバタイズに基づいて自身の VLAN 設定を同期させることもありません。ただし、VTP バージョン 2 では、トランスペアレント スイッチは、トランク インターフェイスを介して他のスイッチから受信した VTP アドバタイズを転送します。VTP トランスペアレント モードでは、スイッチ上の VLAN を作成、変更、削除できます。 拡張範囲 VLAN を作成するときは、スイッチを VTP 透過モードにする必要があります。 拡張範囲 VLAN の設定 を参照してください。 プライベート VLAN を作成した場合、スイッチは VTP トランスペアレント モードでなければなりません。 第14章 「プライベート VLAN の設定」 を参照してください。プライベート VLAN が設定されている場合、VTP モードをトランスペアレントからクライアント モードやサーバ モードに変更しないでください。 スイッチが VTP トランスペアレント モードの場合、VTP および VLAN の設定は NVRAM に保存されますが、他のスイッチにはアドバタイズされません。このモードでは、VTP モードおよびドメイン名はスイッチの実行コンフィギュレーションに保存されます。この情報をスイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに保存するには、 copy running-config startup-config 特権 EXEC コマンドを使用します。 |
VTP アドバタイズ
VTP ドメイン内の各スイッチは、専用のマルチキャスト アドレスに対して、それぞれのトランク ポートからグローバル コンフィギュレーション アドバタイズを定期的に送信します。このようなアドバタイズを受信した近接スイッチは、必要に応じて各自の VTP および VLAN 設定をアップデートします。
VTP アドバタイズにより、次のグローバル ドメイン情報が配信されます。
- ・ VTP ドメイン名
- ・ VTP コンフィギュレーション リビジョン番号
- ・ アップデート ID およびアップデート タイムスタンプ
- ・ 各 VLAN の Maximum Transmission Unit(MTU; 最大伝送ユニット)サイズを含む MD5 ダイジェスト VLAN コンフィギュレーション
- ・ フレーム フォーマット
VTP アドバタイズではさらに、設定されている各 VLAN について、次の VLAN 情報が配信されます。
VTP バージョン 2
ネットワークで VTP を使用する場合は、バージョン 1 または 2 のどちらを使用するかを決定する必要があります。デフォルトでは、バージョン 1 の VTP が動作します。
VTP バージョン 1 でサポートされず、バージョン 2 でサポートされる機能は、次のとおりです。
- ・ トークンリング サポート ― VTP バージョン 2 は、Token Ring Bridge Relay Function(TrBRF; トークンリング ブリッジ リレー機能)および Token Ring Concentrator Relay Function(TrCRF; トークンリング コンセントレータ リレー機能)VLAN をサポートします。トークンリング VLAN の詳細については、 標準範囲 VLAN の設定 を参照してください。
- ・ 認識不能な Type-Length-Value(TLV)のサポート ― VTP サーバまたは VTP クライアントは、TLV が解析不能であっても、設定の変更を他のトランクに伝播します。認識されなかった TLV は、スイッチが VTP サーバ モードで動作している場合、NVRAM に保存されます。
- ・ バージョン依存型透過モード ― VTP バージョン 1 の場合、VTP トランスペアレント スイッチが VTP メッセージ中のドメイン名およびバージョンを調べ、バージョンおよびドメイン名が一致する場合に限りメッセージを転送します。VTP バージョン 2 がサポートするドメインは 1 つだけなので、VTP バージョン 2 では、トランスペアレント モードの場合にはバージョンおよびドメイン名をチェックせずに、VTP メッセージを転送します。
- ・ 整合性検査 ― VTP バージョン 2 の場合、CLI(コマンドライン インターフェイス)、または SNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)を介して新しい情報が入力された場合に限り、VLAN 整合性検査(VLAN 名、値など)を行います。VTP メッセージから新しい情報を取得した場合、または NVRAM から情報を読み込んだ場合には、整合性検査を行いません。受信した VTP メッセージの MD5 ダイジェストが有効であれば、情報を受け入れます。
VTP プルーニング
VTP プルーニングを使用すると、トラフィックが宛先デバイスに到達するために使用しなければならないトランク リンクへのフラッディング トラフィックが制限されるので、使用可能なネットワーク帯域幅が増えます。VTP プルーニングを使用しない場合、スイッチは受信側のスイッチで廃棄される可能性があっても、VTP ドメイン内のすべてのトランク リンクに、ブロードキャスト、マルチキャスト、および不明のユニキャスト トラフィックをフラッディングします。VTP プルーニングはデフォルトでディセーブルです。
VTP プルーニングは、プルーニング適格リストに指定された VLAN トランク ポートへの不要なフラッディング トラフィックを阻止します。プルーニング適格リストに指定された VLAN だけが、プルーニングの対象になります。デフォルトでは、スイッチのトランク ポート上で VLAN 2 〜 1001 がプルーニング適格です。プルーニング不適格として設定した VLAN については、引き続きフラッディングが行われます。VTP プルーニングは、VTP バージョン 1 およびバージョン 2 でサポートされています。
図13-1 に、VTP プルーニングを使用しない場合のスイッチド ネットワークを示します。スイッチ A のポート 1 およびスイッチ D のポート 2 は、Red という VLAN に割り当てられています。スイッチ A に接続されたホストからブロードキャストが送信された場合、スイッチ A は、このブロードキャストをフラッディングします。Red VLAN にポートを持たないスイッチ C、E、F も含めて、ネットワーク内のすべてのスイッチがこのブロードキャストを受信します。
図13-1 VTP プルーニングを使用しない場合のフラッディング トラフィック
図13-2 に、VTP プルーニングをイネーブルに設定したスイッチド ネットワークを示します。スイッチ A からのブロードキャスト トラフィックは、スイッチ C、E、F には転送されません。図に示されているリンク ポート(スイッチ B のポート 5、およびスイッチ D のポート 4)で、Red VLAN のトラフィックがプルーニングされるからです。
図13-2 VTP プルーニングによるフラッディング トラフィックの最適化
VTP サーバで VTP プルーニングをイネーブルにすると、管理ドメイン全体でプルーニングが有効になります。VLAN をプルーニング適格または不適格として設定する場合、影響を受けるのは、そのトランク上の VLAN のプルーニングだけです(VTP ドメイン内のすべてのスイッチに影響するわけではありません)。
VTP プルーニングのイネーブル化 を参照してください。VTP プルーニングは、イネーブルにしてから数秒後に有効になります。VTP プルーニング不適格の VLAN からのトラフィックは、プルーニングの対象になりません。VLAN 1 および VLAN 1002 〜 1005 は常にプルーニング不適格です。これらの VLAN からのトラフィックはプルーニングできません。拡張範囲 VLAN(1005 を超える VLAN ID)もプルーニング不適格です。
VTP プルーニングは VTP 透過モードでは機能しないように設計されています。ネットワーク内に VTP トランスペアレント モードのスイッチが 1 台または複数存在する場合は、次のいずれかを実行する必要があります。
- ・ ネットワーク全体の VTP プルーニングをオフにします。
- ・ VTP トランスペアレント スイッチのアップストリーム側にあるスイッチのトランク上で、すべての VLAN をプルーニング不適格にすることによって、VTP プルーニングをオフにします。
インターフェイスに VTP プルーニングを設定するには、 switchport trunk pruning vlan インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します( プルーニング適格リストの変更 を参照)。VTP プルーニングは、インターフェイスがトランキングを実行している場合に作用します。VLAN プルーニングの適格性は、VTP ドメインで VTP プルーニングがイネーブルであるかどうか、特定の VLAN が存在するかどうか、およびインターフェイスが現在トランキングを実行しているかどうかにかかわらず、設定できます。
VTP の設定
- ・ VTP のデフォルト設定
- ・ VTP 設定オプション
- ・ VTP 設定時の注意事項
- ・ VTP サーバの設定
- ・ VTP クライアントの設定
- ・ VTP のディセーブル化(VTP トランスペアレント モード)
- ・ VTP バージョン 2 のイネーブル化
- ・ VTP プルーニングのイネーブル化
- ・ VTP ドメインへの VTP クライアント スイッチの追加
VTP のデフォルト設定
表13-2 に、VTP のデフォルト設定を示します。
VTP 設定オプション
VTP を設定するには、次のコンフィギュレーション モードを使用します。
VLAN データベース コンフィギュレーション モードを開始するには、 vlan database 特権 EXEC コマンドを入力します。
vtp コマンドの詳細については、このリリースに対応するコマンド リファレンスを参照してください。
グローバル コンフィギュレーション モードでの VTP 設定
VTP パスワード、バージョン、VTP ファイル名、最新の VTP 情報を提供するインターフェイス、ドメイン名、およびモードを設定する場合、さらにプルーニングをディセーブルまたはイネーブルに設定する場合には、 vtp グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。使用できるキーワードの詳細については、このリリースに対応するコマンド リファレンスに記載されているコマンドの説明を参照してください。VTP 情報は VTP VLAN データベースに保存されます。VTP モードがトランスペアレントである場合、VTP ドメイン名およびモードはスイッチの実行コンフィギュレーション ファイルにも保存されます。この情報をスイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに保存するには、 copy running-config startup-config 特権 EXEC コマンドを入力します。スイッチをリセットした場合にも、VTP モードをトランスペアレントとして保存するには、このコマンドを使用する必要があります。
スイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに VTP 情報を保存して、スイッチを再起動すると、スイッチの設定は次のように選択されます。
- ・ スタートアップ コンフィギュレーションおよび VLAN データベース内の VTP モードがトランスペアレントであり、VLAN データベースとスタートアップ コンフィギュレーション ファイルの VTP ドメイン名が一致する場合は、VLAN データベースが無視され(クリアされ)、スタートアップ コンフィギュレーション ファイル内の VTP および VLAN 設定が使用されます。VLAN データベース内の VLAN データベース リビジョン番号は変更されません。
- ・ スタートアップ コンフィギュレーション内の VTP モードまたはドメイン名が VLAN データベースと一致しない場合、最初の1005個の VLAN のドメイン名、VTP モード、および VTP 設定には VLAN データベース情報が使用されます。
VLAN データベース コンフィギュレーション モードでの VTP 設定
VLAN データベース コンフィギュレーション モード(開始するには vlan database 特権 EXEC コマンドを入力)で、すべての VTP パラメータを設定できます。使用できるキーワードの詳細については、このリリースのコマンド リファレンスに記載された vtp VLAN コンフィギュレーション コマンドの説明を参照してください。VLAN データベース コンフィギュレーション モードで exit コマンドを入力すると、それまでに入力したすべてのコマンドに適用され、VLAN データベースが更新されます。VTP ドメイン内の他のスイッチに VTP メッセージが送信され、特権 EXEC モード プロンプトが表示されます。
VTP モードがトランスペアレントである場合、ドメイン名およびモード(トランスペアレント)はスイッチの実行コンフィギュレーションに保存されます。この情報をスイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに保存するには、 copy running-config startup-config 特権 EXEC コマンドを入力します。
VTP 設定時の注意事項
ここでは、ネットワークに VTP を実装するときに従う必要がある注意事項について説明します。
ドメイン名
VTP を初めて設定するときは、必ずドメイン名を割り当てる必要があります。また、VTP ドメイン内のすべてのスイッチを、同じドメイン名で設定しなければなりません。VTP トランスペアレント モードのスイッチは、他のスイッチと VTP メッセージを交換しません。これらのスイッチについては VTP ドメイン名を設定する必要はありません。
パスワード
VTP ドメインのパスワードは設定できますが、必須ではありません。ドメイン パスワードを設定する場合は、すべてのドメイン スイッチで同じパスワードを共有し、管理ドメイン内のスイッチごとにパスワードを設定する必要があります。パスワードのないスイッチ、またはパスワードが不正なスイッチは、VTP アドバタイズを拒否します。
ドメインに VTP パスワードを設定する場合、VTP 設定なしで起動したスイッチは、正しいパスワードを使用して設定しないかぎり、VTP アドバタイズを受信しません。設定後、スイッチは同じパスワードおよびドメイン名を使用した VTP アドバタイズを受信します。
VTP 機能を持つ既存のネットワークに新しいスイッチを追加した場合、その新しいスイッチに適切なパスワードを設定して初めて、スイッチはドメイン名を学習します。
VTP バージョン
実装する VTP バージョンを決定する場合は、次の注意事項に従ってください。
- ・ VTP ドメイン内のすべてのスイッチで同じ VTP バージョンを実行する必要があります。
- ・ VTP バージョン 2 対応のスイッチ上で VTP バージョン 2 をディセーブルに設定している場合、その VTP バージョン 2 対応スイッチは、同一 VTP ドメイン内で VTP バージョン 1 が稼働するスイッチとして動作できます(VTP バージョン 2 は、デフォルトでディセーブルに設定されています)。
- ・ 同一 VTP ドメイン内のすべてのスイッチがバージョン 2 に対応する場合を除いて、スイッチ上で VTP バージョン 2 をイネーブルにしないでください。あるスイッチでバージョン 2 をイネーブルにすると、ドメイン内のすべてのバージョン 2 対応スイッチでバージョン 2 がイネーブルになります。バージョン 1 専用のスイッチがドメインに含まれている場合、そのスイッチはバージョン 2 対応スイッチとの間で VTP 情報を交換できません。
- ・ 使用環境に TrBRF および TrCRF トークンリング ネットワークが含まれている場合に、トークンリング VLAN スイッチング機能を正しく動作させるには、VTP バージョン 2 をイネーブルにする必要があります。トークンリングおよびトークンリング Net を実行する場合は、VTP バージョン 2 をディセーブルにします。
設定要件
VTP を設定する場合は、スイッチがドメイン内の他のスイッチと VTP アドバタイズを送受信できるように、トランク ポートを設定する必要があります。
詳細については、 VLAN トランクの設定 を参照してください。
クラスタ メンバー スイッチの VTP を VLAN に設定する場合、 rcommand 特権 EXEC コマンドを使用して、そのメンバー スイッチにログインします。コマンドの詳細については、このリリースに対応するコマンド リファレンスを参照してください。
スイッチ上で拡張範囲 VLAN を設定している場合は、スイッチを VTP 透過モードにする必要があります。
VTP はプライベート VLAN をサポートしていません。プライベート VLAN を設定した場合、スイッチは VTP 透過モードでなければなりません。プライベート VLAN がスイッチに設定されている場合、VTP モードをトランスペアレントからクライアント モードやサーバ モードに変更しないでください。
VTP サーバの設定
スイッチが VTP サーバ モードの場合には、VLAN 設定を変更し、その変更をネットワーク全体に伝播できます。
スイッチを VTP サーバとして設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
設定したドメイン名は、削除できません。別のドメインにスイッチを再び割り当てるしかありません。
スイッチをパスワードがない状態に戻すには、 no vtp password グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、グローバル コンフィギュレーション モードを使用し、ドメイン名が eng_group 、パスワードが mypassword という VTP サーバとしてスイッチを設定する例を示します。
Switch(config)# vtp mode server
Switch(config)# vtp domain eng_group
Switch(config)# vtp password mypassword
VLAN データベース コンフィギュレーション モードを使用して、VTP パラメータを設定することもできます。
VLAN データベース コンフィギュレーション モードを使用して、スイッチを VTP サーバに設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
設定したドメイン名は、削除できません。別のドメインにスイッチを再び割り当てるしかありません。
スイッチをパスワードがない状態に戻すには、 no vtp password VLAN データベース コンフィギュレーション コマンドを使用します。
次に、VLAN データベース コンフィギュレーション モードを使用し、ドメイン名が eng_group 、パスワードが mypassword という VTP サーバとしてスイッチを設定する例を示します。
Switch(vlan)# vtp domain eng_group
Switch(vlan)# vtp password mypassword
VTP クライアントの設定
スイッチが VTP クライアント モードの場合には、そのスイッチの VLAN 設定を変更できません。クライアント スイッチは、VTP ドメイン内の VTP サーバから VTP アップデート情報を受信し、それに基づいて設定を変更します。
スイッチを VTP クライアントとして設定するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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(任意)VTP 管理ドメイン名を入力します。1 〜 32 文字の名前を使用できます。VTP サーバと同じドメイン名を指定する必要があります。 同一管理下にある VTP サーバ モードまたはクライアント モードのスイッチは、すべて同じドメイン名に設定する必要があります。 |
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表示された VTP Operating Mode および VTP Domain Name フィールドの設定を確認します。 |
スイッチを VTP サーバ モードに戻すには、 no vtp mode グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。スイッチをパスワードがない状態に戻すには、 no vtp password 特権 EXEC コマンドを使用します。設定したドメイン名は、削除できません。別のドメインにスイッチを再び割り当てるしかありません。
VTP のディセーブル化(VTP トランスペアレント モード)
スイッチを VTP 透過モードに設定すると、スイッチ上で VTP がディセーブルになります。VTP トランスペアレント スイッチは VTP アップデートを送信せず、他のスイッチから受信した VTP アップデートにも反応しません。ただし、VTP バージョン 2 が動作している VTP トランスペアレント スイッチでは、受信した VTP アドバタイズのトランク リンクに転送します。
VTP 透過モードを設定して、VTP 設定をスイッチのスタートアップ コンフィギュレーション ファイルに保存するには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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表示された VTP Operating Mode および VTP Domain Name フィールドの設定を確認します。 |
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(任意)スタートアップ コンフィギュレーション ファイルに設定を保存します。
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スイッチを VTP サーバ モードに戻すには、 no vtp mode グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
VTP バージョン 2 のイネーブル化
VTP バージョン 2 対応スイッチでは、VTP バージョン 2 はディセーブルがデフォルトの設定です。あるスイッチ上で VTP バージョン 2 をイネーブルにすると、VTP ドメイン内の VTP バージョン 2 に対応可能なすべてのスイッチでバージョン 2 がイネーブルになります。スイッチにバージョンを設定できるのは、VTP サーバ モードまたは透過モードの場合に限られます。
VTP バージョンを設定する場合の注意事項については、 VTP バージョン を参照してください。
VTP バージョン 2 をイネーブルにするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
VTP バージョン 2 をディセーブルにするには、 no vtp version グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
VTP プルーニングのイネーブル化
プルーニングは、トラフィックが宛先デバイスに到達するために使用しなければならないトランク リンクだけにフラッディング トラフィックを制限することによって、使用可能な帯域幅を増やします。VTP プルーニングをイネーブルにできるのは、スイッチが VTP サーバ モードの場合だけです。
VTP ドメイン内で VTP プルーニングをイネーブルにするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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プルーニングは、デフォルトではディセーブルに設定されています。VTP サーバ モードの 1 台のスイッチ上に限ってプルーニングをイネーブルにする必要があります。 |
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VTP プルーニングをディセーブルにするには、 no vtp pruning グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。
プルーニングは、VTP バージョン 1 およびバージョン 2 でサポートされています。VTP サーバでプルーニングをイネーブルにすると、その VTP ドメイン全体でプルーニングがイネーブルになります。
プルーニング適格リストに指定された VLAN だけが、プルーニングの対象になります。デフォルトでは、トランク ポート上で VLAN 2 〜 1001 がプルーニング適格です。専用の VLAN および拡張範囲 VLAN をプルーニングすることはできません。プルーニング適格の VLAN を変更する手順については、 プルーニング適格リストの変更 を参照してください。
VTP ドメインへの VTP クライアント スイッチの追加
VTP クライアントを VTP ドメインに追加する前に、必ず VTP コンフィギュレーション リビジョン番号が VTP ドメイン内の他のスイッチのコンフィギュレーション リビジョン番号より 小さい ことを確認してください。VTP ドメイン内のスイッチは常に、VTP コンフィギュレーション リビジョン番号が最大のスイッチの VLAN コンフィギュレーションを使用します。VTP ドメイン内のリビジョン番号よりも大きなリビジョン番号を持つスイッチを追加すると、VTP サーバおよび VTP ドメインからすべての VLAN 情報が消去される場合があります。
VTP ドメインに追加する 前に 、スイッチ上で VTP コンフィギュレーション リビジョン番号を確認およびリセットするには、特権 EXEC モードで次の手順を実行します。
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VTP コンフィギュレーション リビジョン番号をチェックします。 |
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スイッチの VLAN 情報が更新され、コンフィギュレーション リビジョン番号が 0 にリセットされます。特権 EXEC モードに戻ります。 |
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(任意)ドメイン名がステップ 1 のものと同じであり、コンフィギュレーション リビジョン番号が 0 であることを確認します。 |
vlan database 特権 EXEC コマンドを入力して VLAN データベース コンフィギュレーション モードを開始し、 vtp domain domain-name コマンドを入力して、VTP ドメイン名を変更することもできます。このモードで VLAN 情報を更新し、特権 EXEC モードに戻るには、 exit コマンドを入力する必要があります。
コンフィギュレーション リビジョン番号をリセットしたあとに、スイッチを VTP ドメインに追加します。
VTP のモニタ
VTP の設定情報(ドメイン名、現在の VTP バージョン、VLAN 数)を表示することによって、VTP をモニタします。スイッチで送受信されたアドバタイズに関する統計情報を表示することもできます。
表13-3 に、VTP アクティビティをモニタするための特権 EXEC コマンドを示します。
